JP4463668B2 - 給食配膳カート - Google Patents

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Description

本発明は、給食配膳カートに関する。すなわち、箱状をなしドアとキャスターを備え、飲食物の提供サービスに供される、給食配膳カートに関するものである。
《従来技術について》
図6は、この種従来例の給食配膳カートの説明に供し、(1)図は全体斜視図、(2)図は、ヒーター付トレーの斜視図である。
この種の給食配膳カート1は、箱状をなし飲食物A入りの食器Bが収納されると共に、ドア2と車輪3を備えており、手で押して移動され、もって飲食物Aの提供サービスに供される。そして最近は、飲食物Aを単に運搬するだけでなく、ヒーター4や冷却装置5を搭載して、飲食物Aを加熱(含む保温)や冷却(含む保冷)するタイプのものも、増加している。
そして、このようなタイプの給食配膳カート1の加熱方式としては、図示のものが代表的であった。すなわち、出し入れ自在な棚として上下多段に収納される各トレー6について、それぞれ部分的にヒーター4を組み込んでおき、もって、ヒーター4上に載せられた食器B内の飲食物Aのみを、加熱する方式が採用されていた。つまり、ヒーター4付のトレー6が、代表的に使用されていた。
なお、給食配膳カート1の加熱方式としては、図示例によらず、ヒーター4付の棚板が使用されることもあった。すなわち、上下多段に棚板を設けると共に、各棚板について部分的にヒーター4を組み込んでおき、もって、このような棚板上に収納されたトレー6について、ヒーター4上に位置する食器B内の飲食物Aのみを、加熱する方式が採用されることもあった。
《先行技術文献情報》
図示したヒーター4付のトレー6を使用した給食配膳カート1の従来例としては、例えば、次の特許文献1に示されたものが挙げられる。
特開2001−169836号公報
ところで、このようなこの種従来例の給食配膳カート1については、次の問題が指摘されていた。
《第1の問題点について》
第1に、断熱性や熱効率に、問題が指摘されていた。すなわち、この種の給食配膳カート1では、トレー6上に、加熱食材つまり加熱を要する飲食物Aの食器Bと、冷食材つまり加熱を要しない飲食物Aの食器Bとが、載せられるが、前者の飲食物Aのみならず、後者の飲食物Aにも熱が伝わってしまう、という指摘があった。
すなわち、図示例のようにトレー6の一部や、図示例によらず棚板の一部に組み込まれたヒーター4からの熱が、その真上に載せられ,位置する温エリアの飲食物Aを加熱するだけではなく、隣接位置するトレー6の他の部分,その他の箇所,冷エリアの飲食物A等をも加熱してしまっていた。
このように、この種従来例の給食配膳カート1では、加熱を要しない飲食物Aも加熱され、もってその味や風味が損なわれてしまう、という断熱性の悪さ,温度管理の悪さが問題となっていた。
又、加熱を要する飲食物Aのみを加熱すべき熱が、トレー6や棚板の他の部分,その他の箇所,加熱を要しない飲食物A等へも逃げてしまうので、熱の供給効率の低下,熱容量の大きさ,熱効率の悪さも問題となっていた。
なお、このような問題に対処すべく、トレー6上の加熱を要しない飲食物Aの周りを断熱防護枠で囲うことも試みられていたが、手間がかかり面倒であると共に、断熱性や熱効率の問題が十分に解決されない、という指摘があった。
《第2の問題点について》
第2に、清掃が容易でない、という問題も指摘されていた。すなわち、この種の給食配膳カート1は、使用毎に内部洗浄により清掃されるが、その際、ヒーター4が取り外しにくく、清掃が容易でなかった。
すなわち、前述したようにヒーター4は、トレー6や棚板に一体的,固定的に組み込まれており、清掃時に単独で取り外すことができず、もって清掃に手間がかかり面倒である、という問題が指摘されていた。
《第3の問題点について》
第3に、加熱される飲食物Aの形状,大きさ,位置,数量等が制限される、という問題も指摘されていた。
すなわち、この種従来例の給食配膳カート1では、前述したようにヒーター4は、トレー6や棚板の一部のみに、1,2個程度が部分的,固定的に組み込まれており、その上に加熱される飲食物Aの食器Bが載せられていた。そこで、ヒーター4の特定の形状,大きさ(面積),位置,数量等に載せられる食器Bそして飲食物Aの形状,大きさ,位置,数量等が、制限,限定されてしまう、という指摘があり、規制が多く自由度が低いという問題があった。
《第4の問題点について》
第4に、配膳性にも問題が指摘されていた。すなわち、この種の給食配膳カート1では、ヒーター4が、トレー6や棚板の例えば左側に、部分的かつ固定的に位置変更不能に組み込まれていた。
そこで、トレー6上の加熱を要する飲食物Aの位置も、自ずと位置変更不能に例えば左側に固定されてしまい、飲食物Aの提供サービスに際して、サービスの場所・内容・状況・方法等によっては、飲食物Aの左右位置取りがアブノーマル・インフォーマルとなる不具合が発生し、配膳性に問題が生じることがあった。
例えば、給食配膳カート1が食堂等で使用される場合は、→本人が、飲食物Aの載ったトレー6を、自ら給食配膳カート1から取り出して運び、→そのままの向きで、テーブル等の上に置いて、飲食に供する。
そこで、給食配膳カート1のヒーター4の位置が例えば左側の場合は、→テーブル等の上において、トレー6上の加熱された暖かい飲食物Aも左側となり、加熱を要しない飲食物Aは右側であり、→ノーマル・フォーマルな位置取りとなり、問題はない。
