JP4468493B2 - ペン入力タッチパネル用透明導電性フィルム及びこれを用いたペン入力タッチパネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明プラスチックフィルムを用いた透明導電性フィルム及びこれを用いたタッチパネルに関するものであり、透明導電性薄膜の対剥離耐久性、特に、タッチパネルに用いた際のペン入力時の透明導電性薄膜の耐久性に優れたペン入力タッチパネル用透明導電性フィルム及びこれを用いたペン入力タッチパネル、に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、透明プラスチックフィルム上に透明かつ低抵抗の化合物からなる薄膜を形成した透明導電性フィルムは、その導電性を利用した用途、例えば、液晶ディスプレイ、ELディスプレイといったフラットパネルディスプレイや、タッチパネルの透明電極など電気、電子分野の用途に広く使用される。
【0003】
透明導電性薄膜としては、一般的には、酸化スズ、酸化インジウム、酸化インジウム−スズ、酸化亜鉛などが代表的なものである。
【0004】
近年、携帯情報端末の普及により、ペンによる文字入力の機能を有するタッチパネルを用いるようになっており、このペン入力用タッチパネルに用いる透明導電性フィルムは、ペン入力により導電性が劣化しないなどの耐久特性が求められている。
【0005】
タッチパネル用に透明導電性フィルムを用いた場合、スペーサーを介して対向させた一対の導電性薄膜同士が、ペン入力による押圧で強く接触するため、導電性薄膜にクラックや剥離が生じてしまい、電気抵抗が増大したり、断線を生じたりするという問題点があった。
【0006】
そこで、120μm以下の厚さの透明プラスチック上に透明導電性薄膜を形成し、粘着剤層で他の透明基板と貼りあわせた透明導電性フィルム(特開平2−66809号公報)が提案されている。また、透明プラスチックフィルム上に有機ケイ素化合物の加水分解により生成された層を設け、さらに透明導電性薄膜を形成した透明導電性フィルム(特開昭60−131711号公報)が提案されている。しかしながら、この透明導電性フィルムは透明導電性薄膜を製膜したのちに150℃程度の熱処理が必要であるため、結晶質の透明導電性薄膜となる。このため、タッチパネル作製時の透明導電性薄膜のエッチング特性が極めて悪く、タッチパネルの製造コストが高いものになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の透明導電性フィルム及びタッチパネルは、前者の、透明プラスチック上に透明導電性薄膜を形成し、粘着剤層で他の透明基板と貼りあわせた透明導電性フィルムは、ペン入力に対する耐久性が十分でなく、また、粘着剤を用いて貼りあわせるため、貼りあわせ時にゴミなどの異物が混入し、光学欠点の多い透明導電性フィルムとなってしまうという問題点があった。また、後者の、透明プラスチックフィルム上に有機ケイ素化合物の加水分解により生成された層を設け、さらに透明導電性薄膜を形成した透明導電性フィルムは、透明導電性薄膜を製膜したのちに150℃程度の熱処理が必要であるため、結晶質の透明導電性薄膜となる。このため、タッチパネル作製時の透明導電性薄膜のエッチング特性が極めて悪く、タッチパネルの製造が著しく非効率になるという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記従来の透明導電性フィルム及びタッチパネルの有する問題点を解決したものであって、透明なプラスチックフィルム上に非晶質の透明導電性薄膜を形成した透明導電性フィルムにおいて、透明導電性薄膜の対剥離耐久性、特にタッチパネルに用いた際のペン入力耐久性を改良し、また、製造を効率的に行うことができるペン入力タッチパネル用透明導電性フィルム及びこれを用いたペン入力タッチパネルを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のペン入力タッチパネル用透明導電性フィルムは、透明プラスチックフィルム(F)の一方の面に硬化性高分子硬化層(A)を介して非晶質の透明導電性薄膜(B)が形成されてなる透明導電性フィルムであって、硬化性高分子硬化層(A)がアクリレートモノマーを30〜65モル%、メタクリレートモノマーを20〜60モル%含有する混合物をメラミンとホルムアルデヒドの縮合生成物からなる硬化剤で硬化させたアクリル系硬化性高分子からなり、前記アクリレートモノマーはアクリル酸エチルであり、前記メタクリレートモノマーはメタクリル酸メチルであり、かつ、硬化性高分子硬化層(A)の透明導電性薄膜(B)側が、酸またはアルカリによる化学薬品処理法により表面処理されてなり、硬化性高分子硬化層(A)と非晶質の透明導電性薄膜(B)との付着力が15g/15mm以上であることを特徴とする。
【0010】
