本発明において、粒状の排泄物処理材は、人又は動物用であり、芯部と該芯部を被覆する被覆部を有して、12ミリメートル以下の粒度の粒状物に形成される。芯部及び被覆部は、水洗トイレに流すことが可能であり、また焼却処理可能であるように形成されるのが好ましい。しかし、無機質材料の使用を排除するものではない。したがって、本発明において、芯部は、従来の粒状の排泄物処理材の場合と同様に形成することができる。例えば、一種以上の有機質材料(有機質廃材を含む)の粉体及びこの有機質材料の粉体に対し5重量パーセント以下の量の吸水性樹脂を含有して、造粒等により、1ミリメートル以上の粒度の粒状物に形成することができる。また、本発明においては、吸水性樹脂を使用しないで、一種以上の有機質材料で造粒等により芯部を形成することができる。芯部における吸水性樹脂の使用量が5重量パーセントより多いと、吸水性樹脂が尿等を吸収して、芯部が膨れることにより、被覆部が破壊し易くなり、粉化をもたらす原因となり好ましくない。
本発明は、芯部を被覆して被覆部を形成する被覆組成物の素材として、木材廃棄物を粉砕した木粉粉砕物を使用する。木材廃棄物は、剪定枝、木材の樹皮、建築現場からの使用済みの建築資材、製剤所から発生する木片及び木屑並びにおが屑などの廃木材から大量に得ることができる。このような木材廃棄物を粉砕した木粉粉砕物を被覆組成物の素材として使用するために、木粉粉砕物は、0.5mm以下の粒度、好ましくは、0.3mm以下の粒度、さらに好ましくは、0.3mm以下の粒度に粉砕される。木材を0.5mm以下の粒度、特に、0.4mm以下の粒度、さらに細かく0.3mm以下の粒度、または、さらにそれ以上に細かい粒度、例えば0.2mm以下の粒度の粒子にまで粉砕する場合には、特に、粉砕された粒子の粒度が細かくなるほど、粉塵爆発を起こす危険性があるために、本発明においては、木粉粉砕物は、1mm以上の粒度の比較的大きな粒度の木粉粉砕物に、同様に1mm以上の粒度を有する段ボール粉砕物やバフ粉粉砕物を混合することにより、粉塵爆発を回避して、0.5mm以下の粒度に粉砕することができる。この粉砕により得られた木粉粉砕物と、段ボール粉砕物又はバフ粉粉砕物又は段ボール粉砕物及びバフ粉粉砕物とを含む粉砕物は、接着性を有する材料又は接着性を有する材料及び配合材料が混合されて、被覆組成物とされる。本発明において、段ボールは、段ボール原紙、中芯原紙、片面段ボール、両面段ボール、複両面段ボール及びトリウォール段ボール並びにこれら夫々の製造時における不良品及び廃棄される段ボール廃材を含む。また、バフ粉は、填料の含有率が、10乃至20重量%又は10重量%未満の紙粉であり、例えば、印刷用紙製造時、板紙製造時、新聞用紙製造時、複写用紙製造時、未晒包装紙、晒包装紙及び製本時に発生する紙粉である。
木粉粉砕物の粉砕時の粉塵爆発の防止のために、木粉に界面活性剤の溶液を噴霧して、0.5mm以下の粒度に粉砕しても、粉塵爆発を回避して粉砕することができる。この場合、界面活性剤は、帯電防止機能を有するものであり、カチオン(陽イオン)界面活性剤、アニオン(陰イオン)界面活性剤、両性界面活性剤及びノニオン(非イオン)界面活性剤があるが、陽イオン界面活性剤は、帯電防止機能が大きいが、毒性が強く、多量に使用できない。陰イオン界面活性剤は、帯電防止機能が小さい。両性界面活性剤及び非イオン界面活性剤は、陽イオン界面活性剤に比して帯電防止機能が小さいが、陰イオン界面活性剤に比して帯電防止機能が大きい。また、木粉粉砕物の粉砕時の粉塵爆発の防止のために、木粉粉砕物を粉砕前に水で濡らすことができるが、表面に散布して均一な被覆層を形成する上では、散布を妨げないように、乾燥された状態で粉砕することが好ましい。本発明において、ボールミルや攪拌ミル等の微粉砕機による湿式粉砕により、粉塵爆発を防止して、木粉を粉砕することができる。この場合は、得られた木粉粉砕物はスラリー状で得られ、これに接着性を有する材料を混合して、スラリー状の被覆組成物とすることができる。このスラリー状の被覆組成物は、芯部の粒状物表面に噴霧されて、木粉粉砕物の被覆部を形成することができる。しかし、乾燥過程で粉塵が発生するので、乾燥過程での粉塵爆発を防止するために、段ボール粉砕物又はバフ粉粉砕物が混合されていることが好ましい。
本発明において、被覆組成物は、粒状の芯部の少なくとも一部表面を覆って被覆部を形成するものである。この被覆組成物は、(1)0.5mm以下の粒度、好ましくは、0.3mm以下の粒度に粉砕された木粉粉砕物と、0.5mm以下の粒度、好ましくは、0.3mm以下の粒度に粉砕された段ボール粉砕物(段ボール粉砕物廃材を含む)と、接着性を有する材料とで形成するか、又は、(2)0.5mm以下の粒度、好ましくは、0.3mm以下の粒度に粉砕された木粉粉砕物と、0.5mm以下の粒度、好ましくは0.3mm以下の粒度に粉砕された、製紙時、印刷時及び製本時に発生する紙粉(バフ粉粉砕物)の粉砕物と、接着性を有する材料とで形成するか、又は、(3)0.5mm以下の粒度、好ましくは、0.3mm以下の粒度に粉砕された木粉粉砕物と、0.5mm以下の粒度、好ましくは、0.3mm以下の粒度に粉砕された段ボール粉砕物(段ボール粉砕物廃材を含む)の粉砕物と、0.5mm以下の粒度、好ましくは0.3mm以下の粒度に粉砕された、製本時に発生するバフ粉粉砕物と、接着性を有する材料とで形成することができる。
本発明において、被覆部を形成する被覆組成物は、木粉と、段ボール粉砕物又はバフ粉粉砕物、又は段ボール粉砕物及びバフ粉粉砕物(以下、段ボール粉砕物及び/又はバフ粉粉砕物という)と、接着性を有する材料により形成されるが、場合によっては、更に配合材料を混合して調製することができる。本発明において、被覆組成物に混合される配合材料としては、紙粉、植物質材料屑粉砕物又は衛生用品から回収されたパルプ及び吸水性樹脂がある。本発明において、木粉粉砕物と段ボール粉砕物を使用する被覆組成物においては、木粉粉砕物の量は、被覆組成物の40重量パーセント以下、段ボール粉砕物は、被覆組成物の50重量パーセント以下である。また、木粉粉砕物とバフ粉粉砕物を使用する被覆組成物においては、木粉粉砕物の量は、被覆組成物の40重量パーセント以下、バフ粉粉砕物の量は、被覆組成物の50重量パーセント以下である。木粉粉砕物、段ボール粉砕物及びバフ粉粉砕物を使用する被覆組成物においては、木粉粉砕物の量は、被覆組成物の30重量パーセント以下、段ボール粉砕物の量は、被覆組成物の30重量パーセント以下、及びバフ粉粉砕物の量は、被覆組成物の30重量パーセント以下である。
これらいずれの場合においても、被覆部を形成する被覆組成物に、植物質材料屑粉砕物、紙粉又は衛生用品の廃材から回収されたパルプ粉砕物及び吸水性樹脂又はこれらの二以上の素材を含有させることができる。この場合は、含有させる植物質材料屑粉砕物、紙粉又は衛生用品の廃材から回収されたパルプ粉砕物及び吸水性樹脂又はこれらの二以上の素材の量は、被覆組成物の20重量部以下とされる。被覆組成物に混合される接着性を有する材料として、吸水性樹脂のアクリル酸ナトリウムを使用する場合は、被覆部を形成する過程で、粒子相互の結着が強固となるので、アクリル酸ナトリウムの使用量は30重量パーセント以下とし、接着力が不足するときは、澱粉系高吸水性樹脂で代えるのが好ましい。
本発明において、被覆組成物に使用する紙粉、即ち、粉状パルプ材料としては、衛生薄用紙の製造工程から排出される規格外の衛生薄用紙、衛生薄用紙の裁断屑若しくは衛生薄用紙廃材、又は衛生紙の製造工程から排出される規格外の衛生紙、衛生紙の裁断屑若しくは衛生紙廃材などがある。このような被覆組成物の紙粉としては、衛生薄葉紙、衛生薄葉紙廃材、衛生紙、衛生紙廃材、トイレットペーパー、トイレットペーパー廃材、ティッシュペーパー、ティッシュペーパー廃材、化粧紙、化粧紙廃材、ちり紙、ちり紙廃材、紙綿、紙綿廃材、紙タオル、紙タオル廃材、便座シート廃材又はバフ粉粉砕物などがあり、これらの以外の被覆組成物として使用できる粉状パルプ材料又は粉状パルプ廃材としては、新聞紙、新聞紙屑、雑誌、雑誌屑、機械パルプ、機械パルプ廃材、化学パルプ、化学パルプ廃材、セミケミカルパルプ、セミケミカルパルプ廃材、綿状パルプ、綿状パルプ廃材、木材パルプ、木材パルプ廃材、古紙パルプの粉砕物、紙粉、フラッフパルプ、吸水性繊維廃材、吸水性樹脂廃材、吸水性樹脂を含む紙粉、製本時に発生する紙粉、不織布製造時に発生する紙粉、製紙工程において発生する紙粉若しくは衛生材料製造時に発生する紙粉又はこれら二以上の粉砕物の混合物などがある。これらは何れも、0.5ミリメートル以下の粒度、好ましくは0.3ミリメートル以下の粒度、さらに好ましくは0.1ミリメートル以下の粒度に粉砕されて被覆部の形成に使用される
本発明の粒状の排泄物処理材は、被覆部が、被覆組成物の素材の木粉粉砕物と、段ボール粉砕物及び/又はバフ粉粉砕物と、接着性を有する材料とを含み、これら素材により固有の色調を呈するものである。しかし、この木粉粉砕物と、段ボール粉砕物及び/又はバフ粉粉砕物と、接着性を有する材料との固有の色調を隠し、又は該色調を変える必要があるときは、被覆部を形成する被覆組成物に、異なる色調を有する着色性物質を配合して、色調を変えることができる。本発明においては、木粉粉砕物と、段ボール粉砕物及び/又はバフ粉粉砕物と、接着性を有する材料との色調は、概略黄色乃至茶色であり、周囲と調和し易いために、本発明の粒状の排泄物処理材の被覆組成物は、主たる材料として、木粉粉砕物と、段ボール粉砕物及び/又はバフ粉粉砕物と、接着性を有する材料とで形成される。
