JP4442950B2 - モニタ可動システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モニタパネルの角度を変えるチルト機構を備えているモニタ可動システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、車両のナビゲーションシステムでは、従来、運転者の身長差の違いによるモニタ表示品位の悪化を是正するため、多段階的にモニタパネルの角度を変えるチルト機構を備えているものがある。
【0003】
この技術では、チルト操作ボタンを一回押すと、例えば、本体に対するモニタパネルの角度が5°になり、次に、チルト操作ボタンを押すと、モニタパネルの角度が10°になり、さらに、チルト操作ボタンを押すと、モニタパネルの角度が15°になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では、モニタパネルの角度変化が多段階的であるため、運転者が適当と感じるモニタ角度に設定できない場合や、運転者が適当と感じるモニタ角度が大きい場合には、何度も、チルト操作ボタンを操作しなければならないという問題点がある。車両のナビゲーションシステムでは、運転中における運転者の負担をできる限り軽減することが望まれていることを考慮すると、以上の問題点を解決することは非常に重要なことである。
【0005】
そこで、本発明は、このような従来の問題点に着目し、簡単且つ少ない操作で、操作者が適当と感じるモニタ角度に設定できるモニタ可動システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するためのモニタ可動システムは、
モニタ支持体に対するモニタパネルの角度を変えるチルト機構を備えているモニタ可動システムにおいて、
前記モニタ支持体に対する前記モニタパネルの角度変化を指示するチルト操作端と、
前記チルト操作端が操作される毎に、前記チルト機構を動作させて、前記モニタ支持体に対する前記モニタパネルの角度を、予め設定された角度幅で、多段階的に変えるチルト制御手段と、
前記角度幅の設定を変える角度幅設定変更手段と、
を備えていることを特徴とするものである。
【0007】
ここで、前記モニタ可動システムにおいて、
前記モニタ支持体に対する前記モニタパネルの角度が変わるたびに、変更される前の該角度を記憶する角度記憶手段を備え、
前記チルト制御手段は、前記モニタ支持体に対する前記モニタパネルの角度が最大のときに、前記チルト操作端が操作されると、前記角度記憶手段に記憶されている前記角度になるよう、前記チルト機構を動作させるものであってもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るモニタ可動システムの実施形態について、図面を用いて説明する。
【0009】
本実施形態のモニタ可動システムは、いわゆる車両のナビゲーションシステムである。このナビゲーションシステムは、図1に示すように、液晶モニタ11及び各種操作端を有するモニタパネル10と、液晶モニタ11の表示内容等を制御する本体(モニタ支持体)20と、本体20に対するモニタパネル10の角度を変えるチルト機構50と、を備えている。
【0010】
モニタパネル10は、前述した液晶モニタ11と、モニタパネル10の角度(以下、チルト角度とする)の変更を指示するためのチルトボタン(チルト操作端)12と、ポインティングデバイスとしてのジョイスティック13と、液晶モニタ11の電源ボタン14と、を有している。
【0011】
本体20は、各種プログラム等を実行するCPU21と、各種プログラムやデータ等が記憶されているROM22と、各種プログラムやデータ等が一時的に記憶されるRAM23と、地図情報や音楽情報等の記憶媒体であるCD30を再生するCDドライバ31と、このCDドライバ31を制御するCDコントローラ34と、音楽情報等の記憶媒体であるMD40を再生するMDドライバ41と、MDドライバ41を制御するMDコントローラ44と、チルト機構50の動作を制御するチルトコントローラ24と、モニタ等を制御するモニタコントローラ25と、CDドライバ内からCD30の排出を指示するためのCDエジェクトボタン35aと、このCDエジェクトボタン35aの表面に設けられているCD有照明35bと、MDドライバ内からMD40の排出を指示するためのMDエジェクトボタン45aと、このMDエジェクトボタン45aの表面に設けられているMD有照明45bと、MD挿入口47の存在位置を示すためのMD挿入口照明46と、を有している。
【0012】
