JP4449886B2 - ユニット建物 - Google Patents

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Description

本発明は、仮柱の撤去及びこの部分の補強により柱レスによる大空間の形成が可能なユニット建物に関する。
一般にユニット住宅は、予め工場で柱と梁を箱状に組み立てて生産した建物ユニットを必要個数分だけ建築地に搬送し、クレーンを使って順次据え付けていくことにより構成される。この場合、隣接する建物ユニットの柱が一箇所に集まる部分が生じ、広い空間を作る妨げとなっていた。
そこで、近年、ワイドスパン工法と呼ばれる柱レスタイプのユニット住宅が提案されるに至った。この種のワイドスパン工法による場合、工場出荷時には建物ユニットに予め仮柱を取り付けておくことで搬送性を確保し、建築地において建物ユニットを順次据え付けた後に仮柱を撤去する。仮柱を撤去するとその部分の強度が低下するので、それを補うめに隣り合う天井大梁間に補強梁を挿入し、連結することで仮柱が受けるべき荷重を負担するようにしている(一例として下記特許文献1参照)。
特許第2866993号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、補強梁が複数個の建物ユニットの合計スパン長に略一致する長さを有しており、又支柱も多いため、部材としては非常に大きく重いものであった。このため、工場から建築地までの搬送車両による搬送性が悪く、建築地においてもクレーンでの据付作業となるため位置決めが難しく作業効率が低下していた。
本発明は上記事実を考慮し、ユニット境界を越える広い空間を確保でき、しかも補強体の搬送性及び組付作業性を向上させることができるユニット建物を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明は、複数の建物ユニットによって構成されるユニット建物において、複数の建物ユニットのうち、一部の建物ユニットの一部の柱が取り外し可能な仮柱によって構成された建物ユニットを、当該仮柱同士が隣接するように複数個配置し、かつ一箇所に集まった仮柱が撤去される仮柱集合撤去部を形成することにより連続した広い空間が形成されるユニット建物であって、所定の隙間をあけて対向して配置された隣接する建物ユニットの当該隙間の前記仮柱集合撤去部近傍を通る補強梁と、当該隣接する建物ユニットの柱間に形成される隙間に配置されると共に補強梁と連結されてこれを支持する支柱と、から成る補強体を備え、当該補強体の補強梁が建物ユニットの大梁に固定されかつ前記支柱が当該建物ユニット以外の荷重受け部に固定されると共に前記補強体が少なくとも補強梁と支柱とに二分割される、ことを特徴としている。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のユニット建物において、前記仮柱集合撤去部は上階ユニット側に設けられ、当該上階側ユニットの所定の隙間に前記補強体の補強梁が挿入状態で配置されている、ことを特徴としている。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2記載のユニット建物において、前記補強体は、単一の又は二以上に分割された補強梁と、最外側に配置された補強梁の長手方向の外側端部が固定されると共に補強梁に対して垂直に配置された一本の支柱と、によって略L型の片持ち梁として構成されている、ことを特徴としている。
請求項4記載の本発明は、請求項3記載のユニット建物において、建物片側に隣接して配置された建物ユニットが、梁の一部に傾斜部を有するカットユニットとされ、前記片持ち梁として構成された補強体の補強梁の先端部が当該カットユニットのカット面の上端に位置するように補強梁のスパン長が設定されている、ことを特徴としている。
請求項5記載の本発明は、請求項3記載のユニット建物において、隣接して配置された片側の建物ユニットと反対側の建物ユニットとで対向する大梁のスパン長が異なっており、さらに、前記片持ち梁として構成された補強体の補強梁の先端部がスパン長が短い方の大梁の端部に位置するように補強梁のスパン長が設定されている、ことを特徴としている。
請求項6記載の本発明は、請求項1又は請求項2記載のユニット建物において、前記補強体は、前記補強梁と、当該補強梁の長手方向の両端部に接合されて下方へ延びる一対の前記支柱と、を備えた略門型に形成されている、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明によれば、複数の建物ユニットのうち、一部の建物ユニットはその一部に取り外し可能な仮柱を備えている。この仮柱同士が隣接するように建物ユニットが複数個配置される。この状態において、所定の隙間をあけて対向して配置された隣接する建物ユニットの当該隙間の仮柱集合撤去部近傍を補強梁が通るように補強体が挿入されて固定される。その後、仮柱を仮柱集合撤去部から撤去すれば、連続した広い空間が形成されたユニット建物が構築される。
