JP2002193691A - 低誘電率セラミック焼結体及びその製造方法、並びにそれを用いた配線基板 - Google Patents

低誘電率セラミック焼結体及びその製造方法、並びにそれを用いた配線基板

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JP2002193691A JP2000396296A JP2000396296A JP2002193691A JP 2002193691 A JP2002193691 A JP 2002193691A JP 2000396296 A JP2000396296 A JP 2000396296A JP 2000396296 A JP2000396296 A JP 2000396296A JP 2002193691 A JP2002193691 A JP 2002193691A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金、銀、銅といった低融点、低抵抗導体と焼成
可能で、かつ低誘電率を有し、高周波信号の遅延時間を
短縮できる低誘電率セラミック焼結体を得る。 【解決手段】絶縁基板1と、配線回路層2とを具備する
配線基板を作製するに当たり、ガラス粉末と、焼成時に
気体を発生させる非酸化物系セラミック粉末および/ま
たは金属粉末を含有するセラミック組成物を成形、焼成
して表面にガラス層を形成することによって低誘電率セ
ラミック焼結体の開気孔率を1%以下、閉気孔率を5%
以上とする比誘電率が5以下に低誘電率化が達成でき、
かつ低抵抗導体との同時焼成が可能となることから、信
号遅延時間の短縮、寄生容量の低減ができ、高周波信号
を効率良く伝達できる配線基板が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子収納用
パッケージ、多層配線基板等に適用される配線基板等に
好適に用いられる低誘電率セラミック焼結体とその製造
方法と、銀、銅、金などの低抵抗金属と同時焼成が可能
で、かつ誘電率が低い信号遅延を低減できる配線基板に
関する。
【0002】
【従来技術】従来より、セラミック多層配線基板として
は、アルミナ質焼結体からなる絶縁基板の表面または内
部にタングステンやモリブデンなどの高融点金属からな
る配線回路層が形成されたアルミナ配線基板が最も普及
している。
【0003】しかし、最近の急速な情報通信技術の発達
に伴い、使用される周波数帯域はますます高周波に移行
しつつある。このような、高周波の信号の伝送を行う配
線基板においては、高周波信号を遅延なく伝送するため
や、寄生容量等によるノイズの発生を低減するために、
配線回路層を形成する導体の抵抗が小さいことと、絶縁
層を形成する絶縁基板の誘電率が低いことが要求され
る。
【0004】ところが、従来のアルミナ配線基板では、
焼成温度が1600℃程度と高いため、その導体には高
融点金属であるタングステン(W)や、モリブデン(M
o)などが用いられるが、これらの配線導体は導体抵抗
が大きく、さらにアルミナの誘電率も9程度と高く、信
号遅延が大きいことから、W、Moなどの金属に代えて
銅、銀、金などの低抵抗金属を導体として使用し、さら
に絶縁層の誘電率を低くすることが要求されている。
【0005】このような低抵抗金属からなる配線回路層
は、アルミナと同時焼成することが不可能であるため、
最近では、ガラス、またはガラスとセラミックスとの複
合材料からなる、いわゆるガラスセラミックスを絶縁基
板として用いた配線基板が開発されつつある。
【0006】例えば、特公平4−12639号公報のよ
うに、ガラスにSiO2系フィラーを添加し、銅、銀、
金などの低抵抗金属からなる配線層と900〜1000
℃の温度で同時焼成した多層配線基板や、特開昭60−
240135号公報のように、ホウケイ酸亜鉛系ガラス
に、Al23、ムライトなどのフィラーを添加したもの
を低抵抗金属と同時焼成したものなどが提案されてい
る。その他、特開平5−298919号公報には、ムラ
イトやコージェライトを結晶相として析出させたガラス
セラミック材料も提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のガラスセラミック材料においては、金、銀、銅を同
時焼成にて配線を形成する導体として使用できるもの
の、その誘電率は5〜8程度であり、さらなる信号遅延
