JP4456834B2 - レーザ加工方法およびこれに用いるキャリア付金属箔 - Google Patents

レーザ加工方法およびこれに用いるキャリア付金属箔 Download PDF

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本発明は配線基板等を製造する際にレーザ光を利用してビア穴等の穴加工を施すレーザ加工方法およびこのレーザ加工に好適に使用できるキャリア付金属箔に関する。
プリント配線基板等の基板を製造する際に、電気的絶縁層の表面に形成された金属層に対して金属層側からレーザ光を照射し、底面に配線パターンが露出するビア穴を形成し、ビア穴の内面にめっき等を施して層間で配線パターンを電気的に接続するビアを形成することによって配線層を多層に形成する方法がある。
図7はレーザ加工によりビア穴を形成する従来方法を示す。図7(a)は、電気的絶縁層10の表面を被覆する金属層12に下層の配線パターン14の配置に合わせてレーザ光を照射している状態、図7(b)は、レーザ加工により配線パターン14が底面に露出するビア穴16を形成した状態を示す。このように、金属層12を形成した側からレーザ光を照射してビア穴16を形成すると、図7(b)に示すように、レーザ加工の際に溶けた金属がビア穴16の周縁に飛散して堆積し、ビア穴16の開口縁にばり12aが付着する。
このようにレーザ加工によってビア穴を形成した際に、ビア穴の開口縁にばりが生じると、配線パターンを微細に形成する際に支障となる。そのため、薬液を用いてばりを除去するといったことが行われている。
また、金属層側からレーザ加工した際に、ビア穴の開口縁にばりが生じるといった問題を回避する方法として、図8に示すように、配線パターンとなる金属層12の表面に、金属層12とは異種金属からなる被覆金属層18を形成し(図8(a))、レーザ加工によってビア穴16を形成した後(図8(b))、エッチングによって被覆金属層18を選択的に除去する(図8(c))方法がある(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。この方法によれば、被覆金属層18をエッチングによって除去することにより、レーザ加工の際に飛散して被覆金属層18の開口縁に付着したばりが、被覆金属層18とともに除去される。
特開平11−87931号公報 特開2001−308544号公報
しかしながら、金属層12の表面に被覆金属層18を設けてレーザ加工する方法の場合は、金属層12とは異種金属からなる被覆金属層18を形成するためのめっき工程等が必要であり、ビア穴16を形成した後には、被覆金属層18を除去するためのエッチング工程が必要になるといった工程上の煩雑さがある。
また、被覆金属層18を利用する方法の他に、簡便な方法として、金属層12の表面をPET等の樹脂フィルムによって剥離可能に被覆し、樹脂フィルムに向けてレーザ光を照射してビア穴を形成した後、樹脂フィルムを剥離して除去する方法もある。しかしながら、この方法の場合は、レーザ光を照射した部位の樹脂フィルムが溶けてしまい、ビア穴の周縁に金属層12によるばりが生じてしまうといった問題がある。
プリント配線基板等の配線基板を製造する際に、上記のようにビア穴あるいは貫通孔を形成して層間で配線パターンを電気的に接続する操作がなされる。最近の配線基板は、高密度に配線パターンを形成することが求められるから、ビア穴あるいは貫通孔はできるだけ細径に、かつ径寸法も高精度に形成することが求められる。レーザ加工において、ビア穴や貫通孔の開口縁にばりが生じたりすることは、ビア穴あるいは貫通孔を細径にかつ高精度に形成することを阻害し、配線パターンをより微細かつ高密度に形成する支障となる。
そこで、本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、レーザ加工によってビア穴あるいは貫通孔、スリット孔等の穴加工を施す際に、ビア穴等の穴の開口縁にばり等を生じさせずに高精度の穴加工を施すことを可能とし、高密度に配線パターンを形成することを可能にするレーザ加工方法およびこれに好適に用いることができるキャリア付金属箔を提供するにある。