これに対し、給食配膳カート1が病院等で使用される場合は、→介護者が、飲食物Aが載ったトレー6を、給食配膳カート1から取り出して運び、→例えばベッド上の簡易机等の上に置いて、患者の飲食に供する。→この場合、介護者は患者に対面しつつ正面側から、トレー6を簡易机等の上に置くことが多い。
そこで、前述した所と同様に、→給食配膳カート1のヒーター4の位置が例えば左側で、→トレー6上の加熱された暖かい飲食物Aも左側のままとすると、→簡易机等の上においては、患者にとって、暖かい飲食物Aがトレー6上の右側で(対面する介護者にとっては左側)、冷たい飲食物Aが左側となり(対面する介護者にとっては右側)、→アブノーマル・インフォーマルな位置取りとなってしまう。
このように、従来の給食配膳カート1では、ヒーター4の左右位置が固定されていることに起因して、サービスに供される飲食物Aの左右位置取りに、不具合が発生することが多々あり、配膳性に問題が指摘されていた。
本発明の給食配膳カートは、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。
そして、温エリアと冷エリアを備えたトレーと、温エリア下に配されるヒーターユニットと、温エリアと冷エリアを区画する断熱壁とを、初めて組み合わせて採用したことを特徴とする。更に、断熱壁に縦長ブラケットを連設したり、左右位置を入れ替えたり、冷却装置を搭載したこと、を特徴とする。
そこで本発明は、第1に、断熱性や熱効率が向上し、第2に、清掃が容易化し、第3に、加熱される飲食物の形状,大きさ,位置,数量等の自由度が向上し、第4に、左右位置の入れ替えにより、配膳性も向上する、給食配膳カートを提案することを目的とする。
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。
請求項1の給食配膳カートは、箱状をなしドアと車輪を備え、飲食物の提供サービスに供され、更に、トレー,ヒーターユニット,断熱壁を備えている。
そして該トレーは、左右のカート側板間に、出し入れ自在な棚として上下多段に保持されると共に、加熱を要する飲食物用の温エリアと加熱を要しない飲食物用の冷エリアとに、左右に区画されている。
該ヒーターユニットは、左右いずれか一方の該カート側板に、着脱可能に保持されると共に、該トレーの温エリア直下に位置している。又、該断熱壁は、カート奥板に着脱可能に保持されると共に、該トレーの温エリアと冷エリアを空間的に縦に仕切って、断熱区画すること、を特徴とする。
請求項2については次のとおり。請求項2の給食配膳カートは、請求項1において、該断熱壁が、各該トレーが保持されるべき位置毎に設けられると共に、後端が縦長ブラケットに一体連設されており、該縦長ブラケットにて、該カート奥板に着脱可能に保持されていること、を特徴とする。
請求項3については次のとおり。請求項3の給食配膳カートは、請求項1において、該ヒーターユニットが、請求項1に記載したように、左右の一方の該カート側板に保持されるのではなく、左右位置を入れ替えて、左右の他方の該カート側板に着脱可能に保持され、その真上に該トレーの温エリアが位置すること、を特徴とする。
請求項4については次のとおり。請求項4の給食配膳カートは、請求項1において、該ヒーターユニットが、更に該断熱壁や該カート奥板によっても着脱可能に保持されること、を特徴とする。
請求項5については次のとおり。請求項5の給食配膳カートは、請求項1において、更に冷却装置が搭載されており、該冷却装置は、該ヒーターユニットによる加熱前は、各該トレーの温エリアと冷エリアに対し冷気を循環供給して冷却し、該ヒーターユニットによる加熱中は、冷エリアのみに対し冷気を循環供給して冷却すること、を特徴とする。
《作用について》
本発明の給食配膳カートは、このようになっているので、次のようになる。
(1)トレーは、温エリアと冷エリアに区画されており、温エリアに、加熱を要する飲食物が載せられ、冷エリアに、加熱を要しない飲食物が載せられる。
(2)そして、このようなトレーが給食配膳カートに収納され、左右のカート側板間に多段に保持される。
(3)収納されたトレーは、その温エリア直下にヒーターユニットが位置している。ヒーターユニットは、左右いずれか一方のカート側板にて保持されているが、更にカート奥板や断熱壁にて保持することも可能であり、又、左右位置を入れ替えて、左右の他方のカート側板にて保持することも可能であり、この場合は、その真上にトレーの温エリアが位置する。
(4)更に、収納されたトレーは、温エリアと冷エリアが断熱壁にて仕切られており、断熱壁は、カート奥板に保持され、各トレーが保持されるべき位置毎に設けられるが、縦長ブラケットに一体連設される場合もある。
(5)それから、給食配膳カートは移動,保管されるが、その際、トレーの温エリアと冷エリアの飲食物に対し、冷却装置から冷気を供給して冷却(含む保冷)する。
(6)そして、飲食物の提供サービスに先立ち、ヒーターユニットが通電されて発熱し、その真上のトレーの温エリアの加熱を要する飲食物が、加熱(含む保温)される。温エリアの加熱中、冷却装置は冷エリアのみに冷気を供給するが、冷気は断熱壁により温エリアに対して遮断される。
(7)それから、飲食物が載せられたトレーが、給食配膳カートから取出されて配膳される。
さてそこで、本発明の給食配膳カートによると、次の第1,第2,第3,第4のようになる。
第1に、ヒーターユニットが、トレーの温エリアの真下のみに位置しており、温エリアの飲食物のみが加熱され、冷エリアの飲食物は、断熱壁により加熱が回避される。なお、温エリアの加熱中に冷エリアが冷却される場合、断熱壁により温エリアの冷却は回避される。
