JP4450029B2 - 発振駆動回路、発振駆動装置、物理量測定回路、物理量測定装置および電子機器 - Google Patents

発振駆動回路、発振駆動装置、物理量測定回路、物理量測定装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、振駆動回路、発振駆動装置、物理量測定回路、物理量測定装置(例えば、振動型ジャイロセンサ)および電子機器に関する。
いわゆるジャイロセンサには、物体に働く力の検出方法によって回転型や振動型等がある。中でも、振動型ジャイロセンサは、構成部品等の観点から小型化や低コスト化に有利とされている。
角速度を検出する振動型ジャイロセンサでは、物理量トランスデューサ(振動子)に一定方向の駆動振動が励振される。この振動子に角速度が加わると、駆動振動と垂直な方向にコリオリ力が生じ、これによって検出振動が生じる。検出振動は駆動振動に直交する方向に生じるため、検出信号(検出振動による信号成分)は駆動信号(駆動振動による信号成分)と位相が90度ずれている。このことを利用して、例えば同期検波によって検出信号を、駆動信号とは区別して抽出(検出)することができる。
振動子として水晶振動子を用いると、振動型ジャイロセンサの小型化ならびに信頼性の向上を図ることができる。
振動型ジャイロセンサが適用される用途は広く、例えばビデオカメラやデジタルカメラの手振れ検出や、カーナビゲーションシステムのGPS(Global Positioning System)の位置検出、航空機やロボットの姿勢検出等に用いられる。
振動型ジャイロセンサは、一般に電池によって駆動される。従って、振動型ジャイロセンサの消費電力をできるだけ減らし、電池の寿命を長くする必要がある。したがって、振動型ジャイロセンサの徹底した省電力化が重要となる。
また、ビデオカメラやデジタルカメラ等の電子機器自体に対する小型化の要請が強いため、振動型ジャイロセンサの小型化も重要である。
従来の振動型ジャイロセンサでは、振動子を、例えば所定周波数の正弦波信号で駆動する。また、発振を継続するために、発振ループの利得(ループゲイン)を1に制御する必要があることから、発振ループ内にゲインコントロールアンプ(GCA)が設けられる。
また、振動子から得られる検出信号(検出信号)に重畳するノイズ(例えば、振動子の駆動信号の漏れ成分)を除去するために、同期検波を行う。同期検波を実行するためには、同期検波用参照信号が必要である。同期検波用参照信号は矩形波信号である。
ゲインコントロールアンプ(GCA)および矩形波の同期検波用参照信号を生成する回路(コンパレータ等)は、別個に設けられる(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特開平10−232132号公報(図1) 特開2006−10408号公報(図3)
ゲインコントロールアンプ(GCA)と同期検波用参照信号を生成する増幅回路(コンパレータを含む)の共用化ができれば、回路の占有面積の削減および消費電力の削減が可能である。
しかし、正弦波信号の電圧振幅を調整するためのゲインコントロールアンプ(GCA)と、矩形波の同期検波用参照信号を作成する回路(コンパレータ等)は、要求される特性が異なるため、共用化ができない。
また、例えば振動子をQ値の高い水晶によって形成し、その水晶振動子をパッケージ内に真空封止すると、振動子の駆動Q値が非常に高くなる。このため、振動子に駆動振動を励振する際に、振動子からの信号が安定するまでの時間(起動時間)が長くなる。
また、低消費電力化を目的として、角速度等の物理量の検出が必要な時以外は不要な回路の動作を停止させる(低消費電力モードを設ける)のが好ましいが、この場合には、通常動作に高速に復帰可能とする工夫が必要である。特に、水晶振動子を用いる場合は、上述のとおり起動時間が長いため、通常動作への高速復帰を実現することに関して相当の困難が伴う。
また、低消費電力モード/通常動作モードの双方において、振動子に過剰な電流が流れることによる振動子の破壊を防止する必要がある。
本発明は、このような考察に基づいてなされたものである。本発明の少なくとも一つの実施態様によれば、ゲインコントロールアンプ(GCA)および同期検波用参照信号を生成する回路(コンパレータ等)における回路の共用化が実現される。また、本発明の少なくとも一つの実施態様によれば、さらに、高速な発振定常状態への移行が可能となり、また、効率的な低消費電力モードが実現され、低消費電力から通常動作モードへの高速な復帰や、物理量トランスデューサに過剰な電流が流れることによる物理量トランスデューサの破壊の防止等も効果的に実現される。
(1)本発明の発振駆動回路の一態様では、物理量トランスデューサに接続されることによって発振ループを構成すると共に、前記物理量トランスデューサに矩形波の駆動信号を与えることよって駆動振動を励振する発振駆動回路であって、前記物理量トランスデューサからの電流信号を電圧信号に変換する駆動用電流/電圧変換増幅回路と、前記駆動用電流/電圧変換増幅回路からの電圧信号が入力ノードに入力され、第1の出力ノードから駆動信号が出力され、第2のノードから同期検波用参照信号が出力されるコンパレータと、を有し、前記コンパレータは、前記駆動用電流/電圧変換増幅回路からの前記電圧信号を所定電圧と比較する差動部と、前記差動部の出力信号を受け、電圧振幅を可変に調整して出力する第1の出力部と、前記差動部の出力信号を受け、電圧振幅が固定された前記同期検波用参照信号を出力する第2の出力部と、を有する。
本発明では、物理量トランスデューサを矩形波で駆動する方式を採用する。この方式は、物理量トランスデューサを所定周波数の矩形波(3次、5次等の高調波成分が含まれる)で駆動した場合でも、物理量トランスデューサ自体がもつ周波数フィルタ作用によって、不要な高調波が低減され、目的とする周波数(共振周波数)の駆動信号が得られることを利用している。物理量トランスデューサを矩形波で駆動すると、ゲインコントロールアンプ(GCA)では、その矩形波の駆動信号の振幅を調整すればよく、一方、同期検波用参照信号は、その矩形波の駆動信号に基づいて生成する(例えば、その駆動信号に同期して電源電圧間でフルスイングする矩形波を生成する)ことができる。つまり、共に駆動信号に基づいた動作であり、矩形波信号の振幅に関する処理が異なるだけである。よって、このような動作は、1入力/2出力のコンパレータによって実現できる。すなわち、駆動信号(入力電圧信号)を所定電圧と比較する差動部(H/Lのいずれを出力するかを決定する差動回路)を共通化し、この共通の差動部の出力信号を受ける第1および第2の出力部を設け、第1の出力部の出力信号の電圧振幅を可変に調整してGCAの機能を実現し、一方、第2の出力部の出力信号(すなわち同期検波用参照信号)の電圧振幅は固定化する(例えば電源電圧間でフルスイングさせる)。差動部を共用化しているため、差動段に関して、共用化をしない場合に比較して回路の占有面積は約1/2となり、同様に消費電力も低減される。高精度化のためには、差動部の動作電流としてかなり大きな電流が必要であることから、差動部の共用化によって大きな省電力化の効果を得ることができる。また、回路の共用化によって、駆動発振ループ内の発振駆動信号の位相と同期検波用参照信号(同期クロック)の位相とが揃うことになり、位相ずれは極小となるため、物理量測定装置における検出精度が向上する。
(2)本発明の発振駆動回路の他の態様では、前記発振ループ内の利得を自動調整する自動利得制御回路を有し、前記コンパレータは、前記自動利得制御回路からの利得制御信号に基づいて、前記発振ループが発振定常状態であるときには、前記第1の出力部から出力される矩形波信号の電圧振幅を、前記発振ループの利得が1になるように制御し、前記第2の出力部は、前記発振駆動回路の電源電圧レベルの、前記同期検波用参照信号としての矩形波信号を出力する。
発振ループの利得を自動調整する自動利得制御回路(AGC回路)が設けられ、発振定常状態では、このAGC回路のゲイン制御信号によって第1の出力部の出力信号の電圧利得が1に調整される。この点で、差動部と第1の出力部はゲインコントロールアンプ(GCA)として機能している。また、第2の出力部の出力信号については特に電圧振幅の調整を行わず、よって、駆動回路の電源電圧レベル(例えばVDDとグランド)の矩形波信号(同期検波用参照信号)が得られる。この点で、差動部と第2の出力部は、同期検波用参照信号(同期クロック)を生成するクロック生成器として機能する。
(3)本発明の発振駆動回路の他の態様では、前記第1の出力ノードと前記物理量トランスデューサとを結ぶ第1の信号経路に設けられた第1のループ切換用スイッチと、前記第2の出力ノードと前記物理量トランスデューサとを結ぶ第2の信号経路に設けられた第2のループ切換用スイッチと、を有し、前記第1のループ切換用スイッチおよび第2のループ切換用スイッチは相補的にオンされ、第1のループ切換用スイッチがオンしたときには、前記第1の信号経路を経由する第1の発振ループが形成され、前記第2のループ切換用スイッチがオンしたときには前記第2の信号経路を経由する第2の発振ループが形成され、発振起動過程では前記第2のループ切換用スイッチをオンし、前記第2の発振ループの利得を1より大きくして前記物理量トランスデューサを励振し、発振定常状態では前記第1のループ切換用スイッチをオンし、利得が1になるように調整された前記第1の発振ループによって前記物理量トランスデューサに前記駆動振動を励振する。
