JP6969314B2 - カード - Google Patents
カード Download PDFInfo
- Publication number
- JP6969314B2 JP6969314B2 JP2017224505A JP2017224505A JP6969314B2 JP 6969314 B2 JP6969314 B2 JP 6969314B2 JP 2017224505 A JP2017224505 A JP 2017224505A JP 2017224505 A JP2017224505 A JP 2017224505A JP 6969314 B2 JP6969314 B2 JP 6969314B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- card
- base material
- magnetic stripe
- exterior sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Credit Cards Or The Like (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
ポリ塩化ビニルをカード基材とし、磁気記録部を有するカードの一般的な製造方法としては、白色のPVCからなるシートにオフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷等の公知の印刷方法で文字や絵柄を施し、その両面に透明性の高いPVCシート(オーバーシート)を積層した後に磁気テープを熱転写して磁気記録部を形成し、次いで加熱プレス機での熱融着によって一体化させ、所定サイズの金型で打ち抜いてカード形状にする方法が採られている。このようなカードの製造においては、熱転写タイプの磁気テープは転写直後にはカード表面より浮き出て段差を生じているが、加熱プレス機での熱融着時にはカード基材中に埋め込まれ、カード表面と面一となる。
磁気カードにおける磁気記録部は、個人の持っている固有データを記録しておき、使用時にはその記録データを読み取れるようにするためのツールとしての大事な役割を持つもので、もし、この磁気記録部がカード表面と面一になっていないと、カードホルダーによる携帯時や、リーダライタによる繰り返し使用時に磁気記録部である磁気テープのエッジ部が破損または欠損し、上述のような役割を果たさなくなってしまう恐れがある。従って、磁気カードのカード基材としては、そこに磁気記録部がしっかりと埋設,確保され、その表面とカード基材の表面とが面一になるようなものでなければならない。
一方、ポリ塩化ビニルの持つ物性の欠点として、耐熱性の低いことがあげられる。一般的にポリ塩化ビニルは約60℃で軟化して変形するため、高温域での使用が予想されるカード用のカード基材を構成する素材としては適していなかった。また最近の磁気カードは、単に磁気記録部を有するだけではなく、ICモジュールを埋め込んだものやアンテナとICモジュールを組み込んだもの、またはそれら全てを持ち合わせたもの等、種々の媒体、機能を併せ持った構成のものが増えており、キャッシュカードやクレジットカード、IDカード等の分野に留まらず、電子財布や定期券,テレホンカード,免許証,車載カード等の分野においても広く使用されるようになっている。従って、こういった分野で用いられる磁気カードに用いるカード基材としては、従来以上に屈曲性,スクラッチ強度,引っ張り強度等の強度や、保存特性,耐熱性,耐薬品性等の耐性において高い信頼性が求められるようになってきている。
また、ポリエステルの一種であるポリエチレンテレフタレートは、テレフタル酸とエチレングリコールを重縮合してできるもので、シート製造工程中での延伸配向・熱固定によって結晶性が変化(増加)したり、延伸の代わりに結晶核剤を添加することで結晶性の高い、高強度のシートとすることができる。しかしながら、未延伸の状態やテレフタル酸とイソフタル酸を使った系では結晶性の低い低結晶性シートができ、また、テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体から作られるシートも低結晶性のシートである。
これらの低結晶性のポリエチレンテレフタレート系樹脂のシートの物性や磁気テープの埋
め込み適性はポリ塩化ビニルに近い物性を持っているものの、耐熱性に課題があった。比較的過酷な環境条件のもとで使用できる耐熱性に優れた、磁気ストライプ付きのプラスチックカードの改良に関する提案例である特許文献1を始め、これまではポリカーボネートなどの耐熱性のある樹脂を混合したシートをカード基材として用いて耐熱性を持たせるようにしてきた。しかし、このカード基材を使用し、PVC系カードの製造に際して従来から用いてきた塩酢ビ樹脂系バインダー、ケトン系溶剤等からなるスクリーンインキで印刷を施し、カード化した場合、その耐熱性は満足しうるものではなかった。例えば、高耐熱性が求められる車載用のカードのカード基材として適用すると、耐熱性が不足するが故にカードリーダのつかみ部分でカードの熱変形が起きてしまうことがあった。従って、このような高温に曝されての使用においても熱変形を生じない、より高い耐熱性を有するカードの開発が長年の課題となっていた。
そういった一方で、顧客の要望が多種多様化してきており、視覚的・意匠的にメタリック感を演出する上で、カードを構成する絵柄層など一部の層に金属箔を用いたり、金属粒子を含むインキを用いた印刷を施すなども行なわれている。(例えば、特許文献2,3参照)最近では超耐久性を有するようなカードや独特の高級感を持つようなカードといった特殊なニーズが増えてきている。例えば、金属基材を用いたカードなども提案されており、硬くカード番号,氏名等の立体文字やその他立体図柄を形成することが困難であった金属基材製のカードに立体文字,絵柄等の装飾部を形成したカードに係る提案も確認される。(例えば、特許文献4参照)
