JP4437181B2 - 貯水装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水を貯留可能な構造体を有する貯水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、雨水などの水を貯留する貯水装置は、たとえば地下にコンクリート製の水槽を設け、この中に水を貯留することが行われる。しかし、コンクリート製の貯水装置は強度があり信頼性の高いものであるが、その設置に当たっては仮枠を設け、必要に応じて鉄筋や鉄骨を配置して流動性コンクリートを流し込むので、その施工は煩雑であり、かつ施工には十分な技術と配慮が必要である。その上、工期と費用も相当かかる。
【0003】
近年、コンクリート製の水槽を設けずに、水を貯留可能な構造体に遮水性材料を使用した覆い部材で囲い、この構造体に水を貯留することが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような水を貯留可能な構造体を有する貯水装置は、構造体の外側にシート状の覆い部材が設けられる。この場合、地震による振動、車両の走行や工事などの原因による振動、その他の局部的圧力などによって覆い部材が破損することがある。覆い部材が破損すると、貯水されている水が短時間に漏出してしまうので、貯水装置としての働きが失われる。
【0005】
本発明は、地震や車両の走行による振動やその他の要因による振動、または局部的圧力などによって覆い部材が損傷を受けないことを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、水を貯留する空間を有する構造体と、該構造体の外側を覆うシート状の覆い部材と、該覆い部材に重ねられるシート状の保護部材とを備え、前記覆い部材は、遮水性材料と透水性材料の少なくとも一つが使用されるとともに2層以上設けられ該覆い部材が設けられる位置の周長さより大きい周長さを有し、該覆い部材にゆとりを持たせてなることを特徴とする。
【0007】
このようにすることにより、構造体は空間を有し、かつその外側がシート状の覆い部材で覆われる。したがって、構造体の外側から流入する雨水その他の水をこの空間に貯留することが可能になる。覆い部材は、シート状の保護部材が重ねられるので、このシート状の保護部材によって保護される。さらに、覆い部材は、2層以上設けられるので、万が一一つの覆い部材が破損しても他の覆い部材によって水の貯留が維持される。
【0008】
さらに、覆い部材は、その設けられる位置の周長さより大きい周長さを有し、ゆとりを持って設けられる。このため、地震の振動、車両の走行による振動、その他の原因による振動または局部的圧力などによって構造体と地盤との間に相対的な位置ずれが発生しても覆い部材の長さのゆとりによって覆い部材が過大な引張りやせん断あるいは圧縮を受けることがないので損傷を受けない、あるいは損傷の程度が軽微で水の貯留が維持される。
【0009】
さらに、2層以上設けられる覆い部材は、互いにこれら覆い部材が設けられる位置の周長さに対する覆い部材の周長さの比率を異ならせると良い。すなわち、
R=L/L0
但し、R:比率
L:覆い部材の周長さ
L0:覆い部材が設けられる位置の周長さ
で定義される比率Rを覆い部材ごとに異ならせる。因みにRは1より大きくする。
【0010】
こうすると、2層以上設けられる覆い部材のゆとり、たとえば波形状が互いに異なる。構造体と地盤との間に発生する相対的な位置ずれがこれら波形状の異なる覆い部材の少なくとも一つに吸収される。ゆとりを大きくすれば、構造体と地盤との間に発生する相対的な位置ずれが吸収され易くなるが、ゆとりを大きくした分だけ波形状または曲面形状が大きくなりかさばる。したがって空間を大きく占め、施工がやりにくくなる。反対にゆとりを小さくすれば、構造体と地盤との間に発生する相対的な位置ずれが吸収されにくくなるが、かさばりは小さくなり空間をあまり占めず施工もし易くなる。よって、ゆとりの大きさを大、中、小、適宜組み合わせると良い。
【0011】
また、構造体の下面に当接させて剛性を有する盤状部材を設けると良い。こうすると、盤状部材の下に位置する覆い部材は、地震による振動、その他の要因による振動または局部的圧力などを面で受けることができ破損が防止される。なお、先の覆い部材の周長さLの方向および覆い部材が設けられる位置の周長さL0の方向は、垂直方向の周長さのみに限らず、水平方向の周長さを含めても良い。
【0012】