本態様では、第2の出力部は、同期検波用参照信号を生成する手段としてのみならず、第2の発振ループを構成する要素として機能する。第2の発振ループは、発振起動過程(発振定常状態に移行する前の過渡的な状態)において、発振定常状態を高速に実現するために用いられ、第2の発振ループの利得(ゲイン)は1以上に設定される。第1の発振ループは、発振定常状態において使用され、ループ利得(ゲイン)は1に設定される。第1/第2の発振ループの切り換えは、第1/第2のループ切換用スイッチを相補的にオンすることによって行う。ループ利得を1より大きく設定した第2の発振ループをもつことから、発振起動過程から発振定常状態への移行期間を短縮することができ、高速な発振駆動が可能となる。
(4)本発明の発振駆動回路の他の態様では、前記第1のループ切換用スイッチおよび第2のループ切換用スイッチは、前記自動利得制御回路に含まれる発振検出器から出力される発振検出信号に基づいて相補的にオンされる。
第1/第2のループ切換用スイッチのオン/オフを、自動利得制御回路(AGC回路)に含まれる発振検出器によって制御するものである。AGC回路では、例えば、発振ループ内の信号を整流し、その直流レベルを検出する回路が設けられる。その直流レベルによって発振検出も行うことができる。この点に着目し、AGC回路内の発振検出器からの発振検出信号に基づいて、ループの状態に応じて発振ループを切換える。余分な回路を付加することなくループ切換用スイッチのオン/オフを制御することができる。
(5)本発明の発振駆動回路の他の態様では、前記第2の出力部における、高電位電源ノードと第2の出力ノードを結ぶ電流経路および低電位電源ノードと前記第2の出力ノードとを結ぶ電流経路の少なくとも一方の電流量を制限する電流制限回路を有する。
第2の出力部を経由する第2の発振ループの利得(ゲイン)は1より大きいため、発振信号の電圧振幅が大きく、過度の電流が物理量トランスデューサ(水晶振動子や圧電素子等)に流れることがあり、この場合、物理量トランスデューサにおいて振動子が折れる等の破壊が生じる場合がある。そこで、第2の出力部の電流能力を制限するための電流制限回路を設ける(例えば、この電流制限回路によって出力段の電源電流を定電流化する)。本態様によれば、簡単な回路的工夫によって、過大な電流が流れることによる物理量トランスデューサの破壊を効果的に防止することができる。
(6)本発明の発振駆動回路の他の態様では、前記発振駆動回路は、通常動作モードと低消費電力モードの少なくとも2つの動作モードを有し、前記低消費電力モードが選択されると、前記発振駆動回路内の一部の回路がオフし、かつ、前記第2のループ切換用スイッチがオンして、前記第2の発振ループの利得を1より大きくして前記物理量トランスデューサを励振する。
発振駆動回路の低消費電力化を目的として、必要時以外は、不要な回路の動作を停止(オフ)させる低消費電力モード(スリープモード,待機モードとも呼ばれる)を設ける。差動部の共用化による省電力化に加えて、さらなる消費電力の低減が可能となる。また、通常動作モード(角速度等の物理量の検出を行うモード)への高速復帰を可能とするために、低消費電力モード時には、第2のループ切換用スイッチをオンさせ、第2の発振ループの利得を1より大きくして物理量トランスデューサを励振する。すなわち、低消費電力モード時には、発振起動時と同様の励振状態が維持されており、よって、発振定常状態への高速な移行が可能である。
(7)本発明の発振駆動回路の他の態様では、前記コンパレータの前記第1の出力部から出力される矩形波信号の電圧振幅は、発振起動過程では、前記発振ループの利得が1より大きくなるように調整され、発振定常状態では、前記発振ループの利得が1になるように調整される。
上述の(3),(4)の態様では、発振起動過程と発振定常状態に応じて発振ループを切り換えていたが、本態様では、設けられる発振ループは一つ(第1の出力部を含む発振ループのみ)である。その代わりに、第1の出力部の出力信号の電圧振幅を、発振起動過程と発振定常状態に応じて切換える。発振起動過程では、発振ループの利得を1より大きくすることによって、発振に必要な振幅をすばやく得ることができ、したがって、発振定常状態への高速な移行が可能となる。
(8)本発明の発振駆動回路の他の態様では、前記第1の出力部の高電位側電源ノードに、前記発振ループの利得が1になるように調整するための第1の電源電圧を供給する第1の電源電圧切換用スイッチと、前記第1の出力部の高電位側電源ノードに、前記発振ループの利得が1より大きくなるように調整するための第2の電源電圧を供給するための第2の電源電圧切換用スイッチと、を有し、前記第1の電源電圧切換用スイッチと前記第2の電源電圧切換用スイッチは相補的にオンされ、定常発振状態では、前記第1の電源電圧切換用スイッチがオンされ、発振起動過程では、前記第2の電源電圧切換用スイッチがオンされる。
上述の(7)の態様において、第1の出力部の出力信号の電圧振幅を切り換えるために、電源電圧をスイッチングする。第1および第2の電源電圧切換用スイッチを設け、第1の電源電圧切換用スイッチのオン時には、発振ループの利得が1になるように調整するための第1の電源電圧が供給される。第2の電源電圧切換用スイッチのオン時には、発振ループの利得が1より大きくなるように調整するための第2の電源電圧が供給される。
(9)本発明の発振駆動回路の他の態様では、前記第1の出力部における、高電位電源ノードと前記第1の出力ノードを結ぶ電流経路および低電位電源ノードと前記第1の出力ノード(Y1)とを結ぶ電流経路の少なくとも一方の電流量を制限する電流制限回路を有する。
上述の(7),(8)の態様において、発振起動過程時に第1の出力部の出力信号の電圧振幅を増大させて発振ループの利得(ゲイン)を1より大きくした場合、過度の電流が物理量トランスデューサ(水晶振動子や圧電素子等)に流れ、物理量トランスデューサにおいて振動子が折れる等の破壊が生じる場合がある。そこで、第1の出力部の電流能力を制限するための電流制限回路を設ける(例えば、この電流制限回路によって出力段の電源電流を定電流化する)。本態様によれば、簡単な回路的工夫によって、過大な電流が流れることによる物理量トランスデューサの破壊を効果的に防止することができる。
(10)本発明の発振駆動回路の他の態様では、前記発振駆動回路は、通常動作モードと低消費電力モードの2つの動作モードを有し、前記低消費電力モードが選択されると、前記発振駆動回路内の一部の回路がオフし、かつ、前記コンパレータの前記第1の出力部から出力される矩形波信号の電圧振幅は、前記発振ループの利得が1より大きくなるように調整される。
上述の(7)〜(9)のいずれかの態様において、発振駆動回路の低消費電力化を目的として、必要時以外は、不要な回路の動作を停止(オフ)させる低消費電力モード(スリープモード,待機モードとも呼ばれる)を設けるものである。差動部の共用化による省電力化に加えて、さらなる消費電力の低減が可能となる。また、通常動作モード(角速度等の物理量の検出を行うモード)への高速復帰を可能とするために、低消費電力モード時には、第1の出力部の電圧振幅を増大させて発振ループの利得が1より大きくなるようにして物理量トランスデューサを励振する。すなわち、低消費電力モード時には、発振起動時と同様の励振状態が維持されており、よって、発振定常状態への高速な移行が可能である。
(11)本発明の発振駆動装置は、発振駆動回路と、前記発振駆動回路によって励振される前記物理量トランスデューサと、を有する。
本発明の発振駆動回路は小型かつ低消費電力であり、発振駆動装置も同様の効果を得ることができる。特に、物理量トランスデューサとして水晶振動子を用いた場合には、さらなる小型化と発振精度の向上を図ることができる。
(12)本発明の物理量測定回路の一態様は、本発明の発振駆動回路と、前記物理量トランスデューサからの電流信号を電圧信号に変換する検出用電流/電圧変換増幅回路と、前記検出用電流/電圧変換増幅回路の後段に設けられた、前記発振駆動回路からの前記同期検波用参照信号に基づいて同期検波を行う同期検波回路と、を含む検出回路と、を有する。
本発明の発振駆動回路は小型かつ低消費電力であり、物理量測定回路も同様の効果を得ることができる。特に、物理量トランスデューサとして水晶振動子を用いた場合には、さらなる小型化と、発振精度ならびに検出精度の向上を図ることができる。
(13)本発明の物理量測定装置の他の態様では、本発明の物理量測定回路と、前記発振駆動回路によって励振される前記物理量トランスデューサと、を有する。
本発明の発振駆動回路は小型かつ低消費電力であり、物理量測定装置も同様の効果を得ることができる。特に、物理量トランスデューサとして水晶振動子を用いた場合には、さらなる小型化と、発振精度ならびに検出精度の向上を図ることができる。
(14)本発明の電子機器の一態様では、本発明の発振駆動装置を搭載する。
