JP4480056B2 - 半導体基板の昇降温制御方法とその装置 - Google Patents

半導体基板の昇降温制御方法とその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコンウエーハ等の半導体基板に酸化、拡散、CVD処理等を施す際の半導体基板の昇降温制御方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体基板は、材質、厚み及び物性により、その昇降温特性、すなわち昇降温時における温度昇降率と面内温度分布幅が異なっている。
特に、シリコンウエーハは、その中のボロン、リン及びアンチモン等のドーパント濃度の違いのみでもその昇降温特性が異なる。
従来、酸化、拡散、CVD処理等に伴う半導体基板の昇降温制御は、実際に使用する温度に設定された処理炉内に半導体基板を導入し、半導体基板の温度を測定することにより各半導体基板の昇降温特性を把握し、しかる後に、その収集したデータに基づいて昇降温時の温度制御プログラムをそれぞれ作成し、特定の昇降温特性の半導体に適合する特定の温度制御プログラムのみを備えた処理炉を用いて行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の半導体基板の昇降温制御方法では、ある昇降温特性の半導体基板に対して適した特定の温度制御プログラムに基づいて半導体基板の昇降温制御が行われるので、この特定の温度制御プログラムに基づいて異なった昇降温特性の半導体基板を誤って処理炉に導入して昇降温した場合、半導体基板に熱的ストレスを与えることとなり、その結果、半導体基板の割れ、それによる処理炉の構成部材の破壊及び処理装置の運転停止等の不具合が生じ、生産効率の低下及び生産コストの増加を引き起こすおそれがある。
そこで、本発明は、昇降温特性の異なった半導体基板を処理炉に導入して昇降温したとしても、半導体基板の割れ等が生じない半導体基板の昇降温制御方法とその装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の第1の半導体基板の昇降温制御方法は、半導体基板を酸化、拡散、CVD処理に伴って昇降温制御するに際し、半導体基板を所要温度の処理炉に導入してから所要時間経過までにおける半導体基板の複数箇所の温度を測定し、その測定値から温度上昇率と面内温度分布幅を演算してその昇降温特性を判定し、この昇降温特性に適合する温度制御プログラムを昇降温特性の異なる各種の半導体基板に対応させて予め作成した1種又は複数種の温度制御プログラムの中から自動的に選択し、この選択した温度制御プログラムに基づいて半導体基板を昇降温制御することを特徴とする。
又、第2の半導体基板の昇降温制御方法は、半導体基板を酸化、拡散、CVD処理に伴って昇降温制御するに際し、半導体基板を所要温度の処理炉に導入する前又は後に半導体基板の赤外線吸収係数を測定し、この測定値によって半導体基板の温度上昇率と面内温度分布幅を推定してその昇降温特性を判定し、その昇降温特性に適合する温度制御プログラムを昇降温特性の異なる各種の半導体基板に対応させて予め作成した各種の温度制御プログラムの中から自動的に選択し、この選択した温度制御プログラムに基づいて半導体基板を昇降温制御することを特徴とする。
前記半導体基板導入時の処理炉の温度は、室温と半導体基板の最高加熱温度のほぼ中間であることが好ましい。
【0005】
一方、第1の半導体基板の昇降温制御装置は、半導体基板を酸化、拡散、CVD処理に伴って昇降温制御する装置であって、半導体基板に酸化、拡散、CVD処理を施す処理炉と、処理炉内の下部に配置された円板状の水平なヒーターと、ヒーターの上方に回転可能に配置され、半導体基板を水平に保持するホルダーと、処理炉内の上部に導入される半導体基板を水平に支持し、ホルダーに載置すべく昇降する少なくとも3本の昇降ピンと、処理炉に設けられ、半導体基板の温度を測定する複数の基板用温度計と、各基板用温度計の測定値を入力し、所要時間内の温度上昇率と面内温度分布幅を演算してその昇降温特性を判定する昇降温特性判定手段と、昇降温特性の異なる各種の半導体基板に対応させて予め作成した1種又は複数種の温度制御プログラムをストアする一方、これらの温度制御プログラムの中から昇降温特性判定手段によって判定された昇降温特性と適合する温度制御プログラムを選択し、この選択された温度制御プログラムに基づいてヒーターの出力を基板用温度計の測定値を入力しつつ制御するヒーター出力制御手段とを備えることを特徴とする。
