JPH05208473A - 通気性撥油紙及びその製造方法 - Google Patents
通気性撥油紙及びその製造方法Info
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- JPH05208473A JPH05208473A JP4203592A JP4203592A JPH05208473A JP H05208473 A JPH05208473 A JP H05208473A JP 4203592 A JP4203592 A JP 4203592A JP 4203592 A JP4203592 A JP 4203592A JP H05208473 A JPH05208473 A JP H05208473A
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Abstract
蒸気を発散できる通気性と油脂を透過しない撥油性に優
れ、調理直後の油性食品を包装するのに適した通気性撥
油紙を提供することを目的とする。 【構成】 熱可塑性繊維と製紙用天然繊維又は製紙用半
合成繊維からなるヒートシール層と、製紙用天然繊維か
らなる透気度20秒/100cc以上500秒/100
cc未満のノンヒートシール層が抄き合わせ接合され、
フッ素系界面活性剤により撥油処理された透気度50〜
500秒/100ccの通気性撥油紙
Description
性、ヒートシール性、耐水性、耐熱性を有し、揚げ物な
どの油性調理済食品の包装に用いるのに適した通気性撥
油紙に関する。
食品の需要が増大しており、これらを店頭において包装
する場合、包装材から油分が漏出しないことが要求され
る。しかし、店頭において包装する包装資材の種類は限
られており、大部分はポリオレフィン系樹脂フイルムの
袋や、ポリオレフィン系樹脂フイルムと紙をラミネート
して袋状にしたものなどが用いられている。これらの袋
状物は、気体や液体のバリヤー性が高く惣菜類から出る
水性、油性のドリップが袋の外に漏れ出ることを防ぐこ
とができる上に、袋の強度も高く、更にヒートシール性
により密封できるので広く利用されている。しかし、天
ぷら、から揚げ、フライなどの揚げ物類、特に調理した
ての揚げ物を上記袋状物で包装した場合には、食品から
発散する水蒸気も袋内に閉じ込められてしまうので、袋
内部に水蒸気が充満して揚げ物の衣が水分を含んで過度
に柔らかくなり味覚を著しく損なうという欠点があっ
た。
つヒートシール性を兼備した包装材料として、小孔を設
けたプラスチックフイルムと紙を積層したもの(実開昭
62−203028号)や、ポリオレフィン繊維含有ヒ
ートシール性不織布と紙の積層体(特開昭61−339
52号)が提案されている。しかし、このような包装材
料は撥油性がなく、揚げ物などの油分の多い食品を包装
した場合には、プラスチックフイルムの小孔或いは不織
布の空隙を通して包装材料表面に油脂が染み出してくる
ので、油性食品の包装には適さない。また、小孔を設け
たプラスチックフイルムと撥油剤を塗布した紙を積層し
て、通気性とヒートシール性及び撥油性を兼備した包装
材料を得る提案もなされている(特開昭63−5507
5号)が、小孔の直径が20〜3000μと大きいた
め、プラスチックフイルム側を内側にして油性食品を包
装した際、油脂は容易にこの小孔を通過して紙面に到達
するので、積層品の撥油性は実質上紙の撥油性に依存す
ることになる。しかし、単に撥油剤を塗布した紙では油
脂の染み出しを防ぐことができるほどの撥油性を得るこ
とは困難であるばかりか、積層加工による紙の接合面の
撥油性低下が避けられないため、油性食品の包装には不
適当である。
ば、従来の多孔性ヒートシール紙に撥油剤を内添あるい
は塗工しても、撥油性に限度があり、油分の高い食品を
包装した場合には油分の染み出しは避けられないことが
判った。油分の染み出しを防止するためには、撥油剤を
使用するのみでは不十分であり、ベースとなるシートを
目の詰んだ密度の高いものとしなければならない。
等を包装したまま電子レンジなどで加熱した場合に水蒸
気を放出する通気性を有するが、油脂に対しては十分な
撥油性を有するヒートシール紙を提供することを目的と
して通気性撥油紙を提案した(特願平2−198868
号)。この先の出願にかかる通気性撥油紙においては、
ヒートシール層は、熱可塑性多分岐繊維と熱可塑性複合
繊維の巧みな配合と熱処理条件により内部に均一に分散
した非常に小さい孔が無数形成されて、通気度100m
l/min以上の通気性を有し、水蒸気は放出可能であ
る一方、油の染み出しは防ぎ得る十分に目の詰んだ層で
あり、撥油処理を行うことにより、電子レンジなどによ
る加熱の際にも包装される食品からの油脂はヒートシー
ル層で止められ、製紙用天然繊維などからなるノンヒー
トシール層まで染み出ることがないものである。
先の出願にかかる通気性撥油紙は、電子レンジ内で静置
加熱された場合には、油の染み出しを防げるが、調理直
後の揚げ物などの油性食品の包装用袋に用いられた場合
には、購買者が持ち歩く際に、他の物品との接触、圧迫
により、袋と揚げ物類とが外力により密着すると油がノ
ンヒートシール層まで透過し、袋外部に染み出すという
欠点があることが判明した。
理直後の油性食品、揚げ物類などを包装しても変形ある
いは溶融することのない耐熱性、食品からの油脂が浸透
して反対側に透過することのない撥油性、水蒸気を発散
できる通気性、水蒸気の結露等による強度低下が少ない
耐水性を有するヒートシール紙を提供することを目的と
してなされたものである。
ル層を小さい孔が無数形成された通気性で且つ油の染み
出しを防ぎ得る目の詰んだ撥油性のものとすることに加
えて、ノンヒートシール層の方もその坪量、繊維間空隙
を制御して、通気性と耐油性を有し得る特定の透気度の
ものとすることにより、上記目的を達成したものであ
る。
以上の合成樹脂成分から構成される熱可塑性繊維30〜
90重量%と製紙用天然繊維又は製紙用半合成繊維70
〜10重量%からなり、熱可塑性繊維の低融点成分が溶
融固化し、熱可塑性繊維の高融点成分と製紙用天然繊維
又は製紙用半合成繊維は繊維の形態を保持してなる通気
性ヒートシール層と、製紙用天然繊維からなる透気度が
20秒/100cc以上500秒/100cc未満のノ
ンヒートシール層とが抄き合わせにより接合されてな
り、フッ素系界面活性剤が分散されてなる透気度が50
秒/100cc〜500秒/100ccでノンヒートシ
ール層側の耐油度が10以上の通気性撥油紙に関する。
とも2種類以上の合成樹脂成分から構成される熱可塑性
繊維30〜90重量%と製紙用天然繊維又は製紙用半合
成繊維70〜10重量%からなる原紙通気度5000m
l/min以上のヒートシール層と、製紙用天然繊維か
らなる透気度が20秒/100cc以上500秒/10
0cc未満のノンヒートシール層とを抄き合わせにより
接合して接合紙を作成し、該接合前におけるフッ素系界
面活性剤の内添及び/又は該接合紙へのフッ素系界面活
性剤の含浸により撥油処理した後、該接合紙を前記熱可
塑性繊維の低融点成分の融点以上で熱可塑性繊維の高融
点成分の融点より低い温度で加熱加圧加工することによ
り製造することができる。
8117(1980)に準拠して測定されるもので、い
わゆるガーレー透気度として表示され、空気100cc
が透過する秒数であるので、透気度の値が小さいほど通
気性が高いといえる。しかし通気性が極めて大きい領域