本発明の発振駆動装置は小型かつ低消費電力である。この発振駆動装置を電子機器に搭載することによって、小型かつ高性能な電子機器を実現できる。
(15)本発明の電子機器の他の態様では、本発明の物理量測定装置を搭載する。
本発明の物理量測定装置は小型かつ低消費電力である。この物理量測定装置を電子機器に搭載することによって、小型かつ高性能な電子機器を実現できる。
本発明の少なくとも一つの実施態様によれば、例えば、以下の効果を得ることができる。
(1)ゲインコントロールアンプ(GCA)および同期検波用参照信号を生成する回路(コンパレータ等)における回路の共用化が実現され、発振駆動回路の小型化かつ省電力化が可能である。
(2)回路の共用化によって、駆動発振ループ内の発振駆動信号の位相と同期検波用参照信号(同期クロック)の位相とが揃うことになり、位相ずれは極小となるため、物理量測定装置における検出精度が向上する。
(3)発振定常状態への高速な移行が可能となる。
(4)物理量トランスデューサに過剰な電流が流れることによる物理量トランスデューサの破壊の防止も可能である。
(5)低消費電力モードによる、さらなる低消費電力化が可能である。
(6)低消費電力から通常動作モードへの高速な復帰も可能となる。
(7)物理量トランスデューサとして水晶振動子を利用することにより、物理量の検出精度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成のすべてが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
(第1の実施形態)
本実施形態では、本発明の主要な実施形態の概要を説明する。図1は、本発明の物理量測定装置(発振駆動回路、検出回路ならびに物理量トランスデューサを含む)の構成を示す回路図である。以下、本実施形態の物理量測定装置の主要な構成と動作について、順に説明する。
(発振起動時および安定発振時の発振条件)
発振駆動回路200は、発振ループによって物理量トランスデューサ400を駆動する。本実施形態の発振駆動回路200では、高速な起動を可能とするため、発振起動時においてループゲインを1より大きく設定する。すなわち、発振起動時における発振条件は、ループゲイン>1、かつ、ループ内の位相=360度・n(nは整数)を満足することである。安定発振時の発振条件は、ループゲイン=1、かつ、ループ内の位相=360度・n(nは整数)を満足することである。
(発振駆動回路の電源電圧について)
図1の発振駆動回路200は、VDD(高電位電源)とGND(接地電位:低電位電源)との間で動作する。但し、GND(接地電位)の代わりにアナロググランド(AGND:回路の基準電位であり、GNDと一致するとは限らない)を用いることもあり得る。具体的には、物理量トランスデューサ(振動子)400の種類に応じて、使用できる電源電位が異なる。
物理量トランスデューサ400が容量結合型のトランスデジューサ(内部等価回路において、信号経路に直流阻止コンデンサが介在する構成)では、直流がカットされていることから、発振ループの直流レベル(バイアス点)は回路動作に関係なく、発振ループの駆動信号の電圧振幅を調整できればよいことになる。よって、例えば、低電位電源として、基本的には任意の電位(GND,AGNDを含む)を使用することができる。
物理量トランスデューサ400が可変抵抗型トランスデューサである場合、発振ループのバイアス電圧を所望レベルに設定する必要があることから、このために所望レベルのアナロググランド(AGND:回路内の基準電圧)を使用するのが一般的である。
また、電源方式としては、片電源方式(正電源のみを用いる方式)と、両電源方式(正および負の双方の電源を用いる方式)とがある。後者の方式は、特に精度を重視する場合に使用される。
本発明では、上述の電源の形態のいずれも採用が可能である。図1(以降の図でも同じ)では、物理量トランスデューサ400は容量結合型トランスデューサであり、片電源方式を採用し、発振駆動回路200は、VDD(例えば5V)とGND(接地電位)間で動作するものとして説明する。
(矩形波による駆動)
本発明では、物理量トランスデューサを矩形波で駆動する方式を採用する。この方式は、物理量トランスデューサを所定周波数の矩形波(3次、5次等の高調波成分が含まれる)で駆動した場合でも、物理量トランスデューサ自体がもつ周波数フィルタ作用によって、不要な高調波が低減され、目的とする周波数(共振周波数)の駆動信号が得られることを利用している。
(物理量測定装置の全体構成と発振駆動回路における差動部の共用について)
図1に示されるように、物理量測定装置は、物理量トランスデューサ400を矩形波の駆動信号で発振駆動するための発振駆動回路200と、物理量トランスデューサ400からの検出信号(物理量の変化を示す電流信号)を検出する検出回路100と、を含む。検出回路100は、初段の電流/電圧変換増幅回路(OPB)と、移相器106と、同期検波回路108と、ローパスフィルタ(LPF)110と、を有する。
発振駆動回路200は、駆動用電流/電圧変換増幅回路(OPA)と、発振ループの利得(ゲイン)を自動的に調整するための自動利得調整回路(以下、AGC回路という)40と、1入力2出力のコンパレータ50と、を有している。
このコンパレータ50は、ゲインコントロールアン(GCA)の機能と、同期検波用参照信号を生成する同期クロック生成回路としての機能を併せ持った、差動部共通の2段出力型コンパレータである(以下、このコンパレータを、複合型コンパレータという場合がある)。
なお、発振駆動回路200には、物理量トランスデューサ400が接続される。物理量トランスデューサ400の種類は特に限定されるものではないが、Q値が高い水晶振動子を用いることによって、発振駆動装置の高精度化ならびに小型化を図ることができる。図中、S1,S2は物理量トランスデューサ400の発振駆動端子であり、S3,S4は物理量トランスデューサ400の検出端子である。
発振駆動回路200の初段に設けられる駆動用電流/電圧変換増幅回路(OPA)は、帰還抵抗Rf,帰還容量Rfならびにオペアンプ10からなり、ローパスフィルタ特性をもつ積分型の電流/電圧変換アンプである。この駆動用電流/電圧変換増幅回路(OPA)は、発振ループの構成要素の一つであり、物理量トランスデューサ400からの電流信号を電圧信号に変換する。ローパスフィルタ特性をもつことによって不要な発振を効果的に防止することができる。また、帰還抵抗Rfおよび帰還容量Rfの値を適切な値とすることによって、所定周波数の信号に所定量の位相回転を与えることも可能である。
AGC回路40は、発振定常状態において、発振ループの利得(ループゲイン)が1になるように自動調整する機能をもち、その構成要素として、全波整流器42および積分器46を含む。このAGC回路40には、さらに発振検出器が含まれることがある。
コンパレータ50は、発振ループの利得を調整するためのゲインコントロールアンプ(GCA)の機能と、同期検波用参照信号(同期クロック)PErefの作成機能とを有する複合型のコンパレータであり、共用化された差動部(差動回路)51と、第1の出力部(出力回路)53と、第2の出力部(出力回路)63と、を有する。
駆動用電流/電圧変換増幅回路(OPA)からの電圧信号(Vin)は、コンパレータ50の入力ノード(Y1)に入力される。なお、駆動用電流/電圧変換増幅回路(OPA)からの電圧信号(Vin)は、コンパレータ50に直接に入力されてもよく、あるいは、移相器等を経由してコンパレータに入力されてもよい。
また、第1の出力ノード(Y2)から、物理量トランスデューサ400を発振駆動するための駆動信号が出力され、第2のノード(Y3)から、同期検波用参照信号(PEref)が出力される。
共用化された差動部(差動回路)51は、駆動用電流/電圧変換増幅回路(OPA)からの電圧信号(Vin)を所定電圧(VR0とする)と比較し、これによって、H/Lのいずれを出力するかを決定する。
また、第1の出力部53は、差動部51の出力信号を受け、電圧振幅を可変に調整して出力する。すなわち、発振定常状態では、AGC回路40のゲイン制御信号VCTによって第1の出力部の出力信号の電圧利得が1になるように調整される。差動部51および第1の出力部53はゲインコントロールアンプ(GCA)の役割を果たす。
また、第2の出力部63の出力信号については特に電圧振幅の調整を行わず、よって、駆動回路200の電源電圧レベル(例えばVDDとグランド(GND))の矩形波信号(これが同期検波用参照信号PErefとなる)が得られる。この点で、差動部51と第2の出力部63は、同期検波用参照信号(同期クロック)を生成するクロック生成器として機能する。
このように、図1の複合型コンパレータ50は、ゲインコントロールアンプ(GCA)の機能と、同期検波用参照信号(同期クロック)PErefの作成機能とを併せ持っている。
ここで、図2の比較例の構成を参照する。図2は、図1の本発明の物理量測定装置に対する比較例(本発明前に本発明の発明者によって検討された回路であり、従来例ではない)の構成を示す回路図である。図2において、図1と共通する部分には、原則として同じ参照符号を付してある。
