JP2581609B2 - 通気性撥油紙及びその製造方法 - Google Patents

通気性撥油紙及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性、通気性、吸水性、耐水性、撥油性
及びヒートシール性を有し、調理済食品や冷凍食品等の
包装に用いるのに適した通気性撥油紙に関する。
〔従来の技術〕
近年、電子レンジの普及に伴い、電子レンジで加熱ま
たは解凍して食用に供する調理済食品あるいは調理済冷
凍食品の需要が拡大し、これらの食品の多くは通常、ポ
リエチレンなどのプラスチックフイルムと紙の積層体か
らなるヒートシール性包装材料で、プラスチックフイル
ム側を食品と接する内側にして個別に包装されて市販さ
れている。このため、袋ごと電子レンジで加熱、解凍す
る場合には、発生する水蒸気が包装体外部に発散するこ
とができず食品が過度に蒸されたり、包装袋が破袋する
ので、包装を取り除いて加熱、解凍しなければならな
い。袋ごと加熱、解凍できるように個別包装するには、
加熱、解凍時に発生する水蒸気が発散できる包装材料を
用いることが必要であり、小孔を設けたプラスチックフ
イルムと紙を積層して通気性とヒートシール性を兼備し
た包装材料が電子レンジ加熱食品用に提案されている
(実開昭62−203028号)。しかし、このような穿孔型包
装材料は、冷凍食品等を解凍したり、食品を加熱する時
に溶融した油脂が小孔を通して滲み出してシミをつくる
ので商品価値を低下させるという欠点がある。
また、小孔を設けたプラスチックフイルムと紙を積層
した後、撥油剤を含浸することにより、通気性とヒート
シール性及び撥油性を兼備した包装材料を得る提案もな
されている(特開昭63−55075号)が、小孔の直径が20
〜3000μと大きいため、食品加熱時の溶融油脂は容易に
この小孔を通過して紙面に到達するので、積層品の撥油
性は実質上紙の撥油性に依存することになる。しかし、
撥油剤の含浸加工では溶融油脂の染み込みを防ぐことが
できるほどの撥油性は得られない。
また、通気性包装用シートとして、ポリオレフィン繊
維含有ヒートシール性不織布と紙の積層体が提案されて
いるが(特開昭61−33952号)、電子レンジ用の調理済
食品の包装を目的としたものではなく、このシートで
は、油分も吸収してしまうので、油分を含む食品の個装
には適さない。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の多孔性ヒートシール紙に撥油剤を内添あるいは
塗工しても、撥油性は高くならず、油分を吸収して紙に
油のシミができてしまうのは避けられない。油のシミを
防止するためには、撥油剤を使用するのみでは不十分で
あり、ベースとなるシートを目の詰んだ密度の高いもの
としなければならない。しかし、一方、水蒸気の発散の
ためには、十分な通気性を必要とし、このことは多孔性
であることを意味するので、従来、通気性と撥油性は相
反する条件であり、これを併せ持つことは難しく、特に
電子レンジで加熱した場合でも食品の油脂に対して十分
な撥油性があり、かつ通気性とヒートシール性を兼備し
た包装材料は未だ得られていない。
本発明は、このような実状に鑑みて、調理済食品、冷
凍食品等を包装したまま加熱、解凍しても変形あるいは
溶融することがない耐熱性、水蒸気を発散できる通気
性、解凍水に対する吸水性、解凍水の吸収による強度低
下が少ない耐水性、且つ油分を吸収しない撥油性を有す
るヒートシール紙を提供することを目的としてなされた
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、熱可塑性多分岐型繊維と熱可塑性複合繊維
からなる通気性ヒートシール層と、製紙用天然繊維また
は製紙用半合成繊維からなる通気性ノンヒートシール層
が抄き合わせにより接合され、フッ素系界面活性剤によ
り撥油処理されてなることを特徴とする通気性撥油紙に
関する。
本発明において、熱可塑性多分岐型繊維とは、ポリエ
チレン又はポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂からなる
親水性のパルプ状多分岐型繊維であり、例えば三井石油
化学工業(株)から商品名SWPとして販売されている。
ポリエチレン系SWPの融点は125〜135℃であり、ポリプ
ロピレン系SWPの融点は140〜165℃である。この熱可塑
性多分岐型繊維を単独又は高配合した湿紙を熱可塑性多