このように、冷エリアの飲食物は加熱されない等、断熱性や温度管理が徹底される。又、ヒーターユニットの加熱用の熱が、冷エリア等へと逃げてしまうことが防止され、熱効率が向上する。
第2に、カート側板,カート奥板,断熱壁等にて保持されたヒーターユニットや断熱壁は、清掃に際し容易に取外され、縦長ブラケットに一体連設された各断熱壁は一度に取外される等により、清掃が容易である。
第3に、トレーの温エリアと冷エリアに飲食物が載せられるので、飲食物やその食器は、エリア内に収まる限り形状,大きさ(面積),位置,数量等に制限がなく、自由度が向上する。
第4に、ヒーターユニットの左右位置が入れ替え可能であり、トレーの温エリアの左右位置も、ヒーターユニットの真上に位置するように入れ替えられる。
これらにより、飲食物の提供サービスのためにトレーを配膳する際、トレー上での飲食物の左右位置取りを、サービスの場所・内容・状況・方法にマッチすべく、飲食に適したノーマル・フォーマルなものとすべく、変更可能である。
《本発明の特徴》
本発明の給食配膳カートは、このように、温エリアと冷エリアを備えたトレーと、温エリア下に配されるヒーターユニットと、温エリアと冷エリアを区画する断熱壁とを、初めて組み合わせて採用したこと、を特徴とする。更に、各断熱壁に縦長ブラケットを連設したり、左右位置を入れ替えたり、冷却装置を搭載したこと、を特徴とする。
そこで本発明は、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、断熱性や熱効率が向上する。すなわち、本発明の給食配膳カートでは、ヒーターユニットがトレーの温エリア下のみに位置して、温エリアの飲食物のみを加熱する。トレーの冷エリアの飲食物は、断熱壁にて区画されており、加熱が回避される。
そこで、前述したこの種従来例、つまりヒーターがトレーや棚板に組み込まれていた従来例のように、加熱を要しない冷エリアの飲食物が加熱されてしまい、その味や風味が損なわれてしまう事態は防止され、温度管理が徹底される。
又、前述したこの種従来例のように、熱が加熱を要しない飲食物等へ逃げてしまうことも防止されるので、熱の供給効率に優れ、熱容量が最小となり、熱効率が向上する。
《第2の効果》
第2に、清掃が容易化する。すなわち、本発明の給食配膳カートでは、ヒーターユニットや断熱壁が着脱可能となっており、カートの清掃に際して取り外される。縦長ブラケットに連設された断熱壁は、一度に取外される。
そこで、前述したこの種従来例、つまりヒーターがトレーや棚板に一体的,固定的に組み込まれていた従来例に比し、清掃時の手間が省け、清掃が簡単容易化される。
《第3の効果》
第3に、加熱される飲食物の形状,大きさ,位置,数量等の自由度が、向上する。すなわち、本発明の給食配膳カートでは、トレーの温エリアに、加熱を要する飲食物が載せられ、冷エリアに、加熱を要しない飲食物が載せられる。
そこで、前述したこの種従来例、つまりヒーターがトレーや棚板の一部に組み込まれ、その上に加熱を要する飲食物が載せられていたこの種従来例のように、ヒーターの特定の形状,大きさ,位置,数量等にて、飲食物やその食器が制限,限定されてしまうことはない。飲食物や食器は、トレーの温エリアや冷エリア内であれば、自由な形状,大きさ,位置,数量等にて、規制なく使用可能である。
《第4の効果》
第4に、左右位置の入れ替えにより、配膳性も向上する。すなわち、本発明の給食配膳カートでは、ヒーターユニットの左右位置を入れ替え可能であり、トレーの温エリアと冷エリアの左右位置も入れ替えることにより、サービスの場所・内容・状況・方法に応じ、飲食物のトレー上でのノーマル・フォーマルな左右位置取りが実現される。
前述したこの種従来例の給食配膳カート、つまりヒーターがトレーや棚板の一部に組み込まれ、ヒーターの左右位置が固定されていた従来例のように、トレー上での飲食物の左右位置取りが、固定されてアブノーマル・インフォーマルとなる不具合が回避される。例えば、本人が配膳して飲食する場合でも、介護者が配膳して患者が飲食する場合でも、左右位置の入れ替えにより容易に対応可能である。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《図面について》
以下、本発明の給食配膳カートを、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4,図5等は、本発明を実施するための最良の形態の説明に供する。
そして、図1の(1)図は、全体の正断面図であり、(2)図は、その要部拡大図である。図2は、ヒーターユニット等を示し、(1)図は、その第1例の斜視図、(2)図は、第1例の正断面図である。(3)図は、第2例の右斜視図、(4)図は、第2例の左斜視図、(5)図は、第2例の正断面図である。図3も、ヒーターユニット等を示し、(1)図は、その第3例の正断面図である。(2)図は、第4例の正断面図、(3)図は、第4例の側断面図である。(4)図は、第5例の正断面図である。
図4は、トレーを示し、(1)図は斜視図、(2)図は正面図、(3)図は、その要部拡大図である。
図5は、断熱壁を示し、(1)図は、その第1例の側面図、(2)図は、第1例の斜視図、(3)図は、第1例のトレー挿脱時の斜視図である。(4)図は、第2例の側面図である。(5)図は、第3例の側面図、(5)図は、第3例の正面図である。
なお、図6の(1)図は、一般的な給食配膳カートの全体斜視図、図7は、側断面図である。
《給食配膳カート1,7について》
まず、図1,図6,図7等を参照して、給食配膳カート1,7について、一般的に説明する。給食配膳カート1,7は、加熱冷却タイプよりなり、箱状をなし飲食物Aが収納されると共に、ドア2と車輪3を備えており、手で押して移動,搬送されて、飲食物Aの提供サービスに供される。
