JP4322688B2 - 大断面トンネルの施工方法 - Google Patents

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本発明は、複数の矩形推進管を並設してトンネルの覆工体を構築した後に大断面トンネルを施工する大断面トンネルの施工方法に関するものである。
地下にトンネルを構築する場合、トンネル軸に沿ってトンネルの両側に山留め壁を構築し、その内部を掘削してトンネル函体を構築した後に埋戻しをおこない、山留め壁を撤去する開削工法がおこなわれている。
一方、道路や鉄道などの下に地下立体交差トンネルを構築する場合は、上記する開削工法による地上交通への障害を回避するために、シールド工法や推進工法による施工が一般的である。
ところで、近年の交通量の増加や地下トンネルの適用の多様化などから地下トンネルが大断面化してきている。かかる大断面トンネルを構築する場合、シールド工法にて複数の小断面トンネルを構築して連結させることにより大断面トンネルを構築している(特許文献1参照)。すなわち、複数の小断面の矩形トンネルを掘進後、かかる小断面トンネルを構成する鋼製プレートを撤去して本設の大断面トンネル用の鉄筋を組み立て、コンクリートを打設して大断面のボックストンネルを構築するものである。図10には上記する仮設施工から本設施工までの概要を示している。並列する小断面トンネルa,a間に薬液注入等の地盤改良bをおこなって止水を施した後、本設トンネルcの構築に障害となる内部のプレートを撤去後、小断面トンネルa,a間に例えば無収縮モルタルの充填やコーキングの施工をおこなう。かかる止水施工により二重、三重の止水構造を構築後、本設トンネルcの構築に移行するものである。
特開2001−214699号公報
前記した従来の大断面トンネルの施工方法にあっては、次のような問題点がある。
<1>小断面トンネル間の背面に薬液注入等の地盤改良を施す場合、背面地盤の地盤性状の不確実性から薬液の注入量が設計注入量以上となることがある。かかる場合には施工コストが増加するだけでなく、工期の長期化や途中で別途の地盤改良工事をおこなう必要が生じ得る。
<2>小断面トンネルを構成する内部プレートなどを撤去する際、小断面トンネル間の背面に施した薬液注入等による改良地盤にひずみが生じたり、さらには亀裂が発生したりする可能性がある。かかるひずみや亀裂によって止水性が失われた場合には、その対策に別途の工費と工期を要することとなる。
上記のような問題を解決するために、本発明の大断面トンネルの施工方法は、複数の矩形推進管を並設してトンネルの覆工体を構築した後に大断面トンネルを施工する大断面トンネルの施工方法であって、その外郭に地盤切削用拡幅ビットを突設した掘削機を使用して、拡幅部を備えた推進管用掘削孔を造成しながら矩形推進管を地中に設置する先行推進管設置工程と、前記拡幅部に裏込め材を注入する裏込め材注入工程と、その外郭に裏込め材切削用拡幅ビットを突設した掘削機を使用して、裏込め材が充填された前記拡幅部の一部を切削して切削部を構成し、該切削部に袋体を引き込みながら先行設置された前記矩形推進管に並設する矩形推進管を地中に設置する後行推進管設置工程と、前記袋体に注入材を注入する袋体注入工程と、から前記覆工体を構築し、前記後行推進管の側方または上下方向において後行推進管を並設する場合は、前記後行推進管設置工程と前記袋体注入工程を繰返すことによって前記覆工体を構築し、前記覆工体にて土留めをしながら大断面トンネルの施工をおこなう、大断面トンネルの施工方法である。
