JP4474905B2 - n型半導体ダイヤモンドの製造方法及びn型半導体ダイヤモンド - Google Patents

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本発明は、イオン注入法によるn型半導体ダイヤモンドの製造方法及び低抵抗なn型半導体ダイヤモンドに関するものである。特に、リチウム(Li)と窒素(N)を含有する低抵抗なn型半導体ダイヤモンドを、イオン注入により作成する方法に関する。
ダイヤモンドは、半導体材料として広く用いられているシリコン(Si)と同族のIVb族元素である炭素(C)で構成され、またSiと同様の結晶構造を持っているので、半導体材料として見ることができる。半導体材料としてのダイヤモンドは、バンドギャップが5.5eVと非常に大きく、キャリアの移動度は電子・正孔ともに室温で2000cm/V・sと高い。また、誘電率が5.7と小さく、破壊電界が5x10V/cmと大きい。さらに、真空準位が伝導帯下端以下に存在する負性電子親和力というまれな特性を有する。
このようにダイヤモンドは、優れた半導体特性を有するので、高温環境下や宇宙環境下でも動作する耐環境デバイス、高周波及び高出力の動作が可能なパワーデバイスや、紫外線発光が可能な発光デバイス、あるいは低電圧駆動が可能な電子放出デバイスなどの半導体デバイス用材料としての応用が期待される。
半導体材料を半導体デバイスとして利用するためには、p型とn型の電気伝導型制御が必要である。このような制御は、半導体材料に不純物をドーピングすることによって行う。例えば、Siの場合には、Si単結晶中に、リン(P)をドープすればn型、ホウ素(B)をドープすればp型となる。
このような不純物を添加するドーピング手法として、代表的なものに、(イ)結晶成長時に不純物元素を添加してドーピングする方法、(ロ)結晶表面から拡散により不純物をドーピングする熱拡散法、(ハ)加速した不純物イオンを結晶表面から注入するイオン注入法、などがある。この中でも、イオン注入法は、(1)添加する不純物の量と添加深さを正確に制御できる、(2)フォトレジストを併用すれば、ドーピング領域を制御することができる、(3)熱拡散法と比較して、不純物の横方向への拡がりが少ない、などの優れた特徴を持つことから、現在の半導体ドーピングプロセスの主流になっている。ただし、結晶中に不純物イオンを注入すると、結晶構造の破壊が起こるので、注入後には、結晶構造の回復及び注入した不純物の電気的活性化を行うための、熱処理などの工程を入れる必要がある。
非常に優れた半導体物性を持つダイヤモンドにおいても、イオン注入による半導体ダイヤモンドの作成が試みられている。p型半導体ダイヤモンドに関しては、例えば、非特許文献1では、300Kにおけるホール測定で、キャリア濃度6x1013cm−3、移動度385cm/V・sのイオン注入Bドープダイヤモンドの作成が報告されている。これらの値は、Bドープp型エピタキシャル半導体ダイヤモンドと比較しても遜色はない。
しかし、n型半導体ダイヤモンドに関しては、リン(P)や硫黄(S)やリチウム(Li)などのn型ドーパントをイオン注入する実験が数多く行われているが、際だった成功例は報告されていない。例えば、非特許文献2では、Pイオン注入によって、Pドープn型ホモエピタキシャル半導体ダイヤモンドと同じ活性化エネルギー0.6eVが得られたと報告しているが、350℃でのシート抵抗が、1012Ω/□と非常に高抵抗となっている。
あるいは、特許文献1においても、V族元素をイオン注入してn型を得る手法が提案されている。しかし、その抵抗値に関する記述はなく、非特許文献2と同様で、非常に高抵抗であったと推定される。
特開平11−100296号公報 Appl.Phys.Lett.68,P2264(1996) Diamond and Related Materials 8,P1635(1999)
このように、イオン注入法による半導体ダイヤモンドの作成に関しては、p型の作成には成功しているが、低抵抗なn型の作成には成功していない。そしてこのことが、優れた半導体物性を有するダイヤモンドを広く電子デバイスに応用することを妨げている。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、イオン注入法により、低抵抗なn型半導体ダイヤモンドとその製造方法を提供することを目的とする。より具体的には、所定量のNを含有するダイヤモンド単結晶に、所定量のLiをイオン注入した後に、あるいは、実質的に不純物を含まないダイヤモンド単結晶に、LiとNをそれぞれ所定のエネルギー、ドーズ量でイオン注入した後に、所定の温度範囲で熱処理してn型半導体ダイヤモンドを得る手法、およびLiとNを含む低抵抗なn型半導体ダイヤモンドを提供することを目的とする。