このような給食配膳カート1,7について、更に詳述する。この給食配膳カート1,7は、例えば航空機の機内,社員食堂,病院,療養施設,福祉施設,その他において、乗客,患者,高齢者,年少者,その他に対し、飲食物Aの提供サービスを行うために使用される。この提供サービスは、乗務員,介護者,看護者,給仕人,その他の人を介し、又は、本人のセルフサービスで行われる。
そして給食配膳カート1,7は、カート天板8,カート側板9,カート奥板10,カート床板11,ドア2等を備えた筐体よりなり、カート床板11の四隅下に、キャスター等の車輪3が付設されている。カート天板8,カート側板9,カート奥板10,カート床板11,ドア2等は、それぞれ、アルミその他の軽金属製の表面板間に、芯材として断熱材が介装された断熱パネル製よりなり、これらが、縦横つまり上下,左右,前後等に骨組として配されたアルミその他の軽金属製のコーナー型材に、組み付けられている。
そして、この給食配膳カート1,7は、飲食物Aを単に収納,運搬するだけではなく、ヒーターユニット12(ヒーター4)や冷却装置5を搭載しており、収納された飲食物Aを、適宜、冷却(含む保冷、以下同様)、そして加熱(含む保温、以下同様)する。ヒーターユニット12(ヒーター4)による加熱のパターンとしては、単に加熱調理するパターン、加熱調理と共に事後保温するパターン、予め加熱調理されていたものを保温するパターン、予め加熱調理されていたものを更に加熱調理するパターン、等々各種のパターンが考えられる。
冷却装置5は、給食配膳カート1,7の下部に配設され、例えば、脱着可能にユニット化されたヒートポンプ式よりなり、付設されたファンにて冷気Cを循環させて、給食配膳カート1,7内部を強制冷却する。例えば、ヒーターユニット12(ヒーター4)による加熱前は、各トレー13(6)の温エリア14と冷エリア15に対し冷気Cを循環供給して冷却し、ヒーターユニット12(ヒーター4)による加熱中は、冷エリア15のみに対し冷気Cを循環供給して冷却する。つまり、単に冷却したり、チルド状態に冷却したり、チルド状態とされたものをそのまま冷却保持する。
16はコントロール部であり、コントロール部16は、このようなヒーターユニット12(ヒーター4)や冷却装置5を制御する。すなわちコントロール部16は、カート天板8付近に操作パネルを備えると共に、各種の通電パターンを記憶しており、操作パネルの操作により、選択されタイマー制御された通電パターンにて、ヒーターユニット12(ヒーター4)や冷却装置5の駆動を制御する。
給食配膳カート1,7は、このようになっている。
以下、本発明について、図1,図2,図3,図4,図5等を参照して説明する。本発明の給食配膳カート7は、次のトレー13,ヒーターユニット12,断熱壁17を、備えている。
《トレー13等について》
まず、トレー13等について、図1,図4を参照して説明する。この給食配膳カート7のトレー13は、左右のカート側板9間に、出し入れ自在な棚として上下多段に保持されると共に、加熱を要する飲食物A入りの食器Bが載せられる温エリア14と、加熱を要しない飲食物A入りの食器Bが載せられる冷エリア15とに、左右に区画されている。
このようなトレー13等について、更に詳述する。トレー13は、長方形や正方形をなし、耐熱樹脂や金属製よりなる。
食器Bは、樹脂製,陶磁器製,金属製,木製,紙製等よりなり、飲食物Aに見合った形状よりなる。加熱食材つまり加熱を要する飲食物Aとしては、御飯,味噌汁,煮付け,照焼,天ぷら,すき焼,お茶、めん類,丼物、パン,コーヒー,紅茶,スープ,ステーキ,その他の肉料理,魚料理,グラタン,ムニエル,パスタ、等々が考えられる。これに対し、冷食材つまり加熱を要しない飲食物Aとしては、生野菜,刺身,冷奴,オードブル,サラダ,ケーキ,デザート,果物,ビール,ソフトドリンク、等々が考えられる。
ところで図示例では、トレー13と食器Bは別体よりなっているが、トレー13と食器Bを一体化した構成も可能である。すなわち、トレー13に食器Bを凹凸状に一体形成して、飲食物Aを入れることも可能である。又、食器Bは例えばアルミ製とし、米から御飯を炊くようにすることも考えられる。又、食器Bの外周をシリコン等の樹脂で被覆しておくと、加熱された飲食物A等が入れられた場合に、手で容易に持てるようになる。
そしてトレー13は、外周端部18が、みみ部・手持ち部として立設されると共に、くぼんだ内部が、中央区画部19にて左右に区画されるべく、折曲形成されている。中央区画部19は、外周端部18とほぼ同程度の高さを備えると共に、上面が、横幅を備えた平坦面に形成されている。
そしてトレー13は、このような中央区画部19を境界として、(例えば左側の)加熱を要する飲食物A入りの食器Bが置かれる温領域スペースつまり温エリア14と、(例えば右側の)加熱を要しない飲食物A入りの食器Bが置かれる冷領域スペースつまり冷エリア15と、に区画され、図示例では左右に2分割されている。
両エリア14,15は、食事の際等に食器Bから飲食物Aが零れ,垂れた場合にも対応できるように、くぼみ構造となっているが、くぼみ構造上の空間も、両エリア14,15の一部をなしている。
そしてトレー13は、その中央区画部19が、上下の断熱壁17間の隙間Dに挿入されることにより、温エリア14と冷エリア15とが断熱区画される。このような挿入,取り出しのスムーズ性と、密封性,断熱性の向上のため、トレー13の中央区画部19は、平坦面に折曲形成されている。なお、トレー13が金属製よりなる場合は、断熱性等に鑑み少なくとも中央区画部19更には外周端部18は、熱伝導率の低い樹脂製等にて構成することが望ましい。
