JP4468622B2 - 練り製品用包装材および製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は練り製品用包装材および製造方法に関し、さらに詳しくはハム、ソーセージ、魚肉類、チーズ類などの練り製品を包装し、加熱燻製等の加工や練り製品の形状を整えるのに好適な、燻煙や水蒸気の透過可能な練り製品用包装材および練り製品用筒状包装材ならびにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ハム、ソーセージなどの練り製品を製造する場合、通気性や燻煙加工性に優れたファイバラスケーシングやセルロースケーシングなどの食肉用包装材が使用されている。しかし、このケーシングは、麻紙や不織布などを筒状に加工し、その後、ビスコースを含浸または塗布することにより得られるため、ビスコース加工等の工程が煩雑で、また酸処理、アルカリ処理、水洗処理等が必要となり、生産性が低く、またケーシングの焼却時等に有毒ガスが発生することがあり、環境や安全性などに問題があった。また上記ケーシングでは、練り製品と接するケーシング面にソース味、スパイス味、香り付け等の味付け加工などを行う場合、シート状態で行うことが難しく、筒状の形状とした後に行う必要があり、生産性がさらに低下するという欠点があった。
さらに特開平6−153772号公報には、嵩密度が0.15g/cm3 以上で、繊維径10μm以下の繊維を用いたメルトブローン不織布を食肉用ケーシングとして用いることが提案している。しかし、このケーシングに練り製品を充填すると、緻密化処理された不織布の繊維間隙に練り製品が入り込むため、燻製加工等の後にケーシングを取り除く際、肉離れが悪くなり、肉に繊維が付着するなどの問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、ビスコース処理を施すことなく、包装材を取り除く際の肉離れを向上させ、また練り製品を充填する際の充填圧に応じた包装材の強度を選択でき、さらに剥離剤の塗布や味付けや香料などの塗布加工をシート状態で行うことができ、生産性を大幅に向上させることができる練り製品用包装材および製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、緻密な構造を有する紙と高強力で該強力の調整が容易な不織布とをホットメルト系樹脂で接合した、特定の特性を備えた接合シートを包装材として用いることにより、上記課題を達成できることを見いだし、本発明に到達したものである。
上記課題を達成するために本願で特許請求される発明は以下の通りである。
【0005】
(1)目付が10〜50g/m2 である紙(合成繊維のみからなる紙は除く)と目付が10〜70g/m2であるスパンボンド長繊維不織布とをホットメルト系樹脂を塗布または散布して積層した接合シートであって、該不織布の部分熱圧着率が5〜40%、該ホットメルト系樹脂の塗布量が1〜30g/m2、該接合シートの厚みが0.05〜1mm、ガーレ法による通気性が0.1〜100秒/100cc、乾燥時および湿潤時の破裂強度が0.1MPa以上、引張強度が、縦方向80N/5cm以上、横方向25N/5cm以上であり、かつ縦と横の比(縦/横)が2〜6であることを特徴とする練り製品用包装材。
(2)前記接合シートの紙面の一部または全部に離型層、味付層または香料層を形成したことを特徴とする(1)に記載の練り製品用包装材。
(3)(1)または(2)に記載の練り製品用包装材の紙面を内側にして筒状形状とした筒状体と、該練り製品用包装材の両端部を重ね合わせた重ね合わせ部と、該重ね合わせ部を接合する接着剤層とを備えたことを特徴とする練り製品用筒状包装材。