分岐型繊維の融点以下で加熱してシート化した場合は、
熱可塑性多分岐型繊維の高度にフィブリル化された繊維
が物理的に絡み合い、空隙の極めて少ないシートが形成
される。このシートを融点以下で更に加熱しても空隙の
大きさは変化しないが、融点以上で加圧せずに加熱する
と、熱可塑性多分岐型繊維が熱収縮し、特に微細なフィ
ブリルほど収縮は激しいので、加熱前に埋まっていた部
分に空隙が生じ、小さな空隙だった部分は孔径が増大し
て多孔性フィルムとなる。また、融点以上で加圧下で加
熱すると溶融した熱可塑性多分岐型繊維が熱収縮する前
に加圧されるため空隙が埋められて殆ど空隙の無いフィ
ルムになるという性質を有するものである。
また、熱可塑性複合繊維とは、融点の異なる2種以上
の熱可塑性合成樹脂成分からなる短繊維であり、一般的
には、融点の高い成分で芯を、融点の低い成分で鞘を形
成している芯鞘型短繊維であり、例えば芯にポリプロピ
レン(融点163℃)を用い、鞘にエチレン酢酸ビニル共
重合体(融点96〜100℃)またはポリエチレン(130〜13
4℃)を用いたものや、芯にポリエチレンテレフタレー
ト(融点260℃)を用い、鞘にエチレン酢酸ビニル共重
合体またはポリエチレン、或いは変性ポリエチレンテレ
フタレート(融点110℃)を用いたものなどがある。こ
の複合繊維は、芯成分の融点以下で鞘成分の融点以上の
温度で加圧せずに加熱するとネット状の多孔性シートと
なり、加圧加熱すると特定の温度と圧力の組み合わせで
は空隙があり、通気性のあるフィルムが得られるという
性質を有するものである。
本発明者は、上記の熱可塑性多分岐型繊維と熱可塑性
複合繊維とを配合し、適度な加熱処理条件により処理す
ることにより、孔径の小さい空隙を有する通気性のヒー
トシール層が形成できること、更にこのヒートシール層
と製紙用天然繊維または製紙用半合成繊維からなるノン
ヒートシール層を抄き合わせ接合したシートをフッ素系
界面活性剤により撥油処理することにより、調理済食品
や冷凍食品等を電子レンジで加熱、解凍する際にも食品
からの溶融油脂のシミができないシートが得られること
を見出し、本発明に到達したものである。
即ち、本発明に係る通気性撥油紙は、ヒートシール層
を形成する熱可塑性多分岐型繊維と熱可塑性複合繊維を
含む抄紙原料と、ノンヒートシール層を形成する製紙用
天然繊維または製紙用半合成繊維からなる抄紙原料を抄
き合わせて湿紙を形成し、該湿紙にフッ素系界面活性剤
を内添または塗布した後、無加圧下または加圧下で加熱
処理することにより製造される。
ヒートシール層を形成する抄紙原料とノンヒートシー
ル層を形成する抄紙原料とを抄き合わせ、加熱処理する
際に、加圧下で行うか、無加圧下で行うかによって、ヒ
ートシール層に配合される上記熱可塑性多分岐型繊維と
熱可塑性複合繊維の望ましい配合比及び加熱処理条件が
異なる。また、熱可塑性複合繊維は、その低融点成分の
融点が、使用する熱可塑性多分岐型繊維の融点より低い
か同程度であり、複合繊維の高融点成分が、熱可塑性多
分岐型繊維の融点より高いものとなるような組成のもの
を選択する。
無加圧で熱処理する場合は、加熱温度を熱可塑性多分
岐型繊維の融点及び複合繊維中の低融点成分(芯鞘型の
場合は鞘成分)の融点以上にすることが必要で、この場
合は熱可塑性多分岐型繊維を50〜90重量%、望ましくは
80〜90重量%配合する。熱可塑性多分岐型繊維は、無加
圧下の加熱処理によりフィブイル収縮して繊維間の小さ
な空隙の孔径が増大して適度な通気性のヒートシール層
となる。熱可塑性多分岐型繊維のみではヒートシール層
の強度が弱く、抄紙過程で断紙しやすいで引っ張り強度
を補強するために熱可塑性複合繊維を10〜20重量%、好
ましくは10〜15重量%配合する。この複合繊維中の低融
点成分は、エチレン酢酸ビニル共重合体またはポリエチ
レンなどであり、高融点成分はポリプロピレンまたはポ
リエチレンテレフタレートなどであり、抄紙機のヤンキ
ー式ドライヤーで低融点成分のみが溶融し、強度を発現
するものであることが必要である。
無加圧で熱処理する場合は、加圧下での熱処理に比べ
て、ヒートシール層とノンヒートシール層との接合強度
が劣るので、層間剥離を防ぐため、ノンヒートシール層
を形成する製紙用天然繊維または製紙用半合成繊維をヒ
ートシール層にも配合して、同種繊維同士の接着力によ
り層間接着強度を補強することが望ましい。ヒートシー
ル層に配合される製紙用天然繊維または製紙用半合成繊