上記の構成からなる透明導電性フィルムは、透明導電性薄膜の対剥離耐久性、特にタッチパネルに用いた際のペン入力耐久性が優れ、また、製造を効率的に行うことができる。
【0011】
この場合において、透明導電性フィルムEの非晶質の透明導電性薄膜Bを形成していない側の表面に、ハードコート層HC、防眩層AG、反射防止層ARのいずれかを形成することができる。
【0012】
上記透明導電性フィルムは、ハードコート層HCによりペンなどによる傷つき防止性を、防眩層AGによりを光の表面反射を散乱させて視認性を、反射防止層ARにより室内天井などからの光の反射防止特性を向上することができる。
【0013】
また、透明導電性フィルムは、透明プラスチックフィルムFを、厚みが10〜300μmのポリエステルフィルムとすることができる。
【0014】
上記透明導電性フィルムは、耐熱性、対衝撃性に優れている。
【0015】
そして、本発明のタッチパネルは、透明導電性薄膜を表面に有する一対のパネルを、透明導電性薄膜同士が所定の間隔をあけて対向するようにスペーサーを介して配置してなるタッチパネルにおいて、少なくとも一方のパネルが前記透明導電性フィルムEであることを特徴とする。
【0016】
上記の構成からなる本発明のタッチパネルは、透明導電性薄膜の対剥離耐久性、特にタッチパネルに用いた際のペン入力耐久性が優れている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のペン入力タッチパネル用透明導電性フィルム及びこれを用いたペン入力タッチパネルの実施の形態を説明する。
【0018】
本発明において用いる透明プラスチックフィルムFとは、有機高分子を溶融押出し又は溶液押出しして製膜したものであって、その後必要に応じ、長手方向及び/又は幅方向に延伸、冷却、熱固定を施したフィルムであり、有機高分子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン66,ナイロン12、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアクリル、セルロースプロピオネート、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキサイド、ポリスチレン、シンジオタクチクポリスチレン、ノルボルネン系ポリマーなどがあげられる。また、これらの有機高分子は他の有機高分子成分を少量共重合したり、ブレンドしたりしてもよい。これらのうち、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどのポリエステルフィルムが、最も好ましく用いられる。
【0019】
本発明における透明プラスチックフィルムFの厚みは、10〜300μmの範囲にあることが好ましく、特に好適には70〜250μmの範囲にあるのがよい。10μm未満では機械的強度が不足し、特にタッチパネルに用いた際のペン入力に対する変形が大きくなり過ぎ、耐久性が必ずしも十分でなくなる。一方、300μmを越えると、タッチパネルに用いた際のペン入力時の荷重を大きくする必要があり、好ましくない。
【0020】
本発明の透明導電性フィルムEのための好ましい硬化性高分子硬化層Aは、透明プラスチックフィルム及び非晶質の透明導電性薄膜Bの双方に卓越した接着性の性質を提供する硬化性高分子からなる。適切な硬化性高分子は、アクリル酸のエステル、特にアルキルエステルに由来する少なくとも一つのモノマーを含んでおり、ここで、前記アルキル基は、10個までの炭素原子を有する基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、ter−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ヘプチル及びn−アクリルである。アルキルアクリレート、例えば、エチルアクリレート及びブチルアクリレート並びにアルキルメタクリレートに由来する高分子が好ましい。アクリレートモノマーは、好ましくは、30〜65モル%の割合で存在し、メタクリレートモノマーは、好ましくは、20〜60モル%の割合で存在する。
【0021】
硬化性高分子の製造に使用するのに適切である他のモノマー(アクリル酸及び/又はメタクリル酸のエステル及びその誘導体と共に、任意のモノマーとして共重合され得る)としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ハロ置換のアクリロニトリル、ハロ置換のメタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エタノールアクリルアミド、N−プロパノールアクリルアミド、N−メタクリルアミド、N−エタノールメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、イタコン酸、無水イタコン酸及びイタコン酸の半エステル等が例示される。
