JP2000208524A - 温度モニタ用半導体ウエハの温度測定方法 - Google Patents

温度モニタ用半導体ウエハの温度測定方法

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JP2000208524A
JP2000208524A JP11006507A JP650799A JP2000208524A JP 2000208524 A JP2000208524 A JP 2000208524A JP 11006507 A JP11006507 A JP 11006507A JP 650799 A JP650799 A JP 650799A JP 2000208524 A JP2000208524 A JP 2000208524A
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wafer
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Masahiro Horigome
正弘 堀込
Masashi Murakami
誠志 村上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度モニタ用半導体ウエハの熱処理時の温度
分布を、処理容器内を大気開放することなく迅速に求め
ることができる温度モニタ用半導体ウエハの温度測定方
法を提供する。 【解決手段】 第1の導電形の温度モニタ用半導体ウエ
ハWmの表面に第2の導電形の不純物を所定の濃度で導
入する導入工程と、不純物の導入された前記温度モニタ
用半導体ウエハを真空引き可能になされた処理容器内で
720℃以下で熱処理する熱処理工程と、熱処理後の前
記温度モニタ用半導体ウエハを前記処理容器内からこの
真空を破ることなく取り出してこの半導体ウエハの表面
の複数の箇所のシート抵抗を測定する測定工程と、得ら
れたシート抵抗と、予め求めたシート抵抗と熱処理温度
との関係とに基づいて前記熱処理工程における前記温度
モニタ用半導体ウエハの温度分布を求める温度分布探究
工程とを備える。これにより、温度モニタ用半導体ウエ
ハの熱処理時の温度分布を、処理容器内を大気開放する
ことなく迅速に求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハの熱
処理時における温度分布を測定する温度測定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体集積回路の製造工程にお
いては、半導体ウエハの表面に配線パターンやホール穴
埋めや層間絶縁膜の形成のために、各種の成膜、例えば
W,WSi,Ti,TiN,TiSi,SiO2 等の成
膜熱処理が繰り返し施される。また、この成膜熱処理の
他にも、エッチング処理、酸化拡散処理、アッシング処
理等の各種の熱処理も行なわれる。この場合、歩留り等
を向上させるためには、各種の熱処理をウエハ面内に亘
って均一に施すことが必要であり、このためには、プロ
セス圧力、処理ガスの流量、プロセス温度等を精度良く
管理してコントロールしなければならず、とりわけプロ
セス温度の管理が重要である。すなわち、プロセス時に
ウエハ面内において温度差が生ずるとそれによって熱処
理の均一性も低下してしまうので、熱処理プロセスの
間、ウエハ温度の面内均一性を保持する必要がある。
【0003】この場合、熱処理中にウエハ自体の温度を
測定することは非常に困難であり、また、ウエハを載置
する載置台の温度やこれに埋め込まれる加熱ヒータを熱
電対により検出したとしても、これらの温度とウエハ自
体の温度との間には数10℃もの温度差が生じているの
が一般的であり、ウエハ自体の温度を正確に測定するの
はかなり困難である。例えば加熱ヒータ温度が680℃
程度でもウエハの実際の温度は、これよりも80℃程度
も低い例えば600℃程度となり、測定温度値がウエハ
温度を正確に反映しているのではない。そこで、他のウ
エハ面内温度の均一性を確保する手法として熱電対を用
いた以下のような手法も知られている。すなわち熱処理
時におけるウエハ自体の温度を正確に知るために、温度
測定用モニタウエハの表面に複数、例えば5個程度の熱
電対を面内略均等に設け、これを処理容器内へ導入して
目標とする温度条件(面内温度の均一条件)となる加熱
ヒータへの投入電力量や埋め込み熱電対の温度検出値等
