JP4464679B2 - 新規なダンマランサポゲニン、抗癌剤としてのその使用方法及びその製造方法 - Google Patents

新規なダンマランサポゲニン、抗癌剤としてのその使用方法及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、新規なダンマラン(dammarane)サポゲニン及び抗癌剤におけるその使用方法並びに該ダンマランサポゲニンの製造方法に関する。より詳細には、本発明は、ニンジン科のオタネニンジン(panax ginseng)、アメリカニンジン(panax quinguefol)、サンシチニンジン(panax notoginseng)及びその他の種から抽出されるダンマラン系サポニンの化学的開裂により得られるダンマランサポゲニンの新規な群、及び癌、特に多剤耐性癌の治療のためにこれらの新規なサポゲニンを一つ又はそれ以上含む抗癌剤の新規な調製物並びにこれらの新規なサポゲニンを製造するための方法に関する。
10年前より、抗癌に対する研究は、天然資源から得られる新規な抗癌剤の開発、並びに天然資源に見出される合成化合物の同定及び調製に著しく指向してきた。
ニンジンサポニン(ダマンランサポニン、「ジンセノサイド(ginsenoside)」とも称され、ニンジン科のオタネニンジン、アメリカニンジン、サンシチニンジン及びその他の種に生来的に存在する有効成分である)及びニンジンサポゲニン(これらはニンジンの植物そのもの又はニンジン科に属するその他の種に生来的に存在してはいないが、ダンマランサポニンの開裂及び/又は半合成により化学構造を修飾することによってのみ得られる)は、天然資源根化合物として、それらの抗癌特性に関して広く研究されてきた。それらの幾らかは抗癌効果を有するものとして報告され、例えば、ジンセノサイドRh2[3−O−β−D−グルコピラノシル−20(s)−プロトパナクサジオール(protopanaxadiol)]は、癌細胞における分化及びアポトーシスの誘導、ヌードマウスにおける経口投与後のヒト卵巣癌の成長抑制、インビトロにて他の化学療法薬剤との併用時における多剤耐性(MDR)癌細胞の増殖の抑制を含むその抗癌活性が報告されてきている。
ジンセノサイドRg3[3−O−[β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシル]−20(s)−プロトパナクサジオール]は種々の癌細胞の侵入を抑制するとともにインビトロにおけるヒト前立腺癌細胞の増殖を抑制し、かつマウスにおける肺転移及びラットにおける腹膜転移の抑制が報告されている。
ヒト腸内細菌により生成されるニンジンサポニンの代謝産物、Mc[20−O−[α−L−アラビノフラノシル(1→6)−β−D−グルコピラノシル]−20(s)−プロトパナクサジオール]は腫瘍の脈管化及び癌細胞の管外遊出を抑制することが報告されている。
従来の化学療法剤は癌細胞を直接攻撃し、かつ極めて重篤な副作用を示す一方で、ある種のニンジンサポニン及びサポゲニン並びにそれらの腸内細菌代謝物は、癌細胞のアポトーシスの誘発及び/又は癌の脈管化の抑制により、殆ど重篤な副作用を伴うことなく癌における抑制効果を有することが報告されている。
ニンジンサポニンで癌細胞を治療する場合、腸内細菌によりサポゲニンに代謝されるサポニンが抗癌効果を有することが報告されている。例えば20(R)−Rh2及び20(R)−Rg3のようなC−20(R)又は20(R)エピマーにヒドロキシル基を有するニンジンサポニンは、例えば20(S)−Rh2及び20(S)−Rg3のようなC−20(S)又は20(S)エピマーにヒドロキシル基を有するものよりもそれぞれ、その生物学的活性がはるかに低いことが報告されている。現在のところ、20(R)及び20(S)エピマーの混合物は、その分離が不可能ではないとしても非常に困難である。従って、混合物は20(S)エピマーよりも低い効果を有する。更に、これまでに発見されたジンセノサイド及びサポゲニンのいずれも全て、C3、C6又はC20位に糖部分(sugar moieties)を有するか若しくはC20位にヒドロキシル基を有するか、又はそれらの両方である。
本発明は、新規なサポゲニン、それらの抗癌剤における使用方法及びそれらの製造方法に関する。より詳細には、本発明はダンマランサポゲニンの新規な群、即ち、PAM−120、PBM−110及びPBM−100(これら3つのサポゲニンにおけるダンマランサポゲニン構造は任意の位置における糖部分(グリコン(glycon))及びC20位におけるヒドロキシル基を特定して取り除いたものである)及びPAN−20及びPAN−30(ダンマランサポゲニン構造は糖部分(グリコン)を有するが、C20位はヒドロキシル基を有していない)に関し、該ダンマランサポゲニンはダンマランサポニンの化学的開裂により得られる。本発明はまた、該サポゲニンを抗癌治療において個々に、又は同時に、及び/又は他の薬剤と同時に使用する新規な適用方法を含むとともにこれらの新規なサポゲニンを製造する方法も含む。該新規なダンマランサポゲニンは、それを適用した場合、驚くべき抗癌効果を呈する。特に、新規なダンマランサポゲニンは多剤耐性癌に対して予想以上の優れた活性を示す。
本発明は以下の式:
Figure 0004464679
[ここで、R1はH、glc又はglc1−2glcであり、R2は、H又はOHであり、R3は、H又はOHであり;かつ、R1、R2及びR3がHの場合、20(21)及び24(25)位に二重結合が存在し;R1がH、R2がOH、かつR3がOHの場合、20(22)及び25(26)位に二重結合が存在し;R1がH、R2がOH、かつR3がHの場合、20(22)及び24(25)位に二重結合が存在し;R1がglc、R2がH、かつR3がHの場合、20(21)及び24(25)位に二重結合が存在し;かつR1がglc1−2glc、R2がH、かつR3がHの場合、20(22)及び24(25)位に二重結合が存在する]
に従うサポゲニン及び該サポゲニンを含む製薬的に許容可能な組成物に関する。
一実施形態における発明は、以下の式:
Figure 0004464679
に従うサポゲニンに関する。
第2の実施形態における発明は、以下の式:
Figure 0004464679
に従うサポゲニンに関する。
第3の実施形態における発明は、以下の式:
Figure 0004464679
に従うサポゲニンに関する。
第4の実施形態における発明は、以下の式:
Figure 0004464679
に従うサポゲニンに関する。
第5の実施形態における発明は、以下の式:
Figure 0004464679
に従うサポゲニンに関する。