本発明において、造粒により形成された粒状物は造粒時の水分を含有しており、その表面に散布等により供給された被覆組成物は、粒状物の表面に付着して被覆部を形成する。本発明において、被覆組成物により形成される被覆部は、粒状の排泄物処理材の外層部を形成するものであって、粒状の排泄物処理材が尿で濡れたときに、粒状の排泄物処理材の粒子同士を結合する作用を有するものである。本発明において、粒状の排泄物処理材の粒子が、夫々の被覆部を介して、互いが容易に接着できるように、例えば、接着性を有する材料が被覆組成物に配合される。本発明において、接着性を有する材料は、吸水性樹脂(高吸水性樹脂を包含する)及び接着剤を意味する。接着性を有する材料は、芯部若しくは被覆部又は芯部及び被覆部(以下、芯部及び/又は被覆部という)に使用することができる。
本発明において、芯部及び/又は被覆部に使用される接着剤としては、例えばα澱粉等の糊料やポリアクリル酸ナトリウム等の高吸水性樹脂がある。このような接着剤として機能する糊料としては、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、米澱粉、デキストリン、各α化した澱粉などの澱粉類、アクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース又はアルギン酸ナトリウムを使用することができ、又はこれら二以上を組み合わせて使用することができる。また、その他の接着剤としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、高吸水性樹脂、ビニルエステル、ベントナイト、ポリビニルアルコール(PVA)(ポバール:商品名)、プルラン、カゼイン又はゼラチンなどがあり、これらは、単独で使用されるか、又はこれら2種以上を混合して使用される。また、アルコール溶解性の接着剤としては、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)又はポリビニルピロリドン或は(PVP)などがあり、この場合も同様に、単独で使用されるか、又はこれら2種以上を混合して使用することができる。ゼラチン等のゲル化剤及びポリビニルアルコールは、5ミリメートル以下の粒度の被造粒材料の粒子の確りした造粒物を形成できるので好ましい。
本発明において、芯部及び/又は被覆部に使用される吸水性樹脂は、吸水性樹脂の他に高吸水性樹脂をも意味する。ここで、吸水性樹脂は、該樹脂の重量に対し重量で数十倍から二千倍程度の水を吸収でき、形を保持してゲル状となるか、又は溶液状となる樹脂であり、市販の高吸水性樹脂(高吸水性ポリマー)がある。このような高吸水性樹脂としては、例えば、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−スチレンスルホン酸グラフト共重合体及び澱粉−アクリルアミドグラフト共重合体などの澱粉系高吸水性樹脂、セルロース−アクリロニトリルグラフト共重合体、セルロース−スチレンスルホン酸グラフト共重合体及びカルボキシメチルセルロースの架橋体などのセルロース系高吸水性樹脂、ヒアルロン酸及びアガロースなどの多糖類高吸水性樹脂、コラーゲン等のたんぱく質高吸水性樹脂、ポリビニルアルコール架橋重合体及びポリビニルアルコール吸水ゲル凍結解凍エラストマーなどのポリビニルアルコール系高吸水性樹脂、ポリアクリル酸ナトリウム架橋重合体及びアクリル酸ナトリウム−ビニルアルコール共重合体などのアクリル系高吸水性樹脂、ポリエチレングリコール−ジアクリレート架橋重合体などのポリエーテル系高吸水性樹脂、無水マレイン酸系(共)重合体及びビニルピロリドン系(共)重合体などの付加重合体系高吸水性樹脂、エステル系ポリマー及びアミ系ポリマーなどの縮合系高吸水性樹脂などがあり、また、ビニルエステルとエチレン系不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体鹸化物、ポリアクリロニトリルの部分加水分解物、ポリエチレングリコールの架橋物、ビニルエステルとエチレン系不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体鹸化物、キトサンの塩又はプルランのゲルなどがある。これら高級水性樹脂は、造粒に先立って、5ミリメートル以下の粒度の粉状プラスチック材料,又は粉状プラスチック材料及び有機質材料廃棄物粉砕物の混合物に、単独で又は2種以上の混合物の形で配合することができる。
本発明において、被造粒組成物又は被覆組成物又は被造粒組成物及び被覆組成物(以下、被造粒組成物及び/又は被覆組成物という)には、脱臭作用又は消臭作用を有する物質、即ち、脱臭剤を混合して、粒状の排泄物処理材に脱臭作用を保持させることができる。このような脱臭剤としては、活性炭、シリカゲル、木酢液、竹酢液、焙煎コーヒー豆の抽出残渣、茶殻、ゼオライト、ベントナイト、カテキン類、カルコン、フラバノン、フラボン、フラボノール、フラバノノール、フラバノール、イソフラボン、アントシアン類、スメルナーク(商品名:株式会社東海興産製)、ミヤラビ(商品名:発売元:海球倶楽部)パンシルBA−210−1(柿抽出液)(リリース科学工業株式会社製)若しくはヒバ油、又はこれらの二種以上の混合物がある。
本発明において、造粒により形成された粒状物は、0.5mm以下の粒度の木粉粉砕物と、段ボール粉砕物及び/又はバフ粉粉砕物を含有する被覆組成物とにより被覆して、木粉粉砕物等で着色された粒状の排泄物処理材とされる。この場合において、排泄に使用後に、排泄により濡れた粒状の排泄物処理材の部分が、透けて下の色が浮き出るようにすることができる。この場合、濡れている部分と濡れていない部分とは被覆部の下の色が、浮き出ているか否かで見分けることができる。この場合、芯部となる造粒により形成された粒状物の色調が、濡れて外部から透けて見えるように、被覆部の色調を、芯部の粒状物の色調と相違する色調とか、又は造粒により形成された粒状物の色調より薄い色調にすることができる。
本発明において、5ミリメートル以下の粒度の粒状の排泄物処理材は、保存時の黴の発生を避けるために、芯部及び/又は被覆部に、殺菌作用を有する物質を添加することができる。本発明において、このような殺菌作用を有する物質は、5ミリメートル以下の粒度の粉状プラスチック材料乾燥物、又は粉状プラスチック材料乾燥物及び有機質材料廃棄物粉砕物の乾燥物を脱色しないように、脱色作用を有しないものであるのが好ましい。このような殺菌作用を有する物質は、例えば、食品の保存及び殺菌に使用される食品用の保存料及び殺菌料であるのが好ましい。このような殺菌作用を有する物質としては、例えば、有機酸、食塩、ソルビン酸又はその塩、プロピオン酸カルシウム、ヒノキチオール並びに安息香酸又はその塩などの殺菌剤、防腐剤及び防黴剤を使用することができ、この他に抗菌剤を使用することができる。本発明において、殺菌作用を有する物質としては、以上の他に、酢酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、ヒノキチオール、次亜塩素酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、二酸化塩素若しくは食塩、又はこれら2種以上の混合物がある。
本発明において、ヒバ油の中の有効成分であるヒノキチオールの添加は、桧及びひば等のヒノキチオールを含有する木粉粉砕物を添加して行なうことができる。このようなヒノキチオール含有の木粉粉砕物は、桧及びひば等のヒノキチオールを含有する木材を製材する過程で製材工場から発生するので、木材廃材を有効に利用することができるので好ましい。
本発明において、被覆部は、木粉粉砕物と、段ボール粉砕物及び/又はバフ粉粉砕物と、接着性を有する材料の混合物に、さらに場合によっては配合材料を混合して調製することができる。被覆部を形成する吸水性樹脂としてアクリル酸ナトリウムの使用は、被覆部を形成する過程で、粒子相互の結着が強固となるので、アクリル酸ナトリウムの使用量は30重量パーセントパーセント以下とし、接着力の不足は、澱粉系高吸水性樹脂で代えるのが好ましい。
本発明において、粒状の排泄物処理材は、例えば、プラスチック材料の粉体を含む被造粒組成物又はプラスチック廃材の粉体及び有機質材料廃棄物の粉体を含む被造粒組成物を造粒して形成された造粒物の芯部と、該芯部の表面を被覆組成物で覆って形成された被覆部とで形成されている。排泄時に、例えば尿は、粒状の排泄物処理材の被覆部の表面に付着し、尿が付着して濡れた粒状の排泄物処理材の被覆部は、他の濡れた被覆部と接着して、該排泄物の周囲に付着すると共に、該排泄物を包み込むように互に結着乃至接着する。本発明においては、粒状の排泄物処理材は、排泄物をその周囲から包み込んで接着するので、排泄物の汚臭等は、排泄物処理材に吸着されて周囲に放散されない。以上のように、本発明においては、粒状の排泄物処理材の被覆部には、接着剤として、ポリビニルアルコールや小麦粉等の糊料が混合されるので、人又は動物の排泄物に付着して、排泄物を塊状に包み込むこととなり、後始末が簡単かつ容易である。