【0022】
硬化性高分子の製造に適する他の任意のモノマーとしては、ビニルエステル、例えば、酢酸ビニル、ビニルピリジン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、マレイン酸、無水マレイン酸、スチレン及びスチレン誘導体、例えば、クロロスチレン、ヒドロキシスチレン及びアルキル化スチレン(ここでアルキル基は1〜10個の炭素原子を含む)等が例示される。
【0023】
本発明で用いる硬化性高分子の分子量は広範囲にわたるが、好ましくは40000〜300000、さらに好ましくは50000〜200000程度の範囲である。
【0024】
任意の硬化性高分子は、被膜層内に架橋構造を形成するように硬化剤を含むのが通常であり、これによって、非晶質の透明導電性薄膜との接着性が改良され、硬化性高分子硬化層Aと非晶質の透明導電性薄膜Bとの付着力が15g/15mm以上となるようにする。硬化可能な硬化性高分子組成物の硬化は、従来の延伸及び/又は熱硬化温度で達成することができる。本発明で用いる透明導電性薄膜Bの製造に適する硬化剤は、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、アミン誘導体、たとえばヘキサメトキシメチルメラミン及び/又はアミン、メラミン、ジアミン、尿素、環状エチレン尿素、環状プロピレン尿素、チオ尿素、環状エチレンチオ尿素、アルキルメラミン、アリールメラミン、ベンゾグアナミン、グアナミン、アルキルバナミン及びアリールグアナミンとアルデヒド、たとえばホルムアルデヒトとの縮合生成物等が例示される。好ましい硬化剤はメラミンとホルムアルデヒドの縮合生成物である。
【0025】
上記縮合生成物は、場合によってはアルコキシル化される。硬化剤は、任意の硬化性高分子からなる被覆用組成物の重量に基づいて、2〜25重量%までの量で使用される。硬化剤が2%よりも少ない場合は、透明プラスチックフィルムと非晶質の透明導電性薄膜との接着性が十分ではない。触媒はまた、硬化剤の硬化作用を促進するために使用される。メラミンホルムアルデヒドを硬化するための好ましい触媒は、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、アンモニウムチオシアネート、リン酸水素二アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、パラトルエンスルホン酸、塩基との反応により安定化されたマレイン酸及びモルホリニウムパラトルエンスルホネート等が例示される。
【0026】
本発明の透明導電性フィルムにおける硬化性高分子硬化層Aの厚さは、特に限定するものではないが0.005〜2μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.01〜1μmの範囲である。
【0027】
本発明における硬化性高分子硬化層を透明プラスチックフィルム上に形成するには、透明プラスチックフィルムを溶融押出し又は溶液押出しして製膜した後、必要に応じ、長手方向及び/又は幅方向に延伸、冷却、熱固定を施したフィルムにコーティング法を用いて形成する。コーティング法としては、エアドクタコート法、ナイフコート法、ロッドコート法、正回転ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、キスコート法、ビードコート法、スリットオリフェスコート法、キャストコート法などが用いられる。架橋構造を付与する場合には、コーティング後に加熱もしくは紫外線、電子線照射等によりエネルギー印加する。
【0028】
また、長手方向及び幅方向に延伸、冷却、熱固定を行って製造する透明プラスチックフィルム上に熱硬化性高分子硬化層を形成するには、二つの延伸段階の間、すなわち二軸延伸操作の長手方向への延伸と幅方向への延伸との間でコーティングする方法を適用してもよい。このような延伸及びコーティングの順序は、特に、硬化性高分子層をポリエステルフィルム上に形成する場合に好ましい方法である。好ましくは、まず長手方向に、一連の回転ローラー上で延伸され、次に硬化性高分子をコーティングし、その後、テンターオーブン中で横方向に延伸され冷却、熱固定をおこなう。さらに好ましくは、このあとにフィルムに加熱もしくは紫外線、電子線照射によりエネルギー印加し、硬化性高分子を硬化させる。
【0029】
このようにして製造した硬化性高分子硬化層は有機物同士の形成であり、なおかつ硬化剤による反応であるからプラスチックフィルムとは非常に強固に密着しており、後述する硬化性高分子硬化層/非晶質の透明導電性薄膜の界面の付着力よりも圧倒的に強い。
【0030】
本発明の硬化性高分子硬化層は透明プラスチックフィルムの片面又は両面に形成することができる。また、硬化性高分子をコーティングするに先立ち、本発明の目的を損なわないかぎりにおいて、透明プラスチックフィルムにコロナ放電処理、グロー放電処理などの表面処理を施してもよい。
