JP4436271B2 - 基板露光方法および基板加熱装置ならびに基板露光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線板等の基板にソルダーレジストインクを設けて両面露光する際に用いられる基板露光方法および基板加熱装置ならびに基板露光装置に関するものである。
一般に、露光装置を用いてプリント基板を製作する製作工程においては、回路を形成したプリント基板の特定の領域を保護するために、ソルダーレジストインクを塗布して、そのソルダーレジストインクが塗布された領域およびプリント基板全面にマスクを介して紫外線を含む光を照射することで、そのソルダーレジストインクを露光し硬化させ、回路の形成されている領域を保護することが要求されている。
ソルダーレジストインクをプリント基板に塗布する場合には、一般的な前処理をプリント基板に行った上で、ソルダーレジストインクをロールコータまたはスクリーン印刷などの方法によりプリント基板に設け、80℃程度の加熱温度により加熱し、さらに、冷却することでソルダーレジストインクをプリント基板面に適正な状態として設けている。
そして、露光前に塗布したソルダーレジストインクを加熱する場合の方法としては、遠赤外線乾燥炉や、あるいは、熱風乾燥炉により10分から20分の間において加熱することや(非特許文献1)、また、お湯の中に所定時間入れることで加熱する(特許文献1)ことが知られている。なお、お湯の中にいれて加熱したプリント基板は、25℃程度の水中に所定時間において浸漬させることで冷却を行っている。
ソルダーレジストインクを設ける場合では、プリント基板に塗布した直後に加熱することが、レジスト樹脂の粒子を溶融させ、このレジスト樹脂の粒子間の隙間を塞ぎ、フォトレジストインクの膜を緻密な状態にして平滑化する、所謂、レベリング処理として行われている。そして、このレベリング処理が行われたプリント基板は、レジスト樹脂の重合が進み、次作業となるプリント基板の片面あるいは両面における露光作業の際に最適な状態となる。なお、プリント基板のソルダーレジストインクは、露光作業による紫外線を含む光が照射されるまでは、完全に硬化していない状態となっている。
プリント基板を露光する露光装置は、前工程で表裏両面にソルダーレジストインクが塗布されたプリント基板を、はじめに、搬入ステージにおいて、その端面を押動して予備位置決め作業を行い、ハンドラ等の搬送手段により露光ステージに搬送する。そして、露光装置では、露光ステージにおける露光工程として、ガラスやアクリル樹脂に固定されたマスクをプリント基板に密着させた後に、紫外線を含む光を照射する密着(コンタクト)露光工程が用いられており、ソルダーレジストインクの特性上、密着度が不足すると露光後のソルダーレジストインク表面の品質に問題が生じる。
そのため、露光装置は、露光工程において、マスクとプリント基板とを相当な真空到達度にすることで、そのプリント基板をマスクに密着するように押し付けている。それと同時に、露光装置では、プリント基板を載置するテーブルを介して、マスク面への圧力をかけてプリント基板が動かないように固定してから、マスクを介してプリント基板の露光される面に紫外線を含む光を照射して露光している。なお、プリント基板を載置するテーブルは、そのプリント基板を吸着して保持するための多数の吸着孔あるいは溝が形成されている。
特開平5−110227号公報 電子技術 1991年6月別冊 P92,P93
しかし、従来のプリント基板(以下基板という)の両面を露光する露光装置による露光方法では、以下に示すような問題点が存在していた。
従来の露光方法では、ソルダーレジストインクがその両面に塗布された基板の表面を露光した後に、表裏反転して、その基板の裏面を露光しているが、当該基板の表面を露光するときに、マスクと基板の真空密着による圧力あるいは基板を載置するテーブルからの圧力により当該基板は、強い力で押圧される。
そのため、特に、基板の裏面に塗布されたソルダーレジストインクは、強い圧力がかかることで、本来の状態を保てず、例えば、既に基板に存在する回路パターンの有る領域とない領域とで変化を生じてしまい、視覚で認識できるように白濁して当該ソルダーレジストインクの表面状態に変化が生じて不良となってしまうことや、あるいは、基板を載置するテーブルの吸着孔等の跡が傷もしくは窪みとして残り、やはり視覚で認識できるような状態となり不良となってしまう。したがって、一旦白濁等して不良となったソルダーレジストインクの状態では、基板の裏面について露光作業を行っても、正確なパターンを確保することは困難であった。
また、従来の両面露光装置では、基板の表面を露光した後に基板の表裏を反転し、当該基板の裏面を露光する各構成を備えているが、基板の表面を露光したときに、その基板の裏面におけるソルダーレジストインクが白濁あるいは凹凸が生じて本来の状態から変化した場合に、そのソルダーレジストインクの変化が基板の裏面を露光するときまで残り、基板の適正な露光作業を困難にしていた。
本発明は、前記した問題点に鑑み創案されたものであり、基板の裏面におけるソルダーレジストインクが基板の表面の露光の際に本来の状態から変化しても適切な状態に戻して対応できる基板露光方法、および、基板の両面を露光する基板露光装置、ならびに基板露光装置で使用される基板加熱装置を提供することを課題とする。
本発明は、前記した課題を解決するため、以下に示す基板露光方法および基板加熱装置ならびに基板露光装置とした。