図2に示すように、比較例の場合、ゲインコントロールアンプ(GCA)70と、同期検波用参照符号(PEref)を作成するコンパレータ75と、が並列に設けられている。
ゲインコントロールアンプ(GCA)70は、差動部71および出力振幅を可変に調整可能な出力部73を有する。同様に、コンパレータ75は、差動部77および出力振幅が固定の出力部79を有する。
図1および図2に記載の発振駆動回路200を比較すると、以下の点が明らかである。すなわち、図1の発振駆動回路200では、差動部51が共用化されている。共用化された差動部51の出力信号を受ける第1および第2の出力部(53,63)が設けられている。図2の回路では、ゲインコントロールアンプ(GCA)70と、同期検波用参照符号(PEref)を作成するコンパレータ75とが並列に存在していたが、図1の回路では、それら2つの機能ブロックが一体化されて複合型コンパレータ50に集約されている。
差動部(差動回路)51の共用化によって、差動段の占有面積が約半分になり、消費電力も約半分となり、発振駆動回路200の小型化が可能である。高精度化のためには、差動段の動作電流としてかなり大きな電流が必要であることから、差動部の共用化によって大きな省電力化の効果を得ることができる。
また、回路の共用化によって、駆動発振ループ内の発振駆動信号の位相と同期検波用参照信号(同期クロック)の位相とが揃うことになり、位相ずれは極小となるため、物理量測定装置における検出精度が向上する。
図1の発振駆動回路200において、差動部の共用化が可能となる理由は以下のとおりである。すなわち、図1の発振駆動回路200では、物理量トランスデューサを矩形波で駆動する方式を採用する。この方式は、物理量トランスデューサを所定周波数の矩形波(3次、5次等の高調波成分が含まれる)で駆動した場合でも、物理量トランスデューサ400自体がもつ周波数フィルタ作用によって、不要な高調波が低減され、目的とする周波数(共振周波数)の駆動信号が得られることを利用している。
物理量トランスデューサ400を矩形波で駆動すると、ゲインコントロールアンプ(GCA)70では、その矩形波の駆動信号の振幅を調整すればよく、一方、同期検波用参照信号は、その矩形波の駆動信号に基づいて生成する(例えば、その駆動信号に同期して電源電圧間でフルスイングする矩形波を生成する)ことができる。つまり、共に矩形波の駆動信号に基づいた動作であり、矩形波の駆動信号の振幅に関する処理が異なるだけである。よって、このような動作は、1入力/2出力のコンパレータによって実現することができる。
すなわち、駆動信号(入力電圧信号Vin)を所定電圧(VR0)と比較する差動部(H/Lのいずれを出力するかを決定する差動回路)51を共通利用することとし、この共通の差動部51の出力信号を受ける第1および第2の出力部(53,63)を設け、第1の出力部53の出力信号の電圧振幅を、AGC回路40からのゲイン制御信号(VCT)に基づいて可変に調整できるようにし、これによって、ゲインコントロールアンプ(GCA)70の機能を実現する。
一方、第2の出力部63の出力信号(すなわち同期検波用参照信号PEref)の電圧振幅は固定化する(例えば電源電圧(VDD−GND)間でフルスイングさせる)。
差動部51を共用化しているため、差動段に関して、回路の占有面積は図2に比べて約1/2となり、消費電力も低減される。高精度化のためには、差動部の動作電流としてかなり大きな電流が必要であることから、差動部の共用化によって大きな省電力化の効果を得ることができる。
以下、図1の検出回路100の動作を説明する。通常動作時には、発振駆動回路200を含む発振ループが構成され、その発振ループによって物理量トランスデューサ(振動子)400に所定方向の駆動振動が生じる。ここでは、発振駆動周波数をfdとする。
物理量トランスデューサ400が回転すると、その回転に起因して駆動振動と直交する方向に生じるコリオリ力に対応した交流電流信号(Ia(DET),Ib(DET))が生成され、その交流電流信号(Ia(DET),Ib(DET))は各々、検出回路10の初段の電流/電圧変換増幅回路(OPB)に入力される。
但し、交流電流信号(Ia(DET),Ib(DET))には、駆動振動の漏れ成分(不要信号)が重畳されている。交流電流信号(Ia(DET),Ib(DET))は駆動振動と直交する方向に生じることから、交流電流信号(Ia(DET),Ib(DET))の位相と不要信号(駆動振動成分)の位相は90度の差がある(周波数は共に駆動周波数fdである)。
不要成分を除去するために、同期検波回路108にて同期検波を行う。同期検波では、発振駆動回路200からの同期検波用参照信号(REref)に同期して行われる。
同期検波を行うための条件は、同期検波用参照信号(REref)の周波数(fd)が検出回路100に入力される交流電流信号(Ia(DET),Ib(DET))の周波数(fd)に等しく、かつ双方の位相が同期していること、ならびに、除去される不要信号(駆動振動の漏れ成分)の位相は、同期検波用参照信号(REref)の位相と90度の差があることである。
検出回路100の移相器106は、上記の位相条件を満足するように、検出用電流/電圧変換増幅回路(OPA)の出力信号に対して所定の位相回転を与える(但し、この移相処理が必須であるとは限らない)。また、必要に応じて、初段の電流/電圧変換増幅器(OPB)において、周波数fdの信号について所定の位相回転を与える。発振駆動回路200においても、同様に、必要に応じて、初段の駆動用電流/電圧変換増幅回路(OPA)において、周波数fdの信号について所定の位相回転を与える。
同期検波回路108にて同期検波を行うと、所望信号(検出信号成分)は、直流および2fd(fdは、同期検波用参照信号(REref)の周波数))の周波数帯域(上側波帯と下側波帯)に現れ、不要信号(駆動振動の漏れ成分)は2fdの周波数帯域に現れる。したがって、ローパスフィルタ110によって2fdの周波数帯の成分を除去することによって、所望の検出信号VDET(直流)を得ることができる。
(発振ループの切り換えによる発振起動時間の短縮および過電流対策について)
図3(A)〜図3(C)の各々は、本発明の発振駆動回路における、発振ループの切り換えによる発振起動時間の短縮および過電流対策について説明するための図である。
図1の発振駆動回路200では、第2の出力部63の出力信号は、同期検波用参照信号(PEref)としてのみ利用されていた。図3の発振駆動回路200では、さらに改良を加え、第2の出力部63を含む第2の発振ループ(RP2)を構成できるようにしている。そして、発振起動過程においては、その第2の発振ループ(RP2)を経由して、ループ利得を1より大きくして物理量トランスデューサ400を励振する。これによって、発振起動過程から定常発振状態への移行を高速化することができる。
第1の発振ループ(出力部53を含む発振ループ)RP1と第2の発振ループRP2の切り換えを行うために、図3(A)に示すように、第1/第2のループ切換用スイッチSW1,SW2)をもつスイッチ回路SWが設けられる。
スイッチSWにおける第1/第2のループ切換用スイッチ(SW1,SW2)は、AGC回路40に設けられる発振検出器44からの発振検出信号に基づいて、相補的にオン/オフされる。
図3(B)に示すように、発振起動過程(発振定常状態に移行する前の過渡的な状態)においては、第2の発振ループRP2(図中、太い実線で示される)が選択される。第2の出力部63の出力信号の電圧振幅は電源電圧間でフルスイングすることから、第2の発振ループの利得(ゲイン)は1以上になる。
図3(C)に示すように、発振定常状態においては、第1の発振ループRP1(図中、太い実線で示される)が選択される。第1の発振ループRP1のループ利得(ゲイン)は、AGC40によって1になるように制御される。
このように、図3の発振駆動回路200は、ループ利得を1より大きく設定した第2の発振ループRP2をもつことから、発振起動過程から発振定常状態への移行期間を短縮することができ、高速な発振駆動が可能となる。
また、第1/第2のループ切換用スイッチ(SW1,SW2)のオン/オフを、自動利得制御回路(AGC回路)40に含まれる発振検出器44によって制御しているため、余分な回路を付加することなく、第1/第2のループ切換用スイッチ(SW1,SW2)のオン/オフを制御することができる。AGC回路40は、図1に示すように、発振ループ内の信号を整流する全波整流器42および積分回路(直流レベルを検出する回路)46が設けられる。その直流レベルを監視すれば発振状態の検出も行うことができる。この点に着目し、AGC回路40内の発振検出器44からの発振検出信号に基づいて、ループの状態に応じて第1/第2の発振ループ(RP1,RP2)を切換えることができる。
また、図3(A)〜図3(C)において、第2の出力部53(および第1の出力部63)においては、定電流源によって電源電流Iが一定の電流に制限されている。これによって、駆動時の過電流によって物理量トランスデューサ400が破壊されるような事態が生じないようにしている(過電流対策)。
