JP4422452B2 - 配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、絶縁基板の表面に薄膜配線導体層が形成された配線基板に関し、特に、低抵抗導体である銀、銅、金と同時焼成が可能で、かつ高い熱放散性と高強度特性を有する絶縁基板を具備する配線基板に関するものである。
各種の電子機器等に使用されている配線基板は、例えば、アルミナ質セラミックス等によって形成された絶縁基板と、この絶縁基板の表面および/または表面に同時焼成されたメタライズ配線層とを有している。また、絶縁基板表面に低抵抗で微細なパターンの配線が可能な薄膜配線導体層を形成するには、例えば絶縁基板表面を研磨して平滑にした後、その表面に薄膜形成法により、Ti、Cr、W、Cuなどの金属からなる薄膜配線導体層とポリイミド等の有機高分子材料からなる絶縁膜を積層する方法が採用されている。
また、上記の配線基板を構成するアルミナ質セラミック製の絶縁基板は、その焼成温度が約1600℃と高温であるため、絶縁基板内部に形成されるメタライズ配線層としては、W、Mo等の高融点金属が用いられる。低融点のAg,Cu,Au等を用いると、焼成時に配線パターンが崩れてしまうからである。
ところで、アルミナ質セラミックスは、その誘電率が高く、このため、アルミナ質セラミック製絶縁基板を具備する配線基板は、信号遅延時間が長く、高速に信号を伝播させることができないという欠点がある。さらに、メタライズ配線層を構成する高融点金属は、その電気抵抗が高いので、同様に高速に信号を伝播させることが出来ない。
そこで、誘電率が低くかつ焼成温度が1000℃以下の低温焼成可能なガラスセラミックスを絶縁基板とし、電気抵抗の低いCu、Ag、Au等を用いて配線層を形成することが提案されている。
一方、シリコンを主体とする半導体素子に関して、近年、微細配線化、高速化が急速に進行しており、素子内部のトランジスタ間を接続する配線の微細化に伴い、配線の低抵抗化及び絶縁膜の低誘電率化が進められている。半導体素子の絶縁膜として、従来はSiOが用いられてきたが、この絶縁膜をさらに低誘電率化すると、その機械的特性が低下することが良く知られている。特に、非常に低い誘電率が得られる多孔質の絶縁膜では、機械的特性の低下が著しいものとなる。
そのため、このような低誘電率の絶縁膜を使用した半導体素子の熱応力による破損が懸念されている。例えば、このような半導体素子を、半導体素子収納用パッケージ上に実装(以下一次実装と称す)する際には、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなるアンダーフィル材を加熱硬化させるときに、素子とパッケージ間の熱膨張係数のミスマッチにより熱応力が発生し、また素子のON/OFFに伴う素子の発熱/冷却に伴っても熱応力が発生する。このような熱応力により、上記半導体素子の破損が生じるおそれがある。また、素子が大型化すると熱応力がそれに伴い大きくなるため、素子が破壊する危険性が増大することとなる。
従って、上記のような一次実装や素子のON/OFFに関わる熱応力を低減するために、パッケージの熱膨張係数をシリコンの熱膨張係数(2〜4×10−6/℃:40〜400℃)に合わせることが求められており、このような要求を満足するものとして、リチウム珪酸系等のガラスとSiO系のフィラーとの混合物を含むグリーンシート表面にCuの導体配線層を形成して1000℃以下で焼成して配線基板を作製することが提案されている(特許文献1参照)。
特開平10−212136号公報
しかしながら、特許文献1のように、絶縁基板をリチウム珪酸系等のガラスとSiO系のフィラーとを含むガラスセラミックスで構成した場合では、絶縁基板中に多量のボイドが存在し、基板表面の平滑性が損なわれてしまい、この結果、絶縁基板表面に形成する薄膜配線導体層の位置精度が低下し、微細配線化が困難となり、また、均一な厚みの薄膜配線導体層の形成も困難となり、さらには薄膜配線導体層の接着強度が低下するという問題を生じていた。
また、上記のガラスセラミック製絶縁基板は、熱膨張係数が8×10−6以上と未だシリコンの熱膨張係数に比して高く、一次実装に関わる熱応力が十分に低減されず、低誘電率の絶縁膜を使用した半導体素子の実装に際して、半導体素子の破壊を確実に防止するには、改善の余地がある。
さらには、ボイドにより絶縁基板表面の平滑性が損なわれる結果、高周波信号が主に通過する薄膜配線導体層界面の凹凸が大きくなり、高周波帯での配線抵抗が増加することから、導体損失が増大して高周波信号の伝送特性が悪くなるという問題もあった。
従って、本発明の目的は、微細かつ均一な厚みを有し、かつ高い接着強度を有する薄膜配線が絶縁基板表面に形成され、かつシリコンと近似した熱膨張係数と低い誘電率とを有する絶縁基板を備えた配線基板を提供することにある。
