JP4718856B2 - サービスカート用の食器 - Google Patents

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Description

本発明は、サービスカート用の食器に関する。すなわち、飲食物の提供サービスに供されるサービスカートにおいて使用され、加熱を要する飲食物が入れられ、下側からヒーターで加熱される、サービスカート用の食器に関するものである。
《従来技術について》
図4は、この種従来例のサービスカート用の食器を示し、(1)図は、その1例の正断面図であり、(2)図は、他の例の正断面図である。
サービスカートは、例えば、航空機の機内,社員食堂,病院,療養施設,福祉施設等において使用され、飲食物Aが収納されると共に、ドアと車輪を備えており、手で押して移動されて、飲食物Aの提供サービスに供される。
そして最近は、飲食物Aを単に運搬するだけではなく、ヒーターを搭載して、飲食物Aを加熱するタイプのものも増加している。このタイプのサービスカートでは、上下多段に出し入れ自在に収納保持されるトレイや棚に、ヒーターが組み込まれており、このヒーター上に置かれた食器1,2内の飲食物Aを、加熱するようになっている。
ところで、このようなタイプのサービスカートでは、従来、図4の(1)図に示した樹脂製の食器1や、図4の(2)図に示したアルミ材等の金属製の食器2が、使用されていた。
《先行技術文献情報》
このような従来例のサービスカート用の食器1,2としては、例えば、次の特許文献1中に示されたものが挙げられる。
特開2002−119338号公報
ところで、この従来例については、次の問題が指摘されていた。
《第1の問題点について》
第1に、樹脂製のサービスカート用の食器1については、熱伝導率が低い、という問題が指摘されていた。
すなわち、樹脂製のこの種の食器1は、ヒーターからの熱が、食器1の底面に十分に伝わりにくいと共に、底面から側面へも伝わりにくく、結局、食器1内の飲食物Aについて、加熱不足や加熱不均一が生じ易い、という問題があった。
そして、食器1内の飲食物Aについて、底面付近での焦げ付きや、上下間での加熱ムラが多発していた。特に、食器1が飯器として使用され、飲食物Aとして御飯を加熱する場合について、このような不具合が顕著に指摘されていた。
《第2の問題点について》
第2に、アルミ材等の金属製のサービスカート用の食器2については、加熱後に手で持てない、という問題が指摘されていた。
すなわち、金属製のこの種の食器2は、熱伝導性が高く、樹脂製の食器1について指摘されていた上記不具合は、解消される。
しかしながら、ヒーターで加熱された飲食物Aの食器2は、側面の外側まで高温に熱せられており、直ぐには熱くて素手では持てず、無理に持とうすると指を火傷する危険すらあった。又、持てるまで・冷めるまで待っていたのでは、加熱する意味が失われてしまう。このように、スムーズな喫食の障害となるという問題があった。
《第3の問題点について》
第3に、更に金属製の食器2については、保温力が不足する、という問題が指摘されていた。
すなわち、金属製のこの種の食器2は、熱伝導率が高いので加熱後の保温力が不足し、加熱後において時間の経過と共に、加熱されていた飲食物Aが短時間で冷めてしまっていた。もって、冷めない内に喫食されるため、喫食時間が短くなる傾向がある、という指摘があった。
《本発明について》
本発明のサービスカート用の食器は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。そして、アルミ材よりなると共に、所定のごとくシリコン材で外側が被覆されていること、を特徴とする。
もって本発明は、第1に、加熱不足や加熱不均一が解消されると共に、第2に、加熱直後でも手で持つことが出来、第3に、保温力も向上し、第4に、強度面,腐食防止面,滑り止め面等にも優れた、サービスカート用の食器を提案することを目的とする。
《請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。
このサービスカート用の食器は、飲食物の提供サービスに供されるサービスカートにおいて使用され、加熱を要する該飲食物が入れられて、下側からヒーターで加熱される。