また、本発明の大断面トンネルの施工方法は、複数の矩形推進管を並設してトンネルの覆工体を構築した後に大断面トンネルを施工する大断面トンネルの施工方法であって、その外郭に地盤切削用拡幅ビットを突設した掘削機を使用して、拡幅部を備えた推進管用掘削孔を造成しながら矩形推進管を地中に設置する先行推進管設置工程と、前記矩形推進管の外周及び前記拡幅部に注入された滑材を裏込め材に置換する裏込め材注入工程と、その外郭に裏込め材切削用拡幅ビットを突設した掘削機を使用して、裏込め材が充填された前記拡幅部の一部を切削して切削部を構成し、該切削部に袋体を引き込みながら先行設置された前記矩形推進管に並設する矩形推進管を地中に設置する後行推進管設置工程と、前記袋体に注入材を注入する袋体注入工程と、から前記覆工体を構築し、前記後行推進管の側方または上下方向において後行推進管を並設する場合は、前記後行推進管設置工程と前記袋体注入工程を繰返すことによって前記覆工体を構築し、前記覆工体にて土留めをしながら大断面トンネルの施工をおこなう、大断面トンネルの施工方法である。
また、本発明の大断面トンネルの施工方法は、複数の矩形推進管を並設してトンネルの覆工体を構築した後に大断面トンネルを施工する大断面トンネルの施工方法であって、その外郭に地盤切削用拡幅ビットを突設した掘削機を使用して、拡幅部を備えた推進管用掘削孔を造成しながら該掘削機の外周及び該拡幅部に滑材を注入し、袋体に流体を注入しながら先行する矩形推進管を地中に設置する先行推進管設置工程と、前記矩形推進管の外周及び前記拡幅部に注入された滑材を裏込め材に置換する裏込め材注入工程と、先行設置された前記矩形推進管に並設する矩形推進管を、前記袋体内の前記流体を除去しながら地中に設置するとともに後行の該矩形推進管の外周に滑材を注入する後行推進管設置工程と、前記先行矩形推進管及び前記後行矩形推進管の夫々の前記袋体に注入材を注入する袋体注入工程と、から前記覆工体を構築し、前記後行推進管の側方または上下方向において後行推進管を並設する場合は、前記後行推進管設置工程と前記袋体注入工程を繰返すことによって前記覆工体を構築し、前記覆工体にて土留めをしながら大断面トンネルの施工をおこなう、大断面トンネルの施工方法である。
本発明の大断面トンネルの施工方法は、上記した課題を解決するための手段により、次のような効果の少なくとも一つを得ることができる。
<1>予め切削された切削溝内に設置された袋体を膨らませて止水構造を構成するため、該袋体が設置時に損傷する可能性は極めて低く、また、止水性能に優れた覆工体の構築が可能となる。
<2>袋体は予め切削された切削溝内に引き込まれて設置されるため、該袋体が直接地盤(地山)と接触して地盤にひきずられることはなく、よって掘削機の掘進抵抗となることはない。
<3>注入材は直接地盤内に注入するのではなく袋体内又は切削部に注入することから、地盤内に過剰に注入材が浸透していくことで生じ得る工費の高騰と施工や対策工などに要する工期の長期化といった問題は生じない。
<4>並列する矩形推進管同士の離隔が比較的離れていても、双方の矩形推進管から袋体を膨らませることにより、確実な止水構造を形成することができる。
<1>全体の構成
本発明は、掘削機1によって複数の小断面の矩形推進管3を並列配置することにより大断面トンネル施工用の土留め構造を形成後、大断面の本設トンネルを施工する施工方法に関するものである。
本発明の大断面トンネルの施工方法では、特に、土留めの役割を担う小断面の並列する矩形推進管3,3の間を裏込め材5と内部に注入材6が注入された袋体2によって確実に止水しながら大断面トンネル9の施工に移行する施工方法に関する。ここで、裏込め材5は矩形推進管3の設置に先立って掘削機1にて予め余掘りした範囲に注入するのがよい。なお、かかる余掘り部83には掘削機1の掘進に応じて矩形推進管3の背面地盤へ滑材4をまず注入しておいて、その後に滑材4を裏込め材5にて置き換えるのが好ましい。例えばベントナイトを主材とする滑材4を矩形推進管3の背面に注入しておくことで、該矩形推進管3の推進時の地盤との摩擦抵抗を減じることができる。その後、例えばセメントを主材とする裏込め材5にて滑材4を置き換え、裏込め材5の硬化によって少なくとも並列する矩形推進管3,3のうち、上記する土留めを構成する外郭となる部分においては裏込め材5によって矩形推進管3,3同士が連結するように施工していく。