本発明によれば、絶縁基板と、その表面に配設された薄膜配線導体層とを具備してなる配線基板において、前記絶縁基板は、SiO を30〜55質量%、Al を15〜40質量%、MgOを3〜25質量%及びB を2〜15質量%含有し、さらに、ZnOを5質量%以上含有するとともに該ZnOとCaO、SrO、BaO及びZrO の群から選ばれる少なくとも一種との合量が15質量%以下であるほう珪酸系ガラス粉末60〜99.5質量%と、コーディエライト粉末0.5〜20質量%と、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ジルコニア、CaZrO 、CaSiO 及び石英ガラスの群から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物粉末35質量%以下とからなる混合粉末に、有機バインダー及び溶媒を混合してなるグリーンシートを焼成することにより得られ、構成元素としてSi、Al、Mg、B、Zn及びOを含有し、結晶相としてコーディエライト結晶相及びガーナイト結晶相を含有し、0.3%以下の開気孔を有る焼結体から形成されており、前記薄膜配線導体層は、Cu、Au、Ag及びAlの群から選ばれる少なくとも1種の導体を含有していることを特徴とする配線基板が提供される。
本発明の配線基板においては、
) 前記焼結体が、結晶相として、さらに、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ジルコニア、CaZrO及びCaSiOからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有していること、
) 前記絶縁基板は、40〜400℃における熱膨張係数が4.5×10−6/℃以下、誘電率が以下、抗折強度が170MPa以上であること、
) 前記絶縁基板は複数の絶縁層から形成されており、該絶縁層間にCu、Ag及びAuの群から選ばれる少なくとも1種を含有する内部配線層が形成されていること、
が好ましい。
本発明によって提供される配線基板においては、SiO を30〜55質量%、Al を15〜40質量%、MgOを3〜25質量%及びB を2〜15質量%含有し、さらに、ZnOを5質量%以上含有するとともに該ZnOとCaO、SrO、BaO及びZrO の群から選ばれる少なくとも一種との合量が15質量%以下であるほう珪酸系ガラス粉末60〜99.5質量%と、コーディエライト粉末0.5〜20質量%と、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ジルコニア、CaZrO 、CaSiO 及び石英ガラスの群から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物粉末35質量%以下とからなる混合粉末に、有機バインダー及び溶媒を混合してなるグリーンシートを焼成することにより得られ、構成元素としてSi、Al、Mg、B、Zn及びOを含有し、結晶相としてコーディエライト結晶相及びガーナイト結晶相を含有している焼結体により絶縁基板が形成されていることから、絶縁基板の熱膨張係数を低下させてシリコンの熱膨張係数に近似させることができ、半導体素子の一次実装等に際しての熱応力による半導体素子の破壊を有効に回避できると同時に、絶縁基板の誘電率を低下させ、信号伝播特性の向上(信号伝播速度の高速化)を達成することができる。
また、上記焼結体の開気孔率が0.3%以下であるため、ボイドの少ない絶縁基板表面に微細で低抵抗の薄膜配線導体層を形成することができ、高周波帯での配線抵抗の増大を回避し、導体損失の増大による高周波信号の伝送特性の悪化も抑制でき、さらには、薄膜配線導体層と絶縁基板との接着強度も高めることができる。
以下、本発明を、添付図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の配線基板からなる半導体素子収納用パッケージの断面構造を、これに実装される半導体素子と共に示す図であり、図2は、図1のパッケージの外部回路基板への実装構造を示す概略断面図である。
図1において、全体としてAで示すパッケージは、絶縁基板Xと、その表面に形成された多層配線層Yとから成る。
多層配線層Yは、薄膜配線導体層1と絶縁膜2との積層構造からなるものであり、薄膜配線導体層1と絶縁膜2とが交互に積層された構造を有している。即ち、薄膜配線導体層1は、絶縁基板Xの表面に形成された下層1a、絶縁膜2の膜間に形成されている中間層1b、上部の絶縁膜2の表面に形成されている表面層1cとを含み、下層1a、中間層1b及び表面層1cは、互いに導体層により電気的に接続されている。半導体素子4の電極端子5は、この多層配線層Yの最表面の薄膜配線導体層1cに実装(1次実装)接続されている。