又、第2の半導体基板の昇降温制御装置は、半導体基板を酸化、拡散、CVD処理に伴って昇降温制御する装置であって、半導体基板に酸化、拡散、CVD処理を施す処理炉と、処理炉内の下部に配置された円板状の水平なヒーターと、ヒーターの上方に回転可能に配置され、半導体基板を水平に保持するホルダーと、処理炉内の上部に導入される半導体基板を水平に支持し、ホルダーに載置すべく昇降する少なくとも3本の昇降ピンと、処理炉の上部に設けられ、半導体基板の温度を測定する複数の基板用温度計と、処理炉の側方に配置され、多数の半導体基板を多段に積載したカセットと、カセットから半導体基板を移載して処理炉内の上部に導入する移載装置と、カセットから取り出された位置から昇降ピンに移載されるまでの半導体基板の移動経路に設けられ、半導体基板の赤外線吸収係数を測定する赤外線吸収係数測定器と、赤外線吸収係数測定器の測定値を入力し、半導体基板の所要時間における温度上昇率と面内温度分布幅を推定してその昇降温特性を判定する昇降温特性判定手段と、昇降温特性の異なる各種の半導体基板に対応させて予め作成した各種の温度制御プログラムをストアする一方、これらの温度制御プログラムの中から昇降温特性判定手段によって判定された昇降温特性に適合する温度制御プログラムを選択し、この選択された温度制御プログラムに基づいてヒーターの出力を基板用温度計の測定値を入力しつつ制御するヒーター出力制御手段とを備えることを特徴とする。
前記温度計は、赤外線放射温度計であることが好ましい。
【0006】
第1の半導体基板の昇降温制御方法とその装置においては、半導体基板の昇降温特性が処理炉への導入後に判定され、この判定された昇降温特性に適合する温度制御プログラムが予め作成された1種又は複数種の温度制御プログラムの中から選択され、それに基づいてヒーターの出力を制御して昇降温される。
又、第2の半導体基板の昇降温制御方法とその装置においては、半導体基板の昇降温特性が処理炉への導入前又は後に判定され、この判定された昇降温特性に適合する温度制御プログラムが予め作成された各種の温度制御プログラムの中から選択され、それに基づいてヒーターの出力を制御して昇降温される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る半導体基板の昇降温制御装置の第1の実施の形態を示す概略構成図である。
図中1はシリコンウエーハ等の半導体基板Wに酸化処理や拡散処理、CVD処理等の各種の処理を施すための処理炉で、その内部空間は、雰囲気ガスや処理ガス等を給排すべく通常気密に設けられている。
処理炉1内の下部には、円板状のヒーター2が水平に配置されていると共に、半導体基板Wを水平に保持するホルダー3がヒーター2の上方に近接配置されており、ホルダー3は、ヒーター2及び処理炉1の底壁を挿通した回転軸4に支持されて回転可能に設けられている。
【0008】
又、処理炉1には、図示しない移載装置により、その内部空間の上部における導入位置P1 に導入される半導体基板Wを水平に支持し、かつ、ホルダー3に載置すべくホルダー3、ヒーター2及び処理炉1の底壁を挿通して昇降する少なくとも3本の昇降ピン5が設けられている。
更に、処理炉1には、半導体基板Wの表面の複数箇所の温度を測定する複数の基板用赤外線放射温度計6が上部に設けられている一方、半導体基板Wの裏面の温度を測定する基板用赤外線放射温度計7が下部に設けられている。
【0009】
8は各基板用赤外線放射温度計6,7の測定値の信号を入力し、所要時間内における半導体基板Wの温度上昇率と面内温度分布幅を演算してその昇降温特性を判定する昇降温特性判定手段であり、9は昇降温特性の異なる各種の半導体基板Wに対応させて予め作成した1種又は複数種の温度制御プログラムをストアする一方、これらの温度制御プログラムの中から、上記昇降温特性判定手段8の判定の信号を入力して判定された昇降温特性と適合する温度制御プログラムを選択し、この選択された温度制御プログラムに基づいてヒーター2の出力を基板用赤外線放射温度計6,7の測定値の信号を入力しつつ制御するヒーター出力制御手段である。
【0010】