は、透気度では測定できない。この場合はISOスタン
ダード2965(1979)に準じて測定することがで
き、結果は通気度として表示される。通気度の表示単位
は、正確にはml/min・cm2 ・100mmH2O
であるが、ml/minと略して表示される。通気度の
値が大きいほど通気性が高いといえる。透気度がおよそ
136秒/100cc以下、通気度が57ml/min
以下の領域は、いずれの方法でも通気性を測定すること
ができる。本発明においては、通気性の指標として透気
度を用いて表示するが、透気度では測定できない通気性
の高い領域では、必要に応じて通気度で表示する。
2種類以上の合成樹脂成分から構成される熱可塑性繊維
とは、短繊維自体が融点の異なる2種類以上の熱可塑性
合成樹脂成分からなるいわゆる熱可塑性複合繊維でもよ
いし、融点の異なる合成樹脂成分からそれぞれ形成され
た2種類以上の熱可塑性短繊維が混合されたものでもよ
い。
高い成分で芯を、融点の低い成分で鞘を形成している芯
鞘型短繊維であり、例えば芯にポリプロピレン(融点1
63℃)を用い、鞘にエチレン酢酸ビニル共重合体(融
点96〜100℃)またはポリエチレン(130〜13
4℃)を用いたものや、芯にポリエチレンテレフタレー
ト(融点260℃)を用い、鞘にエチレン酢酸ビニル共
重合体またはポリエチレン、或いは変性ポリエチレンテ
レフタレート(融点110℃)を用いたものなどがあ
る。この複合繊維は、芯成分の融点以下で鞘成分の融点
以上の温度で加圧加熱すると鞘成分が溶融して繊維間を
接着するとともに芯成分は繊維形態を保持するので、特
定の温度と圧力の組み合わせで処理すると、空隙があり
通気性のあるフィルムが得られるという性質を有するも
のである。
た熱可塑性繊維としては、ポリエチレン短繊維(融点1
30℃)、ポリプロピレン短繊維(融点163℃)、熱
可塑性多分岐繊維などから融点の異なる2種類以上を選
択し、混合して用いることができる。更に、これらのい
ずれかと上記熱可塑性複合繊維を混合して用いることも
できる。複合繊維を用いるにせよ、異なる繊維を混合状
態で用いるにせよ、熱可塑性繊維の集合体に、融点の異
なる2成分以上が含まれていればよい。
ことができる熱可塑性多分岐型繊維とは、ポリエチレン
又はポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂からなる親水性
のパルプ状多分岐型繊維であり、例えば三井石油化学工
業(株)から商品名SWPとして販売されている。ポリ
エチレン系SWPの融点は125〜135℃であり、ポ
リプロピレン系SWPの融点は140〜165℃であ
る。熱可塑性多分岐型繊維を配合した湿紙を熱可塑性多
分岐型繊維の融点以下で加熱乾燥してシート化した場合
は、熱可塑性多分岐型繊維の高度にフィブリル化された
繊維が物理的に絡み合ったシートが形成される。このシ
ートを融点以下で更に加熱しても強度に変化はなく、熱
可塑性多分岐繊維同士は容易に分離できるが、融点以上
で加圧加熱すると、溶融した熱可塑性多分岐繊維が互い
に融着して強固に結合するためシートの引っ張り強さ、
引き裂き強さ、厚さ方向引っ張り強さ等の強度が向上
し、且つ溶融によってシートの空隙が埋められて通気性
が減少するという性質を有する。
ルプであるが、他に広葉樹パルプ等の木材パルプ、マニ
ラ麻パルプ、サイザル麻パルプ、亜麻パルプ等の非木材
パルプ、及び木材パルプないし非木材パルプにカルボキ
シメチル化又はカルボキシエチル化等の化学変性を施し
たパルプ等が挙げられる。製紙用半合成繊維とはレーヨ
ン短繊維である。
くとも2種類以上の熱可塑性繊維と製紙用天然繊維又は
製紙用半合成繊維から形成する場合には、ノンヒートシ
ール層との抄き合わせ接合後、加圧加熱処理を行い、熱
可塑性繊維の低融点成分が溶融固化して繊維間を固着保
持して製品に強度を与えるとともに、繊維間の空隙を埋
め適度な通気性を有するようにする。熱可塑性繊維はま
た、製品にヒートシール強度を与える主体となるもので
あり、製紙用天然繊維又は製紙用半合成繊維は、ヒート
シール層とノンヒートシール層の層間接合強度を高め、
フッ素系界面活性剤で処理した際に熱可塑性繊維に比べ
て高い撥油性を発揮し、その結果としてヒートシール層
全体の撥油性が高くなる効果を有し、更に、加圧加熱処
理において熱可塑性繊維の低融点成分が溶融しても製紙
用天然繊維や製紙用半合成繊維は溶融することなくその
繊維間の空隙はある程度保持されるので、ヒートシール
層に適度な通気性を与える効果を有するものである。
ように配合量を設定する。配合量は、熱可塑性繊維を3
0〜90重量%、製紙用天然繊維又は製紙用半合成繊維
を70〜10重量%とする。熱可塑性繊維が30重量%
より少なく製紙用天然繊維又は製紙用半合成繊維が70
重量%より多いと、十分なヒートシール強度が得られ
ず、熱可塑性繊維が90重量%より多く製紙用天然繊維
又は製紙用半合成繊維が10重量%より少ないと、層間
接合強度や通気性が不十分となり、またヒートシール層
に高い撥油性が付与できない。望ましい配合量は熱可塑
性繊維が40〜70重量%、製紙用天然繊維又は製紙用
半合成繊維が60〜30重量%の範囲である。
高融点成分の構成割合は、高融点成分が熱可塑性繊維全
体の25〜65重量%、好ましくは、35〜50重量%
である。高融点成分が25重量%より少ないと、加圧加
熱処理時に溶融した低融点成分がシートの空隙を必要以
上に埋めてしまい、十分な通気性が得られないし、一方
高融点成分が65重量%より多いと、加圧加熱処理によ
って溶融固化する低融点成分の割合が少ないので、シー
トの強度が不十分となる。低融点成分と高融点成分の構
成割合が、上記の範囲になるように、複合繊維を選定す
るか、或いは融点の高い熱可塑性短繊維と融点の低い熱
可塑性短繊維を混合する。
が、叩解処理の程度はカナダろ水度で150ml以下と
ならない範囲で設定する。カナダろ水度が150ml以
下では適切な通気性が得られない。
ル層は坪量10〜30g/m2 、好ましくは20〜25
g/m2 とする。坪量が10g/m2 より低いと十分な
ヒートシール強度が得られず、また30g/m2 より高
いと通気性が低くなりコスト高ともなる。加熱加圧処理
前のヒートシール層の通気性は、処理により大幅な通気
性の低下を見込んで高く設定する必要があり、いかなる
坪量の場合でも、原紙通気度5000ml/min以
上、好ましくは10000ml/min以上とする。
ない性質の他、通気性、湿潤強度、撥油性、印刷適性な
どが要求され、製紙用天然繊維により形成される。製紙
用天然繊維は、前記ヒートシール層を構成する1成分と
して用いられるものと同様であり、針葉樹パルプ等の木
材パルプ、マニラ麻パルプ等の非木材パルプや、これら
に化学変性を施したパルプ等である。
ル層の透気度は、フッ素系界面活性剤添加後の撥油性に
大きな影響を与える。即ち、製紙用天然繊維の単繊維が
それぞれフッ素系界面活性剤で撥油処理されていれば、
繊維単独でも、またその集合体であるノンヒートシール
層も油により「ぬれ」にくくなり、撥油性が発現する。
しかし、この場合、ノンヒートシール層の繊維間空隙が
大きいと、繊維自体は油によるぬれがなく、油は繊維に
対して大きな接触角を保ちながら、油は繊維間空隙に収
納され、この空隙がノンヒートシール層の表裏を貫通す
るものであれば、反対側に透過してしまう。従ってノン
ヒートシール層の反対面に油が透過できない撥油性を与
えるためには、フッ素系界面活性剤による撥油処理だけ
