JP4427849B2 - 耐衝撃性に優れた車両用内装材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用内装材に関し、さらに詳しくは、自動車のピラーガーニッシュやドアーウエスト等として好適な耐衝撃性に優れた車両用内装材に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレン系樹脂や、ゴム強化スチレン系樹脂(ABS、AES、AAS)は、その優れた耐衝撃性、耐熱変形性、成形加工性等を有するため、家電機器のハウジングや部品、車両の内装、外装等の分野で広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一方、近年米国においては、車両衝突時の安全性の確保が望まれており、車両内外装に用いる成形品には、米国規格FMVSSに規定する頭部衝撃指数(HIC)で定める高い安全基準を満たす衝撃吸収特性が要求されている。
上記耐熱変形性、成形加工性とともに、この安全基準を満足させるため、各種の検討が行なわれており、例えば、ジエン系ゴムを有するABS樹脂や変性ポリプロピレンなどを成形用材料として用いることが提案されているが、いずれにせよ衝撃吸収特性に関しては、十分なものが得られていない。
【0004】
本発明は上記の点に鑑み、優れた耐熱変形性を維持しつつ、耐衝撃性をより向上させ、前記の安全基準を十分にクリアできる車両用内装材を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る車両用内装材は、ゴム強化スチレン系樹脂がベース樹脂であり、損失正接(tanδ)のピーク高さが0.05以上で、且つピーク温度が12〜48℃の合成樹脂材料を用いて成形され、1.82MPa荷重時の加熱変形温度(HDT)が78〜105℃であることを特徴とする耐衝撃性に優れた自動車のピラーガーニッシュ又はドアーウエストである車両用内装材である。
【0006】
以下、本発明が、耐熱変形性を維持しつつ優れた耐衝撃性を有する理由を、ピラーガーニッシュを例にとり、米国規格FMVSS201に基づいて説明する。
【0007】
先ず、ダミーヘッド(仮想乗員頭部)の運動エネルギーE0(J)は、運動方程式より下記▲1▼式で表わされる。
【0008】
【数1】
【0009】
ここで、mはダミーヘッドの重量[4.6kg]、vは衝突時のダミーヘッドの速度(m/s)である。
【0010】
また、リブの変形により吸収される力学的エネルギーW(J)は、下記▲2▼式で表わされる。
【0011】
【数2】
【0012】
ここで、αCONSTは衝突した際に発生する平均加速度(m/s2)、Sはストローク量(m)である。
【0013】
従来の車両用内装材は、上述したように、優れた耐熱変形性を有するポリプロピレン系樹脂、または、ゴム強化スチレン系樹脂(ABS、AES、AAS)等の合成樹脂材料を用いて成形されており、ダミーヘッドが衝突した際には、上述のように、その運動エネルギーE0の殆どがリブの構造上の変形によって吸収される結果、▲1▼式と▲2▼式が等価とみなされ、下記の▲3▼式が成立する。
【0014】
【数3】
【0015】
一方、米国規格FMVSS201に規定される頭部傷害値HIC(d)は、▲4▼式に基づいて計算される。
【0016】
【数4】
【0017】
この▲4▼式に
【0018】
【数5】
【0019】
g=9.8(m/s2)[重力加速度]
【0020】
【数6】
【0021】
v0=6.67(m/s)
【0022】
を代入して整理すると、下記▲5▼式が得られる。
【0023】
【数7】
【0024】
ところで、ダミーヘッドの衝突の際には、運動エネルギーE0のごく一部が熱エネルギー等の損失エネルギーに変換されているが、仮にこの損失エネルギーをより上昇させることが可能であれば、式▲3▼の代わりに下記式▲6▼が成り立ち、エネルギー損失率kを大きくすることでリブで吸収すべき平均加速度αCONSTが低減し、ひいてはHIC(d)を低減できることが分かる。この式▲6▼は、同じくkを大きくすることで一定の平均加速度αCONSTの下、必要なストローク量Sが低減され、ひいてはリブ高さを低減できることをも示している。
【0025】
【数8】
【0026】
kはエネルギー損失率を示す。
【0027】
そこで、本発明では、このエネルギー損失率kを上昇させる手段として、車両用内装材を成形する合成樹脂材料の損失正接(tanδ)に着目し、耐熱変形性に優れた合成樹脂を用いつつも、当該樹脂の損失正接(tanδ)のピーク高さを0.04以上の値に上昇させ、成形された高分子材料のセグメント間におけるミクロブラウン運動を促し、動的発熱により損失エネルギーを上昇させることで、HIC(d)の低減、すなわち耐衝撃性の向上を可能としたものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の目的とする車両用内装材としては、例えば自動車のフロントピラーガーニッシュ、センターピラーガーニッシュ等のピラーガーニッシュや、ルーフサイドレールガーニッシュ、ドアーウエストなどが挙げられる。
【0029】