上記構成の半導体基板の昇降温制御装置により各種の半導体基板Wを昇降温制御するには、先ず、各種の半導体基板Wの昇降温特性(所定時間内における温度上昇率と面内温度分布幅)を測定すると共に、それぞれの昇降温特性に適合する1種又は複数種の温度制御プログラムを予め作成し、それらの温度制御プログラムをヒーター出力制御手段9にストアしておく。
次に、処理炉1内を適当な雰囲気ガスに置換し、かつヒーター2により室温と半導体基板Wの最高加熱温度とのほぼ中間の温度、例えば520℃とする。
次いで、図2に示すように、移載装置により処理炉1内に導入した半導体基板Wを昇降ピン5によって導入位置P1 (図1において実線で示す)に支持して所要時間、例えば10秒間予備加熱する一方、この間に複数の基板用赤外線放射温度計6,7により半導体基板Wの複数箇所の温度を測定すると共に、それらの測定値の信号を昇降温特性判定手段8に入力し、温度上昇率と面内温度分布幅を演算してその昇降温特性を判定した後、判定の信号を所要時間経過時における半導体基板Wの温度の測定値の信号と共にヒーター出力制御手段9へ出力する。
【0011】
そして、ヒーター出力制御手段9において、所要時間経過時における半導体基板Wが所定温度、例えば640℃以上となっていた場合、昇降ピン5の下降によって半導体基板Wをホルダー3上の加熱位置P2 (図1において、二点鎖線で示す)に移動した後、昇降温特性判定手段8から入力した昇降温特性に適合する温度制御プログラムを予めストアされている1種又は複数種の温度制御プログラムの中から自動的に選択し、この選択した温度制御プログラムに基づいてヒーター2の出力を基板用赤外線放射温度計6,7の測定値の信号を入力しつつ制御して半導体基板Wを昇降温制御する。
一方、所要時間経過時における半導体基板Wが所要温度、例えば640℃未満となっていた場合、半導体基板Wを導入位置P1 に更に所要時間、例えば15秒間保持して予備加熱を継続した後、昇降ピン5の下降によって半導体基板Wをホルダー3上の加熱位置P2 に移動し、しかる後に、昇降温特性判定手段8から入力した昇降温特性に適合する温度制御プログラムを予めストアされている1種又は複数種の温度制御プログラムの中から自動的に選択し、この選択した温度制御プログラムに基づいてヒーター2の出力を基板用赤外線放射温度計6,7の測定値の信号を入力しつつ制御して半導体基板Wを昇降温制御する。
【0012】
又、上記構成の半導体基板の昇降温制御装置により各種の半導体基板Wを昇降温制御するには、半導体基板Wを導入位置P1 に所要時間位置させて昇降温特性を判定する場合に限らず、先ず、前述した場合と同様に、各種の半導体基板Wの昇降温特性(所要時間内における温度上昇率と面内温度分布幅)を測定すると共に、それぞれの昇降温特性に適合する各種の温度制御プログラムを予め作成し、それらの温度制御プログラムをヒーター出力制御手段9にストアしておいた後、処理炉1内を適当な雰囲気ガスに置換し、かつ、ヒーター2により室温と半導体基板Wの最高加熱温度とのほぼ中間の一定の温度、例えば550℃に保持しておく。
次に、図3に示すように、移載装置により処理炉1内に導入した半導体基板Wを昇降ピン5によって支持し、導入位置P1 から加熱位置P2 へ移動し、かつ、この位置で所要時間、例えば5秒間経過するまでの間に、複数の基板用赤外線放射温度計6,7により半導体基板Wの複数箇所の温度を測定すると共に、それらの測定値の信号を昇降温特性判定手段8に入力し、温度上昇率と面内温度分布幅を演算してその昇降温特性を判定した後、判定の信号を所要時間経過時における半導体基板Wの温度の測定値の信号と共にヒーター出力制御手段9へ出力する。
【0013】
そして、ヒーター出力制御手段9において、所要時間経過時における半導体基板Wが一定の炉内温度、例えば550℃に達していた場合、昇降温特性判定手段8から入力した昇降温特性に適合する温度制御プログラムを予めストアされている各種の温度制御プログラムの中から自動的に選択し、この選択した温度制御プログラムに基づいてヒーター2の出力を基板用赤外線放射温度計6,7の測定値の信号を入力しつつ制御して半導体基板Wを昇降温制御する。
一方、所要時間経過時における半導体基板Wが一定の炉内温度、例えば550℃に達していなかった場合、加熱位置P2 に更に所要時間、例えば30秒間保持した後、昇降温特性判定手段8から入力した昇降温特性に適合する温度制御プログラムを予めストアされている各種の温度制御プログラムの中から自動的に選択し、この選択した温度制御プログラムに基づいてヒーター2の出力を基板用赤外線放射温度計6,7の測定値の信号を入力しつつ半導体基板Wを昇降温制御する。