施工方法は、まず地盤内に先行する先行矩形推進管31を設置していき、該先行矩形推進管31からなる列を構築する。この際、並列する後行の後行矩形推進管32側であって、大断面トンネル9構築時の土留めを構成する外郭付近を後行矩形推進管側へ拡幅できるように(拡幅部81)、面版側部に地盤切削用拡幅ビット11を備えた掘削機1を掘進させながら先行矩形推進管31を設置していく(図1参照)。なお、図1に示す掘削機1は、例えば図9に示す6列の小断面の矩形推進管3の列の構築において、下段の左端の先行矩形推進管31を施工する際に使用する掘削機1である。また、図2の掘削機1は、図9において下段の中央の後行矩形推進管32を施工する際に使用する掘削機1である。
滑材4の注入と裏込め材5による置き換えをおこなった後、今度は後行矩形推進管32の設置をおこなっていく。後行矩形推進管32の設置に際し、既に形成された拡幅部81の裏込め材5を切削可能な裏込め材切削用拡幅ビット12を面版側部に備えた掘削機1を掘進させて拡幅部81を切削していく(図2参照)。この際、袋体2を、裏込め材切削用拡幅ビット12にて切削された切削部82に引き込み設置していく。切削部82に引き込まれた袋体2内に注入材6を注入することにより袋体2を切削部82内にて膨らませる。
矩形推進管3,3間の隙間には、裏込め材5と注入材6が注入された袋体2によって止水構造が形成されることとなる。
また、袋体2を切削部82内にて膨らませる方法ではなく、切削部82に注入材6を直接注入することもできる(図示せず)。ここで、切削部82に直接注入する注入材6として、例えば発泡ウレタンなどを使用できる。
なお、水平方向に並列する矩形推進管3,3,3の列を3列施工する場合には、例えば、まず左端列の矩形推進管3を構築するに際して図1のような正面図において面版の右端(及び上端の左端)に地盤切削用拡幅ビット11を備えた掘削機1を使用する。次に、図2のように面版の左端に裏込め材切削用拡幅ビット12を備え、面版の右端に地盤切削用拡幅ビット11を備えた掘削機1を使用する。最後に右端列の矩形推進管3の構築においては、面版の左端に裏込め材切削用拡幅ビット12を備えた掘削機1を使用する(図示せず)。このように、矩形推進管3の組合せに応じて後行する矩形推進管3の配置位置を勘案して掘削機1の面版の側部(左右)や上下に、地盤切削用拡幅ビット11又は裏込め材切削用拡幅ビット12を取り付けて使用する。
さらに、後続の後行矩形推進管32がある場合(例えば図9のように、さらに上段に3列の矩形推進管3が配置されるなど)には、上記と同様の施工方法によって並列する後行矩形推進管32を設置していけばよい。ここで、並列するとは、左右に並行配置されることのほかに、上下に並行配置される場合も含んでいる。
複数の小断面の矩形推進管3,3にて土留め構造(覆工体100)を形成後、大断面トンネル9の施工に移行することができる。
<2>掘削機
掘削機1は、矩形断面の推進管を設置できるようにその面版の正面形状が矩形の掘削機を使用するのがよい(図1,2参照)。面版には掘進軸方向の揺動軸回りに後述する揺動カッター2を複数備えて構成できる。複数の揺動カッターは、夫々の掘削範囲を重複させないように制御することができる。すなわち、例えば2基の揺動カッターを同一平面内又は双方が前後するように配置して、夫々の揺動カッター2を自己の持分範囲のみを掘削させることである。矩形断面を掘進する場合には、矩形断面を例えば均等に2分割して、2基の揺動カッターが各分割範囲内を揺動しながら地盤を切削することができる。この場合に、揺動カッターの揺動は、揺動軸を中心に双方が相反する方向に揺動するように制御することができる。
先行矩形推進管31を施工する際に使用する掘削機1には、並列する後行の後行矩形推進管32側であって、大断面トンネル9構築時の土留めを構成する外郭付近を後行矩形推進管側へ拡幅できるように(拡幅部81)、面版側部に地盤切削用拡幅ビット11を備えて構成する(図1参照)。
