JP4453162B2 - 透明磁気カード及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、キャッシュカードやクレジットカード、IDカード(身分証明書)、会員証、プリペイドカード等に用いられる情報記録媒体に関するものであり、特に、情報記録媒体は可視光を透過するが、磁気記録の読み取り/書き込み装置(リーダ・ライタ、以下R/W)の検出器でも検知することができる情報記録媒体(透明磁気カード)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、キャッシュカードやクレジットカード、IDカード等の分野においては磁気記録媒体が広く利用されており、その素材としては主にポリ塩化ビニル(PVC)樹脂や塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体が用いられており、特にポリ塩化ビニル樹脂が一般的である。
ポリ塩化ビニル樹脂は、物理的な機械特性や文字部のエンボス適性などが優れており、カード素材としては申し分なく最適な素材として現在も広く用いられている。
【0003】
一般的なカードの製造方法は、白色の塩化ビニル(PVC)基材にオフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等公知の印刷方法で印刷を施し、その両面に透明性の高いPVCシートを積層したのち磁気テープを転写し、加熱プレス機で熱融着によって一体化させ、所定サイズの金型で打ち抜いてカード形状にする方法である。
熱転写タイプの磁気テープは、転写後にはカード表面より浮き出て段差を生じているが、加熱プレス機での熱融着時には埋め込まれ、カード表面と面一となる。
【0004】
キャッシュカードやクレジットカードには、キャッシュディスペンサー(以下CD)や、ATM(Automatic Teller’s Machine)で磁気情報を読みとるためにカードの光透過濃度が規定されており、カードの有無は光源と検出器とによって検出する方式となっている。
そして、これらのR/Wのカードの検出方式は、近赤外の光源と検出器を備えたもので構成されているのが一般的である。
【0005】
通常磁気カードには白色のフィラーを混入した樹脂基材が使用されており、日本工業規格の磁気カードの規定であるX6301では、「可視領域から近赤外領域までの光透過濃度が1.5以上なければならない」とされている。
【0006】
ところで、最近、文具や玩具、電気製品に至るまで透明な筐体を使用して中の部品をわざと見せて意匠性を向上させた製品があるが、カードにもその流れがある。
しかしながら、白色のフィラーを混入せずに樹脂のみでカードを作ると、CDやATM等の磁気記録のR/Wの検出器での検出が出来なくなるという問題がある。透過濃度が1.5以上ということは光の透過率で表すと3.16%ということであるが、これを満たすために通常の白色フィラーを入れると全く不透明になってしまい、透過カードとはほど遠いものになってしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような問題点に着目してなされたものであり、透明カード基材を用いて意匠性を向上させた透明磁気カードであって、CDやATM等の磁気記録のR/Wの検出器でも検出することが出来る透明磁気カードを提供することを課題とする。
また、透明カード基材を用いて意匠性を向上させた透明磁気カードであって、CDやATM等の磁気記録のR/Wの検出器でも検出することが出来る上記透明磁気カードの製造方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の発明は、透明カード基材を用いた透明磁気カードにおいて、透明カード基材の製造時に赤外線吸収剤を混入させた透明カード基材を用いたことを特徴とする透明磁気カードである。
【0009】
また、第一の発明は、上記発明による透明磁気カードにおいて、前記透明カード基材の素材が、熱可塑性樹脂のABS樹脂、AS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、ポリアクリル酸メチル樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、又はポリエチレンテレフタレート樹脂の単体または混合物であることを特徴とする透明磁気カードである。
【0010】
また、第一の発明は、上記発明による透明磁気カードにおいて、前記赤外線吸収剤が、Fe2+及び/又はCu2+を含有し、五酸化二リン(P2 5 )を主成分とする結晶性粉末であることを特徴とする透明磁気カードである。
【0011】
また、第一の発明は、上記発明による透明磁気カードにおいて、前記赤外線吸収剤が、下記に示す化学式(1)で表されるアミニウム化合物であることを特徴とする透明磁気カードである。
【0012】
【化3】
Figure 0004453162
【0013】