本発明において、動物の排泄処理材の芯部及び/又は被覆部に、脱臭剤、補助脱臭剤又は高吸水性樹脂、又は脱臭剤、補助脱臭剤及び高吸水性樹脂の二以上の混合物が混合されている場合には、排泄物処理材として更に優れた脱臭性並びに吸水性及び保水性を発揮する。本発明において、芯部の上に形成される被覆部が、適度の吸水及び接着機能を有するように、木粉粉砕物と、段ボール粉砕物及び/又はバフ粉粉砕物と、接着性を有する材料とを配合して形成される。この場合、被覆部を形成する被覆組成物は、例えば、木粉粉砕物と、段ボール粉砕物及び/又はバフ粉粉砕物と、接着性を有する材料と、これ等の他にさらにパルプ材料粉又は紙粉とを加えて形成することができる。接着性を有する材料として、吸水機能及び接着機能を有する吸水性樹脂を使用するときは、望む吸水機能及び接着機能が得られるように、吸水量が比較的大きい高吸水性樹脂と増粘剤として機能する吸水性樹脂との配合比を、予め実験的に求めて使用することが好ましい。
本発明において、接着性を有する材料は、一種以上の吸水性樹脂若しくは一種以上の糊料等の接着剤又は一種以上の吸水性樹脂及び一種以上の糊料等の接着剤の混合物を意味する。本発明において、吸水性樹脂の用語は、一種以上の高吸水性樹脂又は高吸水性樹脂より吸水能の小さい一種以上の吸水性樹脂又は一種以上の高吸水性樹脂及び一種以上の吸水性樹脂の混合物を意味する。本発明において、粒状の排泄物処理材は、1ミリメートル以上の粒度を有する粒子であればよく、粒状物の形状については特に限定されるものでない。粒状物の形状としては、例えば、球形粒子、柱状粒子、中空状粒子、顆粒状粒子、塊状粒子、粉状粒子及びその他の形状とすることができる。また、本発明においては、粒状の排泄物処理材は、芯部となる粒状物と、該芯部を覆う被覆部を有する被覆粒状物であり、その乾燥被覆粒状物であり、芯部を形成する前記粒状物に被覆部の分だけ粒度が大きくなるが、2ミリメートル以上の粒度、好ましくは3ミリメートル以上の粒度を有する粒子に形成されるのが好ましい。
本発明において、芯部は、被造粒組成物を造粒して、1ミリメートル以上の粒度を有する粒状物に製造される。本発明において、被造粒組成物は、従来の粒状の排泄物処理材の芯部の粒状物の造粒に使用される被造粒組成物とすることができる。しかし、本発明において、被造粒組成物として、木粉粉砕物を使用する場合には、5ミリメートル以下の粒度の木粉粉砕物、特に繊維状の木粉粉砕物、例えば、短軸の長さに対して長軸の長さが4以上、好ましくは6以上の繊維状の木粉粉砕物を使用することができ、この場合、被造粒組成物は、前記繊維状の木粉粉砕物に、少量の接着性を有する材料を混合して製造することができる。また、この場合、被造粒組成物は、5mm以下の繊維状の木粉粉砕物に、段ボール粉砕物及び/又はバフ粉粉砕物と、少量の接着性を有する材料とを混合して製造することができる。
また別の態様では、5mm以下の粒度の繊維状の木粉粉砕物と、5mm以下の粒度のバフ粉粉砕物及び/又は段ボール粉砕物の粉砕物との混合物には、さらに、5mm以下の粒度の印刷会社から発生する打抜き屑(ビンカス)の粉砕物及び/又は5mm以下の粒度のラミネート紙の粉砕物を混合して被造粒組成物とすることができる。本発明において、被造粒組成物の素材としては、従来の粒状の排泄物処理材と同様に有機質材料を使用することができ、接着剤として、高吸水性樹脂等の吸水性樹脂を使用することができる。接着剤として、吸水性樹脂を使用すると、接着性能の外に吸水性能を有するものとなる。この場合、吸水性樹脂は、前記有機質材料の粉体に対し5重量パーセント以下の量で混合されるのが好ましい。造粒工程では、造粒に先立って造粒に必要な水が混合される。本発明において、造粒は、例えば、比較的高い水分含有率の被造粒組成物で造粒する場合は、スクリュー式押出し造粒装置により造粒を行うことができる。しかし、比較的低い水分含有率の被造粒組成物で造粒する場合は、ディスクペレッター等のロール式押出し造粒装置やラム式押出し造粒装置により造粒を行うことができる。スクリュー式押し出し造粒装置により造粒する場合は、被造粒組成物の25乃至50重量パーセントの水が混合されるが、ロール式押し出し造粒装置により造粒する場合は、被造粒組成物の10乃至25重量パーセントの水が混合される。
この造粒に必要な水の供給は、被造粒組成物に外部から水を添加して行うことができる。しかし、使用済みの吸水性樹脂の再生されて脱水されていない含水再生吸水性樹脂を接着剤として使用するときは、含水再生吸水性樹脂はかなりの水を含有するので、この含水再生吸水性樹脂の混合により、それに含有される水分が加えられることになり、この場合、その含水再生吸水性樹脂に含有されている水の分だけ、被造粒組成物への外部からの水の供給量を減らすことができる。このように含水再生吸水性樹脂を被造粒組成物に混合する場合は、含水再生吸水性樹脂は、造粒後脱水されて、芯部の粒状物において再生吸水性樹脂として作用することになる。
本発明において、被造粒組成物に混合される含水再生吸水性樹脂は、多量の水を吸収してゲル状又は粘稠な液状を呈するものの場合には。特に、含有する水の量が多い含水再生吸水性樹脂は、液状に近いゲルとなるので、吸水性樹脂に代えて含水再生吸水性樹脂を使用するときは、混合時における吸水性樹脂の供給が、液体と同様に行なうことができるので好ましい。この場合は、被造粒組成物に水を噴霧等により混合する工程が省けるので好ましい。本発明において、被造粒組成物に水の添加を含水再生吸水性樹脂により行う場合には、含水再生吸水性樹脂に含まれる吸水性樹脂の相当分だけ、被造粒組成物に加える吸水性樹脂の量を減らすことができる。
本発明において、被造粒組成物への吸水性樹脂の配合量は造粒物に対して1重量%以下とすることができ、好ましくは、0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下とすることができる。このように、芯部及び被覆部で構成される粒状の排泄物処理材の場合に、芯部に吸水性樹脂の配合量が少ない粒状の排泄物処理材は、使用時に濡れて粒子相互が被覆部を解して付着するが、この粒子相互の付着過程で膨潤が小さいために、安定した凝塊を形成することができるので好ましい。本発明において、一粒当たりの造粒物の保水能力及び吸水能力を大きくするために、木粉粉砕物、紙粉及びパルプ等の繊維を含む有機質材料(有機質材料廃棄物を包含する)を混合することができる。
本発明において、被造粒組成物に混合される再生含水吸水性樹脂は、使用済み衛生材料又は衛生材料の廃材等から分級等により回収された含水吸水性樹脂であり、例えば、使用済み衛生用品から湿式処理により回収された含水吸水性樹脂である。このような使用済み含水吸水性樹脂が、含水高吸水性樹脂である場合は、自重の300倍以上、さらに500倍以上の水を吸収しており、再生処理が難しくその多くは廃棄されている。また加熱により再生するとしても、燃料費が高い上、加熱再生された含水吸水性樹脂は、吸水の性質が低下して、再度、使用することが難しい。しかし、このように吸水した含水吸水性樹脂は、吸水した侭で、粉状プラスチック材料等の有機質材料含有する被造粒組成物に混ぜて造粒を可能とし、しかも、被造粒組成物に混合された含水再生吸水性樹脂は、芯部となる造粒物の吸水性能を増加する作用を有し、吸水性樹脂として存在させることが可能である。含水吸水性樹脂は、液状を呈するほどに、水を吸収している方が、混合し易くなり、また含水吸水性樹脂を造粒に先立って被造粒材料に混合すると、被造粒組成物の造粒過程で必要な水分の供給が行われて、被造粒材料に水を噴霧等により混合する工程が省けるので好ましい。この場合、混合された吸水性樹脂は、造粒装置により、被造粒組成物を押出し造粒する工程において潤滑剤として機能する。
本発明の被造粒組成物において、有機質材料の粉体と混合するプラスチック材料の粉体は、一種又は二種以上のプラスチック材料を5ミリメートル以下の粒度に粉砕したものである。本発明において、プラスチック材料は、プラスチック材料以外にプラスチック廃材を包含する。本発明において、プラスチック廃材は、細分化して、粉状とすることにより、保水性を高めることができるので、性能及び価格の上から好ましい。プラスチック廃材は、例えば、プラスチック材料を素材として含む、衛生用品等の製品の製造時に発生する規格外の不良品若しくは裁断屑を包含し、また、前記衛生用品の不良品の再生処理時に発生する廃品及び使用済みの衛生用品の再生処理時に発生する廃品であって、前記衛生用品の製造工程及び再生工程において利用されないものである。したがつて、本発明において、プラスチック廃材は、製造されたプラスチック製品の中で、廃棄される規格外の不良プラスチック製品及びその製品の製造工程において発生し、その侭では当該製品の素材として再生及び使用できない端切れのプラスチック材料や端屑のプラスチック材料などのプラスチック廃材及び当該プラスチック製品の使用済みで廃棄されるプラスチック廃棄物を包含する。
ここで、プラスチック廃材は、プラスチック材料を含む規格外の不良品、製造工程で発生する裁断屑等の副生物を包含し、これらのプラスチック廃材からプラスチック等の素材の再生処理工程で副生するプラスチック材料含有物を包含する。例えば、乳パッド廃材、失禁パッド廃材、紙おむつ廃材や生理用ナプキン廃材等のプラスチック材料を含む廃材は、粒状の排泄物処理材に使用して保水性が良好であり、保水性材料として使用可能である。また、プラスチック廃材から回収されるもう一方の分離産物はパルプ及び吸水性樹脂に富む分離産物であるが、プラスチック廃材から回収されたフラッフパルプに富む分離産物は有機質材料として、粒状の排泄物処理材に使用して吸水性が良好であり、吸水性材料として使用可能である。