【0031】
本発明における非晶質の透明導電性薄膜Bとしては、透明性及び導電性をあわせもつ材料であれば特に制限はないが、代表的なものとしては、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、インジウム−スズ複合酸化物、スズ−アンチモン複合酸化物、亜鉛−アルミニウム複合酸化物、インジウム−亜鉛複合酸化物等の薄膜がある。これらの化合物薄膜は、適当な形成条件とすることで、透明性と導電性をあわせもつ非晶質の透明導電性薄膜Bとなることが知られている。
【0032】
非晶質の透明導電性薄膜の膜厚としては、40〜8000Åの範囲が好ましく、さらに好ましくは50〜5000Åである。非晶質の透明導電性薄膜の膜厚が40Åよりも薄い場合、連続した薄膜になりにくく良好な導電性を示さない。8000Åよりも厚い場合、透明性の低下をきたす。
【0033】
本発明における非晶質の透明導電性薄膜Bの形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、スプレー法などが知られており、上記材料の種類及び必要膜厚に応じて適宜の方法を用いることができる。
【0034】
例えばスパッタリング法の場合、化合物を用いた通常のスパッタリング法、あるいは、金属ターゲットを用いた反応性スパッタリング法等が用いられる。この時、反応性ガスとして、酸素、窒素、水蒸気等を導入したり、オゾン添加、イオンアシスト等の手段を併用してもよい。また、本発明の目的を損なわないかぎりにおいて、基板に直流、交流、高周波などのバイアスを印加してもよい。
【0035】
非晶質の透明導電性膜を製膜するためには、基板であるプラスチックフィルムの製膜時の温度を100℃以下にする必要が有る。蒸着法、CVD法などの他の作成方法においても同様である。
【0036】
硬化性高分子硬化層と非晶質の透明導電性薄膜との接着性をさらに向上させるために、非晶質の透明導電性薄膜を製膜する前に硬化性高分子硬化層上を表面処理することが有効である。具体的な手法としては、サンドブラストやエンボス加工により表面積を増加させる物理的表面粗面化処理法や、カルボニル基やカルボキシル基、水酸基を硬化性高分子硬化層上に増加するためにグロー又はコロナ放電を照射する放電処理法、アミノ基、水酸基、カルボニル基などの極性基を増加させるために酸又はアルカリで硬化性高分子硬化層上を処理する化学薬品処理法などが挙げられる。これらのうち、硬化性高分子硬化層と非晶質の透明導電性薄膜との接着性への寄与、経時安定性、処理コストの点から、酸性又はアルカリ性水溶液による硬化性高分子硬化層の表面処理法が適している。硬化性高分子硬化層の表面処理のための酸性水溶液としては、重クロム酸ナトリウムと硫酸の混合水溶液であるクロム酸混液や塩酸水溶液などが用いられ、アルカリ性水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などが用いられる。
【0037】
酸性又はアルカリ性水溶液に硬化性高分子硬化層を形成した透明プラスチックフィルムを浸漬した後に純水中に浸漬し、酸又はアルカリ性成分を十分に除去する。さらにこの後、窒素ガスを透明プラスチックフィルム面上に吹き付け、表面に残存している水分を乾燥させる。
【0038】
また、透明導電性フィルムEの非晶質の透明導電性薄膜Bを形成していない側の表面に、タッチパネルを用いた際のペンなどからの傷つき防止のために、ハードコート層HCを設けることも好ましい。このハードコート層HCとしては、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン基樹脂、ポリイミド系樹脂などの硬化性樹脂を単体もしくは混合した硬化性樹脂硬化物からなる層が好ましい。
【0039】
このハードコート層HCの厚さは、1〜50μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは2〜30μmの範囲である。1μmより薄い場合は、ハードコート処理の機能が十分発現することが困難になり、50μmをこえる厚さでは、樹脂コーティングの速度が著しく遅くなり、生産面の面で好効果を得にくい。
【0040】
ハードコート層HCを形成する方法としては、透明導電性フィルムEの非晶質の透明導電性薄膜Bを形成していない側の面に、上記の樹脂をグラビア方式、リバース方式、ダイ方式などでコーティングした後、熱、紫外線、電子線等のエネルギーを印加することで硬化させる。
【0041】
また、タッチパネルの視認性向上のために、透明導電性フィルムEの非晶質の透明導電性薄膜Bを形成していない側の面に、防眩層AGを設けてもよい。防眩層AGは、硬化性樹脂をコーティングし、乾燥後にエンボスロールで表面に凹凸を形成し、この後熱、紫外線、電子線等のエネルギーを印加することで硬化させる。硬化性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、ポリイミド系樹脂などの単体もしくは混合したものが好ましい。
