JP4433101B2 - パチンコ機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるパチンコ機に関し、詳しくは、遊技球のワープ経路を備えたパチンコ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パチンコ機におけるパチンコ遊技の高度化・多様化に伴い、遊技盤面に配置される遊技装置も大型化してきている。例えば、センター役物といわれる遊技盤面のほぼ中央に配置される遊技装置は、種々の図柄を表示するための比較的大型の液晶ディスプレイを装備すると共にその周囲には遊技内容にマッチしたデザインが施された合成樹脂製装飾部材等によって高度に装飾化されてきており、大型化の傾向が著しい。その一方で、パチンコ遊技の高度化により、種々の特定入賞口(例えば所定の特別遊技状況を開始させる始動口)を遊技盤面上に設ける必要も生じている。この種の入賞口は、通常、センター役物の下方に相当する遊技領域に配置される場合が多い。しかしながら、上述のようにセンター役物が大型化した結果、パチンコ機の発射装置より遊技盤面上に射出されたパチンコ球(以下「遊技球」という。)を当該センター役物を迂回させつつ上記領域にある入賞口に入賞させることは困難である。
このため、上記遊技領域に配置した入賞口に遊技球をある頻度で入賞させるためには、センター役物の直下方向等に当該遊技球を効率よく誘導し得る誘導手段を設ける必要がある。
【0003】
ところで、上記目的のための誘導手段の一つとして、いわゆるワープ経路といわれる球誘導路がある。このワープ経路は、遊技盤面上のある地点を流下する遊技球を専用の球誘導路を介して遊技盤面上の他の地点に強制的に誘導するための機構である。すなわち、従来のワープ経路は、大まかにいって、遊技盤面上に射出された遊技球を上記球誘導路に導入するワープ入口と、当該ワープ入口から受け入れられた遊技球を当該入口から異なる所定の解放位置まで誘導する球誘導路と、当該入口から解放位置まで誘導された遊技球を遊技盤面上に再び解放するワープ出口とから構成されている。このようなワープ経路を設けることによって、上記センター役物のような大型の遊技装置に阻まれることなく、当該センター役物の直下方向に遊技球を誘導することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来のワープ経路を構成する球誘導路は、遊技盤やセンター役物等の遊技装置の背面側に遮蔽された状態で設けられており、当該遮蔽された球誘導路における遊技球の通行状況を遊技者はリアルタイムに確認することができなかった。このため、遊技球がワープ入口に入って遊技者の視界から一旦消失してしまうと遊技者には当該遊技球の行方が判らなくなり、はたして当該遊技球が所定のワープ出口に誘導されているのか否かが確認できなくなりがちである。すなわち、ワープ入口に入った遊技球が、ワープ出口から全球放出されているのか否か判別し難くなる。このことは球誘導路が長くワープ出口に到達するまでに比較的長い時間を要するワープ経路において特に顕著である。然るに、このような遮蔽された球誘導路における遊技球の通行状況の非確認状態は、当該遊技者に遊技球の行方が判らないことに起因するパチンコ遊技に対する不信感や焦燥感(苛立ち)を生じさせることになるため好ましくない。
【0005】
本発明は従来のパチンコ機に設けられたワープ経路に関する上記従来の問題点を解決するものであり、その目的とするところは、いわゆるワープ経路を構成する上記球誘導路における遊技球の存在あるいはその通行状況を遊技者が把握し得る手段が備えられたパチンコ機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明においては、遊技盤の前面に、図柄変動開始用の始動口と、この始動口での遊技球入賞条件に基づいて特別図柄を変動表示し得る液晶ディスプレイを装備するとともに遊技球誘導用のワープ通路を形成したセンター役物が設置されたパチンコ機において、前記センター役物は、図柄用の透視窓を開口した枠状に形成されて遊技盤の遊技領域に装着される本体部の前側上段部の左右方向に、凸湾曲状をなす球受用のひさし状部分が遊技領域に向けた突出状態で形成され、このひさし状部分の中央頂上部に、遊技球を受けて後方内部に向けて通入案内する誘導部が設けられ、前記本体部の上段部中央部に、前記誘導部で案内された遊技球を導入する左右横長に開口した導入口が形成され、前記導入口に対向する後側内部の中央部位に、前記導入口から通入した遊技球を左右方向に振り分ける左傾斜面と右傾斜面を有する三角柱状の張出し部分が尖端前向き状態で形成されており、前記張出し部分を基準位置として、前記本体部の上段部左右部と本体部の左右縦側部とに亘り連通されてワープ通路が構成され、導入口から通入して左右に振り分けられた遊技球を導入して下端の放出口から前記透視窓の左側下部と右側下部とに向けて放出落下する左右の球誘導路が対称状に形成配置され、前記本体部の下段内部の左右方向に球誘導路から放出された遊技球を受入れて誘導案内する凹湾曲状の棚板部が形成され、この棚板部の中央部位に遊技球を受入れて前記始動口に向けて排出案内する前下がり傾斜の放出部が形成され、前記棚板部の左端隅部と右端隅部に、左右の球誘導路の放出口から落下排出される球と当接し得る前向き球形状の隆起部分が形成されており、前記張出し部分の左傾斜面と右傾斜面に、左右の球誘導路内を流通する遊技球を映し見ることができるための傾斜鏡面部が導入口を透して目視可能に形成されている一方、前記棚板部の左端隆起部分と右端隆起部分の球外面に、左右の球誘導路の放出口から前記棚板部の左端部と右端部に放出落下される遊技球を映し見ることができるための球面鏡面部が前記本体部の正面から目視可能に形成されているパチンコ機を提供する。
【0007】