維の配合量は、最大40重量%までである。40重量%を越
えると、ヒートシール層中の熱可塑性多分岐型繊維が均
一性を欠き、ヒートシール強度も低下する。
加圧下で加熱処理する場合には、ヒートシール層中、
熱可塑性多分岐型繊維が単独又は高配合では溶融した熱
可塑性多分岐型繊維が空隙を埋めて無孔のフィルムにな
ってしまうので、通気性がなくなる。従って、熱可塑性
多分岐型繊維の配合量を10〜50重量%、好ましくは20〜
30重量%とし、熱可塑性複合繊維の配合量を50〜90重量
%、好ましくは70〜80重量%とする。熱可塑性多分岐型
繊維は、同時に配合される熱可塑性複合繊維の低融点成
分と同等かそれ以上の融点を有し、且つ該複合繊維の高
融点成分より低い融点を有するものを選定する。加熱温
度は、熱可塑性多分岐型繊維の融点以上で且つ熱可塑性
複合繊維の低融点成分の融点以上で、熱可塑性多分岐型
繊維の融点より10℃以上高くならない温度範囲内とし、
圧力は、線圧30〜60Kg/cm程度が望ましい。
このような加圧加熱において、熱可塑性複合繊維はそ
の低融点成分のみが溶融し、熱可塑性複合繊維の高融点
成分はネットを形成して周囲に空隙を残してフィルム化
され、この空隙を熱可塑性多分岐型繊維が溶融して埋め
るので適度な通気性を有するヒートシール層となる。熱
可塑性多分岐型繊維を配合せず、熱可塑性複合繊維のみ
でヒートシール層を形成した場合には、空隙の孔径が大
きく油脂等が空隙を通して染み出しやすく、撥油処理を
行ったとしても、食品の油シミを防ぐことができない。
加圧加熱で製造される場合のヒートシール層においては
熱可塑性複合繊維の配合量が多いので、熱可塑性複合繊
維の成分がヒートシール強度に影響を与える。複合繊維
の低融点成分は、ポリエチレンまたはエチレン酢酸ビニ
ル共重合体等であり、高融点成分は、ポリプロピレン等
である。高融点成分がポリエチレンテレフタレートのも
のは、ヒートシール温度(通常150〜200℃)で溶融しな
いためシール強度が低下するおそれがあるので好ましく
ない。
加圧下で加熱される場合には、ヒートシール層とノン
ヒートシール層との接合が強固なものとなるが、一方無
加圧で加熱される場合に比較すると通気性がやや劣るの
で、通気性を高めるために、ヒートシール層に製紙用天
然繊維、製紙用半合成繊維、加熱処理温度より高い融点
を有する製紙用合成繊維(ポリエステル繊維、ポリアミ
ド繊維、ビニロン等)を最大40重量%まで添加すること
ができる。
ノンヒートシール層は、ヒートシールできない性質の
他、通気性、湿潤強度、撥油性、印刷適性などが要求さ
れ、製紙用天然繊維または製紙用半合成繊維により形成
される。最も望ましい構成繊維は針葉樹晒しパルプであ
るが、広葉樹パルプ、マニラ麻パルプ、レーヨン・セル
ロースアセテートなどを用いることもできる。更に、無
加圧で加熱処理を行う場合の、ヒートシール層とノンヒ
ートシール層との層間接合強度を向上させるために、ヒ
ートシール層に配合される熱可塑性複合繊維と、同様な
熱可塑性複合繊維をノンヒートシール層にも配合するこ
とができる。ただし、この場合は、ノンヒートシール層
にヒートシール性が発現しないように15重量%以下の配
合とする。
ノンヒートシール層の通気性は、原料の叩解度と秤量
で決定されるが、いかなる秤量の場合でも通気度500ml/
min以上、好ましくは1000ml/min以上が必要である。従
って、秤量の低い場合は、シートが薄いため叩解度を高
くした空隙の少ない紙でもよいが、秤量が高い場合は叩
解度を低くして紙の空隙を多くしないと上記の通気度は
得られない。一例として、針葉樹晒しパルプ100%で秤
量30〜40g/m2のノンヒートシール層を形成し、この層の
通気度を500〜800ml/minとするには、叩解度をカナダろ
水度で650mlCSF以上にする必要がある。ここで、通気度
とは、一定差圧100mmH2Oのもとで1cm2の通過面を1分間
に通過した空気量と定義され、正確な単位はml/min・cm
2・100mm H2Oであり、たばこ巻紙通気度測定機で測定さ
れたものである。
ノンヒートシール層には湿潤強度を付与するために、
湿潤紙力増強剤を添加する。湿潤紙力増強剤としては、
ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、ジアル
デヒドデンプン等が使用でき、その添加量は、製紙用天
然繊維または製紙用半合成繊維に対して固形分として0.