そしてトレー13は、左右のカート側板9にて、出し入れ自在に上下多段に保持されており、出し入れに際しては上述したように、中央区画部19が上下の断熱壁17間の隙間Dに、挿脱される。
図1の例では、トレー13の(例えば左側の)温エリア14側は、ヒーターユニット12上に載置,保持され、(例えば右側の)冷エリア15側は、その外周端部18が、レール20に係止,保持されている(特に図4の(3)図を参照)。
レール20は、左右のカート側板9の内面に、左右で高さレベルを揃えつつ、対向して上下多段に、それぞれ上下間隔を存しつつ固設されている。
なおトレー13は、この図示例のようにヒーターユニット12を利用することなく、左右の外周端部18共に、左右のカート側板9のレール20に係止,保持するようにしてもよい。つまり、左右両側共に、カート側板9に直接保持するようにしてもよい。
トレー13等は、このようになっている。
《ヒーターユニット12について》
次に、ヒーターユニット12について、図1,図2,図3を参照して説明する。この給食配膳カート7のヒーターユニット12は、左右いずれか一方のカート側板9に、着脱可能に保持されると共に、トレー13の温エリア14直下に位置している。
このようなヒーターユニット12について、更に詳述する。ヒーターユニット12は、ヒーター21とヒーター枠22と取付部23とを、備えている。まず、ヒーターユニット12のヒーター21は、トレー13の温エリア14を、下から熱伝導等により直接加熱する。そして、ニクロム線等のヒーター線が内部配線されると共に、これを金属,耐熱樹脂,又はセラミックス等で覆ったものが、一般的である。
なお、遠赤外線を放射させる場合には、ヒーター21の外表面に、遠赤外線放射特性の高い塗料を塗布するか、遠赤外線アルマイト処理(アルミ製の場合)を施しておく。特に、ヒーター21の下面にこのような遠赤外線放射素材を施しておくと、このヒーター21は、上側に位置するトレー13の温エリア14を熱伝導等により加熱すると共に、下側に位置するトレー13の温エリア14も、遠赤外線の輻射により加熱可能となり、効率的である。
なお、図3の(4)図に示したように、ヒーター21を複数のエレメントにて構成して、スイッチにて切り替え可能としておくと、加熱面積や加熱位置が可変となり、便利である。
ヒーターユニット12のヒーター枠22は、このようなヒーター21を保持する外枠体よりなる。
ヒーターユニット12の取付部23は、カート側板9への着脱部であり、ヒーター枠22と共に、ヒーターユニット12の構造体として一体形成され、耐熱樹脂製,金属製,又はセラミックス製よりなる。樹脂製の場合は、射出成形,金型プレス成形等にて成形される。金属製の場合は、ダイキャストや鋳造により成形される。セラミック製の場合、型で形状を出した後に炉中で焼結される。
取付部23には、ヒーター21への給電用の電気接点24と内部配線が、配設されている。電気接点25は、外部電源に接続された給食配膳カート7側の内部配線の電気接点25と、接触,通電可能とされ、もってヒーター21へ電力が供給される。
ここで、ヒーターユニット12の各種の保持例について、述べておく。まず、図2の(1)図,(2)図に示した第1例では、ヒーターユニット12の一端側(例えば左側)の取付部23が、角ブロック状をなし、一方の(例えば左側)のカート側板9のレール20にて、着脱可能に係止,保持されている。この図示例では、ヒーターユニット12の他端側(例えば右側)のヒーター枠22等が、断熱壁17に付設されたレール27にて、着脱可能に係止,保持されている。
図1,図2の(3)図,(4)図,(5)図等に示した第2例では、ヒーターユニット12の一端側(例えば左側)の取付部23が、縦長ブラケット状をなし、一方の(例えば左側)のカート側板9の上下のレール20間に、着脱可能に係止,保持されている。この図示例では、ヒーターユニット12の他端側(例えば右側)のヒーター枠22が、断熱壁17に付設された保持突起26上に、着脱可能に載置,保持されている。
図3の(1)図に示した第3例では、ヒーターユニット12の一端側(例えば左側)の取付部23が、係止穴28を備えており、この係止穴28が、一方(例えば左側)のカート側板9のレール20に、着脱可能に外嵌挿入,係止,保持されている。この図示例では、ヒーターユニット12の他端側(例えば右側)のヒーター枠22が、断熱壁17に付設された保持突起26上に、着脱可能に載置,保持されている。
図3の(2)図,(3)図に示した第4例では、前述した図1,図2の(3)図,(4)図,(5)図に示した第2例に加え、ヒーターユニット12の後端側が、カート奥板10によっても着脱可能に保持されている。
すなわち、カート奥板10には上下係止片を備えた保持突部29が付設されており、ヒーターユニット12の後側のヒーター枠22が、この保持突部29にて着脱可能に嵌入,係止,保持されている。この場合、電気接点24と電気接点25は、後側のヒーター枠22と保持突部29とに対応して付設される。
このように、この給食配膳カート7において、ヒーターユニット12は、カート側板9のみならず、更に断熱壁17やカート奥板10によっても、着脱可能に保持するようにしてもよい。
なお、これらの各例の2点支持,3点支持によらず、カート側板9のレール20等のみによる1点支持・片持ちも可能である。更に、カート側板9のレール20等と、カート奥板10の保持突部29等による2点支持・両持ちも可能である。