なお、本明細書において「パチンコ機」は、いわゆるパチンコ遊技を行なうための弾球遊技機の総称であり、特定の遊技によって限定されることを意図したものではない。従って、一般的なパチンコ遊技(典型的には、鋼球を遊技盤上の所定の入賞口に入れて所定の賞品球を獲得する遊技)の他、一定数の鋼球(遊技球)を遊技盤面上に射出して所定の当たり状態の成立を目的とする所謂アレンジボール遊技等を行なう弾球遊技機も、本明細書における「パチンコ機」に包含される。
【0008】
本発明のパチンコ機では、球誘導路に受け入れられた遊技球を当該球誘導路を通行している間に外部から感知することが可能となり、遊技者は遊技盤の正面側(即ちパチンコ機の正面側)から遮蔽されている上記球誘導路における遊技球の存在を把握することができる。このため、遊技者は当該遊技球が遊技盤面上(遊技盤面上に配置されている各種遊技装置の遊技盤面側露出部分を含む。)に再び解放されることを把握(予見)しつつパチンコ遊技を行うことができる。従って、本発明のパチンコ機によれば、球誘導路に受け入れられた遊技球の行方が判らなくなることに起因するパチンコ遊技に対する不信感や焦燥感(苛立ち)が遊技者に生じるのを抑止することができる。
【0009】
また、本発明のパチンコ機において、上記遊技球把握手段は、上記球誘導路を通行している遊技球の移動に対応して当該遊技球のそのときの存在位置が外部から即時に把握されるように構成されていることが好ましい。なお、ここで遊技球に関して存在位置が把握されるとは、球誘導路上を転動する遊技球の大まかな存在位置が外部から理解し得ることを示す用語である。このようなパチンコ機によれば、球誘導路上の遊技球の存在に加えて、当該遊技球の存在する位置をリアルタイムに把握することができる。このため、遊技者は上記球誘導路における遊技球の通行状況をさらに明確に把握することが可能となり、遊技者がパチンコ遊技に対する不信感や焦燥感(苛立ち)を感ずるのをさらに効果的に抑止することができる。
【0010】
また、上記課題を解決する好ましい本発明のパチンコ機において、上記遊技球把握手段は、球誘導路を通行している遊技球のミラーイメージを表示するように構成されていることが好ましい。本発明のパチンコ機では、球誘導路を通行している遊技球をミラーイメージ(鏡像)によって視認し得る。このため、遊技者は当該遊技球の存在および通行状況を映像的に直接確認することが可能となり、遊技者がパチンコ遊技に対する不信感や焦燥感(苛立ち)を感ずるのをさらに効果的に抑止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は典型的には以下のように実施され得る。
【0012】
上記遊技球把握手段は遊技球が該放出口から解放されるまでの間に当該遊技球の存在を遊技者が感知し得るように構成された機構であり、そのような目的に合致するものとしては後述するように種々の形態が挙げられるが、上記遊技球把握手段として、上記球誘導路を通行している遊技球が上記放出口から解放される直前に当該解放されようとしている遊技球の存在を遊技者が感知し得るように構成された排球表示部、および/または、上記導入口から上記球誘導路に遊技球が受け入れられた直後に当該受け入れられた遊技球の存在を遊技者が感知し得るように構成された入球表示部が形成されているパチンコ機が好ましい。すなわち、本発明の遊技球把握手段として上記排球表示部を備えることによって、球誘導路に受け入れられ当該球誘導路を通行してきた遊技球がもうすぐ遊技盤面上(遊技盤面上に配置されている各種遊技装置の遊技盤面側露出部分を含む。)に再び解放されることを遊技者は外部から知ることができる。他方、本発明の遊技球把握手段として上記入球表示部を備えることによって、球誘導路に入った直後の遊技球の存在についても外部から容易に把握することができる。従って、本発明の遊技球把握手段として上記排球表示部と入球表示部とを両方備えたパチンコ機が特に好ましい。このようなパチンコ機によれば、遊技者は上記球誘導路における遊技球の通行状況を球誘導路に入ったときと球誘導路から放出されるときの両側面から把握することができる。
【0013】
また、上記課題を解決するパチンコ機において、上記排球表示部が上記遊技球の放出口の近傍に設けられており、当該放出口と当該排球表示部を同じ視野内で視認することができるパチンコ機、および/または、上記入球表示部が上記遊技球の導入口の近傍に設けられており、当該導入口と当該入球表示部を同じ視野内で視認することができるパチンコ機が特に好ましい。このようなパチンコ機によれば、球誘導路を通行してきた遊技球とその遊技球が上記放出口から放出される状態を視野を変えずに即座に把握することができるとともに、遊技盤における放出口の位置(即ちどこから遊技球が放出されるのか)を即時に認識することができる。また、上記導入口に入っていく遊技球とその遊技球の球誘導路における通行状況を視野を変えずに即座に把握することができるとともに、当該遊技球が球誘導路に受け入れられたことを即時に把握することができる。
【0014】
また、本発明のパチンコ機として好ましいものは、上記排球表示部および/または入球表示部が球誘導路を通行している遊技球のミラーイメージを表示するように構成されているパチンコ機である。このようなパチンコ機では、上記排球表示部および/または入球表示部において、球誘導路を通行している遊技球をミラーイメージ(鏡像)によって視認し得るため、遊技者は当該遊技球の存在および通行状況を映像的に直接確認することが可能となり、遊技者がパチンコ遊技に対する不信感や焦燥感(苛立ち)を感ずるのをさらに効果的に抑止することができる。
【0015】
また、ミラーイメージを表示し得る排球表示部および/または入球表示部がそれぞれ上記遊技球の放出口および/または導入口の近傍に設けられており、当該放出口と排球表示部および/または当該導入口と入球表示部を同じ視野内で視認することができるパチンコ機が特に好ましい。