の基準となる値を求めておく。そして、実際に製品ウエ
ハを熱処理する際には、上記温度測定用モニタウエハを
用いて求めていた投入電力量や埋め込み熱電対の温度検
出値等を維持するようにコントロールしてウエハ面内の
温度均一性を確保するようにしている。この場合、加熱
手段が加熱ヒータの時には載置台内に例えば同心状にゾ
ーンに区分されて設けられており、また、加熱手段が複
数の加熱ランプならば、主に照射するエリアが複数に区
分されており、ゾーン毎に或いはエリア毎に投入電力の
個別制御が可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、熱処理装置
内をメンテナンスした時、処理容器内をクリーニングし
た時、或いは処理レシピを変える時など多くの場合に、
上述したような熱電対を複数個取り付けた温度測定用モ
ニタウエハを用いて目標通りの面内温度の均一性を高く
維持しているか否かの検証を行なうことが一般的に必要
である。この場合、熱電対付きの温度測定用モニタウエ
ハを載置台へ設置したり、或いは測定後にこれより取り
外したりする必要があるので、その都度、処理容器内の
圧力を昇降させて大気開放する必要があるばかりか、モ
ニタウエハも人間がハンドリングできる常温程度まで低
下させる必要があり、その結果、測定に多くの時間、例
えば2日間も要してしまう場合もあって、生産性を低下
させる原因となっていた。
【0005】また、温度測定に熱電対を用いることか
ら、ウエハ表面に取り付ける個数も物理的にそれ程多く
することはできず、ウエハ面内の詳細な温度分布を知る
ことができないという不便もあった。また、熱処理時の
温度を測定する手法として、特開平1−181436号
公報等に開示されているように、半導体ウエハ表面に絶
縁膜を形成してウエハ内に不純物を導入し、これを熱処
理後に上記絶縁膜を除去してウエハ表面のシート抵抗を
測定し、これにより、上記熱処理時の温度を知る方法も
提案されている。しかしながら、この手法では、熱処理
温度が1000〜1200℃程度の比較的高温度の熱処
理を対象としていることから、不純物の飛散の防止等の
ための上記絶縁層の形成や除去が必要となり、その分、
工程数が多くて手間がかかるという問題があった。本発
明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決
すべく創案されたものである。本発明の目的は、温度モ
ニタ用半導体ウエハの熱処理時の温度分布を、処理容器
内を大気開放することなく迅速に求めることができる温
度モニタ用半導体ウエハの温度測定方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に規定する発明
は、第1の導電形の温度モニタ用半導体ウエハの表面に
第2の導電形の不純物を所定の濃度で導入する導入工程
と、不純物の導入された前記温度モニタ用半導体ウエハ
を真空引き可能になされた処理容器内で720℃以下で
熱処理する熱処理工程と、熱処理後の前記温度モニタ用
半導体ウエハを前記処理容器内からこの真空を破ること
なく取り出してこの半導体ウエハの表面の複数の箇所の
シート抵抗を測定する測定工程と、得られたシート抵抗
と、予め求めたシート抵抗と熱処理温度との関係とに基
づいて前記熱処理工程における前記温度モニタ用半導体
ウエハの温度分布を求める温度分布探究工程とを備える
ように構成したものである。
【0007】このように、導入工程で温度モニタ用の半
導体ウエハに不純物をイオン状態で臨界ドーズ量以上打
ち込むことにより結晶が崩れてアモルファス状態とな
る。このウエハを熱処理工程で、不純物が飛散する恐れ
のない720℃以下の温度で熱処理(アニール)するこ
とにより再結晶化し、注入された不純物であるドーパン
ト原子の例えばSi原子と置き換わり、活性化状態、す
なわち、導電形の組み合わせにもよるが自由電子や正孔
ができる。この自由電子や正孔の量は、上記熱処理時の
処理温度に依存して決まるので、処理温度の履歴が残る
ことになる。そして、測定工程にてウエハを冷却した後
に、ウエハ表面上の所望の多数点のシート抵抗を測定
し、更に、温度分布探究工程にてこの測定したシート抵
抗を予め求めておいたシート抵抗と熱処理温度の関係に
参照させることにより、上記各点の熱処理温度及びこの
分布の状況を求める。
【0008】従って、リード線のついている熱電対を用
