JP4464598B2 - 換気口用カバー、換気口用カバー部材および換気口用カバーの取付け方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンジフード、換気扇などの換気口を覆う換気口用カバー、換気口の汚染防止等に有用な換気口用カバー部材、および換気口への換気口用カバーの取付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レンジフードや換気扇などの換気口は、室内の汚れた空気や台所で発生する油煙などを吸入して室外に排気するので、極めて汚れやすく、清掃に大変な労力を要する。また、塵芥や異物の流入により、ファンが損傷したり、モータの負荷が増大する。そのため、換気口に不織布等からなるフィルタを有する換気扇カバーなどが装着されている。しかし、換気口は、通常、部屋の高い位置に設置されているので、フィルタの取付け作業が煩雑である。また、換気扇が取付けられた換気口は、効率よく換気するため、換気部の容積や換気量等に応じて種々の大きさに設定されている。
【0003】
上記の点に鑑み、実開平3−10136号公報には、フィルタと該フィルタの周縁部に設けられ、且つ上記周縁部を収縮可能な紐状体とを有する換気扇カバーが開示されている。この換気扇カバーによれば、フィルタの周縁部には、該周縁部を収縮可能な紐状体が設けられているため、換気扇を換気扇カバーで被冠し、紐状体を締結したり、紐状体を伸縮性材料で形成することにより、換気扇の大きさが異なっていても換気扇カバーを容易に取付けることができる。しかし、この換気扇カバーは汎用性や実用性の点で未だ十分とはいえない。
【0004】
例えば、換気扇やレンジフードなどの、枠体に形成された換気口においては、壁と壁に備えられた枠体とのコーナー部に間隙が生じる場合が多い。このような換気口では、フィルタの縁部に紐状体を有する換気扇カバーで換気口を覆い、枠体の側面でフィルタを収縮させて取付けても、フィルタにより前記間隙を覆うことができない。そのため、室内の汚れた空気が前記間隙から換気口内に侵入してファンにより室外に排出されるので、枠体の内側やファンが汚染されやすい。また、前記換気扇カバーでは、フィルタのうち紐状体による収縮部に皺が生じて、フィルタと枠体などのフィルタ取付け面との間に非接触部(隙間)が形成される場合がある。このような場合には、前記非接触部から汚れた空気が侵入して、枠体の外表面が汚染される。
【0005】
また、枠体に形成された換気口では、換気口の大きさだけでなく、枠体側面の奥行きの大きさも多種多様である。そのため、前記換気扇カバーでは、薄型の換気扇などの場合には、枠体の側面で紐状体を収縮させると、換気口の前面に余裕部が生じて、緊密にフィルタを装着できない場合が生じる。また、逆に、奥行きの大きい換気扇などに取付ける場合には、枠体の側面を完全に被覆できず、枠体表面全体の汚れを防止することができない。さらに、枠体の側面にオイルポットなどの凸部が形成された換気扇などに取付ける場合、前記凸部を被覆できず、凸部が汚染されやすい。
【0006】
さらに、前記の換気扇カバーでは、吸引力が大きいファンを有する換気口に用いると、前記伸縮性の紐状体のみでは換気扇カバーのずれや吸込みを充分に抑制できず、換気扇カバーが外れるおそれがある。
【0007】
一方、特開平4−131113号公報には、フィルタ部材として不織布を用い、予め前記不織布と係合する係合手段、例えば、鉤状突起が設けられた基盤、表面に多数の鉤状物が設けられた面状ファスナなどを排気口の周囲に取付け、前記不織布で排気口を覆い、前記不織布の周辺部を上記係合手段に仮止めする排気口へのフィルタ部材の装着方法が開示されている。しかし、前記鉤状突起が設けられた基盤を用いる方法においても、排気口のファンの作動および停止を繰返したり、換気口を通過する空気量(換気量)が変動すると、フィルタと鉤状突起との係合箇所に緩みが生じ、フィルタが鉤状突起に沿って移動し、鉤状突起の先端部から外れる場合がある。また、同様のことは、フィルタ部材の繊維密度が小さい場合にも起こり得る。さらに、フィルタ部材を面状ファスナで止着する方法では、フィルタ部材の繊維径、繊維密度、表面状態などにより、フィルタ部材に対する係合性が低く、フィルタ部材を確実に固定できない場合が生じる。
【0008】
また、レンジフードへのフィルタの取付け方法に関し、前記特開平4−131113号公報には、レンジフードなどの排気口より広いシート状のフィルタ部材で該排気口を覆い、前記フィルタ部材の周囲をマグネットホルダーによって押えて固定するフィルタの取付け方法が開示されている。しかし、レンジフードの換気口の大きさも製品によって区々であるため、この方法では、大きさの異なるレンジフードに対処するためには、各レンジフードに適合するフィルタを用意する必要がある。また、この方法では、排気口を覆ったフィルタを支えながら、複数のマグネットホルダーを配設する必要があるので、フィルタの取付け作業が煩雑である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、換気口に容易に取付け可能であり、しかも汎用性に優れた換気口用カバー、換気口用カバー部材及び換気口用カバーの取付け方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、枠体や換気口内の汚染を著しく抑制できる換気口用カバー及びその取付け方法を提供することにある。
