JP4463316B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、特定小役の内部当選あるいは入賞を契機としてボーナス役入賞を発生させ得るスロットマシンに関する。
従来より、例えば、スロットマシンとしては、予め設定した特定小役の内部当選あるいは入賞に応じてボーナス役が入賞可能な状態、すなわちボーナス確定状態が発生し得るという遊技性を備えたものがある。このようなスロットマシンとしては、例えば、1回のゲームで複数の役を同時に内部当選(同時当選)させることで上記の遊技性を実現したものがある(例えば、特許文献1参照。)。このスロットマシンでは、例えば、ボーナス役と同時に内部当選し得る特定小役が設定され、特定小役の単独当選ゲームのほか、特定小役とボーナス役との同時当選ゲームが発生し得る。
上記のスロットマシンでは、上記特定小役の内部当選あるいは入賞を契機としてボーナス役入賞が発生し得る。このスロットマシンでは、ボーナス役入賞への期待度が高い瞬間が、上記特定小役の内部当選あるいは入賞という形で顕在化される。このようにボーナス役入賞の期待度が高い瞬間を遊技者に明確に提示することは、遊技の興趣を高めるという目的に対して非常に有効な手段となり得る。
しかしながら、上記従来のスロットマシンでは、次のような問題がある。すなわち、ボーナス役の入賞に先だって上記特定小役の入賞が発生したような場合、当該特定小役の入賞がボーナス役入賞の契機となったものか否か遊技者にとってわかりづらく、これに起因して、ボーナス役入賞を得た遊技者がモヤモヤした気持ちを感じるおそれがあるという問題がある。
特開2003−808号公報
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、特定小役の内部当選あるいは入賞を契機としてボーナス役入賞が発生し得るスロットマシンにおいて、ボーナス役入賞に際して遊技者が感じるおそれがあるモヤモヤ感を抑制し得るスロットマシンを提供しようとするものである。
本発明は、ゲームの開始に応じて複数種類の図柄を入賞ライン上で変動表示する図柄変動表示手段と、ゲームの開始に応じて内部当選役を決定するための抽選を実行し、決定した内部当選役が入賞可能な状態を表す内部当選フラグを設定する内部抽選手段と、遊技者による停止操作の時点を基準とした所定の引込範囲内に上記内部当選フラグに対応する図柄があれば、当該図柄を上記入賞ライン上に引き込んで停止させる表示制御手段と、小役及びリプレイ役に対応する上記内部当選フラグについては入賞したか否かに関わらず次のゲームを開始するまでに消去する一方、ボーナス役に対応する上記内部当選フラグであるボーナスフラグについては、入賞するまで次のゲームに持ち越して入賞した際に消去するように構成したフラグ制御手段とを有し、上記内部抽選手段において、上記ボーナス役と同時に内部当選し得る複数種類の特定小役を設定したスロットマシンであって、
上記リプレイ役の内部当選確率を高く設定した特別遊技状態であるリプレイタイムの実施期間における上記特定小役の入賞履歴を記憶する入賞履歴記憶手段と、
上記リプレイタイムの実施期間において入賞した上記特定小役のうち、上記ボーナス役と同時に内部当選した特定小役である同時当選小役の種類を記憶する同時当選小役記憶手段と、
上記入賞履歴記憶手段が記憶した上記入賞履歴を、少なくとも、上記リプレイタイムの実施期間中に内部当選した上記ボーナス役が入賞した後で遊技者に向けて報知する入賞履歴報知手段と、
上記同時当選小役記憶手段が記憶した上記同時当選小役の種類を、上記特定小役と同時に内部当選した上記ボーナス役が入賞した後に遊技者に向けて報知する同時当選小役報知手段と、を備えたことを特徴とするスロットマシンにある(請求項1)。
本発明のスロットマシンは、上記リプレイタイムの実施期間内に入賞した上記特定小役のうち、上記ボーナス役と同時に内部当選(同時当選)した同時当選小役の種類を記憶する同時当選小役記憶手段と、該同時当選小役記憶手段が記憶した上記同時当選小役の種類を報知する同時当選小役報知手段とを有している。この同時当選小役報知手段は、同時当選した上記ボーナス役の入賞に応じて上記同時当選小役の種類を報知する。
上記リプレイタイムの実施期間内に上記特定小役が入賞した場合には、当該特定小役の内部当選と同時に上記ボーナス役が内部当選しているのではないかという遊技者の期待感が発生し得る。しかし、このような遊技者の期待感は、その後、上記ボーナス役の入賞に応じて、上記特定小役の入賞が上記ボーナス役との同時当選によるものであったかどうかというモヤモヤ感に変質するおそれがある。すなわち、遊技者は、ボーナス役入賞を得たにも関わらず、すっきりしない気分に陥るおそれがある。
上記同時当選小役報知手段によれば、上記のごとく遊技者がモヤモヤ感を感じるおそれがある状況で、上記ボーナス役と同時に内部当選した特定小役を遊技者に向けてタイミング良く報知できる。遊技者にあっては、上記のようなモヤモヤ感を解消でき、すっきりとした気分で上記ボーナス役入賞を喜ぶことができるようになる。
以上のように、本発明のスロットマシンによれば、上記ボーナス役入賞に際して遊技者が感じるおそれのあるモヤモヤ感を抑制でき、遊技者が感じ得るボーナス役入賞の喜びを最大限に近くまで高めることが可能である。
本発明のスロットマシンとしては、メダルやコインを遊技媒体とした狭義のスロットマシンのほか、パチンコ玉を遊技媒体としたパロット(R)などであっても良い。