また、絶縁基板Xは、複数の絶縁層3が積層された構造を有しており、絶縁層3の層間には、内部配線層6が形成されている。内部配線層6は、通常、Cu、Ag及びAuの群から選ばれる少なくとも1種の低抵抗金属を主成分として含有するものである。即ち、絶縁基板Xを多層化し、内部配線層6を形成することにより、配線の高密度化が可能となり、また内部配線層をCu、Ag、Auといった低抵抗金属にて形成することにより、高速な信号を低損失で伝送することができる。
また、パッケージAの裏面(即ち絶縁基板Xの裏面)には、メタライズパッド7が形成されており、このメタライズパッド7は、絶縁層3を貫通して延びているビアホール導体8を介して、内部配線層6及び多層配線層Yの下層の薄膜配線導体層1aに電気的に接続されている。また、メタライズパッド7には、図2にも示されているように、外部回路基板Bへ電気的に接続するための接続端子9が設けられており、この接続端子9により、外部回路基板B表面の配線導体10と電気的に接続されることによってパッケージAは外部回路基板Bに実装される。従って、このような実装構造において、パッケージAの表面に搭載された半導体素子4は、多層配線層Y(表面層、中間層及び下層の薄膜配線導体層1c、1b、1a)やビアホール導体8を介して電気的に接続されることとなる。
なお、通常、上記の電極端子5や接続端子9は、半田などのロウ材によって形成されることが望ましく、パッケージAが図1のようなBGA型パッケージの場合には、接続端子9は半田ボールによって形成される。
また、外部回路基板Bとしては、例えば、少なくとも有機樹脂を含む絶縁材料(具体的には、ガラス−エポキシ系複合材料)からなり、一般に、0〜150℃における線熱膨張係数が13〜20×10−6/℃の絶縁性のプリント基板等が用いられ、このプリント基板の表面に形成されている配線層10は、Cu、Au、Al、Ni、Pb−Snなどの金属導体からなっている。
本発明において、絶縁基板Xを形成している各絶縁層3は、構成元素としSi、Al、Mg、B及びOを含有する焼結体からなっており、この焼結体は結晶相として少なくともコーディエライト(MgAlSi18及びガーナイト(ZnAl を含有している。このコーディエライト結晶相は、焼結体の熱膨張係数と誘電率とを同時に低下させる効果があり、絶縁層3(絶縁基板X)の熱膨張係数をシリコンに近似させることができる。即ち、熱膨張係数をシリコンの熱膨張係数(2〜4×10−6/℃:40〜400℃)に近似させることにより、半導体素子4の一次実装や該素子4のON/OFF等に際しての熱膨張差に起因する熱応力による半導体素子4の破壊や破損を有効に回避できる。また、絶縁基板Xの誘電率を低下させることにより、信号伝播速度の高速化を実現できる。
また、絶縁層3を形成する上記焼結体は、開気孔率が0.3%以下、特に0.25%以下、最適には0.2%以下である。即ち、このようなボイドの少ない緻密な焼結体により絶縁層3を形成することにより、絶縁基板Xの表面を平滑にすることができ、その表面に微細で低抵抗の薄膜配線導体層1を形成することができ、高周波帯での配線抵抗の増大を回避し、導体損失の増大による高周波信号の伝送特性の悪化も抑制され、また、薄膜配線導体層1と絶縁基板Xとの接着強度も高めることができる。
例えば、配線幅75μm以下、特に50μm以下、配線間の間隔が75μm以下、特に50μm以下の微細な薄膜配線導体層1(特に下層の薄膜配線導体層1a)を均一な厚みで精度よく形成できる。絶縁基板Xの開気孔率が上記範囲を越えると、薄膜配線導体層1の位置精度が低下して、微細配線の形成が困難となるばかりか、絶縁基板Xの表面に形成される薄膜配線導体層1(下層a)の厚みや配線幅のばらつきが大きくなり、配線層内を伝送する信号のインピーダンス特性が悪化し、最悪の場合オープンやショート不良の原因となる。
本発明では、絶縁層3を形成する焼結体が、コーディエライト結晶相及びガーナイト結晶相以外の他の結晶相を含有していることもでき、例えば、アルミナ(Al)、ピネル(MgAl)、ムライト(3Al・2SiO)、フォルステライト(2MgO・2SiO)、エンスタタイト(MgSiO)、アノーサイト(CaAlSi)、スラウソナイト(SrAlSi)、セルジアン(BaAlSi)、ジルコニア(ZrO)、CaZrO及びCaSiOからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましく、このような他の結晶を含有することにより、各種の特性を向上させることができる。