上記課題を解決するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、配線基板等を構成する電気的絶縁層の表面に金属層が被着形成された状態で、金属層側からレーザ光を照射してビア穴等の所要の穴加工を施すレーザ加工方法において、前記電気的絶縁層の表面に、キャリア金属箔に剥離層を介して金属箔が被着されてなるキャリア付金属箔を、前記電気的絶縁層に前記金属箔を向けて被着し、前記キャリア付金属箔に向けてレーザ光を照射して前記電気的絶縁層に穴加工を施した後、前記キャリア金属箔と剥離層とを前記金属箔から剥離して除去することにより、前記電気的絶縁層の表面に金属箔のみを残すことを特徴とする。なお、金属箔には銅箔等の適宜金属箔が使用できる
また、前記キャリア付金属箔として、前記キャリア金属箔がキャリア銅箔からなり、前記金属箔が銅箔からなる、キャリア付銅箔を使用することを特徴とする。
また、配線基板等を構成する電気的絶縁層の表面に金属層が被着形成された状態で、金属層側からレーザ光を照射してビア穴等の所要の穴加工を施すレーザ加工方法において、前記電気的絶縁層の表面に、キャリアに第1の剥離層を介してマスク用の金属箔が被着形成され、該マスク用の金属箔に第2の剥離層を介して金属箔が被着形成されてなるキャリア付金属箔を、前記金属箔側で一体に被着し、前記キャリアと前記第1の剥離層とを前記マスク用の金属箔から剥離して除去した後、前記マスク用の金属箔に向けてレーザ光を照射して前記電気的絶縁層に穴加工を施し、前記マスク用の金属箔と前記第2の剥離層とを前記金属箔から剥離して除去することにより、前記電気的絶縁層の表面に金属箔のみを残すことを特徴とする。
また、前記レーザ加工方法に用いるキャリア付金属箔であって、キャリアに第1の剥離層を介してマスク用の金属箔が被着形成され、該マスク用の金属箔に第2の剥離層を介して金属箔が被着形成されていることを特徴とする。
また、前記マスク用の金属箔の厚さが、キャリアよりも薄く形成されていることを特徴とする。
また、前記第1の剥離層の接着力が、第2の剥離層の接着力よりも弱く設定されていることを特徴とする。
また、前記第1の剥離層とマスク用の金属箔との間に、キャリアを剥離除去した際にマスク用の金属箔側に残るレーザ吸収層が設けられている、前記第2の剥離層と金属箔との間および/またはマスク用の金属箔と第2の剥離層との間に、レーザ吸収層が設けられていることが有効である。
また、前記キャリアが銅箔、前記マスク用の金属箔と前記金属箔とが銅箔であることを特徴とする。
また、配線基板等を構成する電気的絶縁層の表面に金属層が被着形成された状態で、金属層側からレーザ光を照射してビア穴等の所要の穴加工を施すレーザ加工方法において、前記金属層の表面に、一方の面に接着剤層が設けられ、他方の面にレーザ吸収層が設けられたマスク用の金属箔を、前記接着剤層を介して接着し、前記金属箔に向けてレーザ光を照射して前記電気的絶縁層に穴加工を施した後、前記マスク用の金属箔を前記金属層から剥離して除去することにより、前記電気的絶縁層の表面に金属層を残すことを特徴とする。また、前記マスク用の金属箔を金属層から剥離した後、金属層の表面に残留する接着剤を溶解して除去することを特徴とする。
本発明に係るレーザ加工方法によれば、上述したように、たとえば電気的絶縁層にビア穴等の穴加工を施す際に、穴の開口縁にばり等が形成されることなく細径のビア穴や貫通孔を精度よく形成することができ、配線パターンを高密度に形成することを可能にする。また、本発明に係るキャリア付金属箔を利用することで、キャリア金属箔あるいはキャリア等を機械的に剥離する操作によって金属層を形成することができ、製造工程を容易化するとともに、きわめて薄い金属層を容易に形成することができ、これによって微細な配線パターンを容易に形成することが可能になる等の著効を奏する。
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面と共に詳細に説明する。
図1は本発明に係るレーザ加工方法についての第1の実施形態を示す説明図である。本実施形態のレーザ加工方法は、電気的絶縁層10の表面にキャリア付銅箔20を被着し、キャリア付銅箔20に対してレーザ加工を施すことによってビア穴等の穴加工を施すことを特徴とする。
図1(a)は、ポリイミド等の電気的絶縁層10を介して配線パターン14を積層して形成した状態を示す。図1(b)は、電気的絶縁層10の表面にキャリア付銅箔20を被着した状態である。キャリア付銅箔20は電気的絶縁層10が未硬化の状態で電気的絶縁層10の表面に熱圧着することにより、電気的絶縁層10の表面に電気的絶縁層10と一体に被着することができる。
