JP4473937B2 - 車両用防眩システム - Google Patents

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Description

本発明は請求項1の上位概念による、車両用防眩システムに関している。
ドイツ連邦共和国特許出願 DE 100 12 749 A1 明細書からは、車両乗員の顔への照明に依存して防眩効果を駆動制御している防眩制御装置が公知である。
ドイツ連邦共和国特許出願 DE 100 12 749 A1 明細書
従来技術に比してより改善された防眩効果を備えた車両用防眩システムを提供することである。
前記課題は本発明により、可視光スペクトルの一部領域のマスキングの際に前記防眩手段がノッチフィルタとして働くように構成されて解決される。
本発明による装置の第1実施例のブロック回路図 本発明による装置の第2実施例のブロック回路図 本発明による装置の第3実施例のブロック回路図 本発明による装置の第4実施例のブロック回路図 本発明による装置の第5実施例のブロック回路図 防眩保護手段の可能性 エレクトロクロミックガラス層の概略図 選択的に吸収される層を備えた車両ウインドウを示した図 選択的に吸収される制御可能な層を備えた車両ウインドウを表した図
独立請求項の特徴部分に記載の本発明による車両用防眩制御装置は、次のような利点を有している。すなわち防眩システムの制御の際に車両乗員の頭部位置と姿勢が考慮される。さらに付加的に有利には、フェイスカバー手段(Gesichtsverdeckung)も考慮される。このフェイスカバー手段とは、大抵のケースではサングラスであり得る。これは防眩手段の起動にはつながらない。なぜなら車両乗員は、サングラスの使用によって既に眩しさから十分に保護されているからである。それ故ここでは防眩手段の定義として、機械的な防眩手段、例えば巻き上げロールやジャロジーのようなものと理解されたい。これらはその巻き取り操作の加減によって車両ウインドウの被覆率を増減し、そのようにして眩しさが少なくとも低減されている。但し本発明の趣旨における防眩手段は、ウインドウ自体の内部に集積された手段も含み得る。例えばこれにはエレクトロクロミックガラスが含まれており、このガラスは電圧の印加によってその透過率が変化するものである。このガラスはそれによって暗色化可能である。これにより車両乗員にとって障害となる眩しさは少なくとも低減される。特に防眩という意味のもとでは、車両の様々なウインドウがそれによって暗色化されることを理解されたい。この暗色化は相互依存することなく行われ得る。例えば眩惑がバックミラーによって引き起こされていることが確定されると、相応するウインドウが暗色化されるが、バックミラーに反射した光が入射しないウインドウは暗色化されない。つまり総合的に車両乗員が眩しさから良好に保護されるようになる。それにより走行安全性と走行快適性が向上される。防眩システムの自動調整と追従制御は、車両の乗員、特に車両ドライバの負担を軽減する。全ての車両ウインドウガラスへのエレクトロクロミックガラスの使用若しくは他の適応的な透過特性を備えた透過性材料の使用は、防眩手段の直接的でかつ簡単な統合化を可能にする。このような防眩手段の利用によれば、車両にその装備がある場合にはいわゆるヘッドアップディスプレイの視認性も向上させる。フォトセルによる輝度の測定は、本発明による装置によって回避できる。さらにサンバイザーも回避できる。このサンバイザーの回避によってイメージセンサの統合化に対して多くの可能性を提供する。特に車室内における光学的な室内把握手段が得られる。イメージ、特に立体画像を形成するセンサの画像品質は、外部光の影響を抑圧ないしは低減することによって向上する。車両ウインドウ、特にサイドウインドウへの防眩システムの適用によれば、ドアミラーの防眩仕様を省くことができる。これは相応に室内のバックミラーにも当てはまる。
従属請求項に記載された実施例及び改善例によれば、独立請求項に記載された防眩システムの有利な改善例が可能となる。
特に有利には、防眩手段の駆動制御の際に車両乗員の目の位置が考慮される。目下の目の位置についての情報に基づくだけで、適応的な防眩手段の最大効果を発揮し得る調整が可能となる。また乗員クラスに関する情報も防眩手段の駆動制御に使用できる。
