JP2001301369A - 透明カード - Google Patents

透明カード

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JP2001301369A
JP2001301369A JP2000118898A JP2000118898A JP2001301369A JP 2001301369 A JP2001301369 A JP 2001301369A JP 2000118898 A JP2000118898 A JP 2000118898A JP 2000118898 A JP2000118898 A JP 2000118898A JP 2001301369 A JP2001301369 A JP 2001301369A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カードが透けて見える透明カードであって
も、カードの国際規格や国内規格に適合し、ATM,C
D等の機械読取を可能とする。 【解決手段】 2枚の透明なセンターコア11と、セン
ターコア11の外面に積層される透明なオーバーシート
12と、センターコア11とオーバーシート12との層
間に設けられ、文字・画像情報を形成した印刷層13と
を備え、センターコア11には、波長550nm以上,
1000nm以下の光を吸収する材料が混合され、カー
ド全体で前記波長の光の光透過濃度が1.0以上とな
り、かつ、波長400nm以上,550nm未満の光の
光透過濃度が1.0未満となるようにし、印刷層13
は、カード上部から21mm及びカード下部から10m
mの各々の面に形成されることにより、その領域におい
て、波長400nm以上,1000nm以下の光の光透
過濃度が1.5以上となるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャッシュカー
ド,クレジットカード,各種IDカード,会員カード等
に好適に使用できるカード基材が透明な透明カードに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平11−20356号は、その一部
に透明部を設け、その透明部に特定波長の光を透過又は
吸収する機能を有するフィルタ層を備えた「透明部を有
するカード」を開示している。このフィルタ層は、紫外
線吸収剤が塗布されており、カード使用時に、紫外線を
照射して受光量を検出し、所定量以下であれば、正規の
カードであり、紫外線が吸収されなければ、偽造品であ
ると判断することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、クレジット,
キャッシュカード等の取引カードは、国際規格(ISO
規格),国内規格(JIS規格)によって、可視・赤外
領域の光透過濃度が規定(1.5以上)されており、可
視・赤外光が透過するカードは、規格外となってしま
う。また、ATM,CD等の機械は、約550〜100
0nmの波長光でカードの検知を行っている。従って、
前述した従来の「透明部を有するカード」は、紫外線を
吸収し、他の光を透過するので、前記規格を満足できな
い。
【0004】本発明の目的は、前述した課題を解決し
て、カードが透けて見える透明カードであっても、カー
ドの国際規格や国内規格に適合し、ATM,CD等の機
械読取が可能な透明カードを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、少なくとも1層の透明コア層
(11A,11B)と、前記透明コア層の片面又は両面
に積層された透明被覆層(12A,12B)と、を備え
た透明カード(10)において、前記透明コア層又は前
記透明被覆層は、少なくとも1つの層の全体に、波長5
50nm以上,1000nm以下の光を吸収する材料が
混合され、カード全体で前記波長の光の光透過濃度が
1.0以上となり、かつ、波長400nm以上,550
nm未満の光の光透過濃度が1.0未満となること、を
特徴とする透明カードである。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載の透明
カードにおいて、前記透明コア層又は前記透明被覆層の
少なくとも1つ以上の層間に文字・画像情報を形成する
情報表示層(13)を備え、前記情報表示層は、カード
上部から21mm及びカード下部から10mmの各々の
面に形成されることにより、その領域において、波長4
00nm以上,1000nm以下の光の光透過濃度が
1.5以上となること、を特徴とする透明カードであ
る。
【0007】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の透明カードにおいて、前記いずれかの層に設け
られ、磁気情報を記録する磁気ストライプ(14)を備
えたこと、を特徴とする透明カードである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面などを参照しながら、
