JP4426133B2 - グラスラン - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車のドアパネルに装着されるグラスランに関し、そのドアベルトライン部との連接部に係るものである。
【０００２】
【従来の技術】
図７〜図９に示す如く、自動車のフロントドアのドアパネルに装着されるグラスラン１の押出し成形されたチャンネル部２と型成形されたドアベルトライン部３との連接部Ｃにおいて、両者を一体的に接着する方法として、先ずチャンネル部２の車外側側壁２ａの開口端から折り返し延びるモールリップ４が、付け根の稜線Ｒに沿い所定長さｌ切除され、その後該切除端面５に対し上記ドアベルトライン部３がその接合部を当接して金型成形により一体的に接着されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図８に示す如く、グラスラン１の押出し成形されたチャンネル部２のモールリップ４の付け根の稜線Ｒの位置は、ドアベルトライン部３のスキ隠しリップ３ａの先端位置に対して、１〜２ｍｍ程度車外側にズレている場合が多い。
そのため、上記チャンネル部２とドアベルトライン部３とをつなげた連接部Ｃにおいて、ドアガラスＧとのスキＳが一定でなくなりスキＳが大きく見えて外観を損なう問題があった。
また、連接部Ｃにおいてチャンネル部２とドアベルトライン部３とのつなぎ部分で、型成形材料を切り欠き部ではなくチャンネル部２のモールリップ４へかぶせるため、型成形材料がチャンネル部２へ接着せず外観を悪くする問題があった。
また、上記モールリップ４の付け根を切り欠いた狭小部に型成形によりドアベルトライン部３を一体成形したものであるから接合面積が小さく、そのため接着剥がれを生じ易いという問題があった。なお、図中の黒白の三角マークは型成形部と押出し成形部の境界を示す。
そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑みて、ドアベルトライン部との連接部においてドアガラスとのスキを一定にして外観の向上を図り、また補強を図ったグラスランを提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決しようとする手段】
かかる目的を達成するために本発明の構成は、図４〜図６に示したように、ドアパネルに装着されるグラスラン１の押出し成形された断面略コ字状のチャンネル部２と型成形されたＬ型のドアベルトライン部３との連接部Ｃにおいて、上記チャンネル部２の車外側側壁２ａの開口端から折り返し延びるモールリップ４が、付け根の稜線Ｒに沿い所定長さＬ切除５されると共に該切除端面５に沿い車外側側壁２ａに複数の横穴７を明けられ、その後該稜線Ｒに沿う切除端面５及び横穴７に対し上記ドアベルトライン部３が金型成形により、前記横穴７に型成形材料を埋めることで一体的に接着されたことを特徴とするグラスランである。
【０００５】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明する。図１は本発明の第１実施例を示し、１はドアパネルに装着されるグラスランで、押出し成形された断面略コ字状のチャンネル部２と型成形されたＬ型のドアベルトライン部３との連接部Ｃにおいて、チャンネル部２とドアベルトライン部３とが合わせ部Ｓで金型成形により接着されている。
【０００６】
上記金型成形による接着につき以下説明する。先ず図２に示す如く、上記チャンネル部２の車外側側壁２ａの開口端から折り返し延びるモールリップ４が、上記合わせ部Ｓの相当部位のリップ付け根の稜線Ｒに沿い所定長さｌ切除される。また、この切除端面５に上記ドアベルトライン部３の水平部３ａと交わる角部付近に、切欠き凹部６が形成される。その後、チャンネル部２がその切除端面５を金型内のドアベルトライン部３の接合部に金型で一体的に接着される。
【０００７】
上記金型成形の際、チャンネル部２の切欠き凹部６に型成形材料が埋まることでドアベルトライン部３の角部との接着力が強化される。また、切欠き凹部６にに向けてスキ隠しリップ３ｂをつなげるため、スキ隠しリップ３ｂと摺接するドアガラスＧとの間のスキが従来のように大きくならず一定となり、るのが防止され、外観が損なわれることがない。
【０００８】
図４〜図６は本発明の第２実施例を示し、チャンネル部２とドアベルトライン部３との連接部Ｃにおいて、チャンネル部２の切除端面５に沿い車外側側壁２ａに複数の横穴７（図４の丸孔７ａ、図５の長孔ｂ）が明けられ、金型成形時に切除端面５及び横穴７に対し上記ドアベルトライン部３が一体的に接着される。成形時に横穴７に成形材料が埋まることでドアベルトライン部３との接着部断面積が大きくなり接着力が強化され接着はがれが発生し難くなる。
【０００９】
【発明の効果】
本発明のグラスランは、チャンネル部とドアベルトライン部との連接部のチャンネル部の切除端面に沿う車外側側壁に明けた複数の横穴に、成形時に成形材が埋まることで接着力が増し接着はがれが発生し難くなるという特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のグラスランの第１実施例を示し、チャンネル部とドアベルトライン部との連接部の斜視図である。
【図２】同上のチャンネル部のモールリップの切除端面を示す斜視図である。
【図３】図１のＡ−Ａ線の断面図である。
【図４】本発明のグラスランの第２実施例を示し、チャンネル部のモールリップの切除端面を示す斜視図である。
【図５】同上第２実施例における他の実施例の斜視図である。
【図６】同上のＢ−Ｂ線の断面図である。
【図７】自動車ドアのガラスランの側面図である。
【図８】従来のガラスランのチャンネル部とドアベルトライン部との連接部の斜視図である。
【図９】同上のＡ−Ａ線の断面図である。
【符号の説明】
１ グラスラン
２ チャンネル部
２ａ 車外側側壁
３ ドアベルトライン部
４ モールリップ
５ 切除端面
６ 切欠き凹部
Ｃ 連接部
Ｒ 稜線

Claims (1)

1. ドアパネルに装着されるグラスランの押出し成形された断面略コ字状のチャンネル部と型成形されたＬ型のドアベルトライン部との連接部において、上記チャンネル部の車外側側壁の開口端から折り返し延びるモールリップが、付け根の稜線に沿い所定長さ切除されると共に該切除端面に沿い車外側側壁に複数の横穴を明けられ、その後該稜線に沿う切除端面及び横穴に対し、上記ドアベルトライン部が金型成形により、前記横穴に型成形材料を埋めることで一体的に接着されたことを特徴とするグラスラン。

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