このようなパチンコ機では、球誘導路に受け入れられる直前まで肉眼で直接確認(追跡)していた遊技球が当該球誘導路に受け入れられたことをミラーイメージによって目を離さずに連続的に確認することができる。あるいは、球誘導路から放出される直前の遊技球をミラーイメージによって把握し得るとともに視点を変えることなくそのまま当該球誘導路から放出された当該遊技球を肉眼で直接確認(追跡)することができる。このため、このような態様のパチンコ機によれば、球誘導路に遊技球がまさに受け入れられたことおよびそのときの通行状況、および/または、球誘導路から遊技球が放出されようとしていることおよびそのときの通行状況を、当該遊技球を見失うことなくダイレクトに確実に認識することができる。従って、このような態様のパチンコ機によれば、遊技者がパチンコ遊技に対する不信感や焦燥感(苛立ち)を感ずるのをさらに効果的に抑止することができる。
【0016】
以下、本発明によって提供される本発明のパチンコ機の好適な実施形態を説明する。なお、図1は、本実施形態に係る本発明のパチンコ機に装備される遊技盤1を示す正面図である。なお、本発明のパチンコ機においては、後述する本発明を特定するもの以外の部分(金枠形状、遊技球発射装置、賞球払出装置、等)は、従来のパチンコ機におけるものと同様であればよく、なんら本発明を特徴付けるものではないため、これらについての詳細な説明および図示は省略する。
【0017】
図1に示すように、本パチンコ機に装着された遊技盤1は、従来のパチンコ機に使用されるものと同様、平板状のパネル部材1aと当該パネル部材1a上に装着された後述する種々の遊技用構造物・装置類とから構成されている。このパネル部材1aの表面には、パチンコ機の発射装置(図示せず)から発射されたパチンコ球を遊技盤1上部に誘導するための誘導レール2が円形渦巻き状に装着されている。そして、この誘導レール2によって包囲された内側の領域が本遊技盤1における遊技領域である。この遊技領域のほぼ中央部分には、本実施形態に係る遊技球把握手段(詳細は後述)を備えた大型遊技装置すなわちセンター役物20が組み込まれている。このセンター役物20は後述する特別図柄を表示するための装置であってその中央部分には液晶ディスプレイ21が備えられている。
【0018】
一方、このセンター役物20の周囲には、本パチンコ機におけるパチンコ遊技のための種々の遊技用構造物が配置されている。すなわち、遊技盤1上に射出された遊技球の落下速度や方向を調節するための多数の遊技釘(図示せず)や風車3a,3bとともに一般入賞口4a,4bが設けられている。また、センター役物20の下方には、可動片7を備えるとともに第1種始動口6aを構成する変動入賞装置6が備えられている。その入賞装置6の両サイドには遊技球通過ゲート5a,5bが備えられている。
さらに当該入賞装置6の下方には、大当たり時に開放する大入賞口11を構成する特別入賞装置10(アタッカー)が備えられている。この特別入賞装置10は本発明に係る図柄表示装置としても機能し得る装置である。すなわち、図1に示すように、大入賞口11の下には7セグメントLEDからなる普通図柄表示部12が装備されている。一方、この特別入賞装置10の下方(即ち遊技領域の最下部)にはいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収するためのアウト口8が設けられている。
【0019】
次に、上記構成からなる遊技盤1を備えたパチンコ機において実施されるパチンコ遊技について説明する。
本実施形態にかかる遊技盤1は、いわゆる第1種パチンコ遊技を実施するためのものであり、上述の各種遊技装置の動作は、パチンコ機本体(典型的には遊技盤1の裏面側)に設けられた制御部によって遊技内容およびその進行状況に応じて制御されている。すなわち、本遊技盤1に射出された遊技球が遊技球通過ゲート5a,5bを通行すると上記特別入賞装置10の普通図柄表示部12において図柄(ここでは7セグメントLEDによる0〜9の数字)が変動する。なお、この普通図柄変動時にさらに遊技球が上記ゲート5a,5bを通行した場合、4回まで変動機会が保留される。従って、普通図柄変動時にさらに遊技球が上記ゲート5a,5bを4回通行した場合、いわゆる普通図柄変動についての保留満タン状態となり、それ以上の通行は無視される。なお、保留されている回数は、当該普通図柄表示部12に併設された計4個の保留表示ランプ13のうちの対応する数だけの点灯によって遊技者に認知される。
而して、普通図柄表示部12において普通図柄が所定時間(例えば20秒間)変動した後に所定の当たり図柄(例えば7)が表示された場合、上記変動入賞装置6の可動片7が開いて第1種始動口6aが所定時間(ここでは1秒間)大きく開放される。
【0020】
第1種始動口6aに遊技球が入球(通行)すると上記センター役物20の液晶ディスプレイ21において特別図柄が変動する。なお、この特別図柄変動時にさらに遊技球が第1種始動口を通行した場合、4回まで変動機会が保留される。従って、特別図柄変動時にさらに遊技球が第1種始動口6aを4回通行した場合、いわゆる特別図柄変動についての保留満タン状態となり、それ以上の通行(入球)は無視される。なお、保留されている回数は、液晶ディスプレイ21の上方に設けられた計4個の保留表示ランプ23のうちの対応する数だけの点灯によって遊技者に認知される。
而して、液晶ディスプレイ21に所定の当たり図柄(ここでは777)が表示された場合には、特別入賞装置10における大入賞口11が、所定の時間(典型的には30秒間若しくは10個の遊技球が入賞するまでの間)開放する。そして、当該大入賞口11より入賞した遊技球が当該大入賞口11の内部(好ましくは、遊技盤1裏面側に設けられた球通路の一部)にある特別入賞区域(以下「Vゾーン」という。)を通過した場合には、一旦閉じた大入賞口11が再び所定時間開放することとなる。この反復動作は典型的には最大16回継続される。
【0021】
次に本発明を特徴付ける上記センター役物20の詳細について説明する。上述のとおり、本パチンコ機における遊技ではセンター役物20の下方に配置されている第1種始動口6aに遊技球を効率的に誘導する必要がある。而して、このことを実現するため、本センター役物20には後述するワープ経路が備えられている。以下、詳述する。