【0042】
また、透明導電性フィルムEの非晶質の透明導電性薄膜Bを形成していない側の面に、タッチパネルとして用いた際に可視光線の透過率をさらに向上させるために、反射防止層ARを設けてもよい。この反射防止層には、透明プラスチックフィルムの屈折率とは異なる屈折率を有する材料を単層もしくは2層以上を形成するのが好ましい。単層構造の場合、透明プラスチックフィルムよりも小さな屈折率を有する材料を用いるのがよい。また、2層以上の多層構造とする場合は、透明プラスチックフィルムと隣接する層は、このプラスチックフィルムFよりも大きな屈折率を有する材料を用い、この上の層にはこれよりも小さな屈折率を有する材料を選ぶのがよい。このような反射防止層ARを構成する材料としては、有機材料でも無機材料でも上記の屈折率の関係を満足すれば特に限定されないが、例えば、CaF2、MgF2、NaAlF4、SiO2、ThF4、ZrO2、Nd2O3、SnO2、TiO2、CeO2、ZnS、In2O3などの誘導体を用いるのが好ましい。
【0043】
この反射防止層ARは、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法などのドライコーティングプロセスでも、グラビア方式、リバース方式、ダイ方式などのウエットコーティングプロセスでもよい。
【0044】
さらに、このハードコート層HC、防眩層AG、反射防止層ARの形成に先立って、前処理として、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、スパッタエッチング処理、電子線照射処理、紫外線照射処理、プライマ処理、易接着処理などの公知の処理を施してもよい。
【0045】
図5に、本発明の透明導電性フィルムを用いた、タッチパネルの例を示す。透明導電性薄膜を有する一対のパネルを、透明導電性薄膜が対向するようにスペーサーを介して配置してなるタッチパネルにおいて、一方のパネルに本発明の透明導電性フィルムEを用いたものである。このタッチパネルは、透明導電性フィルムE側からペンにより文字入力したときに、ペンからの押圧により、対向する透明導電性薄膜同士が接触し、電気的にONとなり、ペンのタッチパネル上での位置を検出できる。このペン位置を連続的かつ正確に検出することで、ペンの軌跡から文字を入力できる。この際、ペン接触側のパネルが本発明の透明導電性フィルムEであるため、ペン入力耐久性に優れるため、長期にわたって安定なタッチパネルを得ることができる。なお、図5において、もう一方のパネルは、プラスチックフィルムやガラス板の透明基板の上に透明導電性薄膜を形成したものであるが、本発明の透明導電性フィルムEを使用してもよい。
【0046】
【実施例】
以下、本発明の実施例を記載してさらに具体的に本発明を説明する。なお、本明細書中で用いた特性値の測定は下記によった。
【0047】
1.表面抵抗値
JISK7194に準拠した4端子法にて測定した。測定機としては、三菱油化(株)製:LotestAMCP−T400を用いた。
【0048】
2.結晶構造
プラスチックフィルム及び硬化性高分子硬化層を溶解し、非晶質の透明導電性薄膜の単独膜を得るために、透明導電性フィルムを1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノール中に2日間浸漬する。溶液中の非晶質の透明導電性薄膜をマイクログリッドに乗せ、溶液を乾燥させるために1日間風乾した。この試料の電子線回折像を透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製:JEM−2010)にて測定した。電子線の条件は、加速電圧200kv、波長0.0025nmで行った。この回折像から透明導電性薄膜が結晶質であるか、非晶質であるかを測定した。
【0049】
3.エッチング時間
10cm×1cmのサイズに切り出した透明導電性フィルムの両端にテスターを接続し、抵抗を測定しながら、40℃20%硫酸水溶液中に浸漬し、抵抗が10MΩ以上となるに要する時間をエッチング時間とした。
【0050】
4.付着力
75μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、40μm厚のアイオノマーフィルム(タマポリ(株)製、品番HM−07)をポリエステル系接着剤(武田薬品(株)製、品番A310、100部と武田薬品(株)製、品番A3、10部との混合物)を用いてラミネートし、付着力測定用積層体を作製した。この付着力測定用積層体のアイオノマー面と透明導電性フィルムの非晶質の透明導電性薄膜面とを対向させ、ヒートシール(130℃×1秒、圧力2.5Kgf/cm2)を行った。この積層体を付着力測定用積層体と透明導電性フィルムとの間を180度剥離法で剥離し、この剥離力を付着力とした。この時の剥離速度は1000mm/分とした。