例えば、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ZrO、CaZrO 及びCaSiOは、焼結体の抗折強度の向上に効果的であり、特に、アルミナ、フォルステライト、セルジアンの効果が高く、アルミナが最も抗折強度向上効果が高い。また、ムライト、エンスタタイト、アノーサイト及びスラウソナイトは、焼結体の熱膨張係数を低下させる効果があり、前述したコーディエライト結晶相の熱膨張係数低下効果を補足する上で効果的である。さらに、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト及びスラウソナイトは、焼結体の誘電率を低下させる効果がある。また、アルミナ、ZrO、CaZrO、CaSiOは、焼結体の耐薬品性を向上させる効果があるものであり、特にアルミナ及びCaZrOの効果が大きく、後述する薄膜配線導体層1の形成に使用する薬液による劣化を有効に回避できるという点で、これらは効果的である。
絶縁層3を形成する焼結体中には、本発明の目的を損なわない範囲において、上述したコーディエライト結晶相、ガーナイト結晶相及びその他の結晶相以外の金属酸化物結晶相が含有していても差し支えない。このような金属酸化物結晶相としては、SiO、CaMgSi、SrMgSi、BaMgSi、ZnO、ZnSiO、ZnAlSi18等が挙げられ、用途に合わせて選択できる。
かくして上述した焼結体からなる絶縁層3は、40〜400℃における熱膨張係数が4.5×10−6/℃以下、特に4.0×10−6/℃以下に調整されていることが望ましく、その熱膨張係数を上記範囲内とすることにより、シリコンの熱膨張係数(2〜410−6/℃:40〜400℃)と絶縁基板Xの熱膨張係数を近似させることができ、1次実装や半導体素子4のON/OFFにおける熱応力を従来の配線基板を用いた場合よりも著しく低減させることが可能となり、近年の機械的特性の低下したシリコンチップの1次実装信頼性等を確保することが可能となる。
また、上述した焼結体からなる絶縁層3(絶縁基板X)は、誘電率が6以下であり、かつ抗折強度が170MPa以上、特に200MPa以上に調整されていることが望ましい。
さらに、環境への影響、耐薬品性、耐水性、薄膜配線導体層との接着強度の向上等の点で、上記焼結体中のアルカリ金属酸化物およびPbOの含有量が、それぞれ、0.1質量%以下、特に0.01質量%以下に抑制されていることが望ましい。
また、本発明においては、絶縁基板X(絶縁層3)の開気孔だけでなく閉気孔も低減することが可能であり、例えば、焼成後に絶縁基板X表面の研磨加工を行うことにより、研磨面の表面粗さRa(JIS B0601)を0.1μm以下、特に0.07μm以下、最適には0.05μm以下とし、研磨面に存在する気孔の面積率を10%以下、特に8%以下、最適には5%以下とすることが好ましく、このような研磨面上に薄膜配線導体層1(下層1a)を形成することにより、該層1の微細化、低抵抗化、接着強度の向上などを一層効果的に実現することができる。
一方、絶縁基板X表面の研磨工程を省いて生産性を高め(即ち、研磨を行わず、焼肌面上に直接薄膜配線導体層1を形成する)、工程を簡略化するためには、絶縁基板Xの焼肌面での表面粗さ(Ra)が1.0μm以下、特に0.7μm以下であることが望ましい。
本発明において、多層配線層Yにおける薄膜配線導体層1は、信号伝播速度の高速化の観点から、Cu、Ag、Au、Alの群から選ばれる少なくとも1種の低抵抗金属を含む低抵抗導体層であることが必要であるが、それ以外の導体成分としてTi、W、Mo、Cr、Ni、Ta、Snの群から選ばれる少なくとも1種の金属層が、上記の低抵抗導体層に積層された構造からなることが望ましい。
特に、薄膜配線導体層1のうち、絶縁基板Xの表面に直接形成される下層1aは、絶縁基板Xとの接着強度を高めるために0.1〜3μm、特に0.3〜1.5μmの厚みのWもしくはMoを含有する金属層を介して、Cu等からなる低抵抗導体層が絶縁基板X表面に形成された構造となっていることが好ましい。かかる金属層は、Wおよび/またはMoを50重量%以上、特に70重量%以上含有することが望ましく、特にTiとの合金層からなることが望ましい。また、絶縁基板X表面との接着強度をさらに高めるためには、絶縁基板Xの表面に、厚さが0.05〜0.5μmのTi層を設け、このTi層上に、上記W,Mo含有の金属層を介して、Cu等の低抵抗導体層が1〜10μmの厚みで形成され、全体厚みが1.5〜15μmの範囲となっていることが望ましい。また、絶縁膜2との密着性を高める上で、絶縁膜と接触する表面にCr層を形成することもできる。
さらに薄膜配線導体層1のうち、中間層1b及び表面層1cは、Cu等の低抵抗導体層が1〜10μmの厚みを有し、この低抵抗導体層に上記の金属層が積層された構造を有するが、特に、低抵抗導体層と絶縁膜2との間にCr層を介在させることによって絶縁膜との接着力を高めることができる。このような中間層1b及び表面層1cの全厚みは1.5〜15μmが適当である。