本発明はまた、癌に苦しむヒトの癌細胞の治療において本発明の式に従うサポゲニンを使用する方法に関し、該方法は、癌細胞を死滅すること、癌細胞におけるアポトーシスを誘導すること、若しくは癌細胞の増殖を抑制すること、又はそれらの任意の組み合わせからなる。本発明のサポゲニンは、癌に苦しむヒトの薬剤耐性癌細胞(MDR)の治療に特に有用であり、該サポゲニンを単独で、若しくは互いに組み合わせて使用するか、又は他の化学療法剤と組み合わせて使用することからなる。
本発明は、癌に苦しむヒト又はその他の動物の癌を治療する方法に関し、該ヒト又は他の動物に、PAM−120、PBM−100、PBM−110、PAN−20及びPAN−30の一つ又はそれ以上からなる組成物の治療有効量を投与する工程を含む。
該方法は、一つ又はそれ以上の製薬的に許容可能な担体を備えているか、又は備えていないPAM−120、PM−100、PBM−110、PAN−20及びPAN−30の製薬的に有効な量を含み得る。活性成分は、体重1kg当たり、一日5μg乃至50gの投与量にて投与され得る。好ましい範囲は、体重1kg当たり、一日50μg乃至5gである。組成物の剤型は、経口投与可能な剤型、注射可能な剤型及び局所に適用可能な剤型からなる群より選択され得る。
経口投与可能な剤型は、錠剤、散剤、懸濁剤、乳剤、カプセル剤、顆粒剤、トローチ剤、丸剤、液剤、酒精剤、シロップ剤及びリモナーデ剤からなる群より選択され得る。注射可能な剤型は、液剤、懸濁剤及び溶液からなる群より選択され得る。局所に適用可能な剤型は、滴下剤、パスタ剤、軟膏剤、液剤、散剤、プラスター(plaster)剤、坐剤、エアロゾル剤、リニメント剤、ローション剤、浣腸剤及び乳剤からなる群より選択され得る。該組成物は、一つ又はそれ以上の他の抗癌治療を受けているヒト又は他の動物に投与され得る。該組成物は、多剤耐性癌又はその他のタイプの癌において、相加の又は相乗の治療効果を得るために、一つ又はそれ以上の他の抗癌剤とともに処方化することが可能である。
本発明はまた、本発明に従うサポゲニンを食品、健康食品、栄養製品、自然製品及び代替医薬品(alternative medicine product)に組み込むことを含む。
本発明はまた、サポゲニンを調製するための方法に関し、該方法はオタネニンジン、アメリカニンジン及びサンシチニンジンからなる群より選択される植物からジンセノサイド抽出物を生成する工程と、以下の工程、即ち、(a)該ジンセノサイド抽出物を水と混合すること;(b)(i)ジンセノサイド抽出物及び水を短鎖(炭素数が1−5)アルカリ金属アルコラート溶液又は水酸化物−エタノール溶液と混合して混合物を生成し、かつ(ii)得られた混合物を反応タンクに入れ、該混合物が必要とされる高温及び高圧下にて化学反応を受けること;又は(c)(i)これに代えて、ジンセノサイド抽出物をエタノールと混合し;(ii)該抽出物及びエタノールをアルカリ金属アルコラート溶液と混合して混合物を生成し、かつ(iii)得られた混合物を反応タンクに入れ、該混合物が必要とされる高温及び高圧下にて化学反応を受けること;(d)反応が完了した後にンセノサイド(gnsenosides)とサポゲニンの混合物である中間産物をエタノール混合物から回収すること、及び(e)サポニン−サポゲニン中間混合物からシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより所望のサポゲニンを分離することに従い進められることからなる。
アルカリ金属はカリウム又はナトリウムであり得る。水酸化物は水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムであり得る。アルカリ金属アルコラート溶液又は水酸化物−エタノール溶液の濃度は5乃至50(W/V)%であり得る。アルコールは1乃至5の炭素原子を有する。反応タンクの温度は、150乃至300℃の間であり得、反応圧力は2.5乃至8.4MPaの間であり得る。好ましくは、温度は240乃至300℃の間であり、圧力は3.5乃至8.4MPaの間である。
図面は、本発明の特定の実施形態を示すが、本発明の精神及び範囲を任意の様式に制限するものと解釈されるべきではない。
以下の記載を通じて、特定の詳細な説明は、本発明をより完全に理解するために示されている。しかしながら、本発明はこれらの特殊な例以外でも実施可能である。その他の例において、本発明を不明瞭にすることを不必要に回避するために、周知の要素は詳細には示されていないし、記載されていない。従って、明細書及び図面は例示的に、むしろ限定的な意味にて見なされるべきである。
本発明は、以下に示す新規な化合物の物理的に得られた群に関する:
ダンマラ(Dammara)−20(21),24(25)−ジエン−3,12−ジオール(PAM−120と称される);
ダンマラ−20(22E),25(26)−ジエン−3,6,12,24−テトラオール(PBM−100と称される);
ダンマラ−20(22E),24(25)−ジエン−3,,12−トリオール(PBM−110と称される);
3−O−β−D−グルコピラノシル−ダンマラ−20(21),24(25)−ジエン−3,12−ジオール(PAN−20と称される);及び
3−O−[β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシル]−ダンマラ−20(22E),24(25)−ジエン−3,12−ジオール(PAN−30と称される)。
上記新規化合物の化学式、構造及びスペクトル特性は、以下の頁に示す。
サポゲニンPAM−120
ダンマラ−20(21),24(25)−ジエン−3,12−ジオール(PAM−120と称される)
(1)構造式:
Figure 0004464679
(2)分子式:C3050
(3)分子量:442.723
(4)H−NMRスペクトル(300MHz、CN)は、δ5.28(1H,br.t)、δ5.14(1H,s)、δ4.90(1H,s)、δ1.67(3H,s)、δ1.60(3H,s)、δ1.23(3H,s)、δ1.06(3H,s)、δ1.03(3H,s)、δ0.95(3H,s)及びδ0.90(3H,s)にシグナルを示した。