いた従来の温度測定方法と異なり、温度モニタ用半導体
ウエハ自体を処理容器に対して自動的に搬出入すること
ができるので、例えばロードロック室に連接された処理
容器内を大気開放することなく、しかもウエハ温度が室
温程度まで冷却することも待つことなく、このウエハを
搬出することができ、結果的に短時間でウエハ表面のシ
ート抵抗を求めてその温度分布を知ることが可能とな
る。この場合、請求項2に規定するように、前記所定の
濃度は、5×1013〜5×1015atms/cm2 の範
囲内である。この場合、5×1013atms/cm2
臨界ドーズ量であり、5×1015atms/cm2 以上
の濃度に設定すると、ある温度以上でシート抵抗が飽和
するため、その温度以上で温度測定ができない。
【0009】また、請求項3に規定するように、前記不
純物導入工程は、イオンビーム注入法により行なわれ、
前記温度モニタ用半導体ウエハのチルト角とツイスト角
はチャネリングを生じないような最適値に設定されてい
る。更に、請求項4に規定するように、例えば前記第1
の導電形はP形であり、前記不純物はリンである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る温度モニタ
用半導体ウエハの温度測定方法の一実施例を添付図面に
基づいて詳述する。図1は熱処理装置を含む熱処理シス
テムの一例を示す概略構成図である。まず、本発明方法
を実施するための熱処理装置を含む熱処理システムにつ
いて概略的に説明する。この熱処理システム2は、半導
体ウエハWに対して所定の熱処理を施す熱処理装置4
と、これにゲートバルブG1を介して連通及び遮断可能
に接続されたロードロック室6と、更にこのロードロッ
ク室6にゲートバルブG2を介して連通及び遮断可能に
接続されたカセット室8とにより主に構成されている。
【0011】上記カセット室8は、半導体ウエハWを多
数枚収容できるカセット10を載置するカセット台12
が内部に設けられており、このカセット台12はカセッ
ト室8の底部を貫通する昇降バー14の上端に設けられ
て、昇降及び旋回可能になされている。このカセット室
8の側壁には、カセット10を搬出入するゲートドアG
3が設けられ、また、カセット室8内にN2 ガス等の不
活性ガスを導入するガス導入口16及び室内の雰囲気を
排出するガス排気口18もそれぞれ設けられる。尚、図
示例では本発明方法で用いられる温度モニタ用半導体ウ
エハWmが1枚、カセット10内に収容されている。
【0012】一方、上記ロードロック室6内には、半導
体ウエハWを上記カセット室8及び熱処理装置4との間
で受け渡しするために多関節構造の搬送アーム20が屈
伸及び旋回可能に設けられる。また、このロードロック
室6には、内部にN2 ガス等の不活性ガスを導入するガ
ス導入口22及び内部の雰囲気を排出するガス排気口2
4がそれぞれ設けられる。そして、このガス排気口24
には、途中で真空ポンプ26を介設した真空排気系28
が接続されており、ロードロック室6内を真空引きでき
るようになっている。一方、上記熱処理装置4は、例え
ばアルミニウム等により円筒状に成形された処理容器3
0を有しており、この内部には、上面にウエハWを載置
する載置台32が設けられる。この載置台32内には、
例えば同心円状に3つにゾーン区分された加熱手段とし
ての加熱ヒータ34が埋め込まれており、ウエハWを加
熱し得るようになっている。尚、上記加熱ヒータ34は
ゾーン毎に投入電力の制御が可能であり、その制御のた
めにゾーン毎に熱電対も埋め込まれている。
【0013】また、この載置台32には、ウエハWの搬
入搬出時にこの昇降を行なうリフタピン(図示せず)が
設けられる。この処理容器30内の天井部には、処理容
器30内へ必要な処理ガスを導入するためのシャワーヘ
ッド部36が設けられており、また、底部には、内部雰
囲気を排出するガス排気口38が設けられる。そして、
このガス排気口38には、途中に真空ポンプ40を介設
した真空排気系42が接続されており、処理容器30内
を真空引き可能としている。
【0014】次に、以上のように構成された熱処理シス
テム2を用いて行なわれる本発明方法について説明す
る。まず、一般的に半導体ウエハWをカセット室8と熱
処理装置4との間で受け渡しを行なうには、ロードロッ
ク室6内の搬送アーム20を屈伸及び旋回させてこれを
行なう。上記カセット室8内は、常時不活性ガスで大気
