JP3962378B2 - 換気扇フィルタ支持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、換気扇の換気口に装着される換気扇フィルタ支持装置及び換気扇用フィルタセットに関する。
従来から、換気扇の換気口には、汚染された空気や油煙などの吸入による羽根(ファン)やモーターなどへの汚染を防ぐため、排気口にフィルタが装着されている。このフィルタを換気口に装着するための手段としては、例えば、フィルタが装着されたプラスチックなどの成形枠によって換気口全体を完全に覆うタイプの換気口用カバーなどが知られている。しかし、このような換気口用カバーでは、換気口のサイズに応じて、異なるサイズのカバーが必要となる。そこで、製造コストの削減などの観点から、換気口のサイズに応じて、その大きさを調整できる換気口用カバーも提案されている。
例えば、実開昭61−6130号公報(特許文献1)には、折曲げ可能な板状物よりなり、かつ通気用開口部を有するカバー本体と、このカバー本体に取り付けられたフィルタ部材とを備えたフィルタカバーであって、カバー本体が少なくとも中央部が盛り上がった状態で装着される換気扇用フィルタカバーが開示されている。また、特開2001−272067号公報(特許文献2)には、裏面側に接着部を有し、換気扇カバーの両側部に個別に接合可能な対となる第1、第2の台座と、第1、第2の台座にそれぞれ第1、第2の折り曲げ部を介して基端側がそれぞれ連接され、中央には開口部が形成され、その先部は折り曲げ可能に連結されている第1、第2の通気面材とを有して、前記換気扇カバーに前記第1、第2の通気面材の先部が突出して取付けられる換気扇フィルタ保持枠が開示されている。
これらの換気扇フィルタカバー(又は保持枠)は、いずれも、折り曲げ可能な板状物の開閉によって、様々なサイズの換気口に対応する構造を有しており、これらのカバーの換気扇への装着には、フック、接着剤、マグネットなどが使用されている。しかし、これらのフィルタカバーでは、板状物が自由に開閉可能であるため、換気扇枠への固定や形状の保持性が低下し、前記装着方式では、長期間の使用などにより、固定位置からズレたり、換気扇枠から脱離し易い。しかも、フィルタを確実かつ強固に支持することが困難である。特に、薄い板状物を用いると、形状を保持しつつフィルタを強固に保持できなくなる。これらの位置ズレや脱離を防止するためには、ボルトなどで固定することも考えられるが、定期的な交換が必要であるフィルタにおいては操作が煩雑である。
実開昭61−6130号公報(実願昭59−90016号)(請求項1、明細書第10頁4〜13行、第1図) 特開2001−272067号公報(請求項1、段落番号[0012]、図1〜3)
従って、本発明の目的は、様々なサイズの換気口に装着できると共に、風圧などの外力が作用しても折曲形状を保持でき、フィルタを強固に支持できる換気扇フィルタ支持装置及びこの装置を含む換気扇用フィルタセットを提供することにある。
本発明の他の目的は、薄くても形状保持性が高く、フィルタを強固に支持できる換気扇フィルタ支持装置及びこの装置を含む換気扇用フィルタセットを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、簡便な方法で、換気扇枠に対して強固に仮止めできる換気扇フィルタ支持装置及びこの装置を含む換気扇用フィルタセットを提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、ヒンジ部、補強支持部及び補強部を有する平面状支持枠体を用いることにより、様々なサイズの換気口に装着可能な換気扇フィルタ支持装置において、取付部を換気扇枠側(平面状支持枠体の内側)に折り曲げて、補強支持部と組み合わせて換気扇枠に仮止めすると、フィルタを強固に支持できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の換気扇フィルタ支持装置は、換気扇枠の開口部をカバー可能なサイズを有する通気可能な平面状支持枠体と、この支持枠体の縦方向に形成されたヒンジ部と、前記支持枠体の横方向両側部に形成され、かつ前記換気扇枠に仮止め可能な取付部と、前記平面状支持枠体の縦方向両側部に所定の幅で