補足すると、補強体が備える補強梁にあっては建物ユニットの大梁に固定され、同補強体が備える支柱にあっては当該建物ユニット(即ち、補強梁が固定される大梁を備えた建物ユニット)以外の荷重受け部に固定されるため、仮柱撤去後の仮柱集合撤去部にかかる荷重は、補強体と建物ユニットとに分散されて伝達及び支持される。この荷重伝達機能が担保されることにより、仮柱の撤去が可能となり、ひいては連続した広い空間を形成することが可能になる。
ここで、本発明では、上記補強体を少なくとも補強梁と支柱とに二分割したので、非分割構造の単品の補強梁等に比し、小型軽量化される。従って、搬送車両を使った輸送上の制約が少なくなり、搬送性(輸送効率)が向上される。また、このように補強体を分割した状態で工場から出荷し建築地で組み立てることとすれば、最初から一体構成された大型の補強体を据え付ける場合に比し、作業もやり易くなる。
請求項2記載の本発明によれば、仮柱集合撤去部は上階ユニット側に設けられており、当該上階側ユニットの所定の隙間に上記補強体の補強梁が挿入状態で配置される構成としたので、例えば二階建てのユニット建物において、上階側である二階部分の柱レス化が可能になる。
請求項3記載の本発明によれば、一本の支柱と単一の又は二以上に分割された補強梁とによって略L型に形成された片持ち梁によって補強体が構成されるので、支柱を二本設置できない、つまり門型の補強梁が使えない場合に有効である。
請求項4記載の本発明によれば、需要者ニーズによっては、ユニット建物の一部に異形ユニットの一種であるカットユニットが使用されることがある。このような場合、本発明のように補強梁の先端部がカットユニットのカット面の上端に位置するように補強梁のスパン長が設定された片持ち梁を使用することにより、カットユニットを使ったユニット建物においても柱レス化することができる。
請求項5記載の本発明によれば、需要者ニーズによっては、隣接して配置された片側の建物ユニットと反対側の建物ユニットとで対向する大梁のスパン長が異なるレイアウトとなることがある。このような場合、本発明のように補強梁の先端部がスパン長が短い方の大梁の端部に位置するように補強梁のスパン長が設定された片持ち梁を使用することにより、ユニットの並び方が異なるユニット建物においても柱レス化することができる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係るユニット建物は、ユニット境界を越える広い空間を確保でき、しかも補強体の搬送性及び組付作業性を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係るユニット建物は、上階側にも柱レスによる大空間を形成することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係るユニット建物は、異形ユニットが使用されているユニット建物や異種配置プランが採用されたユニット建物においても柱レスによる大空間を形成することができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係るユニット建物は、カットユニットが使われているユニット建物においても柱レスの大空間を形成することができるという優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係るユニット建物は、ユニットの並び方が異なるユニット建物においても柱レスによる大空間を形成することができるという優れた効果を有する。
以下、図1〜図8を用いて、本発明に係るユニット建物の幾つかの実施形態について説明する。
(基本構成)
図1には、本実施形態に係るユニット建物10の基本構成(前提となる構成)が示されている。また、図2には、図1との対比において従来例に係るユニット建物12の基本構成が示されている。
図2に示されるように、従来のユニット建物12では、箱形状に骨組みが配置された複数の建物ユニット14を妻方向及び桁方向に隣接して配置し、布基礎及び独立基礎から成る基礎16上に順次据え付けていくことにより構成されている。この場合、各建物ユニット14の屋内中央側に配置される柱18が4本集まった柱集合部20が形成されることになる。従って、従来のユニット建物12の場合には、柱レスの広い空間は得られない構成になっている。