【0011】
本発明の別の目的は、換気口や枠体の大きさがある程度異なっていても、容易に且つ緊密に取付けられ、しかも枠体表面全体の汚れを防止できる換気口用カバーを提供することにある。
【0012】
また、本発明の他の目的は、換気口の大きさが異なっていても、換気口用カバーを簡単な操作で確実にレンジフードに取付けることのできる方法を提供することにある。
【0013】
さらに、本発明の他の目的は、換気口のファンの吸引力の大きさや換気量の変動等に拘らず、換気口用カバーを換気口に確実にかつ長期間安定に固定できる換気口用カバー部材、及び換気口用カバーの取付け方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、周縁部に帯状部が形成されたフィルタと、このフィルタの周縁部を収縮可能な紐状体とを有する換気口用カバーにより、上記課題を解決するものである。この換気口用カバーは、不織布フィルタと、このフィルタの周縁部に少なくとも部分的に一体に設けられ、かつフィルタの周縁部を収縮可能な紐状体とを有する換気口用カバーであって、フィルタの端部と紐状体との間に帯状部が形成されており、壁に設けた換気扇の枠体に形成された換気口への取り付けにおいて、前記帯状部が、前記枠体側面全体及び壁と前記枠体とのコーナー部の間隙を被覆できる。
【0015】
この換気口用カバーによれば、フィルタの周縁部を収縮可能な紐状体が設けられているので、換気口を換気口用カバーで被冠し、紐状体を締結したり、紐状体を伸縮性材料で形成することにより、換気口の大きさが異なっていても換気口用カバーを容易に取付けられる。また、フィルタの周縁部に帯状部が形成されているので、換気口の枠体と壁とのコーナー部に間隙があっても、前記帯状部を壁に沿わせたり、前記間隙に挿入することにより、前記間隙を覆うことができるので、前記間隙から汚れた空気が換気口内に侵入して枠体の内側やファンを汚染するのを防止できる。さらに、フィルタのうち紐状体による収縮部と枠体のフィルタ取付け面との間に非接触部(隙間)が生じても、フィルタ周縁部の帯状部により前記隙間を覆うことができるので、汚れた空気が直接前記隙間から侵入して枠体の外表面を汚染するのを防止できる。
【0016】
また、帯状部が形成されているので、枠体の側面の奥行きが小さい場合には、前記帯状部を内方に折り畳んだり、壁に沿わせたりすることにより、換気口の前面に余裕部を生じさせることなく緊密に装着できる。逆に、枠体側面の奥行きがある程度大きくても、前記帯状部により枠体側面全体を被覆することができるので、枠体表面全体を油煙などによる汚染から防護できる。さらにまた、枠体の側面にオイルポットなどの凸部が形成されていても、前記凸部を帯状部により被覆することにより凸部の汚染を防止できる。
【0017】
本発明は、また、壁に設けた換気扇の枠体に形成された換気口に、難燃性不織布フィルタと、このフィルタの周縁部に少なくとも部分的に一体に設けられ、かつフィルタの周縁部を収縮可能な紐状体と、フィルタの端部と紐状体との間に形成された幅0.5〜10cmの不織布の帯状部とを有する換気口用カバーを取付ける方法であって、換気口を換気口用カバーで覆い、紐状体によりフィルタを換気扇の枠体側面で収縮させるとともに、前記帯状部を壁に沿わせることにより又は前記枠体と壁とのコーナー部の間隙に挿入することにより、前記枠体側面全体及び壁と枠体とのコーナー部を前記帯状部で覆う換気口への換気口用カバーの取付け方法により上記課題を解決するものである。
【0018】
この取付け方法によれば、フィルタの周縁部に帯状部が形成された換気口用カバーで覆い、フィルタの周縁部を紐状体により収縮させるので、上記のように、換気口の大きさが異なっていても容易に換気口用カバーを取付けることができる。また、換気口用カバーの帯状部で壁と枠体とのコーナー部を覆うので、前記コーナー部の間隙から汚れた空気が換気口内に侵入するのを防止でき、換気口内の汚染を著しく抑制できる。
【0019】
さらに、本発明は、レンジフードへの換気口用カバーの取付け方法であって、レンジフードの換気口を、難燃性不織布フィルタの周縁部に少なくとも部分的に一体に設けられ、前記フィルタの周縁部を収縮可能な紐状体を有し、かつフィルタの端部と紐状体との間に幅0.5〜10cmの不織布の帯状部が形成された換気口用カバーで覆い、フィルタを紐状体により収縮させて換気口用カバーをレンジフード本体に係止し、前記帯状部をレンジフード本体の側面に密着させることにより、レンジフード本体の側面と紐状体との隙間を前記帯状部で覆うことにより、レンジフードへ換気口用カバーを取付ける。
【0020】