本発明に係る合成樹脂材料は、耐熱変形性に優れた熱可塑性樹脂に所定の添加剤を配合し、−40〜50℃、好ましくは11〜32℃、より好ましくは米国規格FMVSS201で規定される試験温度域(19〜23℃)において損失正接(以下、tanδと略記する)が0.04以上のピーク高さを有し、且つ、1.82MPa荷重時の加熱変形温度(以下、HDTと略記する)が70〜120℃、好ましくは80〜120℃となるよう調整されたものであり、これを用いて成形した本発明の車両用内装材は、前記優れた耐熱変形性を維持しつつ、HIC(d)1000以下を充分に満たす優れた耐衝撃性を示すのである。
【0030】
前記合成樹脂材料に使用するベース樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂や、ゴム強化スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、これらのアロイ系樹脂などの熱可塑性樹脂が好適に用いられ、前記アロイ系の樹脂としては、ポリカーボネートとゴム強化スチレンとのアロイ樹脂、ポリアミドとゴム強化スチレン系とのアロイ樹脂、ポリエステルとポリカーボネートとゴム強化スチレン系とのアロイ樹脂などが好ましい。
【0031】
ベース樹脂に使用される前記ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合の他、プロピレンとエチレン等のα−オレフィンとの共重合体、カルボキシル基変性ポリプロピレン、EPRゴム変性ポリプロピレンが挙げられる。この場合の共重合の形態は、ブロック、ランダムのいずれも用いる。更にタルク、マイカ等の充填材を添加しても良い。
【0032】
また、ベース樹脂に使用される前記ゴム強化スチレン系樹脂としては、平均粒径が70〜1000nmである、ジエン系ゴム重合体、アクリル系ゴム重合体、オレフィン系ゴム重合体、シリコンゴム、アクリル−シリコン複合ゴムのなかの1種以上のゴム重合体[R]15〜90重量%、好ましくは20〜80重量%に、シアン化ビニル0〜40重量%、好ましくは20〜35重量%、芳香族ビニル10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、(メタ)アクリル酸エステル0〜90重量%、好ましくは0〜75重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜30重量%(合計100重量%)の単量体混合物[G]85〜10重量%、好ましくは80〜20重量%をグラフト重合([R]と[G]の合計100重量%)してなるグラフト共重合体[GP]20〜100重量%と、シアン化ビニル0〜40重量%、好ましくは20〜35重量%、芳香族ビニル化合物及び/又はマレイミド系単量体10〜90重量%、好ましくは20〜75重量%、(メタ)アクリル酸エステル0〜70重量%、好ましくは0〜50重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜30重量%(合計100重量%)を重合して得られるスチレン系共重合体[FP]80〜0重量%([FP]と[GP]の合計が100重量%)とからなる。
【0033】
前記グラフト重合に使用されるゴム重合体[R]の詳細を述べれば、前記ジエン系ゴム重合体としては、例えはポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジンエン−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(ブタジエン−アクリル酸ブチル共重合体等)等が挙げられる。
また、前記アクリル系ゴム重合体は、アクリル酸アルキルエステル50〜99.9重量%、共重合可能なモノマー49.9〜0重量%、架橋剤0.1〜10重量%からなる混合モノマーを重合させることにより得られる。前記アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸−n−オクチル等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。前記共重合可能なモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、フェニルマレイミド等が挙げられる。前記架橋剤としては、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコージジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルアジペート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられ、単独又は2種以上組み合わせて用いられる。架橋アクリルゴムの粒径は、70〜1000nmが好ましい。
また、前記オレフィン系ゴムとしては、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムが挙げられ、前記シリコンゴムとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン等が挙げられ、前記アクリル−シリコン複合ゴムとしては、ポリブチルアクリレート−ジメチルシロキサン複合ゴム等が挙げられる。
【0034】