さらに有利には、車両乗員の監視のためのイメージセンサは室内監視用のステレオビデオセンサであり得る。
特に当該装置が乗員拘束システムと結合可能であるならば、このシステムが車両乗員を識別しさらにクラス分けするのにそのようなステレオビデオセンサを利用することができる。これにより室内識別のための付帯的な利用が実現できる。
さらなる利点は、眩惑を確定するための信号の生成の際にシャドウエッジ(Schattenkante)が識別される。それにより眩惑の程度に関する正確な情報が得られる。その他に防眩手段が良好に駆動制御される。これについては光強度も利用可能である。さらに付加的に有利には、第1の信号が防眩手段の駆動制御に依存して生成される。それにより、防眩手段の駆動制御の作用を直ちに監視するために制御機構が可能となる。このことは、防眩手段の緻密な制御につながる。装置の信号の依存性においては、イメージセンサの駆動制御も行うことが可能である。それにより、イメージセンサにピックアッされた画像の品質が改善される。さらに付加的に防眩手段の調整の際に照明特性を最適化するために、防眩手段の駆動制御のもとで車両室内のモデルが考慮される。防眩手段の駆動制御の際にさらなるセンサ系の信号も考慮可能である。それに対しては特に操舵角若しくは操舵角の変化速度の測定のためのセンサも考慮され、車両周辺を把握するためのビデオセンサも考慮される。また他のセンサタイプ、例えば周辺センサ系に所属する他のセンサタイプもここでは可能である。例えば車両速度と外部空間のセンサ系を介して制御器の動特性を適合化することが可能である。このことは特に並木道やトンネル走行時の大きな利点となり得る。操舵角センシングは、カーブ走行時の防眩手段の最適な適応化が可能である。
本発明によれば、次のような防眩手段の駆動制御のための装置が提供される。すなわち乗員のクラス帰属度(例えば成人の乗員/チャイルドシート上の子供)や乗員の姿勢、乗員の三次元単位の頭部位置、車室内幾何学形態に関連した乗員の三次元単位の目の位置、画像における乗員の目の位置、乗員の目線方向並びに眩惑光の光強度、眩惑領域などに依存して、車両乗員を直接的若しくは間接的に眩惑(まぶしさ)から適応的に保護することによって傑出した装置が提供される。防眩システムの自動的な設定調整及び追従制御のもとでは、光学的なイメージと能動的なイメージを実現するイメージングユニット、特にイメージセンサによって提供される機能、例えば乗員の頭部や目の位置検出、局所化、追跡、座席占有度毎のクラス分け、乗員の姿勢の確定などが利用される。この場合これらのデータはとりわけ自動車用乗員拘束システムの適応的な駆動制御にも提供される。防眩システムの適切な設定調整によって車両室内の光特性も前述した光学的なイメージセンサや立体的なステレオイメージセンサのために最適な適応化がなされる。
本発明は、透過度特性が調整可能なガラスや車両ウインドウガラスに統合化され得る透過性材料の使用のもとで(例えばエレクトロクロミックガラス)、車両におけるヘッドアップディスプレイの良好な視認性を可能にする。例えばフロントウインドウへの入射光や車両乗員の任意の姿勢や頭部位置、視線などに依存しない良好な視認性を可能にする。
さらに本発明は、車両のウインドウガラスに統合されその透過度特性が調整可能である新たな防眩システム、あるいは可動ロール若しくは可動ブラインドとして構成された新たな防眩システムによって従来のサンバイザーの代替を可能にする。
本発明は、一般的なケースにおいて、全ての車両ウインドウ、すなわちフロントウインドウのみならずサイドウインドウやリヤウインドウ、場合によってはサンルーフウインドウの防眩にも関与する。
特にこの防眩手段は、適応的な透過度特性を備えたガラスによって完全な透明状態から半透明状態まで漸次的若しくは段階的に調整が可能である。この場合には道路に対する視認性が常に保証されなければならない。その他にも当該防眩手段は、それぞれ個々に駆動制御の可能な複数の個別的な保護手段からなっていてもよい。
それ以外にも本発明の防眩手段は、自動的な設定調整や追従制御の他に適切な操作要素、例えばスイッチ等を介した手動操作への切換が可能である。
