JP4446838B2 - 扉開放防止具 - Google Patents
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Description
しかしながら、このような磁石錠は、ある程度の外力が加わるとロックが簡単に解除されてしまうので、幼児などのいたずらにより扉が開いてしまい、キャビネットや戸棚内の物が落下したり、あるいは幼児が戸棚内のを飲食したりするなどのおそれがあり、危険である。また、冷蔵庫の場合は、幼児などが扉を開いたまま放置すると、冷却効果が低下するばかりでなく、電力の無駄使いなる。
また、扉を開く際のロックの解除は、U字状の係止具の両辺を内側に向けて押さえることで第2ホルダとの係止を解除し、その状態で係止具を後方に移動させることにより、係止具を第2ホルダから抜き出すようにすればよく、操作性にも優れている。
しかしながら、係止具は第1ホルダから第2ホルダに亘って付勢されることなく設置されているので、係止が外れてしまうと係止具が第1ホルダ側に移動して第1ホルダと第2ホルダの連結が放れ、扉のロックが解除されてしまう危険性がある。
また、ロック解除操作がU字状の係止具の操作だけでよいため、幼児が係止具に悪戯をした際に偶然にロックが解除されてしまう可能性がある。
さらに、U字状の係止具は、第1ホルダと第2ホルダを連結する機能を有すると共に第2ホルダ側に係脱可能に係止するための係止部材としての機能も有している。そして、係脱可能な係止部材としての機能を発揮すること、及び操作性の観点からU字状の係止具はU字の両辺を手指で押すと容易に撓む程度の弾性力を有する形状・材質によって形成されていることを要する。
このため、例えば幼児が扉をむりやり開けようとした場合のようにU字状の係止具に何らかの力が作用したときにU字状の係止具に撓みが生じ、係止が外れてしまう可能性が高い。
以上のように、本物品は本来的には幼児の悪戯による扉開放を防止するものであるが、操作性に優れるが故に幼児の悪戯による扉開放防止という本来の目的を達成するのに若干の弱点があった。
また、上記の目的に加えて操作性にも優れる扉開放防止具を得ることを目的としている。
第1係止手段は先端部に第1係止部を有すると共に第2ホルダ方向に進退可能に設けられ、前記第2係止手段は前記第1係止部に係止する第2係止部を有すると共に該第2係止部を係止方向に常時付勢する第2付勢手段を備えてなり、
前記第2係止手段を操作した状態で前記第1係止手段を操作することで前記第1係止手段を前記第2ホルダから抜き出して前記第1ホルダと前記第2ホルダの連結を放すことができるようにしたことを特徴とするものである。
第2係止部を係止方向に常時付勢しているので、幼児が悪戯によって扉をむりやり開けようとした場合のように扉開放防止具の第1ホルダと第2ホルダが離れる方向の力が作用して係止部を外すような力が作用しても、第2係止部が係止方向に常時付勢されているので、係止が外れにくい。
また、幼児が悪戯によって第2係止部の係止を解除しようとしても、第2係止部が係止方向に常時付勢されているので解除が防止され、また、一旦解除動作がなされても幼児が手を放せば再び係止されるので、幼児の悪戯による係止解除が防止される。
第1係止手段を第2ホルダ側に常時付勢することにより、仮に第1係止手段と第2係止手段の係止が外れても、第1係止手段が第2ホルダから退出するのを防止でき、第1ホルダと第2ホルダの連結を維持できるので、扉の開放を防止できる。
操作部をこのような配置にすることで、操作性に優れる。
本実施の形態に係る扉開放防止具は、両開き戸の一方の扉に装着される第1ホルダ1と、両開き戸の他方の扉に装着される第2ホルダ101とから構成される。なお、第2ホルダ101の構成を示す符号は100番代の数字を用い、第1ホルダ1の構成と対応する構成については1の位の数字又は10の位の数字が第1ホルダ1の構成を示す数字と同じになるようにしている。
本実施の形態に係る扉開放防止具は、第1ホルダ1に設けられた第1係止手段3を第2ホルダ101に設けられた第2係止手段103に係止することで第1ホルダ1と第2ホルダ101を連結し、これによって前記両開き戸の開放を防止するものであって、特に本実施の形態の特徴は、第1係止手段3と第2係止手段103の両方を同時に操作することで第1係止手段3を第2ホルダ101から抜き出して前記第1ホルダ1と前記第2ホルダ101の連結を放してロック解除できるようにした、逆に言えば第1係止手段3と第2係止手段103の両方を同時に操作しないと第1係止手段3と第2係止手段103の係止を解除できないようにした点にある。
以下、構成を詳細に説明する。