これらジエン系ゴムあるいはアクリルゴムの粒径を大きくするためには、シード重合、酸肥大、塩肥大、酸基含有ラテックスの添加等の方法が採用でき、この中でも酸基含有ラテックスを添加する方法が好ましい。酸基含有ラテックス[S]としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸及びクロトン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種の不飽和酸5〜50重量%、アルキル基の炭素数が1〜12の少なくとも1種の(メタ)アクリル酸アルキル50〜95重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜40重量%を重合させることにより調製できる。この酸基含有ラテックス[S]に使用される(メタ)アクリル酸アルキルとしては、アクリル酸と炭素数1〜12の直鎖或いは側鎖を有するアルコールのエステルが使用され、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が例示でき、特にアルキル基の炭素数が1〜8であるものが好ましい。また、メタクリル酸と炭素数1〜12の直鎖或いは側鎖を有するアルコールのエステルも使用され、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等が例示でき、特にアルキル基の炭素数が1〜8であるものが好ましい。これらは単独または2種以上組み合わせて使用することができる。これらと共重合可能な単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、P−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体やアクリロニトリル、メタクリロニトリルのようなシアン化ビニル化合物やメタクリル酸アリル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレートのような分子中に2つ以上の重合性の官能基を有する単量体が挙げられ、これらは単独または2種以上の組み合わせで使用できる。
【0035】
次に、単量体混合物[G]の詳細を述べれば、シアン化ビニルは、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリルが挙げられる。
また、芳香族ビニルは、スチレン、α−メチルスチレン、P−メチルスチレン、クロルスチレン、ブロムスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルは、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜12の直鎖或いは側鎖を有するアルコールのエステルが挙げられ、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル等が例示でき、中でもアルキル基の炭素数が1〜8であるものが好ましく、特にメタクリル酸メチルが好ましい。
これらと共重合可能な単量体は、マレイミド、フェニルマレイミド、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、酢酸ビニル、ビニルエ−テル、メタクリル酸アリル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレートのような分子中に2つ以上の重合性の官能基を有する単量体が挙げられる。これらは単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0036】
次に、上述のスチレン系共重合体[FP]の詳細を述べれば、シアン化ビニルとしては、アクリロニトリルやメタクリロニトリルが挙げられる。芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、P−メチルスチレン、クロルスチレン、ブロムスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。マレイミド系単量体としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミド等が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜12の直鎖或いは側鎖を有するアルコールのエステルが挙げられ、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル等が例示できる。この中でもアルキル基の炭素数が1〜8であるものが好ましく、特にメタクリル酸メチルを用いることが好ましい。共重合可能な単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、酢酸ビニル、ビニルエーテル等が挙げられる。
【0037】
ベース樹脂に使用される上記ポリカーボネート樹脂としては、例えば芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート、芳香族−脂肪族ポリカーボネート等が挙げられる。一般には、2,2−ビス(4−オキシフェル)アルカン系、ビス(4−オキシフェル)エーテル系、ビス(4−オキシフェル)スルホン系、ビス(4−オキシフェル)スルフィド系、ビス(4−オキシフェル)スルホキサイド系等のビスフェノール類からなる重合体若しくは共重合体であり、目的に応じてハロゲンで置換されたビスフェノール類を用いた重合体若しくは共重合体が用いられる。特に、ビスフェノールAを用いてなるポリカーボネートが好ましい。
【0038】
