JP4368035B2 - 透明カード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャッシュカード,クレジットカード,各種IDカード,会員カード等に好適に使用できるカード基材が透明な透明カードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−20356号は、その一部に透明部を設け、その透明部に特定波長の光を透過又は吸収する機能を有するフィルタ層を備えた「透明部を有するカード」を開示している。
このフィルタ層は、紫外線吸収剤が塗布されており、カード使用時に、紫外線を照射して受光量を検出し、所定量以下であれば、正規のカードであり、紫外線が吸収されなければ、偽造品であると判断することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、クレジット,キャッシュカード等の取引カードは、国際規格(ISO規格),国内規格(JIS規格)によって、可視・赤外領域の光透過濃度が規定(1.5以上)されており、可視・赤外光が透過するカードは、規格外となってしまう。
また、ATM,CD等の機械は、約550〜1000nmの波長光でカードの検知を行っている。
従って、前述した従来の「透明部を有するカード」は、紫外線を吸収し、他の光を透過するので、前記規格を満足できない。
【0004】
本発明の目的は、前述した課題を解決して、カードが透けて見える透明カードであっても、カードの国際規格や国内規格に適合し、ATM,CD等の機械読取が可能な透明カードを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、少なくとも1層の透明コア層(11A,11B)と、前記透明コア層の片面又は両面に積層された透明被覆層(12A,12B)と、を備えた透明カード(10)において、前記透明コア層又は前記透明被覆層は、少なくとも1つの層の全体に、波長550nm以上,1000nm以下の光を吸収する材料が混合され、カード全体で前記波長の光の光透過濃度が1.0以上となり、かつ、波長400nm以上,550nm未満の光の光透過濃度が1.0未満となること、を特徴とする透明カードである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の透明カードにおいて、前記透明コア層又は前記透明被覆層の少なくとも1つ以上の層間に文字・画像情報を形成する情報表示層(13)を備え、前記情報表示層は、カード上部から21mm及びカード下部から10mmの各々の面に形成されることにより、その領域において、波長400nm以上,1000nm以下の光の光透過濃度が1.5以上となること、を特徴とする透明カードである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の透明カードにおいて、前記いずれかの層に設けられ、磁気情報を記録する磁気ストライプ(14)を備えたこと、を特徴とする透明カードである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面などを参照しながら、本発明の実施の形態をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明による透明カードの実施形態を示す図である。
この実施形態の透明カード10は、2枚の透明なセンターコア(透明コア層)11A,11Bと、センターコア11A,11Bの外面に積層される透明なオーバーシート(透明被覆層)12A,12Bと、センターコア11Aとオーバーシート12Aとの層間、センターコア11Bとオーバーシート12Bとの層間に設けられ、文字・画像情報を形成した印刷層(情報表示層)13A,13Bと、オーバーシート12A上に形成された磁気ストライプ14等とを備えている。
【0009】
センターコア11A,11Bは、厚さ約280μmの透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリカーボネート,ABS樹脂等のシートが用いられ、波長550から1000nmの光を吸収する光吸収材料を混合されている。
光吸収材料としては、例えば、フタロシアニン系化合物,アントラキノン系化合物,ポリメチン系化合物,シアニン系化合物,アミニウム系化合物,ジイモニウム系化合物等を単独又は2種類以上混合して使用することができる。
【0010】
オーバーシート12A,12Bは、厚さ約100μmの透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリカーボネート,ABS樹脂等のシートを用いることができる。
【0011】
そして、センターコア11A,11Bの全体に、前述したように、波長550nm以上,1000nm以下の光を吸収する材料を混合することにより、カード全体で、この波長光の光透過濃度が1.0以上となり、また、波長400nm以上,550nm未満の光透過濃度が1.0未満となるようにしてある。
【0012】
また、印刷層13は、図1(b)に示すように、カード上部からL=21mm及びカード下部からM=10mmの各々の印刷領域Aに設けることにより、その印刷領域Aにおいて、波長400nm以上,1000nm以下の光の光透過濃度が1.5以上となるようにしてある。
【0013】
ここで、本発明で規定する光透過濃度は、次のような方法によって測定したもので定義する。まず、JIS X 6301には、光透過性に関して、すべての機械読み取りカードは、規定された領域で、1.5以上の光透過濃度をもたなければならないと規定されている。そして、光透過性の測定は、試験用カードの決められた領域の光透過性の程度を調べること(ISO 7810参照)であって、その光透過性は、カードの特定の領域の光透過濃度として規定している。
