JP4464248B2 - シールド拡幅工法及び拡幅覆工可能なシールド掘進機 - Google Patents

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Description

本発明は、覆工を拡幅させて断面形状が部分的に変化するシールドトンネルを施工する技術、詳しくは、シールド掘進機でシールドトンネルを施工しながら、その外周で拡幅用覆工を同時施工できるシールド拡幅工法及び拡幅覆工可能なシールド掘進機に関する。
道路トンネルの分合流部や地下鉄トンネルの駅部のように、トンネル断面形状が部分的に変化する箇所では、一般に開削工法が多く用いられている。しかし、大深度の場合や、上部に大型埋設物や地上構造物などがある場合には非開削工法で施工することが必要となる。
非開削工法としては、例えば並行する2つのシールドトンネルの間を拡幅した覆工で結合する場合、2つのシールドトンネル101・102の結合箇所を図1に示すように地上から地盤改良103をするとか、図2に示すようにトンネル内から薬液注入工法や凍結工法等などで地盤改良104をするとか、トンネル内部から先受工として、図3に示すようにかんざし桁(鋼材)105や図4に示すようにパイプ等106による曲線ボーリング工法を施工することで、地山の安定を図り、その後トンネルを切拡げて拡幅覆工を構築していた。
しかし、このような従来の工法では、特に切拡げ区間が長い場合には、地盤改良や先受工の範囲が多くなり、コストが増大する。また、地盤改良や先受工の工程がシールド掘進後となるため、全体工期も長くなるという問題があった。
一方、特許文献1(特開2001−329781号公報)には、シールドトンネルの拡幅部をシールド掘進と同時に行える次のような工法が開示されている。
シールド掘削機の前端部に、メインカッタとは別に伸縮カッタを設けるとともに、スキンプレートの外周の一部に、その断面形状を膨らませる張り出し部を出入可能に設ける。拡幅範囲を構築するには、伸縮カッタを突出させてシールド掘削機の掘削に伴って拡幅範囲を先行切削して地盤を緩め、或はスキンプレートから地山保持材を吐出して置き換える。張り出し部を側方に張り出してシールド掘削機の一部を拡大し、この拡大状態にて拡幅範囲を掘進すると共に、張り出し部内で拡大セグメントを組み立てて順次連結する。拡幅範囲の構築後、伸縮カッタ及び張り出し部を引っ込めて縮径し、シールド掘削機で通常径のトンネル掘削を続行する。
しかし、これによると次のような問題がある。
(1)スキンプレートの外周の一部に張り出し部を出入可能に設けた特殊なシールド掘削機を用いるため、シールド掘削機の構造が複雑で高価になる。
(2)シールド形状に合わせたセグメントによる拡幅覆工で、自由な拡幅覆工形状にできなく、またセグメントが重構造となるため、構造上安定性が悪い。
(3)張り出し部による拡幅範囲を含む広い範囲を伸縮カッタにより先行切削しなければならないので、シールド掘削機の姿勢制御等が難しく、施工性が悪い。
特開2001−329781号公報
本発明の課題は、一般的なシールド掘進機を用いて安価にかつ自由な断面形状に拡幅施工できるとともに、安定性が高い構造にでき、しかも施工性もよいシールド拡幅工法及びシールド掘進機を提供することにある。
本発明のシールド拡幅工法では、シールド掘進機内からその胴部の外周側方へ側部切削機を延ばして突出させ、シールド掘進機を掘進させながら、この側部切削機で地山をスリット切削してその切削によるスリット内に覆工材を挿入して覆工を施工することにより、シールド掘進機によるシールドトンネルからその外周側方へ張り出す拡幅用連続壁を構築する。
スリットへの覆工の施工は、前記覆工材を挿入したスリットへコンクリート等の固化材を充填して行っても、スリットへ覆工材を挿入して行ってもよい。
スリットへ覆工材を挿入して行う場合、多数の覆工材をシールド掘進機又はシールドトンネル内からスリットへ挿入して組み立てるとよい。その場合、組み立てた覆工材に反力をとって側部切削機を推進する。また、スリットへ覆工材を挿入する前に、地山一時的保持のための充填材をスリットへ充填するとよい。
