JP5639213B2 - オープンシールド工法 - Google Patents

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Description

本発明は、上下水道、共同溝、電信・電話などの付設地下道等の地下構造物を構築するためのオープンシールド機を使用するオープンシールド工法に関するものである。
オープンシールド工法は開削工法(オープンカット工法)とシールド工法の長所を活かした合理性に富む工法である。下記特許文献にもあるが、図11にその概略を示すと、図中1はオープンシールド機1で、これは左右の側壁板1aと、これら側壁板1aに連結する底板1bとからなる前面、後面および上面を開口したシールド機である。
特開2011−63958号公報
このオープンシールド機1は、前記側壁板1aと底板1bの先端を刃口11として形成し、また側壁板1aの中央または後端近くに推進ジャッキ2を後方に向け上下に並べて配設する。図中3は隔壁を示す。
かかるオープンシールド機1を使用して施工するオープンシールド工法は、図示は省略するが、発進坑内にこのオープンシールド機1を設置して、オープンシールド機1の推進ジャッキ2を伸長して発進坑内の反力壁に反力をとってオープンシールド機1を前進させ、地下構造物を形成する第1番目のコンクリート函体4を上方から吊り降ろし、オープンシールド機1のテール部1c内で縮めた推進ジャッキ2の後方にセットする。推進ジャッキ2と反力壁との間にはストラットを配設して適宜間隔調整をする。
また、発進坑は土留壁で構成し、オープンシールド機1を発進させるにはこの土留壁を一部鏡切りするが、必要に応じて薬液注入などで発進坑の前方部分に地盤改良を施しておくこともある。
ショベル等の掘削機9でオープンシールド機1の前面または上面から土砂を掘削しかつ排土する。この排土工程と同時またはその後に推進ジャッキ2を伸長してオープンシールド機1を前進させる。この前進工程の場合、コンクリート函体4の前にはボックス鋼材または型鋼を用いた枠体よりなる押角8を配設し、オープンシールド機1は後方にセットされたコンクリート函体4から反力をとる。
そして第1番目のコンクリート函体4の前に第2番目のコンクリート函体4をオープンシールド機1のテール部1c内で吊り降ろす。以下、同様の排土工程、前進工程、コンクリート函体4のセット工程を適宜繰り返して、順次コンクリート函体4をオープンシールド機1の前進に伴い縦列に地中に残置し、さらにこのコンクリート函体4の上面に埋戻土5を入れる。
なお、コンクリート函体4をオープンシールド機1のテール部1c内に吊り降ろす際には、コンクリートブロック等による高さ調整材7をコンクリート函体4下に配設し、このテール部1c内でコンクリート函体4の左右および下部の空隙にグラウト材6を充填する。
このようにして、オープンシールド機1が到達坑まで達したならばこれを撤去して工事を完了する。
このようなオープンシールド工法では、前記のごとくコンクリート函体4をオープンシールド機1の前進に伴い縦列に地中に残置し、コンクリート函体4は、オープンシールド機1のテール部1c内に吊り降ろされ、オープンシールド機1の前進とともに該テール部1cから出て地中に残されていくものであり、オープンシールド機1はこのように地中に残置したコンクリート函体4に反力をとって前進する。
コンクリート函体4は鉄筋コンクリート製で、図12に示すように左側板4a、右側板4bと上床板4cと下床板4dとからなる一体のもので、前後面が開口10として開放されている。
なお、この特許文献1は、軟弱地盤の箇所を掘進する場合を想定して、図13、図14に示すように、オープンシールド機1の左右の側壁板1aの長さを軟弱地盤層の下端にまで達するような長さにした。
この左右の側壁板1aの下端に底板1bを設けたオープンシールド機1を使用して、土砂の掘削は、敷設しようとするコンクリート函体4の高さ分だけでなく、オープンシールド機1の底板1bまでの深度分を掘削する。よって、敷設しようとするコンクリート函体4の下方の軟弱地盤層も掘削される。
オープンシールド機1を掘進させ、テール部1cにコンクリート函体4を敷設するスペースを確保したならば、コンクリート函体4の敷設スペースの下方で、テール部1c内に単粒度砕石を何層かに分けて敷き均し、敷き均した単粒度砕石の間隙に各層ごとに裏込注入材を充填する。
このようにして所定の高さ、すなわちコンクリート函体4を敷設する高さ位置まで砕石の敷き均しと裏込注入材の充填とによる函体基礎22を築造したならば、この函体基礎22の上にコンクリート函体4をセットする。