尚、多層配線層Yにおける絶縁膜2としては、ポリイミド系、エポキシ系の有機高分子材料などが用いることができるが、とりわけ、誘電率が低く、誘電損失が低い点でポリイミド系有機高分子材料を用いることが望ましい。なお、この絶縁膜2の厚みは、それぞれ、5〜100μm、特に10〜50μmであることが望ましい。
(配線基板の製造方法)
上述したパッケージAなどに使用される本発明の配線基板は、以下の工程(A)〜(D)により製造される。
工程(A):
まず、SiO を30〜55質量%、Al を15〜40質量%、MgOを3〜25質量%及びB を2〜15質量%含有し、さらに、ZnOを5質量%以上含有するとともに該ZnOとCaO、SrO、BaO及びZrO の群から選ばれる少なくとも一種との合量が15質量%以下であるほう珪酸系ガラス粉末60〜99.5質量%と、コーディエライト粉末0.5〜20質量%と、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ジルコニア、CaZrO 、CaSiO 及び石英ガラスの群から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物粉末35質量%以下とからなる混合粉末を調製する。この混合粉末と有機バインダーおよび溶媒とを混合してスラリー、即ちシート成形用スラリーを作製する。
ち、上記のガラス粉末コーディエライト粉末及び金属酸化物粉末の混合粉末を使用することにより、ガラスの軟化流動によりフィラーの最配列が効率よく行われ、より低温で、より短時間での焼成により、気孔の少ない緻密な燒結体を得ることができる。なお、焼結を均一に行うために、上記ほう珪酸系ガラス粉末および金属酸化物粉末の粒径は、0.5〜10μm、特に0.8〜7μm、さらには1〜5μmの範囲内であることが好ましい。
例えば、ほう珪酸系ガラス粉末の量が上記範囲よりも少量であると、1000℃以下の低温で焼結体を緻密化することができなくなるためであり、逆に上記範囲よりも多量に使用すると、焼成時に焼結体がガラスの流動により原形を保てなくなる。
また、上記ほう珪酸系ガラス粉末中には、SiO、Al、MgO及びBを構成成分として含有するが、これら構成成分のうち、SiO、Bは、ガラス形成酸化物でありこれらの成分がないとガラスとならず、また、SiO、Al、MgOは、コーディエライト結晶相をガラスから析出させ、より低い熱膨張係数と誘電率とを得るために有効な成分である。さらに、Bは、ガラスの軟化点を下げ、酸化物粉末の量を増加させ、抗折強度を向上させるために効果的な成分である。
したがって、混合粉末の調製に用いる上記ほう珪酸系ガラス粉末は、その組成として、各構成成分を、少なくとも
SiO:30〜55重量%、特に35〜50質量%、
Al:15〜40質量%、特に20〜35質量%、
MgO:3〜25質量%、特に5〜20質量%、
:2〜15質量%、特に4〜12質量%、
ZnO:5質量%以上
を満足するように含有し、さらに、CaO、SrO、BaO及びZrOの群から選ばれる少なくとも一種を、前述した焼結体組成を満足するように、ZnOとの合量で15質量%以下、特に10質量%以下の範囲で含有することが望ましい。即ち、緻密な焼結体を得るために最適な軟化特性を得ると同時に、コーディエライト結晶相を効果的に析出せしめるためには、ほう珪酸系ガラス粉末の各成分の含有量が上記のような範囲内にあることが効果的である。ほう珪酸ガラス粉末の組成が、上記範囲から逸脱すると、1000℃以下の焼成温度にて、望ましい磁器特性を有する焼結体を得ることが困難となるおそれがある。
なお、ほう珪酸系ガラス粉末中ZnO、CaO、SrO、BaOは、ほう珪酸系ガラスの軟化挙動を制御しつつ、かつ例えば、ガーナイト結晶相、アノーサイト結晶相、スラウソナイト結晶相、セルジアン結晶相等をガラス中から析出させ、焼結体特性を制御するために有利な成分である。さらに、CaO、ZrOは、焼結体の耐薬品性を向上させるために特に効果的な成分であり、特にZrOは、核形成剤としてガラスの結晶化を促進し、より高い抗折強度を得る上で有利な成分である。
一方、コーディエライト粉末は、既に述べたように、シリコンと近似した熱膨張係数と低い誘電率とを同時に達成するための必須成分であり、前記ガラス粉末と組み合わせることにより、ガラス粉末中からコーディエライト粉末を核として、より多くのコーディエライト結晶相を析出させることが可能となる。即ち、少ないコーディエライト粉末添加量にて、より低い熱膨張係数とより低い誘電率とを実現でき、前記金属酸化物粉末の添加量の許容範囲を増加させることができ、焼結体の特性制御、特に抗折強度の向上が容易に達成できる。例えば、コーディエライト粉末の量が0.5質量%よりも少ないと、焼結体の熱膨張係数をシリコンと近似した値にまで低下させることが困難となり、逆に20質量%よりも多いと1000℃以下の低温で焼結体を緻密化することができなくなる。