また、本発明において、上記特定小役と上記ボーナス役とが同時に内部当選することの意味は、厳密に時間的に一致して2つの役が同時に内部当選することに限ったものではない。単に、1回のゲームにおいて、上記特定小役と上記ボーナス役とが重複して内部当選することを意味している。
また、上記リプレイタイムの実施期間内における上記特定小役の入賞回数である特定小役入賞回数を計数する入賞回数計数手段を備えており、上記同時当選小役報知手段は、上記特定小役入賞回数が予め設定したしきい値以上である場合に上記同時当選小役の種類を報知することも良い。
例えば、上記リプレイタイムの実施期間内に上記特定小役が複数入賞したような場合には、当該複数の特定小役のうちのいずれかと上記ボーナス役とが同時に内部当選している可能性が生じる。このとき、上記ボーナス役と同時に内部当選した特定小役が一層、不明確となるおそれが発生する。このような状況で上記ボーナス役が入賞すると、当該ボーナス役と同時当選した特定小役を特定できないという遊技者のモヤモヤ感が一層、大きくなるおそれがある。
そこで、上記のごとく特定小役入賞回数に上記しきい値を設定し、条件に合致したときに上記同時当選小役の種類を報知する場合には、一層適切なタイミングで上記同時当選小役の種類を報知でき、上記のような遊技者のモヤモヤ感を効果的に抑制できるようになる。
また、上記入賞履歴報知手段は、上記同時当選小役報知手段が上記同時当選小役の種類を報知する際、上記入賞履歴を報知することが好ましい
この場合には、遊技者は、上記リプレイタイムの実施期間における上記特定小役の入賞履歴を明確に把握できる。遊技者は、当該特定小役の入賞履歴の中で、上記ボーナス役と同時に内部当選した特定小役を特定し得るようになる。
また、上記入賞履歴報知手段は、上記リプレイタイムが終了してから当該リプレイタイムの実施期間中に内部当選した上記ボーナス役が入賞するまでの間に、上記入賞履歴を報知することも良い(請求項2)。
また、上記入賞履歴報知手段は、上記リプレイタイムの実施期間中に、上記入賞履歴を報知することが好ましい(請求項)。
この場合には、遊技者が上記特定小役の入賞履歴を一層、強く意識するようになる。それ故、上記リプレイタイムの実施期間内における上記特定小役の入賞後に上記ボーナス役が入賞した場合には、遊技者が感じるおそれがあるモヤモヤ感が一層、強くなるおそれがある。したがって、上記ボーナス役の入賞に際して上記同時当選小役を報知することにより遊技者のモヤモヤ感を抑制し得るという本発明の作用効果が一層、有効となり得る。
また、上記表示制御手段は、上記リプレイタイムにおいては、上記リプレイ役の図柄を他の役の図柄に対して優先して引き込んで停止させることが好ましい。
上記リプレイタイムは、遊技者にとって有利な特別な遊技状態である。一般に、このリプレイタイムは、予め設定された所定回数のゲームを消化するか、上記ボーナス役の入賞をもって終了する。このリプレイタイムでは、上記ボーナス役の入賞を回避するように遊技し、予め設定された所定回数のゲームを満了させることが有利となる。それ故、上記リプレイタイムの実施期間では、上記所定の遊技期間中に上記特定小役の入賞回数が多くなる傾向にある。
したがって、上記リプレイタイムの実施期間では、遊技者にとって、上記ボーナス役入賞の契機となった特定小役が一層、分かりづらくなるおそれがある。そしてそれ故、遊技者のモヤモヤ感が、一層強くなるおそれがある。したがって、上記同時当選小役の種類を報知することで遊技者のモヤモヤ感を抑制し得るという本発明の作用効果が一層、有効になり得る。
(実施例1)
本例は、特定小役とボーナス役とが1回のゲームで内部当選し得るスロットマシンに関する例である。この内容について、図1〜図12を用いて説明する。
本例のスロットマシン1は、図1〜図3に示すごとく、ゲームの開始に応じて複数種類の図柄を入賞ライン上で変動表示する図柄変動表示手段2(本例では、リール。以下、リール2という。)と、ゲームの開始に応じて内部当選役を決定するための抽選を実行し、決定した内部当選役が入賞可能な状態を表す内部当選フラグを設定する内部抽選手段42と、遊技者による停止操作の時点を基準とした所定の引込範囲内に上記内部当選フラグに対応する図柄があれば、当該図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させる表示制御手段45と、小役及びリプレイ役に対応する内部当選フラグについては入賞したか否かに関わらず次のゲームを開始するまでに消去する一方、ボーナス役に対応する内部当選フラグであるボーナスフラグについては、入賞するまで次のゲームに持ち越して入賞した際に消去するように構成したフラグ制御手段41とを有するものである。このスロットマシン1の内部抽選手段42では、上記ボーナス役と同時に内部当選し得る複数種類の特定小役を設定してある。
このスロットマシン1は、リプレイ役の内部当選確率を高く設定した特別遊技状態であるリプレイタイムの実施期間において入賞した特定小役のうち、ボーナス役と同時に内部当選した特定小役である同時当選小役の種類を記憶する同時当選小役記憶手段341と、該同時当選小役記憶手段341が記憶した同時当選小役の種類を、上記特定小役と同時に内部当選したボーナス役が入賞した後に遊技者に向けて報知する同時当選小役報知手段46と、を備えたものである。
以下に、この内容について詳しく説明する。