かかるコンクリート函体4の直下に築造される函体基礎22は、前記のように敷き均した砕石の間隙に裏込注入材が充填されるから、この裏込注入材により基礎全体が固化し、築造された函体基礎に乱れは生じない。
そして、砕石の間隙に充填した裏込注入材が固化することで強度を発現するとともに、基礎の透水性も小さくなり、地震時に発生する過剰間隙水圧により築造した基礎に乱れが生じることもほとんどない。
函体基礎22の上にコンクリート函体4をセットした後、コンクリート函体4の側壁とオープンシールド機1のテール部1c側部との空隙にも裏込注入材を充填する。
その後、オープンシールド機1を掘進する。そして、掘進により発生するテールボイドへコンクリート函体4に予め設置したグラウトホールより裏込注入材23を充填する。
前記のようにオープンシールド工法では、基本的にはコンクリート函体4をオープンシールド機1の前進に伴い縦列に地中に残置し、このように地中に残置したコンクリート函体4に反力をとって前進する。
しかし、近年、施工する地下構造物に 耐震性能を付加するためコンクリート函体4に開削用函体で、可撓ジョイント付函体を使用することがあり、その場合にはコンクリート函体4の相互には隙間を確保することになり、コンクリート函体4から十分な反力を得ることが期待できない。
本発明の目的はこのような事情を考慮して、コンクリート函体から十分な反力を得ることが期待できない場合でも、不足する推進力を得ることができるオープンシールド工法を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するため、第1に、オープンシールド機の前面または上面開口より前方の土砂を掘削・排土する工程と、推進ジャッキを伸長してシールド機を前進させる工程と、シールド機のテール部内で縮めた推進ジャッキの後方に新たなコンクリート函体をセットする工程とを適宜繰り返して順次コンクリート函体を縦列に埋設するオープンシールド工法において、オープンシールド機は機体を前後方向に複数に分割するものであり、刃口を先端に有するフロント部、ミドル部、コンクリート函体が吊り降ろされるテール部に分割し、フロント部とミドル部との間に第1の推進・牽引ジャッキを、ミドル部とテール部との間に第2の推進・牽引ジャッキをそれぞれ配設し、テール部は下方位置で、後方に向けてストッパージャッキを設け、その先にストラットを並べて置けるようにし、コンクリート函体の設置深度よりも深くコンクリート函体下方の地盤を掘削し、オープンシールド機が掘進した後、シールド機のテール部内にコンクリート板を前に敷設したコンクリート板に接続するように敷設し、その上に新たなコンクリート函体をセットするとともに、このコンクリート板の連続体を反力にして推進ジャッキを伸長してシールド機を前進させることを要旨とするものである。
第2に、コンクリート板はPC板であり、ガイドピンにより接続すること、または、端部に箱抜孔を形成してボルト接合することを要旨とするものである。
第3に、コンクリート板は砕石基礎の上に、間隔を存して平行に敷設し、その間にも砕石を充填することを要旨とするものである。
請求項1記載の本発明によれば、縦列させるコンクリート函体の下に敷設するコンクリート板の連続体を反力にして推進ジャッキを伸長してシールド機を前進させることで、コンクリート函体に反力を取る必要がなく、コンクリート函体にジャッキ推力を加えることがない。
また、コンクリート板はコンクリート函体据付用の基礎として利用できる。
請求項2および請求項3記載の本発明によれば、コンクリート板はPC板(プレキャストコンクリート板)を用いることで、打設や養生の手間を省くことができ、しかも、ガイドピンにより接続する、もしくは、端部に箱抜孔を形成してボルト接合することにより、簡単かつ迅速に接続していくことができる。
請求項4記載の本発明によれば、間隔を存して平行に敷設することで必要以上の大きさにしないですみ、また、砕石基礎との組み合わせで、函体基礎を合理的に構築することができる。
以上述べたように本発明のオープンシールド工法は、コンクリート函体から十分な反力を得ることが期待できない場合でも、不足する推進力を得ることができ、同時にコンクリート函体据付用の基礎を合理的に構築できるものである。
以下、図面について本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明のオープンシールド工法の1実施形態を示す縦断側面図、図2は同上平面図、図3は同上縦断正面図で、使用するオープンシールド機1も基本構成は従来例と同様であり、先端を刃口として形成し、また側壁板の中央または後端近くに推進ジャッキを後方に向け上下に並べて配設した。