特に、第2の出力部63を経由する第2の発振ループ(RP2)の利得(ゲイン)は1より大きいため、発振駆動信号の電圧振幅が大きく、過度の電流が物理量トランスデューサ(水晶振動子や圧電素子等)400に流れることがあり、この場合、物理量トランスデューサ400において振動部分が折れる等の破壊が生じる場合がある。そこで、第2の出力部63(ならびに第1の出力部53)の電流能力を制限するための電流制限回路(ここでは定電流源による出力ノードY3(およびY2)の電流を制限する回路を指す)を設けて、過電流が流れないようにする。
第2の出力部63に関して、出力電流の制限の態様としては、高電位電源ノードと第2の出力ノード(Y3)を結ぶ電流経路および低電位電源ノードと第2の出力ノードとを結ぶ電流経路の少なくとも一方の電流量を制限する態様が考えられる。
このように、簡単な回路的工夫によって、過大な電流が流れることによる物理量トランスデューサ400の破壊を効果的に防止することができ、これによって、物理量測定装置(発振駆動回路を含む)の信頼性が向上する。
(低消費電力モード:スリープモードの採用)
図4は、低消費電力モードの設定が可能な発振駆動回路の構成を示す回路図である。図4の発振駆動回路200は、図3の発振駆動回路の構成に、さらにスリープモード制御回路700を付加した構成を有する。
低消費電力モード(スリープモード:待機モードと呼ばれることもある。以下、スリープモードという)は、以下のように利用される。例えば、物理量測定装置がカメラの手振れ補正に用いられる場合に、例えばレリーズスイッチが数秒間押されないときに、撮影が一時的に中断されていると判断して回路の一部を非動作状態として消費電力を削減する。
図4の発振駆動回路では、スリープモード制御回路700からのスリープ制御信号(SLEEP)が例えば、LからHに変化すると、AGC回路40が非動作(オフ)状態となる。図中、点線の×印は、AGC回路40がオフしていることを示している。
図4の回路構成の場合、差動部の共用化による省電力化に加えて、スリープモードの採用によるさらなる消費電力の低減が可能となる。
また、スリープモードを採用する場合、通常動作モードへの高速な復帰を可能とすることが重要である(特に、水晶振動子を利用する場合には、この点が重要となる)。スリープモード時に、発振ループを停止させてしまうと、次の発振起動時に、発振定常状態を実現するまでに時間がかかる。
そこで、図4の発振駆動回路200では、通常動作モード(角速度等の物理量の検出を行うモード)への高速復帰を可能とするために、スリープモード時には、第2のループ切換用スイッチSW2をオンさせ、第2の発振ループRP2(図4において、太い実線で示されている)の利得を1より大きくして物理量トランスデューサ400を励振する。
これによって、スリープモード時には、発振起動時と同様の励振状態が維持されることになる。よって、発振定常状態への高速な移行が可能である。
(発振ループは一つとし、第1の出力部の電圧振幅を発振状態や動作モードに基づいて切り換える態様)
図5は、発振駆動回路の他の態様(第1の出力部の電圧振幅を発振状態や動作モードに基づいて切り換える態様)示す回路図である。
図3および図4の態様では、発振起動過程と発振定常状態に応じて第1/第2の発振ループ(RP1,RP2)を切り換えていたが、本態様では、設けられる発振ループは一つ(第1の出力部を含む発振ループのみ)である。
その代わりに、第1の出力部53の出力信号の電圧振幅を、発振起動過程と発振定常状態に応じて切換える。すなわち、発振起動過程では、発振ループの利得を1より大きくすることによって、発振定常状態への高速な移行が可能となる。
このような動作を可能とするために、図5の発振駆動回路200では、第1の出力部53の高電位側電源ノードに、発振ループの利得が1になるように調整するための第1の電源電圧(VCT)を供給する第1の電源電圧切換用スイッチ(SW3)と、第1の出力部53の高電位側電源ノードに、発振ループの利得が1より大きくなるように調整するための第2の電源電圧(Vx)を供給するための第2の電源電圧切換用スイッチSW4と、を設ける。
第1/第2の電源電圧切換用スイッチ(SW3,SW4)は、AGC回路40内の発振検出器44からの発振検出信号に基づいて相補的にオンされる。すなわち、定常発振状態では、第1の電源電圧切換用スイッチSW3がオンされ、発振起動過程では、第2の電源電圧切換用スイッチSW4がオンされる。
図5は、発振起動過程の状態を示している。すなわち、第2の電源電圧切換用スイッチSW4がオンされ、第1の発振ループRP1の利得を1より大きくして物理量トランスデューサ400を励振している。なお、図5において、発振起動過程時に使用される経路を太い実線で示している。
図5の態様においても、図3,図4の態様と同様に、発振起動過程から発振定常状態への高速な移行が可能である。
また、図5の発振駆動回路200において、図3,図4の場合と同様に、過電流対策を施している。
すなわち、図5の発振駆動回路において、発振起動過程時に第1の出力部53の出力信号の電圧振幅を増大させて発振ループの利得(ゲイン)を1より大きくしたとき、過電流が物理量トランスデューサ(水晶振動子や圧電素子等)に流れ、物理量トランスデューサにおいて振動子が折れる等の破壊が生じる場合がある。
そこで、第1の出力部53の電流能力を制限するための電流制限回路(ここでは、出力段の電源電流を定電流化する定電流回路が相当する)を設ける。本態様によれば、簡単な回路的工夫によって、過大な電流が流れることによる物理量トランスデューサの破壊を効果的に防止することができる。
第1の出力部53に関して、出力電流の制限の態様としては、高電位電源ノードと第1の出力ノード(Y2)を結ぶ電流経路および低電位電源ノードと第1の出力ノード(Y2)とを結ぶ電流経路の少なくとも一方の電流量を制限する態様が考えられる。
このように、簡単な回路的工夫によって、過大な電流が流れることによる物理量トランスデューサ400の破壊を効果的に防止することができ、これによって、物理量測定装置(発振駆動回路を含む)の信頼性が向上する。
(図5の回路構成において、さらにスリープモードを設ける態様)
図6は、発振駆動回路の他の態様(図5の回路に、スリープモードを設ける態様)を示す回路図である。
図6の発振駆動回路200では、発振駆動回路の低消費電力化を目的として、必要時以外は、不要な回路の動作を停止(オフ)させるスリープモードを設定可能とする。すなわち、スリープモード制御回路700を設ける。スリープ信号(SLEEP)がLからHに経変化すると、AGC回路40および第2の出力部(出力回路)63がオフする。これによって、差動部51の共用化による省電力化に加えて、さらなる消費電力の低減が可能となる。
特に、第2の出力部(出力回路)63がオフすることによって、同期検波用参照信号(PEref)の生成が停止されて、同期検波回路108(図1参照)の動作が自動的に停止するため、消費電力の削減効果はさらに高まる。
また、図6の発振駆動回路200では、通常動作モード(角速度等の物理量の検出を行うモード)への高速復帰を可能とするために、スリープモード時には、第1の出力部53の電圧振幅を増大させて発振ループの利得が1より大きくなるようにして物理量トランスデューサを励振する。図6において、このとき使用される経路を太い実線で示している。
これによって、スリープモード時においては、発振起動時と同様の励振状態が維持されており、よって、発振定常状態への高速な移行が可能である。
(第2の実施形態)
本実施形態では、複合型コンパレータ(差動部共通の2段出力型コンパレータ)51の具体的な回路構成例について説明する。
(複合型コンパレータの具体的な回路構成例)
図7は、複合型コンパレータの具体的な回路構成の一例を示す回路図である。図示されるように、コンパレータ51は、定電流源ISと、差動部(差動回路)QS(図1〜図6の参照符号51に相当する)と、第1/第2の出力部(Pout1,Pout2:図1〜図6の参照符号53,63に相当する)と、を有する。
定電流源ISは、定電流I2を生成する定電流回路(QL)と、NMOSトランジスタ(M1,M2)と、PMOSトランジスタ(M3)と、を有する。NMOSトランジスタ(M1,M2)はカレントミラーを構成する。
差動部(QS)は、動作電流を供給するPMOSトランジスタM4と、差動対トランジスタ(M5,M6)と、カレントミラーからなる負荷トランジスタ(M7,M8)と、を有する。
差動部(QS)は、駆動用電圧/電流変換増幅回路(OPA)からの電圧信号Vinを基準電圧(VR0)と比較し、比較結果に応じてH/Lの信号を出力する。
第1の出力部(Pout1:図1の参照符号53に相当)は、AGC回路40からのゲイン制御回路(VCT)が高電位電源電圧として供給されるPMOSトランジスタM9と、差動部(QS)のシングルエンド出力を受けるNMOSトランジスタM10と、を有する。
第1の出力部(Pout1)の出力信号の電圧振幅は、AGC回路40からのゲイン制御回路(VCT)に応じて調整され、これによって、発振定常状態では、ループゲインが1になるように調整される。
同様に、第2の出力部(Pout2:図1の参照符号63に相当)は、発振駆動回路200の電源電圧(VDD)がソースに供給されるPMOSトランジスタM11と、差動部(QS)のシングルエンド出力を受けるNMOSトランジスタM12と、を有する。第2の出力部(Pout2)の出力信号の電圧振幅は固定であり、その出力信号が、同期検波用参照信号(PEref)となる。