キャリア付銅箔20は、図2に示すように、キャリア銅箔22と剥離層24と銅箔26とからなる。キャリア銅箔22はきわめて薄く形成される銅箔26を保持する作用を有するもので、たとえば35μmといった比較的厚く形成された銅箔である。剥離層24はキャリア銅箔22を銅箔26から機械的な作用によって剥離させるためのもので、キャリア銅箔22の光沢面にたとえばクロムめっきを施すことによって形成することができる。剥離層24としては、クロムめっき層の他に、窒素含有有機化合物、硫黄含有有機化合物、カルボン酸等の有機皮膜が使用できる。
銅箔26は3μm程度の厚さにきわめて薄く形成される。銅箔26は剥離層24の表面に電解めっきを施すことによって形成することができる。銅箔26の表面に銅の微粒子を付着させる粗化処理を施す場合もある。
図1(c)は、電気的絶縁層10の表面に、キャリア銅箔22が外面側になるようにしてキャリア付銅箔20を被着した後、キャリア付銅箔20に向けてレーザ光を照射して、底面に下層の配線パターン14が露出するビア穴16を形成した状態である。レーザ加工用のレーザとしては炭酸ガスレーザ、UV−YAGレーザ、エキシマレーザ等が使用できる。
図1(d)は、ビア穴16を形成した後、キャリア付銅箔20のキャリア銅箔22を引き剥がし、電気的絶縁層10の表面に銅箔26が被着した状態でビア穴16が形成された状態を示す。
本実施形態のレーザ加工方法によれば、キャリア付銅箔20を利用することにより、キャリア銅箔22を機械的に引き剥がす操作のみで簡単に銅箔26を露出させることができ、キャリア銅箔22を引き剥がすことによってビア穴16の開口縁にばりが残らないようにすることができる。また、キャリア付銅箔20を利用することにより、図7に示す従来例のように金属層12とは異なる金属からなる被覆金属層18を別個に形成する必要がなく、この点においても製造工程が簡略化できるという利点がある。
なお、本実施形態のレーザ加工方法においては銅箔26がキャリア銅箔22に被着されている状態でレーザ加工によってビア穴16を形成するから、キャリア銅箔22の厚さが厚いとレーザ加工効率が低下する。したがって、レーザ加工を行う前(キャリア付銅箔20の段階あるいは電気的絶縁層10に被着した後)に、剥離操作によって剥離できる程度の厚さにまでエッチング等によりキャリア銅箔22の厚さを薄くする処理を行った後、レーザ加工を施してビア穴16を形成することも有効である。また、キャリア銅箔22の厚さを薄くした後、キャリア銅箔22の表面にレーザ吸収層を設けてレーザ加工を施すようにすることも可能である。
図3は、本発明に係るレーザ加工方法の第2の実施形態を示す説明図である。上記第1の実施形態においては、金属層として、キャリアとしての保持性能を備えたキャリア銅箔22と、薄い銅箔26を備えたキャリア付銅箔20を使用した。この場合、キャリア銅箔22は銅箔26を支持する支持体としての作用と、レーザ加工の際にはビア穴の開口縁に最終的にばり等が残らないようにするマスクとして作用している。
これに対して、本実施形態においては、銅箔の支持体としてのキャリアと、レーザ加工の際のマスク用の銅箔と、配線基板に残す銅箔とをそれぞれ別体に形成したことを特徴とする。
図4は、本実施形態のレーザ加工において使用するキャリア付銅箔30の構成例を示す。31は銅箔を支持する支持体としてのキャリアである。本実施形態ではキャリア31として十数〜数十μm程度の厚さの銅箔を使用しているが、キャリア31には、搬送操作等の取り扱いに必要な十分の強度が得られる厚さの銅箔を使用することができ、銅箔以外の適宜金属を使用すること、所要の強度を有する樹脂フィルム等の適宜材料を使用することができる。本実施形態においては、キャリア31に対してレーザ加工を施すことがないから、支持体(キャリア)としての特性面からキャリア31を選択できるからである。
32aはキャリア31をマスク用の銅箔34から剥離するための第1の剥離層である。第1の剥離層32aは第1の実施形態において使用した剥離層24と同様に、たとえばキャリア31が銅箔の場合には、クロムめっき層等の薄い金属膜、あるいは有機皮膜が使用できる。また、キャリア31がポリイミドフィルムのような樹脂フィルムのような場合には剥離可能な接着剤(厚さ:数μm〜数十μm程度)を使用することができる。第1の剥離層32aは機械的に引き剥がす操作によってキャリア31を剥離させるもので、キャリア31に付着して剥離されるものである。