第1ホルダ1は、図1に示すように、半長円状の有底枠体からなる本体5、該本体5内に前後方向移動可能に設置された第1係止手段3、本体5に第1係止手段3を収容した状態で本体5の底部を閉塞する底板7、第1係止手段3に常時付勢力を与えるコイルバネ9、吸着部45を底板7の下方に突出させた状態で本体5に設置された吸着盤11、本体5の上面を覆うカバー13から構成されている。以下、各構成部品をさらに詳細に説明する。
本体5の中央部には吸着盤11を取り付けるための係止孔17が設けられており、該係止孔17は円形部17aと該円形部17aに連続する矩形部17bから構成されている。また、本体5の前面(第2ホルダ101との対向面)には、第1係止手段3が延出するための開口19が設けられている(図7参照)。なお、この開口19は図1では明確には示されていなが、図1における第2ホルダ101の前面に設けられた開口119と同じものである。
本体5の上面にはカバー13を取り付けるためにカバー13と同形状の凹陥部21が形成されている。
また、本体5の内側、すなわち上面の裏面には、図7に示すように、後述の第1係止手段3のガイド穴31に挿入されるガイド棒23が設けられている。さらに、ガイド棒23の後方にはコイルバネの後端側を支持するための断面コ字状のバネ止め部25が形成されている。
両側辺27の中央部には本体5に形成されたガイド棒23が挿入されるガイド穴31が設けられている。また、両側辺27の後端にはコイルバネ9が挿入されるバネ挿入部33が設けられている。さらに、両側辺27の中央には外方に突出する断面半円状の操作部35が設けられている。
連結辺29の片方の端部には略直角に屈曲する鉤形の係止部37が形成され、該係止部37における屈曲部の先端には傾斜面39が形成されている。
吸着盤11は、本体5に設けた係止孔17に係止可能な係止部43と、該係止部43からスカート状に形成された吸着部45とかなる。係止部43は本体5側に設けた係止孔17の円形部17aに挿入できる円形の頭部43aと、同じく本体5側に設けた係止孔17の矩形部17bに挿入可能な断面矩形の頸部43bと、該頸部43bの下方にあって頭部43aより大径の円形台部43cとから構成されている。
カバー13は、本体5と同様の長円を長辺方向で半分にした形状の板材からなる。カバー13の下面には、図1の破線で示すように、円筒状の枠体からなる吸着盤保持部13aが設けられている。吸着盤保持部13aは、図6に示すように、組み立て状態において吸着盤11の頭部43aを周囲から保持し、吸着盤11と本体5の相対移動を防止する。
第2ホルダ101は、半長円状の有底枠体からなる本体105、該本体内に設置された第2係止手段103、本体105に第2係止手段103を収容した状態で本体105の底部を閉塞する底板107、第2係止手段103に常時付勢力を与えるコイルバネ109、吸着部145を底板107の下方に突出させた状態で本体105に設置された吸着盤111、本体105の上面を覆うカバー113から構成されている。
上記構成のうち、底板107、吸着盤111、カバー113、コイルバネ109は、第1ホルダ1と同一の構成であるので、以下においては、第1ホルダ1側と違った構成を有する本体105、第2係止手段103について説明する。
ただ、本体105には本体5とは違って操作窓115は片側のみに設けられおり、また、本体105の裏面側には、図7に示すように、第2係止手段103の貫通穴131が回動自在に挿入される軸部材123と、コイルバネ133の他端側を支持するためのバネ止め部125が設けられている。
第2係止手段103は、図1、図7に示されるように、略クランク形状をしており、一端側に貫通穴131が設けられ、他端側には第1係止手段3と同様の鉤形の係止部137が設けられている。貫通穴131が設けられた辺には操作部135が外方に向けて突出して設けられ、また該辺の内側にはコイルバネ133の一端を受けるための凹陥部133が設けられている。
まず、第1ホルダ1について説明する。組み立て状態においては、本体5の上面部にカバー13が設置され(図2参照)、本体5の内部に第1係止手段3が設置され(図2,図7参照)、本体5の下部には底板7が設置され(図3,図4,図5参照)、吸着盤11が底板7の下方に吸着部45を延出させて設置される(図4,図5参照)。
第1ホルダ1と第2ホルダ101の前端面を対向させ、第1ホルダ1の第1係止手段3の前端部を第2ホルダ101の開口119に挿入する。この時、第1係止手段3の係止部37の傾斜面39と第2係止手段103の係止部137の傾斜面139が当接する。当接状態からさらに押し込むと互いの傾斜面がガイドとなって第2係止手段103の傾斜面139に該傾斜面139に対して直交する方向の力が作用し、この力が第2係止手段103をコイルバネ109の付勢力に抗して回動させる(図7の破線参照)。第2係止手段103が回動することで第1係止手段3はさらに前進することができ、互いの鉤形の係止部37,137がお互いを乗り越えると、第2係止手段103はコイルバネ109の付勢力によって元の位置に戻る。これによって、第1係止手段3と第2係止手段103の係止部37,137は図7に示すように互いに係止状態になる。