折り曲げ可能に形成され、かつ前記ヒンジ部で前記平面状支持枠体を折り曲げた状態で内側への折り曲げにより前記平面状支持枠体を補強するための補強支持部と、この補強支持部の端部に換気扇枠側に折り曲げ可能に形成され、かつ折り曲げ状態で取付部の内側に位置する補強部とを備えている換気扇フィルタ支持装置であって、前記平面状支持枠体が、前記ヒンジ部により、換気扇枠体から膨出して折り曲げ可能であるとともに、前記取付部が、前記換気扇枠側に折り曲げ可能であり、前記補強支持部が換気扇枠側へ折り曲げられた状態で、前記補強部が傾斜折り目に沿って換気扇枠側へ折り曲げ可能であり、かつ前記取付部が、折り曲げられた前記補強部上に重なって折り曲げ可能である。この装置において、平面状支持枠体の横方向の略中央部に縦方向に延びるヒンジ部が形成され、かつ平面状支持枠体の縦方向両側部がヒンジ部から横方向へ向かって拡がり、ヒンジ部の長さよりも平面状支持枠体の横方向両側部の縦方向長さが大きく形成されていてもよい。前記取付部は、平面状支持枠体の横方向両側部から横方向に部分的又は全体的に所定の幅で延出し、かつ仮止め手段により換気扇枠に仮止め可能であってもよい。例えば、取付部を平面状支持枠体の内側に折り曲げて、仮止め手段により換気扇枠に仮止めしてもよい。なお、補強部は、取付部に固定しなくてもよいが、支持枠体の形状保持性を向上させるために、両面粘着テープなどの仮止め手段により固定してもよい。前記装置には、ヒンジ部と補強支持部の折り曲げ線(折り目線)との交点部に、ヒンジ部及び補強支持部の折り曲げに伴って生じる変形を吸収可能な切欠部が形成されていてもよい。
本発明には、周縁部が収縮可能なフィルタと前記装置とのセットであって、前記フィルタが、前記装置及び換気扇枠の側部をカバー可能である換気扇用フィルタセットも含まれる。
本発明では、平面状支持枠体が折り曲げ可能であるため、様々なサイズの換気口に装着できると共に、換気扇枠に対する取付部を、換気扇枠側又は内側に折り曲げて換気扇枠に仮止めするため、風圧などの外力が支持枠体に作用しても折曲形状を保持でき、フィルタを強固に支持できる。また、補強部を換気扇枠側に折り曲げると、補強支持部及び平面状支持枠体の縦方向両側部を補強することができる。特に、取付部の内側に折り曲げると、取付部と補強部とを一体化でき、さらに補強できる。そのため、平面状支持枠体の厚みが薄くても形状保持性が高く、フィルタを強固に支持できる。さらに、簡便な方法で、換気扇枠に対して強固に仮止めできると共に、周縁部が収縮可能なフィルタと組み合わせることにより、より簡便な方法で換気口をフィルタで覆うことができる。
以下、添付図面に基づいて本発明を説明する。図1は本発明の換気扇フィルタ支持装置の一例を示す展開図、図2は図1の換気扇フィルタ支持装置と換気扇フィルタを換気扇枠に取付けた状態を示す斜視図、図3は図2に示す換気扇フィルタ支持装置を取り付けた状態の横断面図、図4は図1の換気扇フィルタ支持装置を換気扇枠に取付けた状態を示す部分斜視図、図5は本発明の換気扇フィルタ支持装置の他の例を示す展開図、図6は本発明の換気扇フィルタ支持装置のさらに他の例を示す展開図である。なお、説明の都合上、同一の部材、部位には同一の符号を付している。
図1に示すように、換気扇フィルタ支持装置1は、換気扇枠の開口部をカバー可能なサイズを有し、かつ通気可能な平面状支持枠体2と、この支持枠体2の縦方向に形成されたヒンジ部3と、前記支持枠体2の横方向両側部に形成され、単一の折り目線4aによって換気扇枠側に折り曲げ可能な取付部4と、平面状支持枠体の縦方向両側部に所定の幅で形成され、かつ単一の折り目線5aによって換気扇枠側に折り曲げ可能な補強支持部5とで構成されている。さらに、補強支持部5の両端部(両隅部)には、単一の折り目線5bによって換気扇枠側に折り曲げ可能な補強部6が形成されている。また、ヒンジ部3と折り目線5aとの交点部には、ヒンジ部3及び補強支持部5の折り曲げに伴って生じる変形を吸収可能な切欠部7が形成されている。このような装置1は、プラスチック、紙などのシートで形成可能である。
