JP4299409B2 - カード用シートおよびこれを用いて製造されたカード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ストライプカード、ICカード等のプラスチックカードの中で、特に耐熱性を要求されるカードの素材として用いられるカード用シートおよびこのカード用シートを用いて製造されたカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気ストライプカードなどのプラスチックカードの素材としては、従来よりポリ塩化ビニル系樹脂(以下「PVC」という)が使用されている。
磁気ストライプカードは、一般に、印刷を施した白色のコアシートに、磁気テープを仮貼りした透明のオーバーシートを重ねて、熱プレスでシート間を熱融着(以下「ラミネート」という)した後、打ち抜き刃でカード形状に切断し、最後にエンボッサーで文字刻印(以下「エンボス」という)を施し、磁気テープにエンコードを施して製造される。
【0003】
ICカードの製法には種々あるが、非接触式ICカードは、例えば、ラミネート時にコアシート間にICチップ等のデバイスを挟み込み溶融一体化させる方法により製造される。接触式ICカードは、例えば、カード形状に打ち抜かれた印刷済みのカード表面をルーターで切削して窪みを設け、ここに接着剤を用いてICチップ等を装着する方法により製造される。
ICカードには磁気ストライプやエンボスを併用したカードが多く、lCカード用シートに要求される特性も磁気ストライプカード用シートに要求される特性とほぼ同じであり、PVCは好適に用いられてきた。また、PVCシートはカレンダー法で大量に生産でき、印刷適性、ラミネート適性、エンボス適性に優れた、カード製造に好適な素材である。
【0004】
最近、世の中のエコロジーブームに乗って、PVC以外の素材からなるカード用シートのニーズが高まっており、例えば、ポリエチレンテレフタレートにおけるエチレングリコール成分の約30モル%を1,4一シクロへキサンジメタノールで置換した、実質的に非結晶性のポリエステル系樹脂(以下「PETG」ということもある)からなるシートが提案されている。
PETGシートは、印刷、磁気テープ貼り、プレス融着、打ち抜き、エンボス等のカードへの加工においてPVCシートに近いカードヘの加工適性を持ち、PVCシートと同じ設備を用いてカード化できるためPVCに替わるシート素材の本命と言われている。またプレス融着温度が約110℃であり、PVCシートのプレス融着温度よりかなり低いため、プレスのサイクルを短縮することができて生産効率が高くなるという利点もある。
しかし、このPETGシートから製造されたカードは実用耐熱温度が低く、高い実用耐熱温度が要求されているカード等の用途には、このPETGは適さなかった。なお、実用耐熱温度については後述する。
シートの耐熱性を向上させるために、ポリカーボネート(以下「PC」と略すこともある)等の耐熱性樹脂をブレンドすることが検討されてきた。ところが、PETGとPCとをブレンドし溶融混練すると、エステルカ−ボネート反応が起こり、容易に、シートが発泡したり、シートが褐色に着色されたり、シートの物性が低下したり等の問題が生じた。
【0005】
この反応は、リン系やフェノール系の酸化防止剤を添加し、極力低温で混練することにより防止することはできるものの、PETGとPCとをブレンドして要求されるレベルの実用耐熱温度のシートを得るためには、約50重量%のPCを添加する必要がある。このようにPCを多量にブレンドすると、シートの引っ張り降伏強度が大きくなりすぎて、このシートから得られたカードにエンボスを施すと、カードが大きくカールしてしまい、このエンボスカールが規定内に収まらないという問題があった。
つまり、エンボスカールについては、JIS X6301およびISO/IEC 7810で、カードの厚みを含めて2.5mmを超えてはならないと定められているので、この規定の数値を満たす必要がある。そのため、このシートにタルク等の板状フィラーを添加し、エンボス部分にミクロボイドを発生させてエンボス部の残留応力を軽減し、エンボスカールを小さくする検討が行われているが、十分な効果を出すにはある程度の量のフィラーを添加しなければならない。
しかし、このようにフィラーを添加したシートから得られたカードは、衝撃強度が低下したり、カード形状に打ち抜いた場合に、カードの断面がざらついたり、抜きバリが生じやすいという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本究明は上記問題点を解決すべくなされたものであり、本発明の目的は、耐熱性に優れ、エンボスカールが小さい、非PVC系のカード用シートおよびこのカード用シートを用いて製造されたカードを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のカード用シートは、プラスチックカードの素材に用いられるシートであって、実質的に非結晶性の芳香族ポリエステル系樹脂組成物からなる層と、これより耐熱性の高い樹脂組成物からなる層とを共押し出しにより積層したカード用シートであって、当該カード用シートはJIS K6734で測定した柔軟温度が75℃以上であり、かつJIS K6745で測定した引っ張り降伏強度が57N/mm以下であることを特徴とする。
