JP4456211B2 - 免震建築物用配管構造、及び該配管構造の取付方法 - Google Patents

免震建築物用配管構造、及び該配管構造の取付方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、免震建築物用配管構造に関し、特に、免震建築物における給水、冷温水、排水等のための設備配管の配管構造、及び該配管構造の取付方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
戸建て住宅等の建築物において、上部構造体を積層ゴム支承、転がり支承、滑り支承等により基礎より相対変位可能に支承し、地震エネルギが上部構造体に作用することを阻止、緩和し、上部構造体の地震による崩壊を避ける試みは、既に種々の態様で行われており、このような建築物を免震建築物(免震建物)と云う。
【0003】
上述のような免震建築物における給水、冷温水、排水等の設備配管では、一方を基礎側に接続され、他方を上部構造体に接続された管材の配管を、免震建築物に対応できる形態、すなわち、地震によって上部構造体と基礎とが相対変位しても、それに追従でき、管材に亀裂や破損等の損傷が生じないように行う必要がある。
【0004】
免震建築物用の配管構造としては、ゴム製、ステンレス鋼製の可撓性を有する免震継手と云われるような2本の管材を水平面で見て互いに直交する方向に配置してこの2本の可撓性管材をエルボ継手により互いに接続し、エルボ継手を吊り具により建築物床下面より直接に懸垂支持する吊り具方式と云われるものと、また上述のような2本の可撓性管材をL字型配管ユニットにより互いに接続し、L字型配管ユニットを免震ステージ(架台)上に自由状態で載置する架台方式と云われるものが知られている(特開平9−303616号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
吊り具方式のものでは、変位吸収は、可撓性管材の変形と、建築物床下面との接続点を支点にした吊り具の振り子的変位とで行われるから、充分な変位吸収のために比較的長い吊りが必要になり、大きい設置スペース(床下高さ)が必要になり、建築物設計に大きい制約を課すことになる。
【0006】
これに対し、架台方式のものでは、さほど床下高さを必要としないが、免震ステージの設置のために、大きい設置スペース(床下平面)が必要になり、建築物設計に大きい制約を課すことになる。また、免震ステージを床下に搬入するための特別なスペースも必要になることがあり、これもまた、建築物設計に大きい制約を課すことになる。
【0007】
この発明は、上述の如き問題点を解消するためになされたもので、大きい床下高さや床下平面、搬入スペースを必要とすることがなく、建築物設計に制約を課すことがなく、しかも低コストで実施できる免震建築物用配管構造、及び免震建築物用配管構造の取付方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1に記載の発明による免震建築物用配管構造は、一方を免震建築物の上部構造体側に接続され、他方を基礎側に接続された管材の配管を行う免震建築物用配管構造において、前記免震建築物の床下部において可撓性を有する管材がループ状をなし、前記ループ状の管材が、一方の側を上部構造体を基礎側より免震支承する免震支承部材を上部構造体側に固定する取付ボルトによって共締め状態で上部構造体に固定され、他方の側を前記免震支承部材を基礎側に固定する取付ボルトによって共締め状態で基礎に固定されているものである。
【0011】
この構成によれば、可撓性を有するループ状の管材の基礎側と上部構造体側に対する取付ボルトを免震支承部材の取付ボルトで併用できる。このため取付工数が少なくて済む。ここで免震支承部材は広義の意味である。すなわち、狭義の荷重支持をする免震支承部材だけでなく、ダンパー、過大変位防止装置、復原(復元)機構装置、トリガー装置(風固定装置)、浮き上がり防止装置等を含むものであってもよい。
【0012】
請求項に記載の発明による免震建築物用配管構造は、基礎に対し免震支承部材により上部構造体を免震支承する免震建築物の、前記上部構造体側に一方接続され、他方が前記基礎側に接続された管材の配管を行う免震建築物用配管構造において、前記管材が可撓性を有するループ状構成され、その一端部に前記免震支承部材の前記上部構造体側に取付ボルトにより固定される固定部材を取付け、他端部に前記免震支承部材の前記基礎側に取付ボルトにより固定される固定部材を取付けたことを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、可撓性を有するループ状の管材の両端部に固定部材を予め固定してあり、この固定部材は免震支承部材を取付ける上下の取付ボルトに対応しているため、このユニット化された免震建築物用配管構造を床下部に持ち込み、上下の取付ボルトに固定部材を固定することにより、床下スペースでの免震建築物の配管が極めて容易に行える。