固化材を充填して行う場合、固化材を固化材圧送機構によりシールド掘進機内からスリットへ圧送する。その圧送は、固化材圧送機構を側部切削機と一体に移動させて、側部切削機の後側で固化材をスリットへ圧送しても、固化材圧送機構を側部切削機と分離させ、側部切削機とは独立して固化材をスリットへ圧送してもよい。
側部切削機による切削土砂は、該側部切削機の後側において土砂取り込み機構にてシールド掘進機内に取り込む。
土砂取り込み機構は、側部切削機の後側に設けて側部切削機と一体に移動させることができる。
上下の拡幅用連続壁を先行シールドトンネルの施工に伴い構築した後、上下の拡幅用連続壁に沿って後行シールドトンネルを施工して、又は後行シールドトンネルの施工に伴って上下の拡幅用連続壁を先行シールドトンネルに沿って構築し、先行シールドトンネルと後行シールドトンネルを上下の拡幅用連続壁の間で結合するか、或いは、上下の拡幅用連続壁を、並行する2つのシールドトンネルの一方又は両方から構築して、2つのシールドトンネルを上下の拡幅用連続壁の間で結合すれば、並行する先行シールドトンネルと後行シールドトンネルとが拡幅部で結合された2連のシールドトンネルを施工できる。
拡幅用連続壁を、それ自体がトンネル構造となるようにシールドトンネルの施工に伴いその側部に連続構築すれば、トンネル構造となる拡幅用連続壁の内部でシールドトンネルの拡幅部を施工できる。
本発明による第1の態様のシールド掘進機は、上記の工法において、スリットへの覆工の施工を、スリットへコンクリート等の固化材を充填して行うものであって、シールド掘進機の胴部からその外周側方へ延ばして突出され、シールド掘進機の掘進に伴いその側方の地山をスリット切削する側部切削機と、その切削による土砂をシールド掘進機内に取り込む土砂取り込み機構と、スリット切削によるスリットにシールド掘進機内からコンクリート等の固化材を圧送する固化材圧送機構とを具備したものである。
本発明による第2の態様のシールド掘進機は、上記の工法において、スリットへの覆工の施工を、スリットへ覆工材を挿入して行うものであって、シールド掘進機の胴部からその外周側方へ延ばして突出され、シールド掘進機の掘進に伴いその側方の地山をスリット切削する側部切削機と、その切削による土砂をシールド掘進機内に取り込む土砂取り込み機構と、前記スリット切削によるスリットにシールド掘進機内から覆工材を挿入する覆工材挿入機構とを具備したものである。
本発明によれば次のような効果がある。
(1)一般的なシールド掘進機に、安価な側部切削機と土砂取り込み機構及び固化材圧送機構を組み込んだシールド掘進機を用いて、シールドトンネルから安価に拡幅施工できる。
(2)拡幅用連続壁を自由な断面形状にできるため、シールドトンネルの側部に限らず下部や上部であっても自由な断面形状の拡幅部を構築できる。
(3)拡幅部を安定した合理的構造にできる。
(4)シールド掘進機の掘進に伴い、トンネル側部を側部切削機でスリット切削し、そのスリットに固化材を圧送、又は覆工材を挿入して拡幅用連続壁を同時に構築するため、施工性がよいとともに、地山を緩めることがない。
(5)併設トンネルの拡幅部分に先行して先受工を構築できるので、切り拡げ時に発生する沈下等の環境への影響を防止できる。
(6)スリットへの覆工材として鋼材等の高強度のものを用いると、トンネル本体の覆工として利用できるので、経済的である。
次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図5、図6及び図7に本発明で使用するシールド掘進機の概要を示す。このシールド掘進機1は、単円のシールドトンネル2を施工できるシールド掘進機としての公知の基本構造に加え、その胴部(スキンプレート)3内に設けられた切削機収納部4から胴部3の外周側方へ延ばして突出させることができる側部切削機5を伸縮可能(出没可能)に装着している。側部切削機5は、図8に示すように複数台を長さ方向に継ぎ足すこともできる。切削機収納部4はシールド掘進機1内の隔壁4aによって形成されている。