また、上記のほう珪酸系ガラス粉末及びコーディエライト粉末と組み合わせで使用し得る前記金属酸化物粉末は、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ZrO、CaZrO、CaSiO及び石英ガラスの群から選ばれる少なくとも一種であり、既に述べたように、これらの金属酸化物は、その種類に応じて、焼結体の抗折強度の向上(アルミナ、フォルステライト、セルジアン)、焼結体の熱膨張係数低下効果(ムライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト)、焼結体の低誘電率化(ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、石英ガラス)、あるいは、焼結体の耐薬品性向上効果(アルミナ、ZrO、CaZrO、CaSiO)などを有するものである。これらの金属酸化物粉末は、あまり多量に使用されると、1000℃以下の低温で焼結体を緻密化することができなくなるため、35質量%以下、特に30質量%以下の範囲内で使用されることが好適となる。
上記の混合粉末を、それ自体公知の有機バインダー(例えばポリビニルアルコールなど)および溶媒(例えばイソプロピルアルコールなど)と混合して適度な粘度の成形用のスラリーが調製される。
工程(B):
次いで、上記のスラリーをシート状に成形してグリーンシートを作製する。グリーンシートへの成形は、例えば、金型プレス、冷間静水圧プレス、射出成形、押出し成形、ドクターブレード法、カレンダーロール法、圧延法等により、行うことができ、目的とする絶縁基板X(絶縁層3)に合わせたシート形状に成形される。特にグリーンシートの作製には、ドクターブレード法が好適である。
工程(C):
上記のグリーンシートを、絶縁基板Xを構成する絶縁層3の数に合わせて積層圧着し、脱バインダーに引き続いて、700〜1000℃にて焼成を行う。
脱バインダーに先立っては、上記グリーンシートに、ビアホール導体8を形成するための貫通穴をパンチングやレーザー加工法などにより形成し、その貫通穴内に、Cu、Ag、Auの群から選ばれる少なくとも一種以上を主成分として含有する導体ペーストを充填する。また、この導体ペーストをスクリーン印刷法やグラビア印刷法等によって、メタライズパッド7のパターンを形成する。また、絶縁基板Xの内部に位置する絶縁層3に相当するグリーンシートについては、その表面に、上記導体ペーストを用いて、上記と同様にして、内部配線層6に対応するパターンを形成しておく。
なお、メタライズパッド7や内部配線層6に対応する導体パターンの作製は、上記印刷法に限定されるものではなく、金属箔のエッチング等により形成された配線パターンを表面に備えた転写フィルムを前記グリーンシート表面に転写することによって形成することもできる。
脱バインダーは、成形のために配合したバインダー成分を除去するものであり、導体材料としてAg、Auが使用されている場合には、大気雰囲気中で500℃前後に加熱することにより行われ、導体材料としてCuが使用されている場合には、酸化を避けるため、水蒸気を含有する窒素雰囲気中で700℃前後に加熱することにより行われる。
脱バインダーに引き続いて行われる焼成は、酸化性雰囲気または非酸化性雰囲気中で700〜1000℃の温度で行われ、これにより、開気孔率が0.3%以下、特に0.2%以下、最適には0.1%以下の焼結体からなる絶縁基板Xが得られる。焼成時間は、通常、0.2時間〜10時間であり、得られる絶縁基板Xの焼肌面の表面粗さ(Ra)は、1.0μm以下、特に0.7μm以下である。例えば、焼成温度が700℃より低い温度で焼成が行われたり、焼成時間が0.2時間より短いと、焼結体を緻密化することができず、開気孔率が0.3%を超えてしまうおそれがあり、逆に焼成温度が1000℃を越えるか、焼成時間が10時間より長いと、焼結体中のボイドが再度多くなってしまう。
なお、導体材料としてCuが使用されている場合には、酸化を防止するため、窒素、窒素/水蒸気混合、窒素/水素混合雰囲気などの非酸化性雰囲気中で焼成が行われる。
工程(D):
上記で得られた絶縁基板Xの表面に、薄膜形成法により、薄膜配線導体層1を備えた多層配線層Yを形成する。
尚、この薄膜形成法を利用した多層配線層Yに先立っては、必要により、この層を形成すべき絶縁基板Xの表面を研磨し、その表面粗さ(Ra)を0.1μm以下、特に0.07μm以下、最も好適には0.05μm以下とし、その研磨面に存在する気孔の面積率を10%以下、特に8%以下、最適には5%以下とし、その平滑性を高めておくのがよい。ただし、この研磨工程を省略し、絶縁基板Xの焼肌面に多層配線層Yを直接形成することも可能である。