より詳細には、平面状支持枠体2のヒンジ部3は、平面状支持枠体2の横方向の略中央部に形成されるとともに、折り曲げ易いように、二筋の折り目線3a及び3bで構成されている。そのため、平面状支持枠体2は、ヒンジ部3により、換気扇枠体から膨出して断面逆V字状又は逆U字状に折り曲げ可能である。換気扇枠に仮止めされた状態では、平面状支持枠体2はヒンジ部3を境にして折り曲げられ、その角度を調整することによって、様々なサイズの換気口(すなわち、様々な直径サイズを有する換気扇のファン)を有する枠体に装着が可能となる。
取付部4は、前記支持枠体2の横方向両側部から、それぞれ側方(横方向)に延出しており、縦方向の両端から縦方向の略中央部に向かって幅が狭くなる湾曲形状の取付辺として、前記横方向両側部の全域に形成されている。すなわち、取付部4は、前記横方向両側部の両端が大きな仮止め面積を有している。この取付部4は、この装置1の仮止めに当り、折り目線4aによって換気扇枠側(内側又は裏面側)に折り返され、前記取付部4の表面に取付けられた仮止め手段(両面粘着テープなど)により、簡便に換気扇枠に仮止めすることができる。取付部4が裏面側(換気扇枠側)へ折り返されて仮止めされることにより、図2や図3に示すように、フィルタ支持装置1は、断面形状において、ヒンジ部を頂部として膨出し、両端部(取付部)が内側に折り曲げられた構造を有する。このような構造は、取付部が換気扇枠側とは表面側に折り返された装置とは異なり、取付部を基部として折曲部かから外方向に膨出したアーチ状になり、外力(風圧など)が支持枠体に作用しても、形状を強固に保持できるとともに、取付部に外方向に拡げる力が作用するのを抑制できる。従って、取付部を内側又は裏面側に折り返すことにより、支持枠体の折曲形状を保持でき、フィルタを強固に支持することが可能となる。
平面状支持体枠2の縦方向両側部は、ヒンジ部3を中心として横方向へ向かうにつれて拡がっており、ヒンジ部3の長さよりも平面状支持枠体2の横方向両側部(即ち、折り目線4a)の縦方向長さが大きく形成されている。すなわち、平面状支持枠体2は、ヒンジ部3を中心線として左右対称な構造を有しており、ヒンジ部3を共通した上底辺とする対称な2つの台形状となっている。平面状支持枠体2の縦方向両側部を規定する折り目線5aは、それぞれ、両端部が支持枠体2の内側(ヒンジ部の方向)に向かって下降しており、各側部において、折り目線5aは「く」の字状(又はV字状)の形態で形成されている。このように、平面状支持枠体2の縦方向両側部を横方向の略中央部に行くにつれて傾斜させて下降させることにより、縦方向両側部に形成されている補強支持部5が、支持枠体を折り曲げた状態で内側(裏面側又は換気扇枠側)に折り曲げ易い構造とされている。また、補強支持部5は、折り目線5aを介して、平面状支持体枠2の縦方向両側部から所定の幅で上下方向に延出している。
補強支持部5は、前述の如く、平面状支持枠体の縦方向両側部に所定の幅で形成されているが、補強支持部5の幅は、換気扇枠に仮止めされた状態において、この縦方向両側部と換気扇枠との間に通気用の空間を保持できればよい。補強支持部5は、折り目線5aを介して、ヒンジ部3で平面状支持枠体を折り曲げた状態で、支持枠体の裏面側(内側又は換気扇枠側)に折り曲げられ、平面状支持枠体2の縦方向両側部を補強する役割を有する。
前記補強支持部5の両端部には、傾斜した折り目線5bが形成されており、この折り目線に沿って折り曲げ可能な三角形状の補強部6が形成されている。さらに、前記補強支持部5には、この切欠部7から縦方向に延びる単一の折り目線5cが形成されている。
補強部6も、図4に示すように、折り曲げ状態で取付部4の内側に位置するように、換気扇枠側に折り返されて取付部4に取り付けられる。補強部6を折り曲げて取り付けると、補強支持部を補強することが可能となり、その結果、平面状支持枠体2の縦方向両側部を補強すると共に、補強支持部5が折り目線5cによって内側に折れ曲がった状態を保持する。特に、補強部6を取付部4の内側に折り曲げて取付部4に取り付け、両者を一体化して仮止めすることにより、さらに縦方向両側部を補強できる。また、このような状態で仮止することにより、補強部6は、取付部4と補強支持部5とを一体化するための二重の補強部として機能するため、支持枠体の形状保持性を大きく高める。従って、補強部6は、フィルタ支持装置の装着状態での前述の立体構造の安定化にも寄与する。
