JP4422452B2 - 配線基板 - Google Patents
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(1) 前記焼結体が、結晶相として、さらに、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ジルコニア、CaZrO3及びCaSiO3からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有していること、
(2) 前記絶縁基板は、40〜400℃における熱膨張係数が4.5×10−6/℃以下、誘電率が6以下、抗折強度が170MPa以上であること、
(3) 前記絶縁基板は複数の絶縁層から形成されており、該絶縁層間にCu、Ag及びAuの群から選ばれる少なくとも1種を含有する内部配線層が形成されていること、
が好ましい。
上述したパッケージAなどに使用される本発明の配線基板は、以下の工程(A)〜(D)により製造される。
まず、SiO 2 を30〜55質量%、Al 2 O 3 を15〜40質量%、MgOを3〜25質量%及びB 2 O 3 を2〜15質量%含有し、さらに、ZnOを5質量%以上含有するとともに該ZnOとCaO、SrO、BaO及びZrO 2 の群から選ばれる少なくとも一種との合量が15質量%以下であるほう珪酸系ガラス粉末60〜99.5質量%と、コーディエライト粉末0.5〜20質量%と、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ジルコニア、CaZrO 3 、CaSiO 3 及び石英ガラスの群から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物粉末35質量%以下とからなる混合粉末を調製する。この混合粉末と有機バインダーおよび溶媒とを混合してスラリー、即ちシート成形用スラリーを作製する。
SiO2:30〜55重量%、特に35〜50質量%、
Al2O3:15〜40質量%、特に20〜35質量%、
MgO:3〜25質量%、特に5〜20質量%、
B2O3:2〜15質量%、特に4〜12質量%、
ZnO:5質量%以上
を満足するように含有し、さらに、CaO、SrO、BaO及びZrO2の群から選ばれる少なくとも一種を、前述した焼結体組成を満足するように、ZnOとの合量で15質量%以下、特に10質量%以下の範囲で含有することが望ましい。即ち、緻密な焼結体を得るために最適な軟化特性を得ると同時に、コーディエライト結晶相を効果的に析出せしめるためには、ほう珪酸系ガラス粉末の各成分の含有量が上記のような範囲内にあることが効果的である。ほう珪酸ガラス粉末の組成が、上記範囲から逸脱すると、1000℃以下の焼成温度にて、望ましい磁器特性を有する焼結体を得ることが困難となるおそれがある。
次いで、上記のスラリーをシート状に成形してグリーンシートを作製する。グリーンシートへの成形は、例えば、金型プレス、冷間静水圧プレス、射出成形、押出し成形、ドクターブレード法、カレンダーロール法、圧延法等により、行うことができ、目的とする絶縁基板X(絶縁層3)に合わせたシート形状に成形される。特にグリーンシートの作製には、ドクターブレード法が好適である。
上記のグリーンシートを、絶縁基板Xを構成する絶縁層3の数に合わせて積層圧着し、脱バインダーに引き続いて、700〜1000℃にて焼成を行う。
上記で得られた絶縁基板Xの表面に、薄膜形成法により、薄膜配線導体層1を備えた多層配線層Yを形成する。
例えば、蒸着源を適宜代え、絶縁基板Xの表面に、厚さが0.05〜0.5μmのTi膜を形成し、その上に、Wおよび/またはMoを含有し、厚みが0.1〜3μmの金属膜(例えばW−Ti膜、Mo−Ti膜)を形成し、さらにその上に、1〜10μmの厚みのCu,Ag,Au或いはAl膜を形成し、全体厚みが1.5〜15μmの積層金属膜を形成する。この積層金属膜上には、さらに、Cr膜を形成してもよい。
まず、表1に示した組成のガラス粉末A〜D(平均粒径は2μm)を準備した。
アルキメデス法により開気孔率を測定した。
(抗折強度)
焼結体を3mm×4mm×50mmに加工し、JIS R1601に準拠してオートグラフを用いて3点曲げ強度を測定した。
(誘電率)
焼結体をφ16mm、厚さ2mmに加工し、両面にIn−Gaペーストを塗布して電極とし、LCRメーターを用いて、測定周波数1MHzにおいて誘電率を測定した。
(表面粗さ及び気孔の面積率)
焼結体の焼き肌表面の表面粗さRa(JIS B0601)を表面粗さ計を用いて測定した。
さらに、焼結体を研磨し、#2000番の砥石を用いて仕上げた研磨面に関して、表面粗さRaを表面粗さ計を用いて上記と同様に測定し、また、研磨面のボイド率(気孔面積率)を金属顕微鏡写真からルーゼックス解析を行うことにより求めた。
(結晶相の同定)
焼結体中における結晶相をX線回折測定から同定し、ピーク強度の大きい順に表2に示した。
(熱膨張係数)
焼結体を2mm×2mm×18mmに加工し、10℃/分の速度で昇温しながら、レーザー干渉計にて寸法変化を測定することにより、40〜400℃における熱膨張係数を測定した。
B・・外部回路基板
X 絶縁基板
Y 多層配線層
1a,1b,1c;薄膜配線導体層
2;絶縁膜
3;絶縁層
4;半導体素子
5;電極端子
6;内部配線層
7;メタライズパッド
8;ビアホール導体
9;接続端子
Claims (4)
- 絶縁基板と、その表面に形成された薄膜配線導体層とを具備してなる配線基板において、
前記絶縁基板は、SiO 2 を30〜55質量%、Al 2 O 3 を15〜40質量%、MgOを3〜25質量%及びB 2 O 3 を2〜15質量%含有し、さらに、ZnOを5質量%以上含有するとともに該ZnOとCaO、SrO、BaO及びZrO 2 の群から選ばれる少なくとも一種との合量が15質量%以下であるほう珪酸系ガラス粉末60〜99.5質量%と、コーディエライト粉末0.5〜20質量%と、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ジルコニア、CaZrO 3 、CaSiO 3 及び石英ガラスの群から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物粉末35質量%以下とからなる混合粉末に、有機バインダー及び溶媒を混合してなるグリーンシートを焼成することにより得られ、構成元素としてSi、Al、Mg、B、Zn及びOを含有し、結晶相としてコーディエライト結晶相及びガーナイト結晶相を含有し、0.3%以下の開気孔率を有する焼結体から形成されており、
前記薄膜配線導体層は、Cu、Au、Ag及びAlの群から選ばれる少なくとも1種の導体を含有していることを特徴とする配線基板。 - 前記焼結体が、結晶相として、さらに、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ジルコニア、CaZrO3及びCaSiO3からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有している請求項1に記載の配線基板。
- 前記絶縁基板は、40〜400℃における熱膨張係数が4.5×10−6/℃以下、誘電率が6以下、抗折強度が170MPa以上である請求項1または2に記載の配線基板。
- 前記絶縁基板は複数の絶縁層から形成されており、該絶縁層間にCu、Ag及びAuの群から選ばれる少なくとも1種を含有する内部配線層が形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の配線基板。
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