この方法によれば、換気口用カバーがフィルタの周縁部を収縮可能な紐状体を有するので、レンジフード本体の大きさが異なっていても、換気口を換気口用カバーで被冠し、紐状体でフィルタを収縮させるという簡単な操作で、しかも確実に換気口用カバーを取付けることができる。
【0021】
また、本発明は、換気扇の枠体に形成された換気口用のカバー部材であって、フィルタの周縁部に収縮可能な紐状体を有する換気口用カバーと、枠体の側面に取付けられ、前記換気口用カバーのフィルタの周縁部を掛止可能な掛止部材とを含む換気口用カバー部材により、上記課題を解決するものである。換気扇の枠体に形成された換気口用のカバー部材は、不織布フィルタの周縁部に少なくとも部分的に一体に設けられた収縮可能な紐状体を有し、かつフィルタの端部と紐状体との間に帯状部が形成された換気口用カバーと、前記枠体の側面に取付けられ、前記換気口用カバーのフィルタの周縁部を掛止可能な掛止部材とを含み、紐状体が掛止部材の外側に掛止可能であり、かつ前記帯状部が掛止部材を被覆可能である。前記掛止部材は、フィルタを掛止するための歯状の突起片を有する基板を含んでいてもよい。前記基板には、歯状の突起片との間に紐状体を嵌入し得る嵌入片を設けてもよい。
【0022】
この換気口用カバー部材によれば、枠体の側面に掛止部材を取付け、換気口を換気口用カバーで覆い、フィルタの周縁部を紐状体で収縮させるとともに、フィルタの周縁部を前記掛止部材に掛止するという簡単な操作で換気口用カバーを取付けることができる。そして、フィルタのフィルタ取付け面に対して平行方向の移動を主に掛止部材により規制できるとともに、フィルタのフィルタ取付け面に対して垂直方向の移動を主に紐状体の締結力などにより規制できる。そのため、換気口のファンの吸引力によるフィルタのずれを掛止部材により確実に防止できるとともに、前記紐状体によるフィルタ周縁部の収縮作用により、フィルタが前記掛止部材の先端から脱離するのを防止できる。したがって、ファンの吸引力が強い換気口であっても、また、ファンの作動および停止操作を繰返したり、換気量が変動しても、さらには、フィルタの繊維密度がさほど高くなくても、換気口用カバーの吸込みや脱離を防止でき、換気口用カバーを換気口に長期間安定に固定できる。
【0023】
さらに、本発明は、換気扇の枠体に形成された換気口に、難燃性不織布フィルタの周縁部に少なくとも部分的に一体に設けられた収縮可能な紐状体を有し、かつフィルタの端部と紐状体との間に幅0.5〜10cmの不織布の帯状部が形成された換気口用カバーを取付ける方法であって、前記枠体の側面に、基板と歯状の突起片とで構成され、かつフィルタを掛止する掛止部材を取付け、換気口を前記換気口用カバーで覆い、フィルタの周縁部を前記紐状体で収縮させるととともに、フィルタの周縁部を前記掛止部材に掛止し、紐状体を掛止部材の突起片の外側に掛止し、前記帯状部で掛止部材の基板全体を覆うことにより、換気口へ換気口用カバーを取付けることができる。
【0024】
この取付け方法によれば、換気口用カバーのフィルタの周縁部が紐状体により収縮され、且つフィルタの周縁部が掛止部材により掛止されるので、前記のように、換気口のファンの吸引力の大きさや換気量の変動等に拘らず、換気口用カバーを換気口に長期間安定に固定できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、説明の都合上、同一の部材、部位には同一の符号を付している。
【0026】
図1は本発明の換気口用カバーの一実施例を示す斜視図、図2は図1の換気口用カバーを換気扇に取付けた状態を示す斜視図、図3は図2の要部縦断面図である。また、図4は図1の換気口用カバーを換気扇に取付けた他の状態を示す要部縦断面図である。
【0027】
換気口用カバー1は、フィルタ2と、このフィルタ2の周縁部に設けられた伸縮性紐状体3とを有している。より詳細には、フィルタ2は、その中央部を余して、周縁部が全周に亘り内方に屈曲され、開口部5を有する袋状に形成されている。フィルタ2は、通気性を有する材料で形成されていればよいが、難燃性不織布で形成されているのが好ましい。難燃性不織布としては、種々の材料が使用できるが、ポリビニルアルコールマトリックス中にポリ塩化ビニルがフィブリル状に存在する難燃性繊維と、補強繊維、例えばポリエステル繊維とで形成されているのが好ましい。不織布を構成する繊維の太さは、フィルタの強度や通気性を考慮して適宜選択できる。前記繊維の太さは、例えば2〜20デニール程度であり、10デニール以下(例えば5〜10デニール程度)である場合が多い。また、フィルタ2の上記中央部は、換気口への取付け状態において波形や山形等の余裕部が生じるのを防ぐため、取付け状態において面一の平面部2aを形成する。
【0028】