まず、本例のスロットマシン1の遊技性について説明する。このスロットマシン1は、BIGボーナスゲーム終了後に、所定ゲーム数(本例では100ゲームを設定してある。)に渡るリプレイタイムを発生するという遊技仕様のものである。このリプレイタイムは、リプレイ役の内部当選確率を高めたことにより、100%以上の出玉率を期待し得る遊技者にとって有利な特別遊技状態である。このリプレイタイムは、所定ゲーム数である100ゲームを消化したとき、あるいはリプレイタイム中にボーナス役が入賞したときに終了する。
まず、このスロットマシン1の役、内部当選役、入賞役について、図1〜図3を用いて説明する。本例のスロットマシン1は、BIGボーナス役、REGボーナス役、15枚役等の小役等を含む9種類の役を有している。図3では、左列にそれぞれの役の名称を、中列にそれぞれの図柄の組み合わせを、右列に賞品として払い出すメダル枚数を示してある。スロットマシン1では、内部抽選手段42により内部当選した役が内部当選役になる。そして、この内部当選役を構成する図柄20が役図柄である。さらに入賞ライン211〜215上に役図柄が並んだとき、その役が入賞役となる。
本例のスロットマシン1では、上記特定小役として役図柄「太陽」の15枚役(以下、15枚役「太陽」という。)と、役図柄「チェリー」の12枚役(以下、12枚役「チェリー」という。)と、役図柄「スター」の9枚役(以下、9枚役「スター」という。)とを設定してある。特定小役である15枚役「太陽」は、REGボーナス役と同時当選し得る。特定小役である12枚役「チェリー」は、BIGボーナス役と同時当選し得る。特定小役である9枚役「スター」は、BIGボーナス役及びREGボーナス役と同時当選し得る。
スロットマシン1では、各役に対応して1ビット(0か1の2値。)の内部当選フラグを設定してある。スロットマシン1では、内部当選役に対応する内部当選フラグに1をセットすることで、その内部当選役が入賞し得る状態を設定している。本例では、上記内部当選フラグのひとつであるボーナスフラグにより、ボーナス役が入賞し得るボーナス確定状態を管理している。ボーナスフラグに1を設定した状態(オン状態。)がボーナス確定状態であり、ボーナスフラグに0を設定した状態(オフ状態。)がボーナス役の未確定状態である。
このスロットマシン1は、図2に示すごとく外観的な構成を有している。スロットマシン1では、遊技者に対面する前面部分が、略矩形状の図柄表示窓11を略中央に設けた前面枠体10によって形成されている。前面枠体10は、図柄表示窓11の鉛直方向上側に、液晶表示部53及び左右一対のスピーカ520を配設してなる。そして、鉛直方向下側に、スロットマシン1の基部をなすベース部100を有してなる。
ベース部100は、図2に示すごとく、遊技者から奥まって位置する図柄表示窓11に対して、遊技者に向けて相対的に張り出すように形成してある。ベース部100は、図柄表示窓11に隣り合う上端部にテーブル状の操作面14を有し、下端部にメダルを払い出すメダル受け皿15を有し、操作面14とメダル受け皿15との間に操作パネル13を有している。
操作面14には、図1及び図2に示すごとく、クレジット機能によりクレジット(貯留)されたメダルを賭けるためのベットボタン64と、クレジットされたメダルを払い出させるための精算ボタン65と、遊技に賭けるメダルを投入するメダル投入口630とを配設してある。操作パネル13には、リール2の図柄変動を開始させるためのスタートレバー62と、図柄変動を停止させるためのストップボタン61とを配設してある。
ベットボタン64は、図1および図2に示すごとく、遊技賭け数としてマックスベット数である3ベットを指定するためのボタンである。このベットボタン64は、遊技賭け数3を表す3ベット信号を発生するように構成してある。ただし、残りのクレジットが2又は1である場合には、2ベット信号又は1ベット信号を発生し、クレジットがゼロの場合は、ベット信号を発生しない。
3ベット専用機であるスロットマシン1では、メダルを直接投入するか、ベットボタン64の操作により3枚のメダルが賭けられたとき、スタートレバー62が有効状態に設定される。なお、遊技(ゲーム)毎に3枚のメダルを賭ける、いわゆる3ベット専用機である本例のスロットマシン1に代えて、遊技者の好みにより遊技賭け数を選択的に設定可能なタイプのスロットマシンであっても良い。この場合には、上記ベットボタン64としては、3ベット信号を発生するマックスベットボタンのほか、シングルベット信号を発生するシングルベットボタンを設けるのが良い。
スタートレバー62は、図1及び図2に示すごとく、リール2の制御信号である変動開始信号を遊技者が操作したタイミングで発生するように構成してある。
ストップボタン61は、リール2の制御信号である変動停止信号を遊技者が操作したタイミングで発生するように構成してある。本例のストップボタン61は、左リール2Lに対応する左ストップボタン61L、中リール2Cに対応する中ストップボタン61C、右リール2Rに対応する右ストップボタン61Rを組み合わせてなる。
図柄表示窓11は、図2に示すごとく、3行3列の2次元マトリクス状に配置された9個の図柄20を表示するように構成してある。前面枠体10における図柄表示窓11に当たる部分は、遊技者側から図柄20が見えるように透明な樹脂プレートにより形成してある。上記2次元マトリクス状の9個の図柄20に対しては、入賞の対象となる図柄の並び方向である入賞ライン211〜215を設定してある。入賞ラインとしては、水平方向の入賞ライン211〜213と、対角方向の入賞ライン214、215とがある。