すなわち、基板露光方法は、表面および裏面にソルダーレジストインクが設けられた基板に対して、はじめに露光される前記表面である当初表面を露光した後、前記裏面である当初裏面を露光する基板露光方法において、前記基板の当初表面を露光する表面露光工程と、この表面露光工程により前記当初表面を露光した前記基板の表裏を反転する反転工程と、この反転工程により反転した前記基板の当初裏面に熱風を予め設定した温度において吹きつけて加熱する加熱工程と、この加熱工程により加熱した前記基板の当初裏面を露光する裏面露光工程と、を含むこととした。
このような基板露光方法では、表面露光工程により基板の当初表面を露光したときに、その基板の当初裏面に対して強く圧力がかかり、当該基板に設けたソルダーレジストインクが白濁あるいは凹凸を生じるように変形しても、反転工程により表裏を反転した基板の当初裏面に対して加熱工程により予め設定された温度において熱風を吹付けて加熱させ、ソルダーレジストインクに対して白濁および変形した状態を是正する。基板の当初裏面を加熱するときには、熱風により行うことで、基板の当初表面におけるソルダーレジストインクに対して熱の影響を少なくしている。そして、加熱工程により加熱した基板の当初裏面は、自然に冷却された後、あるいは強制的に冷却された後、裏面露光工程において位置決めされて露光される。なお、裏面露光工程は、加熱工程により加熱した基板を直ぐに露光しない状態もあり得る。ここで使用される「当初」は、基板を反転する前と後で表面または裏面を混同しないために付したものである。
また、前記基板露光方法において、前記加熱工程と前記裏面露光工程との間に、前記基板の当初裏面を送風により予め設定した時間において強制的に冷却する冷却工程を含むこととした。
このような基板露光方法では、加熱工程によりソルダーレジストインクを加熱させた後に、冷却工程より予め設定された温度、例えば、10秒から20秒の間において基板の当初裏面に強制的に25℃以下(例として20〜25℃)のエアを送風することで、加熱された基板の裏面を冷却して加熱により軟化した状態あるいはレジスト樹脂の重合が適切になることを確定させている。
さらに、前記基板露光方法において、前記加熱工程は、前記基板を載置して次工程に搬送する搬送工程において、前記基板の裏面に対して200℃以下の熱風を吹きつけて行うこととした。
このような基板露光方法では、次工程に搬送する搬送工程において、基板の裏面に対して200℃以内の熱風を吹きつけることで、基板の当初裏面を例えば、90℃から110℃となるように加熱して、ソルダーレジストインクに対して白濁および変形した状態を是正している。
また、前記基板露光方法において、前記冷却工程は、各工程を行う作業室内のエアを前記基板の当初裏面に対してフィルタを介して送風することとした。
このような基板露光方法では、例えば、基板の上方にファンを設け、そのファンにより作業室内のエアを強制的に基板の裏面に吹付けて、加熱工程で加熱された基板の裏面を冷却する。なお、作業室は、通常クリーンルームでありフィルタを介してそのクリーンルーム内の大気を冷却のための送風として用いるため、塵埃の影響はほとんどない。
そして、基板加熱装置は、表面および裏面にソルダーレジストインクが設けられた基板に対して、はじめに露光される前記表面である当初表面を露光した後、前記裏面である当初裏面を露光する基板露光装置において使用される基板加熱装置であって、前記当初表面を露光した基板の表裏を反転する反転機構と、この反転機構により反転した前記基板の当初裏面を露光する裏面露光機構との間に配置され、前記基板を反転機構から前記裏面露光機構の間で当該基板を載置して搬送する基板搬送機構と、この基板搬送機構の上方に配置され、前記基板の当初裏面に熱風を吹付ける熱風吹付け機構と、を備える構成とした。
このように構成した基板加熱装置は、反転機構により表裏を反転された基板を載置して裏面露光機構に搬送機構を介して搬送するときに、その基板の上方から熱風吹付け機構により当該基板の当初裏面(当初表面はこのときに搬送機構側に対面している)に熱風が吹付けられて加熱される。なお、熱風吹付け機構により当初裏面が加熱された基板は、強制的に冷却されるか、あるいは所定時間において自然冷却された後に裏面露光機構により露光される。
さらに、前記基板加熱装置において、前記熱風吹付け機構の下方で、かつ、前記搬送機構の下方に、前記基板に吹付けた熱風を当該装置外に排出する熱風排出機構を備える構成とした。
このように構成した基板加熱装置は、基板に吹き付けた熱風を熱風排出機構により装置外に排出しているので、基板の当初表面に熱風が回りこんでその基板の当初表面を加熱することを防ぐと共に、基板に吹き付けた熱風を排出することで塵埃の影響を抑制している。
また、前記基板搬送機構の上方で、かつ、前記熱風吹付け機構より裏面露光機構側に配置され、当該装置が設置されている作業室内のエアを、前記基板の当初裏面に対してフィルタを介して吹付ける送風機構を備える構成とした。
このように構成した基板加熱装置は、熱風吹付け機構により加熱された基板の当初裏面に対して、強制的に作業室内のエアを、フィルタを介して送風して吹きつけることで冷却して、基板の当初裏面におけるソルダーレジストインクの軟化あるいはレジスト樹脂の重合を適切な状態として確定させることができる。
そして、前記基板加熱装置において、前記送風機構の下方で、かつ、前記基板搬送機構の下方に、前記基板に吹付けたエアを当該装置外に排出する送風排出機構を備える構成とした。
このように構成した基板加熱装置は、作業室内のエアを基板の当初裏面に吹付けた後に、その吹付けたエアを送風排出機構により装置外あるいは作業室外に排出している。
