JP4479305B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電力変換装置に係わり、特に、電気車における電気部品及び電子部品を液冷方式で冷却するヒートシンクを備えた電力変換装置に関する。
電気車には電動機を可変速駆動するための電力変換装置が搭載され、例えばインバータ方式による制御の場合、IGBT、ダイオードなどの電力用半導体(以下スイッチング素子と呼ぶ)を主回路部品として有する。これらのスイッチング素子は、装置動作時に大きな熱損失が発生するために、スイッチング素子専用の冷却装置を備える必要があり、特に電気鉄道車両における電力変換装置においては、従来、空冷ヒートシンクによる冷却方式が主流であったが、大容量の電力変換要請に応えるべく、近年液冷ヒートシンクによる冷却方式(例えば特許文献1参照)が開発されている。
特開平9−219904号公報(第4―5頁、第2図、第10図)
電気車用、特に電気鉄道車両における電力変換装置は、車体の床下部分に設置されることから小型軽量化が要求される。文献1に記載の液冷ヒートシンク冷却装置では、ヒートシンク1枚または2枚に対して各々冷却液循環ポンプとラジエータ及びリザーブタンクを備えている。従ってこのような装置構成においては、液冷ヒートシンクを3枚以上必要とする電力変換容量の大きな電力変換装置の場合、ポンプ、ラジエータ及びリザーブタンクを複数台設置する必要があることから部品点数が増加し、装置全体が大型化してしまうという問題点があった。
また、1枚または2枚のヒートシンクに対して冷却液循環ポンプ、ラジエータ、リザーブタンクからなる冷却系を構成すると、そのヒートシンクに取り付けられたスイッチング素子の最大発生熱損失に応じた冷却性能がそれぞれ必要となり、電力変換装置全体から見た場合、ラジエータや送風機の容量の最適化、小型化が図れないという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、スイッチング素子を最小限の冷却性能で効率よく冷却し、かつ循環液冷方式の冷却装置を小型化して車体床下に搭載することができる電力変換装置を提供するものである。
この発明に係る電力変換装置においては、第1の半導体電子部品と、前記第1の半導体電子部品とは分離された第2の半導体電子部品とを有し、前記第1の半導体電子部品を冷却するために、前記第1の半導体電子部品に設けられた第1のヒートシンクと、前記第2の半導体電子部品を冷却するために、前記第2の半導体電子部品に設けられた第2のヒートシンクとを備え、前記第1のヒートシンクと前記第2のヒートシンクは、共通のラジエータ、送風機、および冷却液循環ポンプによって冷却液が供給、循環する液冷ヒートシンクであり、前記第1のヒートシンクと前記第2のヒートシンクとに流れるそれぞれの冷却液流量を調節する手段として、前記半導体電子部品の発生熱損失を運転状態から計算し、前記冷却液流量を調節する制御装置と、この制御装置の制御により、前記冷却液の流量を調整する流量調節弁とを備えたことを特徴とする。
また、前記第1の半導体電子部品はコンバータ部であり、前記第2の半導体電子部品はインバータ部であることを特徴とする。


この発明に係る電力変換装置においては、第1の半導体電子部品と、前記第1の半導体電子部品とは分離された第2の半導体電子部品とを有し、前記第1の半導体電子部品を冷却するために、前記第1の半導体電子部品に設けられた第1のヒートシンクと、前記第2の半導体電子部品を冷却するために、前記第2の半導体電子部品に設けられた第2のヒートシンクとを備えているため、前記第1と第2のヒートシンクに流れる冷却液は、共通のラジエータ、送風機、および冷却液循環ポンプによって供給・循環され、効率的に冷却することが可能で、かつ電力変換装置の大きな部分を占める冷却装置を小型化することによって、電力変換装置を小型化することが可能となる。
また、前記第1と第2のヒートシンクへ冷却液を循環させる各冷却パイプに、冷却液温度あるいは電力変換装置の運転状態および発生熱損失に応じて、冷却液の流量を調節する手段を有するために、ヒートシンクの冷却性能が向上し、ラジエータなどを大きくすることなく出力容量を大きくすることが出来る、あるいは出力容量を変えずにラジエータやポンプを小型化することが出来る。
以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の冷却構造を示すものであり、図中の矢印は冷却液の流れを示す。
図において、電力変換装置は、コンバータ部1およびインバータ部2から成り、それぞれを構成しているモジュール型スイッチング素子3は、内部に冷却液流路を有するヒートシンク4に取り付けられている。
冷却パイプ5は、発熱源である前記コンバータ部1とインバータ部2に備えられたヒートシンク4、および冷却媒体冷却用ラジエータ6と、冷却液循環ポンプ7と、リザーブタンク8とをそれぞれ連結している。冷却用ラジエータ6には冷却液を強制冷却するための送風機9が取り付けられている。