定電流源(IS)のPMOSトランジスタM3と、差動部(QS)の動作電流を供給するPMOSトランジスタM4、第1の出力部(Pout1)のPMOSトランジスタM9ならびに第2の出力部(Pout2)のPMOSトランジスタM11とは、カレントミラーを構成する。
第1/第2の出力部(Pout1,Pout2)の動作電流(バイアス電流)は、定電流源(IS)の電流I2に基づいて作成される電流I2’(カレントミラー比が1:1のときは、I2=I2’)である。これによって、物理量トランスデューサ400に供給され得る電流の電流量が制限される。したがって、物理量トランスデューサ400は、過電流による破壊から保護される。
図8は、複合型コンパレータの具体的な回路構成の他の例を示す回路図である。図8の回路では、トランジスタの導電型が図7の回路と逆になっている。動作自体は、実質的に同じである。
(第3の実施形態)
本実施形態では、AGC回路40の具体的な構成例について説明する。図9は、AGC回路の一例の具体的な回路構成を示す回路図である。
図示されるように、AGC回路40は、全波整流器42と、発振検出器44と、積分器46と、を含む。
全波整流器42は、電流/電圧変換増幅回路(OPA)からの交流の電圧信号を全波整流し、例えば正極性の波形のみの電圧を得る。全波整流器42は、入力抵抗R2および帰還抵抗R3を有するオペアンプ(OP2)と、相補的にオンされるスイッチ(45,47)と、スイッチ(45,47)のオン/オフを切り換えるためのコンパレータ(OP3)と、を有する。
また、積分器46は、全波整流器42によって変換された電圧値の積分結果に基づいて、発振ループのゲイン制御を行うためのゲイン制御信号(VCT)を生成する。
積分器46は、入力抵抗R7と、帰還抵抗R8と、帰還容量C3と、オペアンプ(OP5)と、によって構成される。積分器46は、全波整流器42によって変換された電圧値を積分して直流成分の電圧レベルを求め、その電圧レベルと所与の基準信号レベル(VR0)とを比較し、その比較結果に基づいてゲイン制御信号(VCT)を生成する。上述のとおり、ゲイン制御信号(VCT)は、複合型コンパレータ50内の第1の出力部53の高電位電源電圧となる(ただし、この構成に限定されるものではない)。
また、発振検出器44は、入力段に設けられたローパスフィルタ(R4,C2)と、帰還抵抗(R5,R6)を備えるオペアンプ(OP4)と、を有する。発振検出器44は、
全波整流器42によって変換された電圧値をローパスフィルタにて平滑して直流電圧を得て、その直流電圧のレベルが所定値(Vref=VDD・{R6/(R5+R6)})と比較する。直流電圧のレベルが大きければ物理量トランスデューサ400を含む発振ループが発振状態であると判定する。そして、比較結果に対応したスイッチ制御信号SWCTLが出力される。
第1および第2のループを切り換えるための第1/第2のスイッチ(SW1,SW2:図3,図4参照)のオン/オフは各々、スイッチ制御信号SWCTLと、スイッチ制御信号SWCTLをインバータ(INV1)でレベル反転したスイッチ制御信号SWCTL#とによって制御される。
(第4の実施形態)
本実施形態では、図10〜図13を参照して、第1/第2の発振ループを切り換える方式(図3,図4の方式)を採用した発振駆動回路(ならびに物理量測定装置)の具体的な回路構成と動作の一例について説明する。
図10は、第1/第2の発振ループを切り換える方式を採用した発振駆動回路(ならびに物理量測定装置)の具体的な回路構成を示す回路図である。図11は、図10の発振駆動回路が発振起動過程にある場合の具体的な動作を示す回路図である。図12は、図10の発振駆動回路が発振定常状態にある場合の具体的な動作を示す回路図である。図13は、スリープモード時における図10の発振駆動回路の具体的な動作を示す回路図である。これらの図において、前掲の実施形態で説明した部分と共通する部分には同じ参照符号を付してある。
なお、本実施形態では、コンパレータ50の構成として、図7に示す回路構成を採用している。
(回路構成)
図10に示すように、コンパレータ50を有する発振駆動回路200と、検出回路100とが集積されて、物理量測定回路(振動型ジャイロセンサ回路:IC)が構成される。検出回路100の初段の電流/電圧変換増幅回路(OPB)は、2つの検出端子(TA3a,TA3b)からの極性が異なる検出信号を受ける2つの電流/電圧変換増幅器(102a,102b)と、差動増幅器104と、を有する。差動構成を採ることによって、同相のノイズを相殺することができ、S/Nが向上する。また、検出回路100は、ローパスフィルタ(LPF)110の後段に、0点調整回路112が設けられている。また、発振駆動回路200には、第1/第2のループ切換用スイッチ(SW1,SW2)が設けられている。
(発振起動過程の動作)
発振起動過程では、図11において太い実線で示されるような経路が利用される。すなわち、AGC回路40の発振検出器44からのスイッチ制御信号(SWCTL)はLレベルとなり、これに伴って、ループ切換用スイッチSW1がオフし、ループ切換用スイッチSW2がオンして第2の発振ループ(RP2:コンパレータ50の第2の出力部Pout2を経由する発振ループ)が有効となる。
コンパレータ50の第2の出力部Pout2からは、上述のとおり、発振駆動回路200の電源電圧間(高電位電源電圧VDDとGNDとの間)でフルスイングする矩形波信号(これが同期検波用参照信号PErefとなり、かつ第2の発振ループRP2における発振駆動信号となる)が出力される。第2の発振ループRP2のループゲインは1より大きい。発振起動時(例えば、電源投入時)においては、必要な電圧振幅の発振波形が急速に得られるため、発振定常状態への速やかな移行を実現することができる。
(発振定常状態の動作)
発振定常状態では、図12において太い実線で示されるような経路が利用される。すなわち、AGC回路40の発振検出器44からスイッチ制御信号(SWCTL)はHレベルとなり、これに伴って、スイッチSW1がオンし、スイッチSW2がオフして第1の発振ループ(RP1:コンパレータ50の第1の出力部Pout1を経由する発振ループ)が有効となる。
コンパレータ50の第1の出力部Pout1からは、AGC回路40からのゲイン制御回路VCTとグランド(GND)との間でスイングする矩形波信号が出力される。第1の発振ループRP1のループゲインは、1になるように負帰還制御される。
(スリープモード時の動作)
スリープモード時には、図13において太い実線で示されるような経路が利用される。すなわち、スリープモード制御回路700から出力されるスリープ制御信号(SLEEP)はHレベル(アクティブレベル)となる。これによって、AGC回路40がオフする。これによって、消費電力のさらなる削減が可能である。また、スリープモード時には、検出回路100も動作する必要がないため、検出回路100全体がオフ状態となる。
このとき、AGC回路40の発振検出器44からスイッチ制御信号(SWCTL)は必然的にLレベルとなる。これに伴って、第1のループ切換用スイッチSW1がオフし、第2のループ切換用スイッチSW2がオンして、発振起動過程と同様に、第2の発振ループ(RP2:コンパレータ50の第2の出力部Pout2を経由する発振ループ)が有効となる。
コンパレータ50の第2の出力部Pout2からは、上述のとおり、発振駆動回路200の電源電圧間(高電位電源電圧VDDとグランド(GND)との間)でフルスイングする矩形波信号が出力される。第2の発振ループRP2のループゲインは1より大きい。したがって、スリープモードが解除されたときは、速やかに通常動作モードに移行することができる。
(第5の実施形態)
本実施形態では、図14〜図16を参照して、発振ループは一つで、コンパレータ50の第1の出力部(Pout1,53)の出力信号の電圧振幅を発振状態や動作モードに応じて切り換える方式(図5,図6の方式)を採用した発振駆動回路(ならびに物理量測定装置)の具体的な回路構成と動作の一例について説明する。
図14は、第1の出力部の電圧振幅を切り換える方式を採用した発振駆動回路(物理量測定装置)の具体的な回路構成と発振起動過程における動作を説明するための図である。図15は、図14の発振駆動回路が発振定常状態にある場合の具体的な動作を示す回路図である。図16は、スリープモード時における図14の発振駆動回路の具体的な動作を示す回路図である。これらの図において、前掲の実施形態で説明した部分と共通する部分には同じ参照符号を付してある。
なお、本実施形態では、コンパレータ50の構成として、図7に示す回路構成を採用している。
(回路構成)
図14に示すように、コンパレータ50を有する発振駆動回路200と、検出回路100とが集積されて、物理量測定回路(振動型ジャイロセンサ回路:IC)が構成される。また、発振駆動回路200には、第1の出力部(Pout1)の高電位電源電圧を切り換えるための第1/第2の電源電圧切換用スイッチ(SW3,SW4)が設けられている。