図2に示すように、本センター役物20は、液晶ディスプレイ21を組み込んだ枠状に成形された合成樹脂製の本体部20aを主要構成部材としており、遊技盤1の中央部に設けられた取付け開口部(図示せず)にビスvによって取り付けられている。この本体部20aの液晶ディスプレイ21の上方から側方にかけて本体部20aの表面材によって遮蔽された状態で本パチンコ機におけるワープ経路に相当する球誘導路25a,25bが左右対称に形成されている。而して、図2に示すように、液晶ディスプレイ21の上方のほぼ中央部には、上記球誘導路25a,25bに連通するワープ入口すなわち導入口24が形成されている。図2のIII −III 線断面図である図3に示すように、液晶ディスプレイ21の上方であってひさし状に遊技盤1前方に突出した部分の中央付近には、上記導入口24方向へ下がり傾斜が形成された誘導部24aが設けられており、そこに当たった遊技球Bを導入口24内に誘導することができる。
導入口24内方の奥壁部は三角柱状に出っ張っており(図3参照)、当該導入口24に入った遊技球Bを左右いずれかの球誘導路25a,25bに振り分ける。なお、本センター役物20では当該三角柱状出っ張り部分に本発明の遊技球把握手段として入球表示部が形成されている。このことについては後述する。
【0022】
一方、図2に示すように、当該球誘導路25a,25bは、中央から両端に向かって下がり傾斜が設けられており、当該傾斜に沿って遊技球Bは転動する。而して、図2におけるIV−IV線断面図である図4に示すように、球誘導路25a,25bはその両端から垂直方向に形成されている。このため、その両端に至った遊技球Bは当該垂直方向部分を落下し、球誘導路25a,25b末端部に設けられたワープ出口すなわち放出口26a,26bから液晶ディスプレイ21の前方に設けられた棚板部29上に落下する。なお、放出口26a,26bの下方には隆起部分25cが形成されている。この部分には本発明の遊技球把握手段として排球表示部が形成されている。このことについては後述する。
【0023】
この棚板部29は両端部から中央部に向かって下がり傾斜が形成されており、落下した遊技球Bは、棚板部29を中央方向に転動する。なお、棚板部29には遊技球誘導フェンス29a,29bが設けられており、落下した遊技球Bはその落下した位置が微妙に異なることに関わらず当該フェンスに誘導されて同じ経路をたどって棚板部29の中央寄りに導かれる(図6参照)。なお、この棚板部29は遊技盤前方に向かってやや下がり傾斜が設けられているため、棚板部29の中央寄りに導かれた遊技球Bはそこから遊技盤面上に放出される。このように、本ワープ経路を設けたことによって、センター役物20の外形に阻まれることなく、遊技球Bをセンター役物20の下方に誘導することができる。
【0024】
また、図2に示すように、この棚板部29の中央付近には、左右一対の同形状の回転ローラ30a,30bが備えられており、当該部分に転動してきた遊技球Bを当該ローラ30a,30bの回転方向に沿って誘導することができる。
図2におけるV −V 線断面図である図5に示すように、センター役物20の背面側にはモータ32が備えられており、その回転軸32aには駆動歯車33が装着されている。この駆動歯車33にはさらに第一歯車34bが噛合されて装着されている。図5に示すように、この第一歯車34bには取付け軸34cが突設されており、その先端部は棚板部29の上方に露出している。而して、その部分には回転ローラ30bが回転可能に設置されている。一方、図6に示すように、第一歯車34bにはさらに第二歯車35が噛合されて装着されている。第二歯車35には当該第二歯車35と同形状の第三歯車36が噛合されて装着されており、さらにその第三歯車36には、上記第一歯車34bと同形状の第四歯車34aが噛合されて装着されている。而して、第四歯車34aには上記取付け軸34cと同じ形状の取付け軸(図示せず)が突設されており、同様に回転ローラ30aが棚板部29上に回転可能に設置されている。なお、図6に示すように、この回転ローラ30a,30bは、上から見て4つの湾曲辺を有する方形状に形成されており、当該湾曲辺には遊技球Bが一時的に停留し得る程度の窪みが形成されている。
【0025】
このようにして左右一対の回転ローラ30a,30bが設けられた結果、上記モータ32を作動させて駆動歯車33を回転させることにより、それに対応して当該一対の回転ローラ30a,30bが相互に反対方向に同速度で回転することとなる(図6の矢印参照)。なお、この二つの回転ローラ30a,30bの間に位置する棚板部29の一部分には、当該棚板部29の他の部分よりも若干低く段差を設け且つ前方方向に下がり傾斜が設けられた放出部31が形成されている。このため、放出部31に到達した遊技球Bはそこから遊技盤1の下方に向けて流下する。
【0026】
以上のように構成した結果、回転ローラ30a,30bの回転方向を調整することによって、上記球誘導路25a,25bから棚板部29に落下してきた遊技球Bの遊技盤面上への流下方向を適宜変更することができる。
すなわち、モータ32を正方向に回転駆動させて二つの回転ローラ30a,30bを図6に示す矢印方向に回転させた場合において、棚板部29に落下した遊技球Bは回転ローラ30a,30bに接触した後に当該回転ローラ30a,30bの回転方向に沿って外側寄りに誘導される(図中の矢印参照)。従って、二つの回転ローラ30a,30bを図6に示す矢印方向に回転させた場合では、遊技球Bは上記放出部31に誘導され難い状態となっている。
一方、モータ32を逆方向に回転駆動させて二つの回転ローラ30a,30bを図7に示す矢印方向に回転させた場合において、棚板部29に落下した遊技球Bは回転ローラ30a,30bに接触した後に当該回転ローラ30a,30bの回転方向に沿って一旦内側寄りに誘導される(図中の矢印参照)。従って、二つの回転ローラ30a,30bを図7に示す矢印方向に回転させた場合、遊技球Bは上記放出部31に誘導され易い。この結果、遊技球Bは当該放出部31から遊技盤1面上に流下していくため、上記第1種始動口6aへの遊技球の通行率(即ち入球率)が向上する。而して、本センター役物20によれば、パチンコ遊技状況に応じて回転ローラ30a,30bの回転方向を適宜異ならせることによって、上記ワープ経路(球誘導路25a,25b)を誘導されてきた遊技球Bの第1種始動口6aへの入球率を異ならせることができる。このため、パチンコ遊技を多様化させることができる。