ところで、この給食配膳カート7では、ヒーターユニット12は、図中実線表示したように、左右の一方(例えば左側)のカート側板9に保持されるのではなく、図1中想像線表示したように、左右位置を入れ替えて、左右の他方(例えば右側)のカート側板9に着脱可能に保持し、その真上にトレー13の温エリア14が位置するようにしてもよい。
すなわち、ヒーターユニット12を180°水平回転させて、その取付部23を反対側(例えば右側)のレール20にて、着脱可能に係止,保持することも可能である。この場合は、トレー13も左右位置を入れ替えて、このような(例えば右側の)ヒーターユニット12の真上に、温エリア14が位置するようにする。
なお、このような左右位置の入替えは、上述した第1例のみならず、前述した第2例,第3例,第4例,その他の例についても可能である。これらの場合は、レール27,保持突部29等が、図中右側にも付設される。
ヒーターユニット12は、このようになっている。
《断熱壁17について》
次に、断熱壁17について、図1,図5等を参照して説明する。この給食配膳カート7の断熱壁17は、カート奥板10に着脱可能に保持され、トレー13の温エリア14と冷エリア15を空間的に縦に仕切って、断熱区画する。
このような断熱壁17について、更に詳述する。隔壁たる断熱壁17は、例えば、内部に発泡系断熱材や真空断熱材等が内装された、サンドイッチ構造の樹脂製よりなる。
そして断熱壁17は、カート奥板10に着脱自在に保持されつつ、前方に突設され、前面のドア2近くに至っている。又、断熱壁17は、各トレー13が収納,保持されるべき位置毎に設けられており、トレー13の中央区画部19に対応位置して、トレー13の温エリア14と冷エリア15とを、エリア的に分断しており、図示例では、左右の温エリア14と冷エリア15の中央に位置している。
なお断熱壁17は、実際の各トレー13の収納,保持の有無にかかわらず、各トレー13が収納,保持されるべき位置毎に配設,保持されており、給食配膳カート7内に常時配設,保持されている。
又、上下に列設された各断熱壁17について、各上下間に僅かな隙間Dが設定されており、トレー13の平坦な中央区画部19が前方から挿脱される。
なお隙間Dは、トレー13の中央区画部19を挿入した時に開き、挿入しない時に閉じる構造としておくと、つまり弾性材やスプリング等を用いて断熱壁17の該箇所を弾性構造としておくと、トレー13の温エリア14と冷エリア15間での断熱性が、より徹底される。つまり、隙間Dを介して熱や冷気Cが、温エリア14と冷エリア15間で循環することが防止される。
そして、図5の(1)図,(2)図,(3)図に示した例では、上下の各断熱壁17が、それぞれ単独で1個ずつ、カート奥板10に対し保持,取り外されるようになっている。すなわち、この例の各断熱壁17は、後端部に例えば上下2個の係止穴30を備えており、係止穴30がカート奥板10に突設された係止片31に係止されることにより、カート奥板10に着脱可能に保持されている。
これに対し、図5の(4)図,(5)図,(6)図に示した例では、上下の各断熱壁17は、後端が縦長ブラケット32に一体連設されており、縦長ブラケット32にてカート奥板10に着脱可能に保持されている。
すなわち、この例の各断熱壁17は、後端が1枚の縦長ブラケット32に、面一に繋げられている。そして、この縦長ブラケット32が、例えば上下2個の係止穴30を備えており、この係止穴30が、カート奥板10の係止片31に係止され、もって各断熱壁17が縦長ブラケット32を介し、カート奥板10に保持,取り外されるようになっている。
なお、図5の(5)図,(6)図の例の断熱壁17は、図5の(4)図の例とは異なり、前述したヒーターユニット12の保持突起26を備えている。このように断熱壁17には、更に図1,図2の(5)図,図3の(1)図,(2)図等に示したように、ヒーターユニット12用の保持突起26や、図2の(2)図に示したように、ヒーターユニット12保持用のレール27が、付設されることも多い。
断熱壁17は、このようになっている。
《作用等》
本発明の給食配膳カート7は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)まず、この給食配膳カート7で使用されるトレー13は、温エリア14と冷エリア15とに、左右に区画されている。そして、トレー13の(例えば左側の)温エリア14に、加熱食材つまり加熱を要する飲食物A入りの食器Bが載せられ、トレー13の(例えば右側の)冷エリア15に、冷食材つまり加熱を要しない飲食物A入りの食器Bが載せられる(図4の(1)図,(2)図,更には図6も参照)。
(2)それから、このように飲食物Aの食器Bが載せられた各トレー13が、給食配膳カート7の内部に収納される。給食配膳カート7は、箱状をなし前面ドア2と車輪3を備えており、左右のカート側板9間に、収納された各トレー13が、出し入れ自在な棚として上下多段に保持される(図1を参照)。
(3)このように給食配膳カート7の内部に収納された各トレー13は、それぞれ、その温エリア14直下に、ヒーターユニット12が位置している(図1を参照)。
各ヒーターユニット12は、それぞれ、少なくとも左右いずれか一方側のカート側板9に、着脱可能に保持されているが、これに加え更に、カート奥板10や断熱壁17によって、着脱可能に保持することも可能である(図1,図2の(2)図,(5)図,図3の(1)図,(2)図,(3)図等を参照)。
又、各ヒーターユニット12は、左右の一方側(例えば左側)のカート側板9に、着脱可能に保持されるのではなく、その左右位置を入れ替えて、左右の他方(例えば右側)のカート側板9に、着脱可能に保持することも可能であり、その場合は、その他方側(例えば右側)の真上に各トレー13の温エリア14が位置し、一方側(例えば左側)に冷エリア15位置するようにする(図1の(1)図中の想像線表示を参照)。