ベース樹脂に使用される上記ポリエステル系樹脂としては、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリペンタメチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート等の、芳香族ジカルボン酸と2価のアルコールとから得られるポリエステル樹脂、及び芳香族ジカルボン酸と芳香族ジフェノールから得られる芳香族ポリエステルなどが挙げられる。この中でも、前記ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。
【0039】
ベース樹脂に使用されるポリアミド系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン4,6などが挙げられる。
【0040】
本発明の合成樹脂材料に用いる添加剤としては、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体、スチレン−イソプレン(SI)ブロック共重合体、水添スチレン−イソプレン−スチレン(水添SIS)ブロック共重合体、水添スチレン−イソプレン(水添SI)ブロック共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレン(SIBS)ブロック共重合体、イソプレン−イソブチレン共重合体、クロロプレン重合体、ノルボルネン重合体、ポリウレタン、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエンラバ−(NBR)、シリコンゴム等が好ましく、これらの中からベース樹脂との相関性を考慮して選択される。そして、選択した添加剤は、合成樹脂材料のtanδのピーク高さが0.04以上、ピーク温度が−40〜50℃、HDTが70〜120℃となるように配合されるのである。尚、合成樹脂材料のHDTが120℃を越えると、逆に耐衝撃性が低下し、HIC(d)を1000以下に抑えることが困難となる。
【0041】
特に前記合成樹脂材料としては、ポリプロピレン系樹脂に、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体及び/又は水添スチレン−イソプレン−スチレン(水添SIS)ブロック共重合体を添加した熱可塑性樹脂組成物や、ゴム強化スチレン系樹脂に、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体及び/又は水添スチレン−イソプレン−スチレン(水添SIS)ブロック共重合体を添加した熱可塑性樹脂組成物、ゴム強化スチレン系樹脂に、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂とスチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体及び/又は水添スチレン−イソプレン−スチレン(水添SIS)ブロック共重合体を添加した熱可塑性樹脂組成物などが好ましい。
【0042】
添加剤に使用される前記(メタ)アクリル酸エステル系樹脂としては、例えば(メタ)アクリル酸エステル40〜90重量%、シアン化ビニル化合物10〜35重量%、芳香族ビニル化合物0〜45重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜30重量%(合計100重量%)を重合してなるものが好ましい。
また、前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体におけるメチルエチルケトン可溶分の還元粘度(30℃、N,N−ジメチルホルムアミド溶液中)は、0.3〜1.2dl/gであることが好ましい。還元粘度が0.3dl/g未満では耐衝撃性が低下し、1.2dl/gを越えると成形加工性及び外観性が低下する。
【0043】
ここで、前記(メタ)アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等が挙げられ、前記シアン化ビニルとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルが挙げられ、前記芳香族ビニルとしては、スチレン、αメチルスチレン、P−メチルスチレン、クロルスチレン、ブロムスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられ、前記共重合可能な単量体として、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、酢酸ビニル、ビニルエーテル、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコージジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルアジペート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。具体的には、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル共重合、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−スチレン共重合、アクリル酸2−エチルヘキシル−アクリロニトリル共重合、アクリル酸2−エチルヘキシル−アクリロニトリル−スチレン共重合、アクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合、アクリル酸エチル−アクリロニトリル共重合、アクリル酸プロピル−アクリロニトリル共重合等が好ましい。
