JP4435982B2 - C型肝炎インヒビターペプチド - Google Patents

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明はC型肝炎ウイルス(HCV)感染症の治療のための化合物、組成物及び方法に関する。特に、本発明は新規ペプチド、これらの類似体及び中間体、このようなペプチドを含む医薬組成物及びHCV感染症の治療にこれらのペプチドを使用する方法に関する。
【0002】
(背景技術)
C型肝炎ウイルス(HCV)は世界中の輸血後及び群集獲得性の非A非B肝炎の重要な病因物質である。世界中で150百万人を超える人々がそのウイルスにより感染されていると推定される。キャリヤーの高比率が慢性的に感染されたようになり、多くが慢性肝臓疾患、所謂慢性C型肝炎に進行する。このグループは順に重度の肝臓疾患、例えば、肝硬変、肝細胞癌腫及び死に至る末期の肝臓疾患についての高リスクがある。
HCVがウイルス残存を確立し、高率の慢性肝臓疾患を生じるメカニズムは十分に解明されていなかった。HCVが宿主免疫系と相互作用し、その免疫系を回避する方法は知られていない。加えて、HCV感染症及び疾患に対する保護における細胞性免疫応答及び体液性免疫応答の役割が未だ証明される必要がある。免疫グロブリンが輸血関連ウイルス肝炎の予防について報告されていた。しかしながら、疾患防除センターはこの目的のための免疫グロブリン治療を現在推奨していない。有効な保護免疫応答の欠如はワクチン又は適切な暴露後の予防手段の開発を妨げており、こうして近い期間では、望みが抗ウイルス介入にしっかりとたくされる。
種々の臨床研究が慢性C型肝炎で冒された患者のHCV感染症を有効に治療することができる医薬物質を同定することを目標として行なわれていた。これらの研究はインターフェロン-α、単独及びその他の抗ウイルス薬と組み合わせての使用を伴っていた。このような研究は関係者のかなりの数がこれらの治療に応答しないことを示し、また有利に応答するものの大部分が治療の停止後に再発することが判明した。
【0003】
最近まで、インターフェロン(IFN)が慢性C型肝炎の患者について臨床で認められた判明した利益の唯一の利用できる療法であった。しかしながら、持続応答速度が低く、またインターフェロン治療は治療患者の生活の性質を低下するひどい副作用(即ち、網膜症、甲状腺炎、急性膵炎、うつ病)を誘発する。最近、リバビリンと組み合わせてのインターフェロンがIFN単独に非応答性の患者について認可された。しかしながら、IFNにより生じた副作用がこの組み合わせ療法で軽減されない。
それ故、既存の医薬療法の制限を解消するHCV感染症の治療用の有効な抗ウイルス薬の開発に対する要望が存する。
HCVはフラビウイルス科のエンベロープ陽性ストランドRNAウイルスである。その一本鎖HCV RNAゲノムは長さ約9500ヌクレオチドであり、約3000アミノ酸の単一の大きいポリタンパク質をコードする単一オープンリーディングフレーム(ORF)を有する。感染細胞中で、このポリタンパク質が細胞プロテアーゼ及びウイルスプロテアーゼにより多重部位で開裂されて構造タンパク質及び非構造(NS)タンパク質を生じる。HCVの場合、成熟非構造タンパク質(NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、及びNS5B)の生成が2種のウイルスプロテアーゼにより影響される。未だ不十分に特性決定されている第一のプロテアーゼがNS2-NS3結合部で開裂する。第二のプロテアーゼがNS3のN末端領域内に含まれるセリンプロテアーゼであり(それ故、NS3プロテアーゼと称される)、NS3-NS4A開裂部位でシスで、また残りのNS4A-NS4B部位、NS4B-NS5A部位、NS5A-NS5B部位についてトランスで、NS3の下流のその後の開裂の全てを媒介する。NS4Aタンパク質は多重機能に利用でき、NS3プロテアーゼのコファクターとして作用し、おそらくNS3及びその他のウイルスレプリカーゼ成分の膜局在化を助けることが明らかである。NS4AとのNS3タンパク質の複合体形成がプロセシングイベントに必要と考えられ、部位の全てでタンパク質分解効率を増進する。また、NS3タンパク質はヌクレオシドトリホスファターゼ活性及びRNAヘリカーゼ活性を示す。NS5BはHCVの複製に関係するRNA依存性RNAポリメラーゼである。
【0004】
抗ウイルス薬の開発の一般的な戦略はウイルスの複製に必須であるウイルスによりコードされた酵素を不活性化することである。この手法で、特許出願WO 97/06804はヌクレオシド類似体シトシン-1,3-オキサチオラン(また3TCとして知られている)の(-)鏡像体をHCVに対し活性と記載している。この化合物は、HIV及びHBVに対し従来の臨床試験で安全と報告されたが、HCVに対し活性であると未だ臨床上判明される必要があり、またそのウイルスに対する作用のそのメカニズムが未だ報告される必要がある。
HCVのNS3プロテアーゼ又はRNAヘリカーゼを抑制する化合物を発見しようとする強い努力が下記の開示をもたらした。
米国特許第5,633,388号明細書は複素環置換カルボキサミド及び類似体をHCVに対し活性であると記載している。これらの化合物はウイルスのNS3タンパク質のヘリカーゼ活性に対し誘導されるが、臨床試験が未だ報告されていなかった。
フェナントレンキノンがin vitroでHCV NS3プロテアーゼに対し活性を有することがChuら(Tet. Lett., (1996), 7229-7232)により報告されていた。この化合物に関する更なる開発は報告されていなかった。
抗ウイルス研究に関する第9回国際会議(日本、福島、裏磐梯(1996))で発表された論文(Antiviral Research, (1996), 30, 1, A23 (abstract 19))はチアゾリジン誘導体がHCVプロテアーゼに対し抑制性であると報告している。
【0005】
幾つかの研究がその他のセリンプロテアーゼ、例えば、ヒト白血球エラスターゼに対し抑制性の化合物を報告していた。これらの化合物の一つのファミリーがWO 95/33764 (Hoechst Marion Roussel, 1995)に報告されている。この出願に開示されたペプチドは本発明のペプチドとは構造を異にするモルホリニルカルボニル-ベンゾイル-ペプチド類似体である。
ベルテックス・ファーマシューティカルズ社のWO 98/17679はセリンプロテアーゼ、特にC型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼのインヒビターを開示している。これらのインヒビターはNS5A/5B天然基質をベースとするペプチド類似体である。これらのペプチド類似体の全てが必須の特徴としてC末端活性化カルボニル官能基を含む。また、これらのペプチドはその他のセリンプロテアーゼに対し活性であると報告されており、それ故、HCV NS3プロテアーゼに特異性ではない。
【0006】
また、Hoffman LaRocheはHCV感染症の治療用の抗ウイルス薬として有益なプロテイナーゼインヒビターであるヘキサペプチドを報告していた。これらのペプチドはC末端にアルデヒド又はホウ酸を含む。
Steinkuhlerら及びIngallinellaらはN末端開裂生成物抑制について公表していた(Biochemistry (1998), 37, 8899-8905及び8906-8914)。しかしながら、示されたペプチド及びペプチド類似体は本発明のペプチドを含んでいないし、またそれらはその設計をもたらさない。
エモリイ大学のWO 98/46597はセリンプロテアーゼインヒビター、特にC型肝炎ウイルスプロテアーゼを開示している。開示された全ての化合物は本発明のペプチドとは構造を異にする。
ペプチド・セラポイチクス社のWO 98/46630はC型肝炎NS3プロテアーゼインヒビターを開示している。しかしながら、開示されたペプチドのいずれもが本発明のペプチドに関連しない。
【0007】
ジャパン・エナジー社のJP10298151はセリンプロテアーゼインヒビター、特にC型肝炎ウイルスプロテアーゼインヒビターとしてN-(2,3-ジヒドロキシベンゾイル)-置換セリン誘導体を開示している。これらの化合物は本発明のペプチド類似体に対する構造類似性を含まない。
本発明の一つの利点はそれがC型肝炎ウイルスのNS3プロテアーゼに対し抑制性であるペプチドを提供することである。
本発明の一局面の更なる利点はこれらのペプチドがNS3プロテアーゼを特異的に抑制し、300μMまでの濃度でその他のセリンプロテアーゼ、例えば、ヒト白血球エラスターゼ(HLE)、ブタ膵臓エラスターゼ(PPE)、もしくはウシ膵臓キモトリプシン、又はシステインプロテアーゼ、例えば、ヒト肝臓カテプシンB(Cat B)に対し有意な抑制活性を示さないという事実にある。
【0008】
(発明の開示)
式(I)
【0009】
【化37】
Figure 0004435982
【0010】
の化合物のラセミ体、ジアステレオマー及び光学異性体が本発明の範囲に含まれる。
式中、
aは0又は1であり;bは0又は1であり;YはH又はC1-6アルキルであり;
BはH、式R7-C(O)-のアシル誘導体又は式R7-SO2のスルホニルであり、式中、
R7は(i)必要によりカルボキシル、C1-6アルカノイルオキシ又はC1-6アルコキシで置換されていてもよいC1-10アルキル;
(ii)C3-7シクロアルキル(必要によりカルボキシル、(C1-6アルコキシ)カルボニル又はフェニルメトキシカルボニルで置換されていてもよい);
(iii)C6もしくはC10アリール又はC7-16アラルキル(必要によりC1-6アルキル、ヒドロキシ、又は必要によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノで置換されていてもよい);又は
(iv)Het(必要によりC1-6アルキル、ヒドロキシ、必要によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノ、又は必要によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミドで置換されていてもよい)であり、
【0011】
R6(存在する場合)はカルボキシルで置換されたC1-6アルキルであり、
R5(存在する場合)は必要によりカルボキシルで置換されていてもよいC1-6アルキルであり、
R4はC1-10アルキル、C3-7シクロアルキル又はC4-10(アルキルシクロアルキル)であり、
R3はC1-10アルキル、C3-7シクロアルキル又はC4-10(アルキルシクロアルキル)であり、
R2はCH2-R20、NH-R20、O-R20又はS-R20であり、式中、R20は飽和又は不飽和C3-7シクロアルキル又はC4-10(アルキルシクロアルキル)であり、これらは必要によりR21で一置換、二置換又は三置換されていてもよく、又は
R20はC6もしくはC10アリール又はC7-16アラルキルであり、これらは必要によりR21で一置換、二置換又は三置換されていてもよく、或いは
R20はHet又は(低級アルキル)-Het(必要によりR21で一置換、二置換又は三置換されていてもよい)であり、
【0012】
夫々のR21は独立にC1-6アルキル;C1-6アルコキシ;必要によりC1-6アルキルで一置換又は二置換されていてもよいアミノ;スルホニル;NO2;OH;SH;ハロ;ハロアルキル;必要によりC1-6アルキル、C6又はC10アリール、C7-16アラルキル、Het又は(低級アルキル)-Hetで一置換されていてもよいアミド;カルボキシル;カルボキシ(低級アルキル);C6もしくはC10アリール、C7-16アラルキル又はHetであり、前記アリール、アラルキル又はHetは必要によりR22で置換されていてもよく、
R22はC1-6アルキル;C1-6アルコキシ;必要によりC1-6アルキルで一置換又は二置換されていてもよいアミノ;スルホニル;NO2;OH;SH;ハロ;ハロアルキル;カルボキシル;アミド又は(低級アルキル)アミドであり、
R1はC1-6アルキル又はC2-6アルケニル(必要によりハロゲンで置換されていてもよい)であり、かつ
Wはヒドロキシ又はN-置換アミノである。また、これらの医薬上許される塩又はエステルが本発明の範囲に含まれる。
【0013】
医薬上許される担体媒体又は補助剤と混合して、抗C型肝炎ウイルス有効量の式Iの化合物、又はその治療上許される塩もしくはエステルを含むことを特徴とする医薬組成物が本発明の範囲に含まれる。
本発明の重要な局面は哺乳類に抗C型肝炎ウイルス有効量の式Iの化合物、又はその治療上許される塩もしくはエステル或いは上記組成物を投与することによる哺乳類のC型肝炎ウイルス感染症の治療方法を含む。
別の重要な局面はウイルスをC型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ抑制量の式Iの化合物、又はその治療上許される塩もしくはエステル或いは上記組成物に暴露することによるC型肝炎ウイルスの複製の抑制方法を含む。
更に別の局面は哺乳類に抗C型肝炎ウイルス有効量の式Iの化合物、又はその治療上許される塩もしくはエステルと、インターフェロンの組み合わせを投与することによる哺乳類のC型肝炎ウイルス感染症の治療方法を含む。また、医薬上許される担体媒体又は補助薬剤と混合してその組み合わせを含む医薬組成物が本発明の範囲内にある。
【0014】
(発明を実施するための最良の形態)
定義
本発明に使用されるように、特にことわらない限り、下記の定義が適用される。
(R)又は(S)が置換基、例えば、式Iの化合物の基、例えば、R4の配置を指定するのに使用される場合に言及して、その指定は化合物に関して行なわれ、置換基単独に関して行なわれるのではない。
【0015】
天然アミノ酸(グリシンを除く)はキラル炭素原子を含む。特に明示されない限り、L配置を有する天然アミノ酸を含む化合物が好ましい。しかしながら、本件出願人は、明記される場合、式Iの或る種のアミノ酸がD配置又はL配置であってもよく、またラセミ体混合物を含む、D異性体及びL異性体の混合物であってもよいことを意図している。
本明細書に使用される表示“P1、P2、P3等”はペプチド類似体のC末端から始まって、N末端に向かって延びるアミノ酸残基の位置を表す〔即ち、P1はC末端からの位置1を表し、P2はC末端からの第二の位置を表し、以下同様(Berger A.&Schechter I., Transactions of the Royal Society London series , B257, 249-264(1970)を参照のこと)〕。
α-アミノ酸の略号が表Aに示される。
【0016】
【表1】
表A
Figure 0004435982
【0017】
本明細書に使用される“1-アミノシクロプロピル-カルボン酸”(Acca)という用語は式:
【0018】
【化38】
Figure 0004435982
【0019】
の化合物を表す。
本明細書に使用される“tert-ブチルグリシン”(Tbg)という用語は式:
【0020】
【化39】
Figure 0004435982
【0021】
の化合物を表す。
アミノ酸又はアミノ酸誘導体に関する“残基”という用語は相当するα-アミノ酸からそのカルボキシ基のヒドロキシル基及びα-アミノ基の1個の水素を脱離することにより誘導された基を意味する。例えば、用語Gln、Ala、Gly、Ile、Arg、Asp、Phe、Ser、Leu、Cys、Asn、Sar及びTyrは夫々L-グルタミン、L-アラニン、グリシン、L-イソロイシン、L-アルギニン、L-アスパラギン酸、L-フェニルアラニン、L-セリン、L-ロイシン、L-システイン、L-アスパラギン、サルコシン及びL-チロシンの“残基”を表す。
アミノ酸又はアミノ酸残基に関する“側鎖”という用語はα-アミノ酸のα-炭素原子に結合された基を意味する。例えば、グリシンのR-基側鎖は水素であり、アラニンについてそれはメチルであり、バリンについてそれはイソプロピルである。α-アミノ酸の特定のR-基又は側鎖について、生化学に関するA.L. Lehningerの書籍が参考にされる(4章を参照のこと)。
【0022】
本明細書に使用される“ハロ”という用語はブロモ、クロロ、フルオロ又はヨードから選ばれたハロゲン置換基を意味する。
単独又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“C1-6アルキル”又は“(低級)アルキル”という用語は6個までの炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖アルキル置換基を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、1-メチルエチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル(例えば、tert-ブチル)が挙げられる。
単独又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“C3-7シクロアルキル”という用語は3〜7個の炭素原子を含むシクロアルキル基を意味し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルが挙げられる。
“不飽和シクロアルキル”という用語は、例えば、シクロヘキセニル:
【0023】
【化40】
Figure 0004435982
【0024】
を含む。
本明細書に使用される“C4-10(アルキルシクロアルキル)”という用語はアルキル基に結合された3〜7個の炭素原子を含むシクロアルキル基を意味し、その結合された基は10個までの炭素原子を含む。例えば、シクロプロピルメチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル又はシクロヘプチルエチルが挙げられる。
単独又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“C2-10アルケニル”という用語は2〜10個の炭素原子を含み、更に少なくとも1個の二重結合を含む先に定義されたアルキル基を意味する。例えば、アルケニルとして、アリル及びビニルが挙げられる。
単独又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“C1-6アルカノイル”という用語は1〜6個の炭素原子を含む線状又は分岐1-オキソアルキル基を意味し、ホルミル、アセチル、1-オキソプロピル(プロピオニル)、2-メチル-1-オキソプロピル、1-オキソヘキシル等が挙げられる。
単独又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“C1-6アルコキシ”という用語は、アルキルが6個までの炭素原子を含み、先に定義されたとおりである基-O(C1-6アルキル)を意味する。アルコキシとして、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、ブトキシ及び1,1-ジメチルエトキシが挙げられる。最後の基は普通tert-ブトキシとして知られている。
単独又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“C3-7シクロアルコキシ”という用語は酸素原子に結合されたC3-7シクロアルキル基、例えば、
【0025】
【化41】
Figure 0004435982
【0026】
を意味する。
単独又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“C6又はC10アリール”という用語は6個の炭素原子を含む芳香族単環式基又は10個の炭素原子を含む芳香族2環式基を意味する。例えば、アリールとして、フェニル、1-ナフチル又は2-ナフチルが挙げられる。
単独又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“C7-16アラルキル”という用語は、アルキルが1〜6個の炭素原子を含み、先に定義されたとおりであるアルキル基に結合された先に定義されたC6又はC10アリールを意味する。C7-16アラルキルとして、例えば、ベンジル、ブチルフェニル、及び1-ナフチルメチルが挙げられる。
単独又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“アミノアラルキル”という用語はC7-16アラルキル基で置換されたアミノ基、例えば、アミノアラルキル:
【0027】
【化42】
Figure 0004435982
【0028】
を意味する。
単独又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“カルボキシ(低級)アルキル”という用語は先に定義された(低級)アルキル基により結合されたカルボキシル基(COOH)を意味し、例えば、酪酸が挙げられる。
単独又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“複素環”又は“Het”という用語は窒素、酸素及び硫黄から選ばれた1〜4個のヘテロ原子を含む5員、6員、又は7員の飽和又は不飽和(芳香族を含む)複素環からの水素の除去により誘導された1価の基を意味する。更に、本明細書に使用される“Het”は一つ以上の別の環(それは複素環又はあらゆる別の環であってもよい)に縮合された先に定義された複素環を意味する。好適な複素環の例として、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チアゾリジン、ピロール、チオフェン、ジアゼピン、1H-イミダゾール、イソオキサゾール、チアゾール、テトラゾール、ピペリジン、1,4-ジオキサン、4-モルホリン、ピリジン、ピリミジン、チアゾロ〔4,5-b〕-ピリジン、キノリン、もしくはインドール、又は下記の複素環:
【0029】
【化43】
Figure 0004435982
【0030】
が挙げられる。
本明細書に使用される“(低級アルキル)-Het”という用語はアルキルが1〜6個の炭素原子を含み、先に定義されたとおりである直鎖又は分岐アルキル基により結合された先に定義された複素環基を意味する。(低級アルキル)-Hetの例として、
【0031】
【化44】
Figure 0004435982
【0032】
が挙げられる。
単独又は別の置換基と組み合わせて、本明細書に使用される“医薬上許されるエステル”という用語はその分子のカルボキシル官能基のいずれか、好ましくはカルボキシ末端がアルコキシカルボニル官能基:
【0033】
【化45】
Figure 0004435982
【0034】
により置換されている式Iの化合物のエステルを意味し、そのエステルのR部分はアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、t-ブチル、n-ブチル);アルコキシアルキル(例えば、メトキシメチル);アルコキシアシル(例えば、アセトキシメチル);アラルキル(例えば、ベンジル);アリールオキシアルキル(例えば、フェノキシメチル);必要によりハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシで置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル)から選ばれる。その他の好適なプロドラッグエステルが本明細書に参考として含まれるDesign of prodrugs, Bundgaard, H.編集Elsevier(1985)に見られる。このような医薬上許されるエステルは通常哺乳類に注射された時にin vivoで加水分解され、式Iの化合物の酸形態に変換される。
【0035】
上記エステルに関して、特に明記されない限り、存在するアルキル部分は1〜16個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子を含むことが有利である。このようなエステル中に存在するアリール部分はフェニル基を含むことが有利である。