1から1.0%、好ましくは0.3〜0.5%である。
本発明にかかる通気性撥油紙は、第1図に示すよう
に、ノンヒートシール層1とヒートシール層2からなる
2層抄き合わせ紙3として形成するか、あるいは第2図
に示すように、ノンヒートシール層1を中間層としてヒ
ートシール層2を挟んだ3層抄き合わせ紙4として形成
する。ここで、抄き合わせとは、製紙技術において通常
用いられる湿紙の抄き合わせの後乾燥する方法を用いる
ことができる。
ヒートシール層は、秤量10〜30g/m2、好ましくは15〜
20g/m2とする。秤量が10g/m2より低いと十分なヒートシ
ール強度、油に対するバリヤー性が得られない。30g/m2
より高いと通気性が低くなり、またコスト高となる。ノ
ンヒートシール層は、秤量10〜50g/m2、好ましくは30〜
40g/m2とする。通気度は、抄き合わせ紙全体の通気度よ
り高くする必要があるので、500ml/min以上、好ましく
は1000ml/min以上となるように、原料繊維の配合や叩解
度の程度で調整する。食品の包装において、ヒートシー
ル層とノンヒートシール層からなる2層構造の通気性撥
油紙のヒートシール層を食品に接する内側にして包装
し、ヒートシールするのが一般的使用方法である。3層
構造の通気性撥油紙の場合は、内袋と外袋からなる2重
構造の袋において、内袋を部分的に外袋とヒートシール
接合する際に内袋材料として使用する場合などに有用で
ある。
本発明の通気性撥油紙のヒートシール層およびノンヒ
ートシール層のいずれにも高度の撥油性を付与する。撥
油性の付与は、フッ素系界面活性剤を各抄紙原料に内添
・定着させてから抄紙するか、或いは抄紙後にロールコ
ーターなどでフッ素系界面活性剤の溶液を塗布する。
フッ素系界面活性剤とは、炭素数6〜14のパーフルオ
ロアルキル基を有するパーフルオロアルキルカルボン酸
塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロ
アルキル燐酸塩、パーフルオロアルキル燐酸エステル
類、パーフルオロアルキルスルホン酸アミド類、及びパ
ーフルオロアルキルスルホン酸アミド等をポリアクリル
酸またはポリメタクリル酸のカルボキシル基へエステル
結合等の形でペンダント鎖として導入したポリマー型フ
ッ素系界面活性剤等であり、一般にフッ素系界面活性剤
として市販のものを使用することができる。
フッ素系界面活性剤を抄紙原料に内添する場合は、水
溶液またはエマルジョンの形で抄紙原料に対して固形分
で0.1〜2.0重量%、好ましくは0.2〜1.0重量%を添加す
る。フッ素系界面活性剤がアニオン性の場合は、該界面
活性剤が抄紙原料に十分定着するようにカチオン性の定
着剤を添加することができる。定着剤の添加は、フッ素
系界面活性剤の添加前に行い、添加量は抄紙原料に対し
て固形分で0.1〜1.0重量%とするのが好ましい。
フッ素系界面活性剤をロールコーターなどで塗布する
場合は、固形分濃度0.1〜10.0%の水溶液またはエマル
ジョンを用いる。
〔作用〕
本発明による通気性撥油紙は、ヒートシール層が、熱
可塑性多分岐型繊維と熱可塑性複合繊維から形成され、
熱可塑性多分岐型繊維が50重量%以上の高配合において
は、ノンヒートシール層との抄き合わせ接合の際に、無
加圧下で加熱処理され、熱可塑性多分岐型繊維の熱収縮
により、ヒートシール層内に無数の孔が形成され通気性
を生じるとともに、添加された熱可塑性複合繊維の低融
点成分の溶融と高融点成分のネット形成により、補強が
得られる。また、ヒートシール層が熱可塑性多分岐型繊
維が50重量%以下の低配合において形成される場合は、
熱可塑性複合繊維が50重量%以上配合され、ノンヒート
シール層との抄き合わせ接合の際に、加圧下で加熱処理
され、熱可塑性複合繊維が空隙を残した形でフィルム化
され、熱可塑性多分岐型繊維がその空隙を埋めて適度な
多孔性となる。このように、本発明の通気性撥油紙のヒ
ートシール層は、成分の巧みな配合と熱処理条件によっ
て、内部に均一に分散した非常に小さい孔が、無数形成
されて、通気度100ml/min以上の通気性を有し、しかも
油のシミを防ぎ得る目の詰んだ層であるので、撥油処理
を行うことにより、包装される食品からの油脂などがヒ