そして、熱伝導率の高い軽金属であるアルミ材製よりなると共に、熱伝導率の低い樹脂であるシリコン材で、側面および底面の外側が被覆されている。
該アルミ材製の食器は、側面や底面を通じ全体的に肉厚が均一であり、形状保持可能な1.0mm以上であると共に、重量過剰およびコスト高を抑える2.0mm以下よりなる。
該シリコン材は、側面の肉厚が、熱伝導抑制および保温力保持のため0.5mm以上であると共に、重量過剰およびコスト高を抑える1.0mm以下よりなり、底面の肉厚が、被覆実現および耐久性から0.2mm以上であると共に、ヒーターからの加熱に支障が生じない0.5mm以下よりなる。
そして、該食器のアルミ材は、その高熱伝導率に基づき、下側の該ヒーターからの熱が、確実に底面に熱伝導される熱伝導機能を発揮すると共に、更に底面から側面へと熱伝導される熱伝導機能を発揮する。
底面を被覆する該シリコン材は、その熱伝導抑制機能によりこのような該食器のアルミ材の底面への熱伝導機能に支障が生じることがない、上記0.5mm以下の薄い底面肉厚設定よりなる。
又、側面や底面を被覆する該シリコン材は、側面肉厚が上記0.5mm以上で底面肉厚が上記0.2mm以上であると共に、その低熱伝導率に基づき、該ヒーターによる加熱停止後において、該食器の側面外側や底面外側への熱伝導抑制機能、そして保温力向上機能を発揮すると共に、更に衝撃荷重吸収機能、腐食防止機能、および滑り止め機能も発揮する。
かつ該シリコン材は、鋳造方法により被覆せしめられ、該食器を、該食器より該シリコン材の上記側面肉厚および底面肉厚分だけ、より僅かに大き目の鋳型に同軸に入れて、溶融されたシリコン材を該食器と該鋳型間に流し込むことにより、該食器に被覆せしめられること、を特徴とする。
《作用について》
本発明のサービスカート用の食器は、このようになっているので、次のようになる。
(1)サービスカート内には、加熱(含む保温)を要する飲食物が入れられた食器が、収納されて、ヒーター上に載せられている。
(2)そして、ヒーターが通電されて発熱し、飲食物が入れられた食器が加熱される。 (3)それから、加熱された飲食物が入った食器が、サービスカートから取り出されて、飲食物の提供サービスに供される。
(4)そしてこの食器は、アルミ材製よりなると共に、シリコン材で外側が被覆されている。シリコン材の被覆肉厚は、側面が0.5mm以上〜1.0mm以下で、底面が0.2mm以上〜0.5mm以下よりなる。
(5)そこで、この食器を使用すると、次のようになる。第1に、この食器は、アルミ材製よりなり熱伝導率が高いので、ヒーターからの熱が、確実に底面そして側面へと熱伝導される。底面のシリコン材は、この熱伝導に支障がない肉厚に設定されている。
そこで、この食器内の飲食物は、十分かつ均一に加熱され、食器が飯器として使用される場合、そのメリットが特に大きい。
第2に、この食器は、熱伝導率の低いシリコン材で外側が被覆されているので、熱伝導率の高いアルミ材製よりなると共にヒーターで加熱されるにもかかわらず、外側の熱伝導,加熱,温度上昇が抑制される。
そこで、加熱直後の食器を手で持つことが出来、もって飲食物が熱いまま喫食可能となる。特に、手で持つポイントとなる側面のシリコン材は、この熱伝導抑制をサポートする肉厚に設定されている。
第3に、この食器は、熱伝導率の低いシリコン材で被覆されているので、熱伝導率の高いアルミ材製よりなるにもかかわらず、加熱後の保温力に優れており、飲食物が冷めにくい。
第4に、このアルミ材製の食器は、シリコン材で外側が被覆されているので、衝撃荷重の吸収性に優れており、落下強度が向上し、当たっても変形せず、接触音も少ない。又、腐蝕が防止されると共に、不用意に滑ったりすることもない。
《本発明の特徴》
本発明に係るサービスカート用の食器は、このように、アルミ材製よりなると共に、シリコン材で外側が被覆されていること、を特徴とする。
そこで本発明は、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、飲食物の加熱不足や加熱不均一が、解消される。すなわち、本発明の食器は、熱伝導率の高いアルミ材製よりなるので、ヒーターにて食器内の飲食物が、不足なく十分に加熱されると共に均一に加熱される。
もって、前述したこの種従来例の樹脂製の食器で指摘されていた、焦げ付きや加熱ムラの発生は防止され、食感を満足させることができる。そしてこの食器は、飲食物として御飯を加熱する飯器として使用した場合において、特に効果的であり、美味しい御飯が得られる。