【0014】
なお、上述した実施の形態においては、処理炉1の下部にも基板用赤外線放射温度計7を設ける場合について説明したが、これに限らず、上部の複数の基板用赤外線放射温度計6のみとしてもよい。
【0015】
図4は本発明に係る半導体基板の昇降温制御装置の第2の実施の形態を示す概略構成図である。
図中11は第1の実施の形態のものと同様に、シリコンウエーハ等の半導体基板Wに酸化処理や拡散処理、CVD処理等の各種の処理を施すための処理炉で、その内部空間は、雰囲気ガス等を給排すべく通常気密に設けられている。
処理炉11内の下部には、円板状のヒーター12が水平に配置されていると共に、半導体基板Wを水平に保持するホルダー13がヒーター12の上方に近接配置されており、ホルダー13は、ヒーター12及び処理炉11の底壁を挿通した回転軸14に支持されて回転可能に設けられている。
【0016】
又、処理炉11には、後述する移載装置によりその内部空間の上部に導入される半導体基板Wを水平に支持し、かつ、ホルダー13に載置すべくホルダー13、ヒーター12及び処理炉11の底壁を挿通して昇降する少なくとも3本の昇降ピン15が設けられている。
更に、処理炉11には、半導体基板Wの複数箇所の温度を測定する複数の赤外線放射温度計16が上部に設けられている。
【0017】
一方、処理室11の側方には、カセットチャンバー17が設けられており、このカセットチャンバー17には、多数の半導体基板Wを多段に積載したカセット18が収容されている。
そして、カセットチャンバー17と処理炉11とは、搬送チャンバー19で連結されており、この搬送チャンバー19内には、カセット18から半導体基板Wを移載して処理炉11内の上部に導入する移載装置20が設けられている。
又、搬送チャンバー19における処理炉11の近傍には、半導体基板Wの赤外線吸収係数を測定する赤外線吸収係数測定器21が設けられており、この赤外線吸収係数測定器21は、移載装置20による半導体基板Wの移動経路を挟んで対向して設けられた赤外線放射器21aと、半導体基板Wを透過した赤外線を検出する赤外線検出器21bとからなる。
【0018】
22は赤外線吸収係数測定器21の測定値を入力し、半導体基板Wの温度上昇率と面内温度分布幅を推定してその昇降温特性を判定する昇降温特性判定手段であり、その判定の信号を後述するヒーター出力制御手段に出力する。
ここで、赤外線吸収係数と半導体基板Wの抵抗率(抵抗率は、ドーパント濃度に反比例する。)とには、図5に示すように、抵抗率が小さくなる程赤外線吸収係数が大きくなる関係がある。
一方、赤外線吸収係数の大きい半導体基板W1 (例えばボロンヘビードープシリコンウエーハ(抵抗率:〜0.015Ω・cm)及び裏面酸化膜付きボロンヘビードープシリコンウエーハ(抵抗率:〜0.015Ω・cm))と赤外線吸収係数の小さい半導体基板W2 (例えばボロンライトドープシリコンウエーハ(抵抗率:〜10Ω・cm))とを所定温度、例えば550℃に保持された処理炉に導入し、赤外線放射温度計により半導体基板Wの温度を測定すると、図6に示すように、前者では、赤外線が吸収され温度上昇が速やかに起こって保持温度で一定となり、かつ、面内温度分布幅も小さいが、後者では、赤外線が吸収され難く温度上昇が緩やかで、見かけ上一旦保持温度以上に上昇した後保持温度で一定なり、かつ見かけ上の面内温度分布幅が大きくなり(半導体基板を透過した赤外線が赤外線放射温度計により検出されるため)、両者の昇降温特性は、赤外線吸収係数と相関することが分かる。
したがって、半導体基板Wの赤外線吸収係数から所要時間における温度上昇率と面内温度分布幅を推定してその昇降温特性の判定が可能となる。
【0019】
23は昇降温特性の異なる各種の半導体基板Wに対応させて予め作成した各種の温度制御プログラムをストアする一方、これらの温度制御プログラムの中から上記昇降温特性判定手段22の判定の信号を入力して判定された昇降温特性と適合する温度制御プログラムを選択し、この選択された温度制御プログラムに基づいてヒーター12の出力を基板用赤外線放射温度計16の測定値の信号を入力しつつ制御するヒーター出力制御手段である。
【0020】