【0027】
次に、本実施形態に係る上記遊技球把握手段について説明する。
図3に示すように、上記三角柱出っ張り部分の表面には鏡面処理が施されており、良好な光反射性が付与された鏡面部27a,27bが本発明における遊技球把握手段(ここでは入球表示部)を具現化するものとして形成されている。このような鏡面部27a,27bは、合成樹脂表面をクロムメッキ処理等することによって得られる。あるいは、光反射性のよい鏡面加工されたシール(ここでは鏡面シールと呼ぶ)を当該部分に貼り付けてもよい。
このように上記三角柱出っ張り部分の表面に鏡面部27a,27bを設けたことによって、遊技者は、球誘導路25a,25bに入った遊技球Bを当該鏡面部27a,27bに映った鏡像によって導入口24前方から感知することができる(図3)。すなわち、遊技者は、導入口24から球誘導路25a,25bに受け入れられた遊技球Bが確かに当該球誘導路25a,25bを通行していることを映像(ここではミラーイメージ)によって直接的に確認することができる。このとき、導入口24と鏡面部27a,27bが近接して設けられている結果、遊技者は同じ視野の中で即座に遊技球の存在およびその通行状況を把握することができる。また、ミラーイメージの状態(例えば像が大きいか小さいか)によって、球誘導路25a,25b上を転動する遊技球Bの大まかな存在位置をリアルタイムに把握することができる。
【0028】
一方、図4に示すように、上記隆起部分25cの表面は鏡面処理が施されており、良好な光反射性が付与された鏡面部28が形成されている。この鏡面部28は、上記鏡面部27a,27bと同様、樹脂表面をクロムメッキ処理したり、鏡面シールを貼り付けることによって得られる。
而して、図4に示すように、球誘導路25a,25bに入った遊技球Bは、当該鏡面部28に映った鏡像によってセンター役物20の前方から確認することができる。すなわち、遊技者は、球誘導路25a,25bを通行(ここでは落下)してきた遊技球Bがもうすぐ遊技盤面側露出部分(ここでは棚板部29)に再び解放されるところであることを映像(ここではミラーイメージ)によって直接的に確認することができる。このとき、放出口26a,26bと鏡面部28が近接して設けられている結果、遊技者は同じ視野の中で即座に遊技球の存在およびその通行状況を把握することができる。また、ミラーイメージの状態(例えば像が大きいか小さいか)によって、球誘導路25a,25b上を落下する遊技球Bの大まかな存在位置をリアルタイムに把握することができる。
【0029】
以上のとおり、本実施形態に係る入球表示部および排球表示部からなる遊技球把握手段によれば、球誘導路25a,25bの全域において遊技球Bの存在および通行状況さらには遊技球の大まかな存在位置を即時に把握することができる。このため、本パチンコ機によれば、球誘導路25a,25bに受け入れられた遊技球Bの行方が判らなくなることに起因するパチンコ遊技に対する不信感や焦燥感(苛立ち)が遊技者に生じるのを効果的に抑止することができる。
【0030】
なお、特に限定するものではないが、上記球誘導路25a,25b内が暗い場合には球誘導路25a,25bを包囲している壁面あるいは当該壁面越しに、当該球誘導路25a,25b内を照らすためのランプを装備することが好ましい。これにより、鏡面部27a,27b,28に写される遊技球Bのミラーイメージがより明瞭となり、遊技者はさらに明確に球誘導路25a,25b内における遊技球Bの存在およびその通行状況を視認することができる。
【0031】
以上、本発明のパチンコ機の好適な一実施形態を説明したが、本発明をこの実施形態に限定することを意図したものではない。以下、本発明のパチンコ機として好適な第二の実施形態を説明する。
図8に示すように、本実施形態に係るパチンコ機の遊技盤1には、大型のセンター役物50と、チャッカータイプの導入口60a,60bと、その導入口60a,60bと当該センター役物50に設けられた放出口56a,56bとを連通するために遊技盤1パネル部材1aの裏側に設けられた球誘導路62とが備えられている。なお、本実施形態では上記構成に係るもの以外は、上記第一の実施形態に係るパチンコ機と異なるところがなく、重複した説明は省略する。以下、本実施形態に係るワープ経路および遊技球把握手段について説明する。
【0032】
図8に示すように、本実施形態に係るセンター役物50は、上記第一実施形態におけるのと同様、種々の図柄を表示・変動し得る液晶ディスプレイ51を備えており、その液晶ディスプレイ51を包囲するように形成された本体部50aは所定の形状に予め成形された合成樹脂製であり、遊技盤1パネル部材1aの中央部に設けられた取付け開口部(図示せず)にビスvによって取り付けられている。この本体部50aの液晶ディスプレイ51の上方の頂端部には普通入賞口52が形成されると共にその周辺部には複数の光源53を内蔵した装飾部材54が装着されている。これら光源53は図示しない制御部によってパチンコ遊技状況に応じて点灯制御されている。
【0033】
このセンター役物50の両側方には、チャッカータイプの導入口60a,60bが形成されており、図8のIX−IX線断面図である図9に示すように、遊技盤1(パネル部材1a)の裏面側には、当該導入口60a,60bに連なる球誘導路62が設けられている。一方、このセンター役物50における液晶ディスプレイ51の両側方の下部には本実施形態に係るワープ出口すなわち放出口56a,56bが設けられている。而して、上記球誘導路62の一端はこの放出口56a,56bに接続している(図9)。これにより、図9に示すように、上記導入口60a,60bに入球した遊技球Bは、遊技盤1裏側の球誘導路62を通ってセンター役物50(すなわち放出口56a,56b)に運ばれる。