薄膜形成法を利用した多層配線層Yの形成は、以下のようにして行われる。
(1)絶縁基板Xの上面の全面に、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法等の薄膜形成法を利用して、薄膜配線導体層1cを形成する。
例えば、蒸着源を適宜代え、絶縁基板Xの表面に、厚さが0.05〜0.5μmのTi膜を形成し、その上に、Wおよび/またはMoを含有し、厚みが0.1〜3μmの金属膜(例えばW−Ti膜、Mo−Ti膜)を形成し、さらにその上に、1〜10μmの厚みのCu,Ag,Au或いはAl膜を形成し、全体厚みが1.5〜15μmの積層金属膜を形成する。この積層金属膜上には、さらに、Cr膜を形成してもよい。
次いで、上記の積層金属膜上に、感光性フォトレジストを一面に塗布する。そして周知のフォトリソグラフィー技術によりエッチングマスクを作成し、積層金属膜の一部を酸性エッチング液、あるいは反応ガス(CCl、BCl)を用いた反応性イオンドライエッチングにより、不要部を除去して所定パターンの薄膜配線導体層1a(下層)を得、エッチングマスクを剥離により除去する。
(2)次に、薄膜配線導体層1aの上に、ポリイミド系などの有機高分子絶縁材料からなる絶縁膜2を形成する。例えば、有機高分子材料のポリマー溶液を配線基板X上面にスピンコーティング法などによって均一に塗布し、有機高分子材料が硬化する温度に加熱する。
(3)次に、上述のような周知のフォトリソグラフィー技術を用いて上下の薄膜配線導体層を接続するための接続用スルーホールを形成する。
以上の(1)(2)(3)の工程を繰り返し実施することによって、所定の複数層の薄膜配線導体層1b、1c(中間層、表面層)および絶縁膜2を形成することができ、これによって本発明の配線基板を備えたパッケージAを作製することができる。尚、薄膜配線導体層1b、1cに際しては、金属源を適宜代えて、先に述べた積層構成の配線導体層とすればよい。
なお、このパッケージAには、適宜外部回路基板Bと電気的に接続するための接続端子9を取り付け、また、シリコンなどの半導体素子4を、上面の薄膜配線導体層1c(表面層)に、半導体素子4の電極端子が接続されるように位置合わせし、周知のフリップチップ接続法により半田などによって実装される。
以下のようにして評価用の多層配線基板を作製した。
まず、表1に示した組成のガラス粉末A〜D(平均粒径は2μm)を準備した。
Figure 0004422452
上記ガラスに対して、表2に示すコーディライト粉末及び金属酸化物粉末を混合し、メタクリル酸系の有機バインダー及び溶媒としてトルエンを加えてスラリーを調製し、このスラリーを用いてドクターブレード法によって成形体を作製し、この成形体を窒素/水蒸気雰囲気中、750℃、2時間の熱処理により脱バインダー処理した後、窒素雰囲気中で表2の条件で焼成して絶縁基板用の焼結体を作製した。得られた焼結体について、以下のようにして物性等の測定を行い、結果を表2に示した。
(開気孔率)
アルキメデス法により開気孔率を測定した。
(抗折強度)
焼結体を3mm×4mm×50mmに加工し、JIS R1601に準拠してオートグラフを用いて3点曲げ強度を測定した。
(誘電率)
焼結体をφ16mm、厚さ2mmに加工し、両面にIn−Gaペーストを塗布して電極とし、LCRメーターを用いて、測定周波数1MHzにおいて誘電率を測定した。
(表面粗さ及び気孔の面積率)
焼結体の焼き肌表面の表面粗さRa(JIS B0601)を表面粗さ計を用いて測定した。
さらに、焼結体を研磨し、#2000番の砥石を用いて仕上げた研磨面に関して、表面粗さRaを表面粗さ計を用いて上記と同様に測定し、また、研磨面のボイド率(気孔面積率)を金属顕微鏡写真からルーゼックス解析を行うことにより求めた。
(結晶相の同定)
焼結体中における結晶相をX線回折測定から同定し、ピーク強度の大きい順に表2に示した。
(熱膨張係数)
焼結体を2mm×2mm×18mmに加工し、10℃/分の速度で昇温しながら、レーザー干渉計にて寸法変化を測定することにより、40〜400℃における熱膨張係数を測定した。
また、表2における各混合粉末を用いて、ドクターブレード法により厚み300μmのグリーンシートを作製し、このシートにビアホールを形成し、銅を主成分とするメタライズペーストをスクリーン印刷法に充填し、さらにメタライズパッドのパターンをスクリーン印刷で塗布した。
そして、メタライズペーストが塗布、充填されたグリーンシートをスルーホールの位置合わせを行いながら6枚積層し圧着した。この積層体を窒素/水蒸気中、750℃、2時間の条件で熱処理して脱バインダーを行った後、表2と同じ条件で焼成して配線基板を作製した。
また、上記配線基板の絶縁基板表面に、真空蒸着法によって、Ti層を0.2μmの厚さで形成した後、TiWからなる金属層を厚み10μmで形成した後、Cu層を3μmの厚みで形成した。なお、TiWの合金層中のW含有量は90重量%である。