圧程度に維持され、また、処理容器30内はウエハの連
続処理が行なわれている間は真空状態(減圧雰囲気)に
なされている。従って、ロードロック室6内は、ウエハ
Wの搬入及び搬出のたびにロードロック室6及び処理容
器30との間が圧力調整のために大気圧状態と真空状態
とを繰り返すことになり、結果的に、処理容器30内の
真空状態を破ることなく、ウエハWの搬入及び搬出が行
なわれる。
【0015】ところで、載置台32内の加熱ヒータ34
に関しては、載置台32上に載置されるウエハWを面内
温度の均一性が高い状態で加熱できるように予め投入電
力が決定されているが、例えば処理容器30内のクリー
ニングを行なった時、処理レシピを変更した時、各種の
メンテナンスを行なった時などは、種々の特性が変わっ
てしまって上述したようなウエハの加熱温度の面内均一
性を高く維持できなくなる恐れが生ずる。そのため、温
度モニタ用半導体ウエハWmを用いて従前通りの適正な
面内温度分布を維持しているか否かを検査する必要が生
ずる。この温度モニタ用半導体ウエハWmは、予めカセ
ット10内に収容しておいてもよいし、必要時に、カセ
ット室8のゲートドアG3を介してカセット室8内へ導
入してもよい。この温度モニタ用半導体ウエハWmとし
ては、第1の導電形、例えばP形のSi単結晶を用い、
これに第2の導電形であるN形の不純物、ここでは例え
ばリンイオンを所定の濃度で導入しておく。
【0016】この場合、イオン注入条件は、例えばリン
イオンを80KeVのエネルギーで注入し、濃度(ドー
ズ量)は臨界ドーズ量以上の値、例えば5×1014at
ms/cm2 程度にしておき、更に、イオン注入時にチ
ャネリングが生じないようにチルト角は7度、ツイスト
角は35度程度にそれぞれ設定する。このように、ウエ
ハへ不純物を導入する導入行程が終了したならば、次
に、熱処理工程へ移行する。まず、ロードロック室6内
をカセット室8内と略同じ大気圧程度まで復帰させてゲ
ートバルブG2を開く。そして、このロードロック室6
内の搬送アーム20を屈伸させて、開放されたゲートバ
ルブG2を介してカセット10内の温度モニタ用半導体
ウエハWmを取り上げ、これをロードロック室6内に取
り込む。次に、上記ゲートバルブG2を閉じた後、この
ロードロック室6内の雰囲気を真空引きして処理容器3
0内の圧力と略同圧とする。
【0017】このように、ロードロック室6内の圧力と
処理容器30内の圧力が略同圧となったならば、ゲート
バルブG1を開いてロードロック室6と処理容器30内
を連通し、温度モニタ用半導体ウエハWmを処理容器3
0内へ搬入してこれを載置台32上に載置する。そし
て、ゲートバルブG1を閉じて、上記温度モニタ用半導
体ウエハWmに所定の熱処理を施す。ここでは、例えば
8インチサイズのウエハを用いており、この時の熱処理
条件に関しては、シャワーヘッド部36からN2ガスを
200sccmの流量で供給し、プロセス圧力を0.3
Torrとし、更に、プロセス温度は、不純物飛散が生
じないようなプロセス温度、例えば680℃(ヒータ温
度)に設定する。そして、プロセス時間を例えば180
秒とする。このように、温度モニタ用半導体ウエハWm
を熱処理(アニール)することにより、先のイオン注入
により結晶が崩れた部分においてドーパント原子が格子
上のSi(シリコン)原子と置き換わってここでは自由
電子が発生し、活性状態となる。この時、発生する自由
電子の量はウエハ表面のその部分における実際の熱処理
温度に依存するので、後述するように各部分のシート抵
抗を測定することによりその局部的な実際の温度を知る
ことができる。
【0018】このようにして、熱処理工程が終了したな
らば、次に、測定工程へ移行する。ここでは、まず、載
置台32上の熱処理済みの温度モニタ用半導体ウエハW
mを搬送可能な温度、例えば100℃程度まで冷却し、
ゲートバルブG1を開くことにより、予め処理容器30
内と同じ圧力の真空状態に維持されているロードロック
室6内と連通し、熱処理済みのウエハWmをロードロッ
ク室6内に取り込む。そして、このゲートバルブG1を
閉じた後、ロードロック室6内にN2 ガスを導入して大
気圧に復帰し、更にゲートバルブG2を開いて大気圧状
態に維持されているカセット室と連通し、この熱処理済
みのウエハWmをカセット10内へ搬入する。その後
は、この熱処理済みのウエハWmを外へ取り出して、ウ