ここで、実質的に非結晶性の芳香族ポリエステル系樹脂組成物より耐熱性の高い樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート樹脂と脂肪族ジカルボン酸との共重合体を主成分とする樹脂組成物であってもよい。
また、実質的に非結晶性の芳香族ポリエステル系樹脂組成物より耐熱性の高い樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネートにポリブチレンテレフタレートを溶融混合した樹脂を主成分とする樹脂組成物であってもよい。
本発明のカードは、上記いずれかのカード用シートのうち少なくとも2枚以上のカード用シートを用いて製造されたカードであって、該カード用シートの前記実質的に非結晶性の芳香族ポリエステル系樹脂組成物からなる層どうしが接触する形態で積層して形成されることを特徴とする。ただし、用いられる2枚以上のカード用シートは同一でも異なっていてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において、カード用シートとはカード製造に用いられる材料としてのシートをいい、例えば、オーバーシート、コアシート等のそれぞれのシートが本発明のカード用シートに該当する。これらのシートは、実質的に非結晶性の芳香族ポリエステル系樹脂組成物からなる層と、これより耐熱性の高い樹脂組成物からなる層とが、それぞれ1層以上積層されている。本発明において、カードを製造する場合には、カード用シートを適宜組み合わせて用いることができ、また、例えばコアシートを複数枚重ねて用いる等、シート枚数も適宜選択することができる。
【0009】
ここでいうポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸とジオールとの脱水縮合体をいい、本発明に用いられる実質的に非結晶性の芳香族ポリエステル(以下「非結晶性ポリエステル」という)とは、いわゆる芳香族共重合ポリエステルの中でも特に結晶性の低いもので、プレス融着などの実用上頻繁に行われる熱加工を行っても、結晶化による白濁や融着不良を起こさないものをいう。
ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、ジオールとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。ジカルボン酸成分とジオール成分との組み合わせは適宜行われる。
具体的には、ポリエチレンテレフタレートにおけるエチレングリコール成分の約30モル%を1,4−シクロへキサンジメタノールで置換した、実質的に非結晶性の芳香族ポリエステル系樹脂(商品名「PETG」、イーストマンケミカル社製)が商業的に入手可能なものとして挙げられる。
【0010】
本発明において、実質的に非結晶性の芳香族ポリエステル系樹脂組成物より耐熱性の高い樹脂(以下「耐熱性樹脂」という)組成物からなる層とは、特に樹脂の種類等は限定されないが、JIS K6734で測定した柔軟温度が約90℃〜160℃である非結晶性の熱可塑性樹脂組成物からなる層が該当する。
耐熱性樹脂組成物からなる層に透明性が要求される場合には、耐熱性樹脂としてポリカーボネート、ポリアリレート、耐熱アクリルや透明耐熱ABS等を選択することが望ましい。
【0011】
本発明のカード用シートは、JIS K6734で測定したシートの柔軟温度が75℃以上である。柔軟温度が75℃以上であれば、760μm厚さのカードに加工したときに実用耐熱温度が約80℃以上となり、高い実用耐熱温度が要求されるカードにも適用できる。例えば、ガソリン購入用カード、各種定期券カードやETCカード等には80℃を超えるレベルの実用耐熱温度が要求されるので、実用耐熱温度が60℃弱しかない通常のPETGは適さなかったが、本発明のカード用シートであれば好ましく適用される。
ここでいう「実用耐熱温度」とは、カードを一定条件下で放置しても大きな寸法変化が起こらない温度のうち最も高い温度をいう。実用耐熱温度の決定方法は種々あるが、一般的にはカードを斜め45度に立てかけた状態で数時間放置したときに、カードに明らかなカールが生じない最高温度とされている。
【0012】
本発明のカード用シートは、JIS K6745で測定したシートの引っ張り降伏強度が57N/mm以下である。引っ張り降伏強度が57N/mmを超えると、カードに加工したときにエンボスカールを規格以内に収めることが難しくなる。