【0034】
一方、液晶ディスプレイ51の下方であって上記放出口56a,56bの下方には、上記第一実施形態に係るセンター役物20と同様、上記放出口56a,56bから解放された遊技球Bを受け止める棚板部57が形成されており、両端から中央に向けて下がり傾斜が形成されている。これにより、上記球誘導路62を通ってセンター役物50に運ばれて上記放出口56a,56bから出た遊技球Bは、そのまま棚板部57上を転動し、その中央部に設けられた放出部58から第1種始動口6a方向(図1参照)に流下される。
このように、本実施形態にかかるワープ経路によっても、センター役物50の下方に効果的に遊技球Bを誘導し得る。
【0035】
次に、本実施形態に係る遊技球把握手段について説明する。図8に示すように、液晶ディスプレイ51の側方であって、放出口56a,56bのほぼ真横に相当する部位には本実施形態に係る排球表示部に相当する半球面形状に隆起した鏡面部59a,59bが形成されている。この鏡面部59a,59bは、上記第一実施形態と同様、隆起部分の表面を鏡面処理(クロムメッキ処理)することによって形成されている。なお、鏡面部59a,59bの半球面形状は、山岳道路に設置されているカーブミラーのように、センター役物50の正面方向からみた場合に球誘導路上にある遊技球Bのミラーイメージがちょうど当該鏡面部59a,59bに映るように形成されている。
【0036】
このように排球表示部を設けることによって、従来はパチンコ機を開放して遊技盤1の裏面側から確認せざるを得なかったような、遊技盤1裏面に設けられた球誘導路62上に存在する遊技球Bを、遊技者は当該鏡面部59a,59bに映った鏡像によってセンター役物50の前方(即ちパチンコ機の正面側)から感知することができる(図9)。
すなわち、遊技者は、球誘導路62を通行してきた遊技球Bがもうすぐ遊技盤面側露出部分(ここでは棚板部57)に再び解放されるところであることを映像(ミラーイメージ)によって直接的に即座に確認することができる。このとき、放出口56a,56bと鏡面部59a,59bが相互に近接して設けられている結果、遊技者は同じ視野の中で即座に遊技球の存在およびその通行状況を把握することができる。また、ミラーイメージの状態(例えば像が大きいか小さいか)によって、球誘導路62上を移動する遊技球Bの大まかな存在位置をリアルタイムに把握することができる。なお、本実施形態においては、鏡面部59a,59bの形状を半球面形(図9)としたがこれに限らず、ミラーイメージを映し得るのに適切な角度を設けた平面形の鏡面部としてもよい。
以上のとおり、本実施形態における排球表示部からなる遊技球把握手段によれば、球誘導路62のほぼ全域において遊技球Bの存在および通行状況を把握することができる。このため、本パチンコ機によれば、球誘導路62に受け入れられた遊技球Bの行方が判らなくなることに起因するパチンコ遊技に対する不信感や焦燥感(苛立ち)が遊技者に生じるのを効果的に抑止することができる。
【0037】
さらに、本実施形態においては、球誘導路62の周囲にランプ65a,65b,65cを配置しており、鏡面部59a,59bに映る遊技球Bのイメージが明瞭である。すなわち、図9に示すように、本実施形態においては、球誘導路62の側壁部62aが透明(若しくは光透過性のよい半透明)な樹脂で形成されており、その外側において、ランプ65a,65b,65cを備えたランプ基板66a,66bが装備されている。これにより、球誘導路62内を明るく照らすことができる。従って、鏡面部59a,59bに映される遊技球Bのミラーイメージがより明瞭となり、遊技者はさらに明確に球誘導路62内における遊技球Bの存在およびその通行状況を視認することができる。
【0038】
また、このようにランプ65a,65b,65cを設けた結果、遊技球Bの通行状況によって鏡面部59a,59bの輝度が変動する。このため、鏡面部59a,59bに映る遊技球Bのミラーイメージを把握することなく鏡面部59a,59bの明暗を感知することによって遊技球Bの存在および大まかな存在位置を把握することができる。すなわち、図9に示すように、計三個のランプ65a,65b,65cが球誘導路62を照らしている場合、その光が鏡面部59a,59bに到達するために鏡面部59a,59bは比較的明るい。そして、球誘導路に遊技球が入ったとき(図9の状態)、まず球誘導路62の端部に配置されたランプ65cの鏡面部59a,59bへの光路が遮られることとなり、そのぶんだけ鏡面部59a,59bは暗くなる。そして、球誘導路62を遊技球Bが転動し、さらにもう一つのランプ65bの鏡面部59a,59bへの光路も遮られると当該鏡面部59a,59bはさらにそのぶんだけ暗くなる。而して、遊技球Bが放出口56a,56bの直前まで転動したときには、上記三つのランプ65a,65b,65c全ての鏡面部59a,59bへの光路が遮られ、結果、当該鏡面部59a,59bは最も暗くなる。このように、鏡面部59a,59bにおける輝度の差異によっても、ミラーイメージを直視するのと同様、球誘導路62内における遊技球Bの存在およびその通行状況さらには大まかな存在位置を即時に把握することができる。
【0039】
次に、本発明のパチンコ機として好適な第三の実施形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るパチンコ機は、遊技盤1に装備されるセンター役物70の形態が異なる他は、上記第一の実施形態で説明したものと同様である。以下、本実施形態に係るセンター役物70について詳述する。
【0040】