また、第一の発明は、上記発明による透明磁気カードにおいて、前記透明カード基材が、押し出し法又は共押し出し法、インジェクション成形法、カレンダーロール成形法、又はインフレーション法によりシート化されたことを特徴とする透明磁気カードである。
【0014】
また、第一の発明は、上記発明による透明磁気カードにおいて、前記透明カード基材に、光記録層、感熱記録層、又はICチップ等の情報記録手段を備えたことを特徴とする透明磁気カードである。
【0015】
本発明の第二の発明は、透明カード基材を用いた透明磁気カードの製造において、透明カード基材の製造時に赤外線吸収剤を混入させた透明カード基材を用いたことを特徴とする透明磁気カードの製造方法である。
【0016】
また、第二の発明は、上記発明による透明磁気カードの製造方法において、前記透明カード基材の素材が、熱可塑性樹脂のABS樹脂、AS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、ポリアクリル酸メチル樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、又はポリエチレンテレフタレート樹脂の単体または混合物であることを特徴とする透明磁気カードの製造方法である。
【0017】
また、第二の発明は、上記発明による透明磁気カードの製造方法において、前記赤外線吸収剤が、Fe2+及び/又はCu2+を含有し、五酸化二リン(P2 5 )を主成分とする結晶性粉末であることを特徴とする透明磁気カードの製造方法である。
【0018】
また、第二の発明は、上記発明による透明磁気カードの製造方法において、前記赤外線吸収剤が、下記に示す化学式(1)で表されるアミニウム化合物であることを特徴とする透明磁気カードの製造方法である。
【0019】
【化4】
Figure 0004453162
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明による透明磁気カードの一実施例を示す断面図である。
図1に示すように、本発明による透明磁気カードは、透明カード基材(10)の表面側に、絵柄印刷層(11)、透明オーバーシート(12a)、及び磁気記録層(13)が設けられ、また、透明カード基材(10)の裏面側に、透明オーバーシート(12b)が設けられたものである。
透明カード基材(10)は、透明カード基材の製造時に赤外線吸収剤を混入させた透明カード基材であり、可視光は透過し、赤外光は透過しない性質を有するものである。
【0021】
図2は、本発明による透明磁気カードの他の例を示す断面図である。
図2に示すように、透明磁気カードは、透明カード基材(10)の表面側に、絵柄印刷層(11)、透明オーバーシート(12a)、ICチップ(14)、及び磁気記録層(13)が設けられ、また、透明カード基材(10)の裏面側に、透明オーバーシート(12b)が設けられたものである。
透明カード基材(10)は、透明カード基材の製造時に赤外線吸収剤を混入させた透明カード基材であり、可視光は透過し、赤外光は透過しない性質を有するものである。
【0022】
従って、本発明による透明磁気カードは、カードに透明といった意匠性を持たせつつ、CDやATM等の磁気記録のR/Wの検出器でも検出することが出来るものとなる。
【0023】
本発明に用いられる透明カード基材の素材としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体など、従来のカード用素材として適していたものが使用できる。
また、最近、焼却時の塩化水素ガスによる腐食、大気汚染の問題や、ダイオキシンとの関連は明確にはなっていないものの、PVCを使用しないで、代替材料を用いる動き(脱塩ビ)があり、それには、芳香族系の2塩基酸または2塩基酸エステルとグリコールを出発原料として得られるポリエステル樹脂があり、例えば、ジメチルテレフターレート及びエチレングリコールを溶融重合により製造されるポリエチレンテレフタレート(PET)が主に用いられる。
【0024】
これ以外にも、テレフタル酸とテトラメチレングリコールを重合したポリブチレンテレフタレート(PBT)や、2,6−ナフタリンジカルボン酸とエチレングリコールからなるポリエチレン2、6ナフタレート(PEN)や、ポリブチン2、6ナフタレート(PBN)、テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノールから作られるポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)、テレフタル酸とイソフタル酸及びエチレングリコールとの共重合体などのいわゆる熱可塑性のポリエステル樹脂があげられる。
【0025】
また、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(ABS)、アクリルニトリル−スチレン共重合体樹脂(AS)、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、ポリアクリル酸メチル樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸ビニル樹脂等の単体またはこれらの混合物などを用いることができる。