さらに、基板露光装置は、表面および裏面にソルダーレジストインクが設けられた基板に対して、はじめに露光される前記表面である当初表面を露光した後、前記裏面である当初裏面を露光する基板露光装置において、前記基板を当該装置に投入する投入機構と、この投入機構に隣接して配置され、前記基板の当初表面を露光する表面露光機構と、この表面露光機構に隣接して配置され、前記基板の表裏を反転する反転機構と、この反転機構に隣接して配置され、前記基板の当初裏面に対して熱風を予め設定された温度により吹付け、その後当該装置が設置される作業室内のエアを前記基板の当初裏面に対して吹付ける基板加熱装置と、この基板加熱装置に隣接して配置され、前記基板の当初裏面を露光する裏面露光機構と、を備え、かつ、前記投入機構と前記表面露光機構との間、前記表面露光機構と前記反転機構との間、前記基板加熱装置と前記裏面露光機構との間に、それぞれ配置され前記基板を搬送する搬送機構を有する構成とした。
このように構成した基板露光装置は、はじめに投入機構により装置内に基板が投入され、搬送機構により基板の当初表面を表面露光機構に搬送する。そして、基板露光装置は、表面露光機構が、基板の当初表面をマスクと位置決め作業を行った上で紫外線を含む光を照射して露光作業を行う。なお、基板の当初表面が露光されたときには、基板の当初裏面に大きな圧力がかかり、ソルダーレジストインクの本来の状態から変化している。基板露光装置は、表面が露光された基板を、搬送機構により反転機構に搬送して、その反転機構により基板の表裏を反転させる。そして、基板露光装置は、反転機構から受け渡された基板の当初裏面に対して基板加熱装置により熱風を予め設定された温度により吹付けて加熱すると共に、加熱後の基板の当初裏面に対してエアを送風して冷却することで、一度軟化したソルダーレジストインクの状態を適切な状態として確定させることができる。なお、基板の当初裏面を熱風により加熱させ、その後送風により冷却する場合において、所定位置に配置された基板に対して加熱、冷却を行うことや、基板加熱装置内において搬送されているときに順次、加熱、冷却を行うようにしてもよい。さらに、基板露光装置は、加熱して冷却された基板を搬送機構により裏面露光機構に搬送して、位置決め作業を行った上で紫外線を含む光を照射して基板の当初裏面に対して露光作業を行う。
本発明に係る基板露光方法、基板加熱装置および基板露光装置では、以下に示すように優れた効果を奏するものである。
(1)基板露光方法は、基板の当初表面を露光するときに、その基板の当初裏面に大きな圧力がかかり、すでに形成されたパターンの有る無しにより白濁したり、あるいは、基板の当初裏面に対面するテーブルの凹凸による変形を生じたりすることで、ソルダーレジストインクが本来の状態から変化しても、基板の当初裏面に対して予め設定された温度により熱風を吹付けることで、変化したソルダーレジストインクを正常な状態に戻すことができる。基板の当初裏面を加熱するときには、熱風により行うことで、基板の当初表面におけるソルダーレジストインクに対する影響を小さくし、基板の当初表面のすでに露光した状態を確保できる。また、基板露光方法を用いることで、基板の当初裏面を露光するときに正確な露光作業を行うことが可能となり、両面を露光した基板の品質が格段に向上する。
(2)基板露光方法は、基板の当初裏面を加熱した後に冷却するため、基板の当初裏面における加熱したソルダーレジストインクの正常な状態をすぐに確保することができるため、連続して基板の当初裏面について露光作業を行うことが可能となる。そして、基板の当初裏面の露光作業は、ソルダーレジストインクが本来の状態であるため、適切なパターンを基板の裏面に形成することが可能となる。
(3)基板露光方法は、搬送工程において200℃以下の熱風により基板の当初裏面を加熱しているため、熱源の位置を基板から所定距離をあけた状態として配置でき、基板の表面に対する熱風の影響を小さくして、基板の当初裏面におけるソルダーレジストインクを本来の状態に変化させることが可能となる。
(4)基板露光方法は、装置が設置されている作業室のエアを、フィルタを介して吹付けて基板の当初裏面を冷却しているため、構成を簡易でかつ効率よく冷却することができる。
(5)基板加熱装置は、基板の当初表面を露光するときに基板の当初裏面に大きな圧力がかかって当該基板の当初裏面におけるソルダーレジストインクが本来の状態から変化しても、基板搬送機構に載置して搬送する基板の当初裏面を、その上方から熱風吹付け機構により加熱して、基板の当初表面に熱の影響を与えることを極力小さくした状態で、基板の当初裏面におけるソルダーレジストインクを本来の状態に戻すことができる。そのため、基板の両面を露光する基板露光装置に基板加熱装置を用いて露光作業を行うと、基板の品質を格段に向上させることが可能となる。なお、基板の当初裏面を露光する場合には、自然冷却あるいは強制冷却している。
(6)基板加熱装置は、基板の当初裏面を加熱した熱風を、熱風排出機構により装置外に排出しているため、基板の当初表面に対する熱の影響を最小限に抑えることができ、基板の当初裏面におけるソルダーレジストインクを加熱して本来の状態に戻すことができる。
(7)基板加熱装置は、加熱した基板の当初裏面を送風機構により送風して冷却しているため、基板の当初裏面におけるソルダーレジストインクの本来の状態を確定させ、直ぐに基板の当初裏面の露光作業を行うことができ、また、露光された基板の品質を格段に向上さてることが可能となる。