ートシール層で止められ、ノンヒートシール層まで染み
出ることがない。また、熱可塑性複合繊維の補強効果に
より湿潤強度も優れたものが得られる。
〔実施例〕
以下に本発明に係る通気性撥油紙の実施例を示すが、
各実施例において、耐油度、通気度、層間強度、ヒート
シール強度、湿潤引っ張り強さは次のようにして評価し
た。
<耐油度> TAPPI実用試験法UM557(1988)に記載されているキッ
ト試験により測定した。試験片を試験面を上にして置
き、25mmの高さからキット試験液を1滴落として15秒後
に過剰液を拭い取り、キット試験液が浸透して透明にな
るか観察した。組成の異なる12種類の試験液について試
験を行い、透明にならないような最大の液番号を耐油度
として表示する。
<通気度> たばこ巻紙通気度測定機を用い、差圧100mm H2Oで試
験片1枚の1cm2を通過する空気量を測定した。
<層間強度> 幅15mm、長さ200mmの試験片の一端をノンヒートシー
ル層とヒートシール層に分離し、テンシロン万能型引っ
張り試験機を用いてT字剥離試験法により100mm剥離
し、その間の最大値を層間強度とした。
<ヒートシール強度> ヒートシールテスター(テスター産業(株)製)を用
い、160℃、2kg/cm2で、2秒間ヒートシールした後、15
mm幅に切りT字剥離試験を行って剥離強度を高め、ヒー
トシール強度とした。
<湿潤引っ張り強さ> 幅15mm、長さ200mmの試験片を20℃の水道水中に30分
間浸漬した後、濾紙で過剰水を拭い取り、ショッパー式
引っ張り試験機で引っ張り強さを測定した。
実施例1 下記のようにして、冷凍パイの固装に用いる秤量58g/
m8の2層抄き合わせ型通気性撥油紙を製造した。
針葉樹晒しパルプをカナダろ水度で650mlCSFまで叩解
した後、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン系湿
潤紙力増強剤(ディックハーキュレス社製、商品名カイ
メン557H、以下カイメン557Hと略す)を0.5重量%(固
形分/固形分)添加して第1の抄紙原料とした。
次に第2の抄紙原料として、ポリエチレン系合成パル
プ(三井石油化学工業(株)製、商品名SWP、以下SWPと
略す)90重量%と、エチンレン酢酸ビニル共重合体とポ
リプロピレンの芯鞘型熱可塑性複合繊維(チッソ(株)
製、商品名EA繊維、以下EA繊維と略す)10重量%を配合
したものを用意した。
円網シリンダーを2基備えたヤンキー式円網抄紙機の
個々の円網シリンダーに、上記2種の抄紙原料を導入
し、秤量58g/m2の2層抄き合わせ紙を製造した。第1の
抄紙原料から形成されたノンヒートシール層の秤量が40
g/m2、第2の抄紙原料から形成されたヒートシール層の
秤量が18g/m2であった。
次に、該2層抄き合わせ紙へロールコーターにより、
フッ素系界面活性剤(旭硝子(株)製、商品名アサヒガ
ードAG530)を0.6重量%(固形分)含み、エチルアルコ
ール20重量%、水79.4重量%からなるフッ素処理液を塗
工した。
フッ素処理した2層抄き合わせ紙は、引き続いてロー
ル温度150℃でロール間が加圧されていないスーパーカ
レンダーを通紙し、ヒートシール層を溶融して通気性フ
ィルムを形成させた。
かくして得られた片面が木材パルプからなるノンヒー
トシール層、もう一方の面が通気性を有するフィルムか
らなるヒートシール層の2層構造を有するシート状物に
ついて、通気度、耐油度、ヒートシール強度、湿潤引っ
張り強さなどを測定し、結果を第1表に示した。
該シート状物のノンヒートシール層に図柄をグラビア
印刷した後、ヒートシール加工して縦16cm、横16cmの袋
を作製し、冷凍パイ(協同乳業(株)製、焼成して可食
状態のポテトパイを冷凍保存したもの)を入れて3方シ
ールした。この包装袋を陶磁器の皿に乗せて電子レンジ
(松下電器産業(株)製NE6360型高周波出力600W)の解
凍メニューで3分間加熱した。電子レンジでの加熱中、
袋から湯気が大量に外部に発散していく様子が観察さ
れ、加熱直後の袋の上面及び皿との接触面には油シミは
全く見られなかった。袋の内面に結露水は無く、解凍に
よって生じた水が袋内部に溜まることも無く、冷凍パイ