また、コンパレータ50の第2の出力部(Pout2)において、スリープモードを実現するために、NMOSトランジスタ(MB)およびPMOSトランジスタ(MA)が設けられている。スリープモード時には、NMOSトランジスタ(MB)がオフし、第2の出力部(Pout2)の動作が停止し、同時にPMOSトランジスタ(MA)がオンし、これによって、同期検波用参照信号(PERef)がハイレベルに固定される。
(発振起動過程における動作)
発振起動過程では、図14において太い実線で示されるような経路が利用される。すなわち、AGC回路40の発振検出器44からのスイッチ制御信号(SWCTL)はLレベルとなり、これに伴って、第1の電源電圧切換用スイッチSW3がオフし、第2の電源電圧切換用スイッチSW4がオンする。
第1の出力部(Pout1)には、ループゲインを1より大きくする電源電圧(Vx)が供給される。一般には、電圧VxはVDDであるが、これに限定されるものではなく、ループゲインを1より大きくすることができる電圧であればよく、例えば、VDDレベルより高いレベルに昇圧された電圧、あるいは、VDDレベルよりもわずかに低いレベルの電圧であってもよい。
第1の出力部(Pout1)からは、電圧Vxとグランド(GND)との間でフルスイングする矩形波信号が出力され、これによって、第1の発振ループ(RP1)のループゲインが1より大きくなり、この状態で物理量トランスデューサ(例えば水晶振動子)400が励振される。
(発振定常状態の動作)
発振定常状態では、図15において太い実線で示されるような経路が利用される。すなわち、AGC回路40の発振検出器44からスイッチ制御信号(SWCTL)はHレベルとなり、これに伴って、第1の電源電圧切換用スイッチ(SW3)がオンし、第2の電源電圧切換用スイッチ(SW4)がオフする。
第1の出力部(Pout1)には、AGC回路40の積分器46からのゲイン制御信号(VCT)が高電位電源電圧として供給される。第1の出力部(Pout1)からは、電圧Vxとグランド(GND)との間でスイングする矩形波信号が出力され、これによって、第1の発振ループ(RP1)のループゲインが1になるように調整(負帰還制御)される。
(スリープモード時の動作)
スリープモード時には、図16において太い実線で示されるような経路が利用される。すなわち、スリープモード制御回路700から出力されるスリープ制御信号(SLEEP)はHレベル(アクティブレベル)となる。
これによって、AGC回路40および第2の出力部(Pout2)がオフする。また、検出回路100の全体がオフする。これによって、消費電力のさらなる削減が可能である。
第2の出力部(Pout2)には、スリープモードを実現するために、NMOSトランジスタ(MB)およびPMOSトランジスタ(MA)が設けられており、スリープモード時には、NMOSトランジスタ(MB)がオフし、第2の出力部(Pout2)の動作が停止し、同時にPMOSトランジスタ(MA)がオンし、これによって、同期検波用参照信号(PERef)がハイレベルに固定される。
同期検波用参照信号(PERef)がハイレベルに固定されることから、同期検波回路108が動作せず、この点でも消費電力の削減が図られる。
AGC回路40がオフすると、発振検出器44からスイッチ制御信号(SWCTL)は必然的にLレベルとなる。これに伴って、第1の電源電圧切換用スイッチSW3がオフし、第2の電源電圧切換用スイッチSW2がオンして、発振起動過程と同様に、第1の出力部(Pout1)には、ループゲインを1より大きくする電源電圧(Vx)が供給される。
第1の出力部(Pout1)からは、電圧(Vx)とグランド(GND)との間でフルスイングする矩形波信号が出力され、これによって、第1の発振ループ(RP1)のループゲインが1より大きくなり、この状態で物理量トランスデューサ(例えば水晶振動子)400が励振される。
スリープモード時における第1の発振ループRP1のループゲインは、1より大きい状態に維持されている。したがって、スリープモードが解除されたときは、速やかに通常動作モードに移行することができる。
(第6の実施形態)
本実施形態では、本発明の物理量測定装置(発振駆動回路、検出回路ならびに物理量トランスデューサを含む)を搭載した電子機器について説明する。
図17は、本発明の物理量測定装置(発振駆動回路、検出回路ならびに物理量トランスデューサを含む))を搭載した電子機器の構成例を示す図である。
図17の電子機器(例えば、デジタルカメラ)500は、ジャイロセンサ(物理量測定装置)510と、表示部550と、CPU等の処理部520と、メモリ530と、操作部540と、を有している。
ジャイロセンサ510は、図1等に記載される本発明の物理量測定回路(振動型ジャイロセンサ回路)300を有する。物理量測定回路(振動型ジャイロセンサ回路)300は、上述のとおり、発振駆動回路200および検出回路100を含む。
また、物理量測定回路(振動型ジャイロセンサ回路)300には、物理量トランスデューサ(特に限定されるものではないが、ここでは、水晶振動子とする)400が接続されている。
物理量測定回路(振動型ジャイロセンサ回路)300は、小型であり、低消費電力であり、さらに、発振定常状態への高速移行が可能であり、低消費電力モード(スリープモード)による省電力化が可能であり、過電流による振動子の破壊のおそれがなく、低消費電力モードから通常動作モードへの高速復帰が可能であり、さらに、水晶振動子を用いることによって物理量の検出精度も高い、という優れた特性をもつ。したがって、物理量トランスデューサ(ここでは水晶振動子)400が接続されたジャイロセンサ(物理量測定装置)510も同様の効果を奏する。
同様に、本発明のジャイロセンサ(物理量測定装置)510を内蔵する電子機器500は、小型化が可能であり、低消費電力であり、高速な発振起動が可能であり、信頼性が高く、かつ、低消費電力モード(スリープモード)から通常動作モードへの高速な移行が可能である。電子機器500が、例えばビデオカメラやデジタルスチルカメラである場合、高精度の手振れ補正等の処理が可能である。
このように、本発明によって、電子機器500の性能が向上する。電子機器は、デジタルカメラの他、カーナビゲーションシステムや航空機やロボットであってもよい。
以上説明したように、本発明の少なくとも一つの実施態様によれば、例えば、以下の効果を得ることができる。但し、以下の効果は同時に得られるとは限らず、以下の効果の列挙が本発明の技術的範囲を不当に限定する根拠とされてはならない。
(1)ゲインコントロールアンプ(GCA)および同期検波用参照信号を生成する回路(コンパレータ等)における回路の共用化が実現され、発振駆動回路の小型化かつ省電力化が可能である。
(2)回路の共用化によって、駆動発振ループ内の発振駆動信号の位相と同期検波用参照信号(同期クロック)の位相とが揃うことになり、位相ずれは極小となるため、物理量測定装置における検出精度が向上する。
(3)発振定常状態への高速な移行が可能となる。
(4)物理量トランスデューサに過剰な電流が流れることによる物理量トランスデューサの破壊の防止も可能である。
(5)低消費電力モードによる、さらなる低消費電力化が可能である。
(6)低消費電力から通常動作モードへの高速な復帰も可能となる。
(7)物理量トランスデューサとして水晶振動子を利用することにより、物理量の検出精度を向上させることができる。
(8)電子機器の小型化、高性能化に貢献する。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明の新規事項および効果から逸脱しない範囲で、多くの変形が可能であることは、当業者には容易に理解できるであろう。例えば、物理量トランスデューサによって測定される物理量は、角速度に限定されるものではない。本発明は、例えば、加速度センサや角加速度センサ等にも応用が可能である。
また、物理量トランスデューサを構成する材質としては、例えば、エリンバー等の恒弾性合金、強誘電性単結晶(圧電性単結晶)がある。こうした単結晶としては、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体、ホウ酸リチウム、ランガサイトを例示できる。また、物理量トランスデューサは、パッケージ内に気密封止されることが好ましく、パッケージ内の雰囲気は、乾燥窒素又は真空とするのが好ましい。
本発明は、発振駆動回路、発振駆動装置(例えば、物理量トランスデューサとして水晶振動子や圧電素子を用いるもの)や、物理量測定装置(例えば、振動型ジャイロスコープ)および電子機器(例えば、小型のビデオカメラやデジタルスチルカメラ等)として有用である。