(8)基板加熱装置は、基板の当初裏面を冷却するために使用したエアを装置外に排出する送風排出機構を備えているため、基板に対する塵埃の影響を最小限に抑えることができる。
(9)基板露光装置は、基板の当初表面を露光するときに、基板の当初裏面のソルダーレジストインクに大きな圧力がかかって本来の状態から変化しても、反転機構により反転させた基板の当初裏面を、基板加熱装置により熱風を吹付けその後送風により冷却することにより、基板の当初表面に熱の影響をほとんど与えることなく、その基板の当初裏面のソルダーレジストインクを本来の状態に戻すことができる。そのため、裏面露光機構により基板の当初裏面を露光すると、品質の格段に向上した基板を製造することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
図1は基板露光装置の全体を側面から模式的に示す模式図である。
図1に示すように、基板露光装置1は、基板Wの表裏を露光するためのものであり、基板Wを予備位置決めする投入機構2と、この投入機構2に隣接して配置され、基板Wの表面Waを露光する表面露光機構3と、この表面露光機構3に隣接して配置され、基板Wの表裏を反転する反転機構4と、この反転機構4に隣接して配置され、基板Wの裏面Wbを加熱して冷却する基板加熱装置5と、この基板加熱装置5に隣接して配置され、基板Wの裏面Wbを露光する裏面露光機構11とを備えている。なお、投入機構2と表面露光機構3との間、表面露光機構3と反転機構4との間、および、基板加熱装置5と裏面露光機構11との間には、基板Wを搬送する搬送機構21,22,23とを有しており、ここでは、さらに、裏面露光機構11の後段側に、搬送機構24を有している。また、基板Wの表面Waおよび裏面Wbは、当初表面および当初裏面とする。
投入機構2は、基板Wを装置内に受け取るものである。投入機構2の構成によっては、基板Wの予備位置決めを行う予備位置決め機構2cを備えているものもある。この投入機構2は、ここでは、前処理が施されてソルダーレジストインク(図示せず)が塗布された基板Wを投入する投入口2aと、この投入口2aから投入された基板Wを載置して所定位置まで搬送する搬送ローラ2bと、この搬送ローラ2b上の基板Wの少なくとも3方の端面を押動して基板Wを、予め設定した位置に予備位置決めする予備位置決め機構2cとを備えている。なお、予備位置決め機構2cは、搬送ローラ2bの間(基板Wの送り方向の沿った基板Wの前後位置)と、搬送ローラ2bの回転軸(図示せず)の間(基板Wの送り方向に直交する基板Wの左右位置)に、基板Wの端面を直接押動する押動ピンを出没自在に設けてその押動ピンを保持する躯体が基板Wに向かって軌道上を移動する構成としている。投入機構2において予備位置決めが終了した基板Wは、投入機構2および表面露光機構3の間に配置したハンドラ等の搬送機構21を介して表面露光機構3に搬送される。
表面露光機構3は、基板Wを載置してマスクMとの位置決め作業を行い、かつ、基板Wの表面Waの露光作業を行うものである。この表面露光機構3は、基板Wを載置するテーブル3aと、このテーブル3a上方に配置されたマスクMを保持するマスク保持部3bと、反射鏡などの光学系を介して紫外線を含む光を照射する光源3c等を主として備えている。なお、表面露光機構3は、基板WとマスクMとの位置決め作業を行う場合には、XYθ方向にテーブル3a側が整合移動する構成と、マスク保持部3b側が整合移動する構成のどちらであっても構わないが、ここではテーブル3aを整合移動するように構成している。また、光源3cから照射されるときの光学系は、基板Wに平行光として光を照射できるものであれば、特にその反射鏡の配置、数等を限定するものではない。この表面露光機構3により表面Waの露光作業が終了した基板Wは、ハンドラ等の搬送機構22を介して反転機構4に搬送される。
反転機構4は、基板Wの表裏を反転するものである。この反転機構4は、ここでは、基板Wを上下の送りローラ4aで挟んで、その送りローラ4a全体を180度回転させることで、基板Wの表裏を反転している。なお、反転機構4は、基板Wの表裏を反転することができるものであれば、特にその構成を限定されるものではない。なお、反転機構4に基板Wを受け渡すときには、例えば、テーブル3aと反転機構4の間に載置ローラ(図1参照)を設置して、搬送機構22がテーブル3aから載置ローラ上に基板Wを搬送し、載置ローラが回転して基板Wを反転機構4に受け渡すようにすると都合がよい。反転機構4によりその表裏を反転され裏面Wbを上面となるようにした基板Wは、その反転機構4の送りローラにより基板加熱装置5に送り出される。
つぎに、基板加熱装置5について説明する。図2は、基板露光装置に用いられる基板加熱装置の内部を模式的に示す断面図、図3は、基板加熱装置における基板搬送機構の一部を切欠いて示す斜視図、図4は、基板加熱装置の熱風吹付け機構からの熱風の流れを模式的に表す熱風排出機構を示す断面図である。
基板加熱装置5は、ここでは、基板Wの裏面Wbを加熱し、かつ、送風により冷却するものである。なお、基板加熱装置5は、基板Wの表面Waを加熱するのみの構成であっても構わない。基板加熱装置5は、基板Wを載置して搬送する(搬送工程)搬送ローラ(基板搬送機構)6と、この搬送ローラ6に載置して搬送する(移動させる)基板Wの裏面Wbに対して熱風を吹付ける熱風吹付け機構7と、この熱風吹付け機構7の下方で、かつ、搬送ローラ6の下方に配置した熱風を排出するための熱風排出機構9と、熱風を吹付けられた後に基板Wの裏面Wbに当該装置が設置される作業室のエアを吹付ける送風機構8と、この送風機構8により吹付けたエアを排出する送風排出機構10とを備えている。