本発明のn型半導体ダイヤモンドの製造方法は、Nを15ppm以上70ppm以下含有するダイヤモンド単結晶に、Liを15ppm以上30ppm以下含むようにイオン注入して、LiとNを含有するダイヤモンドを作成した後、3GPa以上8GPa以下の圧力範囲において800℃以上1800℃未満の温度範囲で熱処理して、LiとNの電気的活性化及びダイヤモンド結晶構造の回復を行うことを特徴とする。
また、本発明のn型半導体ダイヤモンドの製造方法は、実質的に不純物を含まないダイヤモンド単結晶に、n型ドーパントであるLiとNをイオン注入する際、イオン注入後のLiとNの濃度が各々10ppm以上であるイオン注入深さが重なり合うようにイオン注入した後、800℃以上1800℃未満の温度範囲で熱処理して、LiとNの電気的活性化及びダイヤモンド結晶構造の回復を行うことを特徴とする。LiとNの濃度が各々10ppm以上であるイオン注入深さが重なりあうとは、例えば、図2を参照して、Li濃度1が10ppm以上であるイオン注入深さは、0.11〜0.28μmであり、N濃度2が10ppm以上であるイオン注入深さは、0.19〜0.30μmである。従って、イオン注入深さ0.19〜0.28μmの範囲で、LiとNの濃度がそれぞれ10ppm以上である。重なりの最大値10は、イオン注入深さが0.25μmで、濃度は170ppmである。
また、本発明のn型半導体ダイヤモンドは、イオン注入法により作成したLiとNを含有するダイヤモンド単結晶であって、Liが15ppm以上30ppm以下、Nが15ppm以上70ppm以下、結晶表面から同じ深さにそれぞれ含有しており、シート抵抗値が7.8×10 Ω/□以下である。前記製造方法により作成したn型半導体ダイヤモンドのシート抵抗は、7.8×10 Ω/□以下であり、実用的な抵抗値である。
本発明のn型半導体ダイヤモンドの製造方法によれば、イオン注入法により、ダイヤモンド単結晶にLiとNを含有せしめ、所定の温度範囲で熱処理して、LiとNの電気的活性化及びダイヤモンド結晶構造の回復を行うことによって、低抵抗なn型半導体ダイヤモンドを作成することができる。
このようなn型半導体ダイヤモンドは、優れた半導体特性を有するので、高温環境下や宇宙環境下でも動作する耐環境デバイス、高周波及び高出力の動作が可能なパワーデバイスや、紫外線発光が可能な発光デバイス、あるいは低電圧駆動が可能な電子放出デバイスなどの半導体デバイス用材料としての応用が可能である。
従来のPやSをイオン注入したn型半導体ダイヤモンドが、熱処理を行っても高抵抗となるのは、ダイヤモンドの結晶性の回復と共にn型ドーパントとイオン注入時に発生した空孔が結びついて、n型ドーパントが電気的に不活性化してしまうためであると考えられる。
発明者は、熱処理を行ってもn型ドーパントが空孔と結びつかず、電気的に活性化するようなイオン注入法を考案すべく鋭意研究を行った。その結果、Nを含有するダイヤモンド単結晶に、Liを10ppm以上含むようにイオン注入すればよいことを見出した。また、同様に考えて、実質的に不純物を含有しないダイヤモンド単結晶にLiとNをイオン注入して、イオン注入後のLiとNの濃度が各々10ppm以上であるイオン注入深さが重なり合うように、イオン注入すればよいことを見出した。
Liは、ダイヤモンド結晶中の格子間に存在してドナーとなるn型ドーパントである。Liイオン注入による低抵抗なn型半導体ダイヤモンド形成の報告がないのは、ダイヤモンドの結晶性が回復可能な熱処理を行うと、結晶性の回復と同時にLiと空孔が結びつき、Liが電気的に不活性となるためである。そのため、Liをイオン注入したn型半導体ダイヤモンドは高抵抗となる。
Nは、ダイヤモンド結晶中の炭素原子と置換してドナーとなるn型ドーパントである。Nを含むダイヤモンドは天然にも存在し、また高温高圧合成によるダイヤモンドの人工合成でも作成可能である。しかし、Nのドナー準位は、ダイヤモンドのバンドギャップ5.5eVに対して、約1.7eVと非常に深い位置にあり、室温ではほとんど活性化せず高抵抗である。
LiとNは、安定なLiの窒素化合物としてLiN(窒化リチウム)が存在するように、お互いに結合しやすい。発明者は、このようなLiとNの性質を、イオン注入法によるダイヤモンドのn型ドーピングに応用することを検討した。