冷却液には、水あるいは低温時の冷却液の凍結を抑制するエチレングリコールを含む水溶液、あるいは油などを用いる。
図2は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の回路構成を示すものである。図において、架線11からパンタグラフ12を介して集電された交流は、変圧器13によって降圧され、コンバータ部1によって直流に変換される。この直流に変換された電力はフィルタコンデンサ14を介して、インバータ部3によって可変電圧可変周波数の3相交流として誘導電動機15に出力され、電気車の加減速を制御する。
上記コンバータ部1とインバータ部2を構成する複数のモジュール型スイッチング素子3は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの自己消弧型半導体素子からなり、本実施の形態のスイッチング素子3の場合、IGBT16とこのIGBT16に逆並列に接続されたダイオード17が一体でモジュール化された素子及び、ダイオード17のみでモジュール化された素子となる。
次にこの電力変換装置の動作について説明する。
上記構成において、電力変換装置が作動し、発熱したモジュール型スイッチング素子3は、ヒートシンク4によって冷却される。一方、このヒートシンク4を介してスイッチング素子3からの放熱によって温度が上昇した冷却液は、冷却液循環ポンプ7によって冷却パイプ5内を移動し、冷却用ラジエータ6により空気との熱交換で冷却される。リザーブタンク8は、冷却液補充及び冷却液の体積変化を吸収するために備えられている。
図3に電気車の速度とコンバータ部、インバータ部、及びそれらを足しあわせたトータルの発生熱損失を示す。
本実施例のようにコンバータ部とインバータ部で構成される一般的な電力変換装置の場合、図3に示すように、コンバータ部のスイッチング素子は、誘導電動機の駆動電力の小さい低速域で発生熱損失は小さく、速度が速くなるに従って駆動電力が大きくなるために発生熱損失が大きくなり、ある程度の高速域まで発生熱損失が大きい速度域が連続し、更に高速になると発生熱損失は漸減する。
これに対し、インバータ部のスイッチング素子は、誘導電動機への出力電流が大きく、周波数も高い低速域において発生熱損失が大きく、ある速度以上の領域では発生熱損失が小さくなる。
このように、コンバータ部とインバータ部ではスイッチング素子の発生熱損失が最大となる速度域が異なる点に着目すると、コンバータ部とインバータ部を各速度において足し合わせた発生熱損失(トータル損失)の最大値は、コンバータ部及びインバータ部それぞれの最大発生熱損失を足し合わせた値よりも小さくなる。
従来の電力変換装置においては、1枚のヒートシンクに1相分の回路、即ちスイッチング素子を搭載し、各相毎にラジエータ、ポンプ、リザーブタンク及び送風機などの冷却系を備えていた。そのため、各相毎の最大発生熱損失に応じた冷却性能を有するラジエータ、ポンプ、リザーブタンク及び送風機などがそれぞれ必要となっていた。
本実施の形態においては、発生熱損失が最大となる速度域が異なるコンバータ部とインバータ部を分離し、それぞれ第1のヒートシンク、第2のヒートシンクに取り付け、搭載する車両単位で前記第1、第2のヒートシンクからの冷却液をまとめた上、この冷却液を共通の冷却系で供給・循環しているため、各速度域でコンバータ部及びインバータ部を合計したトータル損失に対する冷却性能しか必要とせず、効率的な冷却が可能となる。
図4に、電気車に搭載する場合の本実施の形態の電力変換装置の筐体内部の構造を示す。この図は、上方向から見た装置内部の機器配置を冷却系統を中心に模式的に表したものである。
図の下部には、モジュール型スイッチング素子3を搭載したヒートシンク4からなる発熱部を配し、その上部に発熱部で温度上昇した冷媒を冷却するラジエータ6と送風機9、リザーブタンク8、冷却水を循環させるポンプ7を配し、冷却パイプ5で連結している。図の左側には、電力変換装置の制御装置、充電回路などその他の部品18を配している。
図4に示す構造の場合、従来例(特許文献1 第2図)と比較して、ラジエータなど冷却系の部品点数を少なくする事ができ、フレームなどの構造も簡略化する事ができるので、装置外形を小さくする事が可能となる。
また、従来国内で適用されてきた一般的な空冷による電力変換装置では、発熱部分に効率的に冷却風を送るため、発熱部の配置に自由度がなかったが、本発明の実施の形態は図4に示す配置に限定されるものではなく、発熱部などの配置を自由に設計できるため、空冷による電力変換装置と比較しても装置外形は小さくすることが可能となる。