《第2の効果》
第2に、加熱直後でも手で持てるようになる。すなわち、本発明の食器は、熱伝導率の低いシリコン材で外側が被覆されているので、加熱直後で中味が熱くても、そのまま直ぐに素手で持つことが可能である。
前述したこの種従来例の金属製の食器のように、指を火傷する危険もなく安全であり、又、持てるまで・冷めるまで待つこともなくなる。これらにより、スムーズな喫食が実現される。
《第3の効果》
第3に、保温力も向上する。すなわち、本発明の食器は、熱伝導率の低いシリコン材で外側が被覆されている。そこで、前述したこの種従来例の金属製の食器に比べ、加熱された飲食物が保温され、冷めにくい。もって喫食時間を、長く楽しめるようになる。
《第4の効果》
第4に、更に強度面,腐食防止面,滑り止め面等にも優れている。すなわち、本発明の食器は、シリコン材で被覆されているので、落下強度が向上し、変形しにくく、接触音も少ない。又、腐食が防止され、不用意に滑ることもない。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《図面について》
以下、本発明のサービスカート用の食器を、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。
図1は、本発明を実施するための最良の形態の説明に供し、(1)図は、正断面図であり、(2)図は、評価試験のグラフである。
図2は、サービスカートの斜視図であり、(1)図は、全体を示し、(2)図は、トレイや食器を示す。図3は、サービスカートの他の例を示し、要部の正断面図である。
《サービスカート3について》
まず、図2,図3等を参照して、サービスカート3について説明する。サービスカート3は、箱状をなし、飲食物Aが収納されると共に、ドア4と車輪5を備えており、手で押して移動,搬送されて、飲食物Aの提供サービスに供される。
このようなサービスカート3について、更に詳述する。サービスカート3は、例えば航空機の機内,社員食堂,病院,療養施設,福祉施設,その他において、乗客,患者,高齢者,年少者,その他に対し、飲食物Aの提供サービスを行うために使用される。この提供サービスは、乗務員,介護者,看護者,給仕人,その他の人を介し、又は本人のセルフサービスにて行われる。
そしてサービスカート3は、天板6,側板7,奥板8,床板9,ドア4等を備えた筐体よりなり、床板9の四隅下にキャスター等の車輪5が付設されている。天板6,側板7,奥板8,床板9,ドア4等は、それぞれ、アルミ材その他の軽金属製の表面板間に、芯材として断熱材が介装された断熱パネル製よりなり、これらが、縦横つまり上下,左右,前後等に骨組として配されたアルミ材その他の軽金属製のコーナー型材に、組み付けられている。
そして、このサービスカート3は、飲食物Aを単に収納,運搬するだけではなく、ヒーター10を搭載しており、収納された飲食物Aを加熱(含む保温、以下同様)する。
ヒーター10の発熱温度は、130℃〜150℃程度である。ヒーター10による加熱パターンとしては、単に加熱調理するパターン、加熱調理して保温するパターン、予め加熱調理されていたものを保温するパターン、予め加熱調理されていたものを更に加熱調理するパターン、等々各種パターンが考えられる。
11はコントロール部であり、ヒーター10等を制御する。なお、加熱装置であるヒーター10と共に、冷却,保冷装置が搭載されているサービスカート3も多い。
そして、サービスカート3の両側板7内側には、ガイドレール12が、左右高さレベルを揃え対向して上下多段に、上下間隔を存しつつ固設されている。
そして、このような左右のガイドレール12間に、図2の例では、面状のヒーター10が部分的に組み込まれたトレイ13が、図3の例では、面状のヒーター10が全体的に組み込まれた棚板14が、それぞれ出し入れ自在に上下多段に保持されている。図3の例では、棚板14上にトレイ13’が載せられており、勿論、トレイ13’にはヒーター10は組み込まれていない。
もって、飲食物Aが入れられた食器15,16が、このようなトレイ13,13’上に載せられている。飲食物Aとしては、加熱を要するものとして、御飯,丼物,煮物,味噌汁,お茶,コーヒー,スープ,その他各種料理が考えられ、加熱を要しないものとして、生野菜,サラダ,刺身,果物,デザート,その他が考えられる。