(5)13C−NMRスペクトル(75.4MHz、CN)は、δ39.57(C−1)、δ28.31(C−2)、δ78.02(C−3)、δ40.30(C−4)、δ56.46(C−5)、δ18.84(C−6)、δ35.46(C−7)、δ37.53(C−8)、δ51.03(C−9)、δ39.61(C−10)、δ32.76(C−11)、δ72.51(C−12)、δ48.29(C−13)、δ51.27(C−14)、δ32.68(C−15)、δ27.12(C−16)、δ52.51(C−17)、δ15.91(C−18)、δ16.61(C−19)、δ155.57(C−20)、δ108.18(C−21)、δ33.91(C−22)、δ30.82(C−23)、δ125.38(C−24)、δ131.24(C−25)、δ25.81(C−26)、δ17.81(C−27)、δ28.73(C−28)、δ16.34(C−29)及びδ17.06(C−30)にシグナルを示した。
サポゲニンPBM−100
ダンマラ−20(22E),25(26)−ジエン−3,6,12,24−テトラオール(PBM−100と称される)
(1)構造式:
Figure 0004464679
(2)分子式:C3050
(3)分子量:474.721
(4)H−NMRスペクトル(300MHz、CN)は、δ5.31(1H,br.t)、δ5.22(1H,s)、δ4.82(1H,s)、δ1.95(3H,s)、δ1.81(3H,s)、δ1.66(3H,s)、δ1.64(3H,s)、δ1.47(3H,s)、δ1.19(3H,s)、δ1.06(3H,s)及びδ1.03(3H,s)にシグナルを示した。
(5)13C−NMRスペクトル(75.4MHz、CN)は、δ39.48(C−1)、δ27.52(C−2)、δ78.48(C−3)、δ40.42(C−4)、δ61.86(C−5)、δ67.77(C−6)、δ47.69(C−7)、δ41.48(C−8)、δ50.55(C−9)、δ39.48(C−10)、δ32.02(C−11)、δ72.63(C−12)、δ50.47(C−13)、δ50.73(C−14)、δ32.69(C−15)、δ27.52(C−16)、δ50.92(C−17)、δ17.80(C−18)、δ17.70(C−19)、δ140.11(C−20)、δ13.23(C−21)、δ124.63(C−22)、δ30.04(C−23)、δ78.00(C−24)、δ149.90(C−25)、δ110.54(C−26)、δ17.80(C−27)、δ28.94(C−28)、δ16.56(C−29)及びδ17.14(C−30)にシグナルを示した。
サポゲニンPBM−110
ダンマラ−20(22E),24(25)−ジエン−3,6,12−トリオール(PBM−110と称される)
(1)構造式:
Figure 0004464679
(2)分子式:C3050
(3)分子量:458.722
(4)H−NMRスペクトル(300MHz、CN)は、δ5.31(1H,br.t)、δ5.51(1H,t,J=7.2Hz)、δ2.01(3H,s)、δ1.85(3H,s)、δ1.65(3H,s)、δ1.64(3H,s)、δ1.47(3H,s)、δ1.19(3H,s)、δ1.03(3H,s)及びδ1.01(3H,s)にシグナルを示した。
(5)13C−NMRスペクトル(75.4MHz、CN)は、δ39.48(C−1)、δ27.52(C−2)、δ78.48(C−3)、δ40.42(C−4)、δ61.86(C−5)、δ67.77(C−6)、δ47.69(C−7)、δ41.48(C−8)、δ50.55(C−9)、δ39.48(C−10)、δ32.02(C−11)、δ72.63(C−12)、δ50.47(C−13)、δ50.73(C−14)、δ32.69(C−15)、δ27.52(C−16)、δ50.92(C−17)、δ17.80(C−18)、δ17.70(C−19)、δ140.11(C−20)、δ13.23(C−21)、δ124.63(C−22)、δ30.04(C−23)、δ124.63(C−24)、δ131.33(C−25)、δ25.76(C−26)、δ17.50(C−27)、δ28.94(C−28)、δ16.56(C−29)及びδ17.14(C−30)にシグナルを示した。
サポゲニンPAN−20
3−O−β−D−グルコピラノシル−ダンマラ−20(21),24(25)−ジエン−3,12−ジオール(PAN−20と称される)
(1)構造式:
Figure 0004464679
(2)分子式:C3660
(3)分子量:604.863
(4)H−NMRスペクトル(300MHz、CN)は、δ4.92(1H,d,J=7.5Hz)、δ5.29(1H,br.t)、δ5.14(1H,s)、δ4.90(1H,s)、δ1.66(3H,s)、δ1.60(3H,s)、δ1.30(3H,s)、δ1.02(3H,s)、δ0.98(3H,s)、δ0.98(3H,s)及びδ0.81(3H,s)にシグナルを示した。
(5)アグリコン部分に対する13C−NMRスペクトル(75.4MHz、CN)は、δ39.34(C−1)、δ27.13(C−2)、δ88.82(C−3)、δ40.26(C−4)、δ56.47(C−5)、δ18.52(C−6)、δ35.40(C−7)、δ37.12(C−8)、δ50.91(C−9)、δ39.74(C−10)、δ32.73(C−11)、δ72.47(C−12)、δ48.30(C−13)、δ51.26(C−14)、δ32.74(C−15)、δ26.78(C−16)、δ52.52(C−17)、δ15.86(C−18)、δ16.52(C−19)、δ155.58(C−20)、δ108.19(C−21)、δ33.91(C−22)、δ30.82(C−23)、δ125.39(C−24)、δ131.25(C−25)、δ25.81(C−26)、δ17.81(C−27)、δ28.73(C−28)、δ16.83(C−29)及びδ17.05(C−30)にシグナルを示した。3−グルコピラノシル基に対する13C−NMRスペクトル(75.4MHz、CN)は、δ107.00(C−1”)、δ75.82(C−2”)、δ78.79(C−3”)、δ71.94(C−4”)、δ78.39(C−5”)及びδ63.14(C−6”)にシグナルを示した。
サポゲニンPAN−30
3−O−[β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシル]−ダンマラ−20(22E),24(25)−ジエン−3,12−ジオール(PAN−30と称される)
(1)構造式:
Figure 0004464679
(2)分子式:C427012
(3)分子量:766.587