本発明の実施の形態をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明による透明カードの実施形態を示す図で
ある。この実施形態の透明カード10は、2枚の透明な
センターコア(透明コア層)11A,11Bと、センタ
ーコア11A,11Bの外面に積層される透明なオーバ
ーシート(透明被覆層)12A,12Bと、センターコ
ア11Aとオーバーシート12Aとの層間、センターコ
ア11Bとオーバーシート12Bとの層間に設けられ、
文字・画像情報を形成した印刷層(情報表示層)13
A,13Bと、オーバーシート12A上に形成された磁
気ストライプ14等とを備えている。
【0009】センターコア11A,11Bは、厚さ約2
80μmの透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリ
カーボネート,ABS樹脂等のシートが用いられ、波長
550から1000nmの光を吸収する光吸収材料を混
合されている。光吸収材料としては、例えば、フタロシ
アニン系化合物,アントラキノン系化合物,ポリメチン
系化合物,シアニン系化合物,アミニウム系化合物,ジ
イモニウム系化合物等を単独又は2種類以上混合して使
用することができる。
【0010】オーバーシート12A,12Bは、厚さ約
100μmの透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポ
リカーボネート,ABS樹脂等のシートを用いることが
できる。
【0011】そして、センターコア11A,11Bの全
体に、前述したように、波長550nm以上,1000
nm以下の光を吸収する材料を混合することにより、カ
ード全体で、この波長光の光透過濃度が1.0以上とな
り、また、波長400nm以上,550nm未満の光透
過濃度が1.0未満となるようにしてある。
【0012】また、印刷層13は、図1(b)に示すよ
うに、カード上部からL=21mm及びカード下部から
M=10mmの各々の印刷領域Aに設けることにより、
その印刷領域Aにおいて、波長400nm以上,100
0nm以下の光の光透過濃度が1.5以上となるように
してある。
【0013】ここで、本発明で規定する光透過濃度は、
次のような方法によって測定したもので定義する。ま
ず、JIS X 6301には、光透過性に関して、す
べての機械読み取りカードは、規定された領域で、1.
5以上の光透過濃度をもたなければならないと規定され
ている。そして、光透過性の測定は、試験用カードの決
められた領域の光透過性の程度を調べること(ISO
7810参照)であって、その光透過性は、カードの特
定の領域の光透過濃度として規定している。
【0014】そこで、この実施形態では、光透過濃は、
JIS X 6305の規定に基づいて、カードの有無
を光源と検出装置とによって検出する試験によって測定
したもので定義するものとする。検出装置は、波長が9
00nmまでの感度をもつ光透過濃度計を用いる。な
お、ISO規格に定める波長が400〜1000nmの
全域で感度をもつ光透過濃度計を使用してもよい。
【0015】測定手順は、以下の通りである。 (1) 図1(b)の斜線で示された領域L,Mを測定
する。 (2) 各領域L,Mとも測定のため、最低3か所の測
定点を選ぶ。それぞれの測定点は、互いに離れているこ
と、かつ、測定のための各領域には、異なる印刷色ごと
に最低1か所の測定点があることを要する。
【0016】(3) 光透過性は、ISO5に従った透
過濃度で定められる。すなわち、ISO5−2及びIS
O5−3における以下の条件に従ったものである。 (a)幾何学的条件 ISO標準拡散濃度は、ISO5−2の4による。 (b)分光条件 ISO可視濃度DT (SH :VT )はISO5−3の
8.1による。透過濃度は、以下の式(1)に示すよう
に、透過係数の逆数を10を底とする対数演算をするこ
とで定義される。 DT =log10(1/T)=log10(Φ1 /Φ2 ) …(1) ここに、T:透過係数、Φ2 :透過した光束、Φ1 :開
口部光束である。なお、透過係数Tは、材料に光を当て
たときに、どのくらいの光が透過したかを示すものであ
る(T=透過した光の量/当てる光の量)。
【0017】次に、本実施形態の透明カード10の製造
方法の一例を説明する。 (工程#1) 2枚のセンターコア11A,11Bの片
面に印刷を行なって、印刷層13A,13Bを形成す
る。このとき、印刷層13A,13Bは、カード上部か
らL=21mm及びカード下部からM=10mmの各々
の印刷領域Aに設けることにより、その印刷領域Aにお
いて、波長400nm以上,1000nm以下の光の光
透過濃度が1.5以上となるようにする。
【0018】(工程#2) 各々片面に印刷した2枚の
センターコア11A,11Bを、印刷層13A,13B
の面を表側に向けて重ね合わせ、その両側に、オーバー
シート12A,12Bを貼付し、さらに、磁気ストライ