本実施形態では、オープンシールド機1は機体を前後方向に複数に分割するものであり、刃口11を先端に有するフロント部1d、ミドル部1e、コンクリート函体4が吊り降ろされるテール部1cの3つの分割体ブロックに分割した。
第1の分割体ブロックであるフロント部1dと第2の分割体ブロックであるミドル部1eとの間に第1の推進・牽引ジャッキ12を、ミドル部1eと第3の分割体ブロックであるテール部1cとの間に第2の推進・牽引ジャッキ13をそれぞれ配設した。これらの推進・牽引ジャッキ12、13には端部を回動自在に軸着するピンジャッキを使用する。
オープンシールド機1の左右の側壁板1aの長さを軟弱地盤層の下端にまで達するような長さにした。
一例としてフロント部1dは底板なし(梁部材のみで左右の側壁板1aを連結)、ミドル部1eとテール部1cは前側だけに底板1bがあり、後側は底板なしのものとする。
また、テール部1cは下方位置で、後方に向けてストッパージャッキ18を設け、その先(後方)にストラット19を並べて置けるようにした。
次に、このようなオープンシールド機1を使用する本発明のオープンシールド工法について説明する。
図中14は発進部で、これは発進坑として土留壁で構成し、オープンシールド機1を発進させるにはこの土留壁を一部鏡切りするが、必要に応じて薬液注入等で発進坑の前方部分に地盤改良を施しておくこともある。
発進部14からのオープンシールド機1の発進は、反力鋼材などのよる反力壁15を設置し、適宜、ストラット16を介在させて、推進・牽引ジャッキ12、13で推進させるが、オープンシールド機1の前方の土砂を掘削・排土し、このときの土砂の掘削は、敷設しようとするコンクリート函体4の高さ分だけでなく、オープンシールド機1の底板1bまでの深度分を掘削する。よって、敷設しようとするコンクリート函体4の下方の軟弱地盤層も掘削されることになる。
オープンシールド機1を掘進させ、テール部1cにコンクリート函体4を敷設するスペースを確保したならば、コンクリート函体4の敷設スペースの下方で、テール部1c内に砕石を敷き均し、この函体基礎22の上にコンクリート板17を敷設する。
該コンクリート板17は前に敷設したコンクリート板17に接続するように敷設するし、その上に新たなコンクリート函体4をセットするとともに、このコンクリート板17の連続体を反力にして推進ジャッキを伸長してシールド機を前進させる。
コンクリート板17には、現場打設コンクリートによる型枠作成のものを用いてもよいが、PC板(プレキャストコンクリート板)を使用する。
図7〜図10にPC板によるコンクリート板17のバリエーションを示すと、いずれの場合も縦長の板体として、砕石20による砕石基礎21の上に、間隔を存して平行に敷設し、その間にも砕石20を充填するもので、図7は反力面拡張型として前後端を拡幅したもので、反力面を大きくするとともに、底面積を大きくしてフリクションを大きくすることができる。
図8は、左右連結型として、直交方向の連結板24で前後を連結して枠組んだもので、左右のコンクリート板17を連結させることにより、底面積を大きくしてフリクションを大きくすることができる。
図9は、底部凹凸型で、コンクリート板17の底面の中央部を凹ましたもので、コンクリート板17の底面の凹凸により砕石基礎21からのフリクションを大きくすることができる。
図10は、底部くさび型で、コンクリート板17の底面をのこぎり刃状の凹凸にしたもので、コンクリート板17の底部をくさびのような形にして、砕石基礎21からのフリクションを大きくすることができる。
また、前に敷設したコンクリート板17と新たに敷設するコンクリート板17とを接続するには、図5に示すようにコンクリート板17の前後端面にガイド孔29を形成し、ガイドピン30をガイド孔29同士に挿入する。
他の実施形態として、図6に示すように、コンクリート板17の前後端面付近に箱抜孔31を形成し、これにボルト32をかけ渡して、ボルト・ナットで締結する。
図4に推進のサイクルを示すが、オープンシールド機1の推進原理は下記の通りである。
Figure 0005639213
オープンシールド機1の前進方法は、まず第1工程として、図4の(a)に示すように、フロント部1dの推進として、ミドル部1eとテール部1cの土圧と自重を反力に、推進・牽引ジャッキ12を伸縮(伸長)させることによりフロント部1dを推進させる。バック防止および補助反力としてストッパージャッキ18を作動させる。
第2工程として、図4の(b)に示すように、ミドル部1eの推進として、フロント部1dとテール部1cの土圧と自重を反力に、推進・牽引ジャッキ12、推進・牽引ジャッキ13を伸縮(推進・牽引ジャッキ12は縮小、推進・牽引ジャッキ13は伸長)させることによりミドル部1eを推進させる。バック防止および補助反力としてストッパージャッキ18を作動させる。