図1には、本発明による装置の第1実施例がブロック回路図で示されている。車両シート上の車両乗員10は、画像を形成するためのセンサ11を介して把握されており、この場合は特に目の位置や三次元単位の頭部位置、ひいては車両乗員の姿勢が検出され得る。防眩手段を確定するために、車両乗員10の視界における光強度が検出される。眩惑に対しては前方若しくは側方からの直接光のみならず、ルームミラー12やドアミラー13を介した間接光も影響を及ぼす。それらの眩惑から保護するために当該車両は適応的な防眩手段15を車両ウインドウに有している。この適応的防眩手段15は、制御器16によって制御されており、この制御器16は、画像処理ブロック14からの信号に依存して駆動制御を実施している。前記画像処理ブロック14は画像を形成するためのセンサ11の信号も処理している。制御器16は、画像処理ブロック14からセンサの状態、車両乗員のクラス、乗員の姿勢、乗員の頭部位置、乗員の目の位置、乗員の視線、眩惑領域、眩惑強度レベル等に関する情報を受け取る。さらに付加的に制御器16は、データベース17からのデータも利用し得る。このデータベースは防眩システムの制御のためのパラメータセットや特性マップなどである。前記画像処理ブロック14,制御器16,データベース17の全ては、車両内の1つの制御機器に統合されていてもよい。
イメージセンサ11は、ここではビデオセンサであり、これは自動車の室内を広角的に把握する。それにより全部座席のみでなく、後部座席についても任意に検出が可能である。また眩惑に対して場合によって係わってくるサイドウインドウ並びにルームミラー、ドアミラーも前記センサ11の検出範囲に存在している。このセンサ11から供給される画像は、入力特性量(初期特性量)として画像処理ブロック14へ供給される。画像処理ブロック14においては、本発明による防眩システムの制御に必要とされるアルゴリズムが実現される。実質的にはこのアルゴリズムは、以下に述べるようなアルゴリズムである。すなわち画像前処理、乗員のクラス分け、乗員の姿勢、乗員頭部の検出/局所化/追跡、目の局所化、センサの自動監視などを実現するアルゴリズムである。付加的にさらに眩惑領域の検出や局所化、並びに当該眩惑領域におけるレベル検出が実施されてもよい。これは例えば過大露光若しくは過少露光された画像領域を介して検出ないし局所化を実施する方法によっても可能である。それに対しては、シャドウエッジの局所化、絶対強度の測定、これらの2つのパラメータの組み合わせ、サンバイザーないし防眩手段の僅かな変化の影響、シャドウエッジの動きの相応の追跡、確定、応答なども関連し得る。
画像処理ブロック14の初期特性量は、実質的に車両乗員(但し最も簡素なケースにおいては運転者についてのみ)のクラスと姿勢、並びに乗員の頭部、目の位置、視線、眩惑領域、及び眩惑強度、センサ状態などである。前述した画像処理ブロック14の初期特性量並びにデータベース17からのパラメータセットと特性マップは、制御器16の初期特性量を形成している。この制御器は防眩システムのアクチュエータ15の調整ないし追従制御を請け負っている。実質的にこれらは、車両ウインドウにおける適応的な防眩手段、例えばエレクトロクロミックガラスからなる車両ウインドウ、ブラインドないしロールカーテン、防眩ミラー、例えばエレクトロクロミックガラスからなるミラーなどである。防眩手段がエレクトロクロミックガラスからなっている場合には、電圧の印加によってその透過度特性が変更する。すなわちこのガラスは例えば電圧の印加によって暗色化される。図1では、例示的に当該の防眩手段がフロントガラスとサイドウインドウにおいて表されているが、しかしながら基本的には、その他の車両ウインドウの全てにも装備可能である。
付加的に防眩制御のためにイメージセンサの輝度制御が画像品質の改善のために実現され得る。
図2には、本発明による装置のさらなる実施例のブロック回路図が示されている。イメージセンサ11の立体画像データ25が前処理ブロック20に供給される。この前処理ブロック20の信号からは並列した複数のジョブが処理される。すなわちセンサの自動監視21と、頭部検出ないし頭部追跡及び目の局所化22が実施され、乗員クラスないし姿勢クラスのクラス分けが行われ、ブロック24において画像における眩惑領域の検出及び局所化がなされる。その結果として様々なデータを有するベクトルが得られる。このベクトル26は、センサ自動監視部21からのセンサ状態と、乗員クラス、乗員姿勢、頭部ないし目の位置、車両乗員の視線方向、眩惑領域、眩惑強度を含んでいる。