【0014】
そこで、この実施形態では、光透過濃は、JIS X 6305の規定に基づいて、カードの有無を光源と検出装置とによって検出する試験によって測定したもので定義するものとする。
検出装置は、波長が900nmまでの感度をもつ光透過濃度計を用いる。なお、ISO規格に定める波長が400〜1000nmの全域で感度をもつ光透過濃度計を使用してもよい。
【0015】
測定手順は、以下の通りである。
(1) 図1(b)の斜線で示された領域L,Mを測定する。
(2) 各領域L,Mとも測定のため、最低3か所の測定点を選ぶ。それぞれの測定点は、互いに離れていること、かつ、測定のための各領域には、異なる印刷色ごとに最低1か所の測定点があることを要する。
【0016】
(3) 光透過性は、ISO5に従った透過濃度で定められる。すなわち、ISO5−2及びISO5−3における以下の条件に従ったものである。
(a)幾何学的条件
ISO標準拡散濃度は、ISO5−2の4による。
(b)分光条件
ISO可視濃度DT (SH :VT )はISO5−3の8.1による。透過濃度は、以下の式(1)に示すように、透過係数の逆数を10を底とする対数演算をすることで定義される。
DT =log10(1/T)=log10(Φ1 /Φ2 ) …(1)
ここに、T:透過係数、Φ2 :透過した光束、Φ1 :開口部光束である。なお、透過係数Tは、材料に光を当てたときに、どのくらいの光が透過したかを示すものである(T=透過した光の量/当てる光の量)。
【0017】
次に、本実施形態の透明カード10の製造方法の一例を説明する。
(工程#1) 2枚のセンターコア11A,11Bの片面に印刷を行なって、印刷層13A,13Bを形成する。
このとき、印刷層13A,13Bは、カード上部からL=21mm及びカード下部からM=10mmの各々の印刷領域Aに設けることにより、その印刷領域Aにおいて、波長400nm以上,1000nm以下の光の光透過濃度が1.5以上となるようにする。
【0018】
(工程#2) 各々片面に印刷した2枚のセンターコア11A,11Bを、印刷層13A,13Bの面を表側に向けて重ね合わせ、その両側に、オーバーシート12A,12Bを貼付し、さらに、磁気ストライプ14を貼付する。
(工程#3) 工程#2で作製した積層体を、加熱・加圧して一体化して、透明カード10を得る。
【0019】
前述したように、国際又は国内規格によって光透過濃度を測定する領域を規定しているので、本実施形態では、その領域に印刷層13を設け、規定された光透過濃度を満足するようにしている。
また、ATM等の機械では、約550nmから1000nmの波長光でカードの検知を行っているが、その領域は、統一されていない。このため、本実施形態では、カード全面で当該波長光(400〜1000nm)を遮ることが必要である。そこで、カード全面に、当該波長を吸収する材料を混合してある。
【0020】
以上のように、本実施形態の透明カード10は、図1(b)に示すように、透明領域Bがあるので、カードの一部が透明であり、いわゆるスケルトンの視覚効果があり、意匠性が向上する。
このとき、国際又は国内規格によって光透過濃度を測定する領域に印刷層13を設けて、規定された光透過濃度を満足すると共に、カード全面に所定範囲の波長(400〜1000nm)を吸収する材料を混合してあるので、ATM,CD等のカード読み取り装置で機械読み取りが可能となった。
【0021】
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
本実施形態では、センターコア11A,11Bの両層に、光吸収材料を混合する例で説明したが、いずれか1層でもよいし、また、オーバーシート12A,12B又はそれらのうちの1層に、光吸収材料を混合するようにしてもよい。
また、磁気ストライプ付きのカードの例で説明したが、ICカードや光カードとの複合化したカードであってもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、カードの一部が透明で、いわゆるスケルトンの視覚効果があり、さらに国際又は国内規格を満足し、機械読み取りも可能となる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透明カードの実施形態を示す図である。
【符号の説明】
透明カード10
11A,11B センターコア(透明コア層)
12A,12B オーバーシート(透明被覆層)
13A,13B 印刷層(情報表示層)
14 磁気ストライプ
A 印刷領域
B 透明領域
Claims (3)
- 少なくとも1層の透明コア層と、
前記透明コア層の片面又は両面に積層された透明被覆層と、
を備えた透明カードにおいて、
前記透明コア層又は前記透明被覆層は、少なくとも1つの層の全体に、波長550nm以上,1000nm以下の光を吸収する材料が混合され、カード全体で前記波長の光の光透過濃度が1.0以上となり、かつ、波長400nm以上,550nm未満の光の光透過濃度が1.0未満となること、
を特徴とする透明カード。 - 請求項1に記載の透明カードにおいて、
前記透明コア層又は前記透明被覆層の少なくとも1つ以上の層間に文字・画像情報を形成する情報表示層を備え、
前記情報表示層は、カード上部から21mm及びカード下部から10mmの各々の面に形成されることにより、その領域において、波長400nm以上,1000nm以下の光の光透過濃度が1.5以上となること、
を特徴とする透明カード。 - 請求項1又は請求項2に記載の透明カードにおいて、
前記いずれかの層に設けられ、磁気情報を記録する磁気ストライプを備えたこと、
を特徴とする透明カード。
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