その後、この薄膜金属層に感光性フォトレジストを一面に塗布し、フォトリソグラフィー技術によりエッチングマスクを作成し、薄膜層の一部を酸性エッチング液により不要部の薄膜を除去して、大きさが1×1mmの評価用パッドを形成した。
そして、このパッドに対して、Cuからなるピンを半田付けして、−40℃と125℃の各温度に制御した恒温槽に配線基板を15分/15分の保持を1サイクルとして100サイクルの熱サイクルを施した後に、このピンを垂直に引き上げ、半田もしくは薄膜金属層が離れた時の強度を薄膜金属層の接着強度として評価し、その結果を表2に示した。なお、接着強度は22.5MPa以上を合格とした。
Figure 0004422452
表2の結果から明らかなように、本発明の試料No.1〜4、6〜10、13〜18、21〜24では、40〜400℃における熱膨張係数が5×10−6/℃以下、誘電率が7以下、抗折強度が150MPa以上となり、かつ表面粗さ(Ra)が1.0μm以下、研磨面の表面粗さが0.1μm以下、研磨面の気孔の面積率が10%以下を示す良好な絶縁基板が得られ、その結果、熱サイクル後においても薄膜配線導体層に相当する金属層の接着強度が22.5MPa以上と高い接着強度が得られた。
それに対して、ガラス粉末の量が99.5質量%よりも多い試料No.5では、焼結体が原形を保つことができず評価可能な試料を得ることができなかった。
また、ガラス粉末の量が60質量%よりも少ない試料No.11、さらに、コーディエライト粉末が20質量%よりも多い試料No.12では、1000℃以下の焼成で緻密な焼結体を得ることができなかった。
試料No.19、20は、コーディエライト粉末を含有しない場合であるが、いずれの試料も40〜400℃における熱膨張係数が高くなった。
さらに、ガラス粉末としてMgOを含まないガラスDを用いた試料No.25、26では、いずれの試料も40〜400℃における熱膨張係数が高くなった。
本発明の配線基板からなる半導体素子収納用パッケージの断面構造を、これに実装される半導体素子と共に示す図である。 図1のパッケージの外部回路基板への実装構造を示す概略断面図である。
符号の説明
A・・パッケージ
B・・外部回路基板
X 絶縁基板
Y 多層配線層
1a,1b,1c;薄膜配線導体層
2;絶縁膜
3;絶縁層
4;半導体素子
5;電極端子
6;内部配線層
7;メタライズパッド
8;ビアホール導体
9;接続端子

Claims (4)

  1. 絶縁基板と、その表面に形成された薄膜配線導体層とを具備してなる配線基板において、
    前記絶縁基板は、SiO を30〜55質量%、Al を15〜40質量%、MgOを3〜25質量%及びB を2〜15質量%含有し、さらに、ZnOを5質量%以上含有するとともに該ZnOとCaO、SrO、BaO及びZrO の群から選ばれる少なくとも一種との合量が15質量%以下であるほう珪酸系ガラス粉末60〜99.5質量%と、コーディエライト粉末0.5〜20質量%と、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ジルコニア、CaZrO 、CaSiO 及び石英ガラスの群から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物粉末35質量%以下とからなる混合粉末に、有機バインダー及び溶媒を混合してなるグリーンシートを焼成することにより得られ、構成元素としてSi、Al、Mg、B、Zn及びOを含有し、結晶相としてコーディエライト結晶相及びガーナイト結晶相を含有し、0.3%以下の開気孔を有る焼結体から形成されており、
    前記薄膜配線導体層は、Cu、Au、Ag及びAlの群から選ばれる少なくとも1種の導体を含有していることを特徴とする配線基板。
  2. 前記焼結体が、結晶相として、さらに、アルミナ、スピネル、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ジルコニア、CaZrO及びCaSiOからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有している請求項に記載の配線基板。
  3. 前記絶縁基板は、40〜400℃における熱膨張係数が4.5×10−6/℃以下、誘電率が以下、抗折強度が170MPa以上である請求項1または2に記載の配線基板。
  4. 前記絶縁基板は複数の絶縁層から形成されており、該絶縁層間にCu、Ag及びAuの群から選ばれる少なくとも1種を含有する内部配線層が形成されている請求項1乃至のいずれかに記載の配線基板。
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