サービスカート3は、このようになっている。
《食器15について》
以下、図1の(1)図等を参照して、本発明の食器15について説明する。この食器15は、飲食物Aの提供サービスに供されるサービスカート3において使用され、加熱を要する飲食物Aが入れられると共に、ヒーター10上に図2の例では直接、図3の例ではトレイ13’を介して載せられ、もって下側からヒーター10で加熱される(図2,図3も参照)。
そして、アルミ材よりなると共に、熱伝導率の低い樹脂であるシリコン材17で、側面Bや底面Cの外側が被覆されている。
なお、加熱を要しない飲食物Aは食器16に入れられるが(図2を参照)、この食器16は、前述したこの種従来例の食器1,2(図4を参照)に準じた構成よりなり、ヒーター10上には載せられない。
このような本発明の食器15について、更に詳述する。その製造に際しては、まず食器15本体が製作される。すなわち鋳型に、溶融されたアルミ材つまりアルミニウム合金材を流し込んで、食器15本体が鋳造されるが、プレス方式その他によっても、食器15本体の製作は可能である。
それから、このように製作された食器15本体を、より僅かに大き目の鋳型に同軸に入れ、溶融されたシリコン材17つまりシリコーンゴム樹脂を、食器15と鋳型間に流し込むことにより、外側がシリコン材17で被覆された食器15が製造される。このように鋳造により被覆される。
食器15は、このように製造される。
《食器15の肉厚について》
食器15の肉厚については、次のとおり。このように製造される食器15本体の肉厚、つまりアルミ材製の食器15本体の肉厚は、側面Bや底面Cを通じ全体的に均一であり、1.0mm以上〜2.0mm以下程度であり、代表的には1.5mm程度のものが使用される。
なお、その肉厚が1.0mm未満の場合は、器としての形状保持が容易でなく、鋳造等が困難化する。これに対し、肉厚が2.0mmを超える場合は、重量過剰となり、材料コスト高ともなり適当ではない。
そして食器15は、側面Bや底面Cの外側が、シリコン材17で薄くコーティングされ被覆されている。
シリコン材17は、側面Bの肉厚が、0.5mm以上〜1.0mm以下程度よりなるのに対し、底面Cの肉厚が、0.2mm以上〜0.5mm以下程度よりなる。代表的には、側面Bの肉厚が0.7mm程度で、底面Cの肉厚が0.3mmのものが使用される。
なお、側面Bの肉厚が0.5mm未満の場合は、被覆が薄くなり過ぎて保温力が低下すると共に、食器15が熱くて手で持てない可能性も生じる。これに対し、側面Bの肉厚が1.0mmを超える場合は、重量過剰となり、材料コスト高ともなり適当ではない。
又、底面Cの肉厚が0.2mm未満の場合は、均等な肉厚での被覆が困難化すると共に、耐久性にも問題が生じる。これに対し、底面Cの肉厚が0.5mmを超える場合は、ヒーター10による下側からの加熱に支障が生じる。
食器15は、このような肉厚よりなる。
《その他》
なお第1に、シリコン材17による被覆は、図示のように、食器15の側面B外側と底面C外側とについて施されるのが代表的であるが、側面B外側のみに施され、底面C外側には施さないことも可能である。
第2に、食器15の側面B外側に施された被覆は、図示例では、食器15の上端縁をもカバーすべく、施されている。すなわち、熱く加熱された食器15内の飲食物Aの喫食に際し、口元が接する食器15本体の上端縁上も、シリコン材17で被覆されている。
第3に、図示例の食器15は、直径116mmで高さ46mm程度の平断面円形状をなしているが、その他各種の形状が考えられ、例えば平断面長方形状も可能である(図2を参照)。
第4に、食器15は例えば飯器として使用され、飲食物Aとして御飯が入れられるが、この場合は、飲食物Aとして予め炊飯されていた御飯を、単に加熱するパターンの外、米を水と共に加熱して、飲食物Aである御飯とするパターンも考えられる。
第5に、食器15の蓋18は、通常、シリコン材17では被覆されない。そして蓋18は、一般的には樹脂製よりなり、従来より使用されているものと共用される。
第6に、図1の(1)図中、Dは手先であり、食器15を手で持つ際は手先Dにより、食器15の主に側面Bが把持され、その際、食器15の底面Cは、適宜必要に応じサポート・サブ的に保持される。