シールド掘進機1の前面のメインカッタ6を回転させて地山を円形に掘削(掘進)しながら、突出状態とした側部切削機5を駆動させると、この側部切削機5は、胴部3の側方の地山をメインカッタ6よりも後方において同時にスリット切削(スリット状に切削)する。その切削による土砂は、側部切削機5に付設した後述する土砂取り込み機構により切削機収納部4内に一旦取り込まれてから、メインカッタ6による土砂と共にシールド掘進機1外へ搬送される。
側部切削機5の切削により形成されるスリットに、シールド掘進機1内から後述のように固化材圧送機構でコンクリート等の固化材を圧送すると、図9に示すようにシールドトンネル2の側部から延びる拡幅用連続壁7が構築される。この拡幅用連続壁7は、同図(A)に示すように、鉄筋等8によりシールドトンネル2のセグメントと一体化、或いは同図(B)に示すように、セグメントに切欠きを設けてジベル等9で一体化した上、シールドトンネル2の外周の裏込め材10に比べて高強度な裏込め材11を注入することにより、シールドトンネル2と強固に一体化する。
拡幅用連続壁7の断面形状は、側部切削機5の長さ方向の形状に依存するので、側部切削機5を図5のように弧状にすれば、拡幅用連続壁7の断面形状も図9に示すように弧状となる。
図10、図11、図12、図13のそれぞれに、側部切削機5の異なる具体例を土砂取り込み機構及び固化材圧送機構と共に示す。
図10の例は、側部切削機5をチェーンカッタ方式としたもので、切削機収納部4内から胴部(スキンプレート)3の外方へ突出するチェーンカッタ12を循環させて地山を切羽方向にスリット切削する。チェーンカッタ12の後側には、それと一体に切削機収納部4の内外方向に伸縮するジャケット13が設けられ、このジャケット13の先端部まで延びている送泥管14から、チェーンカッタ12の先端部(外端部)の前方へ向けて送泥しながら、切削機収納部4内に入ってくる泥土を排泥管15にて排出することにより、切削土砂を取り込む。同時にまた、ジャケット13の中間部まで延びている固化材圧送管16から後方へ向けてコンクリート等の固化材を圧送して、切削によるスリットに固化材を充填することにより、シールド掘進機1の掘進に伴って拡幅用連続壁7を構築していく。
図11の例は、側部切削機5を水平方向に回転するローラカッタ方式としたもので、複数の直列するローラカッタ17をチェーン18で同時に水平方向に回転させて地山をスリット切削する。送泥・排泥による切削土砂の取り込み、及び固化材圧送による拡幅用連続壁7の構築は図10の場合と同様である。
図12の例は、側部切削機5を鉛直方向に回転するローラカッタ方式としたもので、複数の直列するローラカッタ19を同軸20で同時に鉛直方向に回転させて地山をスリット切削する。送泥・排泥による切削土砂の取り込み、及び固化材圧送による拡幅用連続壁7の構築は図10の場合と同様である。
図13の例は、側部切削機5をオーガ方式としたもので、並列する複数のオーガ21を同時回転ユニット22で同時に回転させて地山をスリット切削する。送泥・排泥による切削土砂の取り込み、及び固化材圧送による拡幅用連続壁7の構築は図10の場合と同様である。
図10、図11、図12、図13の例では、いずれも固化材圧送管16をジャケット13内に設置して側部切削機5と一体にシールド掘進機1の側部の内外方向に移動できるようにしたが、図14に示すように固化材圧送管16を側部切削機5とは分離させて、独立してシールド掘進機1の側部の内外方向に移動できるようにしてもよい。
図15、図16、図17は、側部切削機5の伸縮動作と拡幅用連続壁7の構築手順についてそれぞれ異なる例を示し、各図において(A)、(B)、(C)の順に工程が変わることを表す。