(4)(1)または(2)に記載の練り製品用包装材の紙面を内側にして該練り製品用包装材の両端部を重ね合わせた後、該重ね合わせ部を接着剤により、または接着剤シートを介して接着させて筒状の形状とすることを特徴とする練り製品用筒状包装材の製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる接合シートは、目付が10〜50g/m2 、好ましくは15〜40g/m2 の紙と、目付が10〜70g/m2 、好ましくは15〜50g/m2 の不織布とをホットメルト系樹脂を介して接合することにより得られる。
本発明に用いられる紙は、緻密構造を有し、耐熱温度が高い等の特性により、練り製品と直接接触して以下の役割を有する。
(1) 練り製品の水分は透過させるが、練り製品自信は透過させず、練り製品が紙の構造内に入り込むのを防止し、練り製品の離型を容易にする。
(2) 離型剤、味付けソース、スパイスなどの加工処理を容易にする。
(3) ヒートシール加工を容易にする。
上記紙の目付が10g/m2 未満では通気性が高いくなるが、強度が不足し、破れやすくなる。一方、50g/m2 超えると、強度が高く、破れ難くなるが、硬く、柔軟性、通気性が不足する。またシール加工時の溶融樹脂が透過し易く、接合が容易になるという点からは紙の厚さは薄い方が好ましい。
【0007】
紙の素材としては、通気性を有し、かつ練り製品がその構造内部に入り込まないものであれば特に制限はなく、公知のマニラ麻、木材パルプが用いられる。これらは単独でまたは混合して用いることができるが、特に高密度のものが好ましい。天然繊維を用いる場合には、強度、耐水性、接合性、製袋加工性などを向上させる目的で5〜30%の範囲で合成繊維を混合するか、または天然繊維に積層させて用いるのが好ましい。合成繊維としては、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維などの公知の繊維が用いられる。また鞘がポリエチレン、芯がポリプロピレンからなる複合繊維、鞘がポリエチレン、芯がポリエステルからなる複合繊維、鞘が共重合ポリエステル、芯がポリエステルからなる複合繊維などの公知のバインダー繊維を用いることができる。さらにサイジング処理、樹脂加工処理などを行い、耐水性、強度など向上させた紙を用いてもよい。
【0008】
本発明に用いられる不織布は、上記紙を補強する補強材としての役割を有する。該不織布の目付が10g/m2 未満では、通気性は高くなるが、強度が低く伸びやすく、練り製品の充填時に破れやすくなり、また充填物の形状を整えることができなくなる。一方、70g/m2 を超えると、剛性が高くなり、練り製品の充填性(成形加工追従性)が低下し、また強度が高く、燻製加工等の加工処理後に充填物を取り出すことが難しくなる。
不織布としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、共重合ポリプロピレンなどのポリオレフイン系繊維、ナイロン6、ナイロン66、共重合ポリアミド繊維などのポリアミド系繊維、ポリエチレンテレフタレート、共重合ポリエステルなどのポリエステル系繊維などの合成繊維が用いられる。これらの繊維は、単独で用いてよく、2種以上を併用した複合繊維、または混合繊維、積層不織布であってもよい。またこれらの繊維は、短繊維、長繊維のいずれでもよく、これらの混合であってもよい。
【0009】
補強材としての強度および通気性を得る点からは、スパンボンド方法で得られる、部分熱圧着率5〜40%、好ましくは8〜30%で部分熱圧着された長繊維不織布が特に好ましい。また該不織布を構成する繊維の平均繊維径は、同様の理由から、10〜50μmが好ましく、13〜30μmがより好ましい。
また、織布の引張強度は、縦方向が60N/5cm以上、横方向が10N/5cm以上であるのが好ましく、より好ましくは、縦方向が80〜500N/5cm、横方向が25〜250N/5cmである。また不織布の厚みは0.5mm以下が好ましく、より好ましくは0.1〜0.4mmである。