図10に示すように、本センター役物70は、上述の第一の実施形態に係るセンター役物20とほぼ同様の外観形状を有している。すなわち、液晶ディスプレイ71を組み込んだ枠状に成形された合成樹脂製の本体部70aを主要構成部材としており、遊技盤1(図1)の中央部に設けられた取付け開口部(図示せず)にビスvによって取り付けられている。この本体部70aの液晶ディスプレイ71の上方から側方にかけて、本体部70aの表面材によって一部遮蔽された状態で本パチンコ機におけるワープ経路に相当する球誘導路75a,75bが左右対称に形成されている。而して、図10に示すように、液晶ディスプレイ71の上方のほぼ中央部には、上記球誘導路75a,75bに連通するワープ入口すなわち導入口74が形成されている。而して、上記第一実施形態と同様、液晶ディスプレイ71の上方であってひさし状に遊技盤1前方に突出した部分の中央付近には、上記導入口74方向へ下がり傾斜が形成された誘導部が設けられており、そこに当たった遊技球Bを導入口74内に誘導することができる。また、上記第一実施形態と同様、導入口74内方の奥壁部は三角柱状に出っ張っており、当該導入口74に入った遊技球Bを左右いずれかの球誘導路75a,75bに振り分けることができる。
【0041】
図10に示すように、球誘導路75a,75bは中央から両端に向かって下がり傾斜が設けられており、当該傾斜に沿って遊技球Bは転動する。而して、図10におけるXI−XI線断面図である図11に示すように、球誘導路75a,75bはその両端から垂直方向に形成されている。このため、球誘導路75a,75bの両端に至った遊技球Bは、当該垂直方向部分を落下していき、ワープ出口すなわち球誘導路75a,75b末端に設けられた放出口76a,76bから液晶ディスプレイ71の前方に設けられた棚板部79上に落下する。上記センター役物20と同様、この棚板部79は両端部から中央部に向かって下がり傾斜が形成されており、落下した遊技球Bは、棚板部79を中央方向に転動する。この棚板部79は遊技盤前方に向かってやや下がり傾斜が設けられているため、棚板部79の中央寄りに導かれた遊技球Bはそこから遊技盤1面上に放出される。
【0042】
次に、本実施形態に係る遊技球把握手段について説明する。図10に示すように、上記導入口74の両側方において、上記球誘導路75a,75bを遮蔽する本体部70a表面の一部にスリット(切り欠き部)73a,73bが形成されている。これにより、当該球誘導路75a,75b(即ち導入口74から上記垂直方向部分に至る部分)を転動する遊技球Bを直接視認することができる。
【0043】
次に、本実施形態に係る排球表示部について説明する。図10に示すように、球誘導路75a,75bの上記垂直方向部分を構成する誘導路前面部77には、複数箇所(ここでは左右各6箇所)の開口部77aが設けてある。而して、図11に示すように、この開口部77aには、それぞれ、報知板78が装着されている。すなわち、図11に示すように、これら報知板78は、その一方の端部が外部に露出し他方の端部が球誘導路75a,75b内に突き出された状態で、さらにシーソー状に両端部が上下に揺動可能な状態で、当該開口部77aに設けられた取付け軸(図示せず)に取付けられている。このとき、報知板78の外部露出部分のほうが球誘導路内部分よりも重たくなるように取付けられており、さらに自然状態時においてほぼ水平となる(即ち非加重時においても重い外部露出側が下がり状態とならない)ように装備されている(図11参照)。
このようにして報知板78を開口部77aに設けることによって本実施形態における排球表示部が構成されている。而して、この排球表示部を設けた結果、遊技者は、球誘導路75a,75bを通行(ここでは落下)している遊技球Bが放出口76a,76bを介してもうすぐ遊技盤面側露出部分(ここでは棚板部79)に再び解放されるところであることならびにその存在位置を大まかに把握することができる。以下、このことを説明する。
【0044】
図11に示すように、遊技球Bが球誘導路75a,75bを落下してくると、先ず最上部の報知板78の球誘導路内部分に接触する。すると、当該報知板78の荷重バランスが崩れ、報知板78の外部露出部分が一度持ち上がる。そして、遊技球Bとの接触が終わればまた水平状態に戻る。而して、この報知板78の動きが最上部の報知板78から最下部の報知板78にかけて次々と時間をずらして(即ち遊技球Bの落下に合わせて)生じることとなる。
これにより、センター役物70正面側にいる遊技者には、当該複数の報知板78の一連の動き(上下方向の揺動)によって、球誘導路75a,75b垂直方向部分に遊技球Bが存在していることを感知し得、さらに球誘導路75a,75b垂直方向部分のどこにその遊技球Bが存在しているかをリアルタイムに把握することができる。
なお、図11に示すように、本実施形態において、球誘導路75a,75b垂直方向部分を構成する本体部70aの内壁面には突起部80が適当数設けられており、遊技球Bの落下速度を適度に保つことができる。これにより、上記複数の報知板78の一連の動きが適度なスピードで行われることとなり、結果、遊技者は遊技球Bの存在を感知し易くなり、そのときの遊技球の存在位置を即時に把握することが容易となる。
【0045】
以上のとおり、本実施形態に係る排球表示部からなる遊技球把握手段によれば、上記各実施形態におけるような遊技球Bのミラーイメージを視認することなく、球誘導路75a,75b内における遊技球Bの存在および通行状況ならびにその大まかな存在位置を把握することができる。なお、本実施形態においては、上記報知板78を球誘導路75a,75b垂直方向部分に設けてあるが、これに限らず、例えば球誘導路75a,75bの導入口74から垂直方向部分に至る部分に設けてもよい。そのことによって、当該部分を転動する遊技球Bの大まかな存在位置をリアルタイムに把握することができる入球表示部が構成される。而して、これら入球表示部と排球表示部とを組み合わせて成る遊技球把握手段によって、導入口74から放出口76a,76bに至る球誘導路75a,75bの全域にわたってそこを通行する遊技球の存在、通行状況およびそのときの存在位置を外部から即時に把握することができる。
【0046】