本発明の粒状の排泄物処理材の芯部において、有機質材料に加えられるプラスチック廃材としては、プラスチック材料に富む、即ち10重量%以上、好ましくは30重量%以上の含有率でプラスチックを含有する粉状プラスチック材料及びプラスチック廃材をいう。このようなプラスチック廃材としては、例えば、動物用排泄物処理材の廃材粉砕物、動物用排泄物処理材の廃材のプラスチック材料に富む分級等による分離産物、紙おむつ廃材の粉砕物、紙おむつ廃材のプラスチック材料に富む分級等による分離産物、生理用ナプキン廃材の粉砕物、生理用ナプキン廃材のプラスチック材料に富む分級等による分離産物、動物用紙おむつ廃材の粉砕物、動物用紙おむつ廃材の粉砕物、動物用紙おむつ廃材のプラスチック材料に富む分級等による分離産物、動物用生理用ナプキン廃材の粉砕物、動物用生理用ナプキン廃材のプラスチック材料に富む分級等による分離産物、乳パッド廃材の粉砕物、乳パッド廃材のプラスチック材料に富む分級等による分離産物、汗パッド廃材の粉砕物、汗パッド廃材のプラスチック材料に富む分級等による分離産物、失禁パッド廃材の粉砕物、失禁パッド廃材のプラスチック材料に富む分級等による分離産物、動物用シーツ廃材の粉砕物、動物用シーツ廃材のプラスチック材料に富む分級等による分離産物、マスク廃材の粉砕物、アイマスク廃材の粉砕物、座席用ヘッドカバー廃材の粉砕物、枕カバー廃材の粉砕物若しくは合成樹脂繊維廃材粉砕物又はこれら二以上の粉砕物を含む混合物である。
以上の他に、本発明において使用されるプラスチック廃材としては、例えば、ラミネート紙廃材がある。ラミネート紙廃材には、ラミネート紙食器廃棄物、ラミネート紙廃材、ラミネート紙の印刷屑、ラミネート紙の端屑などがあるが、製造時に発生する紙食器の不良品、例えばラミネート紙食器の不良品廃棄物の他に、食事に供された使用済みの使い捨て紙食器類の廃棄物をも包含する。さらに、本発明において使用されるプラスチック廃材としては、不織布屑、プラスチックフィルム廃材、プラスチックシート廃材、プラスチック材料製不織布廃材若しくは紙おむつ廃材粉砕物から分離されたプラスチック材料に富む分離産物、これら廃棄物は、ポリエチレン、ポリプロピレン、レーヨン及び合成ゴム材などのプラスチック材料を、フィルムなどの形態で含有するが、この他に、吸水性を有する材料のパルプ材料や紙粉を含み、吸水性を有するので、プラスチック材料に混合して芯部の形成材料として使用することができる。この場合、これらの廃材は、5ミリメートル以下の粒度、好ましくは、3ミリメートル以下の粒度、さらに好ましくは2ミリメートル以下の粒度に粉砕されて使用されるが、このような粒度に粉砕すると、前記廃棄物に含有されているプラスチックフィルムは、フィルム間に水分を保持し易くなって保水機能を発揮できるので、保水材として使用可能である。
本発明において、粒状の排泄物処理材の吸水性及び保水性を、廉価な材料を使用して増加させるために、粉状プラスチック材料に、粉砕されて粉状の有機質廃材を混合して、造粒するのが好ましい。本発明において、有機質材料は、一種以上の有機質材料又は一種以上の有機質廃材又は一種以上の前記有機質材料及び一種以上の有機質廃材を組み合わせものを意味する。本発明において、有機質廃材は、有機質材料を含む製品の製造時に発生する規格外の不良品若しくは裁断屑を意味し、また、前記不良品の再生処理時に発生して、製品とならない副生成物をも意味し、また、前記製品の製造工程において発生する不良品及び副生成物であって、再生工程に利用されるもの及び再生工程に利用されないものをも意味する。本発明において、粉砕される有機質廃材は、一種又は二種以上の有機質廃材を5ミリメートル以下の粒度に粉砕したものである。
本発明において、芯部を形成する被造粒組成物に使用可能な有機質廃材としては、例えば、動物用排泄物処理材の廃材についての分級等の分離処理により得られたパルプに富む分離産物、寝具用シーツ廃材についての分級等の分離処理により得られたパルプに富む分離産物、マスク廃材、アイマスク廃材、座席用ヘッドカバー、枕カバー廃材、紙おむつ廃材若しくは紙おむつ廃材についての分級等の分離処理により得られたパルプに富む分離産物、生理用ナプキン廃材若しくは生理用ナプキン廃材についての分級等の分離処理により得られたパルプに富む分離産物、動物用紙おむつ廃材若しくは動物用紙おむつ廃材についての分級等の分離処理により得られたパルプに富む分離産物、動物用生理用ナプキン廃材若しくは動物用生理用ナプキン廃材についての分級等の分離処理により得られたパルプに富む分離産物、乳パッド廃材若しくは乳パッド廃材についての分級等の分離処理により得られたパルプに富む分離産物、汗パッド廃材若しくは汗パッド廃材についての分級等の分離処理により得られたパルプに富む分離産物、失禁パッド廃材若しくは失禁パッド廃材についての分級等の分離処理により得られたパルプに富む分離産物又は動物用シーツ廃材若しくは動物用シーツ廃材についての分級等の分離処理により得られたパルプに富む分離産物、ラミネート紙廃材、ラミネート紙の印刷屑、ラミネート紙の端屑、バフ粉粉砕物、ダンボール屑、新聞屑、雑誌屑、製紙スラッジ、パルプスラッジ、不織布屑、合成樹脂繊維廃材、木材屑、鉋屑、木粉粉砕物、家屋の解体材、新築廃材、紙粉、チタン紙廃材、焙煎コーヒー豆の抽出残渣、茶殻、野菜屑、生ごみ、活性汚泥等の汚泥、使用済み切符若しくはパンチ屑、又はこれら二以上を含む混合物があり、これらは何れも、例えば、5ミリメートル以下の粒度の粉状物に粉砕して使用される。
本発明において、被造粒組成物及び/又は被覆組成物に使用される野菜屑としては、葉菜屑、茎菜屑、果菜屑、花菜屑、香辛野菜屑、きのこ屑、山菜屑若しくは野草屑又はこれら二以上の屑を包含し、例えば、(1) 水耕栽培の工場からの不適格品、例えば、もやし、かいわれ大根等の不適格品、(2) 青果市場からの各種厨房の残り物、例えば、白菜、レタス、キャベツ、ほうれん草等の葉菜の表皮や、大根、人参、牛蒡、蕪等の根菜の葉の部分、(3) 給食センターや惣菜工場からのジャガイモの皮や果実の皮等の各種野菜の廃棄部分、(4) 生産農家からの各種野菜についての不適合品である廃棄野菜、(5) 市場の各種野菜についてのコスト調整の廃棄野菜、(6) ジュース工場からの人参などの野菜汁の絞り粕及び林檎やオレンジなどの果汁の絞り粕又は(7) スーパーマーケット等のカット野菜の加工工程で発生する各種野菜の切り屑や残り滓等、又はこれら二種以上の屑を含む。また、茶殻は、茶葉を水若しくは加熱された高温の水により浸出若しくは抽出された残渣を包含し、乾燥状態の茶殻及び含水する湿った状態の茶殻を包含する。焙煎コーヒー豆の抽出残渣は、焙煎されたコーヒー豆を水若しくは加熱された高温の水により浸出若しくは抽出された残渣、即ち抽出残渣を包含し、乾燥された乾燥状態の抽出残渣及び含水する湿った状態の抽出残渣を包含する。
本発明において、粒状の排泄物処理材の吸水能力及び保水能力を大きくする場合には、含水吸水性樹脂の他に吸水性樹脂を芯部に配合することができる。また、本発明において、粒状の排泄物処理材が使用時に尿等で濡れた粒子同士を付着させて塊状とさせるために、尿等で濡れて付着し合うような性質を有する被覆部を、造粒物の表面の少なくとも一部を覆って形成する。本発明において、このような被覆部は、尿等で濡れて付着し合うような性質を有する表面層を形成する材料により形成することができる。
本発明において、粒状の排泄物処理材に使用される素材の有機質材料の粉体が、臭気を有する場合には、有機質材料による臭気等を緩和するために、また、衛生的に安全なものとし、また、触って、さらさらした感触を与え、さらに、黴や不快な臭いを発生させないために、造粒物は、水分が12重量%以下、好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは、8重量%以下になるように乾燥される。この乾燥された被覆粒状物は、粉塵等を発生させないために、1ミリメートル以上、好ましくは3ミリメートル以上の粒度を有する粒状物に形成されるのが好ましい。また、該乾燥された被覆粒状物が、有機質材料廃棄物の粉砕物の臭気が室内の環境を悪化させることが無いように、また、衛生的に安全であるように、乾燥された被覆粒状物には、添加物質、即ち、殺菌作用を有する物質、脱臭作用を有する物質、着色作用を有する物質若しくは接着作用を有する物質又はこれらの一種若しくは二種以上の物質を混合することができる。
本発明において、芯部を形成する粉状プラスチック材料及び有機質材料の粉体は、1ミリメートル以上、好ましくは3ミリメートル以上の粒度を有する粒状の排泄物処理材に形成するために、造粒し易い粒度、例えば5ミリメートル以下の粒度、好ましくは3ミリメートル以下の粒度に粉砕される。本発明において、芯部を形成する粉状プラスチック材料及び有機質材料の粉砕は、乾式又は乾式で行なうことができる。粉状プラスチック材料が湿式の分級等による分離産物である場合には、水を含んだ状態であり、その侭湿式で粉砕される。また有機質材料廃棄物も放置されて水を含んだ状態である場合には、これら材料は湿式で粉砕される。湿式により粉砕する場合には、塵埃等の発生が無いので好ましい。したがって、有機質材料廃棄物が、水分含有率の少ないプラスチック材料の場合にも、粉砕工程を湿式で行い、混合工程も水を含んだ状態で行なうことができる。また、これらのプラスチック材料の粉体又はプラスチック材料及び有機質材料廃棄物の混合物と接着剤や含水吸水性樹脂の混合は、例えば、スクリューフィーダーにより搬送される過程で行なうことができる。