特に、エステルはC1-16アルキルエステル、未置換ベンジルエステル又は少なくとも1個のハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ニトロもしくはトリフルオロメチルで置換されたベンジルエステルであってもよい。
本明細書に使用される“医薬上許される塩”という用語は医薬上許される塩基から誘導された塩を含む。好適な塩基の例として、コリン、エタノールアミン及びエチレンジアミンが挙げられる。また、Na+塩、K+塩、及びCa++塩が本発明の範囲内であることが意図されている(また本明細書に参考として含まれるPharmaceutical salts, Birge, S.M.ら, J. Pharm. Sci., (1977), 66, 1-19を参照のこと)。
【0036】
好ましい実施態様
BがR7-SO2であることが好ましく、R7がC6もしくはC10アリール、C7-16アラルキル又はHet(全てが必要によりC1-6アルキルで置換されていてもよい)であることが好ましい式Iの化合物が本発明の範囲内に含まれる。
また、BがH又は式R7C(O)-のアシル誘導体であることが好ましく、R7がC1-6アルキル;C1-6アルコキシ;必要によりヒドロキシで置換されていてもよいC3-7シクロアルキル;必要によりC1-6アルキル又はHetで置換されていてもよいアミド;C6もしくはC10アリール、C7-16アラルキル又はHet(全て必要によりC1-6アルキル又はヒドロキシで置換されていてもよい)であることが好ましい。BがH又はR7C(O)-であり、R7がC1-6アルキル又は複素環、例えば、
【0037】
【化46】
Figure 0004435982
【0038】
であることが更に好ましい。
BがH、アセチル、
【0039】
【化47】
Figure 0004435982
【0040】
であることが最も好ましい。
更に、Bがアセチルであることが最も好ましい。
R6(存在する場合)がAsp又はGluの側鎖であることが好ましい式Iの化合物が本発明の範囲内に含まれる。R6(存在する場合)がAspの側鎖であることが最も好ましい。また、aが0であり、その時にR6が不在であることが好ましい。
R5(存在する場合)がD-Asp、L-Asp、D-Glu、L-Glu、D-Val、L-Val、D-tert-ブチルグリシン(Tbg)、及びL-Tbgからなる群から選ばれたアミノ酸の側鎖であることが好ましい式Iの化合物が本発明の範囲内に含まれる。R5(存在する場合)がD-Asp、D-Val、又はD-Gluであることが更に好ましい。R5(存在する場合)がD-Gluの側鎖であることが最も好ましい。また、aが0であり、かつbが0であり、その時にR6及びR5の両方が不在であることが好ましい。
R4がVal、シクロヘキシルグリシン(Chg)、Tbg、Ile又はLeuからなる群から選ばれたアミノ酸の側鎖であることが好ましい式Iの化合物が本発明の範囲内に含まれる。R4がChg又はIleの側鎖であることが更に好ましい。R4がChgの側鎖であることが最も好ましい。
【0041】
YがH、又はMeであることが好ましい式Iの化合物が本発明の範囲内に含まれる。YがHであることが最も好ましい。
R3がIle、Chg、Val又はTbgからなる群から選ばれたアミノ酸の側鎖であるが好ましい式Iの化合物が本発明の範囲内に含まれる。R3がVal、Chg又はTbgの側鎖であることが更に好ましい。R3がVal又はTbgの側鎖であることが最も好ましい。
R2がS-R20又はO-R20であることが好ましく、式中、R20がC6もしくはC10アリール、C7-16アラルキル、Het又は-CH2-Hetであることが好ましく、これらの全てが必要によりR21で一置換、二置換又は三置換されていてもよい式Iの化合物が本発明の範囲内に含まれる。
R21がC1-6アルキル;C1-6アルコキシ;アミノ、モノ-又はジ-(低級アルキル)アミノ;必要によりC1-6アルキル、C6又はC10アリール、C7-16アラルキル、Het又は(低級アルキル)-Hetで一置換されていてもよいアミド;NO2;OH;ハロ;トリフルオロメチル;カルボキシル;C6もしくはC10アリール、C7-16アラルキル又はHetであることが好ましく、前記アリール、アラルキル又はHetは必要によりR22で置換されていてもよい。R21がC1-6アルキル;C1-6アルコキシ;アミノ;ジ(低級アルキル)アミノ;(低級アルキル)アミド;C6もしくはC10アリール、又はHetであることが更に好ましく、前記アリール又はHetは必要によりR22で置換されていてもよい。R22がC1-6アルキル;C1-6アルコキシ;アミノ;モノ又はジ-(低級アルキル)アミノ;(低級アルキル)アミド;NO2;OH;ハロ;トリフルオロメチル;又はカルボキシルであることが好ましい。R22がC1-6アルコキシ;アミノ;ジ-(低級アルキル)アミノ;(低級アルキル)アミド;ハロ又はトリフルオロメチルであることが更に好ましい。
R2が1-ナフチルメトキシ;2-ナフチルメトキシ;ベンジルオキシ;1-ナフチルオキシ;2-ナフチルオキシ;又は未置換、先に定義されたR21で一置換又は二置換されたキノリノキシであることが更に好ましい。R2が1-ナフチルメトキシ;又は未置換、先に定義されたR21で一置換又は二置換されたキノリノキシであることが最も好ましい。
更に、R2
【0042】
【化48】
Figure 0004435982
【0043】
であることが最も好ましい。R21Aは必要によりC1-6アルキル、C6もしくはC10アリール、C7-16アラルキル又はHetで置換されていてもよいアミド;又は必要によりR22で置換されていてもよいC6もしくはC10アリール又はHetであることが更に好ましい。R21AがC6もしくはC10アリール又はHetであることが最も好ましく、これらの全てが必要によりR22で置換されていてもよい。R22はアミノ、ジ(低級アルキル)アミノ;又は(低級アルキル)アミドであることが最も好ましい。R22がアミノ、ジメチルアミノ、又はアセトアミドであることが更に最も好ましい。
R21AがC6もしくはC10アリール又はHet(全て未置換)であることが更に最も好ましい。
R21BはC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、アミノ、ジ(低級アルキル)アミノ、(低級アルキル)アミド、NO2、OH、ハロ、トリフルオロメチル、又はカルボキシルであることが好ましい。R21BがC1-6アルコキシ又はジ(低級アルキル)アミノであることが更に好ましい。R21Bがメトキシであることが最も好ましい。
【0044】
R1がメチル、エチル、プロピル、ビニル(これらの全てが必要によりハロで置換されていてもよい)であることが好ましい式Iの化合物が本発明の範囲内に含まれる。R1がエチル、ビニル又はブロモビニルであることが更に好ましい。R1がビニルであることが最も好ましい。
Wがヒドロキシ又はその医薬上許される塩もしくはエステル;又は(低級アルキル)アミノ、ジ(低級アルキル)アミノもしくはアミノアラルキルであることが好ましい式Iの化合物が本発明の範囲内に含まれる。Wがヒドロキシ、又はN(R13a)R13b(式中、R13a及びR13bは独立にH、アリール又は必要によりヒドロキシもしくはフェニルにより置換されていてもよいC1-6アルキルである);或いはこれらの医薬上許される塩であることが更に好ましい。Wが-OH、-NH-ベンジル又は-NH-CH(Me)Phであることが最も好ましい。Wが-OH又は-NH-(S)CH(Me)-フェニルであることが更に最も好ましい。
Wがエステルである場合、このようなエステルがC1-6アルコキシ、フェノキシ、又はアリール(C1-6アルコキシ)から選ばれることが好ましい。このようなエステルがメトキシ、エトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、又はPhCH(Me)-O-であることが更に好ましい。
【0045】
前記のように、式Iの化合物のP1セグメントは式:
【0046】
【化49】
Figure 0004435982
【0047】
のシクロプロピル系であり、式中、C1及びC2は夫々シクロプロピル環の位置1及び2にある不斉炭素原子を表す。式Iの化合物のその他のセグメントにおけるその他の可能な不斉中心にもかかわらず、これらの二つの不斉中心の存在は式Iの化合物がジアステレオマーのラセミ混合物として存在し得ることを意味する。以下の実施例に示されるように、ラセミ混合物が調製され、その後に個々の光学異性体に分離され、又はこれらの光学異性体がキラル合成により調製し得る。
それ故、式Iの化合物は位置2のR1が位置1のカルボニルに対しsynで配向され、基:
【0048】
【化50】
Figure 0004435982
【0049】
により表されるジアステレオマーのラセミ混合物として存在でき、又は式Iの化合物は位置2のR1が位置1のカルボニルに対しantiで配向され、基:
【0050】
【化51】
Figure 0004435982
【0051】
により表されるジアステレオマーのラセミ混合物として存在し得る。
順に、ラセミ混合物が個々の光学異性体に分離し得る。
本発明の最も重要な知見はP1セグメントの空間配向に関する。その知見は位置1の不斉炭素の配置に関する。好ましい実施態様は1位にある不斉炭素がR配置を有する実施態様である。
【0052】
【化52】
Figure 0004435982
【0053】
更に明らかに、炭素1がR配置を有する場合、HCV NS3プロテアーゼ抑制がシクロプロピル環の炭素2の置換基R1(例えば、アルキル又はアルキレン)の配置により更に増進される。最も好ましい化合物は下記の絶対配置でsyn配向のR1置換基及びカルボニルを有する光学異性体である。
【0054】
【化53】
Figure 0004435982
【0055】
R1が例えばエチルである場合、位置1及び2の不斉炭素原子はR,R配置を有する。
化合物の効力のレベルに関する置換基の絶対配置の役割を説明するために、1R,2Rのような絶対配置を有する化合物112(表1)は1.6μMのIC50を有し、一方、相当する1S,2S異性体(化合物113)は27.5μMのIC50を有する。それ故、1R,2R異性体は相当する1S,2S異性体よりも25倍強力である。
BがH、低級アルキル-C(O)-又はHet-C(O)-であり、
R6(存在する場合)がAsp又はGluの側鎖であり、
R5(存在する場合)がD-又はL-のAsp、Glu、Val又はTbgの側鎖であり、
YがH又はメチルであり、
R4がVal、Chg、Tbg、Ile又はLeuの側鎖であり、
R3がIle、Chg、Val、又はTbgの側鎖であり、
R2が1-ナフチルメトキシ、2-ナフチルメトキシ、O-Bn、
【0056】
【化54】
Figure 0004435982
【0057】
(式中、R22はアミノ、ジ(低級アルキル)アミノ、(低級アルキル)アミド、NO2、OH、ハロ、CF3、又はカルボキシである)
であり、
P1が式
【0058】
【化55】
Figure 0004435982
【0059】
(式中、R1はエチル、ビニル又はブロモビニルである)
のシクロプロピル環系であり、かつ
WがヒドロキシもしくはN(R13a)R13b(式中、R13a及びR13bは独立にH、アリール又は必要によりヒドロキシもしくはフェニルにより置換されていてもよいC1-6アルキルである);又はこれらの医薬上許される塩もしくはエステルである式Iの化合物が更に本発明の範囲内に含まれる。
化合物の更に好ましいグループはBがH、アセチル又はHet-C(O)-であり、R6(存在する場合)がAspの側鎖であり、R5(存在する場合)がD-Asp、D-Glu又はD-Valの側鎖であり、YがHであり、R4がChg又はIleの側鎖であり、R3がVal、Chg又はTbgの側鎖であり、R2が1-ナフチルメトキシ、ベンジルオキシ、4-キノリノキシ、又は
【0060】
【化56】
Figure 0004435982
【0061】
であり、
P1が
【0062】
【化57】
Figure 0004435982
【0063】
(式中、R1はEt又は-CH=CH2もしくは-CH=CHBrである)
のシクロプロピル環系であり、かつ
WがヒドロキシもしくはNH-(S)-CHMePh、又はこれらの医薬上許される塩もしくはエステルである式Iにより表される。
化合物の更に好ましいグループはBがアセチルであり、R6(存在する場合)がAspの側鎖であり、R5(存在する場合)がD-Gluの側鎖であり、YがHであり、R4がChgの側鎖であり、R3がVal又はTbgの側鎖であり、R2
【0064】
【化58】
Figure 0004435982
【0065】
であり、
P1が
【0066】
【化59】
Figure 0004435982
【0067】
であり、かつ
Wがヒドロキシ、又はその医薬上許される塩もしくはエステルである式Iにより表される。
最後に、表1〜5に示された式Iの夫々の化合物が本発明の範囲内に含まれる。
別の実施態様によれば、本発明の医薬組成物は更に別の抗HCV薬を含んでもよい。抗HCV薬の例として、α-又はβ-インターフェロン、リバビリン及びアマンタジンが挙げられる。
別の実施態様によれば、本発明の医薬組成物は更にHCVプロテアーゼのその他のインヒビターを含んでもよい。
本発明の更に別の実施態様によれば、本発明の医薬組成物は、ヘリカーゼ、ポリメラーゼ、メタロプロテアーゼ又は内部リボソーム侵入部位(IRES)を含むが、これらに限定されないHCV生活環におけるその他の標的のインヒビターを更に含んでもよい。
【0068】
本発明の医薬組成物は経口投与、非経口投与されてもよく、又は移植溜めにより投与されてもよい。経口投与又は注射による投与が好ましい。本発明の医薬組成物はあらゆる通常の無毒性の医薬上許される担体、アジュバント又はビヒクルを含んでもよい。或る場合には、製剤のpHが医薬上許される酸、塩基又は緩衝剤で調節されて製剤化された化合物又はその送出形態の安定性を増進し得る。本明細書に使用される非経口という用語は皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、髄腔内、及び病変内の注射技術又は注入技術を含む。
医薬組成物は無菌の注射可能な製剤、例えば、無菌の注射可能な水性又は油性の懸濁液の形態であってもよい。この懸濁液は好適な分散剤又は湿潤剤(例えば、トゥイーン80)及び懸濁剤を使用して当業界で知られている技術に従って製剤化されてもよい。
【0069】
本発明の医薬組成物はカプセル、錠剤、並びに水性の懸濁液及び溶液を含むが、これらに限定されないあらゆる経口で許される投薬形態で経口投与されてもよい。経口用の錠剤の場合、普通使用される担体として、ラクトース及びトウモロコシ澱粉が挙げられる。また、ステアリン酸マグネシウムの如き滑剤が典型的に添加される。カプセル形態の経口投与について、有益な希釈剤として、ラクトース及び乾燥トウモロコシ澱粉が挙げられる。水性懸濁液が経口投与される場合、活性成分が乳化剤及び懸濁剤と合わされる。所望により、或る種の甘味料及び/又は香辛料及び/又は着色剤が添加されてもよい。
上記製剤及び組成物用のその他の好適なビヒクル又は担体が通常の医薬書籍、例えば、“Remington's Pharmaceutical Sciences", The science and Practice of Pharmacy, 第19編Mack Publishing Company, Easton, Penn., (1995)に見られる。
【0070】
毎日体重1kg当り約0.01〜約100mg、好ましくは毎日体重1kg当り約0.5〜約75mgの本明細書に記載されたプロテアーゼインヒビター化合物の投薬量レベルがHCV媒介疾患の予防及び治療のためにモノセラピーに有益である。典型的には、本発明の医薬組成物は毎日約1回〜約5回又は連続注入として投与されるであろう。このような投与は慢性又は急性の療法として使用し得る。担体物質と合わされて単一投薬形態を生じ得る活性成分の量は治療されるホスト及び投与の特別な様式に応じて変化するであろう。典型的な製剤は約5%〜約95%(w/w)の活性化合物を含むであろう。このような製剤は約20%〜約80%の活性化合物を含むことが好ましい。
当業者が認めるように、上記投薬量よりも少ないか、又は多い投薬量が必要とされるかもしれない。特別な患者についての特定の投薬量及び治療レジメは使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全般の健康状態、性別、食事、投与の時期、排泄の速度、薬物の組み合わせ、感染症の重度及び進行、感染症に対する患者の気質並びに治療医師の判断を含む、種々の因子に依存するであろう。一般に、治療はペプチドの最適投薬量よりも実質的に少ない投薬量で開始される。その後、これらの状況下の最適効果に到達するまで、投薬量が小さい増分により増加される。一般に、化合物は有害な副作用を生じないで抗ウイルス有効な結果を一般に与える濃度レベルで投与されることが最も望ましい。
【0071】
本発明の組成物が式Iの化合物と一種以上の付加的な治療薬又は予防薬の組み合わせを含む場合、その化合物及び付加的な薬剤の両方はモノセラピーレジメで通常投与される投薬量の約10〜100%、更に好ましくは約10〜80%の投薬量レベルで存在すべきである。
これらの化合物又はそれらの医薬上許される塩が医薬上許される担体と一緒に製剤化される場合、得られる組成物はヒトの如き哺乳類にin vivoで投与されてHCV NS3プロテアーゼを抑制し、又はHCVウイルス感染症を治療もしくは予防し得る。このような治療はまた免疫調節剤、例えば、α-、β-、又はγ-インターフェロン;その他の抗ウイルス薬、例えば、リバビリン、アマンタジン;HCV NS3プロテアーゼのその他のインヒビター;HCV生活環におけるその他の標的(これらはヘリカーゼ、ポリメラーゼ、メタロプロテアーゼ、又は内部リボソーム侵入部位(IRES)を含むが、これらに限定されない)のインヒビター;又はこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない薬剤と組み合わせて本発明の化合物を使用して得られてもよい。付加的な薬剤が本発明の化合物と組み合わされて単一投薬形態を生じてもよい。また、これらの付加的な薬剤は多重投薬形態の一部として哺乳類に別々に投与されてもよい。
【0072】
それ故、本発明の別の実施態様は式Iの化合物(その置換基は先に定義されたとおりである)を投与することによる哺乳類のHCV NS3プロテアーゼ活性の抑制方法を提供する。
好ましい実施態様において、これらの方法は哺乳類のHCV NS3プロテアーゼ活性を低下するのに有益である。医薬組成物が活性成分として本発明の化合物のみを含む場合、このような方法は免疫調節剤、抗ウイルス薬、HCVプロテアーゼインヒビター、又はHCV生活環におけるその他の標的、例えば、ヘリカーゼ、ポリメラーゼ、メタロプロテアーゼ又はIRESのインヒビターから選ばれた薬剤を前記哺乳類に投与する工程を更に含んでもよい。このような付加的な薬剤は本発明の組成物の投与の前後、又は同時に哺乳類に投与されてもよい。
【0073】
別の好ましい実施態様において、これらの方法は哺乳類のウイルス複製を抑制するのに有益である。このような方法はHCV疾患を治療又は予防するのに有益である。医薬組成物が活性成分として本発明の化合物のみを含む場合、このような方法は免疫調節剤、抗ウイルス薬、HCVプロテアーゼインヒビター、又はHCV生活環におけるその他の標的のインヒビターから選ばれた薬剤を前記哺乳類に投与する工程を更に含んでもよい。このような付加的な薬剤は本発明の組成物の投与の前後、又は同時に哺乳類に投与されてもよい。
本明細書に示された化合物はまた実験試薬として使用し得る。本発明の化合物はまた物質のウイルス汚染を処理又は防止するのに使用されてもよく、それ故、このような物質(例えば、血液、組織、手術器具及びガーメント、実験器具及びガーメント、並びに採血装置及び物質)と接触する実験室又は医療の職員又は患者のウイルス感染のリスクを軽減し得る。
本明細書に示された化合物はまた研究試薬として使用し得る。本発明の化合物はまた代理細胞をベースとするアッセイ又はin vitroもしくはin vivoのウイルス複製アッセイを正当化するための陽性対照として試用し得る。
方法
本発明の化合物をスキームI(CPGはカルボキシル保護基であり、かつAPGはアミノ保護基である)に示された方法に従って合成した。
【0074】
【化60】
Figure 0004435982
【0075】
簡単に言えば、P1、P2、P3、P4、及び必要によりP5及びP6は公知のペプチドカップリング技術により結合し得る。最終化合物が式Iのペプチドに相当する限り、P1、P2、P3、P4、並びにP5及びP6基はあらゆる順序で一緒に結合されてもよい。例えば、P6がP5に結合されてP5-P6を得、これがP4-P3-P2-P1に結合されてもよく、またP6がP5-P4-P3-P2に結合され、次いで適当にC末端保護されたP1に結合されてもよい。
一般に、ペプチドはN末端残基のα-アミノ基を脱保護し、上記方法を使用して隣の好適にN保護されたアミノ酸の未保護カルボキシル基をペプチド結合によりカップリングすることにより延長される。この脱保護及びカップリング操作は所望の配列が得られるまで繰り返される。このカップリングはスキームIに示された段階様式で、もしくは断片(2種又は数種のアミノ酸)の縮合、又は両方の方法の組み合わせ、或いはMerrifield, J. Am. Chem. Soc., (1963), 85, 2149-2154(その開示が参考として本明細書に含まれる)に最初に記載された方法に従う固相ペプチド合成により成分アミノ酸を用いて行い得る。
【0076】
2種のアミノ酸、アミノ酸とペプチド、又は2種のペプチド断片の間のカップリングは通常のカップリング操作、例えば、アジド方法、混合炭酸-無水カルボン酸(イソブチルクロロホルメート)方法、カルボジイミド(ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、又は水溶性カルボジイミド)方法、活性エステル(p-ニトロフェニルエステル、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル)方法、ウッドワード試薬K方法、カルボニルジイミダゾール方法、リン試薬又は酸化-還元方法を使用して行ない得る。これらの方法の幾つか(特にカルボジイミド方法)は1-ヒドロキシベンゾトリアゾールを添加することにより増進し得る。これらのカップリング反応は液相又は固相で行ない得る。
更に明らかに、カップリング工程は連結アミノ結合を形成するためのカップリング剤の存在下で一種の反応体の遊離カルボキシルと別の反応体の遊離アミノ基の脱水カップリングを伴う。このようなカップリング剤の記載がペプチド化学に関する一般書籍、例えば、M. Bodanszky,“Peptide Chemistry",第2改訂版, Springer-Verlag, Berlin, Germany, (1993)に見られる。好適なカップリング剤の例はN,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミドの存在下の1-ヒドロキシベンゾトリアゾール又はN-エチル-N'-〔(3-ジメチルアミノ)プロピル〕カルボジイミドである。非常に実用的かつ有益なカップリング剤は単独又は1-ヒドロキシベンゾトリアゾールの存在下の市販の(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス-(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートである。別の非常に実用的かつ有益なカップリング剤は市販の2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレートである。更に別の非常に実用的かつ有益なカップリング剤は市販のO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートである。