また、フィルタ2のうち、開口部5の縁部より内方には環状挿通孔4が形成され、この環状挿通孔4と前記縁部との間に環状の帯状部6が形成されている。前記環状挿通孔4には、環状挿通孔4の長さよりも短く、伸縮性を有する材料、例えば、合成ゴム等からなる環状の紐状体3が配されている。前記環状挿通孔4は、環状の挿通孔を形成し得る布片等をフィルタに縫合したり、挿通孔を有する環状部材をフィルタ2に固着したりすることにより形成できる。なお、紐状体3の収縮率は、フィルタを枠体等に係止する機能が損なわれない範囲で選択でき、例えば5〜60%程度である。ここで、紐状体の収縮率(r(%))とは、外力を加えない状態での紐状体の長さをL1 、紐状体を伸長させたときの最大の長さをL2 としたときの、r=(L1 /L2 )×100の値をいう。
【0029】
壁13にはファン10とファン10を囲む枠体7とを有する換気扇が設けられている。そして、枠体7には、換気口用カバーを支持するため、この枠体7に適合する大きさを有する枠8と、この枠8から縦横方向にブリッジ状に延びる細条のフレーム部9とを有するカバー支持具が取付けられている。また、壁13と枠体7とのコーナー部には間隙12が存在し、この間隙12は換気口11内に通じている。
【0030】
この換気扇の換気口11に換気口用カバー1を以下のようにして取付けることができる。すなわち、前記換気口用カバー1の紐状体3を伸長させ、換気口用カバー1で前記カバー支持具と枠体7とを被冠する。そして、前記枠体7の側面で紐状体3の伸長を解放するとともに、図3のように、フィルタ2のうち前記帯状部6を壁13に沿わせ、帯状部6で前記壁13と枠体7とのコーナー部を覆う。また、図4のように、前記帯状部6を間隙12に挿入することにより、帯状部6で前記コーナー部を覆うこともできる。
【0031】
上記換気口用カバー1によれば、伸縮性を有する紐状体3を用いるので、換気口の大きさが異なっていても、紐状体3の伸長操作およびその解放操作という簡単な操作により換気口に取付けることができる。また、紐状体3がフィルタ2の周縁部のうち端部よりも内方に設けられ、フィルタ2のうち端部と紐状体3との間に帯状部6が形成されているので、壁13と枠体7とのコーナー部に間隙12が存在していても、図3に示すように、帯状部6を壁13に沿わせたり、図4に示すように、帯状部6を間隙12に挿入することにより、帯状部6により前記コーナー部を覆うことができる。そのため、汚れた空気がコーナー部の間隙12から換気口内に侵入して枠体7の内側の面やファン、排気口の内壁などが汚染されるのを防止できる。
【0032】
また、図3に示すように、枠体7の側面の奥行きが小さい場合には、前記帯状部6のうち、枠体7の側面を被覆してなお余る残余部分を壁13の壁面に沿わせたり、前記残余部分を内方に折り畳んだりすることにより、枠体7全体を被覆しつつ、換気口前面に余裕部を生じさせることなく、換気口用カバーを緊密に装着できる。一方、前記枠体7の側面の奥行きが図3に示す枠体よりある程度大きくても、前記帯状部6の前記残余部分を奥行きの増大分に補填できるので、枠体7全体を被覆できる。このように、上記換気口用カバーによれば、枠体の側面の奥行きがある程度異なっても、緊密に装着できるとともに、枠体表面全体を被覆できるので、枠体全体の汚染を防止できる。
【0033】
さらに、フィルタ2のうち紐状体3による収縮部が枠体7の側面に完全に接触せず、両者間に隙間が生じる場合でも、フィルタ周縁部の帯状部6により前記隙間を覆うことができるので、汚れた空気が直接前記隙間から侵入して枠体7の外表面を汚染するのを防止できる。さらに、枠体側面にオイルポット等の凸部が形成されていても、前記帯状部6により被覆することができるので、前記凸部の汚れも防止できるとともに、美観にも優れる。
【0034】
なお、フィルタ2の中央部は、取付け状態において、完全に面一の平面部を形成する必要はなく、美観を損ねず、換気口へ吸引されるのを抑制できる範囲で波形等の余裕部を形成してもよい。
【0035】
また、伸縮性紐状体3は、環状挿通孔4に収容された状態で配されている必要はなく、縫合等の適宜の手段により換気口用カバー1の周縁部のうち端部より内方に、少なくとも部分的に一体に設けてもよい。紐状体3が、換気口用カバーの周縁部のうち端部より内方に部分的に設ける場合、前記帯状部はフィルタの周縁部に部分的に形成される。また、紐状体は伸縮性を有する材料に限らず、非伸縮性の材料で形成されていてもよい。すなわち、前記環状挿通孔4に開口部を設け、この開口部から紐状体の両端部を引き出した状態で挿通孔に紐状体を挿通してもよい。この場合、換気口を換気口用カバーで被冠した状態で上記紐状体の両端部を締結することにより、換気口用カバーを容易に取付けることができる。
【0036】
帯状部6は、枠体や壁の表面と緊密にフィットし得る柔軟性と、換気時の風にも靡いたり破断したりせず、取付け状態を保持できる程度の強度を有していればよい。例えば、帯状部6は、前記フィルタを構成する材料として記載したもののほか、通気性を有しないプラスチックフィルム又はシートなどで形成されていてもよい。帯状部6の幅は、換気口用カバーの装着性を損なわない範囲で選択でき、例えば0.5〜10cm程度、好ましくは1〜6cm程度、さらに好ましくは1.5〜4cm程度である。
【0037】