本発明において、プラスチック材料の場合には、芯部を形成する乾燥造粒物中のプラスチック材料の粉体乾燥物の含有率は30重量%以上、好ましくは50重量%以上であり、プラスチック材料の粉体乾燥物に混合される有機質材料廃棄物の粉体乾燥物は、プラスチック材料の粉体乾燥物より少ない量で含有される。有機質材料廃棄物の粉体乾燥物の含有率は、有機質材料廃棄物の種類に応じて決められる。吸水性及び保水性が大きい有機質材料廃棄物の場合には比較的多量に含有させることができる。しかし、吸水性及び保水性が小さい有機質材料廃棄物の場合には、粉状プラスチック材料の量を多くして、有機質材料廃棄物の量を、例えば30重量%以下、さらに10重量%以下と少なくすることができる。
有機質材料廃棄物の中で、芯部を形成する被造粒組成物及び被覆部を形成する被覆組成物に使用可能な吸水能力が大きい有機質材料廃棄物としては、動物用シーツ廃材のパルプに富む分級等による分離産物、寝具用シーツ廃材のパルプに富む分級等による分離産物、紙おむつ廃材のパルプに富む分級等による分離産物、生理用ナプキン廃材のパルプに富む分級等による分離産物、動物用紙おむつ廃材のパルプに富む分級等による分離産物、動物用生理用ナプキン廃材のパルプに富む分級等による分離産物、乳パッド廃材のパルプに富む分級等による分離産物、汗パッド廃材のパルプに富む分級等による分離産物、失禁パッド廃材のパルプに富む分級等による分離産物又は動物用シーツ廃材のパルプに富む分級等による分離産物、又はこれら二以上を含む混合物などがあるが、このような有機質材料廃棄物には、吸水性樹脂が含まれており、比較的吸水能力が大きくなっている。このように吸水能力が大きい有機質材料廃棄物の場合は、造粒される粒状物中への配合量を多くして吸水能力を増加させることができる。
これに対して、有機質材料廃棄物粉砕物に使用される有機質材料廃棄物の中で、野菜屑、チタン紙廃材、使用済み切符、パンチ屑、合成樹脂繊維廃材若しくは家屋の解体材、又はこれら二以上を含む混合物などは、比較的吸水能力が低いが、保水能力があるので比較的少なく配合すると吸水性を失わずに保水性を保つことができる。本発明において、プラスチック廃材の粉体乾燥物の吸水速度が、パルプに比して極端に小さい場合には、その吸水速度の劣る点を補うために、界面活性剤を使用することができる。界面活性剤は、造粒前に、被造粒材料に添加される。界面活性剤の添加量は、被造粒材料の5重量%以下、好ましくは1重量%以下とするのが好ましい。界面活性剤は、市販のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤又はノニオン界面活性剤を使用することができる。また、この場合、界面活性剤は、水等の溶媒に溶解され溶液を希釈して又は希釈しないで使用される。乾燥造粒物は、界面活性剤溶液が添加された混合物を造粒して、1ミリメートル以上の粒度の造粒物を形成し、この形成された造粒物を乾燥して製造される。このように界面活性剤の添加は、造粒により得られた有機質材料廃棄物粉砕物の乾燥物を水に対して濡れ易くさせ、有機質材料廃棄物粉砕物の乾燥物の造粒物、即ち粒状の排泄物処理材についての水の吸収を速くすることができる。これらの界面活性剤は、粉砕前の木粉粉砕物に塗布しておくことにより、粉砕時の木粉粉砕物の粉塵爆発を防止できるので好ましい。
本発明において粒状の排泄物処理材は、その崩壊又は剥離等による粉塵の発生及び飛散を極力避けるために、例えば1ミリメートル以上の粒径の造粒物に造粒されるのが好ましいが、3ミリメートル以上の粒径の粒子に造粒すると、例えば、トイレ用の箱から室内に散り難くなり、仮令散ったとしても、粒子を拾い集めるのが容易であり、室内の衛生を保つ上で好ましい。しかし、これらの場合、1ミリメートル以下の粒子の存在や、3ミリメートル以下の粒子の存在を完全に排斥するものではない。本発明において、造粒物及び被覆粒状物は、球状、柱状、粒状、顆粒状若しくはその他の形状又はこれらの混合物に形成することができる。
本発明において、特に芯部に使用される、再生された吸水性樹脂には、塩素酸ソーダ等の殺菌剤や、衛生用品の場合には、時には尿等の体液中の成分も、微量ながら含有するが、粒状の排泄物処理材は加熱乾燥処理されて消毒される。本発明において、含水再生吸水性樹脂は、比較的吸水性能の小さい吸水性樹脂及び吸水性能の高い高吸水性樹脂で、水を自重の30倍以上、好ましくは水を自重の50倍以上の量で吸水している吸水性樹脂である場合もある。しかし、このような吸水性樹脂、殊に、含水再生吸水性樹脂は、被造粒組成物を造粒装置で押出し造粒するときの潤滑材として機能する。殊に、含水してゲル状又は溶液状となっている高吸水性樹脂は、高吸水性樹脂の量が形成される被覆組成物の1重量%以下の量であっても、潤滑作用を発揮することができるので好ましい。また、高倍率で水を吸収して、液状乃至ゲル状となっている場合には、高吸水性樹脂粉及び水の混合が行い易く、また、多くの水を吸収しているので吸水性樹脂の使用量を少なくできて好ましい。
本発明において、粒状の排泄物処理材の素材である、プラスチック材料の粉体及び有機質材料廃棄物の粉体の粒度は、5ミリメートル以下とされ、好ましくは3ミリメートル以下とされる。殊に、素材の粒度が、5ミリメートル以下の場合には、得られる乾燥造粒物の保水性が大きくなるので好ましい。素材の粒度が、3ミリメートル以下の粒度の場合には、得られる乾燥造粒物の保水性をさらに大きくできるので好ましい。本発明において、有機質材料廃棄物の粉体は、造粒に先立って、粉状プラスチック材料の粉体に40重量%以下の量で、好ましくは10重量%以下の量で混合することができる。
本発明は、従来、廃物とされて、その処理が問題とされていた木材廃棄物、段ボール、バフ粉を粒状の排泄物処理材の被覆材料として使用し、また、プラスチック材料廃棄物及び有機質材料廃棄物を、粉体として、含水吸水性樹脂と混合して、造粒して、粒状の排泄物処理材芯部とするので、廃物を有効に活用して、人又は動物用の粒状の排泄物処理材することができる。また、芯部となる素材の粉砕物に、さらに、例えば、茶殻、活性炭入りプラスチック材料廃物等の可燃性の脱臭剤を混合して、被造粒組成物とし、造粒して、1ミリメートル以上、好ましくは3ミリメートル以上の粒径の芯部となる粒状物を形成し、この粒状物を木粉粉砕物と、段ボール粉砕物及び/又はバフ粉粉砕物の被覆組成物を被覆して、粒状物の表面を木粉粉砕物等により均一な色の被覆部を形成して、人又は動物用の粒状の排泄物処理材とするものである。本発明の粒状の排泄物処理材は、主として可燃物で構成されており、粒状の排泄物処理材として、尿の吸収が良く、また保水性が良く、消臭性が顕著に良好である上に、焼却等廃棄処理が容易である。本発明における粒状の排泄物処理材は、主として可燃物で構成されており、しかも、高発熱量のパルプ又は紙粉、及び高発熱量のプラスチック材料を含有しているので発熱量が大きく、使用後の焼却が容易である。
以下、添付図面を参照して、また例を挙げて、本発明の実施例を説明するが、本発明は、以下の説明及び例示によって何等制限されるものではない。
図1は、本発明の一実施例の粒状の排泄物処理材を製造する工程を示す概略の平面図である。
例1
図1に示す実施例において、粒状の排泄物処理材は、芯部と被覆部で形成される。被覆部を形成する木材は、建築解体時に発生する廃木材が使用された。廃木材は、廃木材ホッパー1に入れられ、段ボール廃棄物即ち廃棄段ボールは、廃棄段ボールホッパー2に入れられる。これら素材のホッパーの供給路3及び4は、夫々、素材が供給可能に、コンベヤ搬送路5上に位置しており、このコンベヤ搬送路5は、カッティングタイプの解砕機6に接続している。廃木材及び廃棄段ボールは、夫々のホッパーの供給路3及び4からコンベヤ搬送路5を経て、解砕機6に送られて50mm以下の粒度に解砕される。解砕機6に接続する解砕物搬送コンベヤ装置7は第一磁気分離機8に接続しており、解砕機6で解砕された解砕物は、解砕物搬送コンベヤ装置7により、第一磁気分離機8に送られて、解砕物から釘等の鉄材を付着する廃木材解砕物及び廃棄段ボール解砕物を分離する。第一磁気分離機8には、磁気分離された解砕物用搬送コンベヤ装置9が接続しており、この磁気分離された解砕物用搬送コンベヤ装置9上には、バフ粉ホッパー10のバフ粉供給路11が、バフ粉を供給可能に位置している。バフ粉は、バフ粉ホッパー10に入れられ、このバフ粉ホッパー10の供給路11から、磁気分離された解砕物用搬送コンベヤ装置9により搬送される解砕物から釘等の鉄材を付着する廃木材解砕物及び廃棄段ボール解砕物が分離された廃木材解砕物及び廃棄段ボール解砕物に混合される。
バフ粉が混合された解砕物は、磁気分離された解砕物用搬送コンベヤ装置9により、カッティングタイプの粗粉砕機12に送られて、そこで10mm以下の粒度に粗粉砕される。本例においては、粗粉砕機12には、第二磁気分離機13に接続する粗粉砕物搬送コンベヤ装置14が接続しており、粗砕機12で粗粉砕された粗粉砕物は、粗粉砕物搬送コンベヤ装置14により第二磁気分離機13に送られ、そこで粗粉砕物から、釘等が付着する廃木材粗粉砕物、廃棄段ボール粗粉砕物及びバフ粉粗粉砕物が分離される。第二磁気分離機13には、カッティングタイプの粉砕機15に接続する磁気分離された粗粉砕物用搬送コンベヤ装置16が接続しており、第二磁気分離機13により釘等が付着する廃木材粗粉砕物、廃棄段ボール粗粉砕物及びバフ粉粗粉砕物が分離された廃木材粗粉砕物、廃棄段ボール粗粉砕物及びバフ粉粗粉砕物は、磁気分離された粗粉砕物用搬送コンベヤ装置16により、カッティングタイプの粉砕機15に送られ、そこで3mm以下の粒度に粉砕される。