33は第1の剥離層32aとマスク用の銅箔34との中間に設けたレーザ吸収層である。このレーザ吸収層33はレーザ光を照射した際に、レーザ光を吸収しやすくして穴加工が効率的になされるようにするために設けられる。レーザ吸収層33は、たとえばレーザ光の吸収効率の高いニッケル、コバルト等からなる金属皮膜を設ける方法、黒化処理する方法、マスク用の銅箔34の表面を粗面化するといった方法を利用して形成することができる。なお、レーザ吸収層33は設けないことも可能である。
34はマスク用の銅箔34である。銅箔34はレーザ加工を施すためのもので、キャリア31にくらべてはるかに薄く形成する。本実施形態では数μmの厚さの銅箔を使用した。
32bはマスク用の銅箔34を銅箔35から剥離するための第2の剥離層である。この第2の剥離層32bも、機械的な引き剥がし操作によって銅箔34を配線基板に残す銅箔35から剥離するためのものである。本実施形態では、第2の剥離層32bとしてはクロムめっき層(厚さ:数百〜数千オングストローム)を使用した。第2の剥離層32bとしては、薄い金属膜あるいは有機皮膜等が使用できる。なお、第1の剥離層32aの接着力は第2の剥離層32bの接着力よりも弱く設定して、キャリア31を剥離する際にマスク用の銅箔34が剥離されないようにするのがよい。
35は配線基板に残す銅箔である。本実施形態では厚さ数μm〜十数μmの銅箔を使用している。
図3は、上述したキャリア付銅箔30を使用して配線基板にビア穴16を形成する方法を示す。
図3(a)は、電気的絶縁層10の表面にキャリア付銅箔30が被着された状態を示す。キャリア付銅箔30はキャリア31によってマスク用の銅箔34および銅箔35を支持した状態で、銅箔35を電気的絶縁層10の表面に押圧し、電気的絶縁層10に熱圧着することにより電気的絶縁層10に一体に被着することができる。
図3(b)は、次に、キャリア31をレーザ吸収層33から引き剥がして除去した状態を示す。キャリア31を引き剥がすことによって、電気的絶縁層10の表面に銅箔35、第2の剥離層32b、マスク用の銅箔34、レーザ吸収層33がこの順に残って被着された状態となる。なお、図面では第2の剥離層32bとレーザ吸収層33は図示していない。
図3(c)は、レーザ吸収層33の上方からレーザ光を照射し、底面に配線パターン14が露出したビア穴16を形成した状態を示す。本実施形態においては、マスク用の銅箔34が銅箔35と同程度の厚さで、薄く形成されているから、マスク用の銅箔34と銅箔35がレーザ光によって簡単に加工でき、キャリア銅箔22自体を加工してビア穴16を形成する場合にくらべてビア穴16の加工時間を大幅に短縮することができる。また、マスク用の銅箔34と銅箔35の厚さが薄いことからビア穴16を細径に形成することが容易に可能となり、また穴寸法等も高精度に形成することが可能となる。また、マスク用の銅箔34から飛散する銅の量が抑えられ、ばりの発生を抑制することができるという利点がある。
図3(d)は、最後にマスク用の銅箔34を銅箔35から引き剥がし、電気的絶縁層10の表面に銅箔35が被着して残された状態を示す。マスク用の銅箔34もキャリア31と同様に第2の剥離層32bの作用により、機械的に引き剥がす操作によって簡単に銅箔35から引き剥がすことができる。マスク用の銅箔34を引き剥がすことにより、マスク用の銅箔34の開口縁に付着しているばり等が除去され、ビア穴16は開口縁にばり等がない状態で加工される。
こうして、本実施形態のレーザ加工方法によれば、高精度にビア穴16を形成することができ、ビア穴16を細径に形成し、配線パターンを高密度に配置することを可能として、配線基板の小型化と高集積化に対応することが可能となる。
図5は、本発明に係るレーザ加工方法の第3の実施形態を示す説明図である。本実施形態においては、基板(電気的絶縁層)の表面に銅層等の薄い金属層が設けられた状態で、当該金属層の表面にマスク用の金属箔を接着し、マスク用の金属箔が接着された状態でレーザ加工を施してビア穴を形成することを特徴とする。
図5(a)は、基板に設けられている電気的絶縁層10の表面に金属層45が形成されている状態で、マスク用の金属箔50を金属層45に接着する状態を示す。金属層45は銅張り基板の場合には基板と一体に被着された銅箔、あるいは電気的絶縁層10の表面に無電解銅めっきあるいはさらに電解銅めっき等を施して形成される。金属層45の厚さは数μm〜十数μm程度である。マスク用の金属箔50は、銅箔等からなる金属箔の一方の面に接着剤層51が設けられ、適宜他方の面がレーザ吸収層52に形成されている。金属箔50の厚さは数μm〜十数μm、接着剤層51の厚さは数μm程度、レーザ吸収層52の厚さは数百〜数千オングストロームである。