また、後行矩形推進管32の施工に際して使用する掘削機1は、その面版の側部のうち、先行矩形推進管31または前施工された後行矩形推進管32の拡幅部81を切削可能に裏込め材切削用拡幅ビット12を設けるとともに、さらに後続する後行矩形推進管32側であって土留めを構成する外郭となる部分に拡幅部81を形成可能に地盤切削用拡幅ビット11を備えた掘削機1を使用する(図2参照)。
上記より、地盤切削用拡幅ビット11や裏込め材切削用拡幅ビット12は面版の側部(左右又は上下)に着脱可能に製作しておくのが好ましい。1台の掘削機1にて大断面トンネル9用の小断面土留め推進管列を構築するに際して、その施工列によって地盤切削用拡幅ビット11や裏込め材切削用拡幅ビット12の取り付け位置を自由に変更できるからである。また、複数の掘削機1を使用して並行掘進施工をおこなうことで、工期の短縮を図ることもできる。
<3>矩形推進管
本発明で使用する矩形推進管3は、トンネルの延伸方向に垂直に切断した断面(横断面)が矩形断面であって、鋼製プレートにて構成された管体を使用するのが好ましい。ここで、矩形断面とは、横断面の外形形状が矩形のほか、正方形も含んでいる。複数の矩形推進管3,3を左右又は上下に並列配置して大断面トンネル9構築用の土留め構造を形成する。
矩形推進管3の側部には、屈曲したくぼみ又は凹部33を設けておくのが好ましい。この場合は切削部82だけでなく矩形推進管3の凹部33にも膨らんだ袋体2(注入材6が注入された袋体2)が入り込むことによって、より確実な止水構造を形成できる。
<4>滑材及び裏込め材
推進管3の設置に際して、該推進管3と地盤との摩擦抵抗を小さく保ちながら推進施工をおこなうために、掘削機1の側部から滑材4を推進延長にわたって所定間隔で地盤側へ注入していく。かかる滑材4の層を矩形推進管3の外周に構成できるように、掘削機1による掘進時に設置する推進管3の外形寸法よりも数cm程度余掘りしておくのがよい。
滑材4は、地山の地質に応じて、例えばベントナイトを主材に配合することができる。
矩形推進管3の背面に滑材4を満たした状態で地盤内に設置後、地盤内に裏込め材5を注入して滑材4と置き換えていく。
裏込め材5は、例えばセメント系材料にて製造でき、そのほか滑材4と置換後に並列する矩形推進管3,3間の隙間を満たして硬化することで止水構造を構成する材料であればよい。
<5>袋体及び注入材
袋体2は、例えば掘削機1の側部後方にその一端を取り付けておき、掘削機1の掘進に伴ってトンネルの延伸方向に伸びる切削部82に引き込まれながら設置される。
ホース状の袋体2は、ゴム製材料や繊維材料にて製作できる。ここで、繊維材料としては、例えばアラミド繊維やアクリル繊維などが使用できる。
注入材6は、例えばセメント系材料などのように注入後に硬化する性質の材料を使用する。
地盤内に袋体2を直接引き込み設置するのではなく、予め造成された裏込め材5からなる拡幅部81を切削した切削部82に袋体2が設置されることから、引き込まれる際に袋体2が損傷する可能性は極めて低く、また袋体2が掘削機1の掘進の抵抗となることはない。さらに、裏込め材切削用拡幅ビット12にて削られた切削部82内で袋体2は膨らむため、切削部82の内空面と袋体2は確実に密着することができ、高い止水性を確保することができる。
例えば、図9の上下2段(各段3列からなる)からなる矩形推進管3の設置〜大断面トンネル9の施工までの施工方法の実施例について説明する。
まず、図1に示す掘削機1を使用して先行矩形推進管31からなる列を施工する(先行推進管設置工程)。先行矩形推進管31は、図9の6基(6列)のどの位置の推進管であってもよいが、図1の掘削機1(上端の左端と右端に地盤切削用拡幅ビット11が取り付けられた掘削機1)を使用する場合、先行矩形推進管31は下段の左端の推進管3となる。先行推進管設置工程においては、矩形推進管3の外形よりも数cm程度余掘りしておくのがよく、その場合には該余掘り部83には滑材4を注入しておく。もちろん、地盤切削用拡幅ビット11にて拡幅切削された拡幅部81にも滑材4が注入されている。