図3(b)に示すように、本体20の正面29には、CDを挿入するためのCD挿入口37と、照明付CDエジェクトボタン35(CDエジェクトボタン35aとCD有照明35bとで構成)と、MDを挿入するためのMD挿入口47と、照明付MDエジェクトボタン45(MDエジェクトボタン45aとMD有照明45bとで構成)と、MD挿入口照明46とが、設けられている。
【0013】
CDドライバ31は、図2に示すように、CD再生部32の他に、CDドライバ内からCD30を排出する排出部33と、CD30の有無を検知するセンサ(図示されていない)とを有している。同様に、MDドライバ41も、MD録音再生部のほかに、MDドライバ内からMDを排出する排出部と、MDの有無を検知するセンサ(いずれも、図示されていない)とを有している。
【0014】
チルト機構50は、図2及び図3に示すように、モニタパネル10の裏面が本体正面29と対向している完全閉状態(図3(a))と、モニタパネル10のモニタ表面が本体正面29に対して垂直になる完全開状態(図3(b))との間で、モニタパネル10の角度を変更するものである。このチルト機構50は、駆動リンク51と、この駆動リンク51を動作させる駆動機構52と、駆動リンク51の動作によって動く従動リンク54とを有している。駆動機構52には、動力源となるモータ53が設けられている。駆動リンク51の一端は、モニタパネル10側面のほぼ中間部分にピン結合され、駆動リンク51の他端は、駆動機構52に連結され、駆動リンク52の中間部は、本体20にピン結合されている。従動リンク54の一端は、モニタパネル10側面の下部とピン結合され、従動リンク54の中胴部及び他端部は、本体20にスライド可能に設けられている。駆動リンク51の他端部側には、ここの変位を検知することでモニタパネル10の角度を検知するチルト角度センサ55が設けられている。なお、図1において、チルト機構50のモータ53やチルト角度センサ55は、本体外にあるように描いているが、実際には、図2に示すように、チルト機構50のほとんどと、チルト角度センサ55は、本体内に設けられている。
【0015】
なお、本実施形態において、チルト制御手段は、チルトコントローラ24と、このチルトコントローラ24に対して指示を与えるCPU21とを有して構成され、角度幅設定変更手段は、モニタパネル10のジョイスティック13と、モニタコントローラ25と、このモニタコントローラ25に対して指示を与えるCPU21と、チルト角度幅及びチルト角度を記憶するRAM23とを有して構成されている。
【0016】
次に、本実施形態のナビゲーションシステムの操作及び動作について説明する。
【0017】
モニタパネル10のチルトボタン12を押すと、この操作による信号がモニタコントローラ25及びCPU21に送信され、CPU21からチルトコントローラ24を介して、チルト機構50のモータ53に対して駆動指示が出力される。モータ53が駆動すると、図2に示すように、チルト機構50の駆動リンク51が中間ピンを中心として揺動し、この揺動に対して、モニタパネル10の上端部が下方へ変位すると共に、モニタパネル10の下端部及び従動リンク54が前方へ変位する。この結果、モニタパネル10は、パネル表面が本体正面29と平行な完全閉状態から、本体正面29に対して傾いた中間開状態になる。
【0018】
ところで、本実施形態では、図5に示すように、チルトボタン12を一回押す毎に、モニタパネル10は、予め設定されたチルト角度幅ずつ多段階的にチルト角度が変わる。例えば、図5(a)に示すように、チルト角度幅を5°に設定した場合には、5°ずつチルト角度が変わる。つまり、完全閉状態のときにチルトボタン12を一回押すと、チルト角度が5°になり、さらにチルトボタン12を一回押すと、チルト角度が10°になり、さらにチルトボタン12を一回押すと、チルト角度が15°になる。チルト角度が15°のときに、チルトボタン12を押すと、一気に完全開状態になる。また、完全開状態のときに、チルトボタン12を比較的長めに押し続けると、一気に完全閉状態になる。
【0019】
モニタパネル10の実際のチルト角度は、チルト角度センサ55により検知され、検知されたチルト角度が目的のチルト角度、例えば、5°になると、チルト角度センサ55からの出力が入力するチルトコントローラ24により、モータ駆動が止められる。
【0020】
本体10のRAM23には、現在のチルト角度と、一つ前の状態のチルト角度とが記憶される。このチルト角度の記憶は、チルト角度が変わるたびに更新される。完全開状態の際に、チルトボタン12を一回押すと、チルトコントローラ24がRAM23を参照して、一つ前の状態のチルト角度を読み出し、モニタパネル10が一つ前の状態のチルト角度になるよう、モータ53を駆動する。例えば、完全開状態の一つ前のチルト角度が10°である場合、完全開状態でチルトボタン12を一回押すと、チルト角度が10°になる。
【0021】