では不十分であり、更に適度な通気性をも兼備させるた
めにはノンヒートシール層の坪量、繊維間空隙を制御し
なければならない。ノンヒートシール層の貫通型繊維間
空隙の量は、通気性と相関関係があるため、透気度によ
り規定することができる。
ヤー性を発揮するノンヒートシール層の透気度範囲は、
20秒/100cc以上である。一方、食品から発散す
る水蒸気を放出可能な通気性を有するためには、製品で
ある通気性撥油紙全体で、透気度が500秒/100c
c以下とする必要がある。接合紙の形成やその後の加圧
加熱処理等により、通気性撥油紙の透気度の値はノンヒ
ートシール層の透気度の値より大きくなるので、通気性
撥油紙全体の透気度を500秒/100cc以下とする
には、ノンヒートシール層単独でもこれより低い値とし
ておく必要がある。このため、ノンヒートシール層は、
透気度が20秒/100cc以上500秒/100cc
未満の範囲とし、望ましくは20〜100秒/100c
c、更に望ましくは20〜70秒/100ccとする。
このような通気性が比較的小さい範囲の透気度とするた
めには、ノンヒートシール層の坪量に応じて、製紙用天
然繊維を所定のカナダろ水度となるように叩解する。ノ
ンヒートシール層の坪量は、油の透過を防止し、所定の
通気性を得るために10〜50g/m2 、望ましくは3
0〜40g/m2 とするが、坪量10〜30g/m2 の
とき、100〜300mlCSF、坪量30〜40g/
m2 のとき、280〜450mlCSF、坪量40〜5
0g/m2 のとき、350〜550mlCSFの範囲の
叩解度とすることにより、上記範囲の透気度とすること
ができる。
層とノンヒートシール層を抄き合わせにより接合する。
本発明にかかる通気性撥油紙は、第1図に示すように、
ノンヒートシール層1とヒートシール層2からなる2層
抄き合わせ紙3として形成するか、あるいは第2図に示
すように、ノンヒートシール層1を中間層としてヒート
シール層2で挟んだ3層抄き合わせ紙4として形成す
る。ここで、抄き合わせとは、製紙技術において通常用
いられる湿紙の抄き合わせの後乾燥する方法を用いるこ
とができる。抄き合わせにより形成される接合紙全体の
坪量は、20〜80g/m2 、好ましくは50〜65g
/m2 である。
ンヒートシール層からなる2層構造の通気性撥油紙のヒ
ートシール層を食品に接する内側にして包装し、ヒート
シールするのが一般的使用方法である。3層構造の通気
性撥油紙の場合は、内袋と外袋からなる2重構造の袋に
おいて、内袋を部分的に外袋とヒートシール接合する際
に内袋材料として使用する場合などに有用である。
ンヒートシール層とヒートシール層の双方への処理を必
須とする。即ち、抄紙前にフッ素系界面活性剤を内添・
定着する場合には、内添のみによる撥油処理のみでもよ
く、更に抄紙接合後の接合紙にフッ素系界面活性剤を含
浸することを併せ行なってもよい。また、接合前に全く
内添による撥油処理をしない場合は、接合紙への含浸が
必須となる。接合紙への含浸は、例えばロールコーター
等でフッ素系界面活性剤の溶液を塗布する方法が採られ
る。
のパーフルオロアルキル基を有するパーフルオロアルキ
ルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、
パーフルオロアルキル燐酸塩、パーフルオロアルキル燐
酸エステル類、パーフルオロアルキルスルホン酸アミド
類、及び上記フッ素系化合物をポリマーへペンダンド鎖
として導入したポリマー型フッ素系界面活性剤等であ
り、一般にフッ素系界面活性剤として市販のものを使用
することができる。
場合は、水溶液またはエマルジョンの形で抄紙原料に対
して固形分で0.1〜2.0重量%、好ましくは0.2
〜1.0重量%を添加する。フッ素系界面活性剤がアニ
オン性の場合は、該界面活性剤が抄紙原料に十分定着す
るようにカチオン性の定着剤を添加することができる。
定着剤の添加量は抄紙原料に対して固形分で0.1〜
1.0重量%とするのが好ましい。フッ素系界面活性剤
をロールコーターなどで塗布する場合は、固形分濃度
0.1〜15.0%の水溶液またはエマルジョンを用い
る。撥油処理紙の撥油性の程度は、米国TAPPI実用
試験法1988年度版UM557「グリース、油、及び
ワックスに対する紙及び板紙の抵抗性、キット試験法」
により測定される値が、ノンヒートシール層で10以上
となることが必要であり、ノンヒートシール層のキット
試験値が10を下回る場合は、油が紙を透過するのを完
全に防ぐことはできない。
性繊維の低融点成分の融点以上で熱可塑性繊維の高融点
成分の融点より低い温度で加熱加圧加工する。圧力は、
線圧20〜100kg/cm、好ましくは30〜80k
g/cmである。これにより、ヒートシール層は、熱可
塑性繊維中の低融点成分が溶融固化し、熱可塑性繊維中
の高融点成分と製紙用天然繊維又は製紙用半合成繊維は
繊維の形態を保持したものとなる。ノンヒートシール層
は、製紙用天然繊維からなるので、加熱加圧加工によ
り、透気度に変化は生じない。
該食品の水蒸気を包装材料外に発散させ、且つ油の透過
を完全に防ぐためには、透気度を50〜500秒/10
0cc、好ましくは、100〜300秒/100ccの
範囲とする。前記したようにノンヒートシール層の透気
度を20秒/100cc以上500秒/100未満とし
た上で、加圧加熱処理した接合紙の透気度は、加熱温
度、加圧圧力、通紙速度によって更に調整できるが、ノ
ンヒートシール層の透気度が20秒/100ccより小
さく500秒/100cc以上では、上記範囲に設定で
きない。
することができる通気性撥油紙として、加圧加熱処理を
行なわずに製造されるものを提案する。即ち、本発明
は、熱可塑性繊維30〜90重量%と製紙用天然繊維又
は製紙用半合成繊維70〜10重量%からなり、熱可塑
性繊維及び製紙用天然繊維又は製紙用半合成繊維が繊維
の形態を保持してなる通気性ヒートシール層と、製紙用
天然繊維からなる透気度20秒/100cc以上500
秒/100cc未満のノンヒートシール層とが抄き合わ
せにより接合されてなり、接着剤とフッ素系界面活性剤
とが分散されてなる透気度が50秒/100cc〜50
0秒/100ccでノンヒートシール層側の耐油度が1
0以上の通気性撥油紙に関する。
〜90重量%と製紙用天然繊維又は製紙用半合成繊維を
70〜10重量%からなる原紙通気度5000ml/m
in以上のヒートシール層と、製紙用天然繊維からなる
透気度20秒/100cc以上500秒/100cc未
満のノンヒートシール層とを抄き合わせにより接合して
接合紙を作成し、該接合紙に接着剤を含浸するととも
に、接合紙にフッ素系界面活性剤を含浸することにより
撥油処理することにより製造することができる。この通
気性撥油紙は、加圧加熱処理を行なわずに製造されるの
で、熱可塑性繊維の低融点成分の溶融による繊維間の接
着と空隙の調整の代わりに、接着剤が分散配合されシー
トに強度を与える。
は、製品にヒートシール性を与えことのできる熱可塑性
合成樹脂成分からなるものであれば、ポリエチレンなど
の比較的低融点を有する短繊維単独、ポリプロピレンな
どの比較的高融点を有する短繊維単独、或いはこれらの
混合でもよいし、前述の加圧加熱処理を経て製造される
通気性撥油紙の場合に用いられる熱可塑性複合繊維を用
いてもよい。但し、加圧加熱工程を経ないで製造される
ので、これらの熱可塑性繊維は、その融点によらず、溶