その結果、ダイヤモンド単結晶において、LiとNを結晶表面から同じ深さにそれぞれ10ppm以上含有するように、Nを含有するダイヤモンド単結晶にLiのみ、あるいは、実質的に不純物を含まないダイヤモンド単結晶にLiとNをイオン注入すれば、熱処理を行ったときに、Liが空孔と結びつくよりも先に、LiとNがペアリングを起こし、Li−Nペアは空孔と結びつかず、電気的に活性な浅いドナーとなることを見出した。
ダイヤモンド単結晶において、LiとNを結晶表面から同じ深さにそれぞれ10ppm以上含有しないようにイオン注入を行えば、熱処理の際に、LiとNがペアリングを起こす確率が極端に低くなるので、LiとNは電気的に活性化せず高抵抗となる。
また、ダイヤモンドの結晶性が回復すると同時に、LiとNが効率的にペアリングを起こす熱処理条件を探索した。その結果、800℃以上1800℃未満の温度範囲で熱処理すればよいことを見出した。
熱処理条件が、800℃以上1800℃未満の条件を外れると、ダイヤモンドの結晶性の回復が完全には行われない。
熱処理の手法、すなわち、イオン注入後の照射損傷回復及びドーパントの電気的活性化方法としては、電気炉加熱、赤外線照射、紫外線照射、レーザ照射等、いずれの手法を用いてもよい。
以上のように、本発明のn型半導体ダイヤモンドの製造方法によれば、LiとNを結晶表面から同じ深さにそれぞれ10ppm以上含有しており、シート抵抗値が10Ω/□以下の低抵抗なn型半導体ダイヤモンドを得ることができる。
Liのイオン注入には、最大加速電圧が400kVのイオン注入装置を用い、イオン注入するダイヤモンド単結晶は、2mmx2mmの大きさの(100)面で、厚さ0.3mmの高温高圧合成したIb型単結晶ダイヤモンドを用いた。イオン注入時の温度は室温とし、注入イオンのチャネリングを防ぐために、注入角度は7°とした。
イオン注入後の熱処理については、減圧下及び高圧下の条件で行った。減圧下における熱処理については、試料を赤外線ランプアニール炉に入れた後、所定の圧力に減圧し、次いで所定の温度に昇温した。熱処理時間は30分である。高圧下における熱処理については、超高圧発生装置を用いて、試料を所定の圧力に加圧し、次いで所定の温度に昇温した。熱処理時間は10時間である。なお、高圧下における圧力条件は、3GPa未満では結晶性の回復が行われず、8GPaを超える圧力では特殊な超高圧発生装置が必要となりコストや生産性の観点から好ましくないため、3GPa以上8GPa以下の範囲内の条件で熱処理を行った。実験条件を表1に示す。表1において、keVの欄はイオン注入エネルギーを、cm−2の欄はドーズ量を示す。
このようにして作成したイオン注入ダイヤモンドの評価は次のように行った。結晶性の評価はラマン分光分析、電気特性評価はvan der Pauw法によるホール効果測定、ダイヤモンド結晶中のLiとNの濃度分布は二次イオン質量分析(SIMS)で行った。
ラマン分光分析では、1333cm−1のダイヤモンドに起因するピークと1500cm−1〜1600cm−1に現れるグラファイトに起因するピークの有無によって、結晶性を評価した。表1に1333cm−1のピークの有無をDの欄に、1500〜1600cm−1のピークの有無をGの欄に示す。グラファイトに起因するピークがなく、ダイヤモンドに起因するピークのみがある結晶が、その結晶性が良い。
ホール効果測定では、室温(27℃)におけるキャリアタイプとシート抵抗を評価した。この場合、電極は、まず、Arイオン注入によってLiとNの注入層の最深部から最表面に至るまで深さ方向にグラファイト化して、最表面からLiとNの注入層に電気的コンタクトが取れるような直径200μmの領域を試料の4隅に形成し、そのグラファイト化した領域にTi、Pt、Auを順に各々100nmづつ電子ビームにより蒸着し、400℃、20分間アニールすることによりオーミックコンタクトを形成した。
SIMSでは、基板に含まれるN、及びLiの深さ方向の濃度分布を測定した。表1の試料No.1の深さ方向の濃度分布を図1に示す。また、用いた単結晶ダイヤモンドに含まれるN濃度(ppm)、及びLiの深さ方向の濃度分布の注入ピーク濃度(ppm)と深さ(μm)を表1に示す。
Figure 0004474905
表1より、Nを15ppm以上含有するダイヤモンド単結晶に、Liを15ppm以上含むようにイオン注入した後、800℃以上1800℃未満の温度範囲で熱処理して、LiとNの電気的活性化及びダイヤモンド結晶構造の回復を行った場合、低抵抗なn型半導体ダイヤモンドが形成されることが確認できた。