図3には本発明による装置の第3実施例のブロック回路図が示されている。車両シート上の車両乗員30は、イメージセンサ32によって監視されている。この車両乗員30は、ドアミラー31とルームミラー33を見ている。この車両乗員30の防眩のために、適応化された防眩手段35が車両ウインドウに設けられている。イメージ用センサ32の信号は、画像処理ブロック34によって処理される。この画像処理ブロック34はその結果として、センサの状態と、乗員クラス、乗員位置、並びに車両乗員の頭部の位置、目の位置及びその視線、並びに眩惑領域及び眩惑強度を確定する。これらのデータは、制御器36に供給される。制御器36は、付加的に自動車室内のCADモデル37とデータベース38からのデータを考慮する。これらのデータには、防眩システムの駆動制御のためのパラメータセットと特性マップが所属する。それらのデータに依存して制御器36は、防眩手段35を駆動制御する。この場合の防眩手段にはドアミラーやルームミラーも所属する。CADモデル37は、防眩システムの制御と室内幾何学形態との適応化の改善を促す。
図4には、本発明による装置のさらなる実施例のブロック回路図が示されている。車両シート上の車両乗員43は、ここでもイメージのためのセンサ40によって監視されている。この場合車両乗員43も、ルームミラー41とドアミラー42を見ている。車両乗員43の保護のために、適応化される防眩手段45が車両ウインドウに設けられている。イメージのためのセンサ40からの信号は、画像処理ブロック44によって処理される。結果としてのベクトルは、センサの状態、乗員クラス、乗員姿勢、車両乗員の頭部の位置、目の位置及びその視線、眩惑領域並びに眩惑強度からなっている。これらのデータは、制御器46に供給される。この制御器46は、適応化される防眩手段45を駆動制御する。しかしながら付加的に制御器46は、自動車室内のCADモデル47とデータベース48からのデータも利用する。このデータベース48も、防眩システムの制御のためのパラメータセットと特性マップを含んでいる。ここでは防眩手段は次のように構成されている。すなわち車両乗員のミラーを介した間接的な眩惑が、車両ウインドウガラスの関与領域の相応の暗色化によって回避されるように構成されている。このケースでは、防眩機能を持たない簡素なミラーが用いられていてもよい。
図5には、本発明による装置の第5実施例のブロック回路図が示されている。ここでも車両乗員59は、イメージのためのセンサ50によって把握されている。この車両乗員59は、ドアミラー58とルームミラー51を見ている。車両乗員59の防眩のために、適応化される防眩手段53が設けられている。イメージのためのセンサ50の信号は、画像処理ブロック52によって処理される。この画像処理ブロック52は、そこから前述したようなデータを求める。それらのデータは、制御器54に供給される。制御器54は、防眩手段53を前記データに依存して制御する。しかしながらこの制御器は、付加的にさらに自動車室内のモデルとデータベース56からのデータも考慮する。さらに付加的に前記制御器54は、他のセンサ、例えば自動車室外に対する周辺領域探知センサ系からのデータも考慮する。
これらのデータの他にも操舵角の角速度を測定するセンサや前述したような周辺領域探知センサなどを、当該制御器54のデータソースとして用いることも可能である。例えば車両速度や室外領域のセンサ系を介して当該制御器の動特性を、例えば並木道やトンネル走行時に適応化してもよい。操舵角のセンシングは、カーブ走行時の防眩システムの最適な適応化を可能にする。
図6には、ロールカーテンないしブラインド60としての防眩手段のアクチュエータが例示的に示されている。このアクチュエータは、相応に車両ウインドウ61の前に配設されている。
図7には、エレクトロクロミックガラスの構成が概略的に示されている。ここでの防眩手段70の構造は、個々の制御可能な個別構成要素71からなっている。これらの要素は、電圧印加のもとで当該エレクトロクロミックガラスを個々の領域毎に異なる暗色に置換えている。