JIS規格にはカードに関する種々の規定があり、JIS X 6301(2005)において、カードの材質,構成,特性,寸法など,識別カード(以下、IDカード又は単にカードという)に要求される物理的特性について規定されており、JIS X 6305−1(2010)では、カードの特性試験方法について規定されている。機械可読カードの光透過濃度(OD)では、光学的に透明でも良いとされる特定領域以外のカード上の領域全てにおいては、要求される不透過度が規定されており、波長450〜950nmでは光透過濃度が1.3より大きく、950〜1000nmでは光透過濃度が1.1より大きいものとされている。また、JISに固有な附属書による規定として、JIS X 6301(1979)およびJIS X 6302(1979) では、カードのおもて面に磁気ストライプがある識別カード上の(保護層を含む)磁気ストライプの特性,符号化技術および符号文字集合について規定されていることから理解される様に、現在も金融機関を始め国内の多くの磁気カードシステムで利用される「おもて面に磁気ストライプがある構成のカード」についても視覚的・意匠的な考慮が要求される。
金属材料からなるコア基材の表裏に外装シートを積層一体化してなるカードであって、
積層構成である外装シートは、層内に磁気ストライプテープを含んでおり、
表側外装シートの磁気ストライプテープは、その上層に金属が含まれる隠蔽層が部分的に形成され、目視により視覚出来ない様にされており、
コア基材の最外面には、外装シートのコア基材側に形成される熱可塑性樹脂材料よりも軟化温度が低い熱可塑性樹脂材料からなる層が形成された構成であることを特徴とする。コア基材に形成された熱可塑性樹脂材料からなる層は、外装シート内に封入された磁気ストライプテープによる厚みの段差を吸収していることが好ましい。
表側の外装シートには、層内に含まれる磁気ストライプテープを隠蔽するための金属粒子の含まれるインキを用いた印刷層を形成しても良い。
表側の外装シートには、金属粒子の含まれるインキを用いた印刷層上に金属蒸着層を有する転写層を形成しても良い。
積層一体化にあたり用いられる接着剤については図示を省略する。
図1(b)は、コア基材20の層構成を拡大して示す断面図である。
図1(c)は、表側外装シート30の層構成を拡大して示す断面図である。
2−2(2016)附属書JA「おもて面磁気ストライプ付き識別カード」に規定されるものに相当する。
図1(d)は、裏側外装シート40の層構成を拡大して示す断面図である。
1:外装シート(おもて側30,うら側40)の基材となる透明二軸延伸PET基材2を準備する。
2:おもて側用,うら側用の透明二軸延伸PET基材のそれぞれ表裏に熱可塑性樹脂(ポリエステル系樹脂)をコーティングする。
3:熱可塑性樹脂(ポリエステル系樹脂)を形成した表面に、図1(c)(d)に示す様に、おもて側30では上側,うら側40では下側となるそれぞれ片面の所定箇所に磁気ストライプテープ6,7を転写形成する。
4:外装シートそれぞれを熱ラミネートして、磁気ストライプテープ6,7を熱可塑性樹脂内に埋設させ、段差を低減させる。
5:おもて側外装シート30の磁気ストライプテープ6形成面上に隠蔽層8となる印刷層(塩酢ビ+アルミ粉からなるインキ)を形成する。
6:うら側外装シート40の磁気ストライプテープ7形成面と反対側の熱可塑性樹脂層1上に裏文字(発行者情報,注意書き),ロゴなどの印字された印刷層9を形成する。
7:コア基材20の主材料である金属層4(板)を準備する。
8:金属層4の表裏に積層一体化される熱可塑性樹脂層3(ポリ塩化ビニル樹脂)を2枚(おもて用,うら用)準備し、それぞれの片面に接着剤層5を形成する。
9:金属層4の表裏に、接着剤層5により熱可塑性樹脂層3を接合させて貼り合わせる。10:貼り合わせたコア基材を熱ラミネートして積層一体化されたコア基材20とする。
11:コア基材20の表裏におもて側外装シート30,うら側外装シート40を、それぞ
れの外装シートの磁気ストライプテープ6,7を形成していない側でコア基材と面する様に配置して接合させて貼り合わせる。おもて側外装シート30の隠蔽層8が形成された表面に金属蒸着層を有する転写層(メタルフェイス箔)10を配置する。
12:貼り合わせたコア基材,外装シートを熱ラミネートして積層一体化する。この際、転写層(メタルフェイス箔)10も隠蔽層8上に感熱転写形成される。
13:転写層(メタルフェイス箔)10上に、カードのおもて面に形成される文字,絵柄,ロゴなどによる装飾画像となる印刷層11を形成し、さらに保護層12を形成する。
14:所定のカード形状に打ち抜き、アンテナ,ICモジュールを組み込む,ホログラムなどのセキュリティ(真贋判別)要素を付加するなどの所望のオプション加工を施す。
磁気ストライプテープを埋設したおもて側外装シート上に隠蔽層ほかを形成し、コア基材(金属層)と貼り合わせて熱ラミネートする場合、厚さの増した磁気ストライプテープ介在部分に圧力が集中して、下層のコア基材部分の硬度が維持された状態であると、熱ラミネート後に磁気ストライプテープや隠蔽層に割れ,変形が生じてしまう。(図5)
本発明では、外装シートとコア基材の接合面に存在する双方の熱可塑性樹脂間の軟化温度を制御して、コア基材側の熱可塑性樹脂の軟化温度を低く設定しているため、熱ラミネート時にはコア基材側の熱可塑性樹脂が早く軟化開始するため、図4に示す様に、外装シート側で厚さの増した箇所がコア基材側に押し込まれて、磁気ストライプテープや隠蔽層が同図上側で面一に維持されたまま、割れ,変形を解消することが出来る。
20 コア基材
30 外装シート(おもて側)
40 外装シート(うら側)
1 熱可塑性樹脂層
2 基材(二軸延伸PET)
3 熱可塑性(透明)樹脂層
4 金属層
5 接着剤層
6,7 磁気ストライプテープ
8 隠蔽層
9,11 印刷層
10 転写層(メタルフェイス箔)
12 保護層
Claims (4)
- 金属材料からなるコア基材の表裏に外装シートを積層一体化してなるカードであって、
積層構成である表裏の外装シートは、共に層内に磁気ストライプテープを含んでおり、
表側外装シートの磁気ストライプテープは、その上層に金属が含まれる隠蔽層が部分的に形成され、目視により視覚出来ない様にされており、
コア基材の最外面には、外装シートのコア基材側に形成される熱可塑性樹脂材料よりも軟化温度が低い熱可塑性樹脂材料からなる層が形成された構成であることを特徴とするカード。 - コア基材に形成された熱可塑性樹脂材料からなる層は、外装シート内に封入された磁気ストライプテープによる厚みの段差を吸収している請求項1記載のカード。
- 表側の外装シートには、層内に含まれる磁気ストライプテープを隠蔽するための金属粒子の含まれるインキを用いた印刷層が形成されてなる請求項1記載のカード。