【0051】
5.光線透過率
JIS−K−7105に準拠した積分球式光線透過率法にて測定した。測定機としては、日本電色工業(株)製:NDH−1001DPを用いた。
【0052】
6.ペン入力耐久試験
透明導電性フィルムで構成されたパネル側から、ポリアセタール樹脂からなるペン先半径0.8mmのタッチペンを用いて、プロッタ(ローランド(株)製:DXY−1150)により、2cm角サイズのカタカナのア〜ンまでの文字を100000字の筆記を行い、電圧線形性のずれの割合を測定した。このとき、ペン荷重250g、文字筆記速度2000字/時間とした。このペン入力試験前後に、タッチペンの位置検出精度をタッチパネルの電圧線形性のズレで測定した。パネルの上下に配置した電極部に5Vの定電圧を印加し、上部電極から下部電極にかけて、印加電圧が線形変化から最も変化した割合を測定した。
【0053】
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレートを、水冷却した回転急冷ドラム上にフィルム形成ダイを通して溶融押出しし、未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを長手方向に3.2倍延伸した後、アクリル酸エチル40モル%、メタクリル酸メチル49モル%、メタクリル酸グリシジル8モル%、メタクリル酸ヒドロキシエチル3モル%からなる単量体混合物に対し水溶性メラミン(住友化学工業(株)製、品番スミマールM−3)2重量%を加え、固形分が5重量%になるように希釈した塗工液をフィルムの片面にロールコーターで塗工した。塗布面を乾燥しつつ幅方向に3.5倍延伸し、230℃で熱固定して188μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。こうして得られた硬化性高分子硬化層は、幅方向延伸時の加熱及び熱固定時の加熱により完全硬化した。硬化性高分子硬化層の厚さは0.05μmであった。
【0054】
つぎに、硬化性高分子硬化層を形成したポリエチレンテレフタレートフィルムを40℃の0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液中に2分間浸漬し、さらに表面に残存している水酸化ナトリウムを洗浄するために純水中に2分間浸漬した。純水中から引き上げた硬化性高分子硬化層を形成したフィルムに窒素ガスを吹き付け、水分を乾燥させた。この硬化性高分子硬化層上に、インジウム−スズ複合酸化物をターゲットに用いて、高周波マグネトロンスパッタリング法で、300Å厚、酸化スズ含有率20重量%のインジウム−スズ複合酸化物薄膜を非晶質の透明導電性薄膜として製膜した。この時、真空度は1×10−3Torrとし、ガスとしてAr60sccm、O22sccmを流した。また透明導電性薄膜を製膜中、硬化性高分子硬化層を形成したポリエチレンテレフタレートフィルムの温度は20℃とした。得られた透明導電性フィルムを図1に示す。
【0055】
この透明導電性フィルムを一方のパネルとして用い、他方のパネルとして、ガラス基板上に上記と同等の方法で400Å厚の透明導電性薄膜を形成したものを用いた。この2枚のパネルを透明導電性薄膜が対向するように、直径30μmのエポキシビーズを介して配置し、タッチパネルを作製した。得られたタッチパネルを図5に示す。
【0056】
(実施例2)
ポリプロピレンテレフタレートを水冷却した回転急冷ドラム上にフィルム形成ダイを通して押出し、未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを長手方向に3.3倍延伸した後、アクリル酸エチル36モル%、メタクリル酸メチル29モル%、メタクリル酸グルシジル8モル%、メタクリル酸ヒドロキシエチル2モル%、アクリロニトリル25モル%からなる単量体混合物に対しメラミン(住友化学工業(株)製、スミマールM−40ST)2重量%を加え、固形分が3重量%になるように希釈した塗工液を上記フィルムの片面にロールコーターで塗工した。塗布層を乾燥しつつ幅方向に3.5倍延伸し、230℃で熱固定して188μmの二軸延伸ポリプロピレンテレフタレートフィルムを得た。こうして得られた硬化性高分子硬化層は、幅方向延伸時の加熱及び熱固定時の加熱により完全硬化した。硬化性高分子硬化層の厚さは0.05μmであった。
【0057】