搬送ローラ6は、図2および図3に示すように、反転機構4側から基板Wを受け取り、載置して裏面露光機構11側に搬送するものである。この搬送ローラは、基板Wを載置する回転ローラ6aと、この回転ローラ6aの回転軸6bを回転させるための駆動機構6cとを備えている。なお、回転ローラ6aおよび回転軸6bは、熱に対して軟化あるいは加熱しにくい部材で形成されていることが好ましく、ここでは、スチール、アルミニウム合金などの金属により形成されている。また、駆動機構6cは、隣接する回転軸6bに掛け渡したベルトおよびこのベルトを駆動する駆動モータ等を備えている。さらに、搬送ローラ6は、駆動機構6cに対して熱風が当たらないようにカバー体6dを設置することが望ましい。このカバー体6dは、図3および図4に示すように、ここでは、回転軸6bを両端で回動自在に支持する支持体の役割も兼ねており、スチールあるいはアルミニウム合金等の金属で形成されている。
この搬送ローラ6は、基板Wを回転ローラ6a上に載置した状態で駆動機構6cにより回転軸6bを所定の回転スピードにより回転させることで、基板Wを反転機構4側から裏面露光機構11側に向かって搬送させており、このときの搬送スピードは、例えば、5〜8m/minの範囲として設定され、好ましくは6〜7m/minの範囲として設定され、さらに好ましくは6.5m/minとして、ここでは設定されている。この搬送ローラ6は、後記する熱風吹付け機構7からの熱風により加熱される基板Wの裏面Wbにおける加熱温度の状態により設定される。
熱風吹付け機構7は、基板Wの裏面Wbにおけるソルダーレジストインクを、所定の温度になるように熱風により加熱するものであり、熱を発生する熱発生手段としての電熱線(ヒータ)7aと、この電熱線7aにより発生した熱を基板Wの裏面Wbに吹付けるための送風手段としてのファン7bと、作業室内の大気を、フィルタを介して供給する供給部7cを備えており、ここでは、このファン7bにより送風する熱風を基板Wの裏面Wbに効率よく導くガイド7dをさらに有している。
この熱風吹付け機構7は、熱風の温度が200℃以下となるように設定されている。なお、熱風吹付け機構7の熱風の温度は、基板Wの裏面Wbにおけるソルダーレジストインクの種類あるいは、熱源から基板Wまでの距離等により変わるものであるが、ここでは、熱風を吹付けられた基板Wの裏面Wbが、例えば、75〜85℃の温度になるように設定されており、一例として80℃となるようにしている。そのため、熱風吹付け機構7は、ここでは、基板Wの裏面Wbでの熱風の当たる温度を、100〜120℃の範囲、あるいは、105〜115の範囲、好ましくは、107〜112℃の範囲になるように設定している。
熱風吹付け機構7のガイド7dは、図4に示すように、基板Wの近傍まで配置され、供給した熱風が熱風排出機構9側に流れるように設置されることが望ましい。
なお、この熱風吹付け機構7は、例えば、基板Wの送り方向における先端位置をセンサ等により検知することで、電熱線7aおよびファン7bをオンさせ、また、基板Wの後端位置をセンサ等により検知することで電熱線7aおよびファン7bをオフさせるようすると、常に連続的に熱風を吹付ける場合に比較して消費電力を抑えることができる。
図2および図4に示すように、熱風吹付け機構7により基板Wの裏面Wbに吹付けられた熱風は、熱風排出機構9により回収されて当該装置1が設置されている作業室(クリーンルーム)外に排出される。熱風排出機構9は、熱風吹付け機構7の下方で、かつ、搬送ローラ6の下方に配置されており、排出用ファン9aと、この排出用ファン9aを設置する排気路9bと、この排気路9bに連続して搬送ローラ6の両側(回転軸6bの長手方向における両端側)から突出して熱風を排気路9bに案内するガイド9cとを備えている。なお、排出用ファン9aの排気路9bにおける設置位置は、熱風を効率よく排気できる状態であれば、排気路9bの入り口側あるいは出口側または路中であっても構わない。
熱風吹付け機構7により加熱された基板Wは、送風機構8により冷却される。
図2に示すように、送風機構8は、加熱された基板Wの裏面Wbを、クリーンルーム内の大気(エア)を送風して冷却するものであり、クリーンルーム室内のエアを供給する供給部8aと、この供給部8aから供給するエアをさらに浄化するためのフィルタとしてのエアフィルタ(ヘパフィルタ)8bと、このエアフィルタ8bで浄化したエアを送風する送風ファン8cと、を備えており、ここでは、送風ファン8cからのエアが効率よく基板Wの裏面Wbに送風できるようにガイド8dを備えている。
この送風機構8は、基板Wの送り方向における先端位置をセンサ等により検知することで、送風ファン8cをオンさせ、また、基板Wの後端位置をセンサ等により検知することで送風ファン8cをオフさせるようすると、連続的に送風した場合に比較して消費電力を抑えることができる。なお、送風機構8は、例えば、基板Wの裏面Wbにおけるソルダーレジストインクが、23〜25℃より低い温度になるように、エアの送風量がここでは設定されている。送風機構8は、ここでは、作業室のエアを用いて基板Wの裏面Wbに送風しているが、クリーンルーム内のエアより低い温度のエアを送風するように冷気発生用クーラーを送風ファン8cと搬送ローラ6との間に配置する構成としてもよい。