以上、本発明のパチンコ機として好適ないくつかの実施形態を説明したが本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、他の実施形態として、上記第一の実施形態に係るセンター役物20において、球誘導路25a,25b垂直方向部分を構成する壁部であって液晶ディスプレイ21側を向いている内方側壁部分(即ちセンター役物20正面側からはみえない部分)の一部または全部を透明または半透明に形成することによって遊技球把握手段を構成してもよい。この場合、遊技者が角度を変えて当該部分を視認することによってその中を通行している遊技球の存在および通行状況を把握することができる。
また、上記各実施形態は、物理的(機械的)あるいは光学的手段によって上記遊技球把握手段(典型的には排球表示部および/または入球表示部)を構成しているが、これに変えて電気的報知手段によってもよい。例えば、導入口に隣接する球誘導路および放出口に隣接する球誘導路に近接スイッチ等の球検出スイッチを設けておき、遊技球がそこを通過すると遊技盤面上の所定の位置に設けた報知部が作動するようにしてもよい。例えば、そのような報知部としてスピーカ(またはランプ)を備えておき、導入口に遊技球が受け入れられた際にその旨を報知する音を発生(またはランプを点灯)させ、そして当該遊技球が放出口を通過した際にはその旨が報知されるように上記音を停止(またはランプを消灯)するとよい。このような電気的手段によって遊技球把握手段を構成しても、遊技者は、球誘導路内における遊技球の存在を感知し、その通行状況を把握することができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、遮蔽されたワープ経路における遊技球の通行状況を遊技者が把握することのできるパチンコ機が提供される。
すなわち、本発明のパチンコ機によれば、遊技者は遊技盤の正面側(即ちパチンコ機の正面側)から遮蔽されている上記球誘導路における遊技球の存在を感知し、当該遊技球の通行状況を把握することができる。従って、本発明によれば、球誘導路に受け入れられた遊技球の行方が判らなくなることに起因するパチンコ遊技に対する不信感や焦燥感(苛立ち)が遊技者に生じるのを効果的に抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る本発明のパチンコ機に装着される遊技盤の表面構成を示す正面図である。
【図2】一実施形態に係る本発明のセンター役物の表面構成を示す正面図である。
【図3】図2におけるIII −III 線断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線断面図である。
【図5】図2におけるV −V 線断面図である。
【図6】図2におけるVI−VI線断面図であって、回転ローラの一作動状態を説明する図である。
【図7】図2におけるVI−VI線断面図であって、回転ローラの一作動状態を説明する図である。
【図8】一実施形態に係る本発明のセンター役物および導入口の表面構成を示す正面図である。
【図9】図8におけるIX−IX線断面図である。
【図10】一実施形態に係る本発明のセンター役物の表面構成を示す正面図である。
【図11】図10におけるXI−XI線断面図である。
【符号の説明】
1 遊技盤
1a パネル部材
6a 第1種始動口
20,50,70 センター役物
24,60a,60b,74 導入口
25a,25b,62,75a,75b 球誘導路
26a,26b,56a,56b,76a,76b 放出口
27a,27b,28,59a,59b 鏡面部
29,57,79 棚板部
65a,65b,65c ランプ
78 報知板
B 遊技球
Claims (1)
- 遊技盤1の前面に、図柄変動開始用の始動口6aと、この始動口6aでの遊技球入賞条件に基づいて特別図柄を変動表示し得る液晶ディスプレイ21を装備するとともに遊技球誘導用のワープ通路を形成したセンター役物20が設置されたパチンコ機において、
前記センター役物20は、図柄用の透視窓を開口した枠状に形成されて遊技盤1の遊技領域に装着される本体部20aの前側上段部の左右方向に、凸湾曲状をなす球受用のひさし状部分が遊技領域に向けた突出状態で形成され、このひさし状部分の中央頂上部に、遊技球を受けて後方内部に向けて通入案内する誘導部24aが設けられ、前記本体部20aの上段部中央部に、前記誘導部24aで案内された遊技球を導入する左右横長に開口した導入口24が形成され、前記導入口24に対向する後側内部の中央部位に、前記導入口24から通入した遊技球を左右方向に振り分ける左傾斜面と右傾斜面を有する三角柱状の張出し部分が尖端前向き状態で形成されており、
前記張出し部分を基準位置として、前記本体部20aの上段部左右部と本体部20aの左右縦側部とに亘り連通されてワープ通路が構成され、導入口24から通入して左右に振り分けられた遊技球を導入して下端の放出口26a,26bから前記透視窓の左側下部と右側下部とに向けて放出落下する左右の球誘導路25a,25bが対称状に形成配置され、前記本体部20aの下段内部の左右方向に球誘導路25a,25bから放出された遊技球を受入れて誘導案内する凹湾曲状の棚板部29が形成され、この棚板部29の中央部位に遊技球を受入れて前記始動口6aに向けて排出案内する前下がり傾斜の放出部31が形成され、前記棚板部29の左端隅部と右端隅部に、左右の球誘導路25a,25bの放出口26a,26bから落下排出される球と当接し得る前向き球形状の隆起部分25c,25cが形成されており、
前記張出し部分の左傾斜面と右傾斜面に、左右の球誘導路25a,25b内を流通する遊技球を映し見ることができるための傾斜鏡面部27a,27bが導入口24を透して目視可能に形成されている一方、
前記棚板部29の左端隆起部分25cと右端隆起部分25cの球外面に、左右の球誘導路25a,25bの放出口26a,26bから前記棚板部29の左端部と右端部に放出落下される遊技球を映し見ることができるための球面鏡面部28が前記本体部20の正面から目視可能に形成されているパチンコ機。
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