つぎに、硬化性高分子硬化層を形成したポリプロピレンテレフタレートフィルムを、40℃に保った重クロム酸ナトリウム1部、硫酸10部、水30部からなるクロム酸混液中に2分間浸漬し、さらに表面の残存物を洗浄するために純水中に2分間浸漬した。純水中から引き上げた硬化性高分子硬化層を形成したフィルムに窒素ガスを吹き付け、水分を乾燥させた。この硬化性高分子硬化層上に、インジウム−スズ複合酸化物をターゲットに用いて、高周波マグネトロンスパッタリング法で、300Å厚、酸化スズ含有率35重量%のインジウム−スズ複合酸化物薄膜を非晶質の透明導電性薄膜Bとして製膜した。この時、真空度は1×10−3Torrとし、ガスとしてAr60sccm、O23sccm流した。また透明導電性薄膜を製膜中、硬化性高分子硬化層を形成したポリエチレンテレフタレートフィルムの温度は15℃とした。
【0058】
この透明導電性フィルムを一方のパネルとして用い、他方のパネルとして、ガラス基板上に上記と同等の方法で400Å厚の透明導電性薄膜を形成したものを用いた。この2枚のパネルを透明導電性薄膜が対向するように、直径30μmのエポキシビーズを介して配置し、タッチパネルを作製した。
【0059】
(実施例3)
実施例1と同様にして作製したポリエチレンテレフタレートフィルム/アクリル系硬化性高分子硬化層/インジウム−スズ複合酸化物薄膜からなる積層体のインジウム−スズ複合酸化物薄膜を形成していない側の面と反対側の透明プラスチックフィルムの表面上にハードコート層HCを設けた。ハードコート剤としては、エポキシアクリル樹脂100部にベンゾフェノン4部を加えた紫外線硬化型樹脂組成物を用い、リバースコート法で製膜後、80℃で5分予備乾燥し、次いで500mJ/cm2の紫外線照射により硬化させた。硬化後の厚さは5μmであった。得られた透明導電性フィルムを図2に示す。
【0060】
この透明導電性フィルムを一方のパネルとして用い、他方のパネルとして、ガラス基板上に上記と同等の方法で400Å厚の透明導電性薄膜を形成したものを用いた。この2枚のパネルを透明導電性薄膜が対向するように、直径30μmのエポキシビーズを介して配置し、タッチパネルを作製した。
【0061】
(実施例4)
実施例1と同様にして作製したポリエチレンテレフタレートフィルム/アクリル系硬化性高分子硬化層/インジウム−スズ複合酸化物薄膜からなる積層体のインジウム−スズ複合酸化物薄膜を形成した面と反対側の透明プラスチックフィルムの面上に防眩層AGを設けた。コート剤としては、エポキシアクリル樹脂100部にベンゾフェノン2部を加えた紫外線硬化型樹脂組成物を用い、リバースコート法で製膜後、80℃で5分予備乾燥し、次いでエンボスロールで表面に凹凸を形成し500mJ/cm2の紫外線照射により硬化させた。硬化後の厚さは5μmであった。得られた透明導電性フィルムを図3に示す。
【0062】
この透明導電性フィルムを一方のパネルとして用い、他方のパネルとして、ガラス基板上に上記と同等の方法で400Å厚の透明導電性薄膜を形成したものを用いた。この2枚のパネルを透明導電性薄膜が対向するように、直径30μmのエポキシビーズを介して配置し、タッチパネルを作製した。
【0063】
(実施例5)
実施例1と同様にして作製したポリエチレンテレフタレートフィルム/アクリル系硬化性高分子硬化層/インジウム−スズ複合酸化物薄膜からなる積層体のインジウム−スズ複合酸化物薄膜を形成しない側の面の透明プラスチックフィルムFの面上に厚さ730Åで屈折率1.89のY203層を設け、さらに厚さ1200Åで屈折率2.3のTiO2層を設け、さらに厚さ940Åで屈折率1.46のSiO2層を、それぞれ高周波スパッタリング法で製膜し、反射防止層ARとした。このそれぞれの誘導体薄膜を製膜する時、いずれも真空度は1×10−3Torrとし、ガスとしてAr55sccm、O25sccm流した。また、基板は製膜中、加熱もしくは冷却せず、室温のままとした。得られた透明導電性フィルムを図4に示す。
【0064】
この透明導電性フィルムを一方のパネルとして用い、他方のパネルとして、ガラス基板上に上記と同等の方法で400Å厚の透明導電性薄膜を形成したものを用いた。この2枚のパネルを透明導電性薄膜が対向するように、直径30μmのエポキシビーズを介して配置し、タッチパネルを作製した。
【0065】
(比較例1)
実施例1において、アクリル系硬化性高分子硬化層を形成しなかった以外は同様にして、厚さが188μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを作製した。さらにこのフィルムを水酸化ナトリウム水溶液処理せずに、実施例1と同様にして非晶質の透明導電性薄膜を製膜した。また、この透明導電性フィルムを用い、実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
【0066】
(比較例2)
実施例2において、アクリル系硬化性高分子硬化層を形成しなかった以外は同様にして、厚さが188μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを作製した。さらにこのフィルムをクロム酸混液処理せずに、実施例2と同様にして、非晶質の透明導電性薄膜を製膜した。また、この透明導電性フィルムを用い、実施例2と同様にしてタッチパネルを作製した。