次に本発明を構成する各要件についてさらに詳しく説明する。本発明の貯水装置は、雨水、河川水、海水、井戸水、地下水、その他の水を貯留するものである。防火や災害時の飲料などの緊急用水として使用されたり、短時間に多量に降る雨水を貯留して水の被害を防止するなどの目的に使用される場合を含むものである。
【0013】
構造体は、水を貯留する空間を有するものであれば、全体が一体的なものや幾つかのサブ構造体が連結されたもの、または軽量材料で形成された複数の単位の部材(単位部材)が連結されたものなどとすることができる。特に、複数の単位部材が3次元的に連結された構造体は、単位部材が上下方向に連結され積み重ねられるとともに、左右、前後方向に平面的にも連結される。
【0014】
単位部材は、その外側から内側に水が流入して、この水を貯留する空間を有し、互いに連結可能なものであれば特に限定されない。たとえば、その形状は枠状、箱状、容器状あるいは先に記した基盤に柱状部を突出させた形状などとすることができる。特に箱状、容器状などの場合、水が単位部材間を移動できるように、単位部材の側壁に通孔を設けておくと良い。この通孔を介して貯留された水が移動できる。
【0015】
上記のような単位部材が3次元的に連結された構造体は、これが組み立てられる場合、大きさ、重量の小さい単位部材が組み立てられるので単位部材の連結施工がやり易く、短期間に組み立てられる。また、構造体の種々の大きさおよび形状に対して対応でき、構造体の大きさ、形状の自由度が大きい。
【0016】
単位部材として、たとえば一方の側に略平坦な面を有する基盤と、この基盤の他方の側に突出させた柱状部とを有するものを使用すると良い。この場合、基盤同士や柱状部の先端同士が連結されるものとしても良い。このようにすると構造体は単位部材が複数段に積み重なった、かつ左右、前後に連結されたものとなり、3次元的な立体的構造体が形成される。この場合、基盤と基盤の間に柱状部が位置し、水の貯留される空間が形成される。
【0017】
単位部材は、強度を有し、かつ軽量材料で形成されると良い。単位部材が強度を有し、軽量であることにより、これを組み立てた構造体も強度を有し、軽量となる。一つ当たりの単位部材が軽量であるので、運搬が容易であり短期間に組み立てられる。このような単位部材の材質としては、ポリプロピレンなどの合成樹脂、アルミニウム合金などの軽金属、軽量コンクリートなどで水に対する耐腐食性を有する材料とする。
【0018】
この場合、柱状部の外側断面形状は、特に限定されないが円形、多角形などとしても良い。さらに、柱状部の形状が筒状に形成されると良い。筒状に形成された柱状部は軽量であり、かつ剛性があり耐荷重性に優れる。特に、柱状部を先端に向かって漸次径が縮小した筒状に形成されると良い。こうすることにより単位部材を運搬ないし輸送する際に、幾つかの単位部材の筒状の柱状部を重ね合わせて運搬、輸送でき、運搬、輸送の効率を向上させることができる。
【0019】
単位部材の空間率Sの上限は97%までとする。反対に空間率Sが小さいと、部材の上記強度を大きくできるが、部材の占める体積が大きくなり、柱状部が形成する空間が小さくなる。基盤および柱状部の大きさ、肉厚などは構造体にかかる荷重を十分支えられる大きさとする。基盤および柱状部の材質は、同じものとする方が製造上好ましい。
【0020】
次に、覆い部材は、構造体の空間に水を貯留できるように覆うもので、シート状の遮水性材料と透水性材料の少なくとも一つが使用される。遮水性材料は、可撓性があり水を透さないものであれば特に限定されないが、たとえば熱融着ゴムシート(EPDM/熱融着タイプ)などのゴムシートや塩ビPVCシートなどの合成樹脂シートなどが好ましい。また、貯留した水を地下に浸透させたい場合は、透水性材料のシートが設けられる。透水性材料のシートを設けることにより構造体の空間に貯留された水を徐々に時間をかけて地下に浸透させることができる。透水性材料としては、ポリエステルとポリプロピレンの複合張り合わせシートなどが使用される。
【0021】
さらに、覆い部材は、構造体の少なくとも両側面と下面の3方に設けられる。構造体の上面は、覆い部材が設けられる場合と、一部分に設けられる場合と、設けられない場合とがある。構造体の上面に覆い部材が設けられる場合、上記3方に設けられる覆い部材をこの上面に延在させても良い。また、遮水性材料または透水性材料を使用したシート状の覆い部材を1層または2層、あるいは3層以上設けられても良い。
【0022】