本発明の特に有利な実施例によれば、イメージ手段としてビデオカメラが設けられている。このビデオカメラは、所定のスペクトル領域においてのみ感応するように防眩手段を備えている。第1の実施例では、感応スペクトル領域は、可視スペクトルの1つの狭幅な領域を含んでいる。さらなる実施例においては、このスペクトル領域は、赤外線スペクトル領域に存在する。可及的に同じように維持される良好な車室内の照明を保証するために、イメージセンサの感度領域にマッチした照明源を設けてもよい。イメージセンサの画像品質をさらに高めるために、車両の防眩システムによって、障害的な外部光の影響が十分に低減されるか完全に抑圧される。それに対して車両ウインドウ内に配設される制御可能な防眩手段は次のように制御される。すなわち外部から車室内に入射する光の障害的なスペクトル成分がフィルタリングされるように制御される。
例えばイメージセンサが赤外線領域に感応し、場合によってこのスペクトル領域に有効な照明手段がアクティブに切り替えられると、車両ウインドウ内に設けられた防眩手段が次のように制御される。すなわちこの防眩手段が車室内への赤外線ビームの入射を十分に阻止するように制御される。
別の場合において、可視スペクトルの1つの狭幅領域のみ若しくは複数の狭幅領域においてのみ感応するイメージセンサが設けられているならば、防眩手段は次のように制御される。すなわち外部から車室内へ入射したビームのうちのちょうど該当する1つの狭幅領域ないしは複数の狭幅領域がマスキングされるように制御される。その場合は全体的に次の点に注意する必要がある。すなわち前述した光のフィルタリングによって車両乗員の視界、特にドライバの視界が許容できないくらいに損なわれることがないようにしなければならない。それによってドライバは道路交通に正確に追従することができる。
赤外線スペクトルの一部領域のマスキングの際には、ごく僅かな問題しか見込まれない。なぜならいずれにせよこれは人間の肉眼には知覚されないからである。
可視光スペクトルの一部領域のマスキングの際には、防眩手段は有利には次のように制御される。すなわちそれが実質的にいわゆるノッチフィルタとして働くように制御される。それによりドライバは、いずれにせよじゃまにならない程度の僅かな着色を感じる。
前述したような形式で障害的なスペクトル成分を効果的にマスキングすることによって、車両キャビン内はイメージセンサから見て、実質的にイメージセンサに合わせられた照明システムによってのみ効果的に照明されるようになる。この照明システムは、合目的的に画像形成器のイメージセンサの感度に調整される。それにより、外的な照明状況に左右されることのない十分なコントラスト特性が得られる。これはイメージセンサにとって最適なものである。その結果として実質的に改善された室内検出が可能となる。
当該の防眩システムは、様々なイメージセンサないし画像形成センサの形式のもとで有利に用いられる。例えばモノカメラシステム、ステレオカメラシステム、モノクロームカメラ、カラーカメラ、熱感応型撮像機器、伝播時間の測定に用いられる例えばレーダーシステムなどのもとでも同じように良好な結果が達成される。前述したような手段によれば、より良好でかつ信頼性の高いイメージセンサの機能が達成され得る。さらにこれらの手段によって、技術的に複雑でそのために高価である、大きな入力動特性(例えば96dB以上)を伴う撮像システムが回避できる。有利には障害的なスペクトル領域の減衰が次のように設定される。すなわちイメージセンサの動特性が約8ビット(ほぼ48d以下)に低減されるように設定される。それによりこのケースにおいては、大量生産によって既に入手可能な安価なコンポーネントがイメージセンサにおいて使用可能となる。それによりシステムコストを著しく削減できる。このことは、走行安全性の要求に有効利用できるシステムをさらに普及させられることにもつながる。