融固化することなく通気性撥油紙において繊維の形態を
保持する。
又は製紙用半合成繊維、ノンヒートシール層を構成する
製紙用天然繊維、及び通気性を評価する透気度、通気度
の定義に関しては、前述の加圧加熱処理を経て製造され
る通気性撥油紙の場合と同様である。
性繊維が30〜90重量%、製紙用天然繊維又は製紙用
半合成繊維が70〜10重量%である。熱可塑性繊維が
30重量%より少ないと、製品に十分なヒートシール強
度が得られず、90重量%より多いと、ノンヒートシー
ル層との層間結合強度が弱くなり、層間剥離し易くな
る。熱可塑性繊維の好ましい配合量は40〜60重量%
である。
可溶性型ポリビニルアルコール短繊維を添加することが
できる。特に製紙用半合成繊維すなわちレーヨン短繊維
を配合する場合には、レーヨン短繊維の繊維間結合を補
強するために、熱水可溶性型ポリビニルアルコール短繊
維の添加が望ましい。但し、熱水可溶性型ポリビニルア
ルコール短繊維の添加は10重量%を越えない範囲とす
る。この範囲を上回ると、抄紙性が悪くなり、コストも
上昇する。
が、叩解処理の程度はカナダろ水度で150ml以下と
ならない範囲で設定する。カナダろ水度が150ml以
下では適切な通気性が得られない。
ル層は坪量10〜30g/m2 、好ましくは20〜25
g/m2 とする。坪量が10g/m2 より低いと十分な
ヒートシール強度が得られず、また30g/m2 より高
いと通気性が低くなりコスト高ともなる。接着剤並びに
フッ素系界面活性剤含浸前のヒートシール層の通気性
は、含浸による大幅な通気性の低下を見込んで高く設定
する必要があり、いかなる坪量の場合でも、原紙通気度
5000ml/min以上、好ましくは10000ml
/min以上とする。
理により製造される通気性撥油紙の場合と全く同様に、
製紙用天然繊維からなり、20秒/100cc以上50
0秒/100cc未満の透気度の範囲となるように、坪
量に応じて叩解したものを用いる。
層とノンヒートシール層は、製紙技術における抄紙方法
により、第1図に示すような2層抄き合わせ紙または、
第二図に示すようなノンヒートシール層を中間層とする
3層抄き合わせ紙として形成される。接合紙全体の坪量
は、20〜80g/m2 、好ましくは50〜65g/m
2 である。
ル水溶液又は、アクリル系ないしラテックス系エマルジ
ョン型接着剤を含浸する。含浸加工は、ロールコータ
ー、サイズプレス等を用いることができる。ポリビニル
アルコールは、鹸化度96モル%以上の完全鹸化型を用
い、好ましくは鹸化度99.5モル%以上で酢酸ナトリ
ウム含有量の極めて少ないものを用いる。水溶液濃度は
2〜6重量%、溶液粘度は10〜100センチポイズの
範囲が好ましい。アクリル系エマルジョン型接着剤と
は、アクリル酸エステル共重合体の水性エマルジョンで
あり、ラテックス系エマルジョン型接着剤とは、スチレ
ン・ブタジエン共重合体(SBR)、マレイン酸・ブタ
ジエン共重合体(MBR)、ニトリル・ブタジエン共重
合体(NBR)等の水性エマルジョンで、何れも架橋反
応性を有して乾燥後の耐水性が高く、ヒートシール性を
持たないものを用いる。これらは、フッ素系界面活性剤
と相溶性のあることが必要で、ノニオン性ないしアニオ
ン性のものが好ましく、2種類以上を混合して用いても
よく、固形分濃度1〜10重量%、粘度10〜100セ
ンチポイズの範囲で使用される。
シール層の双方へフッ素系界面活性剤を含浸して行い、
前記ポリビニルアルコール水溶液又は、アクリル系ない
しラテックス系エマルジョン型接着剤の含浸と同時に行
なうこともできるが、上記接着剤の含浸の後に、再度ロ
ールコーター、サイズプレス等を用いて塗工してもよ
い。何れの場合も、フッ素系界面活性剤の固形分濃度は
0.1〜15.0重量%として、水溶液又はエマルジョ
ンで塗布する。
理紙の撥油性の程度については、前述の加圧加熱処理に
より製造される通気性撥油紙の場合と同様である。調理
直後の油性食品、揚げ物類を包装して該食品の水蒸気を
包装材料外に発散させ、且つ油の透過を完全に防ぐため
には、透気度を50〜500秒/100cc、好ましく
は、100〜300秒/100ccの範囲とする。接着
剤の増膜作用により、シートの通気性は若干低下する
が、前記したようにノンヒートシール層の透気度を20
秒/100cc以上500秒/100未満とした上で、
含浸する接着剤の固形分濃度によって更に調整する。
性撥油紙、加圧加熱処理を経ないで製造される通気性撥
油紙のいずれの場合も、ヒートシール層及びノンヒート
シール層には湿潤強度を付与するために、湿潤紙力増強
剤を添加することが望ましい。湿潤紙力増強剤として
は、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、ジ
アルデヒドデンプン等が使用でき、その添加量は、製紙
用天然繊維または製紙用半合成繊維に対して固形分とし
て0.1〜1.0%、好ましくは0.3〜0.5%であ
る。
ノンヒートシール層は、製紙用天然繊維が適切な叩解処
理により所定の透気度を有する目の詰んだ層として形成
され、撥油処理を施されることにより、油脂に対する優
れたバリヤー性を有する。また、ノンヒートシール層の
製紙用天然繊維とヒートシール層に含まれる製紙用天然
繊維又は製紙用半合成繊維とで抄紙接合により層間強度
を与える。
る通気性撥油紙は、ヒートシール層において、熱可塑性
繊維の高融点成分と製紙用天然繊維又は製紙用半合成繊
維は繊維の形態を保持し、熱可塑性繊維の低融点成分が
溶融固化して繊維間の空隙を適度に埋めるため、繊維間
に微細な貫通空隙を残して繊維同士がネットを形成する
ので、撥油紙に強度、適度な通気性が与えられ、撥油処
理を施されることにより油脂に対するバリヤー性を有す
る。また、ヒートシール層の熱可塑性繊維の高融点成分
の補強効果により湿潤強度も優れたものとなっている。
される通気性撥油紙は、ヒートシール層において熱可塑
性繊維と製紙用天然繊維又は製紙用半合成繊維は繊維の
形態を保持し、繊維間に分散された接着剤によりこれら
が貫通空隙を残して強度に接着されるので、強度と適度
な通気性が与えられ、また繊維間に分散されたフッ素系
界面活性剤により撥油性が付加される。
脂に対してバリアー性があり、更に透気度20秒/10
0cc以上のノンヒートシール層は油脂に対して完全な
バリヤー性があるので、食品からの大量の油脂の漏洩が
防止される。また、通気性撥油紙全体で500秒/10
0cc以下の透気度は、調理したばかりの食品からの水
蒸気を放出するのに十分な通気性を有する。
で製造される通気性撥油紙は、シートが薄くならずに、
かさ高で腰の強い(剛性のある)ものとなる。
示すが、各実施例において、耐油度、透気度、通気度、
層間強度、ヒートシール強度、湿潤引っ張り強さ、油漏
洩性、表面強度、こわさは次のようにして評価した。
7(1988)に記載されているキット試験により測定
した。試験片を試験面を上にして置き、25mmの高さか
らキット試験液を1滴落として15秒後に過剰液を拭い
取り、キット試験液が浸透して透明になるか観察した。
組成の異なる12種類の試験液について試験を行い、透
明にならないような最大の液番号を耐油度として表示し
た。
(1979)に準じて、たばこ巻紙通気度測定機を用
い、差圧100mmH2Oで試験片1枚の1cm2を通過する
空気量を測定した。
0)に準拠して、東洋精機(株)社製デンソーメーター
タイプ モデルB を用い、空気100ccが透過す