なお、換気口用カバー1のフィルタ2の周縁部を紐状体3により収縮させた際、通常、収縮に伴って帯状部6に折りひだ(皺)が形成される。そのため、帯状部6の幅などによっては、帯状部6の縁部において、枠体や壁との間に隙間が生じる場合がある。この隙間の生成を防止するため、帯状部6に、内方から外方へ延びる折筋、好ましくは、外方に拡がって延びる折筋を設けてもよい。また、さらに、帯状部の外周縁部のうち前記折筋間に、補強テープなどの補強材を設けてもよい。補強材としては、プラスチックフィルム又はシートなどを使用できる。このような換気口用カバーでは、前記折筋によって前記隙間が吸収されるので、帯状部と枠体又は壁との密着性が向上し、折りひだ部の隙間から汚れた空気が侵入するのを防止できる。そのため、枠体表面および換気口内の汚染を確実に防止できる。
【0038】
本発明の換気口用カバーは、前面が遮蔽されていない換気扇に対しては、上記のように、カバー支持具を介して取付けることができると共に、前面が支持枠等により遮蔽されている換気扇に対しては、カバー支持具を介することなく、そのまま換気扇に取付けることができる。また、換気扇に限らず、レンジフードなどの他の換気口にも好適に使用できる。
【0039】
図5は本発明の換気口用カバーをレンジフードに取付けた状態を示す斜視図である。
【0040】
換気口用カバー14は、前記と同様に形成されている。すなわち、換気口用カバー14は、フィルタ15と、このフィルタ15の周縁部に設けられた伸縮性紐状体16とを有しており、フィルタ15の端部と紐状体16との間には、帯状部17が形成されている。また、このレンジフードでは、レンジフード本体18の下面に換気口20が形成されている。
【0041】
このレンジフードに対し、換気口用カバー14を次のように取付けることができる。すなわち、換気口用カバー14の紐状体16を伸長させ、換気口20を覆う。そして、紐状体16の伸長を解放してフィルタ15を収縮させるとともに、レンジフード本体18(枠体)の側面19に係止することにより、レンジフードに取付けることができる。
【0042】
この取付け方法では、換気口用カバー14がフィルタ15の周縁部を収縮可能な紐状体16を有するので、換気口20の大きさが異なるレンジフードに対しても、紐状体16の伸長操作とその解放操作という簡単な操作で確実に取付けることができる。また、紐状体16がフィルタ15の端部より内方に設けられ、フィルタ15の周縁部に帯状部17が形成されているので、フィルタ15のうち紐状体16による収縮部がレンジフード本体18の側面19に完全に密着せず、紐状体16とレンジフード本体18の側面との間に隙間が生じる場合でも、フィルタ周縁部の帯状部17がレンジフード本体18の側面に密着して前記隙間を覆うので、汚れた空気が直接前記隙間から侵入してレンジフード本体18の側面を汚染するのを防止できる。
【0043】
なお、レンジフードに換気口用カバーを取付ける場合、換気口用カバーはフィルタの周縁部を収縮可能な紐状体を有していればよく、フィルタの周縁部に必ずしも帯状部が形成されていなくてもよい。このような換気口用カバーであっても、換気口の大きさの異なる広範なレンジフードに容易にかつ確実に取付けることができる。また、上記の取付け方法は、図5のような浅形のレンジフードに限らず、深形のレンジフードにも好適に適用できる。
【0044】
図6は本発明の換気口用カバー部材における換気口用カバーの一例を示す斜視図、図7は本発明の換気口用カバー部材における掛止部材の一例を示す斜視図、図8は換気口に図6の換気口用カバーを図7の掛止部材を用いて取付けた状態を示す斜視図、図9は図8の縦断面図である。
【0045】
換気口用カバー21は、フィルタ22の周縁部に伸縮性紐状体23を有している。より詳細には、フィルタ22は、その中央部を余して、周縁部が全周に亘り内方に折曲され、開口部25を有する袋状に形成されている。
【0046】
フィルタ22は前記フィルタ2と同様の材料で形成されており、フィルタ22の上記中央部は、取付け状態において平面部22aを形成する。また、フィルタ22のうち開口部25の縁部には環状挿通孔24が形成されている。環状挿通孔24は、フィルタ22の縁部を縫合したり、別に作製した挿通孔を有する部材をフィルタ22の縁部に固着等により取付けたりすることにより形成できる。この環状挿通孔24には、前記と同様の環状の伸縮性紐状体23が配されている。
【0047】
掛止部材26は、基板27と、基板27の一方の面の端部に設けられた歯状の突起片28とから構成されている。突起片28の基板27に対する角度は80°程度である。突起片28は、板状の基部と、この基部から延びる複数の突起体が並列した先端部とからなり、前記各突起体の先端は鋭角をなしている。前記突起体の長さはフィルタ22の厚みより大きく形成されている。そして、基板27の裏面側(突起片が形成された面の反対側の面)には、表面に粘着層を有する粘着テープ(図示せず)が取付けられている。
【0048】
掛止部材26を形成する材料としては、フィルタ22を掛止し得る強度を確保できるものであればよく、例えば、金属やプラスチックなどが例示できる。掛止部材26のうち基板27と突起片28は、同一の材料で形成されていてもよく、互いに異なる材料で形成されていてもよい。