そこで、図1に示される本実施形態に係るユニット建物10では、建物ユニット30の四隅に立設された柱32の内の1本(屋内中央側に配置される柱)を上下に三分割している。すなわち、天井仕口部34と床仕口部36との間に仮柱38(図3参照)をボルト接合等によって取り外し可能に構成し、建築地で当該仮柱38を撤去できるようにしている。しかし、その場合、柱レス部40の強度が低下するので、隣接する天井大梁44間の隙間46に門型の補強体48を挿入及び固定することで強度を補っている。これにより、ユニット建物10内に柱レスの広い空間50(図1に太線で囲った空間)が形成される。
以上が本実施形態に係るユニット建物10の基本構成である。なお、説明の便宜上、建物ユニット30の各部材に名称付けをしておく。建物ユニット30は、建物外壁面側に配置される3本の通常の柱32並びに屋内中央側に配置される仮柱38と、互いに平行に配置された長短二組の天井大梁42、44と、これらの天井大梁42、44に対して上下に平行に配置された長短二組の床大梁52、54とを備えており、梁の端部を天井と床の仕口に溶接することによりラーメン構造として構成されている。
(建物ユニットの時系列の様子)
図3には、建物ユニット60の様子が時系列で示されている。図3(A)は工場組立時の様子を示したものであり、図3(B)は輸送時の様子を示したものであり、図3(C)は建築地組立時の様子を示したものである。図3(A)に示されるように、建物ユニット60は工場内で組み立てられる。このときには、仮柱38も含まれている。組み立てられた建物ユニット60は、図3(B)に示されるように、搬送車両で建築地まで搬送される。このとき、仮柱38が取り付けられた状態で建物ユニット60が搬送されることにより、ユニットの形状が保持され、安定した輸送が可能となる。そして、建築地に搬送された建物ユニット60は、図3(C)に示されるように、建築地で順次クレーンで据え付けられていき、門型の補強体48が挿入配置されてから、仮柱38が撤去されて、最終形状となる。
なお、図3に示した建物ユニット60は図1に示した建物ユニット30と異なり、天井及び床がパネル化されているので、簡単に補足説明すると共に、改めて各部材の名称付けをしておく。
図3に示した建物ユニット60では、矩形枠状に組まれた天井フレーム62と床フレーム64とを備えており、これらの間に3本の柱32と1本の仮柱38が立設される構成となっている。天井フレーム62は四隅に天井仕口部(柱)66を備えており、この天井仕口部66に長さが異なる天井大梁42、44の長手方向の端部が溶接されている。同様に、床フレーム64は四隅に床仕口部(柱)68を備えており、この床仕口部68に長さが異なる床大梁52、54の長手方向の端部が溶接されている。そして、上下に対向して配置された天井仕口部66と床仕口部68との間に、柱32及び仮柱38の上下端部が溶接により剛接合されて及びボルトにより仮固定されて建物ユニット60が構成される。なお、仮柱38は、建築地で取り外し可能なボルト接合によって天井仕口部34及び床仕口部36に固定されている。
(本実施形態に係るユニット建物の全体構成)
図4には、本実施形態に係るユニット建物10の全体構成が斜視図で示されている。この図に示されるように、ユニット建物10は合計4個の建物ユニット70によって構成されている。なお、4個の建物ユニット70は隣接して配置されているが、図面を見易くするために桁方向に隣り合う建物ユニット70を離して描いている。
建物ユニット70の配置に際しては、各建物ユニット70が備える後述する仮柱72が建物中央部に配置されるように各建物ユニット70が基礎16上に据え付けられる。上記4個の建物ユニット70が隣接して配置された状態では、二組の対向する天井大梁44の間に妻方向を長手方向とする隙間46が形成され、この隙間46に門型の補強体48が上方側から吊り込まれて挿入され天井大梁44及び基礎16に固定されるようになっている。その後、前述したように4本の仮柱72が撤去されることにより、ユニット境界を越える広い空間50が形成される構成である。
なお、図4に示したユニット建物70は図3に示したユニット建物60と基本的には同様の構造(天井フレーム62、床フレーム64を備えたタイプの構造)とされているが、仮柱72及び仮柱72の上下端部が固定される仕口部の構成が図3に示したものと若干異なるので補足説明しておく。仮柱72はその上端部及び下端部にアングル状の取付部74を備えており、これに対応して天井仕口部76及び床仕口部78も取付部74が納まる凹形状を成している。そして、仮柱72の上端部側の取付部74のボルト挿通孔と天井仕口部76のボルト挿通孔並びに仮柱72の下端部側の取付部74のボルト挿通孔と床仕口部78のボルト挿通孔をそれぞれ一致させ、ボルト締めすることにより仮柱72が建物ユニット70の隅部に仮固定されている。