上記構成の半導体基板の昇降温制御装置により各種の半導体基板Wを昇降温制御するには、先ず、各種の半導体基板Wの昇降温特性(所定時間内における温度上昇率と面内温度分布幅)を測定すると共に、それぞれの昇降温特性に適合する各種の温度制御プログラムを予め作成し、そららの温度制御プログラムをヒーター出力制御手段23にストアしておく。
次に、処理炉11内を適当な雰囲気ガスに置換し、かつ、ヒーター12により室温と半導体基板Wの最高加熱温度とのほぼ中間の温度、例えば600℃に保持しておく。
次いで、移載装置20により半導体基板Wをカセット18から移載し、図7に示すように、処理炉11内へ導入する途中で赤外線吸収係数測定器21により半導体基板Wの赤外線吸収係数を測定して測定値の信号を昇降温特性判定手段22に出力した後、半導体基板Wを処理室11内へ導入し、昇降ピン15に支持させると共に、その下降によってホルダー13に半導体基板Wを載置する。
【0021】
一方、昇降温特性判定手段22では、赤外線吸収係数測定器21からの測定値の信号を入力し、赤外線検出の有無あるいは赤外線吸収係数の大小によって半導体基板Wの所要時間における温度上昇率と面内温度分布幅を推定してその昇降温特性を判定した後、判定の信号をヒーター出力制御手段23へ出力する。
そして、ヒーター出力制御手段23において、昇降温特性判定手段22から入力した昇降温特性に適合する温度制御プログラムを予めストアされている温度制御プログラムの中から自動的に選択し、この選択した温度制御プログラムに基づいてヒーター12の出力を基板用赤外線放射温度計16の測定値の信号を入力しつつ制御して半導体基板Wを昇降温制御する。
【0022】
なお、上述した実施の形態においては、赤外線吸収係数測定器21を搬送チャンバー19における処理炉11の近傍に設ける場合について説明したが、これに限らず、搬送チャンバー19のどこに設けてもよく、又、処理炉11に設けた複数の赤外線放射温度計16とヒーター12を赤外線吸収係数測定器として用いるようにしてもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の第1の半導体基板の昇降温制御方法とその装置によれば、半導体基板の昇降温特性が処理炉への導入後に判定され、この判定された昇降温特性に適合する温度制御プログラムが予め作成された1種又は複数の温度制御プログラムの中から選択され、それに基づいてヒーターの出力を制御して昇降温されるので、昇降温特性の異なった半導体基板を処理炉に導入して昇降温したとしても、従来のように半導体基板の割れ等が生じることがなく、ひいては生産効率の向上及び生産コストの低減を図ることができる。
又、第2の半導体基板の昇降温制御方法とその装置によれば、半導体基板の昇降温特性が処理炉への導入前又は後に判定され、この判定された昇降温特性に適合する温度制御プログラムが予め作成された各種の温度制御プログラムの中から選択され、それに基づいてヒーターの出力を制御して昇降温されるので、第1の半導体基板の昇降温制御方法とその装置による効果と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体基板の昇降温制御装置の第1の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の装置による半導体基板の昇降温制御方法の実施の形態の一例を示すフローチャートである。
【図3】図1の装置による半導体基板の昇降温制御方法の実施の形態の他の例示を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る半導体基板の昇降温制御装置の第2の実施の形態を示す概略構成図である。
【図5】半導体基板の抵抗率と赤外線吸収係数の関係を示す説明図である。
【図6】赤外線吸収係数の大きい半導体基板と小さい半導体基板を昇温した場合の時間経過に伴う温度及び面内温度分布幅を示す説明図である。
【図7】図4の装置による半導体基板の昇降温制御方法の実施の形態の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 処理炉
2 ヒーター
3 ホルダー
5 昇降ピン
6 基板用赤外線放射温度計
7 基板用赤外線放射温度計
8 昇降温特性判定手段
9 ヒーター出力制御手段
11 処理炉
12 ヒーター
13 ホルダー
15 昇降ピン
16 赤外線放射温度計
18 カセット
20 移載装置