【0049】
壁33にはファン34とファン34を囲む枠体29が設けられている。前記枠体29の前面31には、空気を通過させる多数のスリット32が設けられ、換気口35が形成されている。
【0050】
この換気口35に換気口用カバー21を以下のようにして取付けることができる。すなわち、枠体29の側面30に、複数の前記掛止部材26を適当な間隔をおいて固定する。より具体的には、換気口用カバー21を換気口35に取付けた状態において、突起片28の突起体の並列方向が、ファン34の吸引力がフィルタ22に作用する方向に対して直交する方向となり、且つ突起片28の傾斜方向が前記ファン34の吸引力がフィルタ22に作用する方向と反対方向となるように、掛止部材26を枠体29の側面30に配置し、前記粘着テープにより固定する。
【0051】
次いで、前記換気口用カバー21の紐状体23を伸長させ、換気口35を換気口用カバー21で覆う。そして、紐状体23の伸長を解放するとともに、フィルタ22のうち紐状体23の内側を掛止部材26の突起片28の突起体に貫通させ、紐状体23を突起片28の基部の外側(フィルタ22の縁部側)の壁面に当接させる。
【0052】
この取付け方法によれば、フィルタ22が、掛止部材26の突起片28の突起体により掛止され、しかもフィルタ22の周縁部が伸縮性紐状体23の伸縮力により収縮するので、フィルタ22のフィルタ取付け面に対して平行方向の移動を掛止部材26により規制できるとともに、フィルタ22のフィルタ取付け面に対して垂直方向の移動を前記紐状体23の伸縮力により規制できる。そのため、ファン34の吸引力が強く、紐状体23の伸縮力のみではフィルタ22がずれたり、換気口35に吸込まれるような場合でも、掛止部材26によりフィルタ22の前記平行方向のずれを確実に防止できる。一方、ファン34の作動および停止操作を繰返したり換気量を変化させる場合、室外の風などにより換気量が急激に変動する場合、フィルタ22の繊維密度が小さい場合など、掛止部材26のみではフィルタ22が掛止部材26から外れ、換気口用カバー21が脱離しやすい場合においても、前記紐状体23の伸縮力により、フィルタ22の前記垂直方向の移動が規制されるので、掛止部材26からのフィルタ22の脱離を防止できる。このように、上記取付け方法では、フィルタ22の周縁部を紐状体23で収縮させ、且つフィルタ22を掛止部材26に掛止するので、前記紐状体23および掛止部材26をそれぞれ単独で使用する場合の欠点を解消できるとともに、紐状体23および掛止部材26の本来有する機能を充分に発揮させることができる。そのため、換気口用カバー21を換気口35に、確実に且つ長期間安定に固定することができる。
【0053】
また、この例では、伸縮性の紐状体23を用いるため、紐状体23の伸長操作およびその解放操作という簡単な操作によりフィルタ22の周縁部を収縮させることができ、換気口用カバー21の取付け操作および取外し操作が極めて容易である。
【0054】
さらに、掛止部材26の歯状の突起片28では、先端部において複数の突起体が密に並列しているので、フィルタ掛止能を著しく高めることができる。また、突起片28の突起体がフィルタ22に働くファン34の吸引力の方向に対して直交する方向に並列しているので、各突起体の掛止機能を確実に発揮させることができ、換気口用カバー21の吸引、ずれを顕著に防止できる。また、突起片28の突起体の先端が鋭角に形成されているので、フィルタ22を容易に貫通させることができる。さらに、前記突起体の長さがフィルタ22の厚みより大きく形成されているとともに、突起片28が前記ファン34の吸引力の方向とは反対側に傾斜しているので、フィルタ22が掛止部材26から外れにくい。
【0055】
また、フィルタ22のうち紐状体23の内側を掛止部材26の前記突起体に貫通させ、紐状体23を突起片28のうち外側(フィルタ22の縁部側)の壁面に当接させて掛止しているので、紐状体23自体の移動を突起片28によって規制できるとともに、フィルタ22の歯状突起体からの脱離を紐状体23による伸縮力により確実に防止できる。そのため、紐状体23および掛止部材26が確実に機能し、換気口用カバー21を強固に固定できる。
【0056】
なお、換気口用カバー21のフィルタ22の中央部は、前記と同様、取付け状態において、完全に面一の平面部を形成する必要はない。また、伸縮性紐状体23は、縫合等の適宜の手段によりフィルタ22の周縁部と少なくとも部分的に一体に設けてもよい。また、紐状体は、前記と同様、非伸縮性の材料で形成されていてもよい。
【0057】
また、換気口用カバーは、前記に限らず、例えば前記換気口用カバー1のように、周縁部に帯状体が形成されたフィルタと、このフィルタの周縁部を収縮可能な紐状体とを有するカバーであってもよい。このような換気口用カバーを用いると、周縁部の帯状体により、掛止部材26の基板27全体を覆うことができるので、取付け状態において、基板27の側部に隙間が生じるのを防止できる。そのため、枠体29の表面の汚染を確実に防止できる。
【0058】