が解凍されて生じた水分は水蒸気となり、通気性の袋を
通って外部に発散したことが明白であった。解凍された
パイは、過剰の水分を含んで適度に柔らかくなることは
なく、パイ皮は適度の固さを有しており、商品として好
ましい品質を有していた。
実施例2 以下のようにして、ハンバーガーの包装袋に用いる秤
量58g/m2の2層抄き合わせ型通気性撥油紙を製造した。
針葉樹晒しパルプをカナダろ水度で650mlCSFまで叩解
した後、カイメン557Hを0.5重量%(固形分/固形分)
添加し、次いで、フッ素系界面活性剤(住友化学工業
(株)製、商品名スミレーズレジンFP150)を0.45重量
%(固形分/固形分)添加して第1の抄紙原料とした。
次に第2の抄紙原料として、SWP30重量%と、EA繊維7
0重量%を配合した後、カイメン557Hを0.1重量%(固形
分/固形分)添加し、次いで上記フッ素系界面活性剤を
0.15重量%(固形分/固形分)添加したものを用意し
た。
円網シリンダーを2基備えたヤンキー式円網抄紙機の
個々の円網シリンダーに、上記2種の抄紙原料を導入
し、秤量58g/m2の2層抄き合わせ紙を製造した。第1の
抄紙原料から形成されたノンヒートシール層の秤量が40
g/m2、第2の抄紙原料から形成されたヒートシール層の
秤量が18g/m2であった。
得られた2層抄き合わせ紙は、引き続いてロール温度
130℃、ロール間の圧着圧力40Kg/cmのスーパーカレンダ
ーを通紙し、ヒートシール層を溶融して通気性フィルム
を形成させた。
かくして得られた片面が木材パルプからなるノンヒー
トシール層、もう一方の面が通気性フィルムからなるヒ
ートシール層の2層構造を有するシート状物について、
実施例1と同様に特性を測定した結果を第1表に示し
た。
第1表に見られるように、実施例2に基づく本発明品
は、170ml/minの通気性を有し、実用上十分なヒートシ
ール強度と湿潤引っ張り強さ、および耐油性を具備する
ものであった。
該シート状物のノンヒートシール層に図柄をグラビア
印刷した後、ヒートシール加工して、縦210mm、横120mm
のガゼット袋(折込み製袋した袋)を製造した。この袋
に市販のハンバーガー((株)ヌマズベーカリー製、セ
ブンイレブン販売、商品名チーズバーガー)を入れ、開
口部を2重に折り曲げてセロハンテープで止め、陶磁器
の皿に載せて実施例1と同じ電子レンジを用いて強火メ
ニューで30秒間加熱した。電子レンジの加熱中、袋から
湯気が大量に外部へ発散していく様子が観察され、皿の
表面には結露水が付着した。しかし、袋の内面に結露水
は無く、加熱によって生じた水蒸気は通気性の袋を通っ
て外部に発散したことが明白であった。該袋の表面に油
シミは皆無で、チーズバーガーの溶融したチーズや油
脂、ソース類は袋の内面のヒートシール層で阻止され、
ノンヒートシール層中には浸透しなかった。チーズバー
ガーは過剰の水分を含んで過度に柔らかくなることはな
く、パンの部分は適度な硬さを有しており、商品として
好ましい品質を有していた。
実施例3 冷凍パイの個装に用いる秤量58g/m2の2層抄き合わせ
型通気性撥油紙で、実施例1に比べて2層の層間強度が
高いものを以下のようにして製造した。
針葉樹晒しパルプをカナダろ水度で700mlCSFまで叩解
した後、カイメン557Hを0.5重量%(固形分/固形分)
添加して第1の抄紙原料とした。
次に、第2の抄紙原料として、SWP60重量%とEA繊維1
0重量%、及び上記針葉樹晒しパルプ(ろ水度700mlCS
F)30重量%を配合したものを用意した。
実施例1と同様にして秤量58g/m2の2層抄き合わせ紙
を抄造し、フッ素系界面活性剤を塗工、次いでスーパー
カレンダー加工を行い、片面が木材パルプからなる40g/
m2のノンヒートシール層、もう一方の面が多孔性フィル
ムからなる18g/m2のヒートシール層の2層構造を有する
シート状物を製造した。該シート状物の通気度、耐油
度、ヒートシール強度、湿潤引っ張り強さなどを測定
し、結果を第1表に示した。
第1表に見られるように、実施例3に基づく本発明品
は、1500ml/minという高い通気性を有し、実用上十分な
ヒートシール強度と湿潤引っ張り強さ及び耐油性を具備
するものであった。ノンヒートシール層とヒートシール