リール2は、図1、図2及び図4に示すごとく、左リール2Lと、中リール2Cと、右リール2Rとよりなる。各リール2L、C、Rは、略円柱形状をなし、その外周面に略一定の間隔を設けて7種類21個の図柄20を配置した回転式のリールである。各リール2L、C、Rは、その回転方向における1カ所の基準位置に基準位置片(図示略)を有している。この基準位置片は、後述する基準位置検知部66が検知する被検知片としての部材である。なお、リール2としては、本例の回転式のリールに代えて、液晶ディスプレイに図柄を変動表示する画像式のリールを採用することもできる。
左リール2Lは、図1、図2及び図4に示すごとく、図柄表示窓11に表示する3行×3列の2次元マトリクスにおける左端の一列をなす。右リール2Rは、2次元マトリクスにおける右端の一列をなす。中リール2Cは、2次元マトリクスにおける中央の一列をなしている。なお、本例では、図4に示すごとく、各リール2L、C、R毎に、7種類の図柄20の配置序列を変更してある。
液晶表示部53は、図1及び図2に示すごとく液晶ディスプレイよりなる。本例の液晶表示部53は、上記同時当選小役を報知するRT後BIG入賞画面830(図9参照。)の他、遊技を演出する様々な演出画面を表示するように構成してある。なお、液晶表示部53が表示する内容については、図7〜図9を用いて後述する。
次に、本例のスロットマシン1は、図1に示すごとく、機械的な構成を備えている。
図1及び図2を用いて、スロットマシン1の全体動作を制御する制御基板3、及びこの制御基板3に電気的に接続された各部について説明する。制御基板3に対しては、上記の構成のほか、遊技媒体として投入されたメダルを検知する投入メダル検知部63と、リール2を回転駆動するリール駆動部51と、リール2の回転位置を検知する基準位置検知部66と、メダルを払い出すメダル払出部54と、遊技を演出するための各種表示部55と、遊技者の有利度合いを表す設定値を設定する設定値操作部68と、スピーカ520を制御する音声出力部52とを電気的に接続してある。
投入メダル検知部63は、図1及び図2に示すごとく、メダル投入口630からメダルが投入されるごとに、インサート信号を出力するように構成してある。3回のインサート信号が上記3ベット信号に相当している。なお、3ベット専用機である本例のスロットマシン1では、3枚のメダルを投入するか、ベットボタン64を押すとスタートレバー62が有効な状態に設定される。
リール駆動部51は、図1に示すごとく、ステップ単位で制御し得るステッピングモータ(図示略)を含み、このステッピングモータの回転駆動力によりリール2を回転駆動するように構成してある。ステッピングモータは、制御基板3から取り込む制御パルス毎に、1ステップずつ回転する。リール駆動部51は、上記変動開始信号を取り込んでリール2の回転を開始すると共に、上記変動停止信号を取り込んでリール2を停止するように構成してある。
基準位置検知部66は、図1に示すごとく、各リール2L、C、Rの上記基準位置片の通過を検知し、検知信号を出力するセンサを有している。詳しくは後述するが、本例の基準位置検知部66は、上記検知信号の発生後に、制御基板3が発生した制御パルス数、すなわち、上記基準位置片の通過後にステッピングモータが回転したステップ数に基づいて、各リール2L、C、Rが現在表示している図柄(入賞ライン上に位置する図柄。)を計算する。
メダル払出部54は、制御基板3の制御により所定枚数のメダルをメダル受け皿15に払い出すように構成してある。
設定値操作部68は、設定キー680を利用して、ボーナス役の当選確率を6段階に設定する設定値を変更するためのものである。
上記制御基板3は、図1及び図2に示すごとく、CPU31と、メモリ手段であるROM33、RAM34と、入出力インターフェースとしてのI/O部32とを有している。CPU31は、ROM33から読み込みしたソフトウェアプログラムを実行することにより、乱数を抽出する乱数抽出手段48、入賞役を判定する入賞役判定手段49、リール駆動部51を制御する表示制御手段45、内部当選役を抽選し、内部当選役に対応する内部当選フラグを設定する内部抽選手段42、該内部当選フラグを制御するフラグ制御手段41、特定小役の入賞回数をカウントする入賞回数計数手段44、同時当選小役を報知する同時当選小役報知手段46、特定小役の入賞履歴を表示する入賞履歴報知手段47の各機能を実現するように構成してある。
メモリ手段としてのROM33は、図1及び図5に示すごとく、内部抽選手段42が内部当選役の抽選に用いる当選乱数テーブルを記憶している。本例の当選乱数テーブルは、図5に示すごとく、それぞれの役が当選するための当選乱数を規定したものである。同図では、横軸に乱数の値を規定し、縦軸方向に各役を配置してある。
なお、図5における、「BIG1」の表記81は、特定小役である12枚役「チェリー」あるいは9枚役「スター」と同時に内部当選するBIGボーナス役を表し、「REG1」の表記83は、特定小役である15枚役「太陽」あるいは9枚役「スター」と同時に内部当選するREGボーナス役を表している。また、「BIG2」(「REG2」)の表記82(84)は、単独で内部当選(単独当選)するBIG(REG)ボーナス役を表している。
同図によれば、例えば、特定小役である12枚役「チェリー」の当選乱数は、3781〜4120の乱数である。一方、BIGボーナス役については、当選乱数として4110〜4161の乱数と、4398〜4406の乱数とを設定してある。それ故、12枚役「チェリー」の当選乱数とBIGボーナス役の当選乱数とが重複する4110〜4120の乱数が、ボーナス役と特定小役とを同時に内部当選させる同時当選乱数となる。また、特定小役である9枚役「スター」の当選乱数は、4121〜4278の乱数である。それ故、9枚役「スター」の当選乱数とBIGボーナス役の当選乱数とが重複する4121〜4161の乱数が同時当選乱数となる。これらの同時当選乱数に応じて、特定小役である12枚役「チェリー」あるいは9枚役「スター」と、BIGボーナス役とが同時に内部当選し得る。