【0044】
添加剤に使用される前記スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体又はスチレン−イソプレン(SI)ブロック共重合体は、スチレンからなるブロックと、イソプレン若しくはイソプレン及びブタジエンの混合物からなるブロックとからなるABAタイプ又はABタイプの共重合体であり、(AB)nA又は(AB)nの何れでも良い。また、前記スチレンの一部又は全部をαメチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン等とすることも好ましい。
【0045】
添加剤に使用される前記NBRとしては、特にアクリロニトリルの含有量が20〜60重量%のものが好ましい。
【0046】
ゴム強化スチレン系樹脂に(メタ)アクリル酸エステル系樹脂を添加してなる本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、例えば、これらベース樹脂及び添加剤をラテックス、スラリー、溶液、粉末、ペレット等の状態、或いはこれらを組合わせた状態で混合することにより製造できる。重合後の(メタ)アクリル酸エステル系樹脂のラテックス、ゴム強化スチレン系樹脂に用いるスチレン系共重合体[FP]及び/又はグラフト共重合体[GP]のラテックスからポリマー粉末を回収する際には、通常の方法、例えばラテックスに塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムのようなアルカリ土類金属の塩、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムのようなアルカリ金属の塩、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸のような無機酸及び有機酸を添加することで当該ラテックスを凝固した後、脱水乾燥する方法が採用できる。またスプレー乾燥法も採用できる。
【0047】
尚、本発明の合成樹脂材料には、さらに周知の熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止剤、滑剤等を適宜添加することも好ましい。
特に、ベース樹脂にゴム強化スチレン系樹脂を用いる場合には、フェノール系、イオウ系、リン系、ヒンダードアミン系の安定剤や、酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤、オルガノポリシロキサン、脂肪族炭化水素、高級脂肪酸と高級アルコールのエステル、高級脂肪酸のアミドまたはビスアミドおよびその変性体、オリゴアミド、高級脂肪酸の金属塩類等の内部滑剤、外滑剤等を添加することが好ましい。前記安定剤は、単独で又は2種以上混合して使用できる。
安定剤は、その一部を分散液の状態でこれら樹脂のラテックスあるいはスラリーに添加することもできる。
【0048】
本発明の合成樹脂材料は、ベース樹脂及び添加剤の粉末、ペレット等に対し、上記の安定剤や、滑剤、顔料等を必要に応じて配合し、バンバリミキサー、ロールミル、1軸押出し機、2軸押出し機などの一般的な溶融混練機により混練することができる。
そして、以上のように、tanδ及びHDTが調整された合成樹脂材料を用いて車両用内装材を成形する際の加工方法は、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、真空成形法等の公知の方法が採用でき、特にピラーガーニッシュやドアーウエスト等を成形する場合には、射出成形法を採用することが好ましい。
【0049】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。
【0050】
先ず、実施例および比較例で用いた原料の略号を以下に示す。
St:スチレン
αMSt:α−メチルスチレン
AN:アクリロニトリル
PMI:フェニルマレイミド
MMA:メチルメタクリレート
BA :ブチルアクリレ−ト
MAA:メタクリル酸
tDM:tert−ドデシルメルカプタン
CHP:クメンヒドロキシパーオキサイド
【0051】
<ゴム強化スチレン系樹脂[A]の合成>
(イ)グラフト共重合体[GP1]、[GP2]および[GP3]の合成
【0052】
撹拌機および冷却機付きの反応容器に窒素気流中で次の表1に示す物質を仕込んだ。
【0053】
【表1】
【0054】
反応缶を撹拌しながら窒素気流下で60℃まで昇温させ、60℃に到達後、表2に示す組成の混合物を連続的に4時間で滴下した。滴下終了後、さらに60℃で1時間撹拌を続け、重合を終了させてグラフト共重合体[GP1]〜[GP3]を得た。
【0055】
【表2】
【0056】
尚、使用したポリブタジエンは、平均粒径0.1μm、ゲル含有率90重量%のラテックスを酸基含有ラテックスで肥大させて0.45μmにしたものである。
また、使用したアクリル系ゴム重合体はブチルアクリレート99重量%とアリルアクリレート1重量%の共重合体で、平均粒径0.1μmのラテックスを酸基含有ラテックスで肥大させて0.4μmにしたものである。