以上のように本発明の実施の形態1に係る電力変換装置は、その回路の中で役割の異なるコンバータ部とインバータ部を分離し、それぞれ第1のヒートシンク、第2のヒートシンクを取り付け、搭載する車両単位で前記第1、第2のヒートシンクからの冷却液をまとめた上、共通の冷却系で冷却しているため、大容量の電力変換に対してもラジエータ、ポンプ、リザーブタンクなどを複数台備えることなく、各速度域でコンバータ部及びインバータ部を合計した発生熱損失に対して効率的に冷却することが可能で、かつ電力変換装置の大きな部分を占める冷却装置を小型化することによって、電力変換装置を小型化することが可能となる。
また、本実施例はコンバータ部とインバータ部から構成される電力変換装置に対するものであるが、この発明はコンバータ部とインバータ部から構成されるもののみに限定されるものではなく、図5に示すように、発生熱損失がそれぞれ異なる半導体電子部品を第1のヒートシンク、第2のヒートシンク、第3のヒートシンク…に分離して取り付け、共通の冷却装置を使用することで装置全体を小型化することが可能となる。
また、本実施の形態を示す図1では、コンバータ部とインバータ部のスイッチング素子をそれぞれ異なる第1、第2のヒートシンクに取り付けたが、装置の構成上、同一のヒートシンク上にコンバータ部とインバータ部を配し、冷却パイプを分離することで第1、第2のヒートシンクとみなすことも可能であり、何ら効果は損なわれない。
また、本実施の形態を示す図1では、ラジエータ、ポンプ、リザーブタンク及び送風機などの冷却系を1式備えているが、装置の構成上、これらの冷却系を複数備えて、搭載する車両単位で共用し、冷却効率を分担させることも可能である。
実施の形態2.
実施の形態1では、送風機9による送風でラジエータ6を冷却していたが、実施の形態2では、送風機9の代わりに電気車の走行によってラジエータ6に風をあて、冷却を行う電力変換装置となっている。
電気車の走行による走行風をラジエータ6に取り込んで冷却を行うためには、電気車の構造によってことなる最適な位置及び最適な姿勢でラジエータ6を設置する必要がある。本発明の電力変換装置によれば、ラジエータ、ポンプ、リザーブタンクなどを複数台備えることなく、またヒートシンク、ラジエータ及びポンプの冷却容量を減らすことで装置全体が小型化されており、ラジエータの配置の自由度が大きいため、最適な位置、姿勢で設置することが可能となり、十分な走行風をラジエータに取り込んで冷却することが可能となる。
これによって、送風機が必要なくなり、さらに装置の小型化が可能となる。
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3に係る電力変換装置の冷却構造を示す図である。実施の形態3においては、図6に示すようにコンバータ部1とインバータ部2それぞれの流路中に、冷却液流量を変化させる流量調節弁21と、この流量調節弁21の動作を制御する制御装置22を設けたものである。
制御装置22は、電気車の運転指令から電力変換装置のコンバータ部1及びインバータ部2におけるスイッチング素子3の発生熱損失を計算し、各部の発生熱損失に応じて冷却液の流量を調節する信号を流量調節弁21に与える。
流量調節弁21は、複数のヒートシンク4に冷却液が流れ込む手前のコンバータ部1とインバータ部2それぞれの流入口付近の冷却パイプ5に備えられ、制御装置22から与えられた信号に応じて弁の開度を変化させ、コンバータ部1とインバータ部2それぞれへの冷却液流量を調節する。
次にこの電力変換装置の動作について説明する。
電気車の低速域においては、図3に示したようにコンバータ部1のスイッチング素子3の発生熱損失は小さく、インバータ部2のスイッチング素子3の発生熱損失は大きい。
この状態では発生熱損失の小さいコンバータ部1への冷却液流量を抑え、発生熱損失の大きいインバータ部2への冷却液流量を増加させることにより、ヒートシンク4の冷却性能が向上するので、ラジエータなどを大きくすることなく出力容量を大きくすることが出来る、あるいは出力容量を変えずにラジエータやポンプを小型化することが出来る。
逆に、コンバータ部1のスイッチング素子3の発生熱損失が大きく、インバータ部2のスイッチング素子3の発生熱損失の小さな高速域においては、コンバータ部1への冷却液流量を増加させ、インバータ部2への冷却液流量を抑える。
また、コンバータ部1の発生熱損失もある程度大きく、インバータ部2の発生熱損失もある程度大きな速度域においては、双方の流量調節弁21を開いて冷却液流量を増加させることにより、コンバータ部1とインバータ部2の両方で必要な冷却性能を確保する。この時、ラジエータ6の熱交換量は最大となる。
以上のようにコンバータ部1とインバータ部2の発生熱損失を運転状態から計算し、ヒートシンク4に流れる冷却液流量を流量調節弁21によって調整することにより、ヒートシンク4とラジエータ6の冷却性能及び冷却液循環ポンプ7の水頭、流量などの性能を最小限に抑えることが可能となり、冷却装置の小型化が可能となる。
また、制御装置22は、電気車の運転指令を受けて電力変換装置の制御を行う制御装置(図示せず)に内蔵することも可能であるため、設置スペースを特に必要としない。
実施の形態4.