第3工程として、図4の(c)に示すように、テール部1cの推進として、フロント部1dとミドル部1eの土圧と自重を反力に、推進・牽引ジャッキ13を伸縮(縮小)させることによりテール部1cを推進させる。バック防止および補助反力としてストッパージャッキ18を作動させる。
前記第1工程から第3工程を繰り返し、図4の(d)に示すように、1函体分オープンシールド機1を掘進させ、ストッパージャッキ18の不足ストローク部分にストラット19を入れる。
図4の(e)に示すように、テール部1c内に基礎砕石20を敷き均し、コンクリート板17を設置して、基礎を築造する。
図4の(f)に示すように、オープンシールド機1の後方よりクレーンにてコンクリート函体4を設置する。
このようにして、初期段階においては発進立坑の受動土圧により反力を得、ある程度掘進した段階で敷設した函体の自重とフリクションから反力を得る。
以上の実施形態は、オープンシールド機1を自走前進できるものとして説明したが、他の実施形態として、図11に示すようなコンクリート函体4からの反力でオープンシールド機1が推進する場合で、コンクリート函体4の代わりにコンクリート板17から全ての推進反力を得ることも可能である。
本発明のオープンシールド工法の1実施形態を示す縦断側面図である。 本発明のオープンシールド工法の1実施形態を示す平面図である。 本発明のオープンシールド工法の1実施形態を示す縦断正面図である。 推進サイクルの説明図である。 ガイドピンによる連結を示す説明図である。 ボルトによる連結を示す説明図である。 コンクリート板の第1例を示す説明図である。 コンクリート板の第2例を示す説明図である。 コンクリート板の第3例を示す説明図である。 コンクリート板の第4例を示す説明図である。 オープンシールド工法の概略を示す縦断側面図である。 コンクリート函体の斜視図である。 従来例を示す縦断側面図である。 従来例を示す縦断正面図である。
1…オープンシールド機 1a…側壁板
1a−1〜1a−3…側部部材 1b…底板
1b−1、1b−2…底部部材 1c…テール部
1d…フロント部 1e…ミドル部
2…推進ジャッキ 3…隔壁
4…コンクリート函体 4a…左側板
4b…右側板 4c… 床板
4d…下床板 5…埋戻土
6…グラウト材 7…高さ調整材
8…押角 9…掘削機
10…開口 11…刃口
12…第1の推進・牽引ジャッキ 13…第2の推進/牽引ジャッキ
14…発進部 15…反力壁
16…ストラット 17…コンクリート板
18…ストッパージャッキ 19…ストラット
20…砕石 21…砕石基礎
22…函体基礎 23…裏込注入材
24…連結板 27…地盤改良工
28…土留壁 29…ガイド孔
30…ガイドピン 31…箱抜孔
32…ボルト

Claims (4)

  1. オープンシールド機の前面または上面開口より前方の土砂を掘削・排土する工程と、推進ジャッキを伸長してシールド機を前進させる工程と、シールド機のテール部内で縮めた推進ジャッキの後方に新たなコンクリート函体をセットする工程とを適宜繰り返して順次コンクリート函体を縦列に埋設するオープンシールド工法において、
    オープンシールド機は機体を前後方向に複数に分割するものであり、刃口を先端に有するフロント部、ミドル部、コンクリート函体が吊り降ろされるテール部に分割し、フロント部とミドル部との間に第1の推進・牽引ジャッキを、ミドル部とテール部との間に第2の推進・牽引ジャッキをそれぞれ配設し、テール部は下方位置で、後方に向けてストッパージャッキを設け、その先にストラットを並べて置けるようにし、
    コンクリート函体の設置深度よりも深くコンクリート函体下方の地盤を掘削し、オープンシールド機が掘進した後、
    シールド機のテール部内にコンクリート板を前に敷設したコンクリート板に接続するように敷設し、その上に新たなコンクリート函体をセットするとともに、このコンクリート板の連続体を反力にして推進ジャッキを伸長してシールド機を前進させることを特徴とするオープンシールド工法。
  2. コンクリート板はPC板であり、ガイドピンにより接続する請求項1記載のオープンシールド工法。
  3. コンクリート板はPC板であり、端部に箱抜孔を形成してボルト接合する請求項1記載のオープンシールド工法。
  4. コンクリート板は砕石基礎の上に、間隔を存して平行に敷設し、その間にも砕石を充填する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のオープンシールド工法。
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