【0077】
カップリング反応は不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン、アセトニトリル又はジメチルホルムアミド中で行なわれる。過剰の三級アミン、例えば、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン又はN-メチルピロリジンが添加されて反応混合物を約8のpHに維持する。反応温度は通常0℃〜50℃の範囲であり、反応時間は通常15分〜24時間の範囲である。
固相合成アプローチが使用される場合、C末端カルボン酸が不溶性担体(通常ポリスチレン)に結合される。これらの不溶性担体はカルボン酸基と反応して延長条件に安定であるが、その後に容易に開裂される結合を形成する基を含む。これらの例はクロロメチル樹脂又はブロモメチル樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、及びアミノメチル樹脂である。これらの樹脂の多くが所望のC末端アミノ酸を既にとり込んで市販されている。また、アミノ酸は既知の方法(Wang, S.-S., J. Am. Chem. Soc., (1973), 95, 1328; Atherton, E.; Shepard, R.C.“Solid-phase peptide synthesis; a practical approach" IRL Press: Oxford, (1989); 131-148)により固体担体に組み込まれる。以上に加えて、その他のペプチド合成方法がStewart及びYoung,“Solid Phase Peptide Synthesis",第2編, Pierce Chemical Co., Rockford, IL (1884); Gross, Meienhofer, Udenfriend編集,“The Peptides: Analysis, Synthesis, Biology", 1, 2, 3, 5,及び9巻, Academic Press, New-York, (1980-1987); Bodanskyら,“The Practice of Peptide Synthesis" Springer-Verlag, New-York (1984)(これらの開示が参考として本明細書に含まれる)に記載されている。
【0078】
成分アミノ酸の官能基は一般にカップリング反応中に保護されて望ましくない結合の形成を避ける必要がある。使用し得る保護基がGreene,“Protective Groups in Organic Chemistry", John Wiley&Sons, New York (1981)及び“The Peptides: Analysis, Synthesis, Biology", 3巻, Academic Press, New York (1981)(これらの開示が参考として本明細書に含まれる)にリストされている。
C末端残基のα-カルボキシル基は通常開裂されてカルボン酸を生じ得るエステル(CPG)として保護される。使用し得る保護基として、1)アルキルエステル、例えば、メチル、トリメチルシリルエチル及びt-ブチル、2)アラルキルエステル、例えば、ベンジル及び置換ベンジル、又は3)温和な塩基処理又は温和な還元手段により開裂し得るエステル、例えば、トリクロロエチルエステル及びフェナシルエステルが挙げられる。
【0079】
成長ペプチド鎖にカップリングされる夫々のアミノ酸のα-アミノ基は保護される必要がある(APG)。当業界で知られているあらゆる保護基が使用し得る。このような基の例として、1)アシル基、例えば、ホルミル、トリフルオロアセチル、フタリル、及びp-トルエンスルホニル;2)芳香族カルバメート基、例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz又はZ)及び置換ベンジルオキシカルボニル、並びに9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc);3)脂肪族カルバメート基、例えば、tert-ブチルオキシカルボニル(Boc)、エトキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、及びアリルオキシカルボニル;4)環状アルキルカルバメート基、例えば、シクロペンチルオキシカルボニル及びアダマンチルオキシカルボニル;5)アルキル基、例えば、トリフェニルメチル及びベンジル;6)トリアルキルシリル、例えば、トリメチルシリル;並びに7)チオール含有基、例えば、フェニルチオカルボニル及びジチアスクシノイルが挙げられる。好ましいα-アミノ保護基はBoc又はFmocである。ペプチド合成のために適当に保護された多くのアミノ酸誘導体が市販されている。
【0080】
新たに添加されるアミノ酸残基のα-アミノ保護基は次のアミノ酸のカップリングの前に開裂される。Boc基が使用される場合、特別の方法はトリフルオロ酢酸、ニートもしくはジクロロメタン中、又はジオキサンもしくは酢酸エチル中のHClである。次いで得られるアンモニウム塩がカップリングの前に、もしくはin situで緩衝剤水溶液の如き塩基性溶液で、又はジクロロメタンもしくはアセトニトリル或いはジメチルホルムアミド中で三級アミンで中和される。Fmoc基が使用される場合、特別な試薬はジメチルホルムアミド中のピペリジン又は置換ピペリジンであるが、あらゆる二級アミンが使用し得る。脱保護は0℃〜室温(RT)通常20-22℃の温度で行なわれる。
側鎖官能基を有するアミノ酸のいずれかは上記基のいずれかを使用するペプチドの調製中に保護される必要がある。当業者はこれらの側鎖官能基に適した保護基の選択及び使用がアミノ酸及びペプチド中のその他の保護基の存在に依存することを認めるであろう。このような保護基の選択はその基がα-アミノ基の脱保護及びカップリング中に除去されてはならない点で重要である。
【0081】
例えば、Bocがα-アミノ保護基として使用される場合、下記の側鎖保護基が好適である:p-トルエンスルホニル(tosyl)部分がアミノ酸、例えば、Lys及びArgのアミノ側鎖を保護するのに使用でき;アセトアミドメチル、ベンジル(Bn)、又はt-ブチルスルホニル部分がシステインのスルフィド含有側鎖を保護するのに使用でき;ベンジル(Bn)エーテルがセリン、スレオニン又はヒドロキシプロリンのヒドロキシ含有側鎖を保護するのに使用でき、またベンジルエステルがアスパラギン酸及びグルタミン酸のカルボキシ含有側鎖を保護するのに使用し得る。
【0082】
Fmocがα-アミン保護に選ばれる場合、通常tert-ブチルをベースとする保護基が許される。例えば、Bocがリシン及びアルギニンに使用でき、tert-ブチルエーテルがセリン、スレオニン及びヒドロキシプロリンに使用でき、またtert-ブチルエステルがアスパラギン酸及びグルタミン酸に使用し得る。トリフェニルメチル(トリチル)部分がシステインのスルフィド含有側鎖を保護するのに使用し得る。
Wがアミド(w)である場合、P1はP2へのカップリングの前に適当なアミンにカップリングされる。このようなアミン化が当業者により容易に認められるであろう。
ペプチドの延長が一旦完結されると、保護基の全てが除去される。液相合成が使用される場合、どんな方法が保護基の選択により指定されようとも、保護基が除去される。これらの操作は当業者に公知である。
固相合成が使用される場合、ペプチドは保護基の除去と同時に樹脂から開裂される。Boc保護方法が合成に使用される場合、0℃における添加剤、例えば、ジメチルスルホキシド、アニソール、チオアニソール、又はp-クレゾールを含む無水HFによる処理がペプチドを樹脂から開裂するのに好ましい方法である。ペプチドの開裂はまたトリフルオロメタンスルホン酸/トリフルオロ酢酸混合物の如きその他の酸試薬により行ない得る。Fmoc保護方法が使用される場合、N末端Fmoc基は前記試薬で開裂される。その他の保護基及びペプチドはトリフルオロ酢酸及びアニソール等の如き種々の添加剤の溶液を使用して樹脂から開裂される。
【0083】
キャッピング基B並びにP6、P5、P4、及びP3部分の合成
種々のキャッピング基Bが市販されており、又はその合成が当業界で公知である適当な塩化アシル又は塩化スルホニルにより保護されたP4、P5もしくはP6又はあらゆるペプチドセグメントに導入される。
異なるP6〜P3部分は市販されており、又はその合成が当業界で公知である。
1.P2部分の合成
1.1 前駆体の合成
A)ハロアリールメタン誘導体の合成
ハロメチル-8-キノリンIIdの調製をK.N. Campbellら, J. Amer. Chem. Soc., (1946), 68, 1844の操作に従って行なった。
【0084】
【化61】
Figure 0004435982
【0085】
簡単に言えば、8-キノリンカルボン酸IIaを水素化リチウムアルミニウムの如き還元剤による相当するアシルハライドIIbの還元により相当するアルコールIIcに変換した。アルコールIIbを適当なハロゲン化水素酸で処理して所望のハロ誘導体IIdを得る。この方法の特別な実施態様が実施例1Aに示される。
B)アリールアルコール誘導体の合成
2-フェニル-4-ヒドロキシキノリン誘導体IIIcをGiardinaら(J. Med. Chem., (1997), 40, 1794-1807)に従って調製した。
【0086】
【化62】
Figure 0004435982
【0087】
ベンゾイルアセトアミド(IIIa)を適当なアニリン(IIIb)と縮合し、得られたイミンをポリリン酸で環化して相当する2-フェニル-4-ヒドロキシキノリン(IIIc)を得た。この方法の特別な実施態様が実施例1B及び1Cに示される。
1.2.P2 の合成
A)4-置換プロリン(R2が炭素原子により環に結合されている)(示された立体化学を有する)の合成
【0088】
【化63】
Figure 0004435982
【0089】
これをJ. Ezquerraら(Tetrahedron, (1993), 38, 8665-8678)及びC. Pedregalら(Tetrahedron Lett., (1994), 35, 2053-2056)により記載された操作に従ってスキームIVに示されたようにして行なう。
【0090】
【化64】
Figure 0004435982
【0091】
簡単に言えば、Boc-ピログルタミン酸をベンジルエステルとして保護する。リチウムジイソプロピルアミドの如き強塩基で処理し、続いてアルキル化剤(Br-R20又はI-R20)を添加してアミドの還元及びエステルの脱保護後に所望の化合物IVeを得る。
B)O-アラルキル化4-(R)-ヒドロキシプロリンの合成
【0092】
【化65】
Figure 0004435982
【0093】
R20がアリール、Het、アラルキル、又は(低級アルキル)-Hetである場合、その方法はE.M. Smithら(J. Med. Chem. (1988), 31, 875-885)により記載された操作に従って行ない得る。簡単に言えば、市販のBoc-4(R)-ヒドロキシプロリンを水素化ナトリウム又はカリウムtert-ブトキシドの如き塩基で処理し、得られるアルコキシドをハロ-R20(Br-R20、I-R20等)と反応させて所望の化合物を得る。この方法の特別な実施態様が実施例2、3及び4Bに示される。
C)また、R20がアリール又はHetである場合、化合物がまたミツノブ反応(Mitsunobu (1981), Synthesis, January, 1-28; Ranoら, (1995), Tet. Lett. 36(22), 3779-3792; Krchnakら, (1995), Tet. Lett. 36(5), 62193-6196; Richterら, (1994), Tet. Lett. 35(27), 4705-4706)により調製し得る。簡単に言えば、市販のBoc-4(S)-ヒドロキシプロリンメチルエステルをトリフェニルホスフィン及びジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD)の存在下で適当なアリールアルコール又はチオールで処理し、得られるエステルを酸に加水分解する。この方法の特別な実施態様が実施例4Aに示される。
【0094】
【化66】
Figure 0004435982
【0095】
また、ミツノブ反応は固相で行ない得る(スキームV)。モデル396合成装置(アドバンスド・ケム・テク)の96ウェルブロックに樹脂結合化合物(Va)を用意し、種々のアリールアルコール又はチオール及び適当な試薬を添加する。インキュベーション後に、夫々の樹脂結合生成物(Vb)を洗浄し、乾燥させ、樹脂から開裂する。
また、スズキ反応(Miyauraら, (1981), Synth. Comm. 11, 513; Satoら, (1989), Chem. Lett., 1405; Watanabeら, (1992), Synlett., 207; Takayukiら, (1993), J. Org. Chem. 58, 2201; Frenetteら, (1994), Tet. Lett. 35(49), 9177-9180; Guilesら, (1996), J. Org. Chem. 61, 5169-5171)がまたアリール置換基を更に官能化するのに使用し得る。
2.P1部分(2-置換1-アミノシクロプロピルカルボン酸)の合成
その合成をスキームVIに従って行なった。
【0096】
【化67】
Figure 0004435982
【0097】
a)簡単に言えば、ジ-保護マロネートVIa及び1,2-ジハロアルカンVIb又は環状スルフェートVIc(K. Burgess及びChun-Yen KE (Synthesis, (1996), 1463-1467に従って合成した)を塩基性条件下で反応させてジエステルVIdを得る。
b)立体障害の少ないエステルの位置選択的加水分解を行なって酸VIeを得る。
c)この酸VIeをクルチウス転位にかけてカルボニル基に対しsynであるR1を有する1-アミノシクロプロピルカルボン酸誘導体VIfのラセミ混合物を得る。この合成の特別な実施態様が実施例5に示される。
d,e)また、酸VIeから適当なハライド(P*Cl)又はアルコール(P*OH)で選択的にエステルを生成して、P*エステルがPエステルの選択的加水分解と適合性であるジエステルVIgを生成する。Pエステルを加水分解して酸VIhを得る。
f)VIhをクルチウス転位にかけてカルボキシル基に対しantiであるR1を有する1-アミノシクロプロピルカルボン酸誘導体VIiのラセミ混合物を得る。この合成の特別な実施態様が実施例10に示される。
誘導体VIf(R1がビニルであり、カルボキシル基に対しsynである場合)の調製に関する別の合成が以下に記載される。
【0098】
【化68】
Figure 0004435982
【0099】
市販のイミンVIIaを塩基の存在下で1,4-ジハロブテンVIIbで処理し、得られるイミンVIIcの加水分解後に、カルボキシル基に対しsynのアリル置換基を有するVIIdを生成する。この方法の特別な実施態様が実施例11に示される。
炭素1における上記鏡像体混合物の全て(VIe及びVIId)の分割を
1)酵素分離(実施例9及び13);
2)キラル酸による結晶化(実施例14);又は
3)化学誘導体化(実施例6)
により行なうことができる。
分割後に、絶対立体化学の決定を実施例7に示されるように行なうことができる。
鏡像体分割及び立体化学決定を、C2にある置換基がカルボキシル基に対しantiである炭素1における鏡像体混合物(VIi)について同じ様式で行なうことができる。
それ故、本発明はAPG-P6-P5-P4-P3-P2;APG-P5-P4-P3-P2;APG-P4-P3-P2;APG-P3-P2;及びAPG-P2からなる群から選ばれたペプチドを式:
【0100】
【化69】
Figure 0004435982
【0101】
(式中、R1はC1-6アルキル又はC2-6アルケニル(必要によりハロゲンで置換されていてもよい)であり、CPGはカルボキシル保護基であり、かつAPGはアミノ保護基であり、かつP6〜P2は先に定義されたとおりである)
のP1中間体とカップリングする工程を含むことを特徴とする式(I)のペプチド類似体(式中、P1は置換アミノシクロプロピルカルボン酸残基である)の調製方法を更に含む。
最後に、本発明はまた先に定義された式Iの化合物の調製のための式:
【0102】
【化70】
Figure 0004435982
【0103】
(式中、R1はC1-6アルキル又はC2-6アルケニル(必要によりハロゲンで置換されていてもよい)である)
の中間体の使用を含む。
【0104】
(実施例)
本発明が下記の非限定実施例により更に詳しく説明される。
温度は℃で示される。特にことわらない限り、溶液%は重量対容積関係を表し、溶液比は容積対容積関係を表す。核磁気共鳴(NMR)スペクトルをブルカー400MHzスペクトロメーターで記録し、化学シフト(δ)をppmで報告する。フラッシュクロマトグラフィーをスチルのフラッシュクロマトグラフィー技術(W.C. Stillら, J. Org. Chem., (1978), 43, 2923)に従ってシリカゲル(SiO2)を用いて行なった。
実施例に使用した略号として、Bn:ベンジル;Boc:tert-ブチルオキシカルボニル{Me3COC(O)};BSA:ウシ血清アルブミン;CHAPS:3-〔(3-クロルアミドプロピル)-ジメチルアンモニオ〕-1-プロパンスルホネート;DBU:1,8-ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ-7-エン;CH2Cl2=DCM:塩化メチレン;DEAD:ジエチルアゾジカルボキシレート;DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート;DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン;DMAP:ジメチルアミノピリジン;DCC:1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド;DME:1,2-ジメトキシエタン;DMF:ジメチルホルムアミド;DMSO:ジメチルスルホキシド;DTT:ジチオスレイトール又はトレオ-1,4-ジメルカプト-2,3-ブタンジオール;DPPA:ジフェニルホスホリルアジド;EDTA:エチレンジアミンテトラ酢酸;Et:エチル;EtOH:エタノール;EtOAc:酢酸エチル;Et2O:ジエチルエーテル;HATU:〔O-7-アザベンゾトリアゾール-1-イル〕-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート〕;HPLC:高速液体クロマトグラフィー;MS:質量分析(MALDI-TOF:マトリックス補助レーザー吐き出しイオン化-飛行時間、FAB:高速原子衝撃);LAH:水素化リチウムアルミニウム;Me:メチル;MeOH:メタノール;
【0105】
MES:(2-{N-モルホリノ}エタン-スルホン酸);NaHMDS:ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド;NMM:N-メチルモルホリン;NMP:N-メチルピロリジン;Pr:プロピル;Succ:3-カルボキシプロパノイル;PNA:4-ニトロフェニルアミノ又はp-ニトロアニリド;TBAF:テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド;TBTU:2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート;TCEP:トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィンヒドロクロリド;TFA:トリフルオロ酢酸;THF:テトラヒドロフラン;TIS:トリイソプロピルシラン;TLC:薄層クロマトグラフィー;TMSE:トリメチルシリルエチル;トリス/HCl:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩が挙げられる。
P2ビルディングブロック
実施例1A
ブロモメチル-8-キノリン(1A)の合成
【0106】
【化71】
Figure 0004435982
【0107】
市販の8-キノリンカルボン酸(2.5g、14.4ミリモル)に、ニートの塩化チオニル(10ml、144ミリモル)を添加した。この混合物を80℃で1時間加熱し、その後に過剰の塩化チオニルを減圧で蒸留して除いた。得られる褐色の固体に、無水EtOH(15ml)を添加し、これを80℃で1時間加熱し、その後に真空で濃縮した。残渣をEtOAcと飽和NaHCO3水溶液の間に分配し、有機相を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して褐色の油(2.8g)を得た。この物質(約14.4ミリモル)を35分にわたって-60℃に冷却したLAH(0.76g、20.2ミリモル)/Et2O懸濁液に滴下して添加した。その反応混合物を1.5時間にわたって-35℃に徐々に温め、その後に反応が完結した。反応を30分間にわたって徐々にMgSO4.10H2Oで停止し、次いでTHFで湿潤した。その混合物をEt2Oと10%のNaHCO3水溶液の間に分配した。有機相を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮してアルコールに相当する黄色の固体(2.31g、2工程で80%)を得た。アルコール(2.3g、11.44ミリモル)をAcOH/HBr(20ml、アルドリッチからの30%溶液)に溶解し、2.5時間にわたって70℃で加熱した。混合物を真空で濃縮、乾燥させ、EtOAc(100ml)と飽和NaHCO3水溶液の間に分配し、その後に乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して所望の化合物(1A)を褐色の固体(2.54g、100%)として得た。
実施例1B
2-フェニル-4-ヒドロキシキノリン(1B)の合成
【0108】
【化72】
Figure 0004435982
【0109】
市販のエチルベンゾイルアセテート(6.00g、31.2ミリモル)を30%のNH4OH75ml中で2時間にわたって85℃で加熱した(シールした管中)。冷却後に生成した固体を濾過し、水中で2時間還流させた。溶液をCH2Cl2で3回抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。黄色の残渣をシリカゲルでフラッシュクロマトグラフィーにかけ、EtOAc:ヘキサン(3:7)で溶離して相当するアミドを白色の固体1.60gとして得た。収率31%。
ディーン-スターク装置を使用し、このアミド(250mg、1.53ミリモル)をトルエン(10ml)中で16時間にわたってアニリン(143mg、1.53ミリモル)及びアニリン・HCl (10mg、0.08ミリモル)とともに還流させた。その溶液を濃縮して褐色の油を得、これをポリリン酸(2g)と混合し、135℃で20分間加熱した。その反応混合物を水に注ぎ、5MのNaOHでpH8に調節した。水性懸濁液を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルでフラッシュクロマトグラフィーにかけ、酢酸エチル中3%のMeOHで溶離して、2-フェニル-4-ヒドロキシキノリン(1B)、67mgを得た。収率20%。
1H NMR (DMSO-d6) 8.11 (d, J = 7 Hz, 1 H), 7.86-7.83 (m, 2 H), 7.77 (d, J = 8 Hz, 1 H), 7.68 (dd, J = 8, 7 Hz, 1 H), 7.61-7.58 (m, 3 H), 7.35 (dd, J = 8, 7 Hz, 1 H), 6.34 (s, 1 H).