(4)13C−NMRスペクトル(75.4MHz、CN)は、δ39.17(C−1)、δ28.00(C−2)、δ88.82(C−3)、δ40.14(C−4)、δ56.29(C−5)、δ18.33(C−6)、δ35.24(C−7)、δ39.60(C−8)、δ50.66(C−9)、δ36.91(C−10)、δ32.10(C−11)、δ72.49(C−12)、δ50.33(C−13)、δ50.91(C−14)、δ32.54(C−15)、δ26.64(C−16)、δ50.80(C−17)、δ16.35(C−18)、δ16.49(C−19)、δ140.06(C−20)、δ13.07(C−21)、δ123.21(C−22)、δ27.35(C−23)、δ123.54(C−24)、δ131.16(C−25)、δ25.60(C−26)、δ17.66(C−27)、δ28.73(C−28)、δ15.72(C−29)及びδ16.92(C−30)にシグナルを示した。
本発明の発明者らは、任意の位置での任意の糖部分(グリコン)を特定して除去し、かつC20位のヒドロキシル基がフリーであるべく修飾されたダンマランサポゲニン構造が癌の治療、特に多剤耐性癌の治療に対して、構造中に糖部分を有するか、又は20位にヒドロキシル基を有するサポゲニンと比較して、効果が驚くほど向上することを発見した。本発明の発明者らは、全てがこの化学的カテゴリーに分類されるPAM−120、PBM−110及びPBM−100が他の公知のサポニン及びサポゲニンより大きな抗癌効果を有することを思いがけなく発見した。特に、これら3つのサポゲニン、とりわけPAM−120は多剤耐性癌の治療において驚くほど効果的な活性を示す。
本発明の発明者はまた、構造中に糖部分を有していても、C20位にヒドロキシル基を有していないダンマランサポゲニン構造は、特に多剤耐性癌の治療において、効果的な抗癌活性を示すことを思いがけなく見出した。本発明に従うPAN−20及びPAN−30はこの後者のカテゴリーに分類される。
根拠のないことが証明されたとしても逆の理論と結び付けられることを望んではいないが、本発明の発明者らは本発明を理解する上の手掛りとして以下の記載を提供する。C20位にヒドロキシル基を有するサポゲニンと比較して、C20位にヒドロキシル基を備えていないサポゲニンは癌の治療において驚くほど有効であると思われる。また、サポゲニン構造中に糖部分(グリコン)を有していないサポゲニンは、糖部分を有するサポゲニンより効果的であると思われる。また、ジオールはトリオールより効果的であると思われる。これらはいずれも、本発明のサポゲニンを試験しなければ、予測、又は予見されていなかった。
本発明及び患者によって経験される症状の重症度の変化に従って、サポゲニンPAM−120の一日の有効量は、体重1kg当たり0.1mg乃至10gであり、好ましくは、体重1kg当たり1mg乃至1gである。サポゲニンPBM−110の一日の有効量は、体重1kg当たり0.1mg乃至10gであり、好ましくは、体重1kg当たり1mg乃至1gである。サポゲニンPBM−100の一日の有効量は、体重1kg当たり0.1mg乃至10gであり、好ましくは、体重1kg当たり1mg乃至1gである。サポゲニンPAN−20の一日の有効量は、体重1kg当たり0.1mg乃至10gであり、好ましくは、体重1kg当たり1mg乃至1gである。サポゲニンPAN−30の一日の有効量は、体重1kg当たり0.1mg乃至10gであり、好ましくは、体重1kg当たり1mg乃至1gである。
本発明に従う抗癌剤は、新規なサポゲニンPAM−120、PBM−100、PBM−110、PAN−20及びPAN−30のうちの一つ又はそれ以上を含み、他の抗癌剤を同時に含むか、又は含んでおらず、更に、固体及び液体の賦形剤のような製薬的に許容可能な一つ又はそれ以上の担体を含むか、又は含まない状態にて使用される。
本発明に従う抗癌剤の投与剤型は、以下に挙げられる:
水溶液、油性溶液、乳剤又は任意の形態における筋肉内注射(IM)、静脈内注射(IV)、皮下注射及び標的組織への注射を含む(これらに限定されるわけではないが)注射剤の剤型;
錠剤、カプセル剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、散剤、酒精剤、乳剤及びシロップ剤を含む(これらに限定されるわけではないが)経口投与剤;及び
滴下剤、ローション剤、浣腸剤、軟膏剤、懸濁剤、パップ剤(paps)、パスタ剤、坐剤、エアロゾル剤、硬膏剤(cataplasmas)、乳剤、リニメント剤及びプラスター剤を含む(これらに限定されるわけではないが)局所適用剤。
本発明はまた、化学的開裂及びダンマランサポニンの半合成により、抗癌剤として適用されるための上述の新規なダンマランサポゲニンを商業的に製造するために使用される製造方法に関する。
図7は、本発明に従いサポゲニンを生成するために使用される二つの選択可能な方法のフローチャートを示す。本発明に従う製造方法は、原料として、オタネニンジン、アメリカニンジン及びサンシチニンジンのようなニンジン科から選択される植物から抽出された一般的なジンセノサイド(Ra、Rc、Rd、Reなどを含むダンマランサポニンとも称される)を使用する。本発明に従う工程において、一般的なジンセノサイドは最初に水と混合され、次いで短鎖(炭素数1−5)アルカリ金属アルコラート溶液又は水酸化物エタノール溶液と混合される。次いで混合物を反応タンクに入れ、必要とされる高温及び高圧下にて化学反応にさらす。これに代えて、一般的なジンセノサイドを最初にエタノールと混合し、次いでアルカリ金属アルコラート溶液と混合することもできる。その後混合物を反応タンクに入れ、必要とされる高温及び高圧下にて化学反応にさらされる。反応を完了するために必要とされる時間の経過後、ジンセノサイドとサポゲニンの混合物の中間産物がエタノール溶液から回収される。次の工程では、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いることによりサポニン−サポゲニン混合物の中間体から所望とされるダンマランサポゲニンを分離する。本発明に従って、該アルカリ金属はカリウム又はナトリウムであり、水酸化物は水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムであり、アルカリ金属アルコラート溶液の濃度又は水酸化物−エタノール溶液の濃度は、5乃至50(W/V)%であり得、かつ短鎖アルコールは、1乃至5個の炭素原子を有するものであり得る。本発明において、製造時には反応タンクの温度は150乃至300℃の間であり、かつ反応圧力は2.5乃至8.4MPaである。