したがって、耐熱性樹脂は引っ張り降伏強度が低いものが望ましいが、一般的なポリカーボネートやポリアリレートでは、積層シート中に占める割合が大きくなると引っ張り降伏強度が高くなることがある。そこで、耐熱性樹脂層の厚さが厚くなったり、耐熱性樹脂層の積層枚数が多くなったり等で、積層シート中に占める耐熱樹脂の割合が大きくなる場合には、例えば、脂肪族ジカルボン酸を共重合したポリカーボネート(例えば、商品名「レキサンSP」、日本ジーイープラスチックス社製が該当)や、ポリカーボネートとポリブチレンテレフタレートとのポリマーアロイ等の、引っ張り降伏強度が低い樹脂を使用することが望ましい。
【0013】
また、本発明のカード用シートがオーバーシートである場合には、少なくとも片面が非結晶性ポリエステル系樹脂組成物からなることが望ましい。また、本発明のカード用シートがコアシートである場合には、外層、中層、外層の3層構成をとることが好ましく、表裏面の外層がともに非結晶性ポリエステル系樹脂組成物からなることが望ましい。オーバーシートとコアシートを積層する場合には、非結晶性ポリエステル面どうしが向かい合うように積層することが好ましい。このようにオーバーシートとコアシートを積層することによつて、プレス温度を約110℃程度と低くすることができる。プレス温度が低いほど生産サイクルが短くなり、プレスの熱によるシートの劣化や印刷層の変色も少なくなる。
【0014】
耐熱性樹脂組成物からなる層どうしが融着する積層構成をとると、例えば耐熱性樹脂としてポリカーボネートを用いた場合には、プレス温度として最低約160℃必要であり、プレスの圧力や時間によっては、非結晶性ポリエステル系樹脂層が流動して絵柄が歪んだり、カードが薄くなることがあり、調整が必要である。
【0015】
なお、本発明においては、カード用シートの柔軟温度および引っ張り降伏強度を上記範囲内にすることにより本発明の効果が得られるが、かかる範囲内にするための手段は上述の手段に限定されるものではなく、種々の手段が適宜選択されるものとする。
【0016】
本発明のカード用シートは、少なくとも片面に、いわゆる10点平均粗さ(Rz)が3μm〜40μmのマット加工が施されていることが望ましい。Rzが3μm〜40μmであれば、シートを積層してプレス融着する際に、シートとシートとの間、およびシートとプレスの艶板との間の空気が容易に抜けて、得られたカードに欠陥が生じることもない。
【0017】
本発明においては、カード用シートの一方の面である印刷面にはRzが3μm〜10μm、他方の面にはRzが15μm〜40μmのマット加工が施されていることが好ましい。印刷面のRzが3μm以上であればインキの密着性が良好であり、Rzが10μm以下であれば、絵柄の輪郭が滲んだり、プレス後の絵柄が歪むこともない。印刷の裏面のRzが15μm以上であれば、特にスクリーン印刷の場合、印刷したシートを多数枚積み重ねても、印刷面が上のシートの裏面に貼りつくこともなく、Rzが40μm以下であればプレス時に容易に空気が抜ける。
【0018】
カード用シートがコアシートである場合には、シートに白色顔料を7重量%〜30重量%含有していることが望ましい。白色顔料を7重量%以上含有していれば、カードに作製したときに十分隠蔽性があり、カードリーダーでカードの検出を確実に行うことができる。また、30重量%以下であれば、物性が低下することもなく、カードが割れやすくなる等の問題が生じることもない。
【0019】
シートを積層する方法としては、共押し出し、ラミネート等の方法があるが、生産性、コストの面から共押し出しが好ましい。そのため、耐熱性樹脂としては非結晶性ポリエステルと融着するものを選択することが望ましいが、融着強度が十分でない場合には、さらに接着樹脂層を設けてもよい。
本発明において、多層シートの各層には必要に応じて着色剤、滑材、フィラー、衝撃改良剤等の添加剤が添加されていても構わない。
【0020】
【実施例】
以下に実例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実例1
オーバーシートの作製
非結晶性ポリエステルとして商品名「PETG6763」(イーストマンケミカル社製)を用い、耐熱性樹脂としてPC(商品名「ノバレツクス7022」、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)、脂肪族ジカルボン酸が共重合された芳香族ポリカーボネート樹脂(商品名「レキサンSP1010」、日本ジーイープラスチックス社製)(以下「共重合PC」という)、および芳香族ポリカーボネート樹脂「ノバレックス7022」にPBT(商品名「ノバドゥール5010R5」、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)を30重量%添加した樹脂(以下「PC/PBT」という)を用いて、層厚さが100μmのオーバーシート(比較用オーバーシートNo.1〜4,本発明オーバーシートNo.5〜8)を作製した。ただし、表1に示した層構成および層厚さとなるように、各樹脂を選択し、Tダイ共押し出し法により単層および2層シートを得た。表1において、PETG層とはPETGからなる層、PC層とはPCからなる層、共重合PC層とは共重合PCからなる層、PC/PBT層とはPC/PBTからなる層をいう。