実施例1C
4-ヒドロキシ-2-フェニル-7-メトキシキノリン(1C)の合成
【0110】
【化73】
Figure 0004435982
【0111】
4-ヒドロキシ-2-フェニル-7-メトキシキノリン(e)
トルエン(1.0L)中のエチルベンゾイルアセテート(b)(100.0g、0.52モル)、m-アニシジン(a)(128.1g、1.04モル)及び4N HCl/ジオキサン(5.2ml)の溶液をディーン-スターク装置中で6.25時間還流させた。冷却したトルエン溶液を10%HCl 水溶液(2x300ml)、1N NaOH (2x300ml)、H2O (300ml)及び食塩水(150ml)で連続して洗浄した。トルエン相を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧で濃縮してエステルcとアミドdの1.2:1.0混合物(144.6g、45%/38%粗収率)を暗褐色の油として得た。粗油を80分間にわたって280℃に加熱し、その間に生成したEtOHを蒸留した。得られた冷却した暗色の固体をCH2Cl2 (200ml)ですり砕いた。その懸濁液を濾過し、得られる固体をCH2Cl2で洗浄してe(22.6g、aから17%)をベージュ色の固体として得た。1H NMR (DMSO-d6) 8.00 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.81-7.82 (m, 2H), 7.57-7.59 (m, 3H), 7.20 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.94 (dd, J = 9.0, 2.2 Hz, 1H), 6.26 (s, 1H), 3.87 (s, 3H).
【0112】
4-クロロ-2-フェニル-7-メトキシキノリン(1C)
POCl3 (90ml)中のe(8.31g、33.1ミリモル)の懸濁液を2時間にわたって加熱、還流した(加熱後に透明な溶液が得られた)。その反応混合物を減圧で濃縮した。残渣を1N NaOH(発熱性、10N NaOHを添加して高pHを維持した)とEtOAc(500ml)の間に分配した。有機層をH2O (100ml)及び食塩水(100ml)で洗浄し、次いで乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧で濃縮して1C(8.60g、96%)を淡黄色の固体として得た。1H NMR (DMSO-d6) 8.28-8.30 (m, 2H), 8.20 (s, 1H), 8.10 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.54-7.58 (m, 3H), 7.52 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.38 (dd, J = 9.1, 2.5 Hz, 1H), 3.98 (s, 3H)。この反応を3回繰り返して常に96-98%の収率を得、これはJ. Med. Chem. 1997, 40, 1794に報告された68%の収率よりかなり高い。
実施例2
Boc-4(R)-(ナフタレン-1-イルメトキシ)プロリン(2)の合成
【0113】
【化74】
Figure 0004435982
【0114】
市販のBoc-4(R)-ヒドロキシプロリン(5.00g、21.6ミリモル)をTHF(100ml)に溶解し、0℃に冷却した。水素化ナトリウム(油中60%の懸濁液、1.85g、45.4ミリモル)を10分間にわたって滴下して添加し、その懸濁液をRTで1時間撹拌した。次いで、1-(ブロモメチル)ナフタレン(8.00g、36.2ミリモル)(E.A. Dixonら, Can. J. Chem., (1981), 59, 2629-2641に記載されたようにして調製した)を添加し、混合物を18時間にわたって加熱、還流した。混合物を水(300ml)に注ぎ、ヘキサンで洗浄した。水層を10%のHCl水溶液で酸性にし、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(49:49:2ヘキサン:酢酸エチル:酢酸)により精製して標題化合物を無色の油(4.51g、収率56%)として得た。1H NMR (DMSO-d6) は2種の回転異性体の存在を示した: 8.05 (m, 1H), 7.94 (m, 1H), 7.29 (d, J=14 Hz, 1H), 7.55-7.45 (m, 4H), 4.96 (m, 2H), 4.26 (br. s, 1H), 4.12 (dd, J=J=8 Hz, 1H), 3.54-3.42 (m, 2H), 2.45-2.34 (m, 1H), 2.07-1.98 (m, 1H) 1.36 (s, (3/9) 9H), 1.34 (s, (6/9) 9H)。
実施例3
Boc-4(R)-(8-キノリン-メトキシ)プロリン(3)の合成
【0115】
【化75】
Figure 0004435982
【0116】
無水THF(20ml)中のBoc-4(R)-ヒドロキシプロリン(1.96g、8.5ミリモル)をTHF(100ml)中のNaH (1.4g、油中60%、34ミリモル)の懸濁液に添加した。この混合物を30分間撹拌し、その後に実施例1Aからのブロモメチル-8-キノリン(2.54g、11.44ミリモル)をTHF(30ml)中で添加した。反応混合物を70℃(5時間)に加熱し、その後に過剰のNaHを湿ったTHFで慎重に分解した。反応液を真空で濃縮し、得られる物質をEtOAc及びH2Oに溶解した。塩基性水相を分離し、10%のHCl水溶液でpH約5に酸性にし、その後にEtOAc(150ml)で抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して褐色の油を得た。フラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:10%のMeOH/CHCl3)により精製して所望の化合物を淡黄色の固体(2.73g、86%)として得た。HPLC (97.5%); 1H-NMR (DMSO-d6) は6:4の比の回転異性体集団を示す, 12-11.4 (bs, 1H), 8.92 (2 x d, J = 4.14 及び 4.14 Hz, 1H), 8.38 (2 x d, J = 8.27 及び 8.27 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 7.94 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.63-7.54 (m, 2H), 5.14 (2 x s, 2H), 4.32-4.29 (m, 1H), 4.14-4.07 (m, 1H), 3.52-3.44 (m, 2H), 2.43-2.27 (m, 1H), 2.13-2.04 (m, 1H), 1.36 及び 1.34 (2 x s, 9H)。
実施例4A
Boc-4(R)-(7-クロロキノリン-4-オキソ)プロリン(4A)の調製
【0117】
【化76】
Figure 0004435982
【0118】
市販のBoc-4(S)-ヒドロキシプロリンメチルエステル(500mg、2.04ミリモル)及び7-クロロ-4-ヒドロキシキノリン(440mg、2.45ミリモル)を0℃で乾燥THF(10ml)に入れた。トリフェニルホスフィン(641mg、2.95ミリモル)を添加し、続いてDIAD(426mg、2.45ミリモル)を徐々に添加した。その混合物をRTで20時間撹拌した。次いで反応混合物を濃縮し、酢酸エチルに吸収させ、HCl 1Nで3回抽出した。水相をNa2CO3で塩基性にし、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して黄色の油を得た。油をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して化合物4Aメチルエステルを白色の固体、498mgとして得た。収率58%。
このメチルエステル(400mg、0.986ミリモル)をメタノール(4ml)中で0℃で3時間にわたって1Mの水酸化ナトリウム水溶液(1.7ml、1.7ミリモル)で加水分解した。溶液を濃縮してメタノールを除去し、1MのHCl水溶液で中和した。その懸濁液を濃縮、乾燥させ、メタノール(20ml)に吸収させ、塩を濾別し、濾液を濃縮して所望の化合物4Aを白色の固体、387mgとして得た。定量的な収率。
1H NMR (DMSO-d6) (回転異性体の約1:1の混合物) 8.74 (d, J = 5 Hz, 1 H), 8.13-8.09 (m, 1 H), 7.99 及び 7.98 (s, 1 H), 7.58 (d, J = 9 Hz, 1 H), 7.02 (d, J = 5 Hz, 1 H), 5.26-5.20 (m, 1 H), 4.10- 4.01 (m, 1 H), 3.81-3.72 (m, 1 H), 3.59 (dd, J = 12, 10 Hz, 1 H), 2.41-2.31 (m, 2 H), 1.34 及び 1.31 (s, 9H).
実施例4B
Boc-4(R)-(2-フェニル-7-メトキシキノリン-4-オキソ)プロリン(4B)の合成
【0119】
【化77】
Figure 0004435982
【0120】
1-〔(1,1-ジメチルエトキシ)カルボニル〕-4(R)-〔(7-メトキシ-2-フェニル-4-キノリニル)オキシ〕-L-プロリン(4B)
カリウムtert-ブトキシド(8.16g、72.7ミリモル)を25℃に保たれたDMSO(83ml)中の市販の4-(S)-ヒドロキシプロリン(6.73g、29.1ミリモル)の溶液に15分間にわたって少しずつ添加した。その混合物を25℃で1.5時間撹拌した。クロロ-2-フェニル-7-メトキシキノリン1C(8.61g、32.0ミリモル)を反応混合物に15分間にわたって4回に分けて添加した。反応混合物を25℃で19時間撹拌した。得られる懸濁液をH2O(650ml)に注ぎ、混合物をEt2O(3x150ml)で洗浄して過剰のクロロキノリンを除去した(EtOAcが後に更に有効であることがわかった)。水層を1N HCl水溶液(計算して1.5当量が必要とした43.6mlの38ml)でpH 4-5に酸性にした。沈殿した白色の固体を濾過により回収した。湿った固体を減圧でP2O5で乾燥させてプロリン誘導体4B(12.6g、91%は2.3%w/wのDMSOを含む)をベージュ色の固体として得た。
1H NMR (DMSO-d6) (回転異性体の2:1 混合物) 8.27 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 8.00, 7.98 (2d, J = 9.2, ~9.2 Hz, 1H), 7.48-7.56 (m, 3H), 7.45, 7.43 (2s, 1H), 7.39 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 9.2, 2.5 Hz, 1H), 5.53-5.59 (m, 1H), 4.34-4.41 (m, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.76 (ブロード s, 2H), 2.63-2.73 (m, 1H), 2.32-2.43 (m, 1H), 1.36, 1.33 (2s, 9H).
P1ビルディングブロック
実施例5
(1R,2R)/(1S,2R)1-アミノ-2-エチルシクロプロピルカルボン酸の混合物の合成
【0121】
【化78】
Figure 0004435982
【0122】
a)50%のNaOH水溶液(H2O185ml中92.4g)中のベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(21.0g、92.19ミリモル)の懸濁液に、ジ-tert-ブチルマロネート(20.0g、92.47ミリモル)及び1,2-ジブロモブタン(30.0g、138.93ミリモル)を連続して添加した。その反応混合物をRTで一夜にわたって激しく撹拌し、次いで氷と水の混合物を添加した。粗生成物をCH2Cl2 (3x)で抽出し、水(3x)そして食塩水で連続して洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(7cm、ヘキサン中2〜4%のEt2O)にかけて所望のシクロプロパン誘導体5c(19.1g、70.7ミリモル、収率76%)を得た。
1H NMR (CDCl3) 1.78-1.70 (m, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.46 (s, 9H), 1.44-1.39 (m, 1H), 1.26-1.64 (m, 3H), 1.02 (t, 3H, J= 7.6 Hz).
b)0℃の乾燥エーテル(100ml)中のカリウムtert-ブトキシド(6.71g、59.79ミリモル、4.4当量)の懸濁液に、H2O(270μL、15.00ミリモル、1.1当量)を添加した。5分後に、エーテル(10ml)中のジエステル5c(3.675g、13.59ミリモル)を懸濁液に添加した。反応混合物をRTで一夜撹拌し、次いで氷と水の混合物に注ぎ、エーテル(3x)で洗浄した。水層を0℃で10%のクエン酸水溶液で酸性にし、AcOEt(3x)で抽出した。合わせた有機層を水(2x)そして食塩水で連続して洗浄した。通常の処理(Na2SO4、濾過、濃縮)後に、所望の酸5dを淡黄色の油(1.86g、8.68ミリモル、収率64%)として単離した。1H NMR (CDCl3) 2.09-2.01 (m, 1H), 1.98 (dd, J= 3.8, 9.2 Hz, 1H), 1.81- 1.70 (m, 1H), 1.66 (dd, J= 3.0, J= 8.2 Hz, 1H), 1.63-1.56 (m, 1H), 1.51 (s, 9H), 1.0 (t, J= 7.3 Hz, 3H).
【0123】
c)乾燥ベンゼン(32ml)中の酸5d(2.017g、9.414ミリモル)に、Et3N(1.50ml、10.76ミリモル、1.14当量)及びDPPA(2.20ml、10.21ミリモル、1.08当量)を連続して添加した。その反応混合物を3.5時間還流させ、次いで2-トリメチルシリルエタノール(2.70ml、18.84ミリモル、2.0当量)を添加した。還流を一夜維持し、次いで反応混合物をEt2Oで希釈し、10%のクエン酸水溶液、水、飽和NaHCO3水溶液、水(2x)そして食塩水で連続して洗浄した。通常の処理(MgSO4、濾過、濃縮)後に、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(5cm、10%のAcOEt-ヘキサン)により精製して所望のカルバメート5e(2.60g、7.88ミリモル、収率84%)を淡黄色の油として得た。MS (FAB) 330 (MH+); 1H NMR (CDCl3) 5.1 (bs, 1H), 4.18-4.13 (m, 2H), 1.68-1.38 (m, 4H), 1.45 (s, 9H), 1.24-1.18 (m, 1H), 1.00-0.96 (m, 5H), 0.03 (s, 9H).
d)カルバメート5e(258mg、0.783ミリモル)に、THF中の1.0MのTBAF溶液(940μL、0.94ミリモル、1.2当量)を添加した。4.5時間後に、追加量の1.0MのTBAFを添加した(626μL、0.63ミリモル、0.8当量)。その反応混合物をRTで一夜撹拌し、30分間還流させ、次いでAcOEtで希釈した。その溶液を水(2x)そして食塩水で連続して洗浄した。通常の処理(MgSO4、濾過及び濃縮)後に、所望のアミン5fを淡黄色の液体として単離した(84mg、0.453ミリモル、収率58%)。
1H NMR (CDCl3) 1.96 (bs, 2H), 1.60-1.40 (m, 2H), 1.47 (s, 9H), 1.31-1.20 (m, 1H), 1.14 (dd, J= 4.1, 7.3 Hz, 1H), 1.02 (dd, J= 4.1, 9.2 Hz, 1H), 0.94 (t, J= 7.3 Hz, 3H).
実施例6
t-ブチル-(1R,2R)/(1S,2R)1-アミノ-2-エチルシクロプロピルカルボキシレート(実施例5から)の化学分割
【0124】
【化79】
Figure 0004435982
【0125】
実施例5からの化合物5e(8.50g、25.86ミリモル)を45分間にわたって還流して1MのTBAF/THF(26ml)で処理した。冷却した反応混合物をEtOAcで希釈し、水(3x)そして食塩水(1x)で洗浄し、次いで乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて遊離アミンを明黄色の油として得た。遊離アミンを無水CH2Cl2(120ml)に溶解し、NMM(8.5ml、77.57ミリモル)、化合物2(実施例2)(10.08g、27.15ミリモル)及びHATU(11.79g、31.03ミリモル)を連続して添加した。その反応混合物をRTで一夜撹拌し、次いで前記のように処理した。粗ジアステレオマー混合物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン:Et2O;25:75)により分離してジペプチド6a(極性の小さい溶離スポット)を白色のフォーム(4.42g;理論収率の64%)として得、また6b(極性の大きい溶離スポット)を象牙色のフォーム(4g、理論収率の57%)として得た。この時点で両方の異性体を分離したが、絶対立体化学は依然としてわからなかった。
実施例7
既知のt-ブチル(1R-アミノ-2R-エチルシクロプロピルカルボキシレートとの相関関係による化合物6a及び6bの絶対立体化学の決定
【0126】
【化80】
Figure 0004435982
【0127】
モントリオール大学のA. Charette教授が示された絶対立体化学を有する化合物7aを提供し、これをX線結晶学(J. Am. Chem. Soc., 1995, 117, 12721)により測定した。化合物7a(13.2mg、0.046ミリモル)を1MのHCl/EtOAc(240μL)に溶解し、約48時間撹拌した。その混合物を蒸発、乾燥させて化合物7bを明黄色のペーストとして得、CH2Cl2中のNMM(20.3μL、0.185ミリモル)及びHATU(21.1mg、0.056ミリモル)を使用して、実施例6に記載された化合物2(18mg、0.049ミリモル)にカップリングした。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン:Et2O;50:50)により精製してジペプチド7cを油(7.7mg、31%)として得た。TLC、HPLC及びNMR比較により、ジペプチド7cは実施例6で得られた極性の小さい化合物6aと同じであることがわかり、こうして6aの絶対立体化学を(1R,2R)として同定した。
実施例8
(1R,2R)/(1S,2R)1-Boc-アミノ-2-エチルシクロプロピルカルボン酸(8a)の調製
【0128】
【化81】
Figure 0004435982
【0129】
実施例5からのカルバメート5e(2.6g、7.88ミリモル)を0℃のTFA中で40分間撹拌した。次いで混合物を濃縮し、THF(10ml)で希釈した。NaOH水溶液(700mg、H2O8.8ml中17.5ミリモル)を添加し、続いて(Boc)2O(2.06g、9.44ミリモル、1.2当量)のTHF(13ml)溶液を添加した。その反応混合物をRTで一夜撹拌し(必要とされる場合に10%のNaOH水溶液を添加することによりpHを8に保った)、次いでH2Oで希釈し、Et2O(3x)で洗浄し、0℃で10%のクエン酸水溶液で酸性にした。水層をEtOAc(3x)で抽出し、H2O(2X)そして食塩水で連続して洗浄した。通常の処理(MgSO4、濾過及び濃縮)後に、所望のBoc保護アミノ酸(8a)(788mg、3.44ミリモル、収率44%)を単離した。1H NMR (CDCl3) 5.18 (bs, 1H), 1.64-1.58 (m, 2H), 1.55-1.42 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.32-1.25 (m, 1H), 0.99 (t, 3H, J= 7.3 Hz).
(1R,2R)/(1S,2R)-1-Boc-アミノ-2-エチルシクロプロピルカルボン酸メチルエステル(8b)の調製
【0130】
【化82】
Figure 0004435982
【0131】
Boc誘導体8a(0.30g、1.31ミリモル)をEt2O(10ml)に溶解し、わずかに過剰のジアゾメタンの黄色が残るまで、0℃のEt2O中の新たに調製したジアゾメタンで処理した。RTで20分間撹拌した後、反応混合物を濃縮、乾燥させて8bを透明な無色の油(0.32g、100%)として得た。
1H NMR (CDCl3) 5.1 (bs, 1H), 3.71 (s, 3H), 1.62-1.57 (m, 2H), 1.55 (s, 9H), 1.53-1.43 (m, 1H), 1.28-1.21 (m, 2H), 0.95 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
実施例9
メチル(1R,2R)/(1S,2R)Boc-1-アミノ-2-エチルシクロプロピルカルボキシレートの酵素分割
【0132】
【化83】
Figure 0004435982
【0133】
a)実施例8の(1S,2R)/(1R,2R)1-Boc-アミノ-2-エチルカルボン酸メチルエステルの鏡像体混合物(0.31g、1.27ミリモル)をアセトン(3ml)に溶解し、次いで水(7ml)で希釈し、その間迅速に撹拌した。溶液のpHを0.05MのNaOH水溶液で7.5に調節し、その後にアルカラーゼ(登録商標)〔ノボ・ノルディスク・インダストリアルズからの2.4Lエキス〕(300mg)を添加した。インキュベーション中に、pHをNaOHで安定化し、pHスタットをセットアップしてNaOH溶液の添加を監視した。40時間後に、混合物をEtOAc及びH2O(飽和NaHCO3溶液5mlとともに)で希釈し、相を分離した。水相を10%のHCl水溶液で酸性にし、EtOAcで抽出し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して酸9a(48.5mg)を得た。実施例6及び7に記載された相関関係を使用して、絶対立体化学を決定した。
b)酸9aのアリコートをEt2O中でジアゾメタンで処理してメチルエステルを得、続いてキラルカラム〔キラルセル(登録商標)OD-H、2.5%イソプロパノール/ヘキサン、イソクラチック〕を使用するHPLCにより分析して(S,R)異性体の51:1の比を示した。
a')その有機相を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して加水分解されなかったエステル(0.248g)を得た。この物質を、pHが安定に留まるまで(98時間)、再度上記酵素プロトコルにかけた。前記のように抽出した後、加水分解されなかったエステル0.146mg(100%)を回収した。キラルカラムを使用するHPLCによる分析は(1R,2R)異性体の有利な>50:1の比を示した。
b')その水相を10%のHCl水溶液で酸性にし、EtOAcで抽出し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して酸類似体(82mg)を得た。この物質の一部をジアゾメタンで処理し、次いで前記のようにキラルカラムを使用するHPLCにより分析し、これは(1S,2R)誘導体の65:1の比を示した。
実施例10
(1R,2S)/(1S,2S)1-アミノ-2-エチルシクロプロピルカルボン酸の合成
【0134】
【化84】
Figure 0004435982
【0135】
実施例5に記載された酸5dから開始した。
c)CH3CN(25ml)中の5d(1.023g、4.77ミリモル)に、DBU(860μL、5.75ミリモル、1.2当量)及び臭化アリル(620μL、7.16ミリモル、1.5当量)を連続して添加した。その反応混合物をRTで4時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣をEt2Oで希釈し、10%のクエン酸水溶液(2x)、H2O、飽和NaHCO3水溶液、H2O(2x)そして食塩水で連続して洗浄した。通常の処理(MgSO4、濾過及び濃縮)後に、所望のエステル10aを無色の油として単離した(1.106g、3.35ミリモル、収率91%)。MS (FAB) 255 (MH+); 1H NMR (CDCl3) 5.96-5.86 (m, 1H), 5.37-5.22 (m, 2H), 4.70-4.65 (m, 1H), 4.57-4.52 (m, 1H), 1.87-1.79 (m, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.45-1.40 (m, 1H), 1.33-1.24 (m, 3H), 1.03 (t, J=7.3 Hz, 3H).
d)乾燥CH2Cl2(5ml)中のエステル10a(1.106g、4.349ミリモル)に、RTでTFA(5ml)を添加した。その反応混合物を1.5時間撹拌し、次いで濃縮して10b(854mg、4.308ミリモル、収率99%)を得た。MS (FAB) 199 (MH+); 1H NMR (CDCl3) 5.99-5.79 (m, 1H), 5.40-5.30 (m, 2H), 4.71-4.62 (m, 2H), 2.22-2.00 (m, 2H), 1.95-1.88 (m, 1H), 1.84-1.57 (m, 2H), 0.98 (t, J= 7.3 Hz, 3H).