また、再び扉を閉めて開放を防止するには、扉を閉める際に第1係止手段3の操作部35を操作して第1係止手段3を後方に移動させ、第1係止手段3の先端部が第1ホルダ1の前端面より引き込むようにする。この状態で扉を閉め、その後第1係止手段3の操作部35から手を離すと、第1係止手段3はコイルバネ9の付勢力によって前方に移動して、前述したのと同様のメカニズムにより第1係止手段3の係止部37が第2係止手段103の係止部137と係止する。
このように、一旦扉開放防止具を扉に取り付けた後、扉を開放して、さらに閉める際には第1係止手段3の操作部35の後方への移動とその後操作部35から手を放すだけでよく、操作性に優れている。
幼児が第1ホルダ1の操作部35を後方に移動させようとしても第1係止手段3の先端の係止部が第2係止手段103に係止しているので移動しない。また、第1係止手段3の操作部35の操作によっては第1係止手段3の係止を解除できないので、第1係止手段3に対する悪戯によってロックが解除されることはなく扉の開放が確実に防止される。
このように、第2係止手段103の操作部が悪戯されたとしても、第2係止手段103の操作部135の操作と同時に第1係止手段3の操作部35をコイルバネ9の付勢力に抗して行わない限りロックが解除されることはなく、これが偶然に行われる可能性は少なく安全性が高い。
またさらに、幼児が扉をむりやり開けようとした場合であっても、第1ホルダ1と第2ホルダ101を連結する第1係止手段3が一定の剛性を有する材料・形状で形成されているので、従来例のU字状の係止具のように第1係止手段3の撓みによって第1係止手段3と第2係止手段103の係止が外れることはない。
また、第1係止手段3の撓みによって第1係止手段3と第2係止手段103の係止が外れることもなく、この点でも扉の開放を可及的に防止できるのである。
しかし、コイルバネ9、コイルバネ109のいずれか一方あるいは両方設けなくても、上記実施の形態の他の構成を備えておれば第1ホルダ1と第2ホルダ101の連結を放すためには第2係止手段103の係止解除操作と第1係止手段3の第2ホルダ側からの引き抜き操作の両方を同時に行わなければならないので、幼児の悪戯による扉の開閉防止という効果を奏することはできる。
このようにしても、連結手段として構成された第1係止手段3が常時第2ホルダ101側に付勢されているので、幼児の悪戯によって第1ホルダ1と第2ホルダ101の連結が簡単に放れることはなく、幼児の悪戯による扉の開閉防止という効果を奏することができる。
3 第1係止手段
5 第1ホルダの本体
9 第1ホルダ側のコイルバネ
35 第1ホルダの操作部
101 第2ホルダ
103 第2係止手段
105 第2ホルダの本体
109 第2ホルダ側のコイルバネ
135 第2ホルダの操作部
Claims (4)
- 両開き戸の一方の扉に装着される第1ホルダと、両開き戸の他方の扉に装着される第2ホルダとを備え、第1ホルダに設けられた第1係止手段を第2ホルダ側に挿入して第2ホルダに設けられた第2係止手段に係止することで第1ホルダと第2ホルダを連結し、これによって前記両開き戸の開放を防止する扉開放防止具であって、
第1係止手段は先端部に第1係止部を有すると共に第2ホルダ方向に進退可能に設けられ、前記第2係止手段は前記第1係止部に係止する第2係止部を有すると共に該第2係止部を係止方向に常時付勢する第2付勢手段を備えてなり、
前記第2係止手段を操作した状態で前記第1係止手段を操作することで前記第1係止手段を前記第2ホルダから抜き出して前記第1ホルダと前記第2ホルダの連結を放すことができるようにしたことを特徴とする扉開放防止具。 - 第1係止手段を第2ホルダ側に常時付勢する第1付勢手段を備えてなることを特徴とする請求項1記載の扉開放防止具。
- 第1係止手段を進退方向に移動操作する第1操作部が第1ホルダの両側面に突出するように設けられ、第2係止手段の係止解除操作を行う第2操作部が第2ホルダの片側側面に突出するように設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の扉開放防止具。
- 第1係止手段と第2係止手段はそれぞれの係止部を対向させて両者を互いに近づく方向に移動させることで両者を係止できることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の扉開放防止具。
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