チルト角度幅の設定を10°に変更すると、図5(b)に示すように、チルトボタン12を一回押す毎に、チルト角度が10°ずつ変わる。
【0022】
チルト角度幅の設定変更は、モニタパネル10のジョイスティック13を用いて行う。まず、図4(a)に示すように、メニュー画面上の複数項目のうちから、ジョイスティック13を操作して、「チルト角度設定」を選択する。すると、モニタ11には、「チルト角度幅大」と「チルト角度幅小」の二つのチルト角度幅に関する選択項目が表示される。「チルト角度幅大」とは、この実施形態においては、チルト角度幅10°のことであり、「チルト角度幅小」とは、この実施形態においては、5°のことである。現在のチルト角度幅が5°で、運転者が小さいと感じた場合には、ジョイスティック13を操作して、「チルト角度幅大」を選択する。「チルト角度幅大」が選択されると、この「チルト角度幅大」に対応するチルト角度幅10°が本体10のRAM23に記憶され、以降、チルト角度幅が設定変更されない限り、チルトボタン13を一回押す毎に、10°ずつチルト角度が変わる。
【0023】
以上のように、本実施形態では、モニタパネル10のチルト角度変化が多段階的であるものの、チルト角度幅を設定変更できるので、運転者が適当と感じるチルト角度に設定することができる。また、運転者が適当と感じるチルト角度が大きくても、チルト角度幅を大きくすることで、チルトボタン12の操作回数を減らすことができる。
【0024】
なお、本実施形態では、チルト角度幅の表示を、「チルト角度幅大」と「チルト角度幅小」と、角度幅の程度で示したが、数値で示してもよい。また、本実施形態では、チルト角度幅の種類が二つであるが、三つ以上であってもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、モニタパネルのチルト角度変化が多段階的であるものの、チルト角度幅を設定変更できるので、操作者が適当と感じるチルト角度に設定することができる。また、操作者が適当と感じるチルト角度が大きくても、チルト角度幅を大きくすることで、チルト操作端の操作回数を減らすことができる。したがって、本発明によれば、簡単且つ少ない操作で、操作者が適当と感じるチルト角度に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態におけるナビゲーションシステムの構成ブロック図である。
【図2】本発明に係る一実施形態におけるチルト機構の構成図である。
【図3】本発明に係る一実施形態におけるナビゲーションシステムの全体斜視図である。
【図4】本発明に係る一実施形態におけるチルト角度幅設定画面を示す説明図である。
【図5】本発明に係る一実施形態におけるチルト角度幅を変更した際のチルト角度の変化を示す説明図である。
【符号の説明】
10…モニタパネル、11…モニタ、12…チルトボタン(チルト操作端)、13…ジョイスティック、20…本体(モニタ支持体)、21…CPU、22…ROM、23…RAM、24…チルトコントローラ、25…モニタコントローラ、30…CD、31…CDドライバ、34…CDコントローラ、35…照明付CDエジェクトボタン、37…CD挿入口、40…MD、41…MDドライバ、44…MDコントローラ、45…照明付MDエジェクトボタン、46…MD挿入口照明、47…MD挿入口、50…チルト機構、53…モータ、55…チルト角度センサ。
Claims (2)
- モニタ支持体に対するモニタパネルの角度を変えるチルト機構を備えているモニタ可動システムにおいて、
前記モニタ支持体に対する前記モニタパネルの角度変化を指示するチルト操作端と、
前記チルト操作端が操作される毎に、前記チルト機構を動作させて、前記モニタ支持体に対する前記モニタパネルの角度を、予め設定された角度幅で、多段階的に変えるチルト制御手段と、
前記角度幅の設定を変える角度幅設定変更手段と、
を備えていることを特徴とするモニタ可動システム。 - 請求項1に記載のモニタ可動システムにおいて、
前記モニタ支持体に対する前記モニタパネルの角度が変わるたびに、変更される前の該角度を記憶する角度記憶手段を備え、
前記チルト制御手段は、前記モニタ支持体に対する前記モニタパネルの角度が最大のときに、前記チルト操作端が操作されると、前記角度記憶手段に記憶されている前記角度になるよう、前記チルト機構を動作させる、
ことを特徴とするモニタ可動システム。
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-
1999
- 1999-05-31 JP JP15162999A patent/JP4442950B2/ja not_active Expired - Fee Related
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