上記紙および不織布の各構成は、練り製品の充填圧、燻煙加工、調理加工などに応じて適宜調整するのが好ましい。例えば、充填圧が低圧タイプの場合は、紙の目付を10〜20g/m2 とし、不織布の目付を10〜25g/m2 の範囲とするのが好ましく、高圧タイプの場合は、紙の目付を20〜50g/m2 、不織布の目付を25〜70g/m2 の範囲とするのが好ましい。
【0010】
上記紙と不織布の接合には、例えば、ポリエチレン系樹脂(線状低密度、低密度、高密度)、ポリプロピレン系樹脂、共重合ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンー酢酸ビニール系共重合樹脂、ポリアミド系樹脂、共重合ポリエステル系樹脂、共重合ポリアミド系樹脂、直鎖状ポリエステル系樹脂、合成ゴム系樹脂などのホットメルト系樹脂が用いられる。接合は、ホットメルト系樹脂を紙および/または不織布に、好ましくは1〜30g/m2 、より好ましくは5〜20g/m2 の量で塗布しまたは散布し、これらを重ね合わせ、加圧または加熱加圧して行うことができる。特に好ましい接合方法は、ホットメルト系樹脂を溶融させて紡糸ノズルから吹き出して細い繊維形状とし、これを紙または不織布に散布して接合するメルトブロー方法である。この方法によれば、紙と不織布の接合面の通気性を好適に維持できる。
接合の条件は、紙および不織布の素材の種類等に応じ、例えば接着剤の選択、塗布量、加熱温度、加圧、接合時間等を適宜選定し、最適な条件を選定するのが好ましい。メルトブロー方法による場合は、ホットメルト系樹脂の軟化点または融点の温度より50℃程度高い温度で加熱することが接合強度を向上させる点で好ましい。
【0011】
本発明において、接合シートの厚みは、通気性、強度、食肉加工性、製品の取扱性等の点から、0.05〜1mm、好ましくは0.1〜0.6mm、より好ましくは0.15〜0.4mmである。厚みが0.05mm未満では通気性が高くなるが、練り製品の充填時に接合シートが伸び、破れやすいため、取り扱いが難しくなる。一方、1mmを超えると強度は高くなるが、硬く、高剛性となり、筒状の形状にする場合の加工性および練り製品の充填加工性等が低下し、また充填物の形状が悪くなり、さらに通気性が低下する。
また、接合シートのガーレ法による通気性は、練り製品充填後の燻製加工、食肉加工等の効率化の点から、0.1〜100秒/100cc、好ましくは0.3〜50秒/100cc、より好ましくは0.5〜30秒/100ccである。該通気性が100秒/100ccを超えると、通気性が少ないために燻煙加工性、食肉加工性が不足する。一方、0.1秒/100cc未満では通気性が高くなり、燻煙加工性等は向上するが、シートの空隙が大きいため、練り製品がシート間隙に入り込み、充填時に練り製品がシート間隙から外に出やすくなり、また加工処理後に充填物の肉離れが低下する。
【0012】
また、接合シートの破裂強度は、練り製品の充填加工時に接合シートが伸び、膨潤、破断するのを防止する点から、乾燥時および湿潤時(水に浸して湿潤状態とした時)ともに0.1MPa以上、好ましくは0.2〜5MPa、より好ましくは0.3〜3MPaである。
さらに本発明において、接合シートの引張強度は、強度維持および練り製品充填時の破断防止の点から、縦方向が80N/5cm以上で横方向が25N/5cm以上であるのが好ましく、より好ましくは縦方向が100〜600N/5cmで横方向が30〜300N/5cmである。なお、縦方向とは、筒状の形状とした場合の長さ方向(機械流れ方向)をいい、横方向とは筒状形状とした場合の太さ方向(機械流れ方向に対して直角方向)をいう。また、上記縦方向と横方向の引張強度の比(縦/横)は2〜6の範囲が好ましく、より好ましくは3〜5である。縦と横の引張強度の比が2未満では、横方向の繊維配列が多いために加工処理後の充填物を取り出す際、接合シートが破れにくくなり、カッター等の使用が必要となり、作業性が低下する。また縦と横の比が6を超えるとシートの横方向の強度が維持できない場合がある。