次に、図3に示すように、矩形推進管3の背面に裏込め材5を注入して滑材4と置き換える(裏込め材注入工程)。所定時間の経過に伴って裏込め材5が硬化することで、矩形推進管3(先行矩形推進管31)は数cm厚の裏込め材5層にて被覆された状態となる。なお、拡幅部81も裏込め材5によって同様に置換される。
先行矩形推進管31に続く後行矩形推進管32の施工は、図2に示す掘削機1を使用しておこなう(図9の下段の中央の推進管3が施工される)。ここで、図4に示すように、使用する掘削機1に取り付けた裏込め材切削用拡幅ビット12にて拡幅部81を切削することで切削部82を造成しながら、ホース状の袋体2を該切削部82に引き込み設置していく(後行推進管設置工程)。
切削部82に袋体2を設置した後に、図5に示すように袋体2内に注入材6を注入して袋体2を膨らませて切削部82内空面と袋体2表面を密着させる(袋体注入工程)。
図9における下段の左端から中央、右端の矩形推進管3を設置した後、上段の矩形推進管3(列)の施工に移行し、各列の施工は上記する後行矩形推進管設置工程と袋体注入工程を繰返しておこなうことにより覆工体100が構築できる。
なお、各列の施工は、1基の掘削機1を使用する場合は1列ずつ完成させながら施工することとなるが、複数の掘削機1,1を使用する場合は複数列の施工を並行しておこなうことができる。
6基(列)の矩形推進管3を施工して覆工体100を構築後、各矩形推進管3を構成する側壁(上床版や底版)を撤去しながら本設の大断面トンネル9の施工をおこなう。ここで、大断面トンネル9の外郭部は上記する止水構造を備えた土留め構造を形成しているので、安全に本設トンネルの施工を実現できる。
本実施例は、上記する実施例1において袋体2を使用しない施工方法に関するものである(図示せず)。
後行推進管設置工程においては拡幅部81に切削部82を造成する。
次に、該切削部82に例えば発泡ウレタン等の注入材6を直接注入する(切削部注入工程)。
本実施例によれば、袋体2の材料費や袋体2を切削部82に引き込む工程を省略できるため、実施例1に比べて工費を低減させることができる。
本実施例は、並列する矩形推進管3,3の離隔が比較的離れている場合の施工方法に関するものである。
まず、先行推進管設置工程において、例えば水などの流体7を袋体2内に注入しながら該袋体2を膨らませた状態で、裏込め材注入工程に入る(図6参照)。
次に、並行する後行矩形推進管32の設置に際して、先行推進管設置工程において膨らませておいた袋体2から流体7を除去して該袋体2を掘削溝82内にしぼませた状態とする。かかる状態で滑材4を外周に注入しながら後行矩形推進管32を設置していく(図7参照)。その後滑材4は裏込め材5に置換される。ここで、後行矩形推進管32も袋体2を引き込んだ状態となっている。
先行矩形推進管31側と後行矩形推進管32側の双方の袋体2,2内に注入材6を注入することにより、双方の袋体2,2は、夫々の切削溝82内空面と他方の袋体2に密着することによって止水構造を形成できる(図8参照)。
なお、矩形推進管3,3同士は、ボルトなどにて連結しておくのがよい。
実施例1と同様に、後行矩形推進管設置工程と袋体注入工程を繰返しながら覆工体100を構築し、該覆工体100を土留めとして大断面トンネル9の施工に移行する。
先行矩形推進管を設置する掘削機の正面図。 後行矩形推進管を設置する掘削機の正面図。 余堀り部の滑材を裏込め材に置換している状況を説明した説明図。 後行矩形推進管の凹部に備えた袋体に注入材を注入する前の状況を示した断面図。 袋体に注入材を注入した状況を示した断面図。 他の実施例の先行矩形推進管の袋体に流体を注入した状況を示した断面図。 図6の実施例において、先行矩形推進管の袋体から流体を除去して後行矩形推進管を設置した状況を示した断面図。 図7の実施例において、袋体内に注入材を注入した状況を示した断面図。 6基(列)の矩形推進管を使用して大断面トンネルを施工している状況を示した説明図。 従来の施工方法であって、6基(列)の矩形推進管を使用して大断面トンネルを施工している状況を示した説明図。