なお、切欠部7も、ヒンジ部3及び補強支持部5の折り曲げに伴って生じる変形を吸収するため、補強支持部5が支持枠体2の外側(表面側)に折れ曲がらず、内側(換気扇枠側)に折れ曲がった状態を保持するのを補助している。
さらに、平面支持枠体2は、ヒンジ部3と取付部4と補強支持部5との間の領域に形成された通気部2aを有している。すなわち、平面状支持枠体2には、互いに連なる複数の支持部2bを残して通気部2aが形成されている。この通気部2aは、花びら模様の開口部として形成され、通気可能となっている。
なお、換気扇フィルタ支持装置の素材は、成形可能な素材であれば特に限定されず、例えば、種々のプラスチック(例えば、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリカーボネートなど)、紙、木材、金属などが使用できる。これらの素材のうち、成形性や加工性の点から、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックや紙が好ましい。換気扇フィルタ支持装置を構成する各部位は、同一の素材であってもよく、異なる素材であってもよいが、製造コストなどの点から、通常、同一の素材である。
平面状支持枠体において、ヒンジ部の構造は支持枠体を折り曲げ可能であればよく、二筋の折り目線に限定されず、例えば、単一の折り目線で形成してもよい。また、折り目線の他、ヒンジ構造、例えば、切り込み構造(例えば、支持枠体の厚みに対して1/2〜1/50、好ましくは1/5〜1/20程度の切り込み深さ)や蝶番構造などであってもよい。なお、ヒンジ部以外の折り曲げ線も、折り曲げ線(折り目線)に限定されず、ヒンジ部と同様のこれらの構造であってもよい。
平面状支持枠体の通気部も、通気可能な面積が確保されれば特に制限されず、他の模様(例えば、支持部が格子状に形成された模様やミシン目模様など)であってもよい。通気部の占有面積は、支持枠体の面全体に対して、40%以上(例えば、40〜99%)、好ましくは50〜95%、さらに好ましくは60〜90%程度である。
平面状支持枠体の縦方向両側部は、傾斜する必要はなく、平坦又は平行であってもよい。また、前記縦方向両側部は、補強支持部を形成し、平面状支持枠体の縦方向両側部を補強するためには、ヒンジ部から横方向へ向かって拡がり、ヒンジ部の長さよりも横方向両側部の縦方向長さが大きくなるように傾斜されているのが好ましい。この傾斜角度は、例えば、5〜60°、好ましくは10〜45°、さらに好ましくは15〜40°程度である。平面状支持枠体の横方向両側部の縦方向長さと、ヒンジ部の長さとの比は、前者/後者=3/1〜1/1、好ましくは2/1〜1.2/1、さらに好ましくは1.7/1〜1.3/1程度であってもよい。
取付部は、平面状支持枠体の横方向両側部に側方全域に形成する(即ち、横方向両側部から所定の幅で延出する取付辺として形成する)必要はなく、前記横方向両側部一部の部位(又は部分的)に形成してもよい。例えば、平面状支持枠体の横方向両側部から側方に部分的に延出して1又は複数の舌辺状延出取付部を形成してもよい。具体的には、図5に示すように、左右の横方向両側部に複数の舌辺状延出取付部24を形成してもよい。特に、支持強度の点及び補強部と組み合わせて二重の補強構造を形成する点から、横方向両側部のうち少なくとも両端部(コーナー部)を含む領域に形成するのが効果的である。中でも、折曲形状を保持し、フィルタを強固に支持するためには、取付辺として形成するのが有利である。
取付部の長さは、取り付ける換気扇口のサイズに応じて選択でき、換気扇フィルタ支持装置を補強する点からは、幅が大きいほど好ましく、通常、ヒンジ部の長さに対して、1/2〜1/20、好ましくは1/3〜1/15、さらに好ましくは1/4〜1/10程度であってもよい。取付部の幅も、換気扇枠と充分に接触可能な面積を有していればよく、特に限定されないが、補強部を形成する場合は、平面状支持枠体の横方向両側部の両端部を含む領域において、補強部に対して面接触(特に補強部の全面に対して接触)可能であるのが好ましい。取付部の形状も特に限定されないが、通常、少なくとも支持枠体の横方向両側部の両端部において四角形状である。取付部と換気扇枠との仮止め方法は、両面粘着テープなどの接着剤や粘着剤による方法の他、マグネットによる方法、係止又は係合(微細で複数のフック状突起物に繊維状物を絡ませて固定する方式、いわゆる面ファスナなどを含む)による方法であってもよい。