【0014】
請求項に記載の発明による免震建築物用配管構造は、請求項において、前記固定部材は、管バンド又はL字型金具であることを特徴とするものである。この構成によれば、簡単な構成の管バンド又はL字型金具により、管材を極めて容易に固定することができる。
【0018】
請求項に記載の発明による免震建築物用配管構造の取付方法は、基礎に対して免震支承部材により上部構造体を免震支承する免震建築物の、前記上部構造体側に一方が接続され、他方が前記基礎側に接続された管材の配管を行う免震建築物用配管の取付方法において、前記管材は可撓性を有するループ状で、取付部材と固定部材とを介して前記上部構造体側と前記基礎側に取付けるものであって、前記取付部材は、その一つを前記免震支承部材を前記上部構造体に固定する取付ボルトにより前記上部構造体側に固定する一方、他の一つを前記免震支承部材を前記基礎に固定する取付ボルトにより前記基礎側に固定し、前記固定部材を、前記管材の両端部近傍に各々固定し、前記取付部材の各々に前記固定部材の各々を取付け固定することを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、可撓性を有するループ状の管材の両端部近傍に固定部材を取付けてユニット化し、取付ボルトによって上部構造体側及び基礎側に予め取付けられた上下の取付部材に、ループ状の管材のそれぞれの固定部材を固定するだけで極めて容易に配管を取付けることができ、床下での配管作業を短くすることができる。また、免震支承部材の取付時に取付ボルトにより取付部材を予め固定でき、作業の効率化を図れると共に免震支承部材の取付作業と配管作業が別工程で行え、工程管理が容易となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照して、この発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、この発明による免震建築物用配管構造および該配管構造を備えた建物の一つの実施の形態を示している。免震建築物は、基礎1より上部構造体(図示省略)が免震支承部材であるゴム製のダンパー3によって水平方向に変位可能に免震支承されている。ダンパー3は、ゴム部(鋼鈑を内包した積層ゴム部)5と、ゴム部5の上下両端に接続された上部フランジ7と下部フランジ9とにより構成され、上部フランジ7を取付ボルト11によって免震建築物の図示されていない上部構造体に固定され、下部フランジ9を取付ボルト13によって基礎1に固定されている。
【0022】
免震建築物の床下部(基礎1と上部構造体との間隙)には、ループ状をなす可撓性管材15が配置されている。可撓性管材15は、給水、冷温水、排水等の設備配管の一部をなすものであり、可撓性プラスチックス材料による管、金属製蛇腹管等により構成され、一方を免震建築物の図示されていない上部構造体側に接続され、他方を基礎1側に接続されている。
【0023】
可撓性管材15の上部構造体に対する固定は、取付ボルト11により締結される管バンド17によって取付ボルト11による共締め状態で行われ、また可撓性管材15の基礎1に対する固定は、取付ボルト13により締結される管バンド19によって取付ボルト13による共締め状態で行われている。
【0024】
可撓性管材15のループ部の中間部には管バンド21が固定されており、管バンド21に上部構造体に固定の取付板23より吊り下げられた可撓性ワイヤ25が係合している。これにより、可撓性管材15のループ部の中間部が可撓性ワイヤ25によって上部構造体より吊り下げ支持されている。
【0025】
上述の構成によれば、地震により上部構造体と基礎1とに水平方向の相対変位が生じた際には、ループ状の可撓性管材15は、可撓性ワイヤ25によって上部構造体より変位可能に吊り下げ支持された状態で、上部構造体および基礎1とに対して変位すると共に変形する。これにより、可撓性管材15が相対変位を許して可撓性管材15に大きい荷重が作用することが回避され、可撓性管材15に亀裂が生じたり、破損することが回避される。可撓性管材15は、ループ状をなしているから、水平方向の全方位の相対変位に対して有効に作用する。
【0026】
これにより、従来の吊り具方式のものより、少ない床下スペース(鉛直方向の空間)をもって、大地震時の相対変位に対しても、配管に損傷を与えることなく吸収することができる。また、アンカボルトや配管架台、配管置き台等が不要になり、架台方式に比して大きい平面スペースも必要としなくなる。
【0027】