保護部材は、覆い部材の片側または両側に設けられるもので、たとえばポリエステルによる長繊維不織布などが使用される。因みに、覆い部材が設けられる位置の周長さL0とは、構造体の外側を覆う際の外周長さLを意味する。この場合、外周長さLは、覆い部材の設けられる位置、すなわち層位置によって異なることは当然である。ゆとりは、外周長さL0より大きくして波または曲線を形成させた状態である。盤状部材は、剛性を有し耐腐蝕性を有する材料であれば特に限定されないが、たとえばコンクリートや他の無機材、あるいは合成樹脂などを使用する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る貯水装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図1〜5において、同一または同等の構造、作用部分には同一符号を付けて示す。
【0024】
図1は、本発明に係る貯水装置の第1実施形態を示す断面図である。この図1は模式的な断面を示し、シートの厚みなどが拡大されているので実際のものとは寸法的に異なる。第1実施形態の貯水装置1は、雨水、河川水、海水、井戸水、地下水、その他の水を貯留するもので、たとえば道路の歩道や公園などの地下に設けられ、一度に多量の雨が降った場合にその雨水を貯留する目的や河川などの水を引いて貯留する目的に用いられる。貯留された水は、たとえば防火用水、災害時の飲料水あるいはトイレ用水など緊急用水として使用される。
【0025】
貯水装置1は、地盤77を掘り下げた凹みの底78に設けられた基礎79と、この基礎79の上に設けられ水を貯留する空間を有する構造体2と、この構造体2の外側を3層に覆うシート状の合成ゴムシート(覆い部材)59、60、61と、これら合成ゴムシート59、60、61の各々に重ねられる保護用シート(保護部材)65、66、67、68とを備える。
【0026】
保護用シート68と地盤77との間には埋め戻し土75が埋め戻される。また、埋め戻し土75の上には芝73が植えられる。基礎79は、たとえば粒径40〜0mmのものを含み厚さ200mmの砕石層80と、この砕石層80の上に設けられたコンクリート層81とを有する。
【0027】
構造体2は、二つの単位部材5(後述)を重ねて連結した要素4(斜線を施して示した部分)を左右(紙面の左右)方向、前後(紙面に垂直な)方向および上下(紙面の上下)方向に連結し3次元的に組み立てられたものである。この図の構造体2では、左右に8列、上下に6段の要素を連結したものを示しているが、これは一例にすぎない。
【0028】
上記要素の単位部材5は、この単位部材5の外側から内側に流入する水を貯留する空間11を有する。したがって、構造体2は、単位部材5によって形成された空間11を有することになる。また、構造体2の上面には天板45が設けられ、天板45の上面にはシート状の透水性部材47が設けられる。天板45は構造体2にかかる上からの力を平均化する。透水性部材47は芝73に降った雨水を通過させ構造体の空間に貯留させる。
【0029】
合成ゴムシート60は、構造体2の下側を含む3方の外側および上側(上面)の両端寄りに設けられる。合成ゴムシート60の両側には保護用シート66、67が設けられる。合成ゴムシート59、61についても同様に構造体2の下側を含む3方の外側および上側(上面)の両端寄りに設けられる。合成ゴムシート59、61の両側にはそれぞれ保護用シート65、66、保護用シート67、68が設けられる。第1実施形態の貯水装置において、構造体2の上面中央寄りには透水性部材47が設けられるが、この実施形態に限定されず、構造体2の3方に設けた合成ゴムシート59〜61および保護用シート65〜68を延在させても良い。
【0030】
合成ゴムシート59、60、61の厚みは、たとえば厚さ1mmのものが使用される。また、貯留した水を地下に浸透させたい場合は、合成ゴムシートの代わりに透水性材料のシートを設けることもできる。透水性材料のシートを設けることにより構造体の空間11に貯留された水を徐々に時間をかけて地下に浸透させることができる。透水性材料としては、たとえば厚さ0.1mmのポリエステルとポリプロピレンの複合張り合わせシートなどが使用される。
【0031】
さらに、図1の断面において、合成ゴムシート60の周長さLは、この合成ゴムシート60が設けられる位置の周長さL0=(L1+L2+L3+L4+L5)より大きい長さを有し、合成ゴムシート60にゆとりを持たせる。他の合成ゴムシート59、61の周長さLについても同様の長さ上のゆとりをもたせる。但し、3層設けられた合成ゴムシート59、60、61は、互いにこれら合成ゴムシートが設けられる位置の周長さL0に対する合成ゴムシートの周長さLの比率R=L/L0を異ならせる。Rは1より大きくする。
【0032】