さらに、突起片28(または突起片28の先端部の突起体)の基板27に対する角度は、前記に限らず、フィルタ掛止機能を損なわない範囲で設定でき、例えば、30°〜150°、好ましくは45°〜135°、さらに好ましくは60°〜120°程度である。フィルタ掛止機能を高めるため、突起片28は、突起体の並列方向に対して直交する方向に、例えば5°以上、好ましくは10°以上傾斜しているのが好ましい。掛止部材26の前記突起体の先端は鋭角状でなくてもよく、フィルタ22を貫通できる形状であればよい。また、前記突起体は、突起片の少なくとも先端部に形成されていればよく、突起片が複数の並列した突起体で構成されていてもよい。突起体の長さは、必ずしもフィルタ22の厚みより大きくする必要はなく、フィルタ22を掛止可能な長さであればよい。突起体29の数は複数でなくてもよく1個であってもよいが、好ましくは複数(例えば3〜30程度)、さらに好ましくは5〜20程度である。突起体は先端が屈曲した鉤状であってもよい。さらに、突起片28は必ずしも基板27の端部に形成されている必要はなく、基板27の一方の面の中央部に設けられていてもよい。
【0059】
また、掛止部材は、上記のような構造に限らず、フィルタ22を掛止可能な突起部を有していれば特に限定されない。例えば、基板27に、複数の突起体がランダムに又は一定の規則性のもとに形成されていてもよい。
【0060】
好ましい掛止部材では、基板の一方の面に、少なくとも先端部に複数の並列した突起体を有する突起片を有し、紐状体を当接可能な当接面が形成されている。なお、この当接面は、複数の並列した突起体自体により形成されていてもよい。前記突起片は、突起体の並列方向に対して直交する方向に傾斜しているのが好ましい。
【0061】
さらに、掛止部材26の配設方向は上記に限らず、フィルタ掛止機能を損なわない範囲で適宜選択できる。掛止部材26の枠体29の側面30への固定は粘着テープに限らず、磁石、吸盤などの慣用の固定手段を用いることができる。また、フィルタ22のうち掛止部材26に掛止する部位は、前記に限らず、フィルタ22のフィルタ取付け面に対して平行方向の移動を規制できる部位であればよい。
【0062】
図10は、本発明の換気口用カバー部材における掛止部材の他の例を示す斜視図であり、図11は、図10の掛止部材を用いて図6の換気口用カバーを換気口に取付けた状態を示す縦断面図である。
【0063】
この掛止部材36は、基板37の一方の面のうち一方の端部に、前記掛止部材26と同様の突起片38が設けられていると共に、他方の端部に、基板37に対して略垂直に、前記突起片38と対向して板状の嵌入片39が設けられている。そして、突起片38と嵌入片39との間には、換気扇カバー21の紐状体23を嵌入するための凹部が形成されている。なお、前記嵌入片39の長さおよび高さは、突起片38と共に紐状体23を嵌入し得る範囲で適宜設定できる。また、嵌入片39の材質としては、前記基板と同様、金属、プラスティックなどを使用できる。
【0064】
この掛止部材36を用いて、換気口用カバー21を次のようにして取付けることができる。すなわち、嵌入片39の側壁面が壁33に沿うように、掛止部材36を粘着テープなどの固定手段により枠体29の側面30に取付け、前記と同様、換気口用カバー21の紐状体23を伸長させ、換気口35を前記換気口用カバー21で覆う。そして、紐状体23の伸長を解放すると共に、フィルタ22のうち紐状体23の内側を掛止部材36の突起片38の先端部の突起体に貫通させ、紐状体23を、突起片38と嵌入片39との間の凹部に嵌入させる。
【0065】
この掛止部材36を用いると、フィルタ22が、掛止部材36の突起片38により掛止され、フィルタ22の周縁部が伸縮性紐状体23の伸縮力により収縮するとともに、紐状体23が前記凹部に嵌入されるので、フィルタ22の上下左右の動きをいっそう強く規制できる。そのため、換気口用カバーを極めて強固に固定できる。また、上記の例では、基板37の端部に板状の嵌入片39が基板に対して略垂直に設けられているので、掛止部材36を壁33に密着させて固定することもでき、位置決めが容易である。
【0066】
なお、前記嵌入片39は、必ずしも板状である必要はなく、突起片38との間に紐状体23を嵌入し得る空間を形成可能な形状であればよく、例えば、棒状等であってもよい。また、基板37には複数の嵌入片が設けられていてもよい。
【0067】
図12は、本発明の換気口用カバー部材における掛止部材のさらに他の例を示す斜視図である。
【0068】
この掛止部材40は、フィルタを係止するための歯状の突起片が基板上に複数形成されている点で前記掛止部材26と相違する。すなわち、掛止部材40では、基部と複数の突起体が並列した先端部とからなる複数の突起片42が、基板41の一方の面上に、換気口用カバーの紐状体が挿入可能な程度の間隔をおいて、互いに略平行に形成されている。
【0069】