の低減、寄生容量の低減のためには、誘電率は5以下で
あることが要求される。
【0008】しかし、緻密なセラミック系材料における
誘電率の最低値は溶融シリカの3.8であり、従来のガ
ラスとセラミックフィラーの組み合わせによって誘電率
を5以下とすることは困難であった。
【0009】そこで、誘電率を5以下にする方法とし
て、特開平4−76982号公報のように、中空ガラス
を用いて焼結体中に気孔を導入する方法が提案されてい
る。しかしながら、シラスバルーン等の中空ガラスを用
いると、通常のボールミル混合では中空ガラスが粉砕さ
れるためボールを除去する必要があったり、また中空ガ
ラスは高価である等の問題や、通常の原料粉末と、著し
く比重の低い中空ガラスのような原料粉末とを混合する
と、均一に混合することや、成形が非常に困難となる等
の問題があった。
【0010】一方、焼結体中に気孔を導入する方法とし
ては、樹脂球や分相ガラス等を用いて気孔を導入する方
法が特開平11−116333号等に提案されている
が、発泡の制御が難しく、安定した特性が得られにく
く、配線基板用途としては歩留りが低いという問題があ
った。そこで、特開昭60−264374号公報のよう
に、アルミナ粉末を含侵固着させたガラス繊維から成る
保護層を配置した耐熱性型枠を用いて、発泡性セラミッ
クス原料混合物を焼成する方法が提案されている。しか
しながら、耐熱性型枠等を用いて焼成する方法では、大
量生産に不向きであったり、型枠によるコストが増加し
たりするため、配線基板の製造方法としては大きな問題
がある。
【0011】従って、本発明は、誘電率が低く、また
金、銀、銅などの低抵抗金属と同時焼成が可能な低誘電
率セラミック焼結体とその製造方法と、誘電率が低い信
号遅延を低減できる配線基板を提供することを目的とす
るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、非酸化
物系セラミック粉末および/または金属粉末と、ガラス
粉末とを、気体を発生するように組み合わせ、この組成
物を用いて成形、焼成することによって、焼結体に閉気
孔が効率的に形成される結果、低誘電率化を図ることが
できることを見いだし、本発明に至った。
【0013】即ち、本発明の低誘電率セラミック焼結体
は、ガラス相と、少なくとも非酸化物系結晶相および/
または金属相とを含み、開気孔率が1%以下、閉気孔率
が5%以上の焼結体からなり、該焼結体の少なくとも表
面がガラス層で被覆されており、且つ誘電率が5以下で
あることを特徴とするものである。なお、前記焼結体表
面のガラス層の厚みは平均で5μm以上であることが望
ましい。
【0014】なお、前記非酸化物系結晶相は、AlN、
Si34、SiC、BN、TiN、TiCの群から選ば
れる少なくとも1種からなること、また前記金属相は、
Cu、Ag、W、Mo、Al、Cr、Niの群から選ば
れる少なくとも1種からなることが気孔の形成を図る上
で望ましい。
【0015】また、上記の低誘電率セラミック焼結体の
製造方法は、ガラス粉末と、焼成時に気体を発生する非
酸化物系セラミック粉末および/または金属粉末とを含
有するセラミック組成物を所定形状に成形した後、該成
形体を焼成温度で加熱して成形体から気体を発生させつ
つ焼結させるとともに、前記ガラス粉末によって焼結体
の表面に、ガラス層を形成することを特徴とするもので
ある。
【0016】なお、ガラス粉末と非酸化物系セラミック
粉末あるいは金属粉末との反応によって気体を発生させ
ることが均一な気孔を形成する上で望ましい。
【0017】なお、前記非酸化物系セラミック粉末が、
AlN、Si34、SiC、BN、TiN、TiCの群
から選ばれる少なくとも1種からなること、前記金属粉
末が、W、Cu、Alの群から選ばれる少なくとも1種
からなることが気孔発生を促進する上での望ましい。
【0018】さらに、本発明によれば、前記成形体を焼
成するにあたり、成形体の両面に前記焼成時に緻密化し
ない難焼結性セラミック成形体を積層することが望まし
く、特に、前記難焼結性セラミック成形体が、Al
23、SiO2、ZrO2、MgO、TiO2、MgAl2
4、ZnAl24,Mg2SiO4の群から選ばれる少
なくとも1種を主成分とし、さらには前記難焼結性セラ
ミック成形体がセラミック成分中にガラスを0.5〜2
0重量%含有することによって、焼結体の平面方向の収
縮を抑制するとともに、焼結体