本例のスロットマシン1では、図5に示すごとく、12枚役「チェリー」あるいは9枚役「スター」とBIGボーナス役とを同時に当選させる4110〜4161の乱数範囲に当たる第1の同時当選乱数481の他、15枚役「太陽」あるいは9枚役「スター」とREGボーナス役とを同時に当選させる4260〜4301の乱数範囲に当たる第2の同時当選乱数482を設定してある。
なお、本例のスロットマシン1では、図5に示すごとく、通常の遊技状態とリプレイタイムとで、リプレイ役の当選乱数の設定を変更してある。すなわち、通常の遊技状態におけるリプレイ役の当選乱数が0〜2244であるのに対して、リプレイタイムにおけるリプレイ役の当選乱数は0〜2244及び4389〜16382である。この4389〜16382の乱数範囲は、通常の遊技状態における小役ハズレの乱数である4388〜16383の100%近くを占めるものである。それ故、リプレイタイムでは、ハズレに代えてリプレイ役が内部当選するようになり、ハズレがほとんど発生しなくなる。
メモリ手段としてのRAM34は、図1に示すごとく、同時当選小役を記憶する同時当選小役記憶手段341、特定小役の入賞履歴を記憶する入賞履歴記憶手段342としての機能を奏する。
同時当選小役記憶手段341は、上記同時当選小役を記憶する手段である。同時当選小役は、リプレイタイム中に入賞した特定小役のうち、ボーナス役と同時に内部当選した特定小役である。同時当選小役記憶手段341は、同時当選小役を表す同時当選小役データとして、同時当選小役の種類と、同時当選時点におけるリプレイタイムの消化ゲーム数とを記憶する。
上記入賞履歴記憶手段342は、特定小役の上記入賞履歴を記憶する手段である。本例入賞履歴記憶手段342は、リプレイタイムの実施期間内の特定小役の入賞履歴を記憶する。入賞履歴記憶手段342は、上記入賞履歴を表す入賞履歴データとして、内部当選した特定小役の種類、内部当選時点におけるリプレイタイムの消化ゲーム数、及び内部当選した特定小役が入賞したか否かの情報を記憶する。
具体的には、本例の同時当選小役記憶手段341及び入賞履歴記憶手段342は、図6に示すごとく、RAM34内の小役履歴テーブル70を共用して上記同時当選小役データ及び上記入賞履歴データを記憶している。小役履歴テーブル70の各行に当たるデータ行は、特定小役が内部当選する毎のデータを表している。
小役履歴テーブル70の左列は、内部当選時点におけるリプレイタイムの消化ゲーム数を表している。小役履歴テーブル70の中列は、内部当選した役の種類を表している。小役履歴テーブル70の右列は、内部当選した特定小役が入賞したか否かの情報を表している。なお、消化ゲーム数71ゲーム目のデータは、12枚役「チェリー」とボーナス役との同時当選を表している。すなわち、図6に示す小役履歴テーブル70では、71ゲーム目のデータが同時当選小役データを含んでいる。
次に、上記乱数抽出手段48は、図1及び図2に示すごとく、CPU31の内部演算により乱数を抽出する手段である。本例の乱数抽出手段48は、スタートレバー62の変動開始信号をトリガー信号として乱数を抽出し、内部抽選手段42に入力する。なお、本例の乱数抽出手段48は、当選乱数テーブル用の乱数として0〜16383の範囲に属する整数を抽出する。
上記内部抽選手段42は、図1に示すごとく、乱数抽出手段48が抽出した乱数に基づいて上記当選乱数テーブル(図5)を参照して内部当選役を決定し、その内部当選役に対応する内部当選フラグをオンに設定する手段である。本例の内部抽選手段42が抽選する内部当選役は、図3に示すごとく、BIGボーナス役、REGボーナス役、15枚役「太陽」、12枚役「チェリー」、9枚役「スター」、8枚役、リプレイ役の7種類の役である。
本例の内部抽選手段42は、図1及び図5に示すごとく、特定小役とボーナス役とを同時に内部当選させ得る。図5を用いて上記したように、例えば、乱数として、4110〜4161の上記第1の同時当選乱数481が抽出されたとき、12枚役「チェリー」あるいは9枚役「スター」とBIGボーナス役とが同時に内部当選し得る。
フラグ制御手段41は、上記内部抽選手段42により設定された内部当選フラグを制御する手段である。フラグ制御手段41は、リプレイ役を含む小役等の内部当選フラグについては、当該内部当選フラグが初めて設定されたゲームにおいて入賞したか否かに関わらず次のゲームを開始するまでにオフに切り換える。一方、フラグ制御手段41は、ボーナスフラグについては、入賞するまで次のゲームに持ち越し、ボーナス役入賞に応じてオフに切り換える。上記のようなフラグ制御手段41の制御により、リプレイ役を含む小役等は、内部当選したゲームで入賞しなかった場合は、いわゆる取りこぼしとなる。一方、ボーナス役は、一度内部当選すれば、入賞するまでボーナス確定状態が維持される。
上記表示制御手段45は、図1及び図2に示すごとく、上記変動開始信号に応じてリール2の図柄変動を開始すると共に、上記変動停止信号に応じてリール2の図柄変動を停止させる手段である。表示制御手段45は、リール駆動部51をなすステッピングモータに制御パルスを入力し、1パルス毎に1ステップずつステッピングモータを回転させる。表示制御手段45は、リール駆動部51に入力した制御パルス数、すなわち、ステッピングモータが回転したステップ数をカウントする。特に、本例では、各リール2の上記基準位置片の検知信号を取り込むごとに上記ステップ数をゼロリセットすることで、直近の検知信号の後に生じた上記ステップ数をカウントしている。