【0013】
また接合シートを構成する紙と不織布の剥離強度は2N/5cm以上が好ましく、より好ましくは3N/5cm以上、さらに好ましくは4〜40N/5cmである。また水に濡れた状態での剥離強度は0.1N/5cm以上が好ましく、より好ましくは0.1N/5cm以上、さらに好ましくは0.3〜10N/5cmである。なお、水に濡れた状態での剥離強度は、常温の水に30分浸した後、ろ紙で水を吸い取った後に測定した値である。剥離強度が2N/5cm未満または水に濡れた状態の剥離強度が0.1N/5cm未満では、燻製加工時、スモーク加工後、製品化加工後に練り製品の充填物を取り出す際にシートの不織布のみが剥がれ、充填物に紙が付着しやすくなる。
【0014】
さらに接合シートには、セルロース樹脂、コラーゲン、デンプン、シリコーン樹脂などの離型剤や、醤油、ソース、香料などを、例えば、0.1〜50g/m2 の塗布量でグラビアロールなどを用いて紙面側に塗布し、剥離加工、味付け加工、香り付け加工などを施すことができる。このように本発明の接合シートを用いることにより、シート状態で上記加工を行うことができるため、生産性の大幅な向上が可能となる。
【0015】
本発明における練り製品用包装材は、上述した接合シートで構成されるが、該接合シートを用いて練り製品用筒状包装材とする場合には、該接合シートの紙面を内側にしてその両端部を重ね合わせた後、該重ね合わせ部を接着させて筒状の形状とする。上記結合シート両端部の重ね合わせ部は、合掌貼り、封筒貼りのいずれでもよく、例えば、温度80〜220℃に加熱した加熱ロール、加熱棒などで、圧力0.1〜5MPaで加圧して接着させる。この際には、接着剤、粘着テープなどを用いてもよい。例えば、重ね合わせ部に接着テープを挟んで行ってもよく、また不織布の軟化点または融点よりも低い軟化点または融点を有するシート、例えば、目付が10〜80g/m2 の範囲にあるポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、鞘がポリエチレンで芯がポリプロピレンからなる複合繊維不織布、鞘がポリエチレンで芯がポリエステルの複合繊維不織布、共重合ポリエステル不織布などを幅5〜50mmのテープ状にして用いてもよい。練り製品用筒状包装材は、一定の長さに切断し、一方の端部をかしめ材などでシールして肉類などの練り製品を充填させた後、他方の端部をシールして製袋加工し、燻製加工処理等の処理が施される。
【0016】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、例中の特性は、下記の方法で測定した。
(1) 目付:試料20cmラ25cmを、3カ所切り取り重量測定し、目付に換算、平均値から求める。
(2) 厚み:直径10mmの加圧子で、荷重10kpaにて10カ所測定し、平均値から求める。
(3) 通気性:JIS−L−1906 ガーレ形試験機で3カ所測定し、平均値から求める。
(4) 剥離強度:引張試験機を用い、幅5cmラ長さ20cm試料を切り取り、紙と不織布を端部から約10cm剥がし、上下にそれぞれ、紙、不織布を取り付け、つかみ間隔10cm、引張速度10cm/minで、縦、横それぞれ3カ所測定し、測定値は、最高強度を読み、3点の平均値で示す。
(5) 引張強度:JIS−L−1906に準じ、引張試験機を用い、幅5cmラ長さ30cm試料を切り取り、つかみ間隔10cm、引張速度10cm/minで、縦、横それぞれ3カ所測定し、3点の平均値で示す。
(6) 破裂強度:JIS−L−1096に準じて測定した。
【0017】
実施例1〜6および比較例1〜2
表1に示す紙(マニラ麻)と不織布を接着剤を用いて表1に示す条件で接合し、それぞれの接合シートを得た。