また、可撓性管材15は、一方の側をダンパー3の上部構造体に対する取付ボルト11によって共締め状態で上部構造体に固定され、他方の側をダンパー3の基礎1に対する取付ボルト13によって共締め状態で基礎1に固定されているから、可撓性管材の基礎側と上部構造体側に対する取付ボルトを免震支承部材の取付ボルト11、13で併用でき、特別な取付ボルトを必要しない。また、可撓性管材15の上部構造体に対する固定作業と基礎1に対する固定作業とを近傍位置にて実施でき、省施工化を図ることができる。
【0028】
つぎに、本発明の他の実施の形態を図2〜6を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態は、前記した実施の形態に対して可撓性管材の両端の固定部分が変更されており、他の実質的に同等の構成については、同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。図2はこの発明による免震建築物用配管構造の取付方法を説明するための他の実施形態を示す要部断面図、図3は図2のA−A線に沿う要部拡大断面図、図4は図2のB−B線に沿う要部断面図、図5は図2の上部の取付部材、固定部材及び止め具の斜視図、図6は取付方法を示す概略分解斜視図である。図2〜4において、基礎1の立ち上がり部1a上に免震支承部材であるダンパー3が載置され、ダンパー3の下部フランジ9は取付ボルト13により立ち上がり部1aに固定されている。ダンパー3の上部フランジ7は、上部構造体30の梁31を支持するH型鋼32と対接しており、取付ボルト11によりH型鋼32に固定されている。このように免震建築物は、基礎1に対し上部構造体30をダンパー3により、水平移動可能に免震支承して構成される。
【0029】
ダンパー3の上部構造体30に対する取付ボルト11によって上部の取付部材35が共締め状態で取付けられ、ダンパー3の基礎1に対する取付ボルト13によって下部の取付部材36が共締め状態で取付けられている。上部及び下部の取付部材35、36は同一形状であり、その一方について図5を参照して詳細に説明する。取付部材35は金属製の平板から構成され、ダンパー3の円柱状の積層ゴム部を逃げる切欠き部35aが形成されている。また、前記のように共締めするための取付孔35bが形成され、上部フランジ7から離れた位置に連結孔35cが形成されている。
【0030】
上部の取付部材35の連結孔35c及び下部の取付部材36の連結孔36cに、上部の固定部材40及び下部の固定部材41が連結して固定される。上部の固定部材40及び下部の固定部材41は同一形状のものを反転して使用するものであり、その一方について図5を参照して詳細に説明する。固定部材40は金属製の平板をL字型に折り曲げてL字型金具に形成しており、L字型の一片に連結孔35cに対応して固定孔40aが形成されている。また、L字型の他片には、可撓性を有するループ状の管材15を固定するU字型の止め具42を固定する固定孔40bが形成されている。止め具42はU字型の端部にナットを羅合させるねじ部が形成されている。固定部材40は、連結孔35cに固定孔40aを対応させて、止めねじ43により取付部材35に固定することができ、同様に固定部材41は取付部材36に固定することができる。このように固定部材40、41は、取付部材35、36を介して取付ボルト11、13によりダンパー3の上部構造体側及び基礎側に固定される。
【0031】
前記したループ状の管材15と、この管材の両端に固定された固定部材40、41とから免震建築物用配管構造45が構成される。すなわち、免震建築物用配管構造45は可撓性を有する360度に巻回されたループ状の管材15より構成され、上方の一端部に固定部材40を止め具42により取付けてあり、下方の他端部に固定部材41を止め具42により取付けてある。上部の固定部材40は、ダンパー3を上部構造体30に固定する取付ボルト11によって、ダンパー3の取付時に取付けられた取付部材35に対応するものであり、下部の固定部材41は、ダンパー3を基礎1に固定する取付ボルト13によって取付けられた取付部材36に対応するものである。
【0032】
免震建築物用配管構造45は前記のようにループ状の管材15の両端部に固定部材40、41が取付られているため、ダンパー3に取付けられた取付部材35、36への固定が極めて容易に行える。そして、ループ状の可撓性管材15のループの中間部に管バンド21が固定され、上部構造体30の梁31に取付けられた取付板23から可撓性ワイヤ25が連結されている。ループ状の管材15は、例えば管の直径3cm程度の樹脂製の管材の場合、直径が1m程度の円周に沿う形状に設定されると好適である。具体的には、外径が27mm、内径が25mmで管長が3.5mの樹脂管の場合、ループ径は1.1m程度となる。
【0033】