この掛止部材40では、基板41上に歯状の突起片42が複数個形成されているので、フィルタ周縁部を多数の突起体により掛止でき、フィルタのフィルタ取付け面に対して平行方向の移動を強く規制できる。そのため、紐状体の伸縮力と相俟って、フィルタに対する係止能が著しく向上する。また、複数の突起片42が、紐状体が挿入可能な間隔をおいて略平行に配置しているので、枠体の側面の奥行きの大きさが異なる換気口に対しても、紐状体の掛止位置を調整しつつ換気口用カバーを取付けることができるので、汎用性に優れる。
【0070】
なお、各突起片42の間隔は、必ずしも紐状体が挿入可能な程度でなくてもよく、各突起片が密に又は粗に配置されていてもよい。
【0071】
本発明の換気口用カバー部材は、前記のように、換気口の前面が枠体により遮蔽されたタイプのもののほか、前面が遮蔽されていない開口状態の換気口にも適用できる。後者の換気口の場合には、換気口の前面に換気口用カバーのフィルタを支持可能な支持枠を配設することにより、換気口用カバーを確実に且つ強固に固定できる。
【0072】
【発明の効果】
本発明の換気口用カバー、換気口用カバー部材および換気口用カバーの取付け方法によれば、換気口用カバーを換気口に容易に取付けることができると共に、汎用性に優れる。
【0073】
本発明の換気口用カバーおよび換気口用カバーの取付け方法によれば、壁と枠体とのコーナー部などの間隙から汚れた空気が換気口内に直接侵入するのを防止できるので、枠体および換気口内の汚染を著しく抑制できる。
【0074】
また、本発明の換気口用カバーによれば、換気口や枠体の大きさがある程度異なっていても、容易に且つ緊密に取付けられ、しかも枠体表面全体の汚れを防止できる。
【0075】
さらに、本発明の換気口用カバーの取付け方法によれば、フィルタの周縁部を収縮可能な紐状体を有する換気口用カバーを用いるので、換気口の大きさが異なっていても、換気口用カバーを簡単な操作で確実にレンジフードに取付けることができる。
【0076】
本発明の換気口用カバー部材は、フィルタの周縁部に収縮可能な紐状体を有する換気扇カバーと、枠体の側面に取付けられ、前記フィルタの周縁部を掛止可能な掛止部材とを含むので、換気口のファンの吸引力や換気量の変動等に拘らず、換気口用カバーを換気口に確実に且つ長期間安定に固定できる。
【0077】
本発明の他の換気口用カバーの取付け方法によれば、フィルタの周縁部に収縮可能な紐状体を有する換気口用カバーを、フィルタの周縁部を掛止可能な掛止部材を用いて換気口に取付けるので、換気口のファンの吸引力や換気量の変動等に拘らず、確実に且つ長期間安定に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の換気口用カバーの一実施例を示す斜視図である。
【図2】図2は図1の換気口用カバーを換気扇に取付けた状態を示す斜視図である。
【図3】図3は図2の要部縦断面図である。
【図4】図4は図1の換気口用カバーを換気扇に取付けた他の状態を示す要部縦断面図である。
【図5】図5は本発明の換気口用カバーをレンジフードに取付けた状態を示す斜視図である。
【図6】図6は本発明の換気口用カバー部材における換気口用カバーの一例を示す斜視図である。
【図7】図7は本発明の換気口用カバー部材における掛止部材の一例を示す斜視図である。
【図8】図8は換気口に図6の換気口用カバーを図7の掛止部材を用いて取付けた状態を示す斜視図である。
【図9】図9は図8の縦断面図である。
【図10】図10は本発明の排気口用カバー部材における掛止部材の他の例を示す斜視図である。
【図11】図11は図6の換気口用カバーを図10の掛止部材を用いて換気口に取付けた状態を示す縦断面図である。
【図12】図12は本発明の換気口用カバー部材における掛止部材のさらに他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,14,21…換気口用カバー
2,15,22…フィルタ
3,16,23…紐状体
4,24…挿通孔
6,17…帯状部
7,29…枠体
11,20,35…換気口
12…間隙
13,33…壁
18…レンジフード本体(枠体)
26,36,40…掛止部材
27,37,41…基板
28,38,42…突起片
39…嵌入片
Claims (1)
- 壁に設けた換気扇の枠体に形成された換気口に、難燃性不織布フィルタと、このフィルタの周縁部に少なくとも部分的に一体に設けられ、かつフィルタの周縁部を収縮可能な紐状体と、フィルタの端部と紐状体との間に形成された幅0.5〜10cmの不織布の帯状部とを有する換気口用カバーを取付ける方法であって、前記枠体の側面に、基板と歯状の突起片とで構成され、かつフィルタを掛止する掛止部材を取付け、換気口を換気口用カバーで覆い、紐状体によりフィルタを換気扇の枠体側面で収縮させるとともに、フィルタの周縁部を前記掛止部材に掛止し、紐状体を掛止部材の突起片の外側に掛止し、さらに前記帯状部を壁に沿わせることにより又は前記枠体と壁とのコーナー部の間隙に挿入することにより、前記枠体側面全体及び壁と枠体とのコーナー部を前記帯状部で覆う換気口への換気口用カバーの取付け方法。
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