また、シートの柔軟温度をJIS K6734に従って測定し、シートの引っ張り降伏強度をJIS K6745に従って測定した。その測定結果を表1に示した。
【0021】
【表1】
Figure 0004299409
【0022】
実例2
コアシートの作製
実例1と同様の材料、すなわち、非結晶性ポリエステルとして「PETG6763」、耐熱性樹脂として「ノバレツクス7022」、「レキサンSP1010」、および「ノバレックス7022」に「ノバドゥール5010R5」を30重量%添加したPC/PBTを用いて、総厚さが280μmのコアシートを得た。ただし、コアシートの層構成および層厚さは表2に示したようになるように、Tダイ共押し出し法により、単層または3層シートを作製した(比較用コアシートNo.1〜4,本発明のコアシートNo.5〜9)。
なお、コアシートの各層には酸化チタンを10重量%添加して白色シートとした。また、得られたシートの柔軟温度をJIS K6734に従って測定し、シートの引っ張り降伏強度をJIS K6745に従って測定した。その測定結果を表2中に示した。
【0023】
【表2】
Figure 0004299409
【0024】
実例3
カードの作製および評価
実例1において作製したオーバーシートおよび実例2で作製したコアシートを表3に示したように組み合わせてカードを作製した。ただしカードの層構成は、コアシートを2枚重ねた上下にオーバーシートを各1枚重ねた。そのカードの総厚さは760μmであった。また、カードの作製は、表3に示すプレス温度で、かつシートの面圧が10kgf/cm、加熱時間10分の条件で、オーバーシートとコアシートを融着一体化して、カード構成のシートを得た。
なお、全てのカード構成のシートにおいて、オーバーシートは、コアシートの表面の材質と同じ材質の面がコアシートと接触するように配置して積層融着した。
得られたカード構成のシートをカード形状に打ち抜きカードを作製し、カードの長辺が水平面に対して斜め45度となるように立て掛けた状態で、一定温度のギアオーブン中に6時間放置した後、室温まで冷却して取り出した。次いで、取り出した、湾曲したカードを上が凸となるように定盤上に置き、定盤面からカードの上面までの最大距離(カードの厚みを含む)を測定し、温度を変更してこの測定を繰り返した。その測定値が2.5mm以内に収まる温度のうち最高の温度を耐熱温度として表3の「耐熱温度」の欄に記した。
また、得られたカードに日本データカード社のエンボッサーDC9000を用いて7Bフォントの文字を3行フルエンボスした後、カードをエンボス部を上にして定盤上に置き、定盤面からカードのエンボス文字以外の部分までの最大距離(カードの厚みを含む)を測定し、その結果を表3中の「エンボスカール」の欄に記した。そして、耐熱温度が80℃以上、エンボスカール2.5mm以下をともに満たすものを○、どちらか一方以上を満たさないものを×として表3の「総合評価」の欄に記した。
【0025】
【表3】
Figure 0004299409
表3から明らかなように、本発明のオーバーシートNo.5〜8および本発明のコアシートNo.5〜9を組み合わせた本発明のカードシートNo.5〜9はすべて耐熱温度が80℃以上、エンボスカールが2.5mm以下であり、総合評価はすべて○であった。一方、比較用オーバーシートNo.1〜4および比較用コアシートNo.1〜4を組み合わせたカードシートNo.1〜4は耐熱温度80℃以上およびエンボスカール2.5mm以下の両方を同時に満足するものはなく、総合評価はすべてのカードが×であった。
なお、カードシートNo.5〜8は非結晶性のポリエステル面同士を重ねて積層したので、プレス温度を低く抑えることができた。
【0026】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本究明のカード用シ−トはカードに加工したときに80℃を超えるレベルの実用耐熱性を有し、また、エンボスしてもカードのカールが規格値を超えることもなく、耐熱カード用素材として好適に使用できるものである。

Claims (1)

  1. 実質的に非結晶性の芳香族ポリエステル系樹脂組成物からなる層と、ポリカーボネート、芳香族ポリカーボネート樹脂と脂肪族ジカルボン酸との共重合体、または、芳香族ポリカーボネートにポリブチレンテレフタレートを溶融混合した樹脂のいずれかを主成分とし、JIS K6734で測定した柔軟温度が90℃以上、160℃以下であって、当該外層の樹脂組成物よりも耐熱性の高い非結晶性の熱可塑性樹脂組成物からなる中層とを共押し出しにより、外層、中層、外層の3層構成に積層してなり、白色顔料を7重量%以上、30重量%以下含有してなるカード用コアシートであって、当該カード用コアシートはJIS K6734で測定した柔軟温度が75℃以上であり、かつJIS K6745で測定した引っ張り降伏強度が57N/mm以下であることを特徴とするカード用コアシート。
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