これは、磁気カードは、その携帯時に磁気テープのエッヂが引っ掛かり、剥がれ落ちることがないように、溶融ラミネート法により磁気テープを基材に埋め込んで面一にさせており、この磁気テープの埋め込み適性を持たせるため、カード基材は熱可塑性樹脂であることが望ましいからである。
【0026】
さらには、これらの樹脂には重量比で15%以下好ましくは3%以下であれば、各種添加剤(帯電防止剤、ブロッキング防止フィラーなど)や改質用ポリマー等の物質を添加してもよいが、あまり添加剤やポリマーを添加すると、光透過率が下がるので極力入れない方が望ましい。
【0027】
これらの樹脂には、透明カード基材の製造時に赤外線吸収剤を混入させるが、赤外線吸収剤は、可視光は透過し、赤外光は吸収する赤外線吸収剤を指している。赤外線吸収剤としては、Fe2+及び/又はCu2+を含有するガラス系粉末、粉末Fe2+及び/又はCu2+を20重量%以上含み、五酸化二リン(P2 5 )を主成分とする結晶性粉末、六塩化タングステンとリン酸エステル及び/又は亜リン酸との白色系反応生成物等の白色粉末、シアニン系、フタロシアニン系、ナフトロシアニン系、アントラキノン系、アミニウム系、ジオチオール金属錯体系、ジインモニウム系、トリフェニルメタン系、クロコニックメチン系、アズレニオウム系、ピリリウム系等の赤外線吸収染料などが挙げられる。
【0028】
これら赤外線吸収剤は、基材となる樹脂に重量比で0.1〜20重量部、好ましくは0.1〜5重量部を混入させる。
これら赤外線吸収剤は、全くの無色透明ではなく白色或いは淡色であるので、赤外線吸収剤の量が多過ぎると可視領域での透過率が低下し、また、量が少な過ぎると赤外領域での吸収能が不足して効果が発揮できなくなるが、その赤外線吸収能は、各々の赤外線吸収剤によって異なるので、適宜混入させる量を決めいくものである。
【0029】
また、本発明においては、赤外線吸収剤が、Fe2+及び/又はCu2+を含有し、五酸化二リン(P2 5 )を主成分とする結晶性粉末であることを特徴とするものである。
Fe2+及び/又はCu2+を含有し、五酸化二リン(P2 5 )を主成分とするリン酸塩系白色結晶性粉末は、赤外線吸収能が優れているため少量の添加でその効果を発揮する。
【0030】
また、本発明においては、赤外線吸収剤が、下記に示す化学式(1)で表されるアミニウム化合物であることを特徴とするものである。
【0031】
【化5】
Figure 0004453162
【0032】
上記アミニウム化合物は、赤外線吸収能が優れているため少量の添加でその効果を発揮するうえに、耐久性が優れているため金銭的価値を有するカードの基材として適切なものである。
【0033】
そして、これらの赤外線吸収剤を透明カード基材に混入する方法は、例えば、ベント式押し出し機にて上記樹脂と赤外線吸収剤を混練後、ペレットまたは切断小片を作り、その後Tダイ溶融押し出しやカレンダーロール成形法、インフレーション法、または、インジェクション成形法などでシート状やカード状に製造することができるが、加工温度が高温だと吸収剤が熱分解して可視領域での吸収能低下など特性がでなくなるので、その加工には注意を要する。
上記様々な成形法は、熱可塑性樹脂をシート状やカード状に製造する際の一般的な方法ではあるが、工程中の混練による均一な分散をすることで、シート内における吸収能のバラツキを抑えることができる。
また、透明カード基材は、未延伸、一軸または二軸延伸などの点で限定されるものではない。
【0034】
この様にして作られた透明カード基材には公知の印刷法で印刷することができ、必要に応じてオーバーシートを積層したのち、片面あるいは両面に磁気記録層を積層するが、従来から用いられている熱転写タイプの磁気テープを転写したり、或いは透明カード基材に直に磁気記録層を印刷する方法が用いられる。
【0035】
このようなカードを製造する方法としては、例えば、加熱プレス機による溶融ラミネート方式が用いることができる。溶融ラミネート方式は、印刷された透明カード基材の両面に透明な保護シートを積層するが、その際、両面の保護シートの種類は異なっていてもよい。
溶融ラミネート法は一回り大きい鏡面板で挟み込み、その後加熱溶融プレスによりカード素材を一体化する方法である。この時に用いる鏡面板は、ニッケル−クロムメッキした銅板、表面を研磨したステンレス板、表面を研磨したアルミ板などを用いることができる。
また、透明カード基材への印刷は、従来の紙、プラスチックの場合と同じ方法、すなわち、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法等の公知の印刷法で文字或いは絵柄を印刷することができる。
【0036】
溶融ラミネート後はカード素材を鏡面板から剥がし、片刃またはオス−メスの金型による打ち抜きでカード形状に打ち抜く。