る時間を秒単位で測定し、ガーレー透気度として表示し
た。この装置は、外筒、及び外筒中を自由に上下滑動し
上部を閉鎖した内筒から成り立っている。外筒と内筒の
間の隙間は油で満たされており、内筒が上から下へ移動
するとき内筒の空気は外筒の底部に設けられた面積64
5mm2 の開口部から出ていく構造となっている。この
開口部に試料シートを置き、緊締してから重さ567g
の内筒を上から自重で落下させ、筒内の空気100cc
が試料を透過して筒外に吐き出される時間を秒単位で測
定する。
用いて、透気度と通気度の関係を測定した結果、次の回
帰式が得られた。 通気度=−0.418×透気度+56.85 この式から、下記の範囲では、通気度も透気度も測定可
能であるといえる。 通気度(ml/min) : 56.85 〜 0 透気度(秒/100cc): 0 〜 136.0 また、通気度が56.85ml/min以上の場合は、
透気度が測定できず、透気度が136.0秒/100c
c以上の範囲では通気度は測定できない。
験片の一端をノンヒートシール層とヒートシール層に分
離し、テンシロン万能型引っ張り試験機を用いてT字剥
離試験法により100mm剥離し、その間の最大値を層間
強度 とした。
ー(テスター産業株式会社製)を用い、160℃、2k
g/cm2で、2秒間ヒートシールした後、15mm幅に
切りT字剥離試験を行って剥離強度を求め、ヒートシー
ル強度とした。
0mmの試験片を20℃の水道水中に30分間浸漬した
後、濾紙で過剰水を拭い取り、ショッパー式引っ張り試
験機で引っ張り強さを測定した。
ール面を内側にして折り曲げ、外寸の幅×縦が100m
m×150mmの2方シール袋を作製した。この袋に1
00℃のてんぷら油(日清製油(株)製)30グラムを
入れ、開口部をヒートシールして濾紙上に置き、その上
に袋と同じ外寸の重量300gの金属板を載せて3時間
放置した。3時間後に、袋を置いた濾紙の面に油の染み
が1点でも生じていた場合は漏洩性があると判断し、全
く染みの見られないものを漏洩性がないと評価した。
6)に記載のワックスを用いる方法で測定した。試料の
シート表面に、接着性が順次増加する一連の番号をつけ
てあるワックスを融着させ、放冷後、これをシート表面
から引き剥がし、シート表面を傷めない最高のワックス
番号を表面強度とした。
T451hm−84(1986)に準拠し、クラークこ
わさ試験器で測定した。幅25.4mm、長さ170m
mの試験片の一端を水平回転軸に取りつけて回転軸から
試験片の他端までの長さを調節し、毎分1回転の速度で
回転して回転角度が90°±2°のとき試験片が反対側
に倒れるような試験片の長さを求めてこれを臨界長とす
る。こわさは次式で算出される。 こわさ=(臨界長cm)3÷100
に用いる坪量60g/m2の2層抄き合わせ型通気性撥油紙
を製造した。
mlCSFまで叩解した後、ポリアミドポリアミンエピ
クロルヒドリン系湿潤紙力増強剤(ディックハーキュレ
ス社製、商品名カイメン557、以下カイメン557H
と略す)を0.5重量%(固形分/固形分)添加して第
1の抄紙原料とした。
ビニル共重合体とポリプロピレンが重量比1:1で構成
された芯鞘型熱可塑性複合繊維(大和紡績(株)製、商
品名NBF繊維E型、以下、NBF−Eと略す)45重
量%とポリエチレン系熱可塑性多分岐繊維(三井石油化
学工業(株)製、商品名SWP、以下SWPと略す)1
5重量%、及びカナダろ水度650mlCSFまで叩解
した針葉樹晒しパルプ40重量%とを配合したものを用
意した。
合繊維中のエチレン酢酸ビニル共重合体とSWPのポリ
エチレンであり、高融点成分は熱可塑性複合繊維中のポ
リプロピレンであり、熱可塑性繊維全体に占める高融点
成分の割合は、37.5重量%である。
網抄紙機の個々の円網シリンダーに、上記2種の抄紙原
料を導入し、坪量59.5g/m2 の2層抄き合わせ紙
を製造した。第1の抄紙原料から形成されたノンヒート
シール層の坪量が35g/m2 、透気度26秒/100
ccで、第2の抄紙原料から形成されたヒートシール層
の坪量が24.5g/m2 、通気度8820ml/mi
nであった。 次に、該2層抄き合わせ紙へロールコー
ターにより、フッ素系界面活性剤(旭硝子(株)製、商
品名アサヒガードAG530)を1.5重量%(固形
分)含み、エチルアルコール10重量%、水88.5重
量%からなる撥油処理液を0.5g/m2塗工し、全坪
量を60坪量とした。
いてロール温度150℃でロール間の圧着圧力80kg
/cmでスーパーカレンダーを通紙し、ヒートシール層
の熱可塑性複合繊維及び熱可塑性多分岐繊維を溶融融着
させた。
るノンヒートシール層、もう一方の面が通気性を有する
合成繊維と木材パルプとからなるヒートシール層の2層
構造を有するシート状物について、透気度、耐油度、層
間強度、ヒートシール強度、湿潤引っ張り強さ、油漏洩
性などを測定して結果を表1に示した。該シート状物
は、透気度180秒/100cc、ノンヒートシール面
の耐油度12で、100℃のてんぷら油の漏洩もなく、
十分な通気性と耐油性を有していた。
をグラビア印刷した後、自動製袋機によりヒートシール
して縦25cm、横27cmのガゼット袋(折込み製袋した
袋)を作製した。太刀魚の切身にてんぷら粉(日清製粉
(株)製)300重量部と水180重量部の混合物をま
ぶし、180℃のてんぷら油(日清製油(株)製)の中
に2分間入れた後、取り出して金網の上で10秒間油を
切ったてんぷらを1つ該袋に入れ、入れ口をヒートシー
ルして密封し、袋上端を挟んで吊るして放置した。3時
間後に袋表面には油の染み出しは全く見られず、てんぷ
らを入れても過剰のてんぷら油は袋内面に染み込むこと
ができずに溜まっている様子が観察された。また、袋の
内面に結露水は見られず、揚げ立て直後のてんぷらから
発散される水蒸気は通気性の袋を通って外部に発散した
ことは明白であった。3時間後にもてんぷらの衣は吸湿
して柔らかくなることはなく、歯もろく、かりっとした
歯ざわりがあり、揚げ立て直後のてんぷらの食感を有し
ており、商品として好ましい品質を維持していた。
量56g/m2 の2層抄き合わせ型通気性撥油紙を製造
した。
mlCSFまで叩解した後、カイメン557Hを0.5
重量%(固形分/固形分)添加し、次いで、フッ素系界
面活性剤(住友化学工業(株)製、商品名スミレーズレ
ジンFP150)を0.45重量%(固形分/固形分)
添加し、しかる後に該フッ素系界面活性剤の定着剤(住
友化学工業(株)製、商品名スミレーズレジンFP−2
P)を0.3重量%添加して第1の抄紙原料とした。
酸ビニル共重合体とポリプロピレンが重量比1:1で構
成された芯鞘型熱可塑性複合繊維(チッソ(株)製、商
品名EA繊維、以下EA繊維と略す)45重量%と、S
WP5重量%、及びカナダろ水度280mlCSFまで
叩解した針葉樹晒しパルプ50重量%とを配合した後、
カイメン557Hを0.25重量%(固形分/固形分)
上記フッ素系界面活性剤を0.45重量%(固形分/固
形分)、上記定着剤0.3重量%添加したものを用意し
た。
合繊維中のエチレン酢酸ビニル共重合体とSWPのポリ
エチレンであり、高融点成分は熱可塑性複合繊維中のポ
リプロピレンであり、熱可塑性繊維全体に占める高融点
成分の割合は、45重量%である。
網抄紙機の個々の円網シリンダーに、上記2種の抄紙原
料を導入し、坪量56g/m2 の2層抄き合わせ紙を製
造した。第1の抄紙原料から形成されたノンヒートシー