- 表側の外装シートには、金属粒子の含まれるインキを用いた印刷層上に金属蒸着層を有する転写層が形成されてなる請求項3記載のカード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017224505A JP6969314B2 (ja) | 2017-11-22 | 2017-11-22 | カード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017224505A JP6969314B2 (ja) | 2017-11-22 | 2017-11-22 | カード |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019093626A JP2019093626A (ja) | 2019-06-20 |
JP6969314B2 true JP6969314B2 (ja) | 2021-11-24 |
Family
ID=66970614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017224505A Active JP6969314B2 (ja) | 2017-11-22 | 2017-11-22 | カード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6969314B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3047529B2 (ja) * | 1991-07-29 | 2000-05-29 | 凸版印刷株式会社 | 感熱記録体 |
JP4614518B2 (ja) * | 2000-10-04 | 2011-01-19 | 大日本印刷株式会社 | 非接触式データキャリア |
JP2004145698A (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-20 | Toppan Printing Co Ltd | 情報記録媒体及びその製造方法 |
JP2015098150A (ja) * | 2013-11-20 | 2015-05-28 | 凸版印刷株式会社 | 磁気カード |
-
2017
- 2017-11-22 JP JP2017224505A patent/JP6969314B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019093626A (ja) | 2019-06-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10032099B2 (en) | Weighted transaction card | |
JP4731780B2 (ja) | 不正行為の危険性を制限する非接触もしくは非接触ハイブリッド式スマートカード | |
JP3864208B2 (ja) | 機密保護カード及びその製造方法 | |
US20090315321A1 (en) | Data storage card having a lenticular image feature and method for making same | |
NZ589541A (en) | Metal-containing transaction card and method of making the same | |
JP2017501486A (ja) | トランザクションカード及び関連方法 | |
KR20140091644A (ko) | 트랜잭션 카드 및 이에 관련된 방법 | |
US8002194B2 (en) | Smart information carrier and production process therfor | |
JP5500236B2 (ja) | カード | |
CN109733030B (zh) | 一种高安全证卡及其制作方法 | |
US9898694B2 (en) | Tri-layer transaction cards and associated methods | |
JP5157394B2 (ja) | 光学機能付きrfid転写箔、光学機能付きrfidタグおよびそのタグを備えた情報記録媒体 | |
JP6969314B2 (ja) | カード | |
JP5151672B2 (ja) | カード | |
JP5499623B2 (ja) | オーバープリントカード | |
CA3073852C (en) | Weighted transaction card | |
JP4830237B2 (ja) | 非接触icカード記録媒体及びその製造方法 | |
JPH09175062A (ja) | プラスチックカード | |
JP4085803B2 (ja) | 情報記録媒体およびその製造方法 | |
KR200338090Y1 (ko) | 거울 기능을 갖는 플라스틱 카드 | |
JP2020006613A (ja) | カード | |
JP4258390B2 (ja) | 情報記録媒体 | |
JP2003034009A (ja) | カード用樹脂シート及びicカード | |
JP2024100433A (ja) | 意匠性カードおよび転写箔 | |
JP5428398B2 (ja) | カードとその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201021 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210917 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210928 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211011 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6969314 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R157 | Certificate of patent or utility model (correction) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157 |