21 赤外線吸収係数測定器
22 昇降温特性判定手段
23 ヒーター出力制御手段

Claims (6)

  1. 半導体基板を酸化、拡散、CVD処理に伴って昇降温制御するに際し、半導体基板を所要温度の処理炉に導入してから所要時間経過までにおける半導体基板の複数箇所の温度を測定し、その測定値から温度上昇率と面内温度分布幅を演算してその昇降温特性を判定し、この昇降温特性に適合する温度制御プログラムを昇降温特性の異なる各種の半導体基板に対応させて予め作成した1種又は複数種の温度制御プログラムの中から自動的に選択し、この選択した温度制御プログラムに基づいて半導体基板を昇降温制御することを特徴とする半導体基板の昇降温制御方法。
  2. 半導体基板を酸化、拡散、CVD処理に伴って昇降温制御にするに際し、半導体基板を所要温度の処理炉に導入する前又は後に半導体基板の赤外線吸収係数を測定し、この測定値によって半導体基板の所要時間における温度上昇率と面内温度分布幅を推定してその昇降温特性を判定し、その昇降温特性に適合する温度制御プログラムを昇降温特性の異なる各種の半導体基板に対応させて予め作成した各種の温度制御プログラムの中から自動的に選択し、この選択した温度制御プログラムに基づいて半導体基板を昇降温制御することを特徴とする半導体基板の昇降温制御方法。
  3. 前記半導体基板導入時の処理炉の温度が、室温と半導体基板の最高加熱温度とのほぼ中間であることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体基板の昇降温制御方法。
  4. 半導体基板を酸化、拡散、CVD処理に伴って昇降温制御する装置であって、半導体基板に酸化、拡散、CVD処理を施す処理炉と、処理炉内の下部に配置された円板状の水平なヒーターと、ヒーターの上方に回転可能に配置され、半導体基板を水平に保持するホルダーと、処理炉内の上部に導入される半導体基板を水平に支持し、ホルダーに載置すべく昇降する少なくとも3本の昇降ピンと、処理炉に設けられ、半導体基板の温度を測定する複数の基板用温度計と、各基板用温度計の測定値を入力し、所要時間内における半導体基板の温度上昇率と面内温度分布幅を演算してその昇降温特性を判定する昇降温特性判定手段と、昇降温特性の異なる各種の半導体基板に対応させて予め作成した1種又は複数種の温度制御プログラムをストアする一方、これらの温度制御プログラムの中から昇降温特性判定手段によって判定された昇降温特性と適合する温度制御プログラムを選択し、この選択された温度制御プログラムに基づいてヒーターの出力を基板用温度計の測定値を入力しつつ制御するヒーター出力制御手段とを備えることを特徴とする半導体基板の昇降温制御装置。
  5. 半導体基板を酸化、拡散、CVD処理に伴って昇降温制御する装置であって、半導体基板に酸化、拡散、CVD処理を施す処理炉と、処理炉内の下部に配置された円板状の水平なヒーターと、ヒーターの上方に回転可能に配置され、半導体基板を水平に保持するホルダーと、処理炉内の上部に導入される半導体基板を水平に支持し、ホルダーに載置すべく昇降する少なくとも3本の昇降ピンと、処理炉の上部に設けられ、半導体基板の温度を測定する複数の基板用温度計と、処理炉の側方に配置され、多数の半導体基板を多段に積載したカセットと、カセットから半導体基板を移載して処理炉内の上部に導入する移載装置と、カセットから取り出された位置から昇降ピンに移載されるまでの半導体基板の移動経路に設けられ、半導体基板の赤外線吸収係数を測定する赤外線吸収係数測定器と、赤外線吸収係数測定器の測定値を入力し、半導体基板の所要時間における温度上昇率と面内温度分布幅を推定してその昇降温特性を判定する昇降温特性判定手段と、昇降温特性の異なる各種の半導体基板に対応させて予め作成した各種の温度制御プログラムをストアする一方、これらの温度制御プログラムの中から昇降温特性判定手段によって判定された昇降温特性と適合する温度制御プログラムを選択し、この選択された温度制御プログラムに基づいてヒーターの出力を基板用温度計の測定値を入力しつつ制御するヒーター出力制御手段とを備えることを特徴とする半導体基板の昇降温制御装置。
  6. 前記温度計が、赤外線放射温度計であることを特徴とする請求項4又は5記載の半導体基板の昇降温制御装置。
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