図15の例では、シールド掘進機1を停止させた状態で側部切削機5を地山掘削しながらシールド掘進機1の側部外方へ突出させ、その突出状態のまま、シールド掘進機1の掘進に伴い上述のように側部切削機5で切羽方向にスリット切削しながらコンクリート等の固化材を圧送して、拡幅用連続壁7を最後まで連続して構築した後、側部切削機5を切削機収納部4に収納する。
図16の例では、シールド掘進機1を停止させた状態で側部切削機5を地山掘削しながらシールド掘進機1の側部外方へ突出させ、その突出状態のまま、シールド掘進機1の掘進に伴い上述のように側部切削機5で切羽方向にスリット切削しながらコンクリート等の固化材を圧送して、拡幅用連続壁7を所要区間連続して構築する。この後、側部切削機5を切削機収納部4に一旦収納し、シールド掘進機1の掘進と側部切削機5の伸縮による切削及び固化材圧送を繰り返して残りの連続壁7aを構築する。
図17の例では、シールド掘進機1を停止させた状態で側部切削機5を地山掘削しながらシールド掘進機1の側部外方へ突出させた後、側部切削機5の先方へ向かってコンクリート等の固化材を圧送し、拡幅用連続壁を部分的に構築する。この後、側部切削機5の収納、シールド掘進機1の掘進、側部切削機5による切削、コンクリート等の固化材の圧送を繰り返して拡幅用連続壁7を構築する。
次に、本発明を適用した拡幅工の施工例について説明する。
図18〜図20は、先行シールドトンネルと後行シールドトンネルとの間を拡幅する場合であって、図18に示すようにシールド掘進機1を掘進させて先行シールドトンネル2Aを施工しながら、シールド掘進機1の上下に装着した上下対称の側部切削機(同図では図示せず)と、それらに付属する土砂取り込み機構及び固化材圧送機構にて上下対称の拡幅用連続壁7A・7Bを同時に構築する。
この後、図19に示すように、上下の拡幅用連続壁7A・7Bの間でこれらに沿ってシールド掘進機1を掘進させて後行シールドトンネル2Bを施工してから、図20に示すように両シールドトンネル2A・2Bの切拡げ部分のセグメントを撤去し、上下の拡幅用連続壁7A・7Bの間で拡幅用の上下の覆工23A・23Bや中間壁24等を構築して、両シールドトンネル2A・2B間を結合する。
図21の施工例は、並行する2本のシールドトンネル2A・2Bの離隔が大きい場合、これらシールドトンネル2A・2Bのそれぞれについて上下の拡幅用連続壁7A・7Bを構築して、両方からの拡幅用連続壁を上下それぞれ連続させ、その上下の拡幅用連続壁の間で拡幅用の上下の覆工23A・23Bや中間壁24等を構築して、両シールドトンネル2A・2B間を結合したものである。
図22の施工例は、拡幅用連続壁7を、それ自体がトンネル構造となるようにシールドトンネルの施工に伴いその側部に連続構築し、この拡幅用連続壁7内においてシールドトンネル2からの拡幅覆工部25を施工した場合である。また、図23はそれをシールドトンネル2の下部に設けた場合である。
上記の実施例では、側部切削機で切削したスリットへコンクリート等の固化材を充填して拡幅用連続壁を構築したが、次に覆工材を挿入して構築する実施例について説明する。
図24及び図25に示すように、前面にカッタ26を備えたアーチ形の側部切削機27を、シールド掘進機1の胴部から側方へ延ばして突出させ、シールド掘進機1を掘進してセグメント28によるシールド覆工29を施工しながら、側部切削機27で地山をアーチ形にスリット切削し、そのスリット30内にコンクリートプレキャスト材や鋼管や鋼製角パイプ等の覆工材31をシールド掘進機1内から順次挿入して組み立て、覆工材31によるアーチ形の拡幅用連続壁32を構築する。側部切削機27は、図26(A)に示すように、その内部の推進ジャッキ33により、組み立てを終えた覆工材31に反力をとって推進させる。そのとき、図26(B)に破線で示すように、シールド掘進機1から送り出されてくる覆工材31のための挿入スペースを側部切削機27内に確保し、この挿入スペースへ送られてきた覆工材31を推進ジャッキ33によりスリット30内で押し出す。なお、符号34は、側部切削機27のテール部で覆工材31との間をシールするテールシールである。