食器15は、このようになっている。
《作用等》
本発明のサービスカート3用の食器15は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)まず、サービスカート3内には、加熱(含む保温)を要する飲食物Aが入れられた食器15が、収納されると共に、トレイ13又は棚板14に組み込まれたヒーター10上に、食器15は載せられている。それからサービスカート3は、移動,保管される(図2,図3を参照)。
(2)そして、飲食物Aの提供サービスに先立ち、サービスカート3はヒーター10が通電されて発熱し、加熱を要する飲食物Aが入れられた食器15が、発熱したヒーター10にて、下側から加熱(含む保温)される(図2,図3を参照)。
(3)それから、加熱された飲食物Aが入れられた食器15が、サービスカート3から取り出されて、飲食物Aの提供サービスに供される。つまり、食器15が配膳されて、飲食物Aが喫食に供される(図2を参照)。
(4)そして、このように使用される食器15は、軽金属製よりなり、熱伝導率の低い樹脂であるシリコン材17にて外側が被覆されている(図1の(1)図を参照)。
食器15は、例えば飯器として使用され、アルミ材製よりなり、側面B外側や底面C外側が、シリコン材17で被覆されている。シリコン材17の被覆肉厚は、例えば、側面Bが0.5mm以上〜1.0mm以下で、底面Cが0.2mm以上〜0.5mm以下よりなる。
(5)さてそこで、このような本発明のサービスカート3用の食器15を使用すると、次の第1,第2,第3,第4のようになる。
第1に、この食器15は、アルミ材よりなり、熱伝導率が高いので、→ヒーター10からの熱が確実に、底面Cに熱伝導されると共に、底面Cから側面Bへと熱伝導される。→なお、底面C被覆用のシリコン材17は、このような熱伝導に支障が生じない肉厚に設定されている。
そこで、→食器15内の加熱を要する飲食物Aは、不足なく十分に加熱されると共に、確実に均一に加熱される。→特に、食器15が飯器として使用され、飲食物Aとして御飯が加熱される場合、このように加熱不足が解消され、加熱不均一が防止されるメリットは大きい。
第2に、この食器15は、側面Bや底面Cの外側が、シリコン材17で被覆されている。→そして、このように熱伝導率の低い樹脂で、外側が被覆されているので、→この食器15は、熱伝導率の高いアルミ材製よりなり、下側からヒーター10で加熱されるにもかかわらず、→食器15の側面Bや底面Cの外側への熱伝導が、抑制される。
→すなわち、外側のシリコン材17は熱伝導率が低いので、側面Bや底面Cの加熱,温度上昇が抑えられ、→ヒーター10による加熱停止後において、内部の飲食物Aや食器15本体が加熱,高温を維持しても、→外側のシリコン材17の加熱,温度上昇は、抑制される。
そこで、→加熱直後において、直ぐに食器15を手先Dで持つことが出来るようになり、→加熱された飲食物Aの喫食が、熱いまま可能となる。→特に、手先Dで持つ際のポイントとなる側面B被覆用のシリコン材17は、外側への熱伝導抑制を確実化する肉厚に設定される。これに対し底面Cは、その際、必要に応じサポートされる程度なので、より薄い肉厚にて設定可能である。
第3に、この食器15は、側面Bや底面Cの外側が、シリコン材17で被覆されている。→このように熱伝導率の低い樹脂で、外側が被覆されているので、→この食器15は、熱伝導率の高いアルミ材製よりなるにもかかわらず、加熱後の保温力に優れている。
そこで、→加熱された飲食物Aは、加熱後少々時間が経過しても、熱が外部に逃げにくく、保温されており冷めにくい。
第4に、この食器15は、アルミ材製よりなると共に、外側がシリコン材17で被覆されている。
そこで、→このような被覆により、この食器15は、衝撃荷重の吸収性に優れており、→落下強度が向上し落しても壊れず、硬い物に当たっても変形せず、食器15同士の接触音も少ない。又、→このような被覆により、この食器15は、アルミ材製よりなるにもかかわらず、腐蝕が防止される。更に、不用意に滑ったりすることも、防止される。
《評価試験について》
図1の(2)図は、評価試験の結果を示す。すなわち、本発明を適用した1例の食器15と、この種従来例の樹脂製の食器1と、この種従来例のアルミ材製の食器2とを用いて、表面発熱温度が約140℃のヒーター10にて、加熱テストしたデータである。