エハ表面の多数点、例えば49箇所のシート抵抗を測定
して求める。このように測定工程が終了したならば、次
に、温度分布探究工程へ移行する。ここでは、前述した
と同じ熱処理条件(ガス種、ガス流量、プロセス圧力、
プロセス温度、処理時間等)で予め求めたシート抵抗と
熱処理温度との関係を示すテーブル或いはグラフが用意
されている。このテーブル作成には、ウエハ表面に複数
の熱電対を付着させた従来の温度測定方法が用いられて
いる。これにより、シート抵抗とその局所の実際の温度
履歴との関係が一義的に定まることになる。このテーブ
ル(グラフ)をを参照して上記測定工程で求めた49箇
所のシート抵抗より、それぞれの対応する部分の熱処理
時の温度を求める。これをプロットすることにより、温
度モニタ用半導体ウエハWmの温度分布や温度の面内均
一性を得ることができる。
【0019】このように、本発明方法によれば、熱電対
を用いていないので処理容器30内の真空状態を破るこ
となく温度モニタ用半導体ウエハWmの熱処理時の温度
分布及びその面内均一性を知ることができるので、処理
容器30内の圧力調整時間、ウエハ温度の冷却時間が短
時間となり、迅速に面内温度の均一性の評価を行なうこ
とができる。また、物理的に熱電対を設けることなくシ
ート抵抗を測定するだけで熱処理温度を認識できるの
で、多数箇所のシート抵抗を測定することにより、詳細
な温度分布を求めることができる。更には、特開平1−
181436号公報で示されるような不純物飛散防止用
の絶縁膜を形成したり、除去する必要がないので、一層
迅速に温度分布を求めることができる。
【0020】ここで、最適な不純物濃度を求めるため
に、上述した実施例で用いた温度モニタ用半導体ウエハ
Wmのイオン濃度のみを種々変更し、他の条件を全く同
じに設定して上述したと同様な温度測定を行なった。そ
の時のシート抵抗と加熱ヒータとの温度との関係を図2
に示す。ここでは、不純物のイオン濃度として、5×1
14atms/cm2 (先に説明した実施例)、1×1
15atms/cm2 及び3×1015atms/cm2
の3種類を用いている。また、縦軸のシート抵抗は対数
目盛をとっており、グラフは測定箇所49点の平均値を
プロットしている。図2に示すグラフから明らかなよう
に不純物のイオン濃度に関係なく、各曲線は加熱ヒータ
の温度が530℃から720℃まで(一部は600℃か
ら)上昇するに従って、シート抵抗は次第に低下してき
ており、両者間には相関関係が明確に存在することが確
認できた。特に、不純物のイオン濃度が5×1014at
ms/cm2 の場合には、シート抵抗の変化状態が非常
に直線的になっており、シート抵抗から熱処理時の温度
を求める上で使い勝手が非常に良くて好ましいことが判
明した。
【0021】次に、温度モニタ用半導体ウエハに対する
不純物のイオン注入濃度を5×1014atms/cm2
に固定的に設定し、ガス種、ガス流量、プロセス圧力、
処理時間等の熱処理条件を上記熱処理条件と同じ条件に
設定して多数枚の温度モニタ用半導体ウエハに対して熱
処理を施した時の再現性の試験を行なった。この再現性
試験の結果を図3に示す。ここでは、日付を第1日目〜
第3日目まで3日間変え、更にその都度、加熱ヒータの
温度を530℃〜720℃の範囲内の複数点(6点)で
熱処理を行なった。この図2に示すグラフから明らかな
ように、縦軸のシート抵抗の目盛を対数目盛にしたグラ
フにおいて、加熱ヒータの温度が530℃〜720℃の
範囲内においてシート抵抗は温度が高くなるに従って略
直線的に下がっているので、明確に相関関係が表れてお
り、更に、日付を異ならせて行なった場合でも相互間の
ズレがほとんどなく、非常に再現性が良好であることが
確認できた。これにより、精度の高い温度及び温度分布
を得ることが可能な点が確認できた。
【0022】尚、本実施例で用いた熱処理条件は、単に
一例を示したに過ぎず、前述したものに限定されないの
は勿論である。特に、熱処理時間と熱処理温度を種々変
えることができる。この場合には勿論のこと、この熱処
理条件と同じ熱処理時間と熱処理温度、すなわち同じ熱
量(=熱処理時間×熱処理温度)の下で予め参照基準と
なるテーブルやグラフを作っておく。また、不純物とし
てはリンに限定されず、同じ導電形のヒ素やアンチモン
を用いることができ、また、温度モニタ用半導体ウエハ
としてN形の半導体ウエハを用いた場合には、これと反