図27及び図28に示す例は、図24及び図25に示した例と基本的には同じであるが、切削したスリット30へ覆工材31を挿入するまでの地山の一時的保持のために、スリット30へ事前にゲル化泥水などの充填材35を充填しておいてから、覆工材31を挿入する。
図29及び図30に示す例では、覆工材31を、シールド掘進機1からではなく、施工されたシールド覆工29からスリット30へ挿入する。
図31に示す例は、上向きのアーチ形側部切削機27Aを、先行のシールド掘進機1Aに設けられた張り出し部36から後行のシールド掘進機1Bへ向けて延ばし、上側のスリット37Aをアーチ形に切削するとともに、下向きの側部切削機27Bを、先行のシールド掘進機1Aの胴部から後行のシールド掘進機1Bへ向けて延ばし、下側のスリット37Bを切削する。そして、シールド掘進機1A・1Bによる仮設のシールド覆工38A・38Bを施工するとともに、上側のスリット37Aに覆工材を挿入して、両シールド覆工38A・38Bの上側にアーチ形の上側拡幅用連続壁39Aを施工し、同様に下側のスリット37Bに覆工材を挿入して、両シールド覆工38A・38B間の下側に下側拡幅用連続壁39Bを施工する。この後、仮設のシールド覆工38A・38Bを撤去して、これらの領域を含む大断面トンネル40を完成させる。
図32に示す例は、2台のシールド掘進機1A・1Bのそれぞれに張り出し部36A・36Bを設けて、これらの間に上向きのアーチ形側部切削機27Aを渡すとともに、2台のシールド掘進機1A・1Bの下部間に下向きの側部切削機27Bを渡し、これらシールド掘進機1A・1Bと側部切削機27A・27Bを同時に掘進させる。そして、シールド掘進機1A・1Bによる仮設のシールド覆工38A・38Bを施工すると同時に、アーチ形の上側拡幅用連続壁39A及び下側拡幅用連続壁39Bを施工する。この後、仮設のシールド覆工38A・38Bを撤去して、これらの領域を含む大断面トンネル40を完成させる。
図33に示す例は、シールド掘進機1に収納可能な左右の張り出し部41A・41Bを設け、これら張り出し部41A・41Bから左右の側部切削機42A・42Bを下向き延ばして左右のスリット43A・43Bを切削し、これらスリット43A・43Bに覆工材を挿入して左右の拡幅用連続壁44A・44Bを施工する。そして、これらの間を掘削してその下部を地盤改良45してから、シールド掘進機1によるシールド覆工46を撤去して、その領域を含む大断面トンネル47を完成させる。
以上、本発明の実施例について説明したが、シールドトンネルや拡幅用連続壁の断面形状は上述のような形態に限らない。
非開削による従来工法で、地上から地盤改良をする場合の断面図である。 同じくトンネル内から薬液注入工法や凍結工法等などで地盤改良をする従来例の断面図である。 同じくトンネル内部からかんざし桁を先受工として施工する従来例の断面図である。 同じく先受工となるパイプ等を曲線ボーリング工法で施工する従来例の断面図である。 本発明で使用するシールド掘進機の概要を示す斜視図である。 その断面図である。 それにおける側部切削機が内外方向に伸縮することを表す模式図で、(A)は収納状態、(B)は突出状態である。 側部切削機の継ぎ足しが可能なことを示す模式図である。 本発明の施工例を示す断面図で、(A)は拡幅用連続壁とシールドトンネルのセグメントとを鉄筋等で一体化した場合、(B)はセグメントに切欠きを設けてジベル等で一体化した場合である。 側部切削機をチェーンカッタ方式として土砂取り込み機構及び固化材圧送機構と共に示す図で、(A)は水平方向の簡略断面図、(B)は鉛直方向の簡略断面図である。 側部切削機を水平方向に回転するローラカッタ方式とした同様の図である。 側部切削機を鉛直方向に回転するローラカッタ方式とした同様の図である。 側部切削機をオーガ方式とした同様の図である。 固化材圧送管を側部切削機とは分離させた水平方向の簡略断面図である。 