○加熱を要する飲食物Aとしては、炊飯されて冷まされた御飯を用いた。
○ヒーター10による加熱開始後、39分で加熱を停止し、その後は、そのままホールド状態に維持した。なお、御飯の加熱目標基準値は、芯温75℃である。
○本発明の食器15としては、肉厚が1.5mmのアルミ材製で、直径116mmで高さ46mmの平断面円形状のものを使用した。そして、側面Bの肉厚が0.7mmで底面Cの肉厚が0.3mmのシリコン材17で、被覆したものを使用した。従来例の食器1,2は、いずれも肉厚が1.5mmのものを使用した。
このような評価試験の結果、図1の(2)図に示したデータが得られた。
そして、本発明の食器15は、この種従来例の食器1(樹脂製)より遥かに優れた加熱性能を備えており、この種従来例の食器2(アルミ材製)とほぼ同等の加熱性能を発揮した。すなわち、加熱目標基準値の芯温75℃を確実にクリアーすると共に、その後もこの温度以上にホールドできた。つまり、十分な加熱と均一な加熱とが、実証された。
そして更に、このような加熱性能に優れた本発明の食器15は、この種従来例の食器2とは異なり、シリコン材17による被覆を備えているので、手で持つことが可能であると共に、保温力にも優れ、更に強度等にも優れるという、利点を備えている。
本発明に係るサービスカート用の食器について、発明を実施するための最良の形態の説明に供し、(1)図は、正断面図であり、(2)図は、評価試験のグラフである。 サービスカートの斜視図であり、(1)図は、全体を示し、(2)図は、トレイや食器を示す。 サービスカートの他の例を示し、要部の正断面図である。 この種従来例のサービスカート用の食器を示し、(1)図は、その1例である樹脂製食器の正断面図であり、(2)図は、他の例であるアルミ材製食器の正断面図である。
1 食器(従来例)
2 食器(従来例)
3 サービスカート
4 ドア
5 車輪
6 天板
7 側板
8 奥板
9 床板
10 ヒーター
11 コントロール部
12 ガイドレール
13 トレイ
13’トレイ
14 棚板
15 食器(本発明)
16 食器
17 シリコン材
18 蓋
A 飲食物
B 側面
C 底面
D 手先

Claims (1)

  1. 飲食物の提供サービスに供されるサービスカートにおいて使用され、加熱を要する該飲食物が入れられて、下側からヒーターで加熱される、サービスカート用の食器であって、
    熱伝導率の高い軽金属であるアルミ材製よりなると共に、熱伝導率の低い樹脂であるシリコン材で、側面および底面の外側が被覆されており、
    該アルミ材製の食器は、側面や底面を通じ全体的に肉厚が均一であり、形状保持可能な1.0mm以上であると共に、重量過剰およびコスト高を抑える2.0mm以下よりなり、
    該シリコン材は、側面の肉厚が、熱伝導抑制および保温力保持のため0.5mm以上であると共に、重量過剰およびコスト高を抑える1.0mm以下よりなり、底面の肉厚が、被覆実現および耐久性から0.2mm以上であると共に、ヒーターからの加熱に支障が生じない0.5mm以下よりなり、
    該食器のアルミ材は、その高熱伝導率に基づき、下側の該ヒーターからの熱が、確実に底面に熱伝導される熱伝導機能を発揮すると共に、更に底面から側面へと熱伝導される熱伝導機能を発揮し、
    底面を被覆する該シリコン材は、その熱伝導抑制機能によりこのような該食器のアルミ材の底面への熱伝導機能に支障が生じることがない、上記0.5mm以下の薄い底面肉厚設定よりなり、
    又、側面や底面を被覆する該シリコン材は、側面肉厚が上記0.5mm以上で底面肉厚が上記0.2mm以上であると共に、その低熱伝導率に基づき、該ヒーターによる加熱停止後において、該食器の側面外側や底面外側への熱伝導抑制機能、そして保温力向上機能を発揮すると共に、更に衝撃荷重吸収機能、腐食防止機能、および滑り止め機能も発揮し、
    かつ該シリコン材は、鋳造方法により被覆せしめられ、該食器を、該食器より該シリコン材の上記側面肉厚および底面肉厚分だけ、より僅かに大き目の鋳型に同軸に入れて、溶融されたシリコン材を該食器と該鋳型間に流し込むことにより、該食器に被覆せしめられること、を特徴とするサービスカート用の食器。
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