図7は、この発明の実施の形態4に係る電力変換装置の冷却構造を示す図である。この実施の形態4では、上述の実施の形態3の流量調節弁21及び制御装置22に加えて、冷却液温度をモニタする温度センサ23を設けたものである。
実施の形態3における制御装置22では、電力変換装置の電気的な動作状態からコンバータ部1及びインバータ部2におけるスイッチング素子3の発生熱損失を計算したが、この実施の形態4では、温度センサ23により冷却液の温度を直接モニタし、その温度によって、冷却液温度が高くなれば流量調節弁21を開いて冷却液の流量を増加させ、温度が低ければ流量調節弁21の開度を小さくして冷却液の流量を減らすように制御することで、より厳密かつ効率的に装置全体の冷却を行うことが可能となる。
実施の形態5.
図8は、この発明の実施の形態5に係る電力変換装置の冷却構造を示す図である。この実施の形態5では、上述の実施の形態3及び4の流量調節弁21の代わりに、冷却パイプ5に冷却液温度により流量を変化させる流量調節管24が取り付けられている。
この流量調整管24は、冷却パイプ5がコンバータ部2とインバータ部3のヒートシンク4からの冷却液がそれぞれ合流する部分に設けられ、例えばTi-Ni形状記憶合金のような物質を用いることにより、その箇所を流れる冷却液温度によって自動的に流量を調節するものである。
図9,10に流量調整管24の構造の具体例を示す。
図9において、スライダー弁31の両側にばね32、33を配することによってスライダー弁31の位置を固定する構造となっている。ばね32は、温度によって反発力が変わらない通常のステンレス製ばねであり、もう一方のばね33は、温度によって反発力が変化するTi-Ni合金製などの形状記憶合金ばねである。この形状記憶合金ばねは低温時には反発力が弱く設定温度以上になると反発力が強くなる性質をもつ。
冷却液温度が低い時には、図9に示すように、ステンレスばね32の反発力が形状記憶合金ばね33の反発力よりも大きいために、スライダー弁31は図の左側の位置で釣り合う。このとき、スライダー弁31の開度が小さく、流路断面積が小さいことにより冷却液流量が制限された状態となる。
スイッチング素子の発熱量が増加して冷却液温度がある一定値を超えると、図10のように、形状記憶合金ばね33の反発力が増加し、ステンレスばね32の反発力より大きくなるのでスライダー弁31が右側へ移動して釣り合う。このとき、スライダー弁31の開度が大きく、流路断面積が大きくなることにより冷却液流量が増加する。
形状記憶合金ばね33の反発力が変化する温度は、ばねの製造段階において、熱処理条件や合金の組成などにより決められる。
次に前記流量調節管24を搭載した場合の電力変換装置の動作について説明する。
コンバータ部1での発生熱損失が小さく、インバータ部2での発生熱損失の大きな低速域においては、コンバータ部1をまとめた冷却水の流出口付近に設けられた流量調整管24を通過する冷却液温度が低いため、スライダー弁31の開度が小さく、断面積の小さい位置を保持し、冷却液流量が小さく抑えられる。
一方でインバータ部2をまとめた冷却水の流出口付近に設けられた流量調整管24を通過する冷却液温度は高くなり、ある設定温度を越えた時点で形状記憶合金ばね33の反発力が増加することによって、スライダー弁31の位置が移動し、流路断面積が増加することで冷却液流量が増加してインバータ部2のヒートシンク4の冷却性能が向上する。
逆に、コンバータ部1での発生熱損失が大きく、インバータ部2での発生熱損失の小さな高速域においては、コンバータ部1をまとめた冷却水の流出口付近に設けられた流量調整管24を通過する冷却液温度は高くなり、ある設定温度を越えた時点で形状記憶合金ばね33の反発力が増加することによって、スライダー弁31の位置が移動し、流路断面積が増加し、冷却液流量が増加することによりコンバータ部1のヒートシンク4の冷却性能が向上し、温度上昇が抑制される。
一方、インバータ部2をまとめた冷却水の流出口付近に設けられた流量調整管24を通過する冷却液温度は低く、冷却液流量が少なくてもヒートシンク4を通過した後の冷却液温度が低いために設定冷却液温度以下の状態となることより、流路断面積の小さいスライダー弁31の位置を保持し、流量が抑制される。