符号の説明
1・・・・掘削機
11・・・地盤切削用拡幅ビット
12・・・裏込め材切削用拡幅ビット
13・・・凹部
2・・・・袋体
3・・・・矩形推進管
4・・・・滑材
5・・・・裏込め材
6・・・・注入材
7・・・・流体
81・・・拡幅部
82・・・切削部
9・・・・大断面トンネル
100・・覆工体

Claims (3)

  1. 複数の矩形推進管を並設してトンネルの覆工体を構築した後に大断面トンネルを施工する大断面トンネルの施工方法であって、
    その外郭に地盤切削用拡幅ビットを突設した掘削機を使用して、拡幅部を備えた推進管用掘削孔を造成しながら矩形推進管を地中に設置する先行推進管設置工程と、
    前記拡幅部に裏込め材を注入する裏込め材注入工程と、
    その外郭に裏込め材切削用拡幅ビットを突設した掘削機を使用して、裏込め材が充填された前記拡幅部の一部を切削して切削部を構成し、該切削部に袋体を引き込みながら先行設置された前記矩形推進管に並設する矩形推進管を地中に設置する後行推進管設置工程と、
    前記袋体に注入材を注入する袋体注入工程と、から前記覆工体を構築し、
    前記後行推進管の側方または上下方向において後行推進管を並設する場合は、前記後行推進管設置工程と前記袋体注入工程を繰返すことによって前記覆工体を構築し、
    前記覆工体にて土留めをしながら大断面トンネルの施工をおこなう、
    大断面トンネルの施工方法。
  2. 複数の矩形推進管を並設してトンネルの覆工体を構築した後に大断面トンネルを施工する大断面トンネルの施工方法であって、
    その外郭に地盤切削用拡幅ビットを突設した掘削機を使用して、拡幅部を備えた推進管用掘削孔を造成しながら矩形推進管を地中に設置する先行推進管設置工程と、
    前記矩形推進管の外周及び前記拡幅部に注入された滑材を裏込め材に置換する裏込め材注入工程と、
    その外郭に裏込め材切削用拡幅ビットを突設した掘削機を使用して、裏込め材が充填された前記拡幅部の一部を切削して切削部を構成し、該切削部に袋体を引き込みながら先行設置された前記矩形推進管に並設する矩形推進管を地中に設置する後行推進管設置工程と、
    前記袋体に注入材を注入する袋体注入工程と、から前記覆工体を構築し、
    前記後行推進管の側方または上下方向において後行推進管を並設する場合は、前記後行推進管設置工程と前記袋体注入工程を繰返すことによって前記覆工体を構築し、
    前記覆工体にて土留めをしながら大断面トンネルの施工をおこなう、
    大断面トンネルの施工方法。
  3. 複数の矩形推進管を並設してトンネルの覆工体を構築した後に大断面トンネルを施工する大断面トンネルの施工方法であって、
    その外郭に地盤切削用拡幅ビットを突設した掘削機を使用して、拡幅部を備えた推進管用掘削孔を造成しながら該掘削機の外周及び該拡幅部に滑材を注入し、袋体に流体を注入しながら先行する矩形推進管を地中に設置する先行推進管設置工程と、
    前記矩形推進管の外周及び前記拡幅部に注入された滑材を裏込め材に置換する裏込め材注入工程と、
    先行設置された前記矩形推進管に並設する矩形推進管を、前記袋体内の前記流体を除去しながら地中に設置するとともに後行の該矩形推進管の外周に滑材を注入する後行推進管設置工程と、
    前記先行矩形推進管及び前記後行矩形推進管の夫々の前記袋体に注入材を注入する袋体注入工程と、から前記覆工体を構築し、
    前記後行推進管の側方または上下方向において後行推進管を並設する場合は、前記後行推進管設置工程と前記袋体注入工程を繰返すことによって前記覆工体を構築し、
    前記覆工体にて土留めをしながら大断面トンネルの施工をおこなう、
    大断面トンネルの施工方法。
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