ル層の坪量が33g/m2 、透気度74秒/100cc
で、第2の抄紙原料から形成されたヒートシール層の坪
量は23g/m2、通気度27900ml/minであ
った。
ロール温度145℃、ロール間の圧着圧力90kg/c
mのスーパーカレンダーを通紙し、ヒートシール層の熱
可塑性複合繊維及び熱可塑性多分岐繊維を溶融、融着さ
せた。
るノンヒートシール層、もう一方の面が通気性を有する
合成繊維と木材パルプからなるヒートシール層の2層構
造を有するシート状物について、実施例1と同様に特性
を測定した結果を表1に示した。表1に見られるよう
に、実施例2に基づく本発明品は、透気度132秒/1
00cc、ノンヒートシール面の耐油度12で、100
℃のてんぷら油の漏洩もなく、十分な通気性と耐油性を
有していた。また、ヒートシール強度、層間強度、湿潤
引っ張り強さも実用上十分な強度を具備していた。
をグラビア印刷した後、自動製袋機によりヒートシール
して縦25cm、横27cmのガゼット袋(折込み製袋
した袋)を作製した。フライドチキン用調理済み冷凍肉
(日本ハム(株)製)を180℃のてんぷら油(日清製
油(株)製)の中に3分間入れた後、取り出して、金網
の上で10秒間油を切ってフライドチキンを製造し、こ
の1つを該袋に入れ、入れ口をヒートシールして密封
し、袋上端を挟んで吊るして放置した。3時間後に袋表
面には油の染み出しは全く見られず、フライドチキンを
入れても過剰の油は袋内面に染み込むことができずに溜
まっている様子が観察された。また、袋の内面に結露水
は見られず、製造直後のフライドチキンから発散される
水蒸気は通気性の袋を通って外部に発散したことは明白
であった。3時間後にもフライドチキンの衣は吸湿して
柔らかくなることはなく、歯もろく、かりっとした歯ざ
わりがあり、製造直後のフライドチキンの食感を有して
おり、商品として好ましい品質を維持していた。
に用いる坪量60g/m2の2層抄き合わせ型通気性撥油紙
を製造した。
mlCSFまで叩解した後、カイメン557Hを0.5
重量%(固形分/固形分)添加して第1の抄紙原料とし
た。
ビニル共重合体とポリプロピレンの芯鞘型熱可塑性複合
繊維(大和紡績(株)製、商品名NBF繊維E型、以
下、NBF−Eと略す)60重量%とカナダろ水度43
0mlCSFまで叩解した針葉樹晒しパルプ40重量%
とを配合したものを用意した。
網抄紙機の個々の円網シリンダーに、上記2種の抄紙原
料を導入し、坪量58g/m2 の2層抄き合わせ紙を製
造した。第1の抄紙原料から形成されたノンヒートシー
ル層の坪量が35g/m2 、透気度が37秒/100c
cで、第2の抄紙原料から形成されたヒートシール層の
坪量が23g/m2 、通気度53500 ml/min
であった。
ーにより、フッ素系界面活性剤(旭硝子(株)製、商品
名アサヒガードAG530)を1.45重量%(固形
分)、アクリル系エマルジョン型接着剤(ローム・アン
ド・ハース・ジャパン株式会社製、商品名プライマルP
376)が5重量%(固形分)、水93.55重量%か
らなる撥油処理液を2g/m2 塗工し、全坪量を60g
/m2 とした。
るノンヒートシール層、もう一方の面が通気性を有する
合成繊維と木材パルプからなるヒートシール層の2層構
造を有するシート状物について、透気度、耐油度、層間
強度、ヒートシール強度、湿潤引っ張り強さ、油漏洩性
などを測定し、結果を表1に示した。
c、ノンヒートシール面の耐油度12で、100℃のて
んぷら油の漏洩もなく、十分な通気度と耐油性を有して
いた。ヒートシール層の熱可塑性複合繊維は、アクリル
系エマルジョン型接着剤によって強固に結合されている
ため、該繊維の抜け落ち、毛羽立ち等がなく、実施例1
に示す加圧加熱処理により熱可塑性複合繊維を溶融融着
したものより高い表面強度を有していた。更にヒートシ
ール層とノンヒートシール層の接合強度も上記接着剤に
よって補強されたため、層間剥離し難かった。また、加
圧加熱処理が施されていないため、厚くてこわさが高
く、袋とした場合に剛性があり、内容物の挿入やヒート
シール作業が容易で取り扱い易いものであった。
をグラビア印刷した後、自動製袋機によってヒートシー
ルして縦25cm、横27cmのガゼット袋(折込み製袋し
た袋)を作製した。太刀魚の切身にてんぷら粉(日清製
粉(株)製)300重量部と水180重量部の混合物を
まぶし、180℃のてんぷら油(日清製油(株)製)の
中に2分間入れた後、取り出して金網の上で10秒間油
を切ったてんぷらを1つ該袋に入れ、入れ口をヒートシ
ールして密封し、袋上端を挟んで吊るして放置した。3
時間後に袋表面には油の染み出しは全く見られず、てん
ぷらを入れても過剰のてんぷら油は袋内面に染み込むこ
とができずに溜まっている様子が観察された。また、袋
の内面に結露水は見られず、揚げ立て直後のてんぷらか
ら発散される水蒸気は通気性の袋を通って外部に発散し
たことは明白であった。3時間後にもてんぷらの衣は吸
湿して柔らかくなることはなく、歯もろく、かりっとし
た歯ざわりがあり、揚げ立て直後のてんぷらの食感を有
しており、商品として好ましい品質を維持していた。
量60g/m2 の2層抄き合わせ型通気性撥油紙を製造
した。
mlCSFまで叩解した後、カイメン557Hを0.2
5重量%(固形分/固形分)添加して第1の抄紙原料と
した。
レン短繊維(チッソ(株)製、商品名PP−TG繊維、
以下PP繊維と略す)55重量%と、繊維状ポリビニル
アルコール(株式会社クラレ製、VPB105−2、以
下繊維状バインダーという)5重量%、及びカナダろ水
度650mlCSFまで叩解した針葉樹晒しパルプ40
重量%とを配合した後、カイメン557Hを0.1重量
%(固形分/固形分)添加したものを用意した。
網抄紙機の個々の円網シリンダーに、上記2種の抄紙原
料を導入し、坪量57g/m2 の2層抄き合わせ紙を製
造した。第1の抄紙原料から形成されたノンヒートシー
ル層の坪量が34g/m2 、透気度52秒/100cc
で、第2の抄紙原料から形成されたヒートシール層の坪
量は23g/m2、通気度46400ml/minであっ
た。
ーにより、フッ素系界面活性剤(住友スリーエム株式会
社製、商品名スコッチバンペーパープロテクター FC
−807、以下FC−807と略す)が1.16重量%
(固形分)、ポリビニルアルコール(日本合成株式会社
製、商品名ゴーセノールNH−17Q)が4重量%(固
形分)、水94.84重量%からなる撥油処理液を3g
/m2 塗工し、全坪量を60g/m2 とした。
るノンヒートシール層、もう一方の面が通気性を有する
合成繊維と木材パルプからなるからなるヒートシール層
の2層構造を有するシート状物について、透気度、耐油
度、層間強度、ヒートシール強度、湿潤引っ張り強度、
油漏洩性などを測定した結果を表1に示した。
cc、ノンヒートシール面の耐油度12で、100℃の
てんぷら油の漏洩もなく、十分な通気性と耐油性を有し
ていた。ヒートシール層のポリプロピレン繊維は、ポリ
ビニルアルコールによって補強されたため、強度が高く
層間剥離し難かった。ヒートシール強度、湿潤引っ張り
強さも実用上十分な強度を具備していた。また、加圧加
熱処理が施されていないため、厚くてこわさが高く、袋
とした場合に剛性があり、内容物の挿入やヒートシール
作業が容易で取り扱い易いものであった。
をグラビア印刷した後、自動製袋機によりヒートシール
して縦25cm、横27cmのガゼット袋(折込み製袋
した袋)を作製した。フライドチキン用調理済み冷凍肉