(要部構成:補強梁の構成)
次に、本実施形態の要部である補強体の構成について詳細に説明する。
図5(A)に示される補強体100は、門型の補強梁分割タイプとされている。具体的には、補強体100は、前述した隙間46に挿入状態で配置される平板状の補強梁102と、この補強梁102の長手方向の両端部に接合されて下方へ延びる一対の支柱104と、によって構成されている。補強梁102は、柱レス部40に対応する部分に配置される幅広の中間部102Aと、この中間部102Aの両側に添接板106を介してボルト接合される狭幅の両端部102Bと、によって構成されている。すなわち、補強梁102は、三分割されている。
補足すると、中間部102Aの梁成を高くして両端部102Bの梁成を低くしているのは、補強の必要がある部分は柱レス部40に対応する部分であるから、中間部102Aの梁成については高く設定し、両端部102Bは重量軽減のために梁成を低くしている。また、中間部102Aの両面には、天井大梁44にボルトで固定するための取付部材108が適宜間隔で取り付けられている。
また、支柱104の上端部の内側面には、補強梁102の端部102Bとボルト接合するための取付部材110が設けられており、更に支柱104の下端部には基礎16等に固定するための矩形平板状の取付座112が設けられている。
一方、図5(B)に示される補強体120は、L型の支柱片側タイプ(片持ち梁構造)とされている。具体的には、補強体120は、前述した隙間46に挿入状態で配置される平板状の補強梁122と、この補強梁122の外側の端部に接合されて下方へ延びる1本の支柱104と、によって構成されている。補強梁122は非分割構造とされており、支柱104は補強梁122の片側のみに配置されている。なお、補強梁122のスパン長は図5(A)の補強梁102のスパン長よりも短く設定されている。
さらに、図5(C)に示される補強梁130は、L型の補強梁分割・支柱片側タイプ(片持ち梁構造)とされている。構造的には、図5(A)に示される補強体100と図5(B)に示される補強体120との混成とされており、補強梁132は中間部132Aと端部132Bとに二分割されている。また、支柱104は補強梁132の端部132Bの片側のみに配置されている。
(要部構成:補強梁の適用例)
図6に示されるユニット建物140では、桁方向に隣接する二つの建物ユニット142がカットユニット、つまり上端角部144が斜めにカットされたユニットとされている。従って、建物ユニット142を妻側から見た場合、台形状の骨組形状となっている。
このような建物ユニット142が使用された場合、隙間46に沿った両端部の柱32の高さが異なるため、図5(A)に示した門型の補強体100は使用できない。そこで、このような場合には、図5(B)に示した片持ち梁構造の補強体120が適用される。このとき、補強体120の補強梁122のスパン長は、通常の建物ユニット60の妻方向のスパン長にカットユニットである建物ユニット142の上底側となるスパン長を足した長さに設定されている。
一方、図7に示されるユニット建物150では、通常サイズの建物ユニット60が妻方向に2個隣接して配置されており、更に2個の建物ユニット60に隣接して向きが90度異なるロングサイズの建物ユニット152が配置されている。この建物ユニット152のユニットサイズは2個分の建物ユニット60の天井大梁44を足した長さよりも長く設定されており、これにより入隅部154が形成されている。
このような建物ユニット152が使用された場合、入隅部154に建物ユニット152の柱32が存在しないため、図5(A)に示した門型の補強体100は使用できない。そこで、このような場合には、図5(B)に示した片持ち梁構造の補強体120が適用される。このとき、補強体120の補強梁122のスパン長は、通常の建物ユニット60の妻方向のスパン長より大きく設定されている。
つまり、図7に示されるユニット建物150のように、支柱104の片側に柱32が存在しない場合に、門型の補強体100を配置すると、入隅部154に支柱104を配置させるために建物ユニット152の壁面152Aを控えた位置に設定しなければならず、その分だけ建物ユニット152の室内空間が狭くなる。従って、このような場合には、片持ち梁構造の補強体120が好適である。
また、図8に示されるユニット建物160では、一階部分162ではなく二階部分154にユニット境界を越えた広い空間50を形成しようとするものである。なお、この例では、通常の建物ユニット60を一階部分162に4個配置すると共に、二階部分164にも同数の4個配置して直方体形状のユニット建物としている。