図5(b)は、電気的絶縁層10の表面を被覆している金属層45に、接着剤層51により、マスク用の金属箔50を接着した状態を示す。マスク用の金属箔50を金属層45の表面に接着した後、ビア穴を形成する位置に合わせてレーザ光を照射し、ビア穴16を形成する。図5(c)が、ビア穴16を形成した状態である。レーザ加工によって、底面に配線パターン14が露出したビア穴16が形成される。図5(d)は、ビア穴16を形成した後、マスク用の金属箔50を金属層45から剥離して除去した状態を示す。接着剤層51はマスク用の金属箔50を剥離する際に金属箔50とともに剥離して除去することができる。接着剤層51が金属層45の側に残る場合には、金属層45の表面に付着した接着剤層51のみを溶解して除去すればよい。
本実施形態のレーザ加工方法では、マスク用の金属箔50を金属層45の表面に接着し、金属層45を金属箔50によって被覆した状態でビア穴16を加工するから、レーザ加工を施した際にビア穴16の周囲に金属が飛散したり、ビア穴16の開口縁にばりが生じた場合でも、マスク用の金属箔50を剥離して除去することによって、ビア穴16の開口縁にばりを生じさせずに所定形状のビア穴16を形成することができる。マスク用の金属箔50によって金属層45を被覆した状態でレーザ加工することにより、金属層45をレーザ光が溶融する際にその直下にある電気的絶縁層10に対する熱ダメージを軽減することができ、ビア穴16を変形させずに形成することができる。また、本実施形態のレーザ加工方法によれば、マスク用の金属箔50によって金属層45を被覆するという簡易な方法によってビア穴16が加工できるという利点がある。
図6は上述したレーザ加工方法によりビア穴16を形成する方法を利用して配線基板を形成する例を示す。図6(a)は、一例として図3に示した方法によってビア穴16を形成した後、無電解銅めっきおよび電解銅めっきを施して、ビア穴16の内面および電気的絶縁層10の表面に導体層36を形成した状態を示す。40はコア基板である。
図6(b)は、導体層36の表面全体を感光性レジストにより被覆し、露光および現像により、導体層36で配線パターンとして残す部位を被覆するレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクとして導体層36および銅箔35をエッチングして配線パターン37を形成した状態を示す。配線パターン14と配線パターン37とはビア36aによって電気的に接続する。
図6(c)は、ソルダーレジスト38により配線パターン37を含む電気的絶縁層10の表面を被覆し、ソルダーレジスト38を露光および現像して外部接続端子を接合するランド部等を露出させ、配線基板を得た状態を示す。
図6に示す配線基板の製造方法では、キャリア付銅箔30を利用してビア穴16を形成する方法を利用することによって、ビア穴16を形成した状態で電気的絶縁層10の表面にきわめて薄い銅箔50が被着された状態とすることができるから、配線パターン37を微細なパターンに形成することが容易に可能である。
また、上記例ではサブトラクト法によって配線パターン37を形成する方法を示したが、セミアディティブ法といった他の方法によって配線パターン37を形成することもできる。
なお、図6はコア基板40に配線パターン14を複数層に積層した例を示すが、単に基板の両面に配線パターンを設けた配線基板を形成する場合にも、上記レーザ加工方法を利用して貫通孔を設けることにより、両面の配線パターンを電気的に接続した配線基板を容易に得ることができる。このように、本発明に係るレーザ加工方法は、多層配線基板の製造工程においてビア穴を形成する他に、種々の配線基板を製造する際に利用することができる。
本発明に係るレーザ加工方法の第1の実施形態を示す説明図である。 本発明に係るキャリア付金属箔の構成を示す断面図である。 本発明に係るレーザ加工方法の第2の実施形態を示す説明図である。 本発明に係るキャリア付金属箔の構成を示す断面図である。 本発明に係るレーザ加工方法の第3の実施形態を示す説明図である。 配線基板の製造方法を示す説明図である。 ビア穴を形成する従来方法を示す説明図である。 ビア穴を形成する従来方法の他の例を示す説明図である。
符号の説明
10 電気的絶縁層
12 金属層
14 配線パターン