側部切削機の伸縮動作と拡幅用連続壁の構築手順を(A)、(B)、(C)の工程順に示す図である。 その異なる例を同様に示す図である。 更に異なる例を同様に示す図である。 本発明を適用した拡幅工の施工例を段階的に示し、(A)は断面図、(B)は斜視図である。 次の段階を示す同様の図である。 最後の段階を示す同様の図である。 並行する2本のシールドトンネル間を拡幅する施工例を示す斜視図である。 シールドトンネルの側部を拡幅する施工例を示す斜視図である。 シールドトンネルの下部を拡幅する施工例を示す斜視図である。 切削したスリットへ覆工材を挿入して拡幅用連続壁を構築する実施例の平面図である。 その簡略断面図である。 同実施例における側部切削機の断面を示し、(A)は覆工材を押し出しながら側部切削機を推進させる状態、(B)は側部切削機内に覆工材の挿入スペースを確保した状態である。 地山の一時的保持のために、切削したスリットへ充填材を充填する実施例の平面図である。 その簡略断面図である。 覆工材をシールド覆工内からスリットへ挿入する実施例の平面図である。 その簡略断面図である。 先行シールド掘進機に設けられた張り出し部から側部切削機を後行シールド掘進機へ延ばしてスリット切削する実施例の施工手順を(A)〜(D)の順に示す図である。 2台のシールド掘進機の張り出し部間に側部切削機を渡してスリット切削する実施例の施工手順を(A)〜(D)の順に示す図である。 シールド掘進機の収納可能な左右の張り出し部から左右の側部切削機を下向き延ばしてスリット切削する実施例の施工手順を(A)〜(D)の順に示す図である。
符号の説明
1 シールド掘進機
2・2A・2B シールドトンネル
3 胴部(スキンプレート)
4 切削機収納部
4a 隔壁
5 側部切削機
6 メインカッタ
7・7A・7B 拡幅用連続壁
8 鉄筋等
9 ジベル等
10・11 裏込め材
12 チェーンカッタ
13 ジャケット
14 送泥管
15 排泥管
16 固化材圧送管
17 ローラカッタ
18 チェーン
19 ローラカッタ
20 軸
21 オーガ
22 同時回転ユニット
23A・23B 上下の覆工
24 中間壁
25 拡幅覆工部
26 カッタ
27・27A・27B 側部切削機
28 セグメント
29 シールド覆工
30 スリット
31 覆工材
32 拡幅用連続壁
33 推進ジャッキ
34 テールシール
35 充填材
36 張り出し部
37A・37B スリット
38A・38B シールド覆工
39A・39B 拡幅用連続壁
40 大断面トンネル
41A・41B 左右の張り出し部
42A・42B 左右の側部切削機
43A・43B 左右のスリット
44A・44B 左右の拡幅用連続壁
45 地盤改良
46 シールド覆工
47 大断面トンネル

Claims (20)

  1. シールド掘進機内からその胴部の外周側方へ側部切削機を延ばして突出させ、シールド掘進機を掘進させながら、この側部切削機で地山をスリット切削してその切削によるスリット内に覆工材を挿入して覆工を施工することにより、シールド掘進機によるシールドトンネルからその外周側方へ張り出す拡幅用連続壁を構築することを特徴とするシールド拡幅工法。
  2. スリットへの覆工の施工は、前記覆工材を挿入したスリットへコンクリート等の固化材を充填して行うことを特徴とする請求項1に記載のシールド拡幅工法。
  3. 多数の覆工材をシールド掘進機又はシールドトンネル内からスリットへ挿入して組み立てることを特徴とする請求項に記載のシールド拡幅工法。
  4. 組み立てた覆工材に反力をとって側部切削機を推進することを特徴とする請求項に記載のシールド拡幅工法。
  5. スリットへ覆工材を挿入する前に、地山一時的保持のための充填材をスリットへ充填することを特徴とする請求項又は4のいずれかに記載のシールド拡幅工法。
  6. コンクリート等の固化材を固化材圧送機構によりシールド掘進機内からスリットへ圧送することを特徴とする請求項2に記載のシールド拡幅工法。