(4)更に、このように給食配膳カート7の内部に収納された各トレー13は、それぞれ、その温エリア14と冷エリア15が、断熱壁17にて空間的に縦に仕切られて、断熱区画される(図1,図5の(3)図を参照)。
断熱壁17は、カート奥板10に着脱可能に保持されており、各トレー13が保持されるべき位置毎に設けられるが、後端が縦長ブラケット32に一体連設され、もって縦長ブラケット32にて一体的に、カート奥板10に対し着脱可能に保持される場合もある(図5の(4)図,(5)図,(6)図を参照)。
(5)それから、給食配膳カート7は移動,搬送,保管されるが、その際、搭載された冷却装置5にて内部が冷却(含む保冷)される。すなわち冷却装置5は、各ヒーターユニット12による加熱前は例えばチルド状態にある、各トレー13の温エリア14と冷エリア15の飲食物Aに対し、冷気Cを循環供給して冷却する(図1,図7を参照)。
(6)そして事後、飲食物Aの提供サービスに先立ち、給食配膳カート7は、各ヒーターユニット12のヒーター21が通電されて発熱する。もって、その真上に位置する各トレー13の温エリア14が加熱され、温エリア14の食器B内の加熱を要する飲食物Aが、加熱(含む保温)される(図1を参照)。
なお、このような各ヒーターユニット12による温エリア14の加熱中、冷却装置5は、各トレー13の冷エリア15の飲食物Aのみに対し、冷気Cを循環供給して冷却するが、この冷エリア15の冷気Cは、断熱壁17により、温エリア14の加熱を要する飲食物Aに対しては遮断されている。事後、ヒーターユニット12による加熱や冷却装置5による冷却は、終了される。
(7)それから各トレー13、つまり、温エリア14に加熱食材つまり加熱された飲食物Aの食器Bが載せられ、冷エリア15に冷食材つまり加熱しない飲食物Aの食器Bが載せられた各トレー13が、給食配膳カート7の内部から取出されて、飲食物Aの提供サービスに供される。つまり、各トレー13が配膳されて、載せられた飲食物Aが飲食に供される。
さてそこで、本発明の給食配膳カート7によると、次の第1,第2,第3,第4のようになる。
第1に、この給食配膳カート7では、ヒーターユニット12が、トレー13の温エリア14の真下のみに位置しており、もって熱伝導,熱伝達等により、温エリア14の加熱を要する飲食物Aのみが加熱される。
その際、トレー13の冷エリア15の加熱を要しない飲食物Aは、断熱壁17にて空間的に断熱区画されており、熱伝導,熱伝達,熱対流等が遮断され、その加熱は回避される。なお、このような温エリア14の加熱中に、冷却装置5からの冷気Cにて冷エリア15の加熱を要しない飲食物Aが冷却される場合、断熱壁17により、温エリア14の加熱を要する飲食物Aの冷却は回避される。
このように、この給食配膳カート7では、冷エリア15の加熱を要しない飲食物Aは加熱されない等、温度管理が徹底される。これと共に、ヒーターユニット12の加熱用の熱が、トレー13の冷エリア15,加熱を要しない飲食物A,その他の箇所へと向かって逃げてしまうことが防止され、熱効率が向上する。
第2に、この給食配膳カート7では、ヒーターユニット12が、カート側板9,更にはカート奥板10,断熱壁17に、着脱可能に保持されており、断熱壁17も、カート奥板10に着脱可能に保持されている。
そこで、給食配膳カート7の内部洗浄による清掃に際し、このように着脱可能に保持されたヒーターユニット12や断熱壁17は、容易に取外される。縦長ブラケット32に一体連設された各断熱壁17は、一度に取外される。もって、この給食配膳カート7は、清掃が簡単容易である。
第3に、この給食配膳カート7では、トレー13の温エリア14に、加熱を要する飲食物A入りの食器Bが載せられて加熱され、トレー13の冷エリア15に、加熱を要しない飲食物A入りの食器Bが載せられて冷却される。
そこで、飲食物Aやその食器Bは、トレー13の温エリア14内や冷エリア15内に収まる限り、その形状,大きさ(面積),位置,数量等について、特定の制限,規制がない。すなわち、この給食配膳カート7では、収納される飲食物Aや食器Bの形状が、特定の形に限定されたり、その大きさが、一定以下に小さく制限されたり、その位置が、場所的に決定されたり、その数が、1個や2個等に限られたりすることは、温エリア14や冷エリア15内に収まる限り解消され、自由度が大幅に向上する。
第4に、この給食配膳カート7では、ヒーターユニット12の左右位置を、入れ替え可能である。すなわち、ヒーターユニット12について、左右の一方(例えば左側)と他方(例えば右側)の間で、その左右位置を必要に応じ入れ替え可能である。
そしてこれに伴い、トレー13の温エリア14と冷エリア15の左右位置も入れ替えられ、ヒーターユニット12の真上にトレー13の温エリア14が位置し、冷エリア15が位置しないようにする。
これらにより、この給食配膳カート7では、飲食物Aの提供サービスに際して、トレー13上での飲食物Aの左右位置取りが、サービスの場所・内容・状況・方法にマッチすべく、必要に応じ変更可能である。つまり、飲食物Aの食器Bが載せられたトレー13を、給食配膳カート7から取出して配膳する際、トレー13上での飲食物Aの左右位置取りを、自然かつ容易に、飲食に適したノーマル・フォーマルなものとすることができる。
例えば、この給食配膳カート7が、食堂等で使用される場合は、→本人が、飲食物Aの載ったトレー13を、自ら給食配膳カート7から取り出して、運んでから、→そのままの向きで、テーブル等の上に置いて、飲食に供する。