保護用シート65、66、67、68は、合成ゴムシート59、60、61の両側に設けられるが、その厚さと材質は、たとえば10mmのポリエステル単繊維や、厚さ4mmのポリエステル長繊維不織布などが用いられる。
【0033】
また、貯水装置1は、図示していない管理用マンホールを有する。マンホールは、単位部材5の一つまたは複数の垂直方向投影面が形成する垂直方向の中空状空間上部に設けられ、截頭中空円錐状の防護ハットと、この防護ハットの下に設けられる筒状の受台と、必要に応じ受台の下に設けられる調整用リングとを有する。防護ハットの上端には円盤状の蓋が設けられる。また、構造体2の側面には図示していない盤状の側部材が設けられ、埋め戻し土75による側圧を支える。
【0034】
図2は、図1の構造体の要素4一つを示す断面図である。要素4は、二つの単位部材5の柱状部先端31同士が合わされて連結される。こうすると、柱状部30の周り水を貯留可能な空間11が形成される。第1実施形態の構造体2は要素4が上下、左右、前後の方向に連結された形状をしているが、他の実施形態として最下段または最上段に単位部材が一つの段を設けた場合もある。
【0035】
図3は、第1実施形態の単位部材を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のI−I線断面図である。単位部材5は、一方の側に平坦な面16を有する基盤13と、この基盤13の他方の側に突出させた柱状部30とを有する。因みに、図3(B)において、中央線43より左側は正面図、中央線43より右側は断面図を示す。単位部材5は剛性を有する軽量材料で形成され、この実施形態では合成樹脂であるポリプロピレンで形成される。
【0036】
単位部材の基盤13は、略平坦な面16を有する板部材15と、板部材15の縁に沿って板部材15の他方の側に形成された縁枠18とを有する。板部材15の他方の側(縁枠18の設けられた側)には図示していない補強リブが格子状に設けられる。
【0037】
基盤13は、その縁近傍の四つの隅20に縁連結部22を有する。縁連結部22は、平坦な面16から窪ませた面22aと、この面22aに設けられた中心寄り(または中央寄り)の内側係合孔25および外寄り(または縁寄り)の外側係合孔26とで形成される。単位部材の基盤13同士は、この縁連結部22に係合可能な図示していない縁連結部材を介して連結される。縁連結部22に縁連結部材を係合する際は、通常中心寄りの内側係合孔25が利用される。
【0038】
基盤13の縁辺中間位置に形成された四箇所の縁連結部23は、たとえばこの基盤13の大きさの二分の一の大きさの別の単位部材を連結する際に利用される。縁連結部23は、縁連結部22と同様に、平坦な面16から窪ませた面23aと、この面23aに設けられた中心寄り(または中央寄り)の二つの内側係合孔25および外寄り(または縁寄り)の二つの外側係合孔26とを有する。通常上記の別の構造部材を連結する際には外寄りの外側係合孔26を利用する。
【0039】
さらに、基盤13は、一方の側(平坦な面16の位置する側)と他方の側(補強リブのある側)とを通じさせる通孔28を有する。通孔28は、基盤の中心42に対して点対称に長方形の孔が16箇所、補強リブを避けた位置に設けられる。通孔28の設けられる位置とその形状、大きさは、本実施形態に限定されず、単位部材5の強度ないし剛性が確保される適宜の位置と形状、大きさに設けられる。
【0040】
柱状部30は、基盤13の他方の側に中心42を点対称に四つ突出させて二重筒状に設けられる。柱状部30は、先端31に向かって漸次径が縮小する外筒38と、先端31から内側に折り返して平坦な面16位置まで漸次径が縮小して延在させた内筒39とを有する。内筒39の板部材15側端面は閉塞され、内筒39の内側に補強リブ41が形成される。このように、柱状部30は外筒38と内筒39とを有するので、平坦な面16の外筒38と内筒39との間に環状の開口が形成される。また、柱状部30の先端31の面には円形の開口が形成される。
【0041】
図4は、第1実施形態の単位部材5a〜5c同士が連結された状態を示す要部断面図である。破砕部分Pは、基盤13同士の連結状態を示す。柱状部30a、30bは、その先端31に設けられた端連結部32を有する。単位部材5aと単位部材5bとは、端連結部の係合孔34に係合可能な端連結部材51を介して柱状部の先端31同士が係合され連結される。
【0042】
端連結部32は、柱状部の先端31の平坦な面と、この面の円周方向に等間隔に設けられた八つの係合孔(図示せず)とで形成される。この実施形態はこの八つの係合孔の内の対向する二つの係合孔34に端連結部材51の突起52、53を挿入し係合させる。突起52と突起53とは90度のずれを持たせているので、突起52を実線で、突起53を2点鎖線で示している。