対のP形の不純物、例えばボロンを用いる。更には、不
純物のイオン注入時のチルト角やツイスト角は前述した
ものに限定されず、イオン注入によってチャネリングを
起こさないような角度ならばどのような値に設定しても
よい。
【0023】また、加熱手段としてここでは抵抗加熱ヒ
ータを用いた場合を例にとって説明したが、抵抗加熱ヒ
ータに替えて加熱ランプを用いた場合にも同様に適用す
ることができる。また、更に、使用する熱処理システム
もここで説明したものに限定されず、ロードロック室付
きの熱処理装置ならば、どのようなものにも適用できる
のは勿論である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の温度モニ
タ用半導体ウエハの温度測定方法によれば、次のように
優れた作用効果を発揮することができる。不純物を注入
した温度モニタ用半導体ウエハを720℃以下に加熱す
ることによってその時の温度が熱履歴として残り、これ
をシート抵抗を測定することによって検出できるので、
熱電対を用いた従来方法と異なり、処理容器の真空を破
ることなく、しかも、ウエハを室温まで冷却することな
くこれを取り出して熱処理時の濃度及び温度分布を得る
ことができる。従って、ウエハの熱処理時の温度分布を
迅速、且つ正確に求めることができ、その分、スループ
ットを向上させることができる。また、熱電対を用いた
従来方法と比較して、ウエハ表面の多数点のシート抵抗
を測定できるので、その分、詳細な温度分布を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱処理装置を含む熱処理システムの一例を示す
概略構成図である。
【図2】イオン濃度のみを変更して熱処理を行なった時
のシート抵抗と加熱ヒータの温度との関係を示すグラフ
である。
【図3】熱処理条件を同じ条件に設定して多数枚の温度
モニタ用半導体ウエハに対して熱処理を施した時の再現
性の試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
2 熱処理システム 4 熱処理装置 6 ロードロック室 8 カセット室 30 処理容器 32 載置台 34 加熱ヒータ(加熱手段) 36 シャワーヘッド部 W 半導体ウエハ Wm 温度モニタ用半導体ウエハ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の導電形の温度モニタ用半導体ウエ
    ハの表面に第2の導電形の不純物を所定の濃度で導入す
    る導入工程と、不純物の導入された前記温度モニタ用半
    導体ウエハを真空引き可能になされた処理容器内で72
    0℃以下で熱処理する熱処理工程と、熱処理後の前記温
    度モニタ用半導体ウエハを前記処理容器内からこの真空
    を破ることなく取り出してこの半導体ウエハの表面の複
    数の箇所のシート抵抗を測定する測定工程と、得られた
    シート抵抗と、予め求めたシート抵抗と熱処理温度との
    関係とに基づいて前記熱処理工程における前記温度モニ
    タ用半導体ウエハの温度分布を求める温度分布探究工程
    とを備えたことを特徴とする温度モニタ用半導体ウエハ
    の温度測定方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の濃度は、5×1013〜5×1
    15atms/cm2 の範囲内であることを特徴とする
    請求項1記載の温度モニタ用半導体ウエハの温度測定方
    法。
  3. 【請求項3】 前記不純物導入工程は、イオンビーム注
    入法により行なわれ、前記温度モニタ用半導体ウエハの
    チルト角とツイスト角はチャネリングを生じないような
    最適値に設定されていることを特徴とする請求項1また
    は2のいずれかに記載の温度モニタ用半導体ウエハの温
    度測定方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の導電形はP形であり、前記不
    純物はリンであることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の温度モニタ用半導体ウエハの温度測定方
    法。
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