以下の明細書では本発明の変化実施例を図9に基づいてさらに詳細に説明する。図9には、例示的に車両ウインドウ81が示されており、この車両ウインドウ81は、防眩手段として作用する層82を備えている。図9中に示されている実施例では、この層82は、車両キャビンに向いた側の車両ウインドウ81内側に設けられている。しかしながら本発明の別の実施例によれば、この層82は、車両ウインドウ81の外側に設けられてもよいし、車両ウインドウ81の中に集積されてもよい。特に車両ウインドウ内部に集積されるケースでは、複数の層からなる安全ガラスに関連させて容易に施行することが可能である。
前記層82は、制御機器90に接続されている。この制御機器90は、少なくとも1つのセンサ91にも接続されている。前記層82は、有利には次のように制御可能である。すなわちその透過特性が、制御機器90の相応の制御信号によって操作されるように制御可能である。特にこの層は次のように制御可能である。すなわち、外部から到来する光(ここでは矢印80によって表されている)が選択的に吸収され、それ故にスペクトルの一部(矢印83によって表されている)しか車内に入らないように制御可能である。このようにして車両乗員に対する効果的な防眩手段が実現され、これは特に車両の室内を監視するイメージセンサにとっても有効な手段となる。
従って有利には、前記層82によって、スペクトルの中でも特にイメージセンサの感応領域にある成分が抑圧される。例えばある装置のもとでイメージセンサが特に赤外線スペクトル領域のビームに感応するものであるならば、外部から入射してくるビームから前記層82によって特に当該のスペクトル成分をフィルタリング除去するようにすればよい。それに対して制御機器は、車両の室内に入射するビーム(矢印83)を検出する少なくとも1つのセンサ91の信号を評価する。
本発明の簡単な変化実施例によれば、車両ウインドウのフィルタリング特性が動的に制御されるのではなく、一定に制御される。この効果は簡単な形式で既に車両ウインドウ用窓ガラスの製造過程において次のようにして達成できる。すなわちこの窓ガラスを光学的にコーティングするか、若しくは相応のフィルタリング特性を有するフィルムをガラスに被着させることによって達成できる。
この本発明による簡単な変化実施例は図8に示されている。この車両ウインドウはここでも符号81で表されている。車両ウインドウ81は、選択的なフィルタリング作用を有している層82を備えている。この層82は、外部から入射してくるビーム(矢印80)を次のようにフィルタリングしている。すなわち障害的でないスペクトル成分(矢印83)のみが車室内に達するようにフィルタリングしている。この変化実施例は、図9に示されている本発明の実施例に比べて層82のフィルタリング特性が動的には制御できない欠点が伴うが、そのかわりに非常に低コストに提供できる利点を有している。
10 車両乗員
11 センサ
12 ルームミラー
13 ドアミラー
14 画像処理ブロック
15 防眩手段
16 制御器
17 データベース

Claims (4)

  1. 少なくとも1つのイメージングユニット(11,32,40,50)を備えた、防眩手段(15,35,45,82)の制御のための装置を有し、
    前記制御装置は、前記防眩手段をイメージングユニット(11,32,40)の第1の信号に依存して制御しており、
    前記イメージングユニット(11,32,40,50)は、スペクトルの部分領域に対してのみ感応性を有しており、
    さらにイメージングユニットが感応するスペクトル部分領域の光の車両内への入射を少なくとも低減させる防眩手段(82)が設けられている、車両用防眩システムにおいて、
    可視光スペクトルの一部領域のマスキングの際に前記防眩手段(15,35,45,82)がノッチフィルタとして働くように構成されていることを特徴とする車両用防眩システム。
  2. 前記防眩手段(82)は、車両ウインドウ(81)と結合している、請求項1記載の車両用防眩システム。
  3. 前記防眩手段(82)は、所定のスペクトル領域に対して予め定められた減衰値を有している、請求項1又は2記載の車両用防眩システム。
  4. イメージングユニット(11,32,40,50)が感応性を有しているスペクトル領域において車室内を照明することのできる照明手段が含まれている、請求項1から3いずれか1項記載の車両用防眩システム。
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