送風機構8により送風されたエアは、送風排出機構10によりクリーンルーム外に排出している。送風排出機構10は、排出用ファン10aと、この排出用ファン10aを設置する排気路10bと、この排気路10bに連続して搬送ローラ6の両側(回転軸6bの長手方向における両端側)から突出して送風されたエアを排気路10bに案内するガイド10cとを備えている。なお、排出用ファン10aの排気路10bにおける設置位置は、送風されたエアを効率よく排気できる状態であれば、排気路10bの入り口側あるいは出口側または路中であっても構わない。送風機構8により裏面Wbが冷却された基板Wは、搬送機構23により裏面露光機構11に搬送される。
図1に示すように、裏面露光機構11は、基板Wの裏面Wbの位置決め作業を行い、かつ、基板Wの裏面Wbに対して露光作業を行うものである。この裏面露光機構11は、基板Wを載置するテーブル11aと、このテーブル11a上に配置されたマスクMを保持するマスク保持部11bと、反射鏡などの光学系を介して紫外線を含む光を照射する光源11c等を主として備えている。なお、裏面露光機構11は、基板WとマスクMとの位置決め作業を行う場合には、XYθ方向にテーブル11a側が整合移動する構成と、マスク保持部11b側が整合移動する構成のどちらであっても構わないが、ここではテーブル11aを整合移動するように構成している。また、光源11cから照射されるときの光学系は、基板Wに平行光として光を照射できるものであれば、特にその反射鏡の配置、数等を限定するものではない。この裏面露光機構11により裏面Wbの露光作業が終了した基板Wは、搬送機構24により搬出される。
搬出機構24は、ここでは、ハンドラあるいは搬送ローラを備えており、基板Wを装置外に送り出すものであり、特にその構成を限定されるものではない。
つぎに、すでに説明した基板露光装置1を用いて、基板露光装置1の作用および基板Wの基板露光方法を併せて説明する。なお、ここで説明する基板露光方法は、すでに説明した基板露光装置1を必ず用いる必要はないことは勿論である。図5(a)〜(e)は、基板加熱装置の加熱、冷却状態を模式的に順次示す模式図、図6は、基板露光方法の各工程を示すフローチャートである。
図1および図6に示すように、はじめに、基板露光装置1は、ソルダーレジストインクを表面Waおよび裏面Wbに設けた基板Wを投入機構2に投入する(S1)と、搬送ローラ2bが回転して基板Wを載置した状態で所定位置まで移動させる。そして、基板露光装置1は、所定位置まで移動した基板Wの端面を、予備位置決め機構2cにより押動することで、予め設定した位置となるように予備位置決め作業を行う(S2)。予備位置決め作業が終了した基板Wは、搬送機構21により表面露光機構3のテーブル3aに搬送される。
基板露光装置1は、基板Wが表面露光機構3のテーブル3aに搬送されると、テーブル3a上の基板Wとマスク保持部3bに保持されているマスクMとがテーブル3aの上昇移動により近接あるいは当接し、さらに真空吸着した状態で、図示しないカメラ装置により位置きめマーク(図示せず)が撮影され、その撮影された画像から基板Wの整合移動する距離を演算して、基板WとマスクMとの位置決め作業が適宜行われる(S3)。なお、ここでは、基板露光装置1は、基板Wを整合移動するため、基板WとマスクMとの真空密着状態を解除して、テーブル3aを降下させ、xyθ方向に基板Wを整合移動させて、再び、マスクMと基板Wとを真空密着した状態としてカメラ装置で許容範囲に図示しない位置きめマークが確認されたら、光源3cにより紫外線を含む光を照射して、基板Wの表面Waの露光作業を行う(表面露光工程に相当)(S4)。
表面Waが露光された基板Wは、搬送機構22により反転機構4に搬送される。なお、ここでは、図1に示すように、搬送ローラを介して基板Wを反転機構4に受け取るようにしている。基板Wを受け取った反転機構4は、基板Wの表裏を反転させ(反転工程)(S5)、基板Wを基板加熱装置5に、送りローラ4aにより送り出し受け渡す。
反転機構4から基板Wを受け取った基板加熱装置5は、図5(a)に示すように、基板Wが熱風吹付け機構7の手前(搬送方向における川下側)のガイド7dの直下を通過するとセンサにより電熱線7aおよびファン7bがオンとなり、熱風を基板Wの裏面Wbに向かって吹付けはじめると共に、熱風排出機構9の排出用ファン9aをオンとし、基板Wの裏面Wbに吹付けられた熱風を回収して排気する。基板Wは、図5(b)に示すように、搬送ローラ6により所定の速度で移動して(搬送工程)、基板Wの裏面Wbにおけるソルダーレジストインクが例えば、80℃に加熱されるように熱風が吹付けられる(加熱工程)(S6)。そして、基板Wの裏面Wbに対して吹付けた熱風は、図4に示すように、熱風排出機構9のガイド9cに沿って排気路9bに排出用ファン9aを介して回収され、クリーンルーム外に排気される。このように、基板Wの裏面Wbに吹付けた熱風を、熱風排出機構9により排気することで、基板Wに対する塵埃の影響を最小限となるようにしている。
基板Wの裏面Wbは、熱風吹付け機構7からの所定温度の熱風により加熱されたときに、その裏面Wbにおけるソルダーレジストインクが、表面Waの露光作業において、凹凸あるいは白濁するような状態となっていてもそれを是正して、本来のソルダーレジストインクの状態に戻すことができる。また、熱風吹付け機構7により搬送ローラ6が加熱され、あるいは、基板Wの周囲のエアが暖められることになるが、搬送ローラ6の回転ローラ6aが金属で形成されていること、さらに、回転ローラ6aの基板Wの表面Waに対する接触面積が小さいこと、あるいは、熱風を強制的に排気していることにより、当該基板Wの表面Waには、熱風の影響が最小限となる。基板Wの搬送方向における後端が、ガイド7dの搬送方向における後端を通過すると、センサ等により熱風吹付け機構7の電熱線7aおよびファン7bがオフとなり、所定の時間差(例えば、20秒後)をもって熱風排出機構9の排出用ファン9aをオフしている。ここで、時間差をもって熱風排出機構9を停止することで、確実に熱風を排気することが可能となる。