本発明の種々の態様に従って、本発明の化合物を単独で、又は化学療法との組み合わせにて治療すべき疑いのある癌は、原発性及び転移性のいずれかの腫瘍並びに過形成を含み、乳房、大腸、直腸、肺、中咽頭、下咽頭、食道、胃、膵臓、肝臓、胆嚢及び胆管、小腸、尿路(腎臓、膀胱及び尿路上皮を含む)、女性生殖路(子宮頸管、子宮及び卵巣並びに絨毛癌及び黄体ホルモン性トロホブラスト(gestational trophoblastic)病を含む)、男性生殖路(前立腺、精嚢、精巣及び胚芽細胞腫瘍を含む)、内分泌腺(甲状腺、副腎及び下垂体を含む)及び皮膚の癌腫並びに血管腫、黒色腫、肉腫(骨及び軟組織に発生する肉腫並びにカポシ肉腫を含む)及び脳、神経、眼、及び髄膜(星状細胞腫、神経膠腫、膠芽細胞腫、網膜芽細胞腫、神経腫、神経芽細胞腫、神経鞘腫、及び髄膜腫を含む)の腫瘍を含む。本発明の幾つかの態様において、化学療法と組み合わせられる本発明の化合物はまた、白血病(例えば、緑色腫、菌状息肉腫の形質細胞腫及びプラーク及び腫瘍、及び皮膚T細胞リンパ腫/白血病)のような造血性の癌及びリンパ腫(ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫のいずれも)の治療において有用である。
本発明の化合物及び化学療法剤は、別々に組み合わせて投与されるか又は一つに結合された製薬組成物として投与され得る。投与される各成分の量は、病因、疾病の重症度、患者の状態及び年齢並びに各成分の有効性のような種々の因子を考慮して、担当する医師により決定され得る。該成分は、例えば、ニュージャージー州オラデル(Oradell)に所在のメディカル・エコノミクス社(Medical Economics Co.Inc.)により出版されたPhysician’s Desk Reference(PDR)に開示されているような標準的な方法論に従って投与され得る。
本発明の製薬組成物を処方化するために、溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤、抗真菌剤、等張化剤、吸収遅延剤、及び生理学的に適合可能なものを含む一つ又はそれ以上の製薬的に許容可能な担体又は賦形剤が使用可能である。代替的な実施形態において、担体は、非経口投与、静脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、舌下投与又は経口投与に適切であり得る。製薬的に許容可能な担体は、殺菌した水溶液または分散剤、及び殺菌した注射用溶液又は分散剤の用時調製(extemporaneous preparation)のための粉末を含み得る。従来の媒体又は試薬が活性成分と適合しない場合を除いて、本発明の製薬組成物においてそれらを使用することが考慮される。補助的な活性成分を該製薬組成物に混合することも可能である。
製薬組成物は、典型的には、製造及び貯蔵の条件下にて殺菌され、かつ安定している必要がある。該組成物は溶液、マイクロエマルジョン、リポソーム又はその他の高薬物濃度に適する整列した構造(ordered structure)として処方化され得る。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール及び液体ポリエチレングリコール等)及びそれらの適切な混合物を含む溶媒又は分散媒であり得る。例えば、レシチンのようなコーティング剤の使用により、分散剤の場合必要とされる粒子径を維持することにより、かつ界面活性剤を使用することにより、適切な流動性が維持され得る。多くの場合、例えば、組成物中に、糖、マンニトール及びソルビトールのようなポリアルコール、又は塩化ナトリウム等の当張化剤を含んでいることが好ましい。注射可能な組成物の吸収の遅延は、例えば該組成物が例えばモノステアリン酸塩及びゼラチンのような吸収を遅延する試薬を含むことにより可能となる。更に、製薬組成物は、例えば徐放性ポリマーを含む組成物において、時間とともに放出する処方として投与され得る。活性成分は、例えばインプラント及びマイクロカプセル化送達系を含む徐放性製剤のように、化合物が迅速に放出されるのを回避する担体とともに調製することも可能である。例えば、エチレンビニルアセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、ポリ乳酸及びポリ乳酸ポリグリコール酸コポリマー(PLG)のような生体分解性、生体適合性ポリマーを使用することもできる。処方物の調製に関する多くの方法は、特許化されているか、又は当業者において周知である。
殺菌した注射可能な溶液は、上述の成分の一つ又はそれ以上を含んだ適切な溶媒中に必要とされる量の活性成分を混合し、必要に応じてろ過滅菌して調製され得る。一般に、分散剤は、基本的な分散媒及び上述の材料から必要とされる他の成分を含んだ殺菌した賦形剤中へ活性成分を混合することにより調製される。殺菌した注射可能な溶液の調製のための殺菌した粉末の場合、調製の好ましい方法は、真空乾燥法及び凍結乾燥法であり、すでに殺菌ろ過された溶液から活性成分の粉末に更に所望の成分を加えたものが生成される。製薬組成物は、活性成分の溶解性を高める一つ又はそれ以上の化合物とともに処方化され得る。
調製方法の実施例:
実施例1:PAM−120、PBM100及びPAN−20を製造するための調製方法
[1]ニンジンの粗抽出物10gを40mLの95%エタノール溶液に溶解する。
[2]5N水酸化ナトリウム溶液を40mL加える。
[3]反応タンク中に注入し、1.5時間の間、240℃の温度と3.5Mpaの圧力に設定する。
[4]温度を室温まで下げて、該製品をタンクから取り出す。
[5]HClを加えてpHを約7に中和し、水を用いて体積を800mLまでにする。
[6]各回100mLの酢酸エステルで、3回抽出する。
[7]全ての抽出物を合わせて、減圧して乾燥させる。それにより、3.8gの乾燥した抽出物が得られる。
[8]該抽出物を粉砕し、20mLのメタノールに溶解し、該メタノール溶液にシリカゲルを混合する。
[9]該混合物を乾燥し、微粉末に粉砕する。
[10]シリカゲルカラムに装填する。
[11]エーテル:石油ベンジン(1:3)の混液60mLにてカラムを洗浄することにより、250mgのPAM−120と45mgのPBM−100が得られた。
[12]カラムをクロロホム(chlorofom):メタノール(95:5)混液90mLにて洗浄することにより、50mgのPAN−20が得られた。
実施例2:PAM−120、PBM−100及びPAN−20を製造するための別の調製方法
[1]ニンジンの粗抽出物10gを反応タンクに加える。
[2]該反応タンクに5N水酸化ナトリウム溶液を100mL加える。
[3]1時間の間、温度を270℃、圧力を4.5Mpaに設定する。
[4]温度を室温まで下げて、該製品をタンクから取り出す。
[5]HClを用いて、pHを7に中和する。
[6]ろ過して、固形分を保持する。
[7]該固形分を95%エタノール溶液10mLにて溶解する。