粉砕機15には、第三磁気分離機17に接続する粉砕物搬送コンベヤ装置18が接続しており、粉砕機15で粉砕された粉砕物を第三磁気分離機17に送り、そこで、該粉砕物から釘等が付着する廃木材粉砕物、廃棄段ボール粉砕物及びバフ粉粉砕物を分離する。第三磁気分離機17には、カッティングタイプの微粉砕機19に接続する磁気分離された粉砕物用搬送コンベヤ装置20が接続しており、第三磁気分離機17により釘等が付着する廃木材粉砕物、廃棄段ボール粉砕物及びバフ粉粉砕物が分離された廃木材粉砕物、廃棄段ボール粉砕物及びバフ粉粉砕物は、磁気分離された粉砕物用搬送コンベヤ装置20により第三磁気分離機17からカッティングタイプの微粉砕機19に送られ、そこで0.5mm以下の粒度に微粉砕される。
微粉砕機19には、第四磁気分離機21に接続する粉砕物搬送コンベヤ装置22が接続しており、微粉砕機19で微粉砕された微粉砕物を第四磁気分離機21に送り、そこで、微粉砕物から釘等が付着する廃木材微粉砕物、廃棄段ボール微粉砕物及びバフ粉微粉砕物が分離される。第四磁気分離機21には、被覆組成物調合装置23に接続する磁気分離された微粉砕物用搬送コンベヤ装置24が接続しており、第四磁気分離機21により釘等が付着する廃木材微粉砕物、廃棄段ボール微粉砕物及びバフ粉微粉砕物が分離された廃木材微粉砕物、廃棄段ボール微粉砕物及びバフ粉微粉砕物は、磁気分離された微粉砕物用搬送コンベヤ装置24により第四磁気分離機21から、攪拌機を備える被覆組成物調合装置23に送られる。本例においては、磁気分離された微粉砕物用搬送コンベヤ装置24には、接着剤及び吸水性樹脂の混合物供給槽25の供給路26が、接着剤及び吸水性樹脂の混合物を供給可能に接続しており、該供給路26を介して接着剤及び吸水性樹脂の混合物が、磁気分離された微粉砕物用搬送コンベヤ装置24により搬送される廃木材微粉砕物、廃棄段ボール微粉砕物及びバフ粉微粉砕物に導入され、被覆組成物調合装置23に送られる。被覆組成物調合装置23において、接着剤及び吸水性樹脂の混合物と、廃木材微粉砕物、廃棄段ボール微粉砕物及びバフ粉微粉砕物とが攪拌機により攪拌混合されて、被覆組成物が調製される。
本例において、芯部は、廃木材、廃棄段ボール及び紙おむつ分級処理により分離回収される回収プラスチック材料の粉砕物で形成された。図1において、芯部を形成する工程は、被覆組成物を製造する工程の外側に位置して示されている。芯部を形成する廃木材は、建築解体時に発生する廃木材が使用された。廃木材は、廃木材ホッパー27に入れられ、廃棄段ボールは、廃棄段ボールホッパー28に入れられる。これら素材のホッパーの供給路29及び30は、コンベヤ搬送路31上に、夫々、素材が供給可能に接続しており、このコンベヤ搬送路31は、カッティングタイプの解砕機32に接続している。廃木材及び廃棄段ボールは、夫々のホッパーの供給路29及び30からコンベヤ搬送路31を経て、解砕機32に送られて50mm以下の粒度に解砕される。解砕機32に接続する解砕物搬送コンベヤ装置33は第五磁気分離機34に接続しており、解砕機32で解砕された解砕物は、解砕物搬送コンベヤ装置33により、第五磁気分離機34に送られて、解砕物から釘等の鉄材を付着する廃木材解砕物及び廃棄段ボール解砕物を分離する。第五磁気分離機34には、磁気分離された解砕物用搬送コンベヤ装置35が接続しており、この磁気分離された解砕物用搬送コンベヤ装置35から、解砕物から釘やピン等の鉄材を付着する廃木材解砕物及び廃棄段ボール解砕物が分離された廃木材解砕物及び廃棄段ボール解砕物粒状の排泄物処理材が取出される。磁気分離された解砕物用搬送コンベヤ装置35には、30mm以下の粒度のプラスチック廃材ホッパー36のプラスチック廃材供給路37が、プラスチック廃材を供給可能に接続している。プラスチック廃材は、プラスチック廃材ホッパー36に入れられ、その供給路37から、磁気分離された解砕物用搬送コンベヤ装置35により搬送される廃木材解砕物及び廃棄段ボール解砕物に供給される。
プラスチック廃材が混合された解砕物は、磁気分離された解砕物用搬送コンベヤ装置35により、カッティングタイプの粗粉砕機38に送られて、そこで10mm以下の粒度に粗粉砕される。本例においては、粗粉砕機38には、第六磁気分離機39に接続する粗粉砕物搬送コンベヤ装置40が接続しており、粗粉砕機38で粗粉砕された粗粉砕物は、粗粉砕物搬送コンベヤ装置40により第六磁気分離機39に送られ、そこで粗粉砕物から、解砕段階で分離除去されなかった釘やピン等が付着する廃木材粗粉砕物及び廃棄段ボール粗粉砕物並びにプラスチック廃材粗粉砕物が分離される。第六磁気分離機39には、カッティングタイプの粉砕機41に接続する磁気分離された粗粉砕物用搬送コンベヤ装置42が接続しており、第六磁気分離機39により、釘やピン等が付着する廃木材粗粉砕物、廃棄段ボール粗粉砕物及びプラスチック廃材粗粉砕物が分離された廃木材粗粉砕物、廃棄段ボール粗粉砕物及びプラスチック廃材粗粉砕物は、磁気分離された粗粉砕物用搬送コンベヤ装置42により、カッティングタイプの粉砕機41に送られ、そこで5mm以下の粒度に粉砕される。
粉砕機41には、第七磁気分離機43に接続する粉砕物搬送コンベヤ装置44が接続しており、粉砕機41で粉砕された粉砕物を第七磁気分離機43に送り、そこで、粉砕物から、粗粉砕段階で分離除去されなかった釘やピン等が付着する廃木材粉砕物、廃棄段ボール粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物が分離される。第七磁気分離機43には、被造粒組成物ホッパー45に接続する磁気分離された粉砕物用搬送コンベヤ装置46が接続しており、第七磁気分離機43により釘等が付着する廃木材粉砕物、廃棄段ボール粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物が分離された廃木材粉砕物、廃棄段ボール粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物は、磁気分離された粉砕物用搬送コンベヤ装置46により、粉砕混合物ホッパー45に送られ混合される。
粉砕混合物ホッパー45には、粉砕混合物搬送コンベヤ装置47が接続しており、粉砕混合物搬送コンベヤ装置47は、被造粒組成物調合装置48に接続している。被造粒組成物調合装置48には、水供給槽49に接続する水供給管50が接続している。粉砕混合物は、粉砕混合物ホッパー45から被造粒組成物調合装置48に供給され、造粒可能な被造粒組成物の水分含有率になるように水が混合される。ディスクペレッタ等のディスク形押出し式造粒装置により造粒する場合は、被造粒組成物の水分含有率は10乃至25重量パーセントであるが、スクリュー押出し式造粒装置により造粒する場合は、被造粒組成物の水分含有率は25乃至50重量パーセントである。
被造粒組成物調合装置48には、造粒装置51に接続する被造粒組成物搬送コンベヤ装置52が接続しており、被造粒組成物調合装置48において、水が混合された被造粒組成物は、被造粒組成物搬送コンベヤ装置52により造粒装置51に送られ、造粒される。本例においては、被造粒組成物に、吸水性樹脂及び接着剤を混合させていないが、吸水性樹脂及び接着剤を混合させることができる。吸水性樹脂として液状の含水再生高吸水性樹脂を使用するときは、含水再生高吸水性樹脂の使用量は、含水再生高吸水性樹脂に含まれる水分で被造粒組成物の水分が賄えるように加えることができる。しかし、液状の含水再生高吸水性樹脂で被造粒組成物の水分が賄えないときは、含水再生高吸水性樹脂に水を追加して供給するか、又は、別途水を供給してもよい。
本例において、被造粒組成物は、ディスクペレッター等の造粒装置51に導入されて、造粒装置51のダイスから、径が4mm長さが10mmの柱状の造粒物として押し出される。造粒装置51には、ダイスから押し出された造粒物を、篩分け装置53に送るための造粒物搬送用のベルトコンベヤ装置54が接続している。本例において、篩分け装置53は、造粒物を篩い分ける篩部と、篩の振動下に整粒する振動型整粒部を備えている。振動篩型整粒部は、篩部の下流側に位置し、互いに付着する造粒物を、篩上で振動させることにより,付着し合った粒を個々の粒子に解すと同時に細かい粒子を分離するものであり、使用時の粉化を極力少なくするために設けられている。本例において、篩分け装置53において、造粒物を篩い分ける篩目の開きは、粒子径の4mmより小さく、約3.5mmである。篩分け装置53の篩部で篩い分けられた篩上粒子は、その下流側に装着されている振動型整粒部に供給され、個々の粒子に解される。一方、篩分け装置53において、造粒物を篩い分ける篩部の篩下粒子及び振動型整粒部の篩下粒子は、何れも篩下出口路56から、被造粒組成物調合装置48に戻される。
本例においては、篩分け装置53の振動型整粒部において、4mm以上の粒度の粒子は、篩上出口路55に送り出される。この篩上出口路55は、振動篩型の第一造粒物被覆装置57に接続しており、前記篩上出口路55に送り出された篩上粒子は、篩上出口路55により振動篩型の第一造粒物被覆装置57に送られて、その表面が被覆組成物で被覆される。本例において、前記第一造粒物被覆装置57の上には、被覆組成物調合装置23に接続する被覆組成物供給路58が被覆組成物を供給可能に接続しており、該被覆組成物供給路58から、例えば、0.35mm以下の粒度の例えば廃木材微粉砕物、廃棄ダンボール微粉砕物、バフ粉微粉砕物並びに接着剤及び高吸水性樹脂の混合物の被覆組成物が、振動篩型の第一造粒物被覆装置57に供給されている造粒物の上に散布される。