  7. 固化材圧送機構を側部切削機と一体に移動させて、側部切削機の後側で固化材をスリットへ圧送することを特徴とする請求項に記載のシールド拡幅工法。
  8. 固化材圧送機構を側部切削機と分離させ、側部切削機とは独立して固化材をスリットへ圧送することを特徴とする請求項に記載のシールド拡幅工法。
  9. 側部切削機をシールド掘進機の張り出し部から延ばして突出させることを特徴とする請 求項1ないしのいずれかに記載のシールド拡幅工法。
  10. 側部切削機による切削土砂を、該側部切削機の後側において土砂取り込み機構にてシールド掘進機内に取り込むことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のシールド拡幅工法。
  11. 土砂取り込み機構を側部切削機の後側に設けて側部切削機と一体に移動させることを特徴とする請求項10に記載のシールド拡幅工法。
  12. 上下の拡幅用連続壁を先行シールドトンネルの施工に伴い構築した後、上下の拡幅用連続壁に沿って後行シールドトンネルを施工して、又は後行シールドトンネルの施工に伴って上下の拡幅用連続壁を先行シールドトンネルに沿って構築し、先行シールドトンネルと後行シールドトンネルを上下の拡幅用連続壁の間で結合することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のシールド拡幅工法。
  13. 上下の拡幅用連続壁を、並行する2つのシールドトンネルの一方又は両方から構築して、2つのシールドトンネルを上下の拡幅用連続壁の間で結合することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のシールド拡幅工法。
  14. 拡幅用連続壁を、それ自体がトンネル構造となるようにシールドトンネルの施工に伴いその側部に連続構築することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のシールド拡幅工法。
  15. シールド掘進機の胴部からその外周側方へ延ばして突出され、シールド掘進機の掘進に伴いその側方の地山をスリット切削する側部切削機と、その切削による土砂をシールド掘進機内に取り込む土砂取り込み機構と、前記スリット切削によるスリットにシールド掘進機内からコンクリート等の固化材を圧送する固化材圧送機構とを具備し、シールド掘進機によるシールドトンネルからその外周側方へ張り出す拡幅用連続壁を構築できるようにしたことを特徴とする拡幅覆工可能なシールド掘進機。
  16. 側部切削機は、シールド掘進機内に設けられた切削機収納部から内外方向に伸縮可能に装着されていることを特徴とする請求項15に記載の拡幅覆工可能なシールド掘進機。
  17. 固化材圧送機構は、側部切削機の後側に設けられて側部切削機と一体に移動されることを特徴とする請求項16に記載の拡幅覆工可能なシールド掘進機。
  18. 固化材圧送機構は側部切削機と分離され、側部切削機とは独立して固化材をスリットへ圧送することを特徴とする請求項17に記載の拡幅覆工可能なシールド掘進機。
  19. シールド掘進機の胴部からその外周側方へ延ばして突出され、シールド掘進機の掘進に伴いその側方の地山をスリット切削する側部切削機と、その切削による土砂をシールド掘進機内に取り込む土砂取り込み機構と、前記スリット切削によるスリットにシールド掘進機内から覆工材を挿入する覆工材挿入機構とを具備し、シールド掘進機によるシールドトンネルからその外周側方へ張り出す拡幅用連続壁を構築できるようにしたことを特徴とする拡幅覆工可能なシールド掘進機。
  20. 土砂取り込み機構は、側部切削機の後側に設けられて側部切削機と一体に移動されることを特徴とする請求項1519のいずれかに記載の拡幅覆工可能なシールド掘進機。
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