【0136】
e)乾燥ベンゼン(14.8ml)中の酸10b(853mg、4.30ミリモル)に、Et3N(684μL、4.91ミリモル、1.14当量)及びDPPA(992μL、4.60ミリモル、1.07当量)を連続して添加した。その反応混合物を4.5時間還流させ、次いで2-トリメチルシリルエタノール(1.23ml、8.58ミリモル、2.0当量)を添加した。還流を一夜保ち、次いで反応混合物をEt2Oで希釈し、10%のクエン酸水溶液、水、飽和NaHCO3水溶液、水(2x)そして食塩水で連続して洗浄した。通常の処理(MgSO4、濾過、濃縮)後に、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(5cm、10〜15%のAcOEt-ヘキサン)にかけてカルバメート10c(1.212g、3.866ミリモル、収率90%)を淡黄色の油として得た。MS (FAB) 314 (MH+); 1H NMR (CDCl3) 5.93-5.84 (m, 1H), 5.32-5.20 (m, 2H), 5.05 (bs, 1H), 4.60-4.56 (m, 2H), 4.20-4.11 (m, 2H), 1.71-1.60 (m, 3H), 1.39-1.22 (m, 1H), 1.03 (t, J= 7.6 Hz, 3H), 0.96-0.86 (m, 1H), 0.04 (s, 9H).
【0137】
f)カルバメート10c(267mg、0.810ミリモル)に、THF中の1.0MのTBAF溶液(1.62ml、1.62ミリモル、2.0当量)を添加した。その反応混合物をRTで一夜撹拌し、30分間還流させ、次いでAcOEtで希釈した。その溶液を水(2x)そして食塩水で連続して洗浄した。通常の処理(MgSO4、濾過及び濃縮)後に、所望のアミン10dを淡黄色の液体として単離した(122mg、0.721ミリモル、収率89%)。1H NMR (CDCl3) 5.94-5.86 (m,1H), 5.31-5.22 (m, 2H), 4.58 (d, J= 5.7 Hz, 2H), 1.75 (bs, 2H), 1.61-1.53 (m, 2H), 1.51-1.42 (m, 2H), 1.00 (t, J= 7.3 Hz, 3H), 0.70-0.62 (m, 1H).
実施例11
エチル-(1R,2S)/(1S,2S)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロピルカルボキシレートの合成
【0138】
【化85】
Figure 0004435982
【0139】
a)-78℃のカリウムtert-ブトキシド(4.62g、41.17ミリモル、1.1当量)のTHF溶液(180ml)に、THF(45ml)中の市販のイミン11a(10.0g、37.41ミリモル)を添加した。その反応混合物を0℃に温め、この温度で40分間撹拌した。次いで混合物を1,4-ジブロモブテン11b(8.0g、37.40ミリモル)の添加のために-78℃に冷却し、次いで0℃で1時間撹拌し、カリウムtert-ブトキシド(4.62g、41.17ミリモル、1.1当量)の添加のために-78℃に冷却した。反応混合物を最後に0℃でもう1時間撹拌し、濃縮して化合物11cを得た。
b,c,d)11cをEt2O(265ml)に吸収させ、1NのHCl水溶液(106ml)で処理した。RTで3.5時間後に、層を分離し、水層をEt2O(2x)で洗浄し、飽和NaHCO3水溶液で塩基性にした。所望のアミンをEt2O(3x)で抽出し、合わせた有機抽出物を食塩水で洗浄した。通常の処理(MgSO4、濾過及び濃縮)後に、残渣をジオキサン中の4N HCl溶液(187ml、748ミリモル)で処理した。濃縮後に、塩酸塩11dを褐色の固体(2.467g、12.87ミリモル、収率34%)として単離した。1H NMR (CDCl3) 9.17 (bs, 3H), 5.75-5.66 (m, 1H), 5.39 (d, J= 17.2 Hz, 1H), 5.21 (d, J= 10.2 Hz, 1H), 4.35-4.21 (m, 2H), 2.77-2.70 (m, 1H), 2.05 (dd, J= 6.4, 10.2 Hz, 1H), 1.75 (dd, J= 6.4, 8.3 Hz, 1H),1.33 (t, J= 7.0 Hz, 3H).
実施例12
(1R,2S/1S,2S)-1-Boc-アミノ-2-ビニルシクロプロピルカルボン酸エチルエステルの調製
【0140】
【化86】
Figure 0004435982
【0141】
塩酸塩11d(1.0g、5.2ミリモル)及び(Boc)2O(1.2g、5.7ミリモル)をTHF(30ml)に溶解し、DMAP(0.13g、1.04ミリモル、0.2当量)及びジイソプロピルエチルアミン(2.8ml、15.6ミリモル)で処理した。その反応混合物を24時間撹拌し、その後にEtOAc(40ml)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液、5%のHCl水溶液、そして飽和食塩水で連続して洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮してフラッシュクロマトグラフィー(15%のEtOAc/ヘキサン)による精製後に12a(0.29g、23%)を得た。1H NMR (CDCl3) 5.80-5.72 (m, 1H), 5.29-5.25 (dd, J = 17.2, 17.2 Hz, 1H), 5.24-5.1 (bs, 1H), 5.10 (dd, J = 9.2, 9.2 Hz, 1H), 4.22-4.13 (m, 2H), 2.15-2.04 (m, 1H), 1.85-1.73 (bs, 1H), 1.55-1.5 (m, 1H), 1.49 (s, 9H), 1.26 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
実施例13
エチル(1R,2S)/(1S,2S)1-アミノ-2-ビニルシクロプロピルカルボキシレートの酵素分割
【0142】
【化87】
Figure 0004435982
【0143】
a)ラセミ誘導体12a(0.29g、1.14ミリモル)をアセトン(5ml)に溶解し、H2O(10ml)で希釈した。pHを0.2NのNaOH水溶液で7.2に調節し、その後にアルカラーゼ(登録商標)を添加した(300mg)。pHをインキュベーション中に一定に保つため、理論量の塩基が添加されるまで、NaOH溶液をpHスタット滴定装置により9日間にわたって添加した。実施例9に記載された酸/塩基抽出後に、加水分解されなかったエステル(0.15g、100%)及び加水分解された物質(0.139g、95%)を単離した。キラルカラムを使用するHPLCによる加水分解されなかったエステルの分析は所望の化合物13cの43:1の比を示した。化合物206(式中、R1はビニルである、表2)を水素化して(1気圧のH2のもとに45分間にわたって20%Pd(OH)2約1mlでEtOH1ml中の10.8mg、0.015ミリモルを水素化して)化合物214(式中、R1はエチルである、表2)を得た。化合物214は実施例6及び7に記載された化学的相関関係に基づいて(1R,2R)立体化学に帰属され、化合物206(R1=ビニル)が13c(R1=ビニルのため1R,2Sではあるが)により示されるのと同じ絶対配置を有することを示した。
HPLC分析の条件:キラルセル(登録商標)OD-H(4.6mmx25cm)、2.5%のイソプロパノール/ヘキサンの移動相を使用するイソクラチック条件
実施例14
ジベンゾイル-D-酒石酸による結晶化による(1R,2S)/(1S,2S)1-アミノ-2-ビニルシクロプロピルカルボキシレートの分割
【0144】
【化88】
Figure 0004435982
【0145】
EtOAc(800ml)中の粗ラセミ(1S,2S及び1R,2S)エチル1-アミノ-2-ビニルシクロプロピルカルボキシレート〔実施例13に記載されたようにしてN-(ジフェニルメチレン)グリシンエチルエステル(25.0g、93.5モル)から得た〕の溶液に、ジベンゾイル-D-酒石酸(33.5g、93.5モル)を添加した。その混合物を加熱、還流し、RTで15分間放置し、次いで0℃に冷却した。白色の固体を30分後に得た。固体を濾過し、EtOAc(100ml)で洗浄し、空気乾燥した。固体をアセトン(70ml)中で懸濁させ、音波処理し、濾過した(3x)。次に固体を熱アセトン中で2回再結晶した(クロップA)。母液を濃縮し、残渣を熱アセトン中で3回再結晶した(クロップB)。ジベンゾイル-D-酒石酸塩の無定形の白色の固体の2種のクロップを合わせ(5.53g)、Et2O(250ml)及び飽和NaHCO3溶液(150ml)の混合物中で懸濁させた。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過した。濾液を1NのHCl/Et2O (100ml)で希釈し、減圧で濃縮した。油状残渣をCCl4とともに蒸発させてエチル1(R)-アミノ-2(S)-ビニルシクロプロパンカルボキシレート塩酸塩(940mg、収率11%)を白色の吸湿性固体として得た(その絶対立体化学が実施例13の化合物13cとの
Figure 0004435982
(c 1.14 MeOH); 1H NMR (DMSO-d6) 9.07 (ブロード s, 2H), 5.64 (ddd, J=17.2, 10.4, 8.7 Hz, 1H), 5.36 (dd, J=17.2, 1.6 Hz, 1H), 5.19 (dd, J=10.4, 1.6 Hz, 1H), 4.24-4.16 (m, 2H), 2.51-2.45 (m, DMSOにより妨害されたピーク, 1H), 1.84 (dd, J=10.0, 6.0 Hz, 1H), 1.64 (dd, J=8.3, 6.0 Hz, 1H), 1.23 (t, J=7.1 Hz, 3H); MS (ESI) m/z 156 (MH)+; 鏡像体純度をBoc誘導体(実施例13)のHPLC分析(キラルパックAS(登録商標)カラム、Hex:i-PrOH)により測定したところ、91%eeであった。
P4-P2ビルディングブロック
実施例15
セグメント:Ac-Chg-Chg-Pro(4(R)-ナフタレン-1-イルメトキシ)-OH(15g)の合成
【0146】
【化89】
Figure 0004435982
【0147】
化合物15a(実施例2からの化合物2と同じ)(4.45g、11.98ミリモル)を無水CH3CN (60ml)に溶解し、DBU(2.2ml、14.38ミリモル)及び臭化アリル(1.1ml、13.18ミリモル)を連続して添加し、反応混合物をRTで24時間撹拌した。混合物を濃縮し、得られる油をEtOAc及び水で希釈し、水(2x)そして食塩水(1x)で連続して洗浄した。EtOAc層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発、乾燥させた。黄色の油をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン:EtOAc;90:10〜85:15)により精製して生成物15bを黄色の油(2、4.17g;収率85%)として得た。MS (FAB) 412 MH+
1H NMR (CDCl3), 回転異性体約1:2の混合物 , (d, J= 8Hz, 1H), 7.87 (d, J= 8Hz, 1H), 7.82 (d, J= 8Hz, 1H), 7.55-7.41 (m, 4H), 5.95-5.85 (m, 1H), 5.34-5.21 (m, 2H), 5.03-4.88 (m, 2H), 4.70-4.56 (m, 2H), 4.48 & 4.39 (t, J= 8, 15Hz, 1H), 4.28-4.23 (m, 1H), 3.81-3.55 (m, 2H), 2.46-2.36 (m, 1H), 2.13-2.05 (m, 1H), 1.44 &1.41 (s, 9H).
【0148】
化合物15b(2.08g、5.05ミリモル)をRTで30分間にわたって4N HCl/ジオキサンで処理した。蒸発、乾燥させて相当するアミン-HClを油として得た。アミン-HCl 15cを無水DCM(25ml)に溶解し、NMM(2.2ml、20.22ミリモル)、Boc-Chg-OH・H2O(1.53g、5.56ミリモル)及びTBTU(1.95g、6.07ミリモル)を連続して添加した。反応混合物をRTで一夜撹拌し、次いでEtOAcで希釈し、10%クエン酸水溶液(2x)、飽和NaHCO3水溶液(2x)、水(2x)そして食塩水(1x)で連続して洗浄した。EtOAc層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発、乾燥させて粗生成物15dを黄白色のフォーム(約2.78g、収率100%)として得た。MS (FAB) 551.4 MH+. 1H NMR (CDCl3) 8.03(d, J= 8Hz, 1H), 7.86 (b d, J= 8.5Hz, 1H), 7.84 (d, J= 8Hz, 1H), 7.56-7.40 (m, 4H), 5.92-5.85 (m, 1H), 5.31 (dd, J= 1, 17Hz, 1H), 5.22 (dd, J= 1, 10Hz, 1H), 5.17 (d, J= 9Hz, 1H), 5.05 (d, J= 12Hz, 1H), 4.91 (d, J= 12Hz, 1H), 4.67-4.60 (m, 3H), 4.31-4.27 (m, 2H), 4.16 (b d, J= 11Hz, 1H), 3.71 (dd, J= 4, 11Hz, 1H), 2.47-2.41 (m, 1H), 2.08-1.99 (m,1H), 1.85-1.63 (m, 5H), 1.44-1.40 (m, 1H), 1.36 (s, 9H), 1.28-1.00 (m, 5H).
【0149】
粗ジペプチド15d(約5.05ミリモル)を化合物15cの合成について記載されたように4N HCl/ジオキサン(25ml)で処理した。粗塩酸塩を化合物15dの合成について記載されたようにDCM(25ml)中でNMM(2.22ml、20.22ミリモル)及びTBTU(1.95g、6.07ミリモル)とともにBoc-Chg-OH・H2O(1.53g、5.55ミリモル)にカップリングして粗トリペプチド15eを黄色の油フォームとして得た。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン:EtOAc;80:20〜75:25)により精製してトリペプチド15eを白色のフォーム(2.75g;2工程で収率79%)として得た。
MS (FAB) 690.5 MH+. 1H NMR (CDCl3), 主として一種の回転異性体, 8.06 (d, J= 8Hz, 1H), 7.87 (b d, J= 8.5Hz, 1H), 7.82 (d, J= 8Hz, 1H), 7.57-7.40 (m, 4H), 6.41 (d, J= 8.5Hz, 1H), 5.92-5.84 (m, 1H), 5.31 (dd, J= 1, 17Hz, 1H), 5.23 (dd, J= 1, 10.5Hz, 1H), 5.04 (d, J= 12Hz, 1H), 4.98 (b d, J= 7Hz, 1H), 4.93 (d, J=12Hz, 1H), 4.63-4.58 (m, 4H), 4.29-4.25 (m, 1H), 4.10-4.07 (m, 1H), 3.90-3.84 (m, 1H), 3.72 (dd, J= 4, 11Hz, 1H), 2.48-2.40 (m, 1H), 2.07-1.99 (m, 1H), 1.83-1.55 (m, 12H), 1.43 (s, 9H), 1.23-0.89 (m, 10H).
【0150】
トリペプチド15e(2.75g、3.99ミリモル)を化合物15cの合成について記載されたように4N HCl/ジオキサン(20ml)で処理した。粗塩酸塩を無水DCM(20ml)に溶解し、NMM(1.75ml、15.94ミリモル)及び無水酢酸(752μl、7.97ミリモル)を連続して添加した。反応混合物をRTで一夜撹拌し、次いでEtOAcで希釈した。有機層を10%クエン酸水溶液(2x)、飽和NaHCO3水溶液(2x)、水(2x)そして食塩水(1x)で連続して洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発、乾燥させて粗トリペプチド15fを白色のフォーム(2.48g、収率98%)として得た。
MS (FAB) 632.4 MH+l. 1H NMR (CDCl3), 主として一種の回転異性体, 8.06(b d, J= 8Hz, 1H), 7.87 (b d, J= 8Hz, 1H), 7.83 (d, J= 8Hz, 1H), 7.58-7.40 (m, 4H), 6.36 (d, J= 9Hz, 1H), 6.01 (d, J= 9Hz, 1H), 5.94-5.83 (m, 1H), 5.34-5.28 (m, 1H), 5.25-5.21 (m, 1H), 5.05 (d, J= 12Hz, 1H), 4.94 (d, J= 12Hz, 1H), 4.64-4.57 (m, 4H), 4.30-4.23 (m, 2H), 4.12-4.08 (m, 1H), 3.73 (dd, J= 4, 11Hz, 1H), 2.49-2.42 (m, 1H), 2.08-2.01 (m, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.85-1.53 (m, 11H), 1.25-0.88 (m, 11H).
【0151】
粗トリペプチド15f(2.48g、3.93ミリモル)をCH3CN:DCMの無水混合物(20ml)に溶解した。トリフェニルホスフィン(53.5mg、0.200ミリモル)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)触媒(117.9mg、0.102ミリモル)を連続して添加し、続いてピロリジン(353.9μL、4.24ミリモル)を添加した。反応混合物をRTで18時間撹拌した。その後、溶媒を蒸発させた。残渣をEtOAc及び10%クエン酸水溶液に溶解し、更に10%クエン酸水溶液でもう2回、水(2x)、そして食塩水(1x)で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。粗生成物をEt2O:DCM(85:15)中ですり砕いて、濾過後にトリペプチド15gを白色の固体(2.09g、収率90%)として得た。MS (FAB) 592.4 MH+ 614.3 (M+Na) +. 1H NMR (CDCl3), 主として一種の回転異性体, 8.08 (d, J= 8Hz, 1H), 7.93 (b d, J= 9Hz, 1H), 7.88 (b d, J= 8Hz, 1H), 7.82 (d, J= 8Hz, 1H), 7.57-7.41 (m, 4H), 6.47 (d, J= 8.5Hz, 1H), 5.05 (d, J= 12.5Hz, 1H), 4.94 (d, J= 12.5Hz, 1H), 4.73 (t, J= 9.5, 19Hz, 1H), 4.44-4.35 (m, 2H), 4.26 (b s, 1H), 4.19 (d, J= 11.5Hz, 1H), 3.75 (dd, J= 4, 11Hz, 1H), 2.47 (b dd, J= 7.5, 13.5Hz, 1H), 2.20-2.11 (m, 1H), 2.04 (s, 3H), 1.88-1.41 (m, 11H), 1.30-0.80 (11H).
実施例16
セグメントAc-Chg-Val-Pro(4(R)-ナフタレン-1-イルメトキシ)-OH(16e)の合成
【0152】
【化90】
Figure 0004435982
【0153】
化合物16a(2.89g、7.02ミリモル)を化合物15cの合成について記載されたように4N HCl/ジオキサン(30ml)で処理した。粗塩酸塩を化合物15dの合成について記載されたようにDCM(35ml)中で3.5時間にわたってNMM(3.1ml、28.09ミリモル)及びTBTU(2.71g、8.43ミリモル)とともにBoc-Val-OH (1.53g、7.73ミリモル)にカップリングして粗ジペプチド16bを象牙色のフォーム(約3.60g、収率100%)として得た。
MS (FAB) 509.3 MH- 511.3 MH+ 533.2 (M+Na)+. 1H NMR (CDCl3) 8.04 (b d, J= 8Hz, 1H), 7.87 (b d, J= 7Hz, 1H), 7.82 (d, J= 8Hz, 1H), 7.56-7.40 (m, 4H), 5.93-5.85 (m, 1H), 5.34-5.28 (m, 1H), 5.24-5.19 (m, 2H), 5.04 (d, J= 12Hz, 1H), 4.92 (d, J= 12Hz, 1H), 4.67-4.60 (m, 3H), 4.31-4.26 (m, 2H), 4.11-4.09 (m, 1H), 3.72 (dd, J= 4, 11Hz, 1H), 2.48-2.41 (m, 1H), 2.07-1.99 (m, 1H), 1.44-1.36 (m, 1H), 1.37 (s, 9H), 1.01 (d, J= 7Hz, 3H), 0.93 (d, J= 7Hz, 3H).
【0154】
粗ジペプチド16b(約7.02ミリモル)を化合物15cの合成について記載されたように4N HCl/ジオキサン(30ml)で処理した。粗塩酸塩を化合物15dの合成について記載されたようにCH2Cl2 (35ml)中でNMM(3.1ml、28.09ミリモル)及びTBTU(2.71g、8.43ミリモル)とともにBoc-Chg-OH・H2O(2.13g、7.73ミリモル)にカップリングして粗トリペプチド16cを象牙色のフォーム(約4.6g、収率100%)として得た。
MS (FAB) 648.5 MH- 672.4 (M+Na) +. 1H NMR (CDCl3) 8.06 (b d, J=8Hz, 1H), 7.87 (b d, J= 7.5 Hz, 1H), 7.82 (b d , J= 8Hz, 1H), 7.57-7.40 (m, 4H), 6.46 (b d, J= 8.5Hz, 1H), 5.94-5.84 (m, 1H), 5.31 (dd, J= 1, 17Hz, 1H), 5.23 (dd, J= 1, 10.5Hz, 1H), 5.03 (d, J= 12Hz, 1H), 5.00-4.97 (m, 1H), 4.93 (d, J=, 12Hz, 1H), 4.63-4.59 (m, 4H), 4.29-4.27 (m, 1H), 4.10-4.07 (m, 1H), 3.92-3.86 (m, 1H), 3.72 (dd, J= 5, 11Hz, 1H), 2.48-2.41 (m, 1H), 2.10-1.99 (m, 1H), 1.76-1.57 (m, 6H), 1.43 (s, 9H), 1.20-0.92 (m, 6H), 1.00 (d, J= 7Hz, 3H), 0.93 (d, J= 7Hz, 3H).