本例において、第一造粒物被覆装置57の排出路59は、第二造粒物被覆装置60に接続し、第一造粒物被覆装置57で被覆組成物が被覆された被覆造粒物は、第二の造粒物被覆装置60に送られて、そこで被覆組成物が被覆される。第二の造粒物被覆装置60の排出路61は第三造粒物被覆装置62に接続しており、第に造粒物被覆装置60で被覆組成物が被覆された被覆造粒物は、第三造粒物被覆装置60に送られて、そこで被覆組成物が被覆される。本例において使用される第一、第二及び第三の造粒物被覆装置57、60及び62は、共に同一タイプの振動型の造粒物被覆装置であり、本例においては、これら三基の造粒物被覆装置57、60及び62は直列に接続して設けられている。本例において、第三造粒物被覆装置62には、水の噴霧装置63が設けられており、被覆部が形成された被覆粒子の被覆部に、水の噴霧装置63から、水道水等の水が噴霧される。
第三造粒物被覆装置62において、被覆部に水が噴霧された被覆粒子は、廃木材微粉砕物、廃棄段ボール微粉砕物、バフ粉微粉砕物並びに吸水性樹脂及び接着剤を含む被覆組成物で被覆される。第三の造粒物被覆装置62の出口路64は乾燥機65に接続しており、第三の造粒物被覆装置62において、被覆組成物で被覆された被覆造粒物は、乾燥機65に送られて、例えば熱風により乾燥される。本例において、乾燥機65の乾燥物出口は、乾燥被覆粒状物搬送用のベルトコンベヤ装置66に接続しており、この乾燥被覆粒状物搬送用のベルトコンベヤ装置66は、乾燥被覆粒状物収容タンク67に接続している。乾燥機65で乾燥された乾燥被覆粒状物は、乾燥機65の乾燥物出口から、乾燥被覆粒状物搬送用のベルトコンベヤ装置66で搬送されて、乾燥被覆粒状物収容タンク67に集められる。
本例において、乾燥被覆粒状物収容タンク67は、廃塵除去装置(図示されていない)を排気部68に備えている。前記乾燥被覆粒状物収容タンク67には、乾燥被覆粒状物搬出用ベルトコンベヤ装置69が接続しており、乾燥被覆粒状物収容タンク67に入れられた乾燥被覆粒状物は、乾燥被覆粒状物収容タンク67から乾燥被覆粒状物搬出用ベルトコンベヤ装置69に取り出され、目開き、例えば10mmの上段篩及び目開き4mmの下段篩を備える整粒用の振動篩装置70に送られて、比較的粗い粒子と比較的細かい粒子が分離除去されて、整粒される。この整粒された被覆造粒物は、粒状の排泄物処理材の製品である。振動篩装置70の中段出口に接続する製品搬出用ベルトコンベヤ装置71は、自動包装装置72に接続しており、整粒された製品は、製品搬出用ベルトコンベヤ装置71により、自動包装装置72に送られて、そこで自動包装される。自動包装装置72には、出荷用ベルトコンベヤ装置73が接続しており、包装された製品は、出荷用ベルトコンベヤ装置73から出荷される。
本例の装置は以上のように構成されているので、被覆部用の被覆組成物次のように製造される。建築解体時に発生する廃木材を、廃木材ホッパー1に入れ、廃棄段ボールを、廃棄段ボールホッパー2に入れる。廃木材及び廃棄段ボールは、夫々のホッパーの供給路3及び4からコンベヤ搬送路5を経て、解砕機6に送られて50mm以下の粒度に解砕される。解砕機6で解砕された解砕物は、第一磁気分離機8に送られて、解砕物から釘等の鉄材を付着する解砕物が分離される。バフ粉は、バフ粉ホッパー10に入れられ、その供給路11から、磁気分離された解砕物に混合される。バフ粉が混合された解砕物は、カッティングタイプの粗粉砕機12に送られて、そこで10mm以下の粒度に粗粉砕される。粗粉砕機12で粗粉砕された粗粉砕物は、第二磁気分離機13に送られ、釘等が付着する粗粉砕物が分離される。第二磁気分離機13により釘等が付着する粗粉砕物が分離された粗粉砕物は、カッティングタイプの粉砕機15に送られ、そこで3mm以下の粒度に粉砕される。
粉砕機15で粉砕された粉砕物を第三磁気分離機17に送り、そこで、粉砕物から釘等が付着する粉砕物が分離される。第三磁気分離機17により釘等が付着する粉砕物が分離された粉砕物は、カッティングタイプの微粉砕機19に送られ、そこで0.5mm以下の粒度に粉砕される。微粉砕機19で微粉砕された微粉砕物を第四磁気分離機21に送り、そこで、微粉砕物から釘等が付着する微粉砕物、が分離される。第四磁気分離機21により釘等が付着する微粉砕物が分離された微粉砕物は、磁気分離された微粉砕物用搬送コンベヤ装置24により、被覆組成物調合装置23に送られる間に、接着剤及び吸水性樹脂の混合物が供給される。被覆組成物調合装置23において、接着剤及び吸水性樹脂の混合物と廃棄段ボール微粉砕物及びバフ粉微粉砕物が攪拌機により攪拌混合され、被覆組成物が調製される。
本例において、芯部は、廃木材、廃棄段ボール及び紙おむつ分級処理により分離回収される回収プラスチック材料で形成される。建築解体時に発生する廃木材は、廃木材ホッパー27に入れられ、廃棄段ボールは、廃棄段ボールホッパー28に入れられる。廃木材及び廃棄段ボールは、コンベヤ搬送路31から解砕機32に送られて50mm以下の粒度に解砕される。解砕物は、第五磁気分離機34に送られて、解砕物から釘等の鉄材を付着する解砕物が分離される。解砕物から釘やピン等の鉄材を付着する解砕物が分離された解砕物には、解砕物搬送コンベヤ装置35で、30mm以下の粒度のプラスチック廃材が供給される。
プラスチック廃材が混合された解砕物は、カッティングタイプの粗砕機38に送られて、そこで10mm以下の粒度に粗粉砕される。粗砕機38で粗粉砕された粗粉砕物は、第六磁気分離機39に送られ、そこで粗粉砕物から、釘やピン等が付着する粗粉砕物が分離される。釘やピン等が付着する粗粉砕物が分離された粗粉砕物は、カッティングタイプの粉砕機41に送られ、そこで5mm以下の粒度に粉砕される。粉砕機41で粉砕された粉砕物を第七磁気分離機43に送り、そこで、粉砕物から釘やピン等が付着する粉砕物が分離される。この釘等が付着する粉砕物が分離された粉砕物は、粉砕混合物ホッパー45に送られ混合される。混合粉砕物は、粉砕混合物ホッパー45から被造粒組成物調合装置48に供給され、造粒可能な被造粒組成物の水分含有率になるように水が混合される。
水が混合された被造粒組成物は、被造粒組成物搬送コンベヤ装置52により造粒装置49に送られ、造粒される。本例において、被造粒組成物は、ディスクペレッター等の造粒装置51に導入されて、ダイス14から、径が4mm長さが10mmの柱状の造粒物として押し出される。押し出された造粒物を、篩分け装置53に送り、ここで、3.5mm以下の粒度の粒子を篩分けると共に、互いに付着する造粒物を、個々の粒子に解す。篩分け装置53の振動型整粒部において、4mm以上の粒度の粒子は、篩上出口路55に送り出される。この篩上出口路55に送り出された篩上粒子は、振動篩型の第一造粒物被覆装置57において、その表面に、被覆組成物調合装置23に接続する被覆組成物供給路58から、例えば、0.35mmの粒度の被覆組成物が散布される。
本例において、第一造粒物被覆装置57、第二造粒物被覆装置60及び第三造粒物被覆装置62において被覆造粒物により被覆される。第三造粒物被覆装置62においては、水道水が噴霧され、被覆粒子は、被覆組成物で更に被覆される。被覆組成物で被覆された被覆造粒物は、乾燥機65に送られて、例えば熱風により乾燥される。乾燥機65で乾燥された乾燥被覆粒状物は、乾燥機65の乾燥物出口から、乾燥被覆粒状物搬送用のベルトコンベヤ装置66により搬送されて、乾燥被覆粒状物収容タンク67に集められる。乾燥被覆粒状物は、乾燥被覆粒状物収容タンク67で冷却されて、乾燥被覆粒状物搬出用のベルトコンベヤ装置69により取り出され、整粒用の振動篩装置70に送られて、比較的粗い粒子と比較的細かい粒子が分離除去されて、整粒される。分離された粒子は、被造粒組成物調合装置48に戻される。ここで整粒された被覆造粒物は、粒状の排泄物処理材の製品である。この整粒された製品は、製品搬出用ベルトコンベヤ装置71により、自動包装装置72に送られて、そこで自動包装され、包装された製品は、出荷用ベルトコンベヤ装置73から出荷される。
例2
ラミネート紙廃材20重量部をカッティングタイプの解砕機(株式会社プラコー社製)により30mm以下の粒度に解砕し、この解砕物に、一般に「バフ粉」と呼ばれる製本時に発生する紙粉30重量部及び同じく「ピンカス」と呼ばれる印刷時に発生する打抜き屑30重量部を加えて、カッティングタイプの粗粉砕機(ホーライ株式会社製)により、夫々、10mm以下の粒度に粗粉砕し、次いで、カッティングタイプの粉砕機(ホーライ株式会社製)により、夫々、3mm以下の粒度に粉砕した。この粉砕により得られたラミネート紙廃材粉砕物、ピンカス粉砕物及びバフ粉粉砕物を含む混合粉砕物は、粉砕物混合槽に入れた。粉砕物混合槽から、ラミネート紙廃材粉砕物、ピンカス粉砕物及びバフ粉粉砕物を含む混合粉砕物を、定量スクリューフィーダにより取出して、20重量部の水を噴霧により加えて、ラミネート紙廃材粉砕物、ピンカス粉砕物及びバフ粉粉砕物の混合物を含み、水分含有率17重量%の被造粒組成物を調製した。この被造粒組成物をディスクペレッターに入れて、厚さが25mmで、押出し孔の口径が4mmのダイスを通して、ローラー押出により造粒した。得られた造粒物は、直径約4mmで長さ約10mmのペレット状であった。このペレツト状の造粒物を、ベルトコンベヤ装置により、網目の開きが3.5mmの円形振動篩機に送り、造粒物表面に水を万遍なく噴霧した。水が噴霧された造粒物は、ベルトコンベヤ装置により、円形コーティング機に送り、そこで、被覆組成物を造粒物80重量部に対し20重量部の割合で付着させ、造粒物を芯部として、その表面に被覆層を形成した。この被覆工程は、5台の円形コーティング機を直列に配置して行った。得られた被覆造粒物は、網目開きが10mmの上段の篩及び網目開きが4mmの下段の篩を二段に備える円形篩機に送られて、篩分けされて、10mmを超える大きな粒子と4mm未満の小さい粒子を除去した。10mmを超える大きな粒子と4mm未満の小さい粒子を除去した被覆造粒物は、熱風乾燥機により、水分含有率が12重量%以下にまで乾燥した。乾燥した被覆造粒物は、製品ホッパーに入れて冷却し、商品規格に適するように、再度、網目開きが10mmの上段の篩及び網目開きが4mmの下段の篩を二段に備える円形篩機により篩分けして、10mmを超える大きな粒子と4mm未満の小さい粒子を除去し、包装機に送られ、袋詰めされた。本例で得られた粒状の排泄物処理材を猫でテストした。本例の粒状の排泄物処理材は、排泄に使用後、ブロック状に結着して、取出し易くなっており、処理し易く、また猫の尿の臭いも感じられず、使用上何ら問題がなかった。