16 ビア穴
18 被覆金属層
20 キャリア付銅箔
22 キャリア銅箔
24 剥離層
26 銅箔
30 キャリア付銅箔
31 キャリア
32a 第1の剥離層
32b 第2の剥離層
33 レーザ吸収層
34 マスク用の銅箔
35 銅箔
36 導体層
36a ビア
37 配線パターン
38 ソルダーレジスト
40 コア基板
45 金属層
50 マスク用の金属箔
51 接着剤層

Claims (11)

  1. 配線基板等を構成する電気的絶縁層の表面に金属層が被着形成された状態で、金属層側からレーザ光を照射してビア穴等の所要の穴加工を施すレーザ加工方法において、
    前記電気的絶縁層の表面に、キャリア金属箔に剥離層を介して金属箔が被着されてなるキャリア付金属箔を、前記電気的絶縁層に前記金属箔を向けて被着し、
    前記キャリア付金属箔に向けてレーザ光を照射して前記電気的絶縁層に穴加工を施した後、
    前記キャリア金属箔と剥離層とを前記金属箔から剥離して除去することにより、前記電気的絶縁層の表面に金属箔のみを残すことを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 前記キャリア付金属箔として、前記キャリア金属箔がキャリア銅箔からなり、前記金属箔が銅箔からなる、キャリア付銅箔を使用することを特徴とする請求項1記載のレーザ加工方法。
  3. 配線基板等を構成する電気的絶縁層の表面に金属層が被着形成された状態で、金属層側からレーザ光を照射してビア穴等の所要の穴加工を施すレーザ加工方法において、
    前記電気的絶縁層の表面に、キャリアに第1の剥離層を介してマスク用の金属箔が被着形成され、該マスク用の金属箔に第2の剥離層を介して金属箔が被着形成されてなるキャリア付金属箔を、前記金属箔側で被着し、
    前記キャリアと前記第1の剥離層とを前記マスク用の金属箔から剥離して除去した後、 前記マスク用の金属箔に向けてレーザ光を照射して前記電気的絶縁層に穴加工を施し、 前記マスク用の金属箔と前記第2の剥離層とを前記金属箔から剥離して除去することにより、前記電気的絶縁層の表面に金属箔のみを残すことを特徴とするレーザ加工方法。
  4. 請求項3記載のレーザ加工方法に用いるキャリア付金属箔であって、
    キャリアに第1の剥離層を介してマスク用の金属箔が被着形成され、該マスク用の金属箔に第2の剥離層を介して金属箔が被着形成されていることを特徴とするキャリア付金属箔。
  5. マスク用の金属箔の厚さが、キャリアよりも薄く形成されていることを特徴とする請求項4記載のキャリア付金属箔。
  6. 第1の剥離層の接着力が、第2の剥離層の接着力よりも弱く設定されていることを特徴とする請求項4記載のキャリア付金属箔。
  7. 第1の剥離層とマスク用の金属箔との間に、キャリアを剥離除去した際にマスク用の金属箔側に残るレーザ吸収層が設けられていることを特徴とする請求項4記載のキャリア付金属箔。
  8. 第2の剥離層と金属箔との間および/またはマスク用の金属箔と第2の剥離層との間に、レーザ吸収層が設けられていることを特徴とする請求項4記載のキャリア付金属箔。
  9. 前記キャリアが銅箔、前記マスク用の金属箔と前記金属箔とが銅箔であることを特徴とする請求項4〜8のいずれか一項記載のキャリア付金属箔。
  10. 配線基板等を構成する電気的絶縁層の表面に金属層が被着形成された状態で、金属層側からレーザ光を照射してビア穴等の所要の穴加工を施すレーザ加工方法において、
    前記金属層の表面に、一方の面に接着剤層が設けられ、他方の面にレーザ吸収層が設けられたマスク用の金属箔を、前記接着剤層を介して接着し、
    前記金属箔に向けてレーザ光を照射して前記電気的絶縁層に穴加工を施した後、
    前記マスク用の金属箔を前記金属層から剥離して除去することにより、前記電気的絶縁層の表面に金属層を残すことを特徴とするレーザ加工方法。
  11. 前記マスク用の金属箔を金属層から剥離した後、金属層の表面に残留する接着剤を溶解して除去することを特徴とする請求項10記載のレーザ加工方法。
JP2003283631A 2003-03-05 2003-07-31 レーザ加工方法およびこれに用いるキャリア付金属箔 Expired - Fee Related JP4456834B2 (ja)

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