【0155】
粗トリペプチド16c(約7.02ミリモル)を化合物15cの合成について記載されたように4N HCl/ジオキサン(30ml)で処理した。粗塩酸塩を化合物15dの合成について記載されたようにCH2Cl2 (35ml)中で無水酢酸(1.33ml、14.05ミリモル)及びNMM(3.1ml、28.09ミリモル)で更に処理した。粗生成物をフラッシュ精製(溶離剤:ヘキサン:EtOAc;30:70)してアセチル化保護トリペプチド16dを白色のフォーム(3.39g、3工程で収率81%)として得た。
MS (FAB) 590.3 MH- 592.4 MH+ 614.4 (M+Na)+
1H NMR (CDCl3), 主として一種の回転異性体, 8.06 (d, J= 8Hz, 1H), 7.88 (b d, J= 8Hz, 1H), 7.83 (d, J= 8Hz, 1H), 7.58-7.41 (m, 4H), 6.37 (d, J= 9Hz, 1H), 5.97 (d, J= 8.5 Hz, 1H), 5.94-5.84 (m, 1H), 5.31 (dd, J= 1, 17Hz, 1H), 5.24 (dd, J= 1, 10.5 Hz, 1H), 5.05 (d, J= 12Hz, 1H), 4.94 (d, J= 12Hz, 1H), 4.66-4.57 (m, 4H), 4.31-4.22 (m, 2H), 4.11-4.05 (m, 1H), 3.73 (dd, J= 4.5, 11Hz, 1H), 2.50-2.43 (m, 1H), 2.09-2.01 (m, 2H), 2.00 (s, 3H), 1.68-1.55 (m, 5H), 1.15-0.89 (m, 6H), 0.99 (d, J= 7Hz, 3H), 0.91 (d, J= 7Hz, 3H).
【0156】
アセチル化トリペプチド16d(3.39g、5.73ミリモル)を化合物15gの合成について記載されたように無水CH3CN:DCM の1:1混合物(30ml)中でトリフェニルホスフィン(78.1mg、0.298ミリモル)及びピロリジン(516μL、6.19ミリモル)とともにテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)触媒(172.1mg、0.149ミリモル)により脱保護した。明黄色のフォーム粗生成物をEt2O:DCM(85:15)中ですり砕いて濾過後にトリペプチド16eをオフホワイトの固体(3.0g、収率95%)として得た。
MS (FAB) 550.3 MH-
1H NMR (CDCl3) 8.08 (d, J= 8Hz, 1H), 8.04 (b d, J= 9Hz, 1H), 7.88 (b d, J= 7.5Hz, 1H), 7.82 (d, J= 8Hz, 1H), 7.58-7.37 (m, 5H), 5.05 (d, J= 12Hz, 1H), 4.94 (d, J= 12Hz, 1H), 4.61 (t, J= 9.5, 19.5Hz, 1H), 4.46-4.37 (m, 2H), 4.27 (b s, 1H), 4.17 (d, J= 11Hz, 1H), 3.74 (dd, J= 4, 11Hz, 1H), 2.49 (b dd, J= 7.5, 13Hz, 1H), 2.17-2.09 (m, 1H), 2.04 (s, 3H), 2.03-1.94 (m, 1H), 1.79 (b d, J= 12.5Hz, 1H), 1.62-1.43 (m, 5H), 1.08-0.85 (m, 5H), 1.00 (d, J= 7Hz, 3H), 0.90 (d, J= 7Hz, 3H).
【0157】
表1〜4の化合物
実施例17
表1の化合物104の合成
【0158】
【化91】
Figure 0004435982
【0159】
化合物17a(4.27g、7.93ミリモル、実施例6で化合物6aとして記載された)を5時間にわたって化合物15cについて記載されたように4N HCl/ジオキサン(40ml)で処理した。粗塩酸塩をTHF(10ml)に溶解し、H2O(5ml)中のNaOH (348.7mg、8.72ミリモル)の溶液を添加し、続いてTHF(13ml)に溶解した(Boc)2O(1.73g、7.93ミリモル)を滴下して添加した。必要に応じて、pHを10%NaOH水溶液の添加により8に維持した。反応混合物を激しく撹拌し、次いでEt2O及びH2Oで希釈し、Et2Oで1回以上抽出した。水層を10%のクエン酸水溶液で酸性にした。混合物をEtOAc(3x)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物をH2O(2x)、食塩水(1x)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発、乾燥させて粗化合物17bを象牙色のフォーム(約7.93ミリモル)として得た。MS (FAB) 481.3 MH- 1H NMR (CDCl3), 回転異性体の約1:1 混合物, 8.04 (bd, J= 7.5Hz, 1H), 7.87 (b d, J= 7.5Hz, 1H), 7.82 (d, J= 7.5Hz, 1H), 7.56-7.40 (m, 5H), 4.96 (b s, 2H), 4.33 (t, J= 7.5, 14.5Hz, 1H), 4.21-4.09 (m, 0.5H), 3.99-3.84 (m, 0.5H), 3.78-3.75 (m, 0.5H), 3.68-3.62 (m, 0.5H), 3.61-3.42 (m, 1H), 2.55-2.41 (m, 1H), 2.22-2.11 (m, 1H), 1.61-1.52 (m, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.40-1.31 (m, 1H), 1.25-1.19 (m, 1H), 0.99 (t, J= 7.5, 14.5Hz, 3H).
【0160】
化合物17b(約7.93ミリモル)を化合物15bについて記載されたように無水CH3CN (40ml)中で48時間にわたってDBU(1.18ml、93ミリモル)及び臭化アリル(4.12ml、47.61ミリモル)で処理してアリル化ジペプチド17cを象牙色のフォーム(3.54g;2工程で収率86%)として得た。MS (FAB) 521.3 MH- 545.2 (M+Na)+. 1H NMR (CDCl3), 回転異性体の約1:1 混合物, 8.05 (b d, J= 8Hz, 1H), 7.86 (b d, J= 7.5Hz, 1H), 7.82 (d, J= 8Hz, 1H), 7.55-7.40 (m, 5H), 5.88-5.79 (m, 1H), 5.27 (b d, J= 17.5Hz, 1H), 5.18 (b d, J= 10Hz, 1H), 5.03-4.89 (m, 2H), 4.63-4.50 (m, 2H), 4.44-4.19 (m, 2H), 4.00-3.40 (m, 2H), 2.70-2.02 (m, 2H), 1.66-1.35 (m, 5H), 1.44 (s, 9H), 0.95 (t, J= 7.5, 14.5Hz, 3H).
粗ジペプチド17c(1.18g、2.26ミリモル)を化合物15cについて記載されたように4N HCl/ジオキサン(35ml)で処理した。粗塩酸塩を化合物15dについて記載されたようにDCM(11ml)中でNMM(993μL、9.03ミリモル)及びTBTU(870mg、2.71ミリモル)とともにBoc-Chg-OH・H2O(684mg、2.48ミリモル)にカップリングして粗トリペプチド17dを象牙色のフォーム(1.41g、95%)として得た。MS (FAB) 660.4 MH- 662.3 MH+. 1H NMR (CDCl3), 主として一種の回転異性体, 8.03 (b d, J= 8Hz, 1H), 7.85 (b d, J= 8Hz, 1H), 7.81 (d, J= 8Hz, 1H), 7.56-7.39 (m, 5H), 5.88-5.77 (m, 1H), 5.26 (dd, J= 1.5, 17Hz, 1H), 5.15 (dd, J= 1.5, 10.5Hz, 1H), 5.12 (s, 1H), 5.02-4.92 (m, 2H), 4.72-4.59 (m, 1H), 4.57-4.46 (m, 1H), 4.42-4.35 (m, 1H), 4.33-4.20 (m, 1H), 4.02-3.90 (m, 1H), 3.78-3.70 (m, 1H), 3.67-3.51 (m, 1H), 2.71-2.61 (m, 1H), 2.12-2.02 (m, 1H), 1.79-1.48 (m, 10H), 1.45-1.39 (m, 1H), 1.38 (s, 9H), 1.25-1.01 (m, 5H), 0.94 (t, J=7.5, 14Hz, 3H).
【0161】
粗トリペプチド17d(265mg、0.400ミリモル)を化合物15cについて記載されたように4N HCl/ジオキサン(3ml)で処理した。粗塩酸塩を実施例15dについて記載されたようにDCM(3ml)中でNMM(176μL、1.60ミリモル)及びTBTU(154.3mg、0.481ミリモル)とともにBoc-Chg-OH・H2O(143.3mg、0.521ミリモル)にカップリングして粗テトラペプチド17eを象牙色のフォーム(約0.400ミリモル、100%)として得た。MS (FAB) 799.5 MH- 801.5 MH+ 823 (M+Na)+. 1H NMR ( CDCl3), 回転異性体の約1 : 1 混合物, 8.05 (b d, J= 8.5Hz, 1H), 7.87 (b d, J= 7.5Hz, 1H), 7.81 (d, J= 8.5Hz, 1H), 7.55-7.40 (m, 4H), 7.37 (s, 1H), 6.58-6.41 (m, 1H), 5.89-5.78 (m, 1H), 5.26 (b dd, J= 1.5, 17Hz, 1H), 5.16 (b dd, J= 1.5, 10.5Hz, 1H), 5.20-4.92 (m, 3H), 4.68-4.58 (m, 2H), 4.57-4.47 (m, 1H), 4.43-4.26 (m, 1H), 3.99-3.81 (m, 2H), 3.78-3.60 (m, 2H), 2.67-2.60 (m, 1H), 2.11-2.02 (m, 1H), 1.78-1.42 (m, 14H), 1.44 &1.43 (s, 9H), 1.25-0.91 (m, 13H), 0.95 (t, J= 7.5, 15Hz, 3H).
【0162】
粗テトラペプチド17e(約0.400ミリモル)を化合物15cについて記載されたように4N HCl/ジオキサン(3ml)で処理した。粗塩酸塩を化合物15fについて記載されたようにDCM(3ml)中で無水酢酸(83μL、0.884ミリモル)及びNMM(194μL、1.77ミリモル)で更に処理して粗アセチル化テトラペプチド17fを象牙色のフォーム(約0.400ミリモル)として得た。
MS (FAB) 741.5 MH- 743.4 MH+ 765.4 (M+Na)+.
1H NMR (CDCl3) 8.05 (b d, J= 8.5Hz, 1H), 7.87 (b d, J= 7.5Hz, 1H), 7.82 (d, J= 8.5Hz, 1H), 7.55-7.41 (m, 4H), 7.39 (s, 1H), 6.63-6.48 (m, 1H), 6.01 (d, J= 8.5Hz, 1H), 5.90-5.79 (m, 1H), 5.27 (b dd, J= 1.5, 17Hz, 1H), 5.16 (b dd, J= 1.5, 10.5Hz, 1H), 5.01 (d, J= 12Hz, 1H), 4.96 (d, J= 12Hz, 1H), 4.69-4.48 (m, 3H), 4.44-4.37 (m, 1H), 4.36-4.22 (m, 1H), 3.96 (dd, J= 4, 11Hz, 1H), 3.78-3.60 (m, 2H), 2.67-2.59 (m, 1H), 2.10-2.00 (m, 1H), 2.01 (s, 3H), 1.78-1.48 (m, 13H), 1.45-1.35 (m, 1H), 1.26-0.89 (m, 13H), 0.95 (t, J= 7.5, 15Hz, 3H).
【0163】
アセチル化テトラペプチド17f(約0.400ミリモル)を化合物15gについて記載されたように無水CH3CN:DCMの1:1混合物(2ml)中でトリフェニルホスフィン(5.12mg、0.020ミリモル)及びピロリジン(34μL、0.406ミリモル)とともにテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)触媒(11.3mg、0.010ミリモル)により脱保護した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:1回目EtOAc、次いで2回目DCM中1.92%のHOAc、3.85%のMeOH)により精製して、凍結乾燥後に、表1のテトラペプチド化合物104をオフホワイトの無定形固体(193.1mg、5工程で収率73%)として得た。
MS (FAB) 701.4 MH- 703.4 MH+ 725.4 (M+Na)+.
1H NMR (DMSO), 回転異性体の約1 : 5 混合物, 8.57 & 8.32 (s, 1H), 8.04 (d, J= 7.5Hz, 1H), 7.94 (b d, J= 7.5Hz, 1H), 7.88 (d, J= 8Hz, 1H), 7.83-7.78 (m, 2H), 7.58-7.30 (m, 4H), 4.99 (d, J= 12Hz, 1H), 4.90 (d, J= 12Hz, 1H), 4.44-4.29 (m, 2H), 4.29-4.05 (m, 3H), 3.87-3.73 (m, 1H), 2.23-2.13 (m, 1H), 2.05-1.95 (m, 1H), 1.91 & 1.84 (s, 3H), 1.75-1.40 (m, 15H), 1.29-0.84 (m, 12H), 0.91 (t, J= 7.5, 14.5Hz, 3H).
実施例18
表1の化合物105の合成
【0164】
【化92】
Figure 0004435982
【0165】
化合物18b(即ち、実施例5の化合物5fに相当する)を実施例15に既に記載された先に生成されたトリペプチド18aにカップリングした。更に詳しくは、化合物18b(約0.521ミリモル)をDCM(3ml)及びNMM(172μL、1.562ミリモル)中で化合物18a(323.6mg、0.547ミリモル)と合わせ、続いてHATU(237.6mg、0.625ミリモル)を添加した。反応混合物をRTで18時間撹拌し、その後にそれを化合物15dについて記載されたように処理して粗テトラペプチドをP1でラセミ混合物として得た。両方の異性体をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:トルエン:EtOAc;40:60)により部分分離した。最初に溶離する画分の組み合わせが9:1混合物を生じ、17fの類似のtert-ブチルエステルが主成分(58mg)であった。中間画分は異なる比の17fの相当するtert-ブチルエステル及び化合物105t-ブチルエステルを含む(163mg)。後に溶離する画分は化合物105の相当するtert-ブチルエステルを主異性体(75.8mg)として生じた。
【0166】
後者のエステル(74mg、0.0975ミリモル)を4N HCl/ジオキサン(2ml)に溶解し、RTで5.5時間撹拌し、次いで蒸発、乾燥させて油を得た。フラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:1回目EtOAc、次いで2回目DCM中1.92%のHOAc、3.85%のMeOH)により精製して、凍結乾燥後に、化合物105を白色の無定形固体(38.7mg、収率56%)として得た。HPLC分析は3:1の比の化合物105及び化合物104を示した。化合物105に関するMS及びNMRデータ:MS (FAB) 701.5 MH- 703.5 MH+ 725.6 (M+Na)+. 1H NMR (DMSO), 回転異性体の約1 : 2.5 混合物, 8.76 & 8.34 (s, 1H), 8.05(b d, J= 7.5Hz, 1H), 7.94 (b d, J= 8Hz, 1H), 7.88 (d, J=8.5Hz, 1H), 7.85-7.78 (m, 2H), 7.59-7.43 (m, 4H), 4.99 (d, J= 12Hz, 1H), 4.89 (d, J= 12Hz, 1H), 4.41-4.05 (m, 5H), 3.82-3.66 (m, 1H), 2.25-2.11 (m, 1H), 2.11-1.98 (m, 1H), 1.90 & 1.84 (s, 3H), 1.78-1.40 (m, 15H), 1.39-0.82 (m, 12H), 0.90 (t, J= 7, 14Hz, 3H).
【0167】
実施例19
表1の化合物103の合成
実施例17の化合物104の合成について記載された操作後に、実施例10で調製された中間体化合物10dの1(R),2(R)異性体及び1(R),2(S)異性体の混合物を化合物2とカップリングして異性体の中間体化合物19a及び19bの混合物を得た。
【0168】
【化93】
Figure 0004435982
【0169】
実施例18の操作後に、異性体化合物19a及び19bを分離し、式1のそれらの相当する化合物に変換し、表1の相当する化合物103を単離した。
スペクトルデータ:
化合物103:NMRにより回転異性体集団約(1:8.7)
MS (FAB) m/z: 703 (MH+); 1H-NMR (DMSO-d6) 8.21-8.09 (bs, 1H), 8.05 (bd, J = 7.63 Hz, 1H), 7.94 (bd, J = 7.0 Hz, 1H), 7.91-7.83 (m, 2H), 7.83-7.76 (m, 1H), 7.59-7.5 (m, 3H), 7.5-7.43 (m, 1H), 4.99 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.43-4.30 (m, 3H), 4.23-4.16 (m, 1H), 4.13 (bd, J = 10.8 Hz, 1H), 3.71 (dd, J = 11.1, 4 Hz, 1H), 2.2-2.02 (m, 2H), 1.87 及び 1.84 (2 x s, 3H), 1.81-1.71 (m, 2H), 1.70-1.40 (m, 12H), 1.26-1.06 (m, 4H), 1.04-0.83 (m, 11H), 0.59 (m, 1H).
実施例20
表1の化合物108の合成
【0170】
【化94】
Figure 0004435982
【0171】
実施例17からの粗テトラペプチド17e(約0.963ミリモル)を化合物15cについて記載されたように4N HCl/ジオキサン溶液(5ml)で処理した。粗塩酸塩を化合物15dについて記載されたようにDCM(5ml)中で3時間にわたってRTでNMM(423μl、3.850ミリモル)及びTBTU(370.8mg、1.155ミリモル)とともにBoc-(D)Glu(O-アリル)-OH(331.9mg、1.155ミリモル)にカップリングした。粗ペンタペプチド20bを象牙色のフォーム(約933.9mg、0.963ミリモル)として得た。MS (FAB) 968.6 MH- 970.6 MH+ 992.5 (M+Na).
1H NMR (CDCl3), 回転異性体の約1 : 4 混合物, 8.05 (d, J= 8.5Hz, 1H), 7.87 (b d, J= 7.5Hz, 1H), 7.81 (d, J= 8.5Hz, 1H), 7.58-7.34 (m, 5H), 6.77-6.25 (m, 2H), 5.98-5.77 (m, 2H), 5.38-5.21 (m, 4H), 5.16 (dd, J= 1.5, 10.5Hz, 1H), 5.06-4.89 (m, 2H), 4.68-4.13 (m, 7H), 3.96-3.52 (m, 4H), 2.69-2.38 (m, 3H), 2.23-1.87 (m, 2H), 1.78-1.37 (m, 17H), 1.46 & 1.44 (s, 9H), 1.22-0.87 (m, 11H), 0.95 (t, J= 7, 14.5Hz, 3H).
【0172】
粗ペンタペプチド20b(約0.963ミリモル)を化合物15cについて記載されたように4N HCl/ジオキサン溶液(5ml)で処理した。粗塩酸塩を化合物15dについて記載されたようにDCM(5ml)中でNMM(423μl、3.85ミリモル)及びTBTU(370.8mg、1.155ミリモル)とともにBoc-Asp(O-アリル)-OH(315.6mg、1.155ミリモル)にカップリングした。粗ヘキサペプチド20cを象牙色のフォーム(約1.083g、0.963ミリモル)として得た。
MS (FAB) 1147.6 (M+Na)+. 1H NMR (CDCl3), 回転異性体の約1:1 混合物, 8.06 (b d, J= 8Hz, 1H), 7.86 (d, J= 8Hz, 1H), 7.81 (d, J= 8Hz, 1H), 7.59-7.39 (m, 5H), 7.39-6.34 (m, 4H), 5.98-5.76 (m, 3H), 5.38-5.10 (m, 6H), 5.10-4.89 (m, 2H), 4.66-4.05 (m, 10H), 3.87-3.58 (m, 4H), 3.30-2.65 (m, 2H), 2.65-1.89 (m 3H), 1.79-1.33 (m, 19H), 1.47 & 1.45 (s, 9H), 1.33-0.86 (m, 14H).
粗ヘキサペプチド20c(約0.963ミリモル)を化合物15cについて記載されたように4N HCl/ジオキサン溶液(5ml)で処理した。粗塩酸塩を化合物15fについて記載されたようにDCM(5ml)中で無水酢酸(182μl、1.193ミリモル)及びNMM(423.5μL、3.850ミリモル)でアセチル化して粗アセチル化テトラペプチドを得た。フォーム残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:1回目ヘキサン:EtOAc20:80〜10:90及び2回目純粋なEtOAc)により精製してアセチル化ヘキサペプチド20dを象牙色のフォーム(528mg、4工程で収率51%)として得た。
MS (FAB) 1067.6 (MH+) 1089.6 (M+Na).