【0057】
(ロ)スチレン系共重合体[FP1]〜[FP4]の合成
【0058】
撹拌機および冷却機付きの反応容器に窒素気流中で次の表3に示す物質を仕込んだ。
【0059】
【表3】
【0060】
反応缶を撹拌しながら窒素気流下で60℃まで昇温させ、60℃に到達後、表4に示す組成の混合物を連続的に6時間で滴下した。滴下終了後、さらに60℃で1時間撹拌を続け、重合を終了させてスチレン系共重合体[FP1]〜[FP4]を得た。
【0061】
【表4】
【0062】
(ハ)アクリル酸エステル樹脂の合成
撹拌機および冷却機付きの反応容器に窒素気流中で次の表5に示す物質を仕込んだ。
【0063】
【表5】
【0064】
反応缶を撹拌しながら窒素気流下で60℃まで昇温させ、60℃に到達後、表6に示す組成の混合物を連続的に6時間で滴下した。滴下終了後、さらに60℃で1時間撹拌を続け、重合を終了させてアクリル酸エステル樹脂[RP1]、[RP2]を得た。
【0065】
【表6】
【0066】
(ニ)ゴム強化スチレン系樹脂及びアクリル酸エステル樹脂含有樹脂(ラテックスブレンド)[A1]〜[A7]の調製
【0067】
以上の(イ)、(ロ)、(ハ)で得られたグラフト共重合体[GP1]〜[GP3]、スチレン系共重合体[FP1]〜[FP4]、並びにアクリル酸エステル樹脂[RP1][RP2]のラテックスを、表7に示す組成で均一に混合し、フェノール系の抗酸化剤を加え、塩化カルシウム水溶液で凝固、熱凝集させたのち、水洗、脱水、乾燥し、パウダー状のゴム強化スチレン系樹脂[A1]〜[A7]を得た。
【0068】
【表7】
【0069】
<実施例1〜11、参考例及び比較例1〜2の成形>
前記(ニ)で製造した樹脂、PP、PC、PA及びPBTならびに添加剤を表8に示すように配合し、さらにAO−20(旭電化(株)製酸化防止剤)0.5重量部とPEP−24G(旭電化(株)製酸化防止剤)0.5重量部、チタンホワイト(石原産業(株)製、CR−60)3重量部とカーボンブラック(三菱化学(株)製、#30)0.03重量部を添加して、スーパーミキサーにてブレンドし、40m/m押出機にてペレットを作製した。このペレットから150TON射出成形機にて、スクリュー回転数100rpm、ノズル設定温度260℃の条件で試験片(100mm×150mm×2mmの平板)及び物性に必要な試験片を成形した。また、HIC(d)を測定するため、図1に示す形状のピラーガーニッシュを360TON射出成形機にて、スクリュー回転数90rpm、ノズル設定温度260℃の条件で成形した。
【0070】
【表8】
【0071】
<測定>
(ホ)粘弾性スペクトルの測定(tanδ)
100mm×150mm×2mmの平板成形品から5mm×50mm×2mmの短冊を作成し、セイコウ電子(株)製DMS110を用いて、曲げモード、周波数100Hzのtanδを−60〜100℃の範囲で測定し、ピーク温度とtanδの値を測定した。
【0072】
(ヘ)耐熱変形性(HDT)
ASTMD648規格の18.6kg/cm2荷重の加熱変形温度で評価した[単位:℃]
【0073】
(ト)頭部傷害値(HIC(d))
図1に示す形状のピラーガーニッシュに対し、4.6Kg、外径165φのアルミの半球を米国規格FMVSSのダミーヘッドとみなして自由落下させ、6.67m/sの速度で衝突させる。ダミーヘッドのスキン部とみなされるアルミ球の表面には、硬度60、厚み13mmのポリウレタンシートが添着され、該アルミ球の重心位置に配置した3方向加速度センサーにより3方向加速度を測定し、1650Hz以上の雑周波数を取り除いた後、合成して加速度−時間変化をグラフ化し、このグラフより米国規格FMVSS201に記載された式に基づいて、23℃におけるHIC(d)を求めた。規格上、安全基準を満たすためにはHIC(d)の値が1000以下である必要がある。測定結果は、表9に示す。
【0074】
【表9】
PP:ポリプロピレン 日本ポリケム(株)製 @ノバテック
PC:ビスフェノールA系のポリカーボネート 重合度2200
PA:ポリアミド6 分子量17500
PBT:ポリブチレンテレフタレート 分子量27000
SIS:(株)クレハ製 スチレン−イソプレン−スチレン ブロックハイブラー@5127
水添SIS:(株)クレハ製 水添スチレン−イソプレン−スチレン ブロックハイブラー@7125
ノルボルネンゴム:CdF社製
NBR:ブタジエン-ニトリル ゴム(AN含有量35重量%)
【0075】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、優れた耐熱変形性を維持しつつ、耐衝撃性をより向上させ、安全基準を十分にクリアできる車両用内装材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、HIC(d)を測定するために成形したピラーガーニッシュである。
Claims (1)
- ゴム強化スチレン系樹脂がベース樹脂であり、損失正接(tanδ)のピーク高さが0.05以上で、且つピーク温度が12〜48℃の合成樹脂材料を用いて成形され、18.6kg/cm 2 荷重時の加熱変形温度(HDT)が78〜105℃であることを特徴とする耐衝撃性に優れた自動車のピラーガーニッシュ又はドアーウエストである車両用内装材。
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