表示制御手段45は、図1に示すごとく、規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)等が定める所定の引込範囲内の図柄を入賞ライン上に停止させる、いわゆる引込制御を実施するように構成してある。具体的には、表示制御手段45は、上記変動停止信号をトリガー信号としてリール駆動部51に入力した制御パルス数、すなわち、ステッピングモータのステップ数を取り込む。そして、このステップ数に基づいて入賞ライン211〜215上に瞬間的に位置する図柄20であるビタ図柄を計算し、当該ビタ図柄を先頭にして後続する4つの図柄20を上記所定の引込範囲内の図柄として設定する。
ここで、本例の表示制御手段45が実施する引込制御について説明する。引込制御とは、上記所定の引込範囲内に内部当選フラグに対応する図柄があれば、その図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させるという制御である。一方、引込制御では、上記所定の範囲内に内部当選フラグに対応する図柄がない場合、ハズレ図柄が入賞ライン上に引き込まれて停止する。
なお、本例の表示制御手段45は、特定小役とボーナス役との同時当選の場合には、特定小役の図柄に対してボーナス役の図柄を優先して引き込んで停止させる。さらに、表示制御手段45は、リプレイタイム中では、リプレイ役を第1優先とし、ボーナス役を第2優先とし、小役を第3優先として上記の引込制御を実施する。
なお、表示制御手段45による引込制御としては、本例のコントロール方式のほか、停止パターンテーブルを採用した他の制御方式を採用することもできる。
上記入賞役判定手段49は、図1及び図2に示すごとく、各リール2L、C、Rが停止した後、各リール2L、C、Rに対応する各ステッピングモータ(リール駆動部51)について、表示制御手段45がカウントした上記ステップ数を取り込む。入賞役判定手段49は、このステップ数を基にして入賞ライン211〜215上に停止した図柄20の種類を求め、その図柄20の組み合わせについて入賞役が成立するか否かを判定する。入賞役判定手段49は、入賞役の発生に応じて、入賞した役の種類を表す入賞データを出力する。
上記入賞回数計数手段44は、リプレイタイムの実施期間における上記特定小役の入賞回数である特定小役入賞回数をカウントする手段である。本例では、上記特定小役として、上記のごとく、15枚役「太陽」、12枚役「チェリー」、及び9枚役「スター」を設定してある。入賞回数計数手段44は、入賞役判定手段49が出力する入賞データのうち、上記特定小役に関するものの取り込み回数を積算することにより上記特定小役入賞回数を計数する。なお、特定小役入賞回数の計数を行わない場合には、入賞回数計数手段44を省略してスロットマシン1を構成することも可能である。
上記入賞履歴報知手段47は、図1に示すごとく、入賞履歴データを液晶表示部53に表示し、上記入賞履歴を遊技者に報知する手段である。入賞履歴報知手段47は、リプレイタイムからボーナス役入賞に至る遊技の進行に応じ、後述するRT中画面810(図7)、RT終了画面820(図8)、RT後BIG入賞画面830(図9)を、液晶表示部53に表示することで上記入賞履歴を報知する。
リプレイタイム中の入賞履歴報知手段47は、図7に示すRT中画面810を表示する。RT中画面810は、リプレイタイム中に入賞した特定小役の入賞履歴をリアルタイムで報知するための画面である。RT中画面810を用いて報知する入賞履歴は、図6に示す小役履歴テーブル70における右列に、入賞を表す○印を付したものである。
このRT中画面810は、図7に示すごとく、リプレイタイム中であることを示すRT表示欄811、及びリプレイタイムの残りゲーム数を示すRT残りゲーム数表示欄812と、入賞履歴データを表示するデータ表示欄813とを組み合わせたものである。データ表示欄813では、上段に、リプレイタイムにおける消化ゲーム数を表示し、下段には、入賞した特定小役の種類を図柄20により表示している。
リプレイタイム終了時の入賞履歴報知手段47は、図8に示すRT終了画面820を表示する。RT終了画面820は、リプレイタイム中に入賞した特定小役の入賞履歴を、取りこぼしを含めて報知する画面である。RT終了画面820を用いて報知する入賞履歴は、図6に示す小役履歴テーブル70におけるボーナス役を除く全データに基づくものである。さらに、RT終了画面820では、小役履歴テーブル70の右列において×印を付した取りこぼしのデータを区別可能に表示している。
RT終了画面820は、図8に示すごとく、リプレイタイムが終了したことを示す終了表示欄821と、入賞履歴データを表示するデータ表示欄822とを組み合わせたものである。なお、データ表示欄822では、取りこぼしのデータをハッチング(符号823により示す領域。)により区別可能に表示している。
BIGボーナス入賞時の入賞履歴報知手段47は、図9に示すRT後BIG入賞画面830を表示する。RT後BIG入賞画面830は、RT終了画面820と同様、リプレイタイム中の特定小役の入賞履歴を、取りこぼしを含めて報知する。すなわち、RT後BIG入賞画面830を用いて報知する入賞履歴は、上記RT終了画面820と同様のものである。