本発明の物理量測定装置(発振駆動回路、検出回路ならびに物理量トランスデューサを含む)の構成を示す回路図 図1の本発明の物理量測定装置に対する比較例(本発明前に本発明の発明者によって検討された回路であり、従来例ではない)の構成を示す回路図 図3(A)〜図3(C)の各々は、本発明の発振駆動回路における、発振ループの切り換えによる発振起動時間の短縮および過電流対策について説明するための図 低消費電力モードの設定が可能な発振駆動回路の構成を示す回路図 発振駆動回路の他の態様(第1の出力部の電圧振幅を発振状態や動作モードに基づいて切り換える態様)示す回路図 発振駆動回路の他の態様(図5の回路に、スリープモードを設ける態様)を示す回路図 複合型コンパレータの具体的な回路構成の一例を示す回路図 複合型コンパレータの具体的な回路構成の他の例を示す回路図 AGC回路の一例の具体的な回路構成を示す回路図 第1/第2の発振ループを切り換える方式を採用した発振駆動回路(ならびに物理量測定装置)の具体的な回路構成を示す回路図 図10の発振駆動回路が発振起動過程にある場合の具体的な動作を示す回路図 図10の発振駆動回路が発振定常状態にある場合の具体的な動作を示す回路図 スリープモード時における図10の発振駆動回路の具体的な動作を示す回路図 第1の出力部の電圧振幅を切り換える方式を採用した発振駆動回路(物理量測定装置)の具体的な回路構成と発振起動過程における動作を説明するための図 図14の発振駆動回路が発振定常状態にある場合の具体的な動作を示す回路図 スリープモード時における図14の発振駆動回路の具体的な動作を示す回路図 本発明の物理量測定装置(発振駆動回路、検出回路ならびに物理量トランスデューサを含む))を搭載した電子機器の構成例を示す図
符号の説明
OPA 駆動用電流/電圧変換増幅回路 OPB 検出用電流/電圧変換増幅回路
40 AGC(自動利得制御)回路、42 全波整流回路、46 積分器、
50 複合型コンパレータ(差動部共通の2段出力型コンパレータ)、
51 共用化された差動部(共通差動部)、
53(Pout1) 第1の出力部(第1の出力回路)、
63(Pout2) 第2の出力部(第2の出力回路)、 100 検出回路、
106 移相器、108 同期検波回路、110 ローパスフィルタ(LPF)、
200 発振駆動回路、400 物理量トランスデューサ(水晶振動子等)
Ia(DET),Ib(DET) 物理量トランスデューサからの検出信号
V(DET) 物理量の検出出力、VCT ゲイン制御信号、
S1,S2 物理量トランスデューサの発振駆動端子、
S3,S4 物理量トランスデューサの検出端子、
SW1,SW2 第1/第2のループ切換用スイッチ、
SW3,SW4 第1/第2の電源電圧切換用スイッチ

Claims (15)

  1. 物理量トランスデューサに接続されることによって発振ループを構成すると共に、前記物理量トランスデューサに矩形波の駆動信号を与えることよって駆動振動を励振する発振駆動回路であって、
    前記物理量トランスデューサからの電流信号を電圧信号に変換する駆動用電流/電圧変換増幅回路と、
    前記駆動用電流/電圧変換増幅回路からの電圧信号が入力ノードに入力され、第1の出力ノードから駆
    動信号が出力され、第2のノードから同期検波用参照信号が出力されるコンパレータと、
    を有し、前記コンパレータは、
    前記駆動用電流/電圧変換増幅回路からの前記電圧信号を所定電圧と比較する差動部と、
    前記差動部の出力信号を受け、矩形信号を出力すると共に、前記矩形信号の電圧振幅を可変に調整可能な第1の出力部と、
    前記差動部の出力信号を受け、電圧振幅が固定された前記同期検波用参照信号としての矩形波信号を出力する第2の出力部と、
    を有することを特徴とする発振駆動回路。
  2. 請求項1記載の発振駆動回路であって、
    前記発振ループ内の利得を自動調整する自動利得制御回路を有し、
    前記コンパレータは、前記自動利得制御回路からの利得制御信号に基づいて、前記発振ループが発振定常状態であるときには、前記第1の出力部から出力される矩形波信号の電圧振幅を、前記発振ループの利得が1になるように制御し、
    前記第2の出力部は、前記発振駆動回路の電源電圧レベルの、前記同期検波用参照信号としての矩形波信号を出力する、
    ことを特徴とする発振駆動回路。
  3. 請求項1または請求項2記載の発振駆動回路であって、
    前記第1の出力ノードと前記物理量トランスデューサとを結ぶ第1の信号経路に設けられた第1のループ切換用スイッチと、
    前記第2の出力ノードと前記物理量トランスデューサとを結ぶ第2の信号経路に設けられた第2のループ切換用スイッチと、を有し、
    前記第1のループ切換用スイッチおよび第2のループ切換用スイッチは相補的にオンされ、第1のループ切換用スイッチがオンしたときには、前記第1の信号経路を経由する第1の発振ループが形成され、前記第2のループ切換用スイッチがオンしたときには前記第2の信号経路を経由する第2の発振ループが形成され、
    発振起動過程では前記第2のループ切換用スイッチをオンし、前記第2の発振ループの利得を1より大きくして前記物理量トランスデューサを励振し、
    発振定常状態では前記第1のループ切換用スイッチをオンし、利得が1になるように調整された前記第1の発振ループによって前記物理量トランスデューサに前記駆動振動を励振する、
    ことを特徴とする発振駆動回路。
  4. 請求項3記載の発振駆動回路であって、
    前記第1のループ切換用スイッチおよび第2のループ切換用スイッチは、前記自動利得制御回路に含まれる発振検出器から出力される発振検出信号に基づいて相補的にオンされることを特徴とする発振駆動回路。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか記載の発振駆動回路であって、
    前記第2の出力部における、高電位電源ノードと第2の出力ノードを結ぶ電流経路および低電位電源ノードと前記第2の出力ノードとを結ぶ電流経路の少なくとも一方の電流量を制限する電流制限回路を有する、
    ことを特徴とする発振駆動回路。
  6. 請求項3〜請求項5のいずれか記載の発振駆動回路であって、
    前記発振駆動回路は、通常動作モードと低消費電力モードの少なくとも2つの動作モードを有し、
    前記低消費電力モードが選択されると、前記発振駆動回路内の一部の回路がオフし、かつ、前記第2のループ切換用スイッチがオンして、前記第2の発振ループの利得を1より大きくして前記物理量トランスデューサを励振する、
    ことを特徴とする発振駆動回路。
  7. 請求項1または請求項2記載の発振駆動回路であって、
    前記コンパレータの前記第1の出力部から出力される矩形波信号の電圧振幅は、発振起動過程では、前記発振ループの利得が1より大きくなるように調整され、発振定常状態では、前記発振ループの利得が1になるように調整される、
    ことを特徴とする発振駆動回路。
  8. 請求項7記載の発振駆動回路であって、
    前記第1の出力部の高電位側電源ノードに、前記発振ループの利得が1になるように調整するための第1の電源電圧を供給する第1の電源電圧切換用スイッチと、
    前記第1の出力部の高電位側電源ノードに、前記発振ループの利得が1より大きくなるように調整するための第2の電源電圧を供給するための第2の電源電圧切換用スイッチと、を有し、
    前記第1の電源電圧切換用スイッチと前記第2の電源電圧切換用スイッチは相補的にオンされ、
    定常発振状態では、前記第1の電源電圧切換用スイッチがオンされ、発振起動過程では、前記第2の電源電圧切換用スイッチがオンされる、
    ことを特徴とする発振駆動回路。
  9. 請求項7または請求項8記載の発振駆動回路であって、
    前記第1の出力部における、高電位電源ノードと前記第1の出力ノードを結ぶ電流経路および低電位電源ノードと前記第1の出力ノードとを結ぶ電流経路の少なくとも一方の電流量を制限する電流制限回路を有する、
    ことを特徴とする発振駆動回路。
  10. 請求項7〜請求項9のいずれか記載の発振駆動回路であって、
    前記発振駆動回路は、通常動作モードと低消費電力モードの少なくとも2つの動作モードを有し、
    前記低消費電力モードが選択されると、前記発振駆動回路内の一部の回路がオフし、かつ、前記コンパレータの前記第1の出力部から出力される矩形波信号の電圧振幅は、前記発振ループの利得が1より大きくなるように調整される、
    ことを特徴とする発振駆動回路。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか記載の発振駆動回路と、
    前記発振駆動回路によって励振される前記物理量トランスデューサと、
    を有することを特徴とする発振駆動装置。
  12. 請求項1〜請求項10のいずれか記載の発振駆動回路と、
    前記物理量トランスデューサからの電流信号を電圧信号に変換する検出用電流/電圧変換増幅回路と、前記検出用電流/電圧変換増幅回路の後段に設けられた、前記発振駆動回路からの前記同期検波用参照信号に基づいて同期検波を行う同期検波回路と、を含む検出回路と、
    を有することを特徴とする物理量測定回路。
  13. 請求項12記載の物理量測定回路と、
    前記発振駆動回路によって励振される前記物理量トランスデューサと、
    を有することを特徴とする物理量測定装置。
  14. 請求項11記載の発振駆動装置を搭載した電子機器。
  15. 請求項13記載の物理量測定装置を搭載した電子機器。
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