この実施の形態に示される免震建築物用配管構造の取付方法について、図6を参照して以下に説明する。先ず、ダンパー3の上部構造体30に対する取付ボルト11によって上部の取付部材35を取付けると共に、ダンパー3の基礎1に対する取付ボルト13によって下部の取付部材36を取付ける。取付ボルト11、13を締め付けることによりダンパー3の取付作業は完了する。次いで、可撓性を有するループ状の管材15の一端部に止め具42により固定部材40を取付け、他端部に止め具42により固定部材41を取付け、免震建築物用配管構造45を形成する。固定部材40、41の取付けは、狭い床下でなく広い場所にて行えるため、取付け作業が容易となる。
【0034】
この免震建築物用配管構造45を免震建築物の床下部、すなわち基礎1と上部構造体30との間の空間に搬入し、ダンパー3に取付けられた上部の取付部材35及び下部の取付部材36に、固定部材40、41を介して固定する。すなわち、取付部材35の連結孔35cと固定部材40の固定孔40aとを対応させ、止めねじ43により固定する。また、取付部材36の連結孔36cと固定部材41の固定孔41aとを対応させ、止めねじ43により固定する。
【0035】
上部及び下部の取付部材35、36は、ダンパー3を固定するときに取付ボルト11、13と共締めされており、取付部材35、36に固定部材40、41を対応させて止めねじ43により固定するだけの容易な作業により、免震建築物用配管構造45をダンパー3に極めて容易に取付けることができる。この後、必要に応じて、ループ状の可撓性管材15のループの中間部に固定された管バンド21を、上部構造体30の取付板23から可撓性ワイヤ25により吊り下げる。この可撓性ワイヤ25により、ループ状の管材15の中間部が吊り下げ支持され、管材の自重や内部流体の重量によりループ状の管材15が変形することが防止でき、亀裂が発生するのを防止できる。
【0036】
そして、図4に示すように、ループ状の管材15の上端部を上部構造体30の配管33に接続し、下端部を基礎1の配管2に接続する。この配管の接続作業は、管材15、配管33、配管2が樹脂管で水道水の場合は金属製継ぎ手又は熱溶着により固定し、ガスの場合は熱融着により固定するが、可撓性管材15が確実に固定されているため、極めて容易に行うことができる。また、管材15、配管33、配管2が樹脂管で下水の場合は接着剤により固定し、樹脂管が大径と小径の場合はゴム輪のシーリングにより固定するが、同様に極めて容易に接続できる。さらに金属管の場合は継ぎ手により接続するが、同様に可撓性管材15が確実に固定されているため、極めて容易に、しかも確実に接続することができる。これにより配管作業が完了する。このように、ダンパー3の取付作業と、配管作業が別工程にできるため、作業の工程管理が容易となる。
【0037】
前記のように、予め固定部材40、41を固定してユニット化した免震建築物用配管構造45を、ダンパー3の固定時に同時に固定した取付板35、36に固定するので、床下での配管作業が極めて容易に行える。また、第1の実施の形態では、ダンパー3の取付ボルト11、13による固定と、配管の管バンド17、19との固定は同時に行う必要があるが、第2の実施の形態においては、ダンパー3の取付時には取付部材35、36を取付けてダンパー3を確実に固定した後、配管作業を行うことができるという効果がある。すなわち、この第2の実施の形態では、ダンパー3を完全に取付けて免震架台又は免震建築物を完成させ、配管作業は後工程にて行えるので、工程管理が容易となる。
【0038】
なお、前記した第2の実施の形態において、取付部材35、36をダンパー3に取付けず、可撓性を有するループ状の管材15の両端部に固定部材40、41を取付け、免震建築物の床下部において、固定部材40、41によりループ状の管材15をダンパー3の上下の取付ボルト11、13に固定し、ループ状の管材15の両端部を上部構造体側の配管33と基礎側の配管2に接続するようにしてもよい。この例においては、強く硬い巻き癖のついた管材15に床下で固定部材40、41を取付ける必要がなく、ダンパー3の取付ボルト11、13を緩めて固定部材を固定し、配管33、2と接続するだけの作業であり、床下作業を容易とすることができる。そして、ループ状の管材は両端部がダンパーに確実に固定されるため、配管33への接続及び配管2への接続が容易に行える。
【0039】
また、第2の実施の形態においては、ループ状の可撓性管材15は360度巻回した例を示したが、前記した第1の実施の形態のように270度巻回したループ状の可撓性管材を使用してもよいことは勿論である。
【0040】