RT後BIG入賞画面830は、図9に示すごとく、ボーナス役入賞を示すボーナス入賞表示欄831と、ボーナス役の種別を図柄により表示するボーナス役種別表示欄832と、入賞履歴データを表示するデータ表示欄833とよりなる。
なお、本例のRT後BIG入賞画面830は、上記入賞履歴と共に上記同時当選小役を報知する画面である。この内容については、後述する。
上記同時当選小役報知手段46は、図1に示すごとく、同時当選小役データを液晶表示部53に表示し、同時当選小役を遊技者に報知する手段である。同時当選小役報知手段46は、図9に示すごとく、上記RT後BIG入賞画面830を介して同時当選小役を報知する。同時当選小役報知手段46は、RT後BIG入賞画面830中のデータ表示欄833において、ボーナス役と同時に内部当選した特定小役に星形状のマーク834を付すことにより、上記同時当選小役の種類を報知する。なお、本例では、BIGボーナス役の入賞時に上記同時当選小役を報知したが、これに代えてREGボーナス役あるいは全ボーナス役の入賞時に上記同時当選小役を報知することも良い。
次に、以上のように構成した本例のスロットマシン1の動作について、図10〜12に示すフロー図に沿って説明する。図10は、リプレイタイム中の入賞履歴データ表示処理の流れを示すものである。図11は、リプレイタイム終了後の当選表示処理の流れを示すものである。図12は、リプレイタイム終了後のボーナス入賞表示処理の流れを示すものである。
まず、リプレイタイム中の入賞履歴データ表示処理の流れについて、図10を用いて説明する。ここでは、まず、ステップS101のごとく、ゲーム開始後、遊技者の停止操作により3つのリール2がすべて停止したか否かを判断する。3つのリール2がすべて停止した場合には、ステップS102に移行し、ボーナス役が入賞したか否かを判断する。ボーナス役が入賞している場合には、ステップS123のごとく、図示しないボーナス入賞画面を表示し、リプレイタイムを終了する。
ボーナス役入賞でない場合には、ステップS103に移行し、特定小役の内部当選フラグがオン状態か否かを判断する。内部当選フラグがオン状態の場合、ステップS104に移行し、内部当選した特定小役が入賞したか否かを判断する。特定小役が入賞した場合には、ステップS105に示すごとく、小役履歴テーブル70(図6参照。)に新しいデータ行を追加し、入賞した特定小役を記憶する。さらに、ステップS106に示すごとく、RT中画面810(図7参照。)のデータ表示欄813を更新し、新たに入賞した特定小役の図柄20等を追加表示する。その後、ステップS107に示すごとく、RT残りゲーム数を1ゲーム減算する。
なお、図7に示すRT中画面810は、リプレイタイム移行後7ゲーム目の9枚役「スター」の入賞、31ゲーム目、39ゲーム目、及び71ゲーム目の12枚役「チェリー」の入賞、85ゲーム目の15枚役「太陽」の入賞を経て、残りゲーム数が10ゲームとなった状態を例示している。
一方、特定小役の内部当選フラグがオフ状態であった場合(ステップS103)には、ステップS104〜S106を迂回して上記ステップS107に移行する。また、特定小役の内部当選フラグがオン状態であったものの(ステップS103)入賞しなかった場合(ステップS104)は、ステップS125を経由して上記ステップS107に移行する。ステップS125では、小役履歴テーブル70(図6参照。)に新しいデータ行を追加し、取りこぼした特定小役を記憶する。
続くステップS108では、RT残りゲーム数が0か否かを判断する。RT残りゲーム数が0の場合には、ステップS109、S110に示すごとく、上記RT中画面810に対して取りこぼした特定小役を追加表示したRT終了画面820(図8参照。)を表示し、リプレイタイムを終了する。その後、ステップS111に移行し、BIGボーナスフラグがオン状態かどうか判断する。BIGボーナスフラグがオン状態の場合は、ステップS112に移行し、RT中当選フラグをオンにする。
なお、図8に示すRT終了画面820は、リプレイタイム移行後7ゲーム目の9枚役「スター」の入賞、31ゲーム目、39ゲーム目、及び71ゲーム目の12枚役「チェリー」の入賞、85ゲーム目の15枚役「太陽」の入賞、91ゲーム目の9枚役「スター」の取りこぼし、97ゲーム目の9枚役「スター」の入賞を経て、リプレイタイムが終了した状態を例示している。
次に、リプレイタイム終了後の当選表示処理の流れについて、図11を用いて説明する。まず、ステップS201のごとく、RT中当選フラグがオン状態かどうか判断する。RT中当選フラグがオン状態の場合は、ステップS202及びS203のごとく、次ゲームの開始を待って、BIGボーナス役の内部当選を告知する図示しないボーナス当選告知画面を表示する。なお、本例に代えて、このボーナス当選告知画面として上記RT後入賞画面830(図9)を表示することも良い。この場合には、RT後入賞画面830を介してボーナスフラグを告知することができる。
次に、リプレイタイム終了後のボーナス入賞表示処理の流れについて、図12を用いて説明する。まず、ステップS301のごとく、RT中当選フラグがオン状態かどうか判断する。RT中当選フラグがオン状態であれば、ステップS302に移行し、BIGボーナス役の入賞が発生したか否かを判断する。BIGボーナス役入賞の場合は、ステップS303に移行し、RT後BIG入賞画面830(図9参照。)を介して同時当選小役の種類を報知する。そして、ステップS304に示すごとく、RT中当選フラグをオフに切り換える。