[8]水を加えて、エタノール含量を5%未満にする。
[9]一昼夜静置する。
[10]ろ過して、固形分を保持する。
[11]該固形分を乾燥する。
[12]該固形分を10mLのメタノールに溶解する。
[13]ろ過して、溶液部分を保持する。
[14]該溶液部分を乾燥し、3.6gの生成物を得る。
[15]該生成物を11gのシリカゲルと混合する。
[16]粉砕した後、シリカゲルカラムに装填する。
[17]該カラムをエーテル:石油ベンジン(1:3)の混液100mLにて洗浄することにより、60mgのPAM−120と、65mgのPBM−100が得られる。
[18]該カラムをクロロホルム:メタノール(95:5)の混液にて洗浄することにより、60mgのPAN−20が得られる。
実施例3:ジンセノサイド20(S)−Rh2と新規なダンマランサポゲニンPAM−120、PBM−100、PAN−30及びそれらの組成物におけるインビトロでの癌細胞抑制効果の比較
A.方法
組成物:20(S)−Rh2は、中華人民共和国に所在のシェンヤン・ペガサス・ファーマシューティカルR&D社(Shenyang Pegasus Pharmaceutical R&D Co.)から純度が98%以上のものが供給された。Rh2の分子量は622.3であった。サポゲニンPAM−120、PBM−100及びPAN−30は実施例1に記載された方法により得られた。PAM−120、PBM−100及びPAN−30の分子量はそれぞれ、442.7、474.7及び766.6であり、これら3つの成分の各々の純度は99%を超えていた。Rh2、PAM−120、PBM−100及びPAN−30はいずれもその1グラムが、100mLの無水エタノールに個々に溶解され、4℃にて保存された。該化合物は、表1に示されるように、PRMI−1640媒体を用いて所望の濃度に希釈された。
細胞:ヒト非小細胞肺癌H460細胞は、10%ウシ胎仔血清、1ml当たり100ユニットのペニシリン及び1ml当たり100μgのストレプトマイシンを加えたRPMI−1640媒体中にて、5%CO雰囲気下、37℃にてインキュベートした。
インビトロ処理:H460細胞は、96ウェルフラットボトムマイクロテストプレートに、各ウェルに1.2×10細胞ずつ播種し、1群6個のウェルとして、以下に示す計画に従って、活性成分を加えた状態、又は加えない状態にて、加湿した5%のCOで、37℃にて24時間インキュベートした。
Figure 0004464679
24時間インキュベートした後、0.2%のクリスタルバイオレットを含む10%ホルマリンリン酸緩衝生理食塩水の等量を各ウェルに加え、室温にて20分間放置した。次いでプレートを蒸留水にて2回洗浄し、室温にて乾燥した。染色された細胞の590nmにおける吸光度を自動マイクロテストプレートリーダ(reader)を用いて測定した。処理が施されていない対照のウェルの平均吸光度(A)が算出され、各処理群の平均吸光度(ATi)が決定され、以下の式を用いて各処理群の平均細胞生存率(V)が求められる。
Figure 0004464679
B.結果
Figure 0004464679
表2の結果は、新規な化合物PAM−120、PBM−100及びPAN−30のそれぞれがH460細胞の増殖に対して著しい抑制効果があることを示しており(対照であるRh2と比較した場合P<0.01)、かつH460細胞の増殖に対するPAM−120及びPBM−100の抑制効果が特に増大していることを示している(Ph2と比較した場合P<0.05)。
実施例4:腫瘍重量試験
A.方法
体重が18〜22gである40匹のC57BL/6Jマウスを無作為に4つの群に分けて、一群10匹で、1つの対照群と3つの処理群とした。マウス肉腫180細胞は、移植針を用いて、マウスの右腋窩の下へ皮下(hyperdermically)移植した。移植後、全てのマウスに腫瘍が形成された。ジンセノサイドと、実施例2に記載された方法にて得られる中間産物として由来する3つの新規なダンマランサポゲニン(PAM−120、PBM−100及びPAN−30)を含むサポゲニンとの混合組成物は、懸濁剤として調製された。マウスは、薬物を投与する前に毎日体重を測定し、投与されるべき薬物の実際の量を決定した。薬物投与は腫瘍の移植の24時間後から開始した。3つの処理群のマウスは、胃カテーテルを用いて一日当たり0.4mg/kg、1.2mg/kg及び3.6mg/kgの投与量でそれぞれ8日間経口投与された。対照群のマウスは、通常の生理食塩水のプラセボを経口投与された。最後の薬物投与から24時間後、マウスは過剰量の麻酔薬にてと殺された。各マウスの肉腫の重量を測定した。各処理群の平均腫瘍重量(Wt)及び対照群の平均腫瘍重量(Wc)を算出し、各処理群の腫瘍抑制率(R)を以下の式に従って決定した:
Figure 0004464679
B.結果
Figure 0004464679
表3の結果は、主題の(subject)混合組成物、即ち、実施例2から得られた中間産物の経口投与が、0.4mg/kg、1.2mg/kg及び3.6mg/kgの投与量にてそれぞれ58%、76%及び87%の腫瘍抑制率を達成し、3つの新規なサポゲニンであるPAM−120、PBM−100及びPAN−30並びに構造が既知又は未知のその他のサポニン及びサポゲニンを含む実施例2の中間産物の混合物の用量依存性の抗癌効果が示された。
実施例5:担癌マウスにおける延命効果試験
A.方法
体重が18〜22gである50匹のC57BL/6Jマウスを、性別に関係なく、無作為に、一群10匹で、1つの対照群と4つの処理群に分けた。マウス肉腫180細胞は、皮下移植した。20(S)−Rh2は、中華人民共和国に所在のシェンヤン・ペガサス・ファーマシューティカルR&D社から純度が98%以上のものが供給された。Rh2の分子量は622.3であった。新規なサポゲニンPAM−120は本発明に従う実施例2に記載された方法に由来した。PAM−120の分子量は442.7であり、PAM−120の純度は99%を超えていた。薬物は、それぞれ懸濁剤として調製された。マウスは、薬物を投与する前に毎日体重を測定し、投与されるべき薬物の実際の量を決定した。薬物投与は腫瘍の移植の24時間後から開始した。2つの低用量処理群のマウスは、胃カテーテルを用いて、Rh2の用量が一日当たり10mg/kg、PAM−120の用量が一日当たり10mg/kgとなるようにRh2処方物及びPAM−120処方物をそれぞれ、生存期間にわたり、又は120日まで経口投与した。2つの高用量処理群のマウスは、胃カテーテルを用いて、Rh2の用量が一日当たり25mg/kg、PAM−120の用量が一日当たり25mg/kgとなるようにRh2処方物及びPAM−120処方物をそれぞれ、生存期間にわたり、又は120日まで経口投与した。対照群のマウスは、通常の生理食塩水を経口投与された。各群に対して、動物の50%が生存する日数(DS50)及び平均生存日数(ADS)を記録した。120日以上生存する(計画されたと殺日は120日目であった)動物を一匹以上含む群に対しては、それらが120日目に死亡したと仮定してこれらの動物数をカウントして計算し、記録した。延命率(LPR)は以下の式を用いて計算された:
Figure 0004464679
B.結果
Figure 0004464679
新規なサポゲニンPAM−120の抗癌効果は、マウス肉腫担癌マウスの延命効果を顕著に増大させることを示した(対照における平均生存率と比較してP<0.01)。マウス肉腫における新規なサポゲニンPAM−120のRh2より優れた抗癌効果は、肉腫担癌マウスの延命効果の顕著な増大により示された(対応するRh2処置用量群における平均生存率と比較した場合、P<0.01)。25mg/kgの組成物を処理された群の2匹のマウスは120日間生存し、と殺時においてもいかなる腫瘍も見られなかった。
図1は、B16細胞に対する種々のジンセノサイドの腫瘍抑制効果のグラフを示す。マウスメラノーマ腫瘍B16細胞は、96ウェルのディッシュ中にてDMEM及び5%血清補助剤で培養した。次いで、細胞を種々の濃度のPAN−20、PAN−30、PBM−100、PBM−110、PAM−120及びRh2にてそれぞれ処理した。処理後24時間の生存細胞の数をMTT法を用いて測定し、対照サンプルと比較した。新たな化合物の全てがRh2よりも顕著に高い腫瘍抑制効果を示し、特に低濃度にて示した(p<0.01,スチューデントt検定)。
図2は、薬剤耐性ヒト乳癌細胞MCF7rに対する種々のジンセノサイドの腫瘍抑制効果のグラフを示す。薬剤耐性ヒト乳癌細胞(MCF7r)は96ウェルのディッシュ中にてDMEM及び5%血清補助剤で培養した。次いで、細胞を種々の濃度のPAN−20、PAN−30、PBM−100、PMB−110、PAM−120及びRh2にてそれぞれ処理した。処理後24時間の生存細胞の数をMTT法を用いて測定し、対照サンプルと比較した。新たな化合物の全てがRh2よりも顕著に高い腫瘍抑制効果を示し、特に低濃度にて示した(p<0.01,スチューデントt検定)。
図3は、薬剤耐性ヒト乳癌細胞MCF7rに対するPAM−120とシスプラチンとの相乗効果のプロットを示す。MCF7r細胞は、10ug/mlのPAM−120中に種々の濃度の抗癌化学療法剤シスプラチンを加えたものにて処理した。図3において、各濃度群の最初の棒グラフはシスプラチンのみで処理後24時間の細胞の生存率を示す。各群の2番目の棒グラフはシスプラチンとPAM−120とで処理した細胞の結果を示す。
図4は、薬剤耐性ヒト乳癌細胞MCF7rに対するPAM−120とタキソールとの相乗効果のプロットを示す。MCF7r細胞は、10ug/mlのPAM−120又は20ug/mlのRH2中に種々の濃度の抗癌化学療法剤タキソールを加えたものにて処理した。図4において、各濃度群の最初の棒グラフはタキソールのみで処理後24時間の細胞の生存率を示す。各群の2番目の棒グラフはタキソールとPAM−120とで処理した細胞の結果を示し、3番目の棒グラフは20ug/mlのRh2にて処理した細胞の結果を示す。
図5は、マウスの頭蓋内ヒト悪性神経膠腫(U87)モデルにおけるPAM−120の治療効果のグラフを示す。ヒト悪性神経膠腫(U87)細胞をヌードマウスの頭蓋内に移植した。腫瘍移植後10日目に、動物を種々の用量のPAM−120にて処理した。25mg/kg及び50mg/kgのPAM−120にて処理した動物は腫瘍移植後、かなり長期間生存した(p<0.01,カプランマイヤー分析)
図6は、マウスの皮下ヒト悪性神経膠腫(U87)モデルにおけるPAM−120の治療効果のグラフを示す。ヒト悪性神経膠腫(U87)細胞をヌードマウスの皮下に移植した。腫瘍移植後7日目に、動物を25mg/mlのPAM−120又は同量のRh2で処理した。腫瘍の大きさを7日目(処理前)及び24日目(処理後)に測定した。PBS対照動物と比較して、PAM−120及びRh2のいずれも腫瘍の成長を顕著に抑制した。PAM−120で処理された動物の腫瘍のサイズは、Rh2で処理した動物のそれよりもはるかに小さかった。(p<0.05)
図7は、本発明に従うサポゲニンを得るために使用される二つの方法のフローチャートを示す。
上記開示を考慮して当業者には明らかなように、本発明の実施にあたり、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、種々の改変及び修正が可能である。従って、本発明の範囲は、以下に示す請求の範囲に定義されている主題に従って解釈されるべきである。
B16細胞に対する種々のジンセノサイドにおける腫瘍抑制効果のグラフを示す。 薬剤耐性ヒト乳癌細胞MCF7rに対する種々のジンセノサイドにおける腫瘍抑制効果のグラフを示す。 薬剤耐性ヒト乳癌細胞MCF7rに対するPAM−120とシスプラチンとの相乗効果のプロットを示す。 薬剤耐性ヒト乳癌細胞MCF7rに対するPAM−120とタキソールとの相乗効果のプロットを示す。 マウスの頭蓋内ヒト悪性神経膠腫(U87)モデルにおけるPAM−120の治療効果のグラフを示す。 マウスの皮下ヒト悪性神経膠腫(U87)モデルにおけるPAM−120の治療効果のグラフを示す。 本発明に従うサポゲニンを得るために使用される二つの方法のフローチャートを示す。

Claims (23)

  1. 以下の式:
    Figure 0004464679
    に従い、
    前記式において、
    R1、R2及びR3がHであるとともに20(21)及び24(25)位に二重結合が存在するか、又はR1がH、R2及びR3がOHであるとともに20(22)及び25(26)位に二重結合が存在する、サポゲニン又は前記サポゲニンを含む製薬的に許容可能な組成物。
  2. 癌細胞を治療するための治療剤において、前記癌細胞を治療する工程は、癌細胞を死滅させる工程、癌細胞にアポトーシスを誘導する工程、癌細胞の増殖を抑制する工程又はそれらの任意の組み合わせからなり、かつ前記治療剤は請求項1のサポゲニンを含む、治療剤。
  3. 多剤耐性癌細胞(MDR)を治療するための治療剤において、前記治療剤は請求項1に記載のサポゲニンを含み、かつ前記サポゲニンを含む治療剤を単独にて使用するか、一つ以上の他のサポゲニンとの組み合わせにて使用するか、他の化学療法剤との組み合わせにて使用するか、又は他のサポゲニン及び他の化学療法剤との組み合わせにて使用するか、のいずれかの組み合わせにて使用する、治療剤。