本例において、(1)被覆組成物は、木粉粉砕物とバフ粉粉砕物の混合物60重量部に接着材40重量部を混合して製造された。(2)木粉粉砕物とバフ粉粉砕物の混合物は、廃木材をカッティングタイプの解砕機(株式会社プラコー社製)により30mm以下の粒度に解砕し、この廃木材の解砕物の36重量部に、バフ粉24重量部を混合して、カッティングタイプの粗粉砕機(ホーライ株式会社製)により、夫々、10mm以下の粒度に粉砕し、次いでカッティングタイプの粉砕機(ホーライ株式会社製)により、3mm以下の粒度に粉砕し、さらに、カッティングタイプの微粉砕機(ホーライ株式会社製)により、0.35mm以下の粒度に粉砕して製造された。(3)接着材は、ハイモサブHS−1200(商品名:ハイモ株式会社製)8重量部と、CMC/DS−60(商品名:日本製紙株式会社製)12重量部と、タピオカアルファ澱粉(商品名:松谷化学工業株式会社製)16重量部と、デキストリン(商品名:松谷化学工業株式会社製)4重量部とを、一緒に微粉砕機(ターボ工業株式会社製)に入れて、40μm以下の粒度に粉砕混合して製造された。
例3
紙おむつを裁断して分級処理して得られたプラスチック材料を富む分級産物の65重量部をカッティングタイプの解砕機(株式会社プラコー社製)により30mm以下の粒度に解砕し、この解砕物を、同じくカッティングタイプの粗粉砕機(ホーライ株式会社製)により、10mm以下の粒度に粗粉砕し、この粗粉砕物を、同じくカッティングタイプの粉砕機(ホーライ株式会社製)により、3mm以下の粒度に粉砕し、この粉砕物を、含水率70重量%の茶殻35重量部と一緒に混合槽に入れ、混合し被造粒組成物とした。茶殻及びプラスチック材料に富む混合粉砕物を含む被造粒組成物を、定量スクリューフィーダによりディスクペレッターに送り、厚さが25mmで、押出し孔の口径が4mmのダイスを通して、ローラー押出により造粒した。得られた造粒物は、直径約4mmで長さ約10mmのペレット状であった。このペレツト状の造粒物を、ベルトコンベヤ装置により、網目の開きが3.5mmの円形振動篩機に送り、造粒物表面に水を万遍なく噴霧した。水が噴霧された造粒物は、ベルトコンベヤ装置により、円形コーティング機に送られた。円形コーティング機において、造粒物80重量部に対し被覆組成物20重量部の割合で、造粒物表面に被覆組成物を付着させ、造粒物を芯部として、その表面に被覆層を形成した。この被覆工程は、5台の円形コーティング機を直列に配置して行った。得られた被覆造粒物は、網目開きが10mmの上段の篩及び網目開きが4mmの下段の篩を二段に備える円形篩機に送られて、篩分けされ、10mmを超える大きな粒子と4mm未満の小さい粒子を除去した。10mmを超える大きな粒子と4mm未満の小さい粒子が除去された被覆造粒物は、熱風乾燥機により、水分含有率が12重量%以下にまで乾燥した。乾燥した被覆造粒物は、製品ホッパーに入れて冷却し、商品規格に適するように、再度、網目開きが10mmの上段の篩及び網目開きが4mmの下段の篩を二段に備える円形篩機により篩分けして、10mmを超える大きな粒子と4mm未満の小さい粒子を除去し、包装機に送られ、袋詰めされた。本例で得られた粒状の排泄物処理材を猫でテストした。本例の粒状の排泄物処理材は、排泄に使用後、ブロック状に結着して、取出し易くなっており、処理し易く、また猫の尿の臭いも感じられず、使用上何ら問題がなかった。
本例において、(1)被覆組成物は、木粉粉砕物、バフ粉粉砕物、及び段ボール粉砕物の混合物60重量部に接着材40重量部を混合して製造した。(2)木粉粉砕物、バフ粉粉砕物、及び段ボール粉砕物の混合物は、廃木材24重量部カッティングタイプの解砕機(株式会社プラコー社製)により30mm以下の粒度に解砕し、この廃木材の解砕物に、空気輸送時の帯電防止剤を噴霧して、カッティングタイプの粗粉砕機(ホーライ株式会社製)により、10mm以下の粒度に粗粉砕し、この10mm以下の粒度の廃木材粗粉砕物に、段ボール屑粉砕物6重量部と、バフ粉30重量部とを混合し、この混合物を、カッティングタイプの粉砕機(ホーライ株式会社製)により、3mm以下の粒度に粉砕し、さらに、カッティングタイプの微粉砕機(ホーライ株式会社製)により、0.35mm以下の粒度に微粉砕して製造された。(3)接着材は、ハイモサブHS−1200(商品名:ハイモ株式会社製)15重量部と、CMC/DS−60(商品名:日本製紙株式会社製)10重量部と、タピオカアルファ澱粉(商品名:松谷化学工業株式会社製)10重量部と、アクリルアミド(ダイヤフロック株式会社製)3重量部と、消臭剤のクリーンスカイ(商品名:株式会社興人製)2重量部とを、一緒に微粉砕機(ターボ工業株式会社製)に入れて、40μm以下の粒度に粉砕混合して製造された。
例4
建築解体分別後の廃木材30重量部、タバコフィルター廃材50重量部及び紙おむつ規格外廃材20重量部を、一緒に、カッティングタイプの解砕機(株式会社プラコー社製)により30mm以下の粒度に解砕し、この解砕物を、カッティングタイプの粗粉砕機(ホーライ株式会社製)により、10mm以下の粒度に粗粉砕し、この粗粉砕物を、カッティングタイプの粉砕機(ホーライ株式会社製)により、3mm以下の粒度に粉砕し、この粉砕物を粉砕混合槽に入れた。この粉砕混合槽から、木材粉砕物、紙おむつ規格外廃材粉砕物及びタバコフィルター廃材粉砕物を含む混合物を定量スクリューフィーダーにより取出し、20重量部の水を噴霧により加えて、水分含有率17重量%の被造粒組成物を調製した。この被造粒組成物を定量スクリューフィーダによりディスクペレッターに送って、厚さが25mmで、押出し孔の口径が4mmのダイスを通して、ローラー押出により造粒した。得られた造粒物は、直径約4mmで長さ約10mmのペレット状であった。このペレツト状の造粒物を、ベルトコンベヤ装置により、網目の開きが3.5mmの円形振動篩機に送り、造粒物表面に水を万遍なく噴霧した。水が噴霧された造粒物は、ベルトコンベヤ装置により、円形コーティング機に送られ、そこで、造粒物80重量部に対し被覆組成物20重量部の割合で、造粒物表面に被覆組成物を付着させ、造粒物を芯部として、その表面に被覆層を形成した。この被覆工程は、5台の円形コーティング機を直列に配置して行った。得られた被覆造粒物は、網目開きが10mmの上段の篩及び網目開きが4mmの下段の篩を二段に備える円形篩機に送られて、篩分けされ、10mmを超える大きな粒子と4mm未満の小さい粒子を除去した。10mmを超える大きな粒子と4mm未満の小さい粒子が除去された被覆造粒物は、熱風乾燥機により、水分含有率が12重量%以下にまで乾燥した。乾燥した被覆造粒物は、製品ホッパーに入れて冷却し、商品規格に適するように、再度、網目開きが10mmの上段の篩及び網目開きが4mmの下段の篩を二段に備える円形篩機により篩分けして、10mmを超える大きな粒子と4mm未満の小さい粒子を除去し、包装機に送られ、袋詰めされた。本例で得られた粒状の排泄物処理材を猫でテストした。本例の粒状の排泄物処理材は、排泄に使用後、ブロック状に結着して、取出し易くなっており、処理し易く、また猫の尿の臭いも感じられず、使用上何ら問題がなかった。
本例において、(1)被覆組成物は、木粉粉砕物、バフ粉粉砕物、及び衛生用品廃材の再生綿状パルプ(吸水性樹脂を10重量%以下の量で含む)粉砕物の混合物60重量部に接着材40重量部を混合して製造した。(2)木粉粉砕物、バフ粉粉砕物、及び衛生用品廃材の再生紙粉(吸水性樹脂を10重量%以下の量で含む)粉砕物の混合物は、廃木材18重量部をカッティングタイプの解砕機(株式会社プラコー社製の解砕機)により20mm以下の粒度に解砕し、この廃木材の解砕物に、空気輸送時の帯電防止剤を噴霧して、カッティングタイプの粉砕機(ホーライ株式会社製の粉砕機)により、2mm以下の粒度に粉砕し、この2mm以下の粒度の廃木材粉砕物に、バフ粉22重量部と、再生紙粉20重量部を混合し、この混合物を、カッティングタイプの微粉砕機(ホーライ株式会社製)により、0.35mm以下の粒度に粉砕して製造された。(3)接着材は、CMC/F1400MC(商品名:日本製紙株式会社製)12重量部と、アミラルファPF(商品名:大栄産業株式会社製)20重量部と、デキストリン(松谷化学工業株式会社製)6重量部と、消臭剤のクリーンスカイ(商品名:株式会社興人製)2重量部とを、一緒に微粉砕機(ターボ工業株式会社製)に入れて、40μm以下の粒度に粉砕混合して製造された。