取付部材35、36と固定部材40、41の固定は止めねじ43による固定の例を示したが、リベット等他の手段により固定するように構成してもよい。さらに、取付ボルトとして、免震支承部材の取付ボルトの例を示したが、これに限られるものでなく、上部構造体側及び基礎側の他のボルトに固定するように構成することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から理解される如く、請求項1に記載の発明による免震建築物用配管構造によれば、可撓性を有するループ状の管材の基礎側と上部構造体側に対する取付ボルトを免震支承部材の取付ボルトで併用でき、管材の固定に特別な取付ボルトを必要することがなく、また、管材の上部構造体に対する固定作業と基礎に対する固定作業とを近傍位置にて実施でき、省施工化を図ることができる
【0043】
請求項に記載の発明による免震建築物用配管構造によれば、可撓性を有するループ状の管材の両端部に固定部材を予め固定してあり、この固定部材は免震支承部材を取付ける上下の取付ボルトに対応しているため、このユニット化された免震建築物用配管構造を床下部に持ち込んで上下の取付ボルトに固定部材を固定することにより、免震建築物の配管が極めて容易に行える。
【0044】
請求項に記載の発明による免震建築物用配管構造によれば、簡単な構成の管バンド又はL字型金具により、管材を極めて容易に固定することができる。
【0046】
請求項に記載の発明による免震建築物用配管構造の取付方法によれば、可撓性を有するループ状の管材の両端部近傍に固定部材を取付けてユニット化し、取付ボルトによって予め取付けられた上下の取付部材に、ループ状の管材のそれぞれの固定部材を固定するだけで極めて容易に配管を取付けることができる。そして、前記の取付ボルトは、免震支承部材を取付ける上下の取付ボルトであり、この取付ボルトにより取付部材を予め固定でき、作業の効率化を図れると共に免震支承部材の取付作業と配管作業が別工程で行え、工程管理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による免震建築物用配管構造の一つの実施の形態を示す斜視図。
【図2】この発明による免震建築物用配管構造の取付方法を説明するための他の実施の形態を示す要部断面図。
【図3】図2のA−A線に沿う要部拡大断面図。
【図4】図2のB−B線に沿う要部断面図。
【図5】図2の上部の取付部材、固定部材及び止め具の斜視図。
【図6】取付方法を示す概略分解斜視図。
【符号の説明】
1 基礎
2 基礎側の配管
3 ダンパー
5 ゴム部
7 上部フランジ
9 下部フランジ
11,13 取付ボルト
15 可撓性を有するループ状の管材
17,19,21 管バンド
23 取付板
25 可撓性ワイヤ
30 上部構造体
33 上部構造体側の配管
35,36 取付部材
40,41 固定部材
42 止め具
43 止めねじ
45 免震建築物用配管構造

Claims (4)

  1. 一方を免震建築物の上部構造体側に接続され、他方を基礎側に接続された管材の配管を行う免震建築物用配管構造において、
    前記免震建築物の床下部において可撓性を有する前記管材がループ状をなし、前記ループ状の管材が、一方の側を上部構造体を基礎側より免震支承する免震支承部材を上部構造体側に固定する取付ボルトによって共締め状態で上部構造体に固定され、他方の側を前記免震支承部材を基礎側に固定する取付ボルトによって共締め状態で基礎に固定されていることを特徴とする免震建築物用配管構造。
  2. 基礎に対して免震支承部材により上部構造体を免震支承する免震建築物の、前記上部構造体側に一方が接続され、他方が前記基礎側に接続された管材の配管を行う免震建築物用配管構造において、
    前記管材が可撓性を有するループ状に構成され、その一端部に前記免震支承部材の前記上部構造体側に取付ボルトにより固定される固定部材を取付け、他端部に前記免震支承部材の前記基礎側に取付ボルトにより固定される固定部材を取付けたことを特徴とする免震建築物用配管構造。
  3. 前記固定部材は、管バンド又はL字型金具であることを特徴とする請求項記載の免震建築物用配管構造。
  4. 基礎に対して免震支承部材により上部構造体を免震支承する免震建築物の、前記上部構造体側に一方が接続され、他方が前記基礎側に接続された管材の配管を行う免震建築物用配管構造の取付方法において、
    前記管材は可撓性を有するループ状で、取付部材と固定部材とを介して前記上部構造体側と前記基礎側に取付けるものであって、前記取付部材は、その一つを前記免震支承部材を前記上部構造体に固定する取付ボルトにより前記上部構造体側に固定する一方、他の一つを前記免震支承部材を前記基礎に固定する取付ボルトにより前記基礎側に固定し、前記固定部材を、前記管材の両端部近傍に各々固定し、前記取付部材の各々に前記固定部材の各々を取付け固定することを特徴する免震建築物用配管構造の取付方法。
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