(日本ハム(株)製)を180℃のてんぷら油(日清製
油(株)製)の中に3分間入れた後、取り出して、金網
の上で10秒間油を切ってフライドチキンを製造し、こ
の1つを該袋に入れ、入れ口をヒートシールして密封
し、袋上端を挟んで吊るして放置した。3時間後に袋表
面には油の染み出しは全く見られず、フライドチキンを
入れても過剰の油は袋内面に染み込むことができずに溜
まっている様子が観察された。また、袋の内面に結露水
は見られず、製造直後のフライドチキンから発散される
水蒸気は通気性の袋を通って外部に発散したことは明白
であった。3時間後にもフライドチキンの衣は吸湿して
柔らかくなることはなく、歯もろく、かりっとした歯ざ
わりがあり、製造直後のフライドチキンの食感を有して
おり、商品として好ましい品質を維持していた。
バリヤー性との関係を調べるために、7種類の通気性撥
油紙を手すきにより作製した。
0、550、504、450、280、250、180
mlCSFまで叩解した後、カイメン557Hを0.2
5重量%(固形分/固形分)添加し、それぞれ第1の抄
紙原料とした。
酸ビニル共重合体とポリプロピレンが重量比1:1で構
成された芯鞘型熱可塑性複合繊維(大和紡績(株)製、
商品名NBF繊維E型、以下NBF−Eと略す)50重
量%とカナダろ水度500mlCSFまで叩解した針葉
樹晒しパルプ50重量%とを配合した後、カイメン55
7Hを0.125重量%(固形分/固形分)添加したも
のを用意した。熱可塑性繊維の低融点成分はエチレン酢
酸ビニル共重合体であり、高融点成分はポリプロピレン
であり、熱可塑性繊維全体に占める高融点成分の割合は
50重量%である。
ら坪量35g/m2 のノンヒートシール層を手すきし、
第2の抄紙原料から坪量20g/m2 のヒートシール層
を手すきして湿紙の状態で抄き合わせ、坪量55g/m
2 の2層抄き合わせ紙を製造した。
ンヒートシール層の透気度が異なる7種類の2層抄き合
わせ紙について、接合原紙、接合原紙に実施例1と同様
の方法で撥油処理と加圧加熱処理を行なった通気性撥油
紙A、接合原紙に実施例3と同様の方法で接着剤の含浸
と撥油処理を行なった通気性撥油紙Bを作製し、それら
の透気度、通気度、耐油度、油漏洩性を測定し、表2に
示した。
紙の通気性及び油脂の透過を防ぐバリヤー性は、ノンヒ
ートシール層の透気度によって大きく影響され、ノンヒ
ートシール層の透気度が20秒/100ccを下回ると
撥油紙A、Bに見られるように、何れの撥油処理を施し
ても油脂の漏洩があり、バリヤー性が発現しない。一
方、通気性撥油紙全体の透気度が500秒/100cc
を越えると、水蒸気の透過性が低くなるため、袋にして
揚げ立てのてんぷら等を封入した場合に袋の内部の湿度
が極めて高くなり、内面への結露が発生し、吸湿により
てんぷらの衣が過度に柔らかくなってカリッした歯ざわ
りが全く無いため、商品価値が著しく損なわれる。
代わりにレーヨン短繊維(大和紡績(株)製 商品名コ
ロナSB)を用いて第2の抄紙原料とした他は実施例1
と同様にして、坪量60g/m2 の2層抄き合わせ型通
気性撥油紙を製造した。
から形成されたノンヒートシール層が坪量35g/
m2 、透気度26秒/100ccで、第2の抄紙原料か
ら形成されたヒートシール層の坪量が24.5g/
m2 、通気度32200ml/minであり、フッ素系
界面活性剤の付着量は0.5g/m2であった。シート
全体の透気度は107秒/100ccで、ノンヒートシ
ール層の耐油度は12であり、100℃のてんぷら油の
漏洩もなく、十分な通気性と耐油性を有していた。
揚げ立てのてんぷらを入れヒートシールしたところ、3
時間後に袋表面には油の染み出しは全く見られず、てん
ぷらを入れても過剰のてんぷら油は袋内面に染み込むこ
とができずに溜まっている様子が観察された。また、袋
の内面に結露水は見られず、揚げ立て直後のてんぷらか
ら発散される水蒸気は通気性の袋を通って外部に発散し
たことは明白であった。3時間後にもてんぷらの衣は吸
湿して柔らかくなることはなく、歯もろく、かりっとし
た歯ざわりがあり、揚げ立て直後のてんぷらの食感を有
しており、商品として好ましい品質を維持していた。
クストルージョンラミネートしたシートを用意し、これ
の特性を表1に示した。
てガゼット袋を作製し、てんぷらの包装試験を実施した
結果、てんぷら封入後約30分で、ポリプロピレンラミ
ネート層に存在するピンホールを通じててんぷら油が袋
の外部に染み出し、内容物の漏洩を防ぐという、包装資
材の機能が不完全なものであった。3時間後に、袋内部
には著しい結露が見られ、てんぷらは過剰な水分により
衣が過度に柔らかく、かりっとした歯ざわりが全くない
ため、商品価値が著しく損なわれていた。
56g/m2 の2層抄き合わせ型の通気性撥油紙を製造
した。
mlCSFまで叩解した後、カイメン557Hを0.5
重量%(固形分/固形分)添加し、次いでフッ素系界面
活性剤(住友化学工業(株)製、商品名スミレーズレジ
ンFP150)を0.45重量%(固形分/固形分)添
加し、しかる後に該フッ素系界面活性剤の定着剤(住友
化学工業(株)製、商品名スミレーズレジンFP−2
P)を0.3重量%添加して第1の抄紙原料とした。
5重量%と、SWP5重量%、及びカナダろ水度725
mlCSFまで叩解した針葉樹晒しパルプ50重量%と
を配合した後、カイメン557Hを0.25重量%(固
形分/固形分)、上記フッ素系界面活性剤を0.45重
量%(固形分/固形分)、上記定着剤を0.3重量%添
加したものを用意した。
網抄紙機の個々の円網シリンダーに、上記2種の抄紙原
料を導入し、坪量56g/m2 の2層抄き合わせ紙を製
造した。第1の抄紙原料から形成されたノンヒートシー
ル層の坪量が33g/m2 、通気度1015ml/mi
nで、第2の抄紙原料から形成されたヒートシール層の
坪量は23g/m2、通気度27800ml/minであっ
た。
ロール温度145℃、ロール間の圧着圧力90kg/c
mのスーパーカレンダーを通紙し、ヒートシール層の熱
可塑性複合繊維及び熱可塑性多分岐繊維を溶融、融着さ
せた。
るノンヒートシール層、もう一方の面が通気性を有する
合成繊維と木材パルプからなるからなるヒートシール層
の2層構造を有するシート状物について、実施例2と同
様に特性を測定した結果を表1に示した。
シート状物は、通気度424ml/minで極めて通気
性が高く、ノンヒートシール面の耐油度10であるにも
かかわらず、100℃のてんぷら油は反対側に容易に漏
洩するため、撥油性は油脂の透過を防ぐほど十分でなか
った。次に、実施例2と同様にしてガゼット袋を用いて
フライドチキンの包装試験を実施した結果、袋内部には
結露水は見られず、フライドチキンは歯砕けがよく、カ
リッとした歯ざわりを有していたが、封入後約15分で
袋の外部に油が染み出し、内容物の漏洩を防ぐという包
装資材の機能が極めて不十分なものであるため、商品の
外見が損なわれ、商品価値が低下した。一方、上記袋に
バター(雪印乳業(株)製)1グラムを入れて皿の上に
置き、袋の上に100gの荷重をかけて電子レンジ(松
下電器産業(株)製 NE6360型、高周波出力60
0W)の解凍メニューで1分間加熱した。加熱後溶融バ
ターの染み出しは見られなかった。
状物は、加熱された固体油脂に対して短時間の撥油性を
有するが、高温の液体油脂に長時間接触した場合には、
通気性が高く貫通空隙の孔径が大きいため、シートの反