なお、図9に示すRT後BIG入賞画面830は、データ表示欄822(図8参照。)に例示したものと同様の入賞履歴中、BIGボーナス役と同時当選した特定小役が71ゲーム目の12枚役「チェリー」であった場合を例示している。
以上のように、本例のスロットマシン1によれば、リプレイタイム中の特定小役の入賞を経てボーナス役が入賞した場合にも、遊技者が、ボーナス役入賞の契機となった特定小役を一意に特定して把握し得る。それ故、本例のスロットマシン1では、ボーナス役入賞を得た遊技者が、気分的にすっきりしないモヤモヤした気持ちに陥るおそれが少ない。
したがって、本例のスロットマシン1によれば、ボーナス役入賞に際して遊技者が感じるおそれのあるモヤモヤ感を抑制でき、遊技者が感じ得るボーナス役の入賞の喜びを最大限に近くまで高めることが可能である。
なお、本例は、リプレイタイム中において特定小役の入賞履歴を報知する例であるが、リプレイタイム中における入賞履歴の報知を省略しても良い。また、本例では、リプレイタイム中では取りこぼしを除く入賞履歴を報知したが、これに代えて、取りこぼしを含めた特定小役の内部当選履歴を報知することも良い
なお、本例は、ボーナス役と特定小役とが1回のゲームにおいて同時に内部当選し得るスロットマシンに関する例である。スロットマシンとしては、上記の構成のほか、特定小役の内部当選あるいは入賞等に応じて、ストックしたボーナスフラグの放出抽選を実施する、いわゆるストック機能を備えたスロットマシンであっても良い。
さらになお、本例では、BIGボーナス役やREGボーナス役等のボーナス役入賞に際して同時当選小役を報知している。これに代えて、あるいは追加的に、アシストタイムやチャレンジタイムなどの特別遊技状態の発生に際して、その契機となった特定小役を表す同時当選小役を報知することも良い。
また、リプレイタイム終了後のBIGボーナス役入賞時に、該BIGボーナス役と同時当選した特定小役を当てるゲームを実施することも良い。
実施例1における、スロットマシンの機械的な構成を示すブロック図。 実施例1における、スロットマシンの外観を示す正面図。 実施例1における、スロットマシンの役、役図柄、払出メダル枚数を示す説明図。 実施例1における、図柄の配列を展開して示す展開図。 実施例1における、当選乱数テーブルを示す説明図。 実施例1における、小役履歴テーブルを示す説明図。 実施例1における、RT中画面を示す正面図。 実施例1における、RT終了画面を示す正面図。 実施例1における、RT後BIG入賞画面を示す正面図。 実施例1における、RT中表示処理の流れを示すフロー図。 実施例1における、RT後当選表示処理の流れを示すフロー図。 実施例1における、RT後ボーナス入賞表示処理の流れを示すフロー図。
符号の説明
1 スロットマシン
10 前面枠体
2 図柄変動表示手段(リール)
20 図柄
3 制御基板
341 同時当選小役記憶手段
342 入賞履歴記憶手段
41 フラグ制御手段
42 内部抽選手段
44 入賞回数計数手段
45 表示制御手段
46 同時当選小役報知手段
47 入賞履歴報知手段
48 乱数抽出手段
49 入賞役判定手段
61 ストップボタン
62 スタートレバー
810 RT中画面
820 RT終了画面
830 RT後BIG入賞画面

Claims (3)

  1. ゲームの開始に応じて複数種類の図柄を入賞ライン上で変動表示する図柄変動表示手段と、ゲームの開始に応じて内部当選役を決定するための抽選を実行し、決定した内部当選役が入賞可能な状態を表す内部当選フラグを設定する内部抽選手段と、遊技者による停止操作の時点を基準とした所定の引込範囲内に上記内部当選フラグに対応する図柄があれば、当該図柄を上記入賞ライン上に引き込んで停止させる表示制御手段と、小役及びリプレイ役に対応する上記内部当選フラグについては入賞したか否かに関わらず次のゲームを開始するまでに消去する一方、ボーナス役に対応する上記内部当選フラグであるボーナスフラグについては、入賞するまで次のゲームに持ち越して入賞した際に消去するように構成したフラグ制御手段とを有し、上記内部抽選手段において、上記ボーナス役と同時に内部当選し得る複数種類の特定小役を設定したスロットマシンであって、
    上記リプレイ役の内部当選確率を高く設定した特別遊技状態であるリプレイタイムの実施期間における上記特定小役の入賞履歴を記憶する入賞履歴記憶手段と、
    上記リプレイタイムの実施期間において入賞した上記特定小役のうち、上記ボーナス役と同時に内部当選した特定小役である同時当選小役の種類を記憶する同時当選小役記憶手段と、
    上記入賞履歴記憶手段が記憶した上記入賞履歴を、少なくとも、上記リプレイタイムの実施期間中に内部当選した上記ボーナス役が入賞した後で遊技者に向けて報知する入賞履歴報知手段と、
    上記同時当選小役記憶手段が記憶した上記同時当選小役の種類を、上記特定小役と同時に内部当選した上記ボーナス役が入賞した後に遊技者に向けて報知する同時当選小役報知手段と、を備えたことを特徴とするスロットマシン。
  2. 請求項1において、上記入賞履歴報知手段は、上記リプレイタイムが終了してから当該リプレイタイムの実施期間中に内部当選した上記ボーナス役が入賞するまでの間に、上記入賞履歴を報知するように構成してあることを特徴とするスロットマシン。
  3. 請求項1又は2において、上記入賞履歴報知手段は、上記リプレイタイムの実施期間中に、上記入賞履歴を報知するように構成してあることを特徴とするスロットマシン。
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