層の層間強度は、70g/15mmで、実施例1の層間強度が10
g/15mmであるのに比べて、大幅に向上していた。
該シート状物のノンヒートシール層に図柄をグラビア
印刷した後、ヒートシール加工して縦16cm、横16cmの袋
を作製し、実施例1と同様にして冷凍パイを電子レンジ
で加熱、解凍した。
電子レンジでの加熱中、袋から湯気が大量に外部に発
散していく様子が観察され、加熱直後の袋の上面及び皿
との接触面には油シミは全く見られなかった。袋の内面
に結露水は無く、解凍によって生じた水が袋内部に溜ま
ることも無く、冷凍パイが解凍されて生じた水分は水蒸
気となり、通気性の袋を通って外部に発散したことが明
白であった。解凍されたパイは、過剰の水分を含んで過
度に柔らかくなることはなく、パイ皮は適度の固さを有
しており、商品として好ましい品質を有していた。
次に3方シール袋にバター(雪印乳業(株)製)1gを
入れて皿の上に置き、袋の上に100gの荷重をかけて電子
レンジの解凍メニューで1分間加熱した。加熱後荷重を
取り除くと、溶融バターの染み出しは見られず、溶融油
脂に対するバリヤー性があることが明白であった。
比較例1 秤量30g/m2の紙に秤量17g/m2のポリエチレンをエクス
トルージョンラミネートしたシートを用意し、これの特
性を第1表に示した。
このシートを用いて、実施例1と同様にして冷凍パイ
の解凍試験を実施した結果、生成する水蒸気が袋の外に
発散できないため、袋の中に著しい結露が見られ、冷凍
パイは過剰な水分により過度に柔らかくなっているため
パイとして適当な硬さが無く、商品価値が著しく損なわ
れていた。
また、このシートを用いて、実施例2と同様にチーズ
バーガーを包装し加熱した結果、生成する水蒸気が袋の
外に発散できないために、袋の中に著しい結露が見ら
れ、チーズバーガーは過剰の水分により過度に柔らかく
なっているためパンの部分に適当な硬さが無く、商品価
値が著しく損なわれていた。
比較例2 比較例1で用いたシートにピンポイントパターンのエ
ンボス加工を施し、穿孔したものを用意し、その特性を
第1表に示した。
このシートを用いて、実施例1と同様に冷凍パイの解
凍試験を行った結果、生成する水蒸気は袋の外部に発散
したが、袋の通気性が低いために水蒸気の発散が不十分
であるため、袋の内面に結露水が見られ、袋の外側も水
で濡れた状態になった。また、袋の上面、および皿との
接触面には、エンボスによる機械的穿孔部の周囲に大き
な油シミが生成したため外見が悪く、商品イメージが著
しく損なわれた。
更に、このシートを用いて、実施例2と同様にチーズ
バーガーを包装し、加熱した結果、生成する水蒸気は袋
の外部に発散して袋の内面に結露水は殆ど見られず、チ
ーズバーガーが過剰の水分により過度に柔らかくなる傾
向は認められなかったが、袋表面のエンボス加工による
機械的穿孔部の周囲に油シミやソースのシミが生成し
た。該ハンバーガーは、食べる際に手が汚れないよう
に、袋の片端を破って袋の上から掴んで食べるように指
示されているため、袋表面にシミができることは好まし
くなく、商品価値を著しく損なうものであった。
比較例3 ヒートシール層に熱可塑性多分岐型繊維SWPを配合せ
ず、EA繊維70重量%の配合とした他は、実施例3と同様
にして秤量58g/m2の2層抄き合わせ紙を抄造し、フッ素
系界面活性剤を塗工、次いでスーパーカレンダー加工を
行い、秤量40g/m2のノンヒートシール層と18g/m2のヒー
トシール層からなる2層構造を有するシート状物を製造
した。
該シート状物の通気度、耐油度、ヒートシール強度、
湿潤引っ張り強さを測定し、結果を第1表に示した。
第1表に見られるように、本比較例3に基づくシート
状物は、実施例3に基づく本発明品に比べて低密度、高
通気性のポーラスな構造を有し、ヒートシール強度、耐
油性が低いものであった。
該シート状物のノンヒートシール層に図柄をグラビア
印刷した後、ヒートシール加工して縦16cm、横16cmの袋
を作製し、実施例1と同様にして冷凍パイを電子レンジ
で加熱、解凍した。
電子レンジでの加熱中、袋から湯気が大量に外部に発
散していく様子が観察され、冷凍パイが解凍されて生じ
た水分は水蒸気となり、通気性の袋を通って外部に発散