そこで、給食配膳カート7内のヒーターユニット12の位置が、例えば左側の場合は(図1を参照)、→テーブル等の上において、トレー13上の加熱された暖かい飲食物Aも左側となり、加熱を要しない冷たい飲食物Aは右側であり、→飲食に適したノーマル・フォーマルな位置取りとなる。
これに対し、この給食配膳カート7が、病院等で使用される場合は、→介護者が、飲食物Aが載ったトレー13を、給食配膳カート7から取り出して、運んでから、→例えばベッド上の簡易机等の上に置いて、→患者の飲食に供する。→この場合、介護者は患者に対面しつつ、正面側から、トレー13を簡易机等の上に置くことが多い。
そこで、前述した所と同様に、もしも、給食配膳カート7内のヒーターユニット12の位置が、例えば左側のままで、→トレー13上の加熱された暖かい飲食物Aも左側のままとすると、→簡易机等の上においては、患者にとって、逆に暖かい飲食物Aが右側(対面する介護者にとっては左側)で、冷たい飲食物Aが左側(対面する介護者にとっては右側)となり、→アブノーマル・インフォーマルな位置取りとなってしまう。
そこで、このような場合には、→ヒーターユニット12の左右位置を入れ替えて、例えば右側とし、トレー13の温エリア14の左右位置も入れ替えて、右側とする(図1の(1)図中の想像線表示を参照)。→これにより、介護者が介在して、患者が食する場合において、→患者にとって、暖かい飲食物Aが左側で、冷たい飲食物Aが右側となり、→飲食に適したノーマル・フォーマルな位置取りとなる。
この給食配膳カート7では、このように、ヒーターユニット12等の左右位置を入れ替えることにより、配膳されたトレー13上での飲食物Aの左右位置取りを、容易にノーマル・フォーマルなものとすることができる。
本発明に係る給食配膳カートについて、発明を実施するための最良の形態の説明に供し、(1)図は、全体の正断面図であり、(2)図は、その要部拡大図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、ヒーターユニット等を示し、(1)図は、その第1例の斜視図、(2)図は、第1例の正断面図である。(3)図は、第2例の右斜視図、(4)図は、第2例の左斜視図、(5)図は、第2例の正断面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、ヒーターユニット等を示し、(1)図は、その第3例の正断面図である。(2)図は、第4例の正断面図、(3)図は、第4例の側断面図である。(4)図は、第5例の正断面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、トレーを示し、(1)図は斜視図、(2)図は正面図、(3)図は、その要部拡大図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、断熱壁を示し、(1)図は、その第1例の側面図、(2)図は、第1例の斜視図、(3)図は、第1例のトレー挿脱時の斜視図である。(4)図は、第2例の側面図である。(5)図は、第3例の側面図、(5)図は、第3例の正面図である。 この種従来例の一般的な給食配膳カートを示し、(1)図は、全体斜視図、(2)図は、ヒーター付トレーの斜視図である。 一般的な給食配膳カートの側断面図である。
符号の説明
2 ドア
3 車輪
5 冷却装置
7 給食配膳カート
9 カート側板
10 カート奥板
12 ヒーターユニット
13 トレー
14 温エリア
15 冷エリア
17 断熱壁
32 縦長ブラケット
A 飲食物
C 冷気

Claims (5)

  1. 箱状をなしドアと車輪を備え、飲食物の提供サービスに供される給食配膳カートであって、更に、トレー,ヒーターユニット,断熱壁を備えており、
    該トレーは、左右のカート側板間に、出し入れ自在な棚として上下多段に保持されると共に、加熱を要する飲食物用の温エリアと加熱を要しない飲食物用の冷エリアとに、左右に区画されており、
    該ヒーターユニットは、左右いずれか一方の該カート側板に、着脱可能に保持されると共に、該トレーの温エリア直下に位置しており、
    該断熱壁は、カート奥板に着脱可能に保持されると共に、該トレーの温エリアと冷エリアを空間的に縦に仕切って、断熱区画すること、を特徴とする給食配膳カート。
  2. 請求項1に記載した給食配膳カートにおいて、該断熱壁は、各該トレーが保持されるべき位置毎に設けられると共に、後端が縦長ブラケットに一体連設されており、該縦長ブラケットにて該カート奥板に着脱可能に保持されていること、を特徴とする給食配膳カート。
  3. 請求項1に記載した給食配膳カートにおいて、該ヒーターユニットは、請求項1に記載したように、左右の一方の該カート側板に保持されるのではなく、
    左右位置を入れ替えて、左右の他方の該カート側板に着脱可能に保持され、その真上に該トレーの温エリアが位置すること、を特徴とする給食配膳カート。
  4. 請求項1に記載した給食配膳カートにおいて、該ヒーターユニットは、更に該断熱壁や該カート奥板によっても着脱可能に保持されること、を特徴とする給食配膳カート。
  5. 請求項1に記載した給食配膳カートにおいて、更に冷却装置が搭載されており、該冷却装置は、該ヒーターユニットによる加熱前は、各該トレーの温エリアと冷エリアに対し冷気を循環供給して冷却し、該ヒーターユニットによる加熱中は、冷エリアのみに対し冷気を循環供給して冷却すること、を特徴とする給食配膳カート。
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