これに対して、熱処理における温度条件が800℃以上1800℃未満の温度範囲から外れる場合は、ダイヤモンドの結晶性は、完全には回復せず、グラファイト成分が残っており、ホール効果測定はできなかった。また、ダイヤモンド単結晶基板に含まれるN濃度が10ppm未満であったり、リチウムを含む量が10ppm未満であったりする場合は、n型のキャリアタイプは確認できたが、シート抵抗は2.8×10Ω/□以上と大きく、実用的な抵抗値は得られなかった。
Ib型単結晶ダイヤモンドに注入するイオン種をArとし、イオン注入エネルギーを300keV、ドーズ量1.0x1014cm−2として、さらに熱処理条件を、圧力は1.3x10−4Pa、温度は1200℃とした以外は、実施例1と同様にして実験及び評価を行った。その結果、単結晶ダイヤモンドにはNが70ppm含まれており、Arの注入ピークの深さは0.17μmで、濃度は90ppmであった。ラマン分光分析では、1333cm−1のピークのみであり、ダイヤモンドの結晶性は回復していることを確認した。しかし、ホール効果測定では、シート抵抗は1.0x1014Ω/□以上と非常に高抵抗であり、キャリアタイプも判定できなかった。
LiとNをイオン注入するダイヤモンド単結晶を、2mmx2mmの大きさの(100)面で、厚さ0.3mmの高温高圧合成した高純度のIIa型単結晶ダイヤモンドとし、Nもイオン注入したこと以外、イオン注入条件及び熱処理条件は実施例1と同様に行った。評価では、SIMSでLiとNの深さ方向の濃度分布を測定し、重なった部分でいずれか少ない方の濃度の最大値(ppm)と深さ(μm)を調べた以外は実施例1と同様とした。表2の試料No.23の深さ方向の濃度分布を図2に示す。LiとNのイオン注入条件と評価結果を表2に示す。
Figure 0004474905
表2より、実質的に不純物を含有しないIIa型ダイヤモンド単結晶に、LiとNを、濃度が各々15ppm以上であるイオン注入深さが重なり合うようにイオン注入して、800℃以上1800℃未満の温度範囲で熱処理した場合、低抵抗なn型半導体ダイヤモンドが形成されることが確認できた。
これに対して、LiあるいはN単独注入や、LiとNの濃度が各々10ppm以上である領域が重ならない場合は、シート抵抗は、8.8×10Ω/□以上と大きく、実用的な抵抗値は得られなかった。また、熱処理における温度条件が800℃以上1800℃未満の温度範囲から外れる場合は、ダイヤモンドの結晶性は、完全には回復せず、グラファイト成分が残っており、ホール測定はできなかった。
Liをイオン注入エネルギー40keV、ドーズ量2.0x1014cm−2とし、Arをイオン注入エネルギー300keV、ドーズ量1.0x1014cm−2として、さらに熱処理条件を、圧力が1.3x10−4Pa、温度を1200℃とした以外は、実施例2と同様にして、LiとArをイオン注入した。その結果、LiとArの濃度分布の重なり深さは0.17μmで、濃度は90ppmであった。ラマン分光分析では、1333cm−1のピークのみであり、ダイヤモンドの結晶性は回復していることを確認した。しかし、ホール効果測定では、n型であると判定されたが、シート抵抗は7.6x1011Ω/□と非常に高抵抗であり、実用的なn型半導体ダイヤモンドではなかった。
本発明のn型半導体ダイヤモンドは、優れた半導体特性を有するので、高温環境下や宇宙環境下でも動作する耐環境デバイス、高周波及び高出力の動作が可能なパワーデバイスや、紫外線発光が可能な発光デバイス、あるいは低電圧駆動が可能な電子放出デバイスなどの半導体デバイス用材料としての応用が可能である。
実施例1のNo.1の試料のLiとNの深さ方向の濃度分布である。 実施例2のNo.23の試料のLiとNの深さ方向の濃度分布である。
符号の説明
1 Li
2 N
10 LiとNが重なった部分の最大値

Claims (2)

  1. Nを15ppm以上70ppm以下含有するダイヤモンド単結晶に、Liを15ppm以上30ppm以下含むようにイオン注入して、LiとNを含有するダイヤモンドを作成する工程と、前記LiとNを含有するダイヤモンドを、3GPa以上8GPa以下の圧力範囲において800℃以上1800℃未満の温度範囲で熱処理する工程と、を有することを特徴とする、n型半導体ダイヤモンドの製造方法。
  2. Liが15ppm以上30ppm以下、Nが15ppm以上70ppm以下、結晶表面から同じ深さにそれぞれ含有しており、且つシート抵抗値が7.8×10 Ω/□以下であることを特徴とするn型半導体ダイヤモンド。
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