通常、カード形状にした後は、エンボッサーにより浮き文字をエンボスし、その文字の上に熱転写箔によりティッピングして色付けしたり、磁気ストライプに磁気情報をエンコードしたり、場合によっては顔写真やバーコード等を転写しカードを仕上げる。そして、文字、絵柄印刷層の摩耗等の耐性を向上させる目的で保護層を設ける事もできる。
【0037】
また、接触式のICチップを埋め込んだICカードの場合は、出来上がったカードの所定の位置を切削した後、接着剤でICチップを貼り付けて作ることができる。
【0038】
【実施例】
以下実施例により本発明を詳細に説明する。
<実施例1>
(透明オーバーシートの作製)
塩化ビニル樹脂(平均重合度770)100部に、錫安定剤3部、補強剤としてMBS樹脂5部、滑剤1部、可塑剤としてDOP1部を添加した配合物を、押し出し機で混練混合したのちにカレンダーロールに供給して170℃で厚さ0.1mmの透明オーバーシートを作製した。
(透明カード基材の作製)
塩化ビニル樹脂(平均重合度770)100部に、錫安定剤3部、補強剤としてMBS樹脂5部、滑剤1部、可塑剤としてDOP1部を添加した配合物に、下記組成物1の赤外線吸収剤を5部配合し、ペレタイザーで混練混合したのちにカレンダーロールに供給して185℃にて0.56mmの透明カード基材を作製した。
[組成物1]
P2O5 50重量部
CuO 49.5重量部
ZnO 0.5重量部
上記第二銅を含有するリン酸塩系組成物の混合物を融解し、結晶化させた。
【0039】
(透明磁気カードの作製)
かかる後、上記により作製した透明カード基材にオフセット印刷法により絵柄印刷層を膜厚1μmで設け、更に透明オーバーシートを透明カード基材の両面に積み重ねた後、磁気テープを転写させ、表面を平滑にしたステンレス板で挟み込み、150℃で20分間の圧着熱融着させて冷却固化させた後、カード形状に打ち抜いて透明磁気カードを得た。
【0040】
<実施例2>
(透明オーバーシートの作製)
PETG(ポリエチレンテレフタレートにおけるエチレングリコール成分の30%をシクロヘキサンジメタノールで置換した共重合ポリエステル樹脂)100部に、補強剤としてSBR樹脂5部、滑剤1部を配合した配合物を、押し出し機で混練混合したのちにTダイ押し出し機に供給して280℃で厚さ0.1mmの透明オーバーシートを作製した。
(透明カード基材の作製)
PETG(ポリエチレンテレフタレートにおけるエチレングリコール成分の30%をシクロヘキサンジメタノールで置換した共重合ポリエステル樹脂)100部に、補強剤としてSBR樹脂5部、滑剤1部を配合した配合物に、p−フェニレンジアミニウムの過塩素酸塩3部を配合し、ペレタイザー混練混合したのちにTダイ押し出し機に供給して280℃で厚さ0.56mmの透明カード基材を作製した。
【0041】
(透明磁気カードの作製)
かかる後、透明カード基材にオフセット印刷法により絵柄印刷層を膜厚1.5μmで設け、更に透明オーバーシートを透明カード基材の両面に重ねた後、磁気テープを転写させた、表面を平滑にしたステンレス板で挟み込み、150℃で20分間の圧着溶融させて冷却固化させた後、カード形状に打ち抜いて透明磁気カードを得た。
この透明磁気カードの所定の位置を切削し、接着剤にてICチップを貼り付け、ICチップを備えた透明磁気カードとした。
【0042】
<比較例1>
実施例1における[組成物1]の代わりに、酸化チタンを3%混合した以外は実施例1と同様にカードを作製した。
【0043】
<比較例2>
実施例1におけるp−フェニレンジアミニウムを配合しない以外は実施例2と同様にカードを作製した。
【0044】
(評価)
実施例1及び実施例2の透明磁気カードは、見た目には淡い着色をしているものの、透明であり、市販の磁気カード用R/W(三協精機製)にてカードの検出が可能であった。
一方、比較例1のカードは光透過率としては1.5なので、R/Wでは検出できるが、見た目には不透明な従来から有る白色カードと何ら変わるものでは無かった。また、比較例2のカードは見た目には透明で意匠性は高いという点は実施例1及び実施例2と同等であったが、磁気またはICのカード用R/Wではカードの検出が出来ないため実用上は磁気カードとしては全く使用できないものであった。
【0045】
尚、ここでは透明カード基材に赤外線吸収剤を入れたが、特にこれに限るものではなく、透明オーバーシートに入れて赤外線の吸収特性が満たせるのであってもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明の第一の発明は、透明カード基材の製造時に赤外線吸収剤を混入させた透明カード基材を用いたので、透明カード基材を用いての意匠性を向上させた透明磁気カードであって、CDやATM等の磁気記録のR/Wの検出器でも検出することが出来る透明磁気カードとなる。
また、第一の発明は、透明カード基材の素材が、熱可塑性樹脂のの単体または混合物であるので、CDやATM等の磁気記録のR/Wの検出器でも検出することが出来、かつ、携帯時に磁気テープのエッヂが引っ掛かり、剥がれ落ちることがない透明磁気カードとなる。