補強支持部は、必ずしも必要ではないが、平面状支持枠体の縦方向両側部を補強する点から、平面状支持枠の縦方向両側部の全域に設けるのが好ましい。補強支持部の幅は、例えば、ヒンジ部の長さに対して、1/3〜1/30、好ましくは1/4〜1/20、さらに好ましくは1/5〜1/15程度である。補強支持部の幅は均一(又は同一)である必要はなく、不均一であってもよいが、補強部を形成する点から、支持枠体の縦方向両側部の両端部で、補強部を形成可能な幅が形成されているのが好ましい。具体的には、図6に示すように、平面状支持枠体22の縦方向両側部の両端部からヒンジ部23の方向に向かって幅が小さくなるように、補強支持部25が形成されるとともに、補強支持部25の両端部に補強部26が形成されていてもよい。
補強部の形状も特に限定されず、三角形状の他、四角形状などであってもよい。補強部は、換気扇枠と直接接触して仮止めしてもよいが、取付部と組み合わせて仮止めするのが効果的である。特に、取付部の方がより大きな面積で換気扇枠と接触できるため、平面状支持枠体の横方向両側部の両端部位に形成された取付部に取付けるのが好ましい。補強部の大きさも支持枠体(又は支持装置)の補強の観点からは大きい方が好ましいが、取付部と組み合わせて仮止めする場合は、取付部の大きさに適合させればよい。
切欠部(空間部)は、補強支持部の強度を損なわない程度に形成すればよく、通常、ヒンジ部と補強支持部の折り曲げ線との交点域に設けられる。切欠部は、例えば、補強支持部の幅に対して1/2以下(例えば、1/5〜1/2、好ましくは1/4〜1/2程度)の大きさで、円状、楕円状、四角形状などの形状であってもよい。
このような換気扇フィルタ支持装置は、慣用の方法で製造することができ、例えば、プラスチックや紙で形成された成形品の場合は、打ち抜き加工などにより製造することができる。
換気扇フィルタ支持装置1は、図2に示すように、ヒンジ部3を境にして折り曲げられた形態で、換気扇枠12に仮止めすることができる。換気扇枠12に仮止めされた前記装置1の折り曲げ角度は、換気扇口を覆うことができれば特に限定されず、例えば、30〜150°、好ましくは40〜130°、さらに好ましくは50〜120°程度である。
前記装置1と換気扇枠12との仮止めにおいては、図4に示すように、取付部4が換気扇枠側に折り返され、取付部4と換気扇枠12とが仮止め手段(両面粘着テープなど)で仮止めされている。さらに、補強部6も、取付部4の内側に位置するように、換気扇枠側に折り返され、取付部4に両面粘着テープなどにより取付けられている。
本発明では、このような換気扇支持装置と、周縁部が収縮可能なフィルタとを組み合わせることにより、換気扇口にフィルタを装着できる。フィルタとしては、周縁部が収縮可能なフィルタの他、換気扇フィルタ支持装置及び換気扇枠の側部を被冠可能であれば、他のフィルタであってもよいが、周縁部が収縮可能なフィルタと組み合わせることにより、より簡便な方法で換気扇口にフィルタを装着することが可能となる。
具体的には、図3に示すように、ファン13とこのファンを囲む換気扇枠12とを有する換気扇は、壁14に設けられており、その換気扇の換気扇枠12には、仮止め手段8を介して、換気扇フィルタ支持装置1が仮止めされている。そして、フィルタ10が、前記装置1及び換気扇枠12の側部を覆っている。このフィルタ10は、周縁部が収縮可能なフィルタであり、様々な形状の換気扇枠に対応して換気口を覆うことができる。
フィルタ10は、フィルタ本体の他に、このフィルタ本体の周縁部に設けられた伸縮性紐状体11を有している。より詳細には、フィルタ10は、その中央部を余して、周縁部が全周に亘り内方に屈曲され、開口部を有する袋状に形成されている。
フィルタ10は、通気性を有する材料で形成されていればよいが、難燃性不織布で形成されているのが好ましい。難燃性不織布は、種々の材料で形成できるが、ポリビニルアルコールマトリックス中にポリ塩化ビニルがフィブリル状に存在する難燃性繊維と、補強繊維、例えばポリエステル繊維とで形成されているのが好ましい。不織布を構成する繊維の太さは、フィルタの強度や通気性を考慮して適宜選択できる。前記繊維の太さは、例えば2〜20デニール程度であり、10デニール以下(例えば5〜10デニール程度)である場合が多い。伸縮性紐状体は、伸縮性を有する材料、例えば、合成ゴムなどで構成してもよい。