プ14を貼付する。 (工程#3) 工程#2で作製した積層体を、加熱・加
圧して一体化して、透明カード10を得る。
【0019】前述したように、国際又は国内規格によっ
て光透過濃度を測定する領域を規定しているので、本実
施形態では、その領域に印刷層13を設け、規定された
光透過濃度を満足するようにしている。また、ATM等
の機械では、約550nmから1000nmの波長光で
カードの検知を行っているが、その領域は、統一されて
いない。このため、本実施形態では、カード全面で当該
波長光(400〜1000nm)を遮ることが必要であ
る。そこで、カード全面に、当該波長を吸収する材料を
混合してある。
【0020】以上のように、本実施形態の透明カード1
0は、図1(b)に示すように、透明領域Bがあるの
で、カードの一部が透明であり、いわゆるスケルトンの
視覚効果があり、意匠性が向上する。このとき、国際又
は国内規格によって光透過濃度を測定する領域に印刷層
13を設けて、規定された光透過濃度を満足すると共
に、カード全面に所定範囲の波長(400〜1000n
m)を吸収する材料を混合してあるので、ATM,CD
等のカード読み取り装置で機械読み取りが可能となっ
た。
【0021】以上説明した実施形態に限定されることな
く、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明
の均等の範囲内である。本実施形態では、センターコア
11A,11Bの両層に、光吸収材料を混合する例で説
明したが、いずれか1層でもよいし、また、オーバーシ
ート12A,12B又はそれらのうちの1層に、光吸収
材料を混合するようにしてもよい。また、磁気ストライ
プ付きのカードの例で説明したが、ICカードや光カー
ドとの複合化したカードであってもよい。
【0022】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、カードの一
部が透明で、いわゆるスケルトンの視覚効果があり、さ
らに国際又は国内規格を満足し、機械読み取りも可能と
なる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透明カードの実施形態を示す図で
ある。
【符号の説明】
透明カード10 11A,11B センターコア(透明コア層) 12A,12B オーバーシート(透明被覆層) 13A,13B 印刷層(情報表示層) 14 磁気ストライプ A 印刷領域 B 透明領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 HA01 HB01 HB08 JA02 JA11 JA26 JB13 KA02 KA40 KA70 LA03 4F100 AJ00D AK15 AK41 AK45 AK74 AR00A AR00B AR00C BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C CA13A CA13B CA30A CA30B GB71 HB00D JG05D JN01A JN01B JN01C JN08 YY00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1層の透明コア層と、 前記透明コア層の片面又は両面に積層された透明被覆層
    と、を備えた透明カードにおいて、 前記透明コア層又は前記透明被覆層は、少なくとも1つ
    の層の全体に、波長550nm以上,1000nm以下
    の光を吸収する材料が混合され、カード全体で前記波長
    の光の光透過濃度が1.0以上となり、かつ、波長40
    0nm以上,550nm未満の光の光透過濃度が1.0
    未満となること、を特徴とする透明カード。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の透明カードにおいて、 前記透明コア層又は前記透明被覆層の少なくとも1つ以
    上の層間に文字・画像情報を形成する情報表示層を備
    え、 前記情報表示層は、カード上部から21mm及びカード
    下部から10mmの各々の面に形成されることにより、
    その領域において、波長400nm以上,1000nm
    以下の光の光透過濃度が1.5以上となること、を特徴
    とする透明カード。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の透明カー
    ドにおいて、 前記いずれかの層に設けられ、磁気情報を記録する磁気
    ストライプを備えたこと、を特徴とする透明カード。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001315475A (ja) * 2000-05-09 2001-11-13 Toppan Printing Co Ltd 透明磁気カード及びその製造方法
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