【0173】
アセチル化ヘキサペプチド20d(528mg、0.495ミリモル)をDCM(3ml)に溶解し、DCM(3ml)中のテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)触媒(90mg、0.078ミリモル)及びピロリジン(134μL、1.603ミリモル)の予備混合され、15分間撹拌された溶液で処理した。反応混合物をRTで48時間撹拌し、その後に溶媒を蒸発させた。粗生成物をEt2O:DCM(85:15)中ですり砕くことにより部分精製し、次いで2回に分けて分取HPLCにより精製した。部分精製物質の半分を氷酢酸(5ml)に溶解し、ミリポア(登録商標):ミレックス(登録商標)-HV0.45μmのフィルターで濾過し、平衡にされたワットマン・パーチシル(登録商標)10-ODS-3(2.2x50cm)C18逆相カラムに注入した。精製プログラム:15ml/分、230μmで線形勾配、5%Aで注入;全ての酢酸が一旦溶離すると、プログラムを開始した−5%Aで10分間;5-58%Aで70分間;A:0.06%TFA/CH3CN;B:0.06%TFA/H2O。画分を分析HPLCにより分析し、両方のHPLC精製からの適当な画分を回収し、凍結乾燥して所望のヘキサペプチド化合物108を白色の無定形固体(218.3mg、収率47%)として得た。
MS (FAB) 945.5 MH- 947.4 MH+ 969.5 (M+Na)+ 985.4 (M+K)+. 1H NMR (DMSO), 回転異性体の約1:9 混合物, 8.55 & 8.31 (s, 1H), 8.16 (d, J= 7.5Hz, 1H), 8.11 (d, J= 8Hz, 1H), 8.05 (d, J= 8.5Hz, 1H), 7.97-7.85 (m, 2H), 7.88 (d, J= 8.5Hz, 1H), 7.75 (d, J= 9Hz, 1H), 7.59-7.39 (m, 4H), 4.99 (d, J= 12Hz, 1H), 4.89 (d, J= 12Hz, 1H), 4.53 (dd, J= 7, 14Hz, 1H), 4.08-4.45 (m, 6H), 3.77 (b dd, J= 4, 11Hz, 1H), 2.64 (dd, J= 6.5, 16.5Hz, 1H), 2.48-2.41 (m, 1H), 2.25-2.12 (m, 3H), 2.07 & 1.82 (s, 3H), 2.04-1.86 (m, 2H), 1.80-1.35 (m, 14H), 1.32-0.80 (m, 14H), 0.91 (t, J= 7.5, 14.5Hz, 3H).
実施例21
表3の化合物301の合成
【0174】
【化95】
Figure 0004435982
【0175】
H2O(4ml)中の水酸化リチウム一水和物(23mg、0.56ミリモル)の溶液をMeOH(3.5ml)及びTHF(3.5ml)中のエステル化合物21a(45mg、0.185ミリモル、(R,R)異性体9cとして先に記載された)の溶液に添加した。得られる溶液を16時間にわたって激しく撹拌し、次いでEtOAc(60ml)と10%HCl水溶液(20ml)の間に分配した。有機相を分離し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して相当する酸を定量的収率で得た。
この物質(約0.185ミリモル)をDMF(5ml)中で(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン(27mg、0.22ミリモル)、HATU(77mg、0.20ミリモル)、及びDIPEA(0.11ml、0.65ミリモル)と合わせた。20時間後に、反応液を濃縮した。残渣をEtOAcに溶解し、溶液を飽和NaHCO3水溶液、10%HCl水溶液、そして食塩水で連続して洗浄し、その後に乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真空で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:35%EtOAc/ヘキサン)により精製してカップリング生成物21b11mg(28%)を得た。この物質(11mg、0.033ミリモル)を35分間にわたって4N HCl/ジオキサンで処理した。その後、反応混合物を濃縮、乾燥させて相当するアミンの塩酸塩を得た。
後者の生成物をDMF(4ml)中で
【0176】
【化96】
Figure 0004435982
【0177】
(33mg、0.036ミリモル、実施例15及び20の操作と同様の操作により調製した)、HATU(14mg、0.036ミリモル)及びDIPEA(0.116ml、0.02ミリモル)とカップリングさせた。反応混合物を16時間撹拌した後、混合物を濃縮した。残渣をEtOAcに溶解した。溶液を飽和NaHCO3水溶液、10%HCl水溶液、そして食塩水で連続して洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真空で濃縮して白色の固体を得た。この物質(約0.033ミリモル)をEtOH(6ml)に溶解し、水素ガスの雰囲気下で酢酸アンモニウム(7mg、0.09ミリモル)及び10%Pd/C (10mg)で処理した。3時間後に、反応混合物をケイソウ土で濾過した。濾液を濃縮、乾燥させた。次いで残渣をDMSOに溶解し、分取HPLCにより精製して凍結乾燥後に白色の固体(17.6mg、2工程で収率57%)を得た。
スペクトルデータ:MS (FAB) ES- 932.6 (M-H)-, 954.5 (M-Na)-; HRMS C48H67N7O12 (MH+)としての計算値 934.49261, 実測値: 934.49010; 1H-NMR (DMSO,d6) 8.90 (s, 1H), 8.24 (d, J = 7.95 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 7.63 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 8.26 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.26 Hz, 1H), 7.42-7.17 (m, 10 H), 5.00 (五重線, J = 7.63 Hz, 1H), 4.7 (m, 1H), 4.52 (d, J = 11.76 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.33-4.2 (m, 6H), 3.70 (dd, J = 11.4 and 11.1 Hz, 2H), 2.63 (dd, J = 5.7 及び 5.7 Hz, 1H), 2.45 (dd, J = 7.95 及び 7.95 Hz, 1H), 2.21-2.11 (m, 3H), 2.07-1.97 (m, 1H), 1.93-1.83 (m, 2H), 1.81 (s, 3H), 1.78-1.63 (m, 2H), 1.54-1.41 (m, 2H), 1.39 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.29 (dd, J = 7.94 及び 7.63 Hz, 1H), 1.15 (五重線, J = 7.0 Hz, 1H), 1.05 (m, 1H), 0.90 (d, J = 6.36 Hz, 6H), 0.88-0.83 (m, 1H), 0.71 (m, 9H).
【0178】
実施例22
表1の化合物107を実施例17に記載されたプロトコルに従って合成した。
NMRによる回転異性体集団(1:7.6)
MS (FAB) m/z: 675 (MH+); 1H-NMR (DMSO-d6) 8.35-8.19 (bs, 1H), 8.04 (d, J = 7.63 Hz, 1H), 7.93 (bd, J = 7.31 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.27 Hz, 1H), 7.86-7.79 (m, 2H), 7.59-7.49 (m, 3H), 7.46 (dd, J = 7.95, 7.95 Hz, 1H), 4.98 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.40-4.34 (m, 1H), 4.32 (bs, 1H), 4.29-4.24 (m, 1H), 4.22-4.15 (m, 1H), 4.09 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 3.74 (dd, J = 11.1, 4 Hz, 1H), 2.20-2.12 (m, 1H), 2.05-1.94 (m, 2H), 1.84 (s, 3H), 1.72-1.42 (m, 7H), 1.20-1.13 (m, 1H), 1.08-0.87 (m, 13H), 0.85 (d, J = 6.68 Hz, 6H).
実施例23
表1の化合物114を実施例17に記載されたプロトコルに従って合成した。
NMRによる回転異性体集団(1:7.5)
MS (FAB) m/z: 747 (M+Na+); 1H-NMR (DMSO-d6) 8.40-8.24 (bs, 1H), 8.07-8.01 (m, 1H), 7.96-7.91 (m, 1H), 7.87 (d J = 8.26 Hz, 1H), 7.85-7.78 (m, 2H), 7.58-7.49 (m, 3H), 7.46 (dd, J = 7.95, 7.95 Hz, 1H), 7.30-7.21 (m, 4H), 7.20-7.14 (m, 1H), 4.98 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.40-4.34 (m, 1H), 4.34-4.29 (m, 1H), 4.29-4.25 (m, 1H), 4.22-4.15 (m,1H), 4.09 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 3.74 (dd, J = 11.1, 4 Hz, 1H), 2.95-2.79 (m, 2H), 2.21-2.11 (m, 1H), 2.05-1.94 (m, 2H), 1.89-1.83 (2 x s, 3H), 1.63-1.41 (m, 7H), 1.38-1.30 (m, 1H), 1.27-1.22 (m, 1H), 1.12-0.94 (m, 5H), 0.89 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.84 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
【0179】
実施例24
表1の化合物118を実施例17に記載されたプロトコルに従って合成した。
NMRによる回転異性体集団約(1:6.3)
MS (FAB) m/z: 677.4 (MH+); 1H-NMR (DMSO-d6) 8.58 及び8.38 (2 x bs, 1H), 8.04 (d, J = 7.63 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 7.63 Hz, 1H), 7.91-7.81 (m, 3H), 7.59-7.49 (m, 3H), 7.49-7.43 (m, 1H), 4.98 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 4.41-4.29 (m, 2H), 4.29-4.14 (m, 2H), 4.1 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.74 (bd, J = 7.63 Hz, 1H), 2.21-2.12 (m, 1H), 2.04-1.92 (m, 2H), 1.90 及び 1.84 (2 x s, 3H), 1.63-1.41 (m, 9H), 1.39-1.26 (m, 3H), 1.21-1.15 (m, 1H), 1.06-0.92 (m, 5H), 0.92-0.80 (m, 9H).
実施例25
表1の化合物116を実施例17に記載されたプロトコルに従って合成した。
1H NMR (DMSO-d6) 8.36 (s, 1 H), 8.14 (d, J = 8 Hz, 1 H), 8.04 (d, J = 8 Hz, 1 H), 7.99 (d, J = 9 Hz, 1 H), 7.79 (d, J = 9 Hz, 1 H), 7.33-7.26 (m, 5 H), 4.54-4.42 (m, 3 H), 4.30-4.21 (m, 5 H), 4.06 (d, J = 11 Hz, 1 H), 3.69 (dd, J = Hz, 1 H), 2.62 (dd, J = 16, 10 Hz, 1 H), 2.47-2.42 (m, 1 H), 2.18-2.14 (m, 3 H), 2.02-1.87 (m, 2 H), 1.82 (s, 3 H), 1.74-1.66 (m, 2 H), 1.54-1.47 (m, 2 H), 1.38-1.27 (m, 2 H), 1.21-1.18 (m, 1 H), 0.97-0.85 (m, 11 H), 0.80-0.70 (m, 7 H).
【0180】
実施例26
表1の化合物121を実施例17に記載されたプロトコルに従って合成した。
1H NMR (DMSO-d6) 9.12 (d, J = 6 Hz, 1 H), 8.64 (s, 1 H), 8.30 (d, J = 8 Hz, 1 H), 8.12 (d, J = 9 Hz, 1 H), 8.05 (dd, J = 8, 7 Hz, 1 H), 7.97 (d, J = 8 Hz, 1 H), 7.80 (dd, J = 8, 7 Hz, 1 H), 7.66 (d, J = 9 Hz, 1 H), 7.54 (d, J = 6 Hz, 1 H), 5.70-5.61 (m, 2 H), 5.26 (d, J = 17 Hz, 1 H), 5.07 (d, J = 12 Hz, 1 H), 4.52 (d, J = 12 Hz, 1 H), 4.39 (dd, J = 9, 8 Hz, 1 H), 4.23-4.12 (m, 2 H), 4.03-3.99 (m, 1 H), 2.66-2.54 (m, 1 H), 2.35-2.28 (m, 1 H), 2.08 (dd, J = 9, 17 Hz, 1 H), 2.01-1.93 (m, 1 H), 1.83 (s, 3 H), 1.65-1.46 (m, 5 H), 1.41-1.38 (m, 1 H), 1.24-1.20 (dd, J = 9, 5 Hz, 1 H), 01.05-0.78 (m, 12 H).
実施例27
表2の化合物205を実施例17に記載されたプロトコルに従って合成した。
1H NMR (DMSO-d6) 9.14 (d, J = 6 Hz, 1 H), 8.60 (s, 1 H), 8.32 (d, J = 8 Hz, 1 H), 8.14-8.06 (m, 2 H), 7.98 (d, J = 8 Hz, 1 H), 7.82 (dd, J = 8, 7 Hz, 1 H), 7.66 (d, J = 9 Hz, 1 H), 7.55 (d, J = 8 Hz, 1 H), 5.75-5.66 (m, 2 H), 5.22 (d, J = 17 Hz, 1 H), 5.07 (d, J = 10 Hz, 1 H), 4.50 (d, J = 12 Hz, 1 H), 4.39 (dd, J = 9, 9 Hz, 1 H), 4.23-4.08 (m, 3 H), 2.56-2.50 (m, 1 H), 2.36-2.28 (m, 1 H), 2.04-1.97 (m, 1 H), 1.82 (s, 3 H), 1.62-1.41 (m, 7 H), 1.24 (dd, J = 5, 4 Hz, 1 H), 0.94-0.75 (m, 12 H).
【0181】
実施例28
表1の化合物117を実施例20に記載されたプロトコルに従って合成した。
1H NMR (DMSO-d6) 8.36 (s, 1 H), 8.17 (d, J = 8 Hz, 1 H), 8.09 (d, J = 8 Hz, 1 H), 8.04 (d, J = 8 Hz, 1 H), 7.96-7.92 (m, 2 H), 7.87 (d, J = 8 Hz, 1 H), 7.77 (d, J = 9 Hz, 1 H), 7.56-7.45 (m, 4 H), 4.99 (d, J = 12 Hz, 1 H), 4.89 (d, J = 12 Hz, 1 H), 4.52 (dd, J = 14, 7 Hz, 1 H), 4.37-4.12 (m, 6 H), 3.78-3.73 (m, 1 H), 2.63 (dd, J = 17, 6 Hz, 1 H), 2.47-2.42 (m, 1 H), 2.22-2.16 (m, 3 H), 2.04-1.86 (m, 2 H), 1.82 (s, 3 H), 1.77-1.71 (m, 1 H), 1.69-1.42 (m, 8 H), 1.30 (五重線, J = 8 Hz, 1 H), 1.20 (dd, J = 12, 8 Hz, 1 H), 1.10-0.85 (m, 15 H), 0.76-0.72 (m, 1 H).
実施例29
表1の化合物120を実施例20に記載されたプロトコルに従って合成した。
1H NMR (DMSO-d6) 8.34 (s, 1 H), 8.12 (d, J = 8 Hz, 1 H), 8.05 (d, J = 8 Hz, 1 H), 7.95-7.87 (m, 3 H), 7.81 (d, J = 9 Hz, 1 H), 7.64-7.52 (m, 4 H), 7.46 (dd, J = 8, 7 Hz, 1 H), 4.99 (d, J = 12 Hz, 1 H), 4.89 (d, J = 12 Hz, 1 H), 4.63 (dd, J = 14, 7 Hz, 1 H), 4.37-4.14 (m, 4 H), 3.74 (dd, J = 11, 4 Hz, 1 H), 3.41-3.35 (m, 2 H), 2.61 (dd, J = 16, 7 Hz, 1 H), 2.44 (dd, J = 16, 8 Hz, 1 H), 2.20-2.15 (m, 1 H), 2.04-1.96 (m, 3 H), 1.82 (s, 3 H), 1.70-1.64 (m, 1 H), 1.56-1.43 (m, 7 H), 1.30 (五重線, J = 8 Hz, 1 H), 1.20 (dd, J = 8, 5 Hz, 1 H), 0.99-0.72 (m, 21 H).
【0182】
実施例30
組換えHCV NS3プロテアーゼ型1bのクローニング、発現及び精製
HCV感染患者からの血清を外部の協力(Bernard Willems MD, Hopital St-Luc, Montreal, Canada 及びDr. Donald Murphy, Laboratoire de Sante Publique du Quebec, Ste-Anne de Bellevue, Canada)により得た。HCVゲノムの操作された完全長cDNA鋳型を血清RNAの逆転写-PCR(RT-PCR)により得られたDNA断片からその他の遺伝子型1b株間の相同性に基いて選ばれた特定のプライマーを使用して構築した。完全ゲノム配列の決定から、遺伝子型1bをSimmondsら(J. Clin. Microbiol., (1993), 31, p.1493-1503)の分類に従ってHCV分離株に指定した。非構造領域、NS2-NS4Bのアミノ酸配列はHCV遺伝子型1b(BK、JK及び483分離株)に93%より大きく同一であり、またHCV遺伝子型1a(HCV-1分離株)に88%同一であることが示された。ポリタンパク質前駆体(NS3/NS4A/NS4B/NS5A/NS5B)をコードするDNA断片をPCRにより生成し、真核生物発現ベクターに導入した。一時的トランスフェクション後に、ウェスタンブロット分析を使用してHCV NS3プロテアーゼにより媒介されるポリタンパク質プロセシングを成熟NS3タンパク質の存在により実証した。成熟NS3タンパク質は突然変異S1165A(これはNS3プロテアーゼを不活性化する)を含むポリタンパク質前駆体の発現で観察されず、HCV NS3プロテアーゼの機能性を確かめた。
【0183】
組換えHCV NS3プロテアーゼをコードするDNA断片(アミノ酸1027-1206)をpET11d細菌発現ベクターにクローン化した。E.coli BL21(DE3)pLysS中のNS3プロテアーゼ発現を22℃で3時間にわたって1mM IPTGと一緒のインキュベーションにより誘発した。典型的な発酵(18L)は湿潤細胞ペースト約100gを生じた。細胞を25mMリン酸ナトリウム、pH7.5、10%グリセロール(v/v)、1mMEDTA、0.01%NP-40からなる溶解緩衝液(3.0ml/g)中で再懸濁させ、-80℃で貯蔵した。細胞を解凍し、5mMDTTの添加後に均一にした。次いで塩化マグネシウム及びDNaseを夫々20mM及び20μg/mlの最終濃度でホモジネートに添加した。4℃で25分のインキュベーション後に、ホモジネートを音波処理し、4℃で30分間にわたって15000xgで遠心分離した。次いで1Mリン酸ナトリウム溶液を使用して、上澄みのpHを6.5に調節した。
【0184】
追加のゲル濾過クロマトグラフィー工程をWO 95/22985(本明細書に参考として含まれる)に記載された2工程精製操作に加えた。簡単に言えば、細菌抽出物からの上澄みを緩衝液A(50mMリン酸ナトリウム、pH6.5、10%グリセロール、1mMEDTA、5mMDTT、0.01%NP-40)中で2ml/分の流量で既に平衡にされたSPハイトラップカラム(ファーマシア)に装填した。次いでカラムを0.15MのNaClを含む緩衝液Aで洗浄し、線形の0.15〜0.3MのNaCl勾配の10カラム容積を適用することによりプロテアーゼを溶離した。NS3プロテアーゼを含む画分を溜め、0.1Mの最終NaCl濃度に希釈した。酵素を緩衝液B(25mMリン酸ナトリウム、pH7.5、10%グリセロール、5mMDTT、0.01%NP-40)中で平衡にされたハイトラップヘパリンカラム(ファーマシア)で更に精製した。サンプルを3ml/分の流量で装填した。次いでカラムを1.5ml/分の流量で0.15MのNaClを含む緩衝液Bで洗浄した。2工程洗浄を0.3又は1MのNaClを含む緩衝液Bの存在下で行なった。プロテアーゼを0.3MのNaCl洗浄液中で回収し、緩衝液Bで3倍に希釈し、ハイトラップヘパリンカラムに再度適用し、0.4MのNaClを含む緩衝液Bで溶離した。最後に、NS3プロテアーゼを含む画分を0.3MのNaClを含む緩衝液B中で平衡にされたスーパーデックス75ハイロード16/60カラム(ファーマシア)に適用した。溜めた画分から得られたHCV NS3プロテアーゼの純度をSDS-PAGE、続いてデンシトメトリー分析により95%より高いと判断した。
酵素を-80℃で貯蔵し、使用直前に氷で解凍し、希釈した。
【0185】
実施例31
組換えHCV NS3プロテアーゼ/NS4Aコファクターペプチド放射アッセイ
酵素を実施例30に記載されたプロトコルに従ってクローン化し、発現し、調製した。酵素を-80℃で貯蔵し、NS4Aコファクターペプチドを含むアッセイ緩衝液中の使用の直前に氷で解凍し、希釈した。