このようなユニット建物160の場合には、図5(A)に示される門型の補強体100を適用するとバランスのとれた補強ができる。
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
まず、図4に示されるユニット建物10を例にして全体的な作用を説明する。
建物ユニット70は仮柱72を備えた状態で工場から建築地へ輸送され、この状態でクレーンを使って基礎16上に順次据え付けられていく。このとき、仮柱72が建物中央側に集まるように建物ユニット70が配置される。据付後の状態では、桁方向に隣接する建物ユニット70の天井大梁44間に所定の隙間46が形成される。次に、この隙間46に門型の補強体48が上方・下方・横方向の任意方向から挿入されて固定される。具体的には、補強体48の補強梁が対向する二組の天井大梁44に締結具で固定され、支柱の下端部が基礎16上或いは桁方向に隣接する柱32同士を連結する部材に固定される。補強体48が固定された後、仮柱72が順次撤去される。これにより、ユニット境界を越えた(ワイドスパンの)広い空間50が形成される。
上記の如くして構築されたユニット建物10では、柱レス部(柱省略部)40にかかる荷重は、補強体48と連結された建物ユニット70の天井大梁44から隣接する4個の建物ユニット70に分散されて伝達される。このようにして大半の荷重は建物ユニット70側に流れて基礎16へ伝達されて支持される。また、一部の荷重は補強体48の補強梁から一対の支柱を介して基礎16へ伝達されて支持される。
ここで、本実施形態では、上記略門型の補強体48を実際には図5(A)〜図5(C)に示した補強体100、120、130のように所定の位置で分割したので、非分割構造の単品の補強梁(例えば、予め工場で剛結された門型の補強梁やユニット2個分のスパン長を有する一本物の補強梁等)に比し、小型軽量化される。従って、搬送車両を使った輸送上の制約が少なくなり、搬送性(輸送効率)が向上される。またこのように補強体を分割した状態で工場から出荷し建築地で組み立てることとすれば、最初から一体構成された大型の補強体を据え付ける場合に比し、作業もやり易くなる。その結果、本実施形態によれば、ユニット境界を越える広い空間を確保でき、しかも補強体の搬送性及び組付作業性を向上させることができる。
また、種々の分割構造の補強体100、120、130を用いることにより、図6に示されるようなカットユニットを使ったユニット建物140への対応も可能になり、又図7に示されるように入隅部154が形成されるようなユニット建物150への対応も可能になる。さらには、図8に示されるような下階部分ではなく上階部分にワイドスパンの広い空間50を形成するユニット建物160への対応も可能になる。換言すれば、このようなユニット建物140、150、160にも柱レス化が可能になり、ユニット境界を越える広い空間50を形成することが可能となる。
その他にも、補強体を分割することにより、補強体を構成する補強梁や支柱といった部品種類を削減することができるといった効果が得られる。さらに、柱レス部40を補強するために建物ユニット側の柱の仕口や天井大梁の断面形状を変更する必要はないので、建物ユニットの生産性は今まで通り維持することができるといった効果も得られる。
〔本実施形態の補足説明〕
以下に、本実施形態の補足説明をする。
(1) 本実施形態では、一般住宅に対して本発明を適用したが、これに限らず、他の用途(商業的用途、工業的用途、農業的用途、福祉施設・公共施設等の非営利目的の行政的用途を含む)に対して本発明を用いてもよい。
(2) 本実施形態では、補強体を図5(A)〜図5(C)に示した如く分割したが、本発明における「補強体を所定位置で分割した」の意味するところ、つまり如何なる状態を以って「分割」というのか、について補足説明する。
背景技術の欄で説明したように、特許文献1に開示された一体構造の補強フレームに対して、本発明の補強体は少なくとも補強梁と支柱とに「分割」されている。従って、この分割には、図5(A)に示した補強体100のように、梁部分(補強梁102)と支柱部分(一対の支柱104)とに三分割したものが含まれる他、更に梁部分を分割したものも含まれる。従って、図5(B)に示した補強体120のように、梁部分(補強梁122)と支柱部分(片側のみに配置された支柱104)とに二分割したものも含まれる。さらに、図5(C)に示した補強体130のように、梁部分(補強梁132)と支柱部分(片側のみに配置された支柱104)とに二分割したものも含まれるし、更に梁部分を複数個に分割したものも含まれる。
(3) また、本発明における「略門型」又は「略L型」の補強体には、図5等に図示した形と多少異なるが実質的には門型又は片持ち梁構造のL型として把握できる補強体も含まれる。