このようなフィルタを使用することにより、伸縮性紐状体11の伸長操作及び解放操作という簡便操作によって、前記装置を装着した換気扇枠に容易にフィルタを取り付けることが可能となる。このようなフィルタとしては、例えば、特開2002−361019号公報に記載の換気口用カバーを使用することができる。
本発明は、換気扇のファンやモーターに対する汚染を防止するために用いられる換気扇フィルタを支持する装置、及びこの装置を含む換気扇フィルタセットとして有効である。
図1は本発明の換気扇フィルタ支持装置の一例を示す展開図である。 図2は図1の換気扇フィルタ支持装置と換気扇フィルタを換気扇枠に取付けた状態を示す斜視図である。 図3は図2に示す換気扇フィルタ支持装置を取り付けた状態の横断面図である。 図4は図1の換気扇フィルタ支持装置を換気扇枠に取付けた状態を示す部分斜視図である。 図5は本発明の換気扇フィルタ支持装置の他の例を示す展開図である。 図6は本発明の換気扇フィルタ支持装置のさらに他の例を示す展開図である。
符号の説明
1…換気扇フィルタ支持装置
2…平面状支持枠体
3…ヒンジ部
4…取付部
5…補強支持部
6…補強部
7…切欠部
10…フィルタ
12…換気扇枠

Claims (6)

  1. 換気扇枠の開口部をカバー可能なサイズを有する通気可能な平面状支持枠体と、この支持枠体の縦方向に形成されたヒンジ部と、前記支持枠体の横方向両側部に形成され、かつ前記換気扇枠に仮止め可能な取付部と、前記平面状支持枠体の縦方向両側部に所定の幅で折り曲げ可能に形成され、かつ前記ヒンジ部で前記平面状支持枠体を折り曲げた状態で内側への折り曲げにより前記平面状支持枠体を補強するための補強支持部と、この補強支持部の端部に換気扇枠側に折り曲げ可能に形成され、かつ折り曲げ状態で取付部の内側に位置する補強部とを備えている換気扇フィルタ支持装置であって、前記平面状支持枠体が、前記ヒンジ部により、換気扇枠体から膨出して折り曲げ可能であるとともに、前記取付部が、前記換気扇枠側に折り曲げ可能であり、前記補強支持部が換気扇枠側へ折り曲げられた状態で、前記補強部が傾斜折り目に沿って換気扇枠側へ折り曲げ可能であり、かつ前記取付部が、折り曲げられた前記補強部上に重なって折り曲げ可能である換気扇フィルタ支持装置。
  2. 平面状支持枠体の横方向の略中央部に縦方向に延びるヒンジ部が形成され、かつ平面状支持枠体の縦方向両側部がヒンジ部から横方向へ向かって拡がり、ヒンジ部の長さよりも平面状支持枠体の横方向両側部の縦方向長さが大きく形成されている請求項1記載の装置。
  3. 取付部が、平面状支持枠体の横方向両側部から横方向に部分的又は全体的に所定の幅で延出し、かつ仮止め手段により換気扇枠に仮止め可能である請求項1記載の装置。
  4. ヒンジ部と補強支持部の折り曲げ線との交点部に、ヒンジ部及び補強支持部の折り曲げに伴って生じる変形を吸収可能な切欠部が形成されている請求項記載の装置。
  5. 換気扇枠の開口部をカバー可能なサイズを有する平面状支持枠体と、この平面状支持枠体の横方向の略中央部で縦方向に形成されたヒンジ部と、前記支持枠体の横方向両側部から横方向へ延出するとともに換気扇枠側に折り曲げ可能に形成され、かつ前記換気扇枠に仮止め可能な取付部と、前記平面状支持枠体の縦方向両側部から所定の幅で延出するとともに、換気扇枠側へ折り曲げ可能に形成された補強支持部と、前記平面状支持枠体のうちヒンジ部と取付部と補強支持部との間の領域に形成された通気部と、前記補強支持部の隅部に前記取付部の内側に折り曲げ可能に形成された補強部と、前記ヒンジ部と補強支持部との交点部に形成された切欠部とを備えている換気扇フィルタ支持装置。
  6. 周縁部が収縮可能なフィルタと請求項1記載の装置とのセットであって、前記フィルタが、前記装置及び換気扇枠の側部をカバー可能である換気扇用フィルタセット。
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