【0047】
また、第一の発明は、赤外線吸収剤が、Fe2+及び/又はCu2+を含有し、五二酸化リン(P2 5 )を主成分とする結晶性粉末であるので、赤外線吸収能が優れているため少量の添加でその効果を発揮する。
また、第一の発明は、赤外線吸収剤がアミニウム化合物であるので、赤外線吸収能が優れ少量の添加でその効果を発揮するうえに、耐久性が優れているため金銭的価値を有するカードの基材として適切なものとなる。
【0048】
また、第一の発明は、透明カード基材が、押し出し法又は共押し出し法、インジェクション成形法、又はインフレーション法によりシート化されたので、工程中の混練によって赤外線吸収剤が均一に分散し、シート内における赤外線吸収能のバラツキを抑えたものとなる。
【0049】
本発明の第二の発明は、透明カード基材の製造時に赤外線吸収剤を混入させた透明カード基材を用いた透明磁気カードの製造方法であるので、透明カード基材を用いて意匠性を向上させた透明磁気カードであって、CDやATM等の磁気記録のR/Wの検出器でも検出することが出来る透明磁気カードの製造方法となる。
また、第二の発明は、透明カード基材の素材が、熱可塑性樹脂の単体または混合物であるので、CDやATM等の磁気記録のR/Wの検出器でも検出することが出来、かつ、携帯時に磁気テープのエッヂが引っ掛かり、剥がれ落ちることがない透明磁気カードの製造方法となる。
【0050】
また、第二の発明は、赤外線吸収剤が、Fe2+及び/又はCu2+を含有し、五二酸化リン(P2 5 )を主成分とする結晶性粉末であるので、赤外線吸収能が優れているため少量の添加でその効果を発揮する透明磁気カードの製造方法となる。
また、第二の発明は、赤外線吸収剤がアミニウム化合物であるので、赤外線吸収能が優れ少量の添加でその効果を発揮し、耐久性が優れた金銭的価値を有するカードの基材として適切な透明磁気カードの製造方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透明磁気カードの一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明による透明磁気カードの他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
10・・・透明カード基材
11・・・絵柄印刷層
12a、12b・・・透明オーバーシート
13・・・磁気記録層
14・・・ICチップ

Claims (8)

  1. 透明カード基材を用いた透明磁気カードにおいて、透明カード基材の製造時に赤外線吸収剤を混入させた透明カード基材を用い、該赤外線吸収剤が、Fe2+及び/又はCu2+を含有し、五酸化二リン(P)を主成分とする結晶性粉末であることを特徴とする透明磁気カード。
  2. 透明カード基材を用いた透明磁気カードにおいて、透明カード基材の製造時に赤外線吸収剤を混入させた透明カード基材を用い、該記透明カード基材が、押し出し法又は共押し出し法、インジェクション成形法、カレンダーロール成形法、又はインフレーション法によりシート化されてなり、
    前記赤外線吸収剤が、Fe 2+ 及び/又はCu 2+ を含有し、五酸化二リン(P )を主成分とする結晶性粉末であることを特徴とする透明磁気カード。
  3. 前記透明カード基材に、光記録層、感熱記録層、又はICチップ等の情報記録手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の透明磁気カード。
  4. 透明カード基材を用いた透明磁気カードの製造において、透明カード基材の製造時に赤外線吸収剤を混入させた透明カード基材を用い、該赤外線吸収剤が、Fe 2+ 及び/又はCu 2+ を含有し、五酸化二リン(P )を主成分とする結晶性粉末であることを特徴とする透明磁気カードの製造方法。
  5. 透明カード基材を用いた透明磁気カードの製造において、透明カード基材の製造時に赤外線吸収剤を混入させた透明カード基材を用い、該透明カード基材を、押し出し法又は共押し出し法、インジェクション成形法、カレンダーロール成形法、又はインフレーション法によりシート化することを特徴とする透明磁気カードの製造方法。
  6. 前記赤外線吸収剤が、Fe 2+ 及び/又はCu 2+ を含有し、五酸化二リン(P )を主成分とする結晶性粉末であることを特徴とする請求項5記載の透明磁気カードの製造方法。
  7. 前記赤外線吸収剤が、下記に示す化学式(1)で表されるアミニウム化合物であることを特徴とする請求項5記載の透明磁気カードの製造方法
    Figure 0004453162
  8. 前記透明カード基材に、光記録層、感熱記録層、又はICチップ等の情報記録手段を備えることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載の透明磁気カードの製造方法。
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