したが、袋には解凍時に溶融した油脂による大きな油シ
ミが発生し、袋の外観が著しく損なわれ商品価値が低下
した。
次に3方シール袋にバター(雪印乳業(株)製)1gを
入れて皿の上に置き、袋の上に100gの荷重をかけて電子
レンジの解凍メニューで1分間加熱した。加熱後荷重を
取り除くと、溶融したバターがシートの空隙を通して袋
内部から袋表面に染み出しており、表面にシミが発生し
た。
このように、本比較例によるシート状物は、構造がポ
ーラスであるために、通気性は高くなる反面、耐油度が
高いにもかかわらず油脂がシート内部に浸透し易く、シ
ートの反対面へ容易に通過してしまうので、電子レンジ
用包装材料としては好ましくない。本比較例と実施例3
を比較することにより、通気性と油脂に対する耐油性、
バリヤー製を兼備したものを得るためには、ヒートシー
ル層に熱可塑性多分岐型繊維の配合が必須であることが
判る。
〔発明の効果〕 本発明によれば、食品を包装したまま電子レンジで加
熱、解凍した場合の耐熱性、水蒸気に対する通気性、吸
水性、湿潤強度、撥油性および片面または両面ヒートシ
ール性を有する包装材が得られるので、電子レンジで加
熱、解凍する食品、冷凍食品等の個別包装用に適した通
気性撥油紙が提供される。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明に係る2層構造の通気性撥油紙の部分
断面図であり、第2図は、本発明に係る3層構造の通気
性撥油紙の部分断面図である。 1……ノンヒートシール層 2……ヒートシール層 3……2層構造の通気性撥油紙 4……3層構造の通気性撥油紙

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性多分岐型繊維と熱可塑性複合繊維
    からなる通気性ヒートシール層と、製紙用天然繊維また
    は製紙用半合成繊維からなる通気性ノンヒートシール層
    が抄き合わせにより接合され、フッ素系界面活性剤によ
    り撥油処理されてなることを特徴とする通気性撥油紙。
  2. 【請求項2】熱可塑性多分岐型繊維を50〜90重量%、熱
    可塑性複合繊維を10〜20重量%含む通気性ヒートシール
    層と、製紙用天然繊維または製紙用半合成繊維からなる
    通気性ノンヒートシール層が抄き合わせにより接合さ
    れ、フッ素系界面活性剤により撥油処理されてなること
    を特徴とする通気性撥油紙。
  3. 【請求項3】熱可塑性多分岐型繊維を50〜90重量%、熱
    可塑性複合繊維を10〜20重量%含む抄紙原料と製紙用天
    然繊維または製紙用半合成繊維からなる抄紙原料を抄き
    合わせて湿紙を形成し、該湿紙にフッ素系界面活性剤を
    内添または塗布して撥油処理を行った後、無加圧下で、
    前記熱可塑性多分岐型繊維の融点以上且つ前記熱可塑性
    複合繊維の低融点成分の融点以上で該熱可塑性複合繊維
    の高融点成分の融点より低い温度で加熱処理することを
    特徴とする請求項2記載の通気性撥油紙の製造方法。
  4. 【請求項4】熱可塑性多分岐型繊維を10〜50重量%、熱
    可塑性複合繊維を50〜90重量%含む通気性ヒートシール
    層と、製紙用天然繊維または製紙用半合成繊維からなる
    通気性ノンヒートシール層が抄き合わせにより接合さ
    れ、フッ素系界面活性剤により撥油処理されてなること
    を特徴とする通気性撥油紙。
  5. 【請求項5】熱可塑性多分岐型繊維を10〜50重量%、熱
    可塑性複合繊維を50〜90重量%含む抄紙原料と製紙用天
    然繊維または製紙用半合成繊維からなる抄紙原料を抄き
    合わせて湿紙を形成し、該湿紙にフッ素系界面活性剤を
    内添または塗布して撥油処理を行った後、加圧下で、前
    記熱可塑性多分岐型繊維の融点以上且つ前記熱可塑性複
    合繊維の低融点成分の融点以上で該熱可塑性多分岐型繊
    維の融点より10℃以上高くならない温度範囲内で加熱処
    理することを特徴とする請求項4記載の通気性撥油紙の
    製造方法。
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