対面への油脂の染み出しを抑えるほど十分な撥油性が発
現されない。本比較例と実施例2を比較することによ
り、通気性と油脂に対する撥油性、バリヤー性を兼備し
たものを得るためには、ノンヒートシール層及びシート
全体の透気度を所定の範囲に制御することが必要である
ことが判る。
る際に要求される撥油性、通気性、片面または両面ヒー
トシール性、耐水性、耐熱性を兼備した包装材が得られ
るので、揚げ物等の油性調理済み食品を、製造直後に密
封包装する用途に適した通気性撥油紙が得られる。更
に、加圧加熱処理工程を経ないで製造される通気性撥油
紙の場合は、かさ高で腰の強いものが得られるので、包
装の際に取り扱い易い効果がある上、生産効率が向上
し、コストが低減するといる効果もある。
面図である。
面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 融点の異なる少なくとも2種類以上の合
成樹脂成分から構成される熱可塑性繊維30〜90重量
%と製紙用天然繊維又は製紙用半合成繊維70〜10重
量%からなり、熱可塑性繊維の低融点成分が溶融固化
し、熱可塑性繊維の高融点成分と製紙用天然繊維又は製
紙用半合成繊維は繊維の形態を保持してなる通気性ヒー
トシール層と、製紙用天然繊維からなる透気度が20秒
/100cc以上500秒/100cc未満のノンヒー
トシール層とが抄き合わせにより接合されてなり、フッ
素系界面活性剤が分散されてなる透気度が50秒/10
0cc〜500秒/100ccでノンヒートシール層側
の耐油度が10以上の通気性撥油紙。 - 【請求項2】 融点の異なる少なくとも2種類以上の合
成樹脂成分から構成される熱可塑性繊維30〜90重量
%と製紙用天然繊維又は製紙用半合成繊維70〜10重
量%からなる原紙通気度5000ml/min以上のヒ
ートシール層と、製紙用天然繊維からなる透気度が20
秒/100cc以上500秒/100cc未満のノンヒ
ートシール層とを抄き合わせにより接合して接合紙を作
成し、該接合前におけるフッ素系界面活性剤の内添及び
/又は該接合紙へのフッ素系界面活性剤の含浸により撥
油処理した後、該接合紙を前記熱可塑性繊維の低融点成
分の融点以上で熱可塑性繊維の高融点成分の融点より低
い温度で加熱加圧加工することを特徴とする透気度が5
0秒/100cc〜500秒/100cc以下でノンヒ
ートシール層側の耐油度が10以上の通気性撥油紙の製
造方法。 - 【請求項3】 熱可塑性繊維30〜90重量%と製紙用
天然繊維又は製紙用半合成繊維70〜10重量%からな
り、熱可塑性繊維及び製紙用天然繊維又は製紙用半合成
繊維が繊維の形態を保持してなる通気性ヒートシール層
と、製紙用天然繊維からなる透気度20秒/100cc
以上500秒/100cc未満のノンヒートシール層と
が抄き合わせにより接合されてなり、接着剤とフッ素系
界面活性剤とが分散されてなる透気度が50秒/100
cc〜500秒/100ccでノンヒートシール層側の
耐油度が10以上の通気性撥油紙。 - 【請求項4】 熱可塑性繊維を30〜90重量%と製紙
用天然繊維又は製紙用半合成繊維を70〜10重量%か
らなる原紙通気度5000ml/min以上のヒートシ
ール層と、製紙用天然繊維からなる透気度20秒/10
0cc以上500秒/100cc未満のノンヒートシー
ル層とを抄き合わせにより接合して接合紙を作成し、該
接合紙に接着剤を含浸するとともに、フッ素系界面活性
剤を含浸することにより撥油処理することを特徴とする
透気度が50秒/100cc〜500秒/100ccで
ノンヒートシール層側の耐油度が10以上の通気性撥油
紙の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4203592A JP2829181B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 通気性撥油紙及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4203592A JP2829181B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 通気性撥油紙及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05208473A true JPH05208473A (ja) | 1993-08-20 |
JP2829181B2 JP2829181B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=12624904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4203592A Expired - Lifetime JP2829181B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 通気性撥油紙及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2829181B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000035304A1 (en) * | 1998-12-11 | 2000-06-22 | Johnson Matthey Public Limited Company | Catalytic process |
US9014611B2 (en) | 2013-02-25 | 2015-04-21 | Ricoh Company, Ltd. | Fixing device and image forming apparatus with same |
JP2018053400A (ja) * | 2016-09-30 | 2018-04-05 | 王子ホールディングス株式会社 | ヒートシールシートおよび包装体 |
JP2021187484A (ja) * | 2020-05-28 | 2021-12-13 | 日本製紙クレシア株式会社 | 紙製品用包装体 |
JP2021187483A (ja) * | 2020-05-28 | 2021-12-13 | 日本製紙クレシア株式会社 | 紙製品用包装体 |
WO2023189698A1 (ja) * | 2022-03-31 | 2023-10-05 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 脱酸素剤用包装材及び脱酸素剤包装体 |
-
1992
- 1992-01-31 JP JP4203592A patent/JP2829181B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP7405313B1 (ja) * | 2022-03-31 | 2023-12-26 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 脱酸素剤用包装材及び脱酸素剤包装体 |
Also Published As
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---|---|
JP2829181B2 (ja) | 1998-11-25 |
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