JP2529376Y2 - 自動車用ドアガラスウエザストリップの端末構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、自動車ドアのベルトライン部に沿って取付
けるドアガラスウエザストリップに関するものである。

［従来技術］ 第１図に示すように、自動車ドアの本体上縁（ベルト
ライン部）にはこれに沿ってゴムまたは合成樹脂のドア
ガラスウエザストリップ４が取付けられる。

第４図に示すように、ドアガラスウエザストリップ
（以下、単にウエザストリップという）４はゴムまたは
合成樹脂の押出成形体で、ドア外板１のベルトライン部
11を覆うモール部41と、モール部41から下方へ伸びる脚
部42と、脚部42から車内方向へ伸びて先端がドアガラス
３の外面に当接するシールリップ43を備えており、脚部
42においてクリップ等でドア外板１に固定されている。

ところで、ドア外板１のベルトライン部11とドアフレ
ーム２との合せ部では、図示のような隙間Ｃが生じる。
ところがウエザストリップ４を単にカットして端末面と
したものでは、隙間Ｃが埋められずに残存し、外観的
に、またシール性の上でも好ましくない。

そこで、ウエザストリップの端末でモール部を延長し
て上記の隙間をシールし、あるいは更に延長したモール
部の先端に金属または硬質合成樹脂のエンドカバーを覆
嵌したものがある（実開昭63−28527号）。しかしなが
ら、延長モール部の先端と、ドア外板のベルトライン部
の上面との間に段差が生じ外観上、好ましくない。ま
た、エンドカバーを覆嵌すると延長モール部の先端部分
は弾性のない形状固定のものとなるから、ベルトライン
部との密着性が劣り、シール性を低下させる。

［本考案が解決しようとする課題］ 本考案は上記の実情に鑑み、ドア外板のベルトライン
部とドアフレームとの合せ部の上記隙間をシール性良好
に被覆し、かつ見栄のよいウエザストリップの端末構造
を提供することを課題とする。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、ウエザストリップのモール部の端末に、該
端末と同一の断面形状から先端方向へ厚さが徐々に薄く
なり、ベルトライン部に接する先端縁および外側縁部が
なだらかな面でベルトライン部の面と連なり、かつ、内
側縁部をドアフレームの端縁外面に沿う形状をなし、上
記の隙間を覆ってベルトライン部の面に圧接する端末モ
ール部を一体に接続したことを特徴とする。

接続方法としては、ウエザストリップの端部を金型内
にセットして端末に端末モール部を型成形し、あるいは
別に型成形された端末モール部をウエザストリップの端
末に接続剤で接着する等の手段がとられ得る。

［作用、効果］ ウエザストリップの端末は端末モール部により、段差
がなくなだらかにドア外板のベルトライン部の面に連な
り、かつ内側はドアフレームの端縁外面に沿っており、
端末の見栄がよく、かつ端末モール部によりドアフレー
ムとベルトライン部の合せ部隙間をシール性良好に被覆
する。

［実施例］ 本考案を、第１図に示すリヤドアのウエザストリップ
４の前部端末（Ａ部）に適用した実施例により説明す
る。

第２図および第３図に示すように、ウエザストリップ
４は車外側の側縁がドア外板１のベルトライン部11に弾
性的に圧接されるモール部41と、モール部41から下方へ
伸びる脚部42と、脚部42から車内方向へ伸びて先端がド
アガラス２の外面に圧接されるシールリップ43を備え、
内部に芯金44が埋設されている。このウエザストリップ
４は合成樹脂またはゴム材と芯金44とを一体押出成形
し、所定の長さにカットすることにより得られる。そし
て脚端に嵌着したクリップ５によりベルトライン部11の
内面側に固定される。

このウエザストリップ４の前部端末にはモール部41
に、これを延長する端末モール部41Aが接続してある。
端末モール部41Aは本体のモール部41と合致する断面形
状から先端に向けて徐々に厚さ（高さ）が小さくなり、
上面全体がゆるやかな傾斜面をなしてベルトライン部11
面に圧接する先端縁および外側縁部がなだらかにベルト
ライン部11面に連なっている。またドアフレーム２側の
内側縁部はトリム20を取付けたドアフレーム２の端縁外
面に沿うコーナ形状としてある。この端末モール部41A
は、ウエザストリップ４の端部を金型内にセットし、モ
ール部41の端末に型成形することにより形成される。

しかして、この端末モール部41Aによりドアフレーム
２とドア外板１のベルトライン部11とのつき合せ部に生
じる隙間Ｃ（第４図）が被覆される。また端末モール部
41Aはなだらかにベルトライン部11面に移行する形状で
あり、かつドアフレームのコーナ状の端縁と合致する形
状であるから見栄がよい。更に、端末モール部41Aは本
体のモール部41と同様に縁部で弾性的にベルトライン部
11面に圧接されるから、シール性良好に隙間Ｃを被覆す
る。

本考案のウエザストリップ端末構造は、リヤドアの前
端部のみならず、ウエザストリップ端末の前方および後
方におけるドア外板ベルトライン部とドアフレームとの
間の隙間のシールに適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の実施例を示すもので、第
１図はドアガラスウエザストリップを備えた自動車ドア
の正面図、第２図は第１図のＡ部の拡大斜視図、第３図
は第２図のIII−III線断面図、第４図は従来のドアガラ
スウエザストリップの第２図に対応する部分を示す図で
ある。 １……ドア外板 11……ベルトライン部 ２……ドアフレーム ３……ドアガラス ４……ドアガラスウエザストリップ 41……モール部 41A……端末モール部 42……脚部 43……シールリップ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自動車のドア外板のベルトライン部に沿っ
   て取付けられ、ベルトライン部を覆うモール部と、モー
   ル部から下方へ伸びてベルトライン部の内面に固着され
   る脚部と、脚部から車内方向に伸びてドアガラス外面に
   当接するシールリップを備えたドアガラスウエザストリ
   ップにおいて、モール部の端末に、該端末の同一断面形
   状から先端方向に向けて厚さが徐減してベルトライン部
   に接する先端縁および外側縁部がベルトライン部上面に
   なだらかな面で連なり、かつ内側縁部をドアフレームの
   端縁外面に沿う形状とした端末モール部を一体に接続
   し、端末モール部でドアフレームとベルトライン部との
   合せ部の隙間を被覆したことを特徴とする自動車用ドア
   ガラスウエザストリップの端末構造。