図5(c)に示すように、基板Wの裏面Wbの送り方向における先端位置が送風機構8の手前(搬送方向における川下側)のガイド8dの直下を通過すると、センサにより送風ファン8cをオンにすると共に、送風排出機構10の排出用ファン10aをオンにする。そして、図5(d)に示すように、送風機構8は、基板Wが送風機構8の直下を移動する間クリーンルームのエア(大気)を、その基板Wの裏面Wbに、エアフィルタ8bにより浄化した状態で、送風して強制的に吹付けて冷却している(冷却工程)(S7)。
そして、基板Wの裏面Wbに対して送風されたエアは、送風排出機構10のガイド10cに沿って排気路10bに排出用ファン10aを介して回収され、クリーンルーム外に排気される。基板加熱装置5は、基板Wの裏面Wbに送風したエアを、送風排出機構10により排気することで、基板Wに対する塵埃の影響を最小限となるようにしている。送風機構8により冷却された基板Wの裏面Wbは、ここでは、23℃以下となり、装置内における空調により設定されている温度に近い値である例えば、18℃前後となる。そのため、送風機構8で一度加熱した基板Wの裏面Wbにおけるソルダーレジストインクは、軟化の抑止あるいはレジスト樹脂の重合を適切な状態として確定させることができる。なお、送風機構8では、送風して基板Wの裏面Wbを冷却する冷却温度をさらに低くしたいときには、クーラー等の構成を配置して温度を下げたエアを使用する。
図5(e)に示すように、基板Wの搬送方向における後端が、ガイド8dの搬送方向における後端を通過すると、センサ等により送風機構8の送風ファン8cがオフとなり、所定の時間差(例えば、20秒後)をもって送風排出機構10の排出用ファン10aをオフしている。
図1に示すように、基板加熱装置5において裏面Wbが加熱および冷却された基板Wは、基板加熱装置5から搬送機構23を介して裏面露光機構11のテーブル11aに搬送されて載置される。なお、基板加熱装置5から搬送機構23に受け渡すときに載置ローラを一旦介して搬送機構23が基板Wを保持して搬送する構成としても構わない。
図1に示すように、裏面露光機構11に搬送された基板Wは、その表面Waをテーブル11aに対面させた状態で当該テーブル11aに載置され、基板Wの裏面WbとマスクMとの位置決め作業が行われ(S9)、その後、露光作業が行われる(S10)。そして、両面Wa,Wbの露光作業が終了した基板Wは、搬送機構24を介して装置外に搬出される。なお、搬送機構24は、テーブル11aから載置ローラに基板Wを搬送して、載置ローラが基板Wを装置外に搬出するように構成しても構わない。
以上のようにして、基板Wの裏面Wbにおけるソルダーレジストインクを加熱および冷却することで、基板Wの表面Waを位置決め作業および露光作業するときに大きな圧力をうけることにより、ソルダーレジストインクが本来の状態から変換しても、そのソルダーレジストインクを本来の状態に戻して、基板Wの裏面Wbに対して位置決め作業および露光作業を行うことができるので、露光した基板の品質を格段に向上させることができる。
なお、基板Wの両面を露光する場合には、以上説明したように機械的に連続して行うことなく、表面Waを露光して、その後、一定時間の間隔をあけた後に、裏面Wbを露光する露光方法である場合もあり、そのようなときには、図6におけるS7の代わりに、S7aとして基板Wの裏面Wbを熱風で加熱した後に、自然冷却させることにより送風機構8の代わりをしても構わない。
また、基板露光方法あるいは基板露光装置においては、図7に示すように、基板加熱装置5と裏面露光機構11の間に投入機構2と同等の構成を配置して予備位置決め(S8)を行った後に、裏面露光機構11により位置決め作業および露光作業を行うようにしても構わない。
さらに、図8に示すように、基板加熱装置5の熱風吹付け機構7は、基板Wの送り方向に沿って複数のファン7bを備え、各ファン7bと、そのファン7bに対応する電熱線7aをセンサによりオンオフするように構成しても構わない。このように複数のファン7bを設置することにより、基板Wが通過する状態に応じてファン7bおよびその区間の電熱線7aをオンオフすることにより、基板Wの裏面Wb、または、例えば搬送ローラ6等に対する熱の影響を最小限に抑えることが可能となる。
また、熱風吹付け機構7の熱発生手段としての電熱線7aの代わりに、熱源を外部から引き込むラジエータによる手段であることや、あるいは、ペルチエ素子等の半導体加熱素子を用いる手段であっても構わない。また、送風機構8は、装置の筐体側に設けた冷却送風機構(クーラ)により基板Wの裏面Wbにクリーンルームの設定した温度より低い温度の冷風を吹付ける構成としても構わない。
基板加熱装置5は、ソルダーレジストインクの種類によって、搬送スピード、熱風の温度(時間)、送風の温度(時間)を適宜変更して適切な条件とすることが望ましい。ここで使用されるソルダーレジストインクは、所定波長の紫外線の照射により重合が促進され、熱による重合も若干促進されるが主でない種類の、例えば、アルカリ現像型である。ソルダーレジストインクは、加熱され軟化することにより凹凸の発生した部分が平坦化され、あるいは白濁が発生していたものが本来の状態に矯正されることになる。