【0043】
上下方向に位置する単位部材5bと単位部材5cとは、破砕部分Pに示すように、基盤13b、13cに設けられた内側係合孔25b、25cに縁連結部材46の突起47を挿入して係合させ連結させる。また、左右、前後方向に位置する単位部材は、基盤の縁17同士が縁連結部材46を介して連結される。
【0044】
以上の構造を有する第1実施形態の貯水装置1は、次のように作用する。すなわち、図1において、構造体2は空間(図2の符号11)を有し、かつその外側が合成ゴムシート59〜61で覆われるので、構造体2の外側から流入する雨水その他の水をこの空間11に貯留することが可能になる。合成ゴムシート59〜61は、保護用シート65〜68が重ねられるので、この保護用シートによって保護される。さらに、合成ゴムシートは、3層設けられるので、万が一一つの合成ゴムシートが破損しても遮水性が維持される。
【0045】
さらに、合成ゴムシート59〜61は、その設けられる位置の周長さL0より大きい長さLを有し、ゆとりを持って設けられるので、地震による振動、車両の走行による振動、その他の要因による振動または局部的圧力などによって構造体2と地盤77(埋め戻し土75を含む)との間の相対的な位置ずれが発生しても合成ゴムシート59〜61の長さのゆとりによって合成ゴムシート59〜61が過大な引張りやせん断あるいは圧縮を受けることがないので損傷を受けない、あるいは損傷の程度が軽微で遮水性が維持される。
【0046】
また、3層に設けられた合成ゴムシート59〜61のゆとり、たとえば波形状が互いに異なるので構造体2と地盤77との間で発生する相対的な位置ずれがこれら波形状の異なる合成ゴムシート59〜61の少なくとも一つに吸収される。
【0047】
図5は、本発明に係る貯水装置の第2実施形態を示す断面図である。第2実施形態の貯水装置1は、構造体の下面3に当接させてコンクリート盤(剛性を有する盤状部材)70を設ける。こうすると、コンクリート盤70の下に位置する合成ゴムシート59、60、61は、地震による振動、その他の要因による振動または局部的圧力などを面で受けることができ破損が防止される。図5に示す第2実施形態において、その他の部分の構造と作用は、図1〜4に示した第1実施形態の場合と同じであるので、その説明を省略する。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、地震や車両の走行による振動やその他の要因による振動、または局部的圧力などによって覆い部材が損傷を受けることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る貯水装置の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】図2は、図1の構造体の要素を示す断面図である。
【図3】第1実施形態の単位部材を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のI−I線断面図である。
【図4】第1実施形態の単位部材同士が連結された状態を示す要部断面図である。
【図5】本発明に係る貯水装置の第2実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 貯水装置
2 構造体
2a 外側
3 下面
11 水を貯留する空間
59〜61 合成ゴムシート(覆い部材)
65〜68 保護用シート(保護部材)
70 コンクリート盤(盤状部材)
L0 合成ゴムシートが設けられる位置の周長さ
L 合成ゴムシートの周長さ(覆い部材の周長さ)
R 比率
Claims (3)
- 水を貯留する空間を有する構造体と、該構造体の外側を覆うシート状の覆い部材と、該覆い部材に重ねられるシート状の保護部材とを備え、前記覆い部材は、遮水性材料と透水性材料の少なくとも一つが使用されるとともに2層以上設けられ該覆い部材が設けられる位置の周長さより大きい周長さを有し、該覆い部材にゆとりを持たせてなる貯水装置。
- 請求項1において、前記2層以上設けられる覆い部材は、互いに該覆い部材が設けられる位置の周長さに対する該覆い部材の周長さの比率を異ならせてなる貯水装置。
- 請求項1または2において、前記構造体の下面に当接させて剛性を有する盤状部材を設けてなる貯水装置。
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