NS3プロテアーゼ/NS4Aコファクターペプチド放射アッセイに使用される基質、DDIVPC-SMSYTWをその酵素によりシステイン残基とセリン残基の間で開裂する。配列DDIVPC-SMSYTWはNS5A/NS5B天然開裂部位(P2中のシステイン残基がプロリンに代えて置換されていた)に相当する。ペプチド基質DDIVPC-SMSYTW及びトレーサービオチン-DDIVPC-SMS〔125I-Y〕TWをインヒビターの不在下又は存在下で組換えNS3プロテアーゼ及びNS4AペプチドコファクターKKGSVVIVGRIILSGRK(モル比酵素:コファクター1:100)とともにインキュベートする。アビジン被覆アガロースビーズをアッセイ混合物に添加し、続いて濾過することにより、生成物からの基質の分離を行なう。濾液中に見られるSMS〔125I-Y〕TW生成物の量は基質転化率及び抑制率の計算を可能にする。
【0186】
A.試薬
トリス及びトリス-HCl(ウルトラピュアー)をギブコ-BRLから入手した。グリセロール(ウルトラピュアー)、MES及びBSAをシグマから購入した。TCEPをピアスから入手し、DMSOをアルドリッチから入手し、またNaOHをアナケミアから入手した。
アッセイ緩衝液:50mMトリスHCl、pH7.5、30%(w/v)グリセロール、1mg/mlのBSA、1mMTCEP(TCEPを水中の1M原液からの使用直前に添加した)
基質:DDIVPCSMSYTW、25μM最終濃度(酸化を避けるために-20℃で貯蔵されたDMSO中の2mM原液から)
トレーサー:還元モノヨウ素標識基質ビオチンDDIVPCSMS〔125IY〕TW(約1nM最終濃度)
HCV NS3プロテアーゼ型1b、25nM最終濃度(50mMリン酸ナトリウム、pH7.5、10%グリセロール、300mM NaCl、5mM DTT、0.01%NP-40中の原液から)
NS4Aコファクターペプチド:KKGSVVIVGRIILSGRK、2.5μM最終濃度(-20℃で貯蔵されたDMSO中の2mM原液から)
【0187】
B.プロトコル
アッセイをコスターからの96ウェルポリプロピレンプレート中で行なった。夫々のウェルは
アッセイ緩衝液中の20μLの基質/トレーサー;
20%DMSO/アッセイ緩衝液中の10μL±インヒビター;
10μLのNS3プロテアーゼ1b/NS4コファクターペプチド(モル比1:100)
を含んでいた。
また、ブランク(インヒビターなし、かつ酵素なし)及び対照(インヒビターなし)を同アッセイプレートで調製した。
【0188】
酵素反応を酵素/NS4Aペプチド溶液の添加により開始し、アッセイ混合物を穏やかに撹拌して23℃で40分間インキュベートした。0.5NのNaOH 10μLを添加し、10μLの1MのMES、pH5.8を添加して酵素反応を停止した。
アビジン被覆アガロースビーズ(ピアスから購入した)20μLをミリポアMADP N65濾過プレートに添加した。反応停止されたアッセイ混合物を濾過プレートに移し、穏やかに撹拌して23℃で60分間インキュベートした。
ミリポア・マルチスクリーン・バキューム・マニホルド濾過装置を使用してプレートを濾過し、濾液40μLをウェル当り60μLのシンチレーション液を含む不透明の96ウェルプレートに移した。
1分間で125I-液体プロトコルを使用して、濾液をパッカード・トップカウント装置でカウントした。
抑制率(%)を下記の式を用いて計算した:
100-〔(カウントinh-カウントブランク)/(カウントctl-カウントブランク)x100〕
ヒルモデルとフィットした非線形曲線を抑制-濃度データに適用し、50%有効濃度(IC50)をSASソフトウェア(統計ソフトウェアシステム;SASインスティチュート社(Cary, N.C.))の使用により計算した。
【0189】
実施例32
完全長NS3-NS4Aヘテロダイマータンパク質アッセイ
HCV遺伝子型1b感染した個体の血清から抽出されたRNA(Dr.Bernard Willems MD, Hopital St-Luc, Montreal, Canadaにより提供された)を使用して、NS2-NS5B-3'非コーディング領域をRT-PCRによりpCR(登録商標)3ベクター(インビトロゲン)にクローン化した。次いでNS3-NS4A DNA領域をPCRによりpFastBacTMHTaバキュロウイルス発現ベクター(ギブコ/BRL)にサブクローン化した。ベクター配列はヘキサヒスチジン標識を含む28残基N末端配列をコードする領域を含む。Bac-to-BacTMバキュロウイルス発現系(ギブコ/BRL)を使用して組換えバキュロウイルスを生成した。106Sf21細胞/mlを27℃で0.1-0.2の感染多重度で組換えバキュロウイルスで感染することにより、完全長成熟NS3及びNS4Aヘテロダイマータンパク質(His-NS3-NS4AFL)を発現した。感染培養物を4℃で遠心分離することにより48-64時間後に回収した。細胞ペレットをプロテアーゼインヒビターのカクテルの存在下で50mM NaPO4、pH7.5、40%グリセロール(w/v)、2mMβ-メルカプトエタノール中で均一にした。次いでHis-NS3-NS4AFLを1.5%NP-40、0.5%トリトンX-100、0.5M NaCl、及びDNase処理で細胞溶解産物から抽出した。超遠心分離後に、可溶性抽出物を4倍に希釈し、ファーマシア・ハイトラップNiキレートカラムに結合した。50〜400mMイミダゾール勾配を使用して、His-NS3-NS4AFLを>90%純粋な形態(SDS-PAGEにより判断して)で溶離した。His-NS3-NS4AFLを50mMリン酸ナトリウム、pH7.5、10%(w/v)グリセロール、0.5M NaCl、0.25Mイミダゾール、0.1%NP-40中で-80℃で貯蔵した。それを使用直前に氷で解凍し、希釈した。
【0190】
His-NS3-NS4AFLのプロテアーゼ活性を50mMトリス-HCl、pH8.0、0.25Mクエン酸ナトリウム、0.01%(w/v)n-ドデシル-β-D-マルトシド、1mM TCEP中でアッセイした。種々の濃度のインヒビターの存在下の内部反応停止された基質アントラニリル-DDIVPAbu〔C(O)-O〕-AMY(3-NO2)TW-OH5μMを23℃で45分間にわたって1.5nMのHis-NS3-NS4AFLとともにインキュベートした。最終DMSO濃度は5.25%を超えなかった。反応を1M MES、pH5.8の添加により停止した。N末端生成物の蛍光を96ウェルプレートリーダーを備えたパーキン-エルマーLS-50Bフルオロメーターで監視した(励起波長:325nm;放出波長:423nm)。ヒルモデルを使用してフィットした非線形曲線を抑制-濃度データに適用し、50%有効濃度(IC50)をSAS(統計ソフトウェアシステム;SASインスティチュート社(Cary, N.C.))の使用により計算した。
【0191】
実施例33
NS3プロテアーゼ細胞をベースとするアッセイ
このアッセイを2種のDNA構築物:
-以下の順序:NS3-NS4A-NS4B-NS5A-tTAでtTAに融合されたHCV非構造タンパク質を含むポリタンパク質を発現するもの(NS3と称される);
-tTAの制御下でリポータータンパク質、分泌アルカリ性ホスファターゼを発現する別のもの(SEAPと称される)
で同時トランスフェクトされた、ヘパトーマ由来のヒト細胞系であるHuh-7細胞を用いて行なった。
ポリタンパク質は成熟タンパク質が放出されるためにNS3プロテアーゼにより開裂される必要がある。成熟タンパク質の放出後に、ウイルスタンパク質は小胞体の膜で複合体を形成し、一方、tTAは核に移動し、SEAP遺伝子をトランスアクチベートすると考えられる。それ故、NS3タンパク質分解活性の低下は成熟tTAレベルの低下及び同時のSEAP活性の低下をもたらすべきである。
【0192】
化合物のその他の効果を調節するために、平行トランスフェクションを行ない、この場合、tTA単独を発現する構築物(tTAと称される)をSEAP構築物で同時トランスフェクトし、その結果、SEAP活性がNS3タンパク質分解活性とは独立である。
アッセイのプロトコル:CHO-SFMII+10%FCS(ウシ胎児血清)中で増殖されたHuh-7細胞を、FuGeneプロトコル(ベーリンガー・マンハイム)を使用してNS3及びSEAP又はtTA及びSEAPで同時トランスフェクトした。37℃で5時間後に、細胞を洗浄し、トリプシン処理し、試験される濃度範囲の化合物を含む96ウェルプレートに塗布した(80000細胞/ウェルで)。24時間のインキュベーション期間後に、培地のアリコートを取り出し、このアリコートのSEAP活性をホスファ-ライトキット(トロピクス)で測定した。
化合物濃度に対するSEAP活性の抑制率(%)の分析をSASソフトウェアで行なってEC50を得た。
次いで以下のようにMTTアッセイを使用して、化合物の毒性(TC50)を評価した。
MTT溶液(5mg/ml培地)20μLをウェル当り添加し、37℃で4時間インキュベートした。
培地を除去し、50μlの0.01N HCl+10%トリトンX-100を添加し、RTで少なくとも1時間振とうした後、夫々のウェルのODを595nm波長で読み取った。
TC50をEC50と同じ方法で計算した。
【0193】
実施例34
特異性アッセイ
化合物の特異性を種々のセリンプロテアーゼ:ヒト白血球エラスターゼ、ブタ膵臓エラスターゼ及びウシ膵臓α-キモトリプシン及び一種のシステインプロテアーゼ:ヒト肝臓カテプシンBに対し測定した。全ての場合に、夫々の酵素に特異性の比色p-ニトロアニリン(pNA)基質を使用する96ウェルプレートフォーマットプロトコルを使用した。夫々のアッセイは30℃で1時間の酵素-インヒビタープレインキュベーション、続いて基質の添加及びUVサーモマックス(登録商標)ミクロプレートリーダーで測定して約30%の転化率までの加水分解を含んでいた。基質濃度をKMと比較してできるだけ低く保って基質競合を減少した。化合物濃度はそれらの効力に応じて300μMから0.06μMまで変化した。
【0194】
夫々のアッセイに関する最終条件は以下のとおりであった。
・50mMトリス-HCl pH8、0.5M Na2SO4、50mM NaCl、0.1mM EDTA、3%DMSO、0.01%トゥイーン-20;とともに
・〔100μM Succ-AAPF-pNA及び250pMα-キモトリプシン〕、〔133μM Succ-AAA-pNA及び8nMブタエラスターゼ〕、〔133μMSucc-AAV-pNA及び8nM白血球エラスターゼ〕;又は
・〔100mM NaHPO4 pH6、0.1mM EDTA、3%DMSO、1mM TCEP、0.01%トゥイーン-20、30μM Z-FR-pNA及び5nMカテプシンB(原酵素を使用前に20mM TCEPを含む緩衝液中で活性化した)〕
代表例をブタ膵臓エラスターゼについて以下に要約する:
バイオメク液体ハンドラー(ベックマン)を使用して、ポリスチレン平底96ウェルプレートに下記の物質を添加した:
・40μLのアッセイ緩衝液(50mMトリス-HCl pH8、50mM NaCl、0.1mM EDTA);
・20μLの酵素溶液(50mMトリス-HCl pH8、50mM NaCl、0.1mM EDTA、0.02%トゥイーン-20、40nMブタ膵臓エラスターゼ);及び
・20μLのインヒビター溶液(50mMトリス-HCl pH8、50mM NaCl、0.1mM EDTA、0.02%トゥイーン-20、1.5mM-0.3μMインヒビター、15%v/vDMSO)。
【0195】
30℃で60分のプレインキュベーション後に、20μLの基質溶液(50mMトリス-HCl、pH8、0.5M Na2SO4、50mM NaCl、0.1mM EDTA、665μM Succ-AAA-pNA)を夫々のウェルに添加し、反応を更に30℃で60分間インキュベートし、その時間後に吸光度をUVサーモマックス(登録商標)プレートリーダーで読み取った。ウェルの列を対照(インヒビターなし)及びブランク(インヒビターなしかつ酵素なし)に割り当てた。
インヒビター溶液の連続2倍希釈を50mMトリス-HCl pH8、50mM NaCl、0.1mM EDTA、0.02%トゥイーン-20、15%DMSOを使用して液体ハンドラーにより別々のプレートについて行なった。全てのその他の特異性アッセイを同様の様式で行なった。
抑制率(%)を下記の式を用いて計算した:
〔1-((UVinh-UVブランク)/(UVctl-UVブランク))〕x100
ヒルモデルとフィットした非線形曲線を抑制-濃度データに適用し、50%有効濃度(IC50)をSASソフトウェア(統計ソフトウェアシステム;SASインスティチュート社(Cary, N.C.))の使用により計算した。
【0196】
化合物の表
本発明の化合物を実施例31及び32のアッセイの一方又は両方でアッセイし、50μM以下(A);5μM以下(B)又は0.5μM以下(C)のIC50で活性であることがわかった。
細胞中の活性及び特異性
また、本発明の代表的な化合物を実施例33の代理細胞をベースとするアッセイ、及び実施例34の一種又は数種のアッセイで試験した。例えば、表2からの化合物233は実施例32のアッセイで1nMのIC50を有することがわかった。実施例33のアッセイにより測定したEC50は5.4μMであり、一方、その他の効果(tTA)は120μMまでの濃度で検出できなかった。また、化合物233をMTTアッセイで試験し、そのTC50を測定したところ、120μMより大きく、この化合物がその有効濃度で毒性ではないことを示した。実施例34の特異性アッセイにおいて、同化合物は下記の活性を有することがわかった:HLE>75μM;PPE>75μM;α-Chym.>75μM;Cat.B>75μM。
これらの結果は化合物のこのファミリーがNS3プロテアーゼに対し高度に特異性であることを示す。
下記の表は本発明の代表例をリストする。下記の略号を使用する。
MS:質量分析データ;Ac:アセチル;Bn:ベンジル;Chg:シクロヘキシルグリシン(2-アミノ-2-シクロヘキシル-酢酸);Dnl:ダンシル;O-Bn:ベンジルオキシ;Pip:ピペコリン酸;Tbg:tert-ブチルグリシン。
【0197】
【表2】
Figure 0004435982
【0198】
【表3】
Figure 0004435982
【0199】
【表4】
Figure 0004435982
【0200】
【表5】
Figure 0004435982
【0201】
【表6】
Figure 0004435982
【0202】
【表7】
Figure 0004435982
【0203】
【表8】
Figure 0004435982
【0204】
【表9】
Figure 0004435982
【0205】
【表10】
Figure 0004435982
【0206】
【表11】
Figure 0004435982
【0207】
【表12】
Figure 0004435982

Claims (22)

  1. 式(I)
    Figure 0004435982
    の化合物(ラセミ体、ジアステレオマー及び光学異性体を含む)、又はその医薬上許される塩もしくはエステル。
    〔式中、
    aは0又は1であり;bは0又は1であり;YはH又はC1-6アルキルであり;
    Bは式R7-C(O)-のアシル誘導体又は式R7-SO2のスルホニルであり、式中、
    R7は(i)必要によりカルボキシル、C1-6アルカノイルオキシ又はC1-6アルコキシで置換されていてもよいC1-10アルキル;
    (ii)C3-7シクロアルキル(必要によりカルボキシル、(C1-6アルコキシ)カルボニル又はフェニルメトキシカルボニルで置換されていてもよい);
    (iii)C6もしくはC10アリール又はC7-16アラルキル(必要によりC1-6アルキル、ヒドロキシ、又は必要によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノで置換されていてもよい);又は
    (iv)Het(必要によりC1-6アルキル、ヒドロキシ、必要によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノ、又は必要によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミドで置換されていてもよい)であり、
    R6(存在する場合)はカルボキシルで置換されたC1-6アルキルであり、
    R5(存在する場合)は必要によりカルボキシルで置換されていてもよいC1-6アルキルであり、
    R4はC1-10アルキル、C3-7シクロアルキル又はC4-10(アルキルシクロアルキル)であり、
    R3はC1-10アルキル、C3-7シクロアルキル又はC4-10(アルキルシクロアルキル)であり、
    R2O-R 20 又はS-R 20 であり、式中、R20 はC 6 もしくはC10アリール又はC7-16アラルキルであり、これらは必要によりR21で一置換、二置換又は三置換されていてもよく、或いは
    R20はHet又は(低級アルキル)-Het(必要によりR21で一置換、二置換又は三置換されていてもよい)であり、
    夫々のR21は独立にC1-6アルキル;C1-6アルコキシ;必要によりC1-6アルキルで一置換又は二置換されていてもよいアミノ;スルホニル;NO2;OH;SH;ハロ;ハロアルキル;必要によりC1-6アルキル、C6又はC10アリール、C7-16アラルキル、Het又は(低級アルキル)-Hetで一置換されていてもよいアミド;カルボキシル;カルボキシ(低級アルキル);C6もしくはC10アリール、C7-16アラルキル又はHetであり、前記アリール、アラルキル又はHetは必要によりR22で置換されていてもよく、
    R22はC1-6アルキル;C1-6アルコキシ;必要によりC1-6アルキルで一置換又は二置換されていてもよいアミノ;スルホニル;NO2;OH;SH;ハロ;ハロアルキル;カルボキシル;アミド又は(低級アルキル)アミドであり、
    R1 はC 2-6 アルケニル(必要によりハロゲンで置換されていてもよい)であり、かつ
    Wはヒドロキシである〕
  2. Bが式R7C(O)-のアシル誘導体であり、R7がC1-6アルキル;C1-6アルコキシ;必要によりヒドロキシで置換されていてもよいC3-7シクロアルキル;必要によりC1-6アルキル又はHetで置換されていてもよいアミド;C6もしくはC10アリール、C7-16アラルキル又はHet(全て必要によりC1-6アルキル又はヒドロキシで置換されていてもよい)である請求の範囲第1項記載の化合物。
  3. BがR7-SO2であり、かつR7がC6もしくはC10アリール、C7-16アラルキル又はHet(全てが必要によりC1-6アルキルで置換されていてもよい)である請求の範囲第1項記載の化合物。
  4. R6(存在する場合)がAsp又はGluの側鎖である請求の範囲第1項記載の化合物。
  5. aが0であり、その時にR6が不在である請求の範囲第1項記載の化合物。
  6. R5(存在する場合)がD-Asp、L-Asp、D-Glu、L-Glu、D-Val、L-Val、D-tert-ブチルグリシン(Tbg)、及びL-Tbgからなる群から選ばれたアミノ酸の側鎖である請求の範囲第1項記載の化合物。
  7. aが0であり、かつbが0であり、その時にR6及びR5の両方が不在である請求の範囲第1項記載の化合物。
  8. R4がVal、シクロヘキシルグリシン(Chg)、Tbg、Ile又はLeuからなる群から選ばれたアミノ酸の側鎖である請求の範囲第1項記載の化合物。
  9. YがH、又はMeである請求の範囲第1項記載の化合物。
  10. R3がIle、Chg、Val又はTbgからなる群から選ばれたアミノ酸の側鎖である請求の範囲第1項記載の化合物。
  11. R2がS-R20、O-R20であり、式中、R20がC6もしくはC10アリール、C7-16アラルキル、Het又は-CH2-Hetであり、これらの全てが必要によりR21で一置換、二置
    換又は三置換されていてもよく、
    R21がC1-6アルキル;C1-6アルコキシ;アミノ、モノ-又はジ-(低級アルキル)アミノ;必要によりC1-6アルキル、C6又はC10アリール、C7-16アラルキル、Het又は(低級アルキル)-Hetで一置換されていてもよいアミド;NO2;OH;ハロ;トリフルオロメチル;カルボキシル;C6もしくはC10アリール、C7-16アラルキル又はHetであり、前記アリール、アラルキル又はHetは必要によりR22で置換されていてもよく、
    R22がC1-6アルキル;C1-6アルコキシ;アミノ;モノ又はジ-(低級アルキル)アミノ;(低級アルキル)アミド;NO2;OH;ハロ;トリフルオロメチル;又はカルボキシルである請求の範囲第1項記載の化合物。
  12. 位置1にある不斉炭素原子がR配置を有し、下記の絶対配置:
    Figure 0004435982
    (式中、R1は請求の範囲第1項に定義されたとおりである)
    により表される請求の範囲第1項記載の化合物。
  13. Bが低級アルキル-C(O)-又はHet-C(O)-であり、
    R6(存在する場合)がAsp又はGluの側鎖であり、
    R5(存在する場合)がD-又はL-のAsp、Glu、Val又はTbgの側鎖であり、
    YがH又はメチルであり、
    R4がVal、Chg、Tbg、Ile又はLeuの側鎖であり、
    R3が水素又はIle、Chg、Val、もしくはTbgの側鎖であり、
    R2が1-ナフチルメトキシ、2-ナフチルメトキシ、O-Bn、
    Figure 0004435982
    (式中、R22はアミノ、ジ(低級アルキル)アミノ、(低級アルキル)アミド、NO2、OH、ハロ、CF3、又はCOOHである)
    であり、
    P1が式
    Figure 0004435982
    (式中、R1 はビニル又はブロモビニルである)
    のシクロプロピル環系であり、かつ
    Wがヒドロキシ;又はこれらの医薬上許される塩もしくはエステルである請求の範囲第1項記載の式Iの化合物。
  14. 医薬上許される担体媒体又は補助剤と混合して、抗C型肝炎ウイルス有効量の請求の範囲第1項記載の式Iの化合物、又はその治療上許される塩もしくはエステルを含むことを特徴とする医薬組成物。
  15. 哺乳類のC型肝炎ウイルス感染症の治療用組成物である、請求項14記載の医薬組成物。
  16. C型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ抑制量の請求の範囲第1項記載の式Iの化合物、又はその治療上許される塩もしくはエステルを含むC型肝炎ウイルスの複製の抑制組成物。
  17. さらにインターフェロンを含む請求の範囲第14項記載の医薬組成物。
  18. 更に第二の抗ウイルス薬を含む請求の範囲第14項記載の医薬組成物。
  19. 更にHCVプロテアーゼのその他のインヒビターを含む請求の範囲第14項記載の医薬組成物。
  20. ヘリカーゼ、ポリメラーゼ、メタロプロテアーゼ又はIRESから選ばれた、HCV生活環におけるその他の標的のインヒビターを更に含む請求の範囲第14項記載の医薬組成物。
  21. APG-P6-P5-P4-P3-P2;APG-P5-P4-P3-P2;APG-P4-P3-P2;APG-P3-P2;及びAPG-P2からなる群から選ばれたペプチドを式:
    Figure 0004435982
    (式中、R1 はC 2-6 アルケニル(必要によりハロゲンで置換されていてもよい)であり、CPGはカルボキシル保護基であり、P6〜P2は請求の範囲第1項に定義されたとおりであり、かつAPGはアシル基、芳香族カルバメート基、脂肪族カルバメート基、環状アルキルカルバメート基、アルキル基、トリアルキルシリル、及びチオール含有基からなる群より選択されるアミノ保護基である)
    のP1中間体とカップリングする工程を含むことを特徴とする請求の範囲第1項記載の式(I)のペプチド類似体(式中、P1は置換アミノシクロプロピルカルボン酸残基である)の調製方法。
  22. 請求の範囲第1項記載の式Iの化合物の調製のための式:
    Figure 0004435982
    (式中、R1 はC 2-6 アルケニル(必要によりハロゲンで置換されていてもよい)である)
    のアミノ酸類似体の使用。
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