なお、表1中の不織布の素材における、PETはポリエステル長繊維不織布、PPはポリプロピレン長繊維不織布、複合は鞘がポリエチレン、芯がポリエステルからなる複合長繊維繊維不織布である。また接着剤の種類における、PET系はポリエステル系ホットメルト樹脂(日本合成化学社製、商品名SP−154)、PP系はポリプロピレン系ホットメルト樹脂(日立化成ポリマー社製、商品名YH150−3P)である。
得られたそれぞれの接合シートの紙面側にデンプンを塗布量約5g/m2 でコーテング加工した後、長さ20cm、幅10cmの大きさに切り取り、幅方向の端部を重ね合わせ、該端部を熱シール加工し、筒状の形状とした。その後、ハム製造工程に流してハム練り製品を充填し、さらに燻製加工および調理加工を行った。
【0018】
【表1】
Figure 0004468622
【0019】
本発明の接合シートを用いた実施例1〜6の筒状包装材は、充填時の充填加工性に優れ、燻煙加工、調理加工も良好に行うことができた。またハムを包装材から取り出す際のハムと剥離もよく、さらに紙と不織布が剥離することもなかった。
これに対し、比較例1の紙のみを用いた包装材の場合には、シートが濡れた際の強度が低く、ハム製造工程で破れてしまった。また比較例2の不織布のみを用いた包装材では、強度、通気性には問題はないが、ハムが不織布の繊維間隙に食い込み、ハムを取り出す際にハムとの剥離性が悪く、ハムに繊維が付着した。
【0020】
実施例7
実施例4において、鞘がポリエチレンで、芯がポリプロピレンからなる複合繊維を20%混合した紙を用いた以外は、実施例4と同様にして接合シートを作製し、これを用いた筒状包装材にハム練り製品を充填した。その結果、乾燥時の剥離強度が6.5N/5cm、湿潤時の剥離強度が1.2N/5cmであった以外は、実施例4と同様の結果が得られた。この結果から、鞘芯型複合繊維の併用により湿潤時の剥離強度が大幅に向上することがわかった。
【0021】
【発明の効果】
本発明の練り製品用包装材および製造方法によれば、緻密な構造を有する紙と、高強力で該強力の調整が容易な不織布とをホットメルト系樹脂で接合した、特定の特性を備えた接合シートを用いるため、ビスコース処理を施すことなく、包装材を取り除く際の肉離れを向上させ、また練り製品を充填する際の充填圧に応じた包装材の強度を選択でき、さらに剥離剤の塗布や味付けや香料などの塗布加工をシート状態で行うことができ、生産性を大幅に向上させることができる。またこの練り製品用包装材は、強度、通気性に優れるため、充填加工性、燻煙加工、調理加工等が良好であり、さらに熱シール加工性に優れ、筒状に加工するのが容易である。

Claims (4)

  1. 目付が10〜50g/m2 である紙(合成繊維のみからなる紙は除く)と目付が10〜70g/m2であるスパンボンド長繊維不織布とをホットメルト系樹脂を塗布または散布して積層した接合シートであって、該不織布の部分熱圧着率が5〜40%、該ホットメルト系樹脂の塗布量が1〜30g/m2、該接合シートの厚みが0.05〜1mm、ガーレ法による通気性が0.1〜100秒/100cc、乾燥時および湿潤時の破裂強度が0.1MPa以上、引張強度が、縦方向80N/5cm以上、横方向25N/5cm以上であり、かつ縦と横の比(縦/横)が2〜6であることを特徴とする練り製品用包装材。
  2. 前記接合シートの紙面の一部または全部に離型層、味付層または香料層を形成したことを特徴とする請求項1に記載の練り製品用包装材。
  3. 請求項1または2に記載の練り製品用包装材の紙面を内側にして筒状形状とした筒状体と、該練り製品用包装材の両端部を重ね合わせた重ね合わせ部と、該重ね合わせ部を接合する接着剤層とを備えたことを特徴とする練り製品用筒状包装材。
  4. 請求項1または2に記載の練り製品用包装材の紙面を内側にして該練り製品用包装材の両端部を重ね合わせた後、該重ね合わせ部を接着剤により、または接着剤シートを介して接着させて筒状の形状とすることを特徴とする練り製品用筒状包装材の製造方法。
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