【0067】
(比較例3)
アクリル系硬化性高分子硬化層を形成しなかった以外は実施例1と同様にして、厚さ188μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを作製した。このフィルムの一方の面に有機ケイ素化合物のブタノール、イソプロパノール混合アルコール系溶液(濃度1重量%)を塗工した後、100℃1分で乾燥した。この後、有機ケイ素化合物上に実施例1と同様にして、1S1インジウム−スズ複合酸化物薄膜からなる非晶質の透明導電性薄膜を基板温度120℃で製膜した。この積層体をさらに150℃、10時間加熱処理を行った。また、この透明導電性フィルムを用い、実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
【0068】
以上の実施例1〜5及び比較例1〜3の透明導電性フィルムについて、表面抵抗率、結晶構造、エッチング時間、硬化性高分子硬化層A/非晶質の透明導電性薄膜B層の付着力、光線透過率をそれぞれ前記の方法で測定した。また、実施例1〜5及び比較例1〜3の透明導電性フィルムを用いて作製したタッチパネルについて、ペン入力耐久試験を実施した。
【0069】
表1の結果から、本発明の透明導電性フィルムは、導電性、透明性及びエッチング特性に極めて優れ、かつ本発明の透明導電性フィルムを用いたタッチパネルはペン入力耐久性に極めて優れている。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】
本発明のペン入力タッチパネル用透明導電性フィルム及びこれを用いたペン入力タッチパネルによれば、透明プラスチックフィルムFの一方の面に硬化性高分子硬化層Aを介して非晶質の透明導電性薄膜Bが形成され、かつ、非晶質の透明導電性薄膜を製膜後に加熱処理をすることなく、硬化性高分子硬化層Aと非晶質の透明導電性薄膜Bとの付着力が15g/15mm以上であり、積層体としての層間付着力が極めて強いために、ペン入力用タッチパネルに用いた際に、ペンの押圧により対向する透明導電性薄膜同士が強く接触しても透明導電性薄膜に剥離、クラックが生じることがなく、ペン入力耐久性に極めて優れた透明導電性フィルムEを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の透明導電性フィルムの層構成である。
【図2】 実施例3の透明導電性フィルムの層構成である。
【図3】 実施例4の透明導電性フィルムの層構成である。
【図4】 実施例5の透明導電性フィルムの層構成である。
【図5】 タッチパネルの断面図である。
【符号の説明】
E 透明導電性フィルム
F 透明プラスチックフィルム
A 硬化性高分子硬化層
B 非晶質の透明導電性薄膜
C 透明導電性薄膜
G ガラス板
P パネル
S スペーサー
HC ハードコート層
AG 防眩層
AR 反射防止層
Claims (4)
- 透明プラスチックフィルム(F)の一方の面に硬化性高分子硬化層(A)を介して非晶質の透明導電性薄膜(B)が形成されてなる透明導電性フィルムであって、硬化性高分子硬化層(A)がアクリレートモノマーを30〜65モル%、メタクリレートモノマーを20〜60モル%含有する混合物をメラミンとホルムアルデヒドの縮合生成物からなる硬化剤で硬化させたアクリル系硬化性高分子からなり、前記アクリレートモノマーはアクリル酸エチルであり、前記メタクリレートモノマーはメタクリル酸メチルであり、かつ、硬化性高分子硬化層(A)の透明導電性薄膜(B)側が、酸またはアルカリによる化学薬品処理法により表面処理されてなり、硬化性高分子硬化層(A)と非晶質の透明導電性薄膜(B)との付着力が15g/15mm以上であることを特徴とするペン入力タッチパネル用透明導電性フィルム。
- 透明導電性フィルム(E)の非晶質の透明導電性薄膜(B)を形成していない側の表面に、ハードコート層(HC)、防眩層(AG)、反射防止層(AR)のいずれかを形成したことを特徴とする請求項1記載のペン入力タッチパネル用透明導電性フィルム。
- 透明プラスチックフィルム(F)は、厚みが10〜300μmのポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1又は2記載のペン入力タッチパネル用透明導電性フィルム。
- 透明導電性薄膜を表面に有する一対のパネル(P)を、パネルPの透明導電性薄膜同士が所定の間隔をあけて対向するようにスペーサー(S)を介して配置してなるタッチパネルにおいて、少なくとも一方のパネル(P)が請求項1、2又は3記載の透明導電性フィルム(E)であることを特徴とするペン入力タッチパネル。
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