(4) 本実施形態では、一枚板又は一枚板を連続的に配置した平鋼から成る補強梁102、122、132を示したが、これに限らず、平鋼を複数枚重ね合わせた補強梁や、形鋼から成る補強梁を用いてもよいし、或いは鋼材以外の材料によって構成された補強梁を用いてもよい。
(5) 本実施形態では、予め工場内で補強梁102、132を分割し建築地でボルト接合する構成を採ったが、これに限らず、リベット等で部材同士を接合する構成を採ってもよい。
本実施形態に係るユニット建物の基本構成(前提となる構成)を示す斜視図である。 図1との対比において従来例に係るユニット建物の基本構成を示す斜視図である。 図1に示される建物ユニットの様子を時系列で示す斜視図であり、(A)は工場組立時、(B)は輸送時、(C)は建築地組立時をそれぞれ現している。 本実施形態に係るユニット建物の全体構成を示す斜視図である。 (A)は門型の補強梁分割タイプの補強体を示す分解斜視図、(B)は片持ち梁構造の補強梁非分割タイプの補強体を示す分解斜視図、(C)は片持ち梁構造の補強梁分割タイプの補強体を示す斜視図である。 カットユニットを使用したユニット建物への適用例を示す斜視図である。 スパン長が異なる建物ユニットを組み合わせて入隅部が設けられたユニット建物への適用例を示す斜視図である。 上階側に柱レス部を設けるユニット建物への適用例を示す斜視図である。
符号の説明
10 ユニット建物
16 基礎(荷重受け部)
30 建物ユニット
32 柱
38 仮柱
40 柱レス部
44 天井大梁
46 隙間
48 補強体
50 空間
60 建物ユニット
70 建物ユニット
72 仮柱
100 補強体
102 補強梁
104 支柱
120 補強体
122 補強梁
130 補強体
132 補強梁
140 ユニット建物
142 建物ユニット
144 上端角部
150 ユニット建物
152 建物ユニット
160 ユニット建物
162 一階部分
164 二階部分(上階ユニット側)

Claims (6)

  1. 複数の建物ユニットによって構成されるユニット建物において、複数の建物ユニットのうち、一部の建物ユニットの一部の柱が取り外し可能な仮柱によって構成された建物ユニットを、当該仮柱同士が隣接するように複数個配置し、かつ一箇所に集まった仮柱が撤去される仮柱集合撤去部を形成することにより連続した広い空間が形成されるユニット建物であって、
    所定の隙間をあけて対向して配置された隣接する建物ユニットの当該隙間の前記仮柱集合撤去部近傍を通る補強梁と、当該隣接する建物ユニットの柱間に形成される隙間に配置されると共に補強梁と連結されてこれを支持する支柱と、から成る補強体を備え、
    当該補強体の補強梁が建物ユニットの大梁に固定されかつ前記支柱が当該建物ユニット以外の荷重受け部に固定されると共に前記補強体が少なくとも補強梁と支柱とに二分割される、
    ことを特徴とするユニット建物。
  2. 前記仮柱集合撤去部は上階ユニット側に設けられ、
    当該上階側ユニットの所定の隙間に前記補強体の補強梁が挿入状態で配置されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のユニット建物。
  3. 前記補強体は、単一の又は二以上に分割された補強梁と、最外側に配置された補強梁の長手方向の外側端部が固定されると共に補強梁に対して垂直に配置された一本の支柱と、によって略L型の片持ち梁として構成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のユニット建物。
  4. 建物片側に隣接して配置された建物ユニットが、梁の一部に傾斜部を有するカットユニットとされ、
    前記片持ち梁として構成された補強体の補強梁の先端部が当該カットユニットのカット面の上端に位置するように補強梁のスパン長が設定されている、
    ことを特徴とする請求項3記載のユニット建物。
  5. 隣接して配置された片側の建物ユニットと反対側の建物ユニットとで対向する大梁のスパン長が異なっており、
    さらに、前記片持ち梁として構成された補強体の補強梁の先端部がスパン長が短い方の大梁の端部に位置するように補強梁のスパン長が設定されている、
    ことを特徴とする請求項3記載のユニット建物。
  6. 前記補強体は、前記補強梁と、当該補強梁の長手方向の両端部に接合されて下方へ延びる一対の前記支柱と、を備えた略門型に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のユニット建物。
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