また、コンバータ部1の発生損失もある程度大きく、インバータ部2の発生損失もある程度大きな速度域においては、両方の流量調整管24を通過する冷却液温度が設定温度以上となり、スライダー弁31の開度が大きくなり、流路断面積が増加して双方とも冷却液流量の大きな状態で運転することとなる。この時、ラジエータ部の熱交換量は最大となる。
上記流量調整管24と同様の機能は図11〜図14にしめすような形状記憶合金製のものによっても実現できる。
この流量調節管24は、冷却液温度がある設定温度以下の時には、図11、12(図11 A−A断面)に示すように、冷却液流量を制限する断面積の小さい圧損の大きな形状を保ち、冷却液温度がある設定温度以上の時には、形状の柔軟性をもち、図13、14(図13 B−B断面)のように最も断面積の大きく圧損の小さい形状となり冷却液の流量を増加させるものである。
以上のように、冷却液温度によってコンバータ部1とインバータ部2のヒートシンクに流れる冷却液流量を流量調節管24によって調整することにより、前述の流量調節弁21を用いたときと同等の厳密かつ効率的に装置全体の冷却を行うことが可能となり、部品点数が少ないためにメンテナンスフリーでより小型な冷却装置を実現することが可能となる。
本発明の実施の形態1の電力変換装置の冷却装置の構成図である。 本発明の実施の形態1の電力変換装置の回路図である。 本発明の実施の形態1の電力変換装置における走行速度と発生熱損失量を示す図である。 本発明の実施の形態1の電力変換装置の筐体内部の構成図である。 本発明の実施の形態1の他の適用例を示す構成図である。 本発明の実施の形態3の電力変換装置の冷却装置の構成図である。 本発明の実施の形態4の電力変換装置の冷却装置の構成図である。 本発明の実施の形態5の電力変換装置の冷却装置の構成図である。 本発明の実施の形態5の冷却液温度が低温時の流量調節管24の構造を示す図である。 本発明の実施の形態5の冷却液温度が高温時の流量調節管24の構造を示す図である。 本発明の実施の形態5の他の適用例で冷却液温度が低温時の流量調節管24を示す図である。 図11におけるA−A断面を示す図である。 本発明の実施の形態5の他の適用例で冷却液温度が高温時の流量調節管24を示す図である。 図13におけるB−B断面を示す図である。
符号の説明
1 コンバータ部
2 インバータ部
3 モジュール型スイッチング素子
4 ヒートシンク
5 冷却パイプ
6 ラジエータ
7 冷却液循環用ポンプ
8 リザーブタンク
9 送風機
11 架線
12 パンタグラフ
13 変圧器
14 フィルタコンデンサ
15 誘導電動機
16 IGBT
17 ダイオード
18 電力変換装置の制御装置、充電回路などその他の部品
21 流量調節弁
22 制御装置
23 温度センサ
24 流量調節管
31 スライダー弁
32 ばね
33 形状記憶ばね

Claims (3)

  1. 複数の半導体電子部品を備えた電力変換装置において、
    前記複数の半導体電子部品は、第1の半導体電子部品と、前記第1の半導体電子部品とは分離された第2の半導体電子部品とを有し、
    前記第1の半導体電子部品を冷却するために、前記第1の半導体電子部品に設けられた第1のヒートシンクと、
    前記第2の半導体電子部品を冷却するために、前記第2の半導体電子部品に設けられた第2のヒートシンクとを備え
    前記第1のヒートシンクと前記第2のヒートシンクは、
    共通のラジエータ、送風機、および冷却液循環ポンプによって冷却液が供給、循環する液冷ヒートシンクであり、
    前記第1のヒートシンクと前記第2のヒートシンクとに流れるそれぞれの冷却液流量を調節する手段として、前記半導体電子部品の発生熱損失を運転状態から計算し、前記冷却液流量を調節する制御装置と、この制御装置の制御により、前記冷却液の流量を調整する流量調節弁とを備えた
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記冷却液の温度を計測する温度センサを備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1の半導体電子部品はコンバータ部であり、前記第2の半導体電子部品はインバータ部であることを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の電力変換装置。
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