  4. 以下の式:
    Figure 0004464679
    に従うサポゲニン。
  5. 以下の式:
    Figure 0004464679
    に従うサポゲニン。
  6. 癌を治療するための組成物において、前記組成物は、PAM−120及びPBM−100の一つ以上を含む組成物。
  7. 請求項6に記載の組成物において、一つ又はそれ以上の製薬的に許容可能な担体を備えるか又は備えていない製薬的に有効な量の組成物と、一つ又はそれ以上の化学療法剤とからなる組成物。
  8. 前記組成物は、一日当たり、体重1kgに対して5マイクログラム乃至50グラムの用量にて投与される請求項6に記載の組成物。
  9. 前記組成物は、一日当たり、体重1kgに対して50マイクログラム乃至5グラムの用量にて投与される請求項6に記載の組成物。
  10. 前記組成物の剤型は、経口投与可能な剤型、注射可能な剤型、及び局所に適用可能な剤型からなる群より選択される請求項8に記載の組成物。
  11. 前記経口投与可能な剤型は、錠剤、散剤、懸濁剤、乳剤、カプセル剤、顆粒剤、トローチ剤、丸剤、液剤、酒精剤、シロップ剤及びリモナーデ剤からなる群より選択される請求項10に記載の組成物。
  12. 前記注射可能な剤型は、液剤、懸濁剤及び溶液からなる群より選択される請求項10に記載の組成物。
  13. 前記局所に適用可能な剤型は、滴下剤、パスタ剤、軟膏剤、液剤、散剤、プラスター剤、坐剤、エアロゾル剤、リニメント剤、ローション剤、浣腸剤及び乳剤からなる群より選択される請求項10に記載の組成物。
  14. 前記組成物は、一つ又はそれ以上の抗癌治療剤とともに投与される請求項6に記載の組成物。
  15. 前記組成物は、多剤耐性癌又はその他任意の種類の癌に対して、相加又は相乗の治療効果を得るために一つ又はそれ以上のその他の抗癌剤とともに処方化されている請求項6に記載の組成物。
  16. 請求項1に記載のサポゲニンを調製するための方法において、前記方法は、
    オタネニンジン、アメリカニンジン及びサンシチニンジンからなる群より選択される植物からのジンセノサイド抽出物又はその他の植物からのサポゲニン源を生成する工程と、それに続く以下の工程:
    (a)前記ジンセノサイド抽出物を水と混合する工程と、
    (b)(i)前記ジンセノサイド抽出物及び水を短鎖(炭素数1乃至5)アルカリ金属アルコラート溶液又は水酸化物−エタノール溶液と混合して混合物を生成し、かつ
    (ii)得られた混合物を反応タンクに入れ、該得られた混合物が必要とされる高温及び高圧下にて化学反応を受ける工程、又は
    (c)(i)これに代えて、前記ジンセノサイド抽出物をエタノールと混合し、
    (ii)前記抽出物及びエタノールをアルカリ金属アルコラート溶液と混合して混合物を生成し、かつ
    (iii)得られた混合物を反応タンクに入れ、該得られた混合物が必要とされる高温及び高圧下にて化学反応を受ける工程と、
    (d)前記反応が完了した後に、前記エタノール混合物からジンセノサイド及びサポゲニンの混合物である中間産物を回収する工程と、
    (e)前記中間産物であるサポニン−サポゲニン混合物からシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより所望のサポゲニンを分離する工程、
    とからなる方法。
  17. 前記アルカリ金属はカリウム又はナトリウムである請求項16に記載の方法。
  18. 前記水酸化物は水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムである請求項16に記載の方法。
  19. 前記アルカリ金属アルコート溶液、又は水酸化物−エタノール溶液の濃度は5乃至50(W/V)%である請求項16に記載の方法。
  20. 前記エタノールは、1乃至5個の炭素原子を有する請求項16に記載の方法。
  21. 前記反応タンクの温度は150乃至300℃の範囲であり、かつ反応圧は2.5乃至8.4MPaの範囲である請求項16に記載の方法。
  22. 請求項1に記載のサポゲニンを調製するための方法において、前記方法は、
    オタネニンジン、アメリカニンジン及びサンシチニンジンからなる群より選択される植物からのジンセノサイド抽出物を生成する工程と、それに続く以下の工程:
    (a)前記ジンセノサイド抽出物を水と混合する工程と;
    (b)(i)前記ジンセノサイド抽出物及び水を短鎖(炭素数1乃至5)アルカリ金属アルコラート溶液又は水酸化物−エタノール溶液と混合して混合物を生成する工程;及び
    (c)得られた混合物を反応タンクに入れ、該得られた混合物が必要とされる高温及び高圧下にて化学反応を受ける工程と;又は
    (d)前記反応が完了した後に、前記エタノール混合物からジンセノサイド及びサポゲニンの混合物である中間産物を回収する工程と;
    (e)前記中間産物であるサポニン−サポゲニン混合物からシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより所望のサポゲニンを分離する工程;
    とからなる方法。
  23. 請求項1に記載のサポゲニンを調製するための方法において、前記方法は、
    オタネニンジン、アメリカニンジン及びサンシチニンジンからなる群より選択される植物からのジンセノサイド抽出物を生成する工程と、それに続く以下の工程:
    (a)前記ジンセノサイド抽出物を水と混合する工程と;
    (b)これに代えて、前記ジンセノサイド抽出物をエタノールと混合する工程と、
    (c)前記抽出物及びエタノールをアルカリ金属アルコラート溶液と混合して混合物を生成する工程、及び
    (d)得られた混合物を反応タンクに入れ、該得られた混合物が必要とされる高温及び高圧下にて化学反応を受ける工程と;
    (e)前記反応が完了した後に、前記エタノール混合物からジンセノサイド及びサポゲニンの混合物である中間産物を回収する工程と;
    (f)前記中間産物であるサポニン−サポゲニン混合物からシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより所望のサポゲニンを分離する工程;
    とからなる方法。
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