本発明に係る基板露光装置の全体を模式的に示す側面図である。 本発明に係る基板露光装置に用いられる基板加熱装置の内部を模式的に示す断面図である。 本発明に係る基板加熱装置における基板搬送機構の一部を切欠いて示す斜視図である。 本発明に係る基板加熱装置の熱風吹付け機構からの熱風の流れを模式的に表す熱風排出機構を示す断面図である。 (a)〜(e)は、本発明に係る基板加熱装置の加熱、冷却状態を模式的に順次示す模式図である。 本発明に係る基板露光方法の各工程を示すフローチャートである。 本発明に係る基板露光装置の他の構成を模式的に示す側面図である。 本発明に係る基板加熱装置における熱風吹付け機構の他の形態を示す模式図である。
符号の説明
1 基板露光装置
2 投入機構
2a 投入口
2b 搬送ローラ
2c 機構
3 表面露光機構
3a テーブル
3b マスク保持部
3c 光源
4 反転機構
4a ローラ
5 基板加熱装置
6 搬送ローラ(基板搬送機構)
6a 回転ローラ
6b 回転軸
6c 駆動機構
6d カバー体
7 熱風吹付け機構
7a 電熱線
7b ファン
7c 供給部
7d ガイド
8 送風機構
8a 供給部
8b エアフィルタ
8c 送風ファン
8d ガイド
9 熱風排出機構
9a 排出用ファン
9b 排気路
9c ガイド
10 送風排出機構
10a 排出用ファン
10b 排気路
10c ガイド
11 裏面露光機構
11a テーブル
11b マスク保持部
11c 光源
21 搬送機構
22 搬送機構
23 搬送機構
24 搬出機構
24 搬送機構
M マスク
W 基板
Wb 裏面(当初裏面)
Wa 表面(当初表面)

Claims (9)

  1. 表面および裏面にソルダーレジストインクが設けられた基板に対して、はじめに露光される前記表面である当初表面を露光した後、前記裏面である当初裏面を露光する基板露光方法において、
    前記基板の当初表面を露光する表面露光工程と、この表面露光工程により前記当初表面を露光した前記基板の表裏を反転する反転工程と、この反転工程により反転した前記基板の当初裏面に熱風を予め設定した温度において吹きつけて加熱する加熱工程と、この加熱工程により加熱した前記基板の当初裏面を露光する裏面露光工程とを含むことを特徴とする基板露光方法。
  2. 前記加熱工程と前記裏面露光工程との間に、前記基板の当初裏面を送風により予め設定した温度において強制的に冷却する冷却工程を含むことを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の基板露光方法。
  3. 前記加熱工程は、前記基板を載置して次工程に搬送する搬送工程において、前記基板の当初裏面に対して200℃以下の熱風を吹きつけて行うことを特徴とする請求項1に記載の基板露光方法。
  4. 前記冷却工程は、各工程を行う作業室内のエアを前記基板の当初裏面に対してフィルタを介して送風することを特徴とする請求項1に記載の基板露光方法。
  5. 表面および裏面にソルダーレジストインクが設けられた基板に対して、はじめに露光される前記表面である当初表面を露光した後、前記裏面である当初裏面を露光する基板露光装置において使用される基板加熱装置であって、
    前記当初表面を露光した基板の表裏を反転する反転機構と、この反転機構により反転した前記基板の当初裏面を露光する裏面露光機構との間に配置され、前記基板を反転機構から前記裏面露光機構の間で当該基板を載置して搬送する基板搬送機構と、この基板搬送機構の上方に配置され、前記基板の当初裏面に熱風を吹付ける熱風吹付け機構と、を備えることを特徴とする基板加熱装置。
  6. 前記熱風吹付け機構の下方で、かつ、前記基板搬送機構の下方に、前記基板に吹付けた熱風を当該装置外に排出する熱風排出機構を備えることを特徴とする請求項5に記載の基板加熱装置。
  7. 前記基板搬送機構の上方で、かつ、前記熱風吹付け機構より裏面露光機構側に配置され、当該装置が設置されている作業室内のエアを、前記基板の当初裏面に対してフィルタを介して吹付ける送風機構を備えることを特徴とする請求項5に記載の基板加熱装置。
  8. 前記送風機構の下方で、かつ、前記基板搬送機構の下方に、前記基板に吹付けたエアを当該装置外に排出する送風排出機構を備える請求項7に記載の基板加熱装置。
  9. 表面および裏面にソルダーレジストインクが設けられた基板に対して、はじめに露光される前記表面である当初表面を露光した後、前記裏面である当初裏面を露光する基板露光装置において、
    前記基板を当該装置に投入する投入機構と、この投入機構に隣接して配置され、前記基板の当初表面を露光する表面露光機構と、この表面露光機構に隣接して配置され、前記基板の表裏を反転する反転機構と、この反転機構に隣接して配置され、前記基板の当初裏面に対して熱風を予め設定された温度により吹付け、その後当該装置が設置される作業室内のエアを前記基板の当初裏面に対して吹付ける基板加熱装置と、この基板加熱装置に隣接して配置され、前記基板の当初裏面を露光する裏面露光機構と、を備え、かつ、前記投入機構と前記表面露光機構との間、前記表面露光機構と前記反転機構との間、前記基板加熱装置と前記裏面露光機構との間に、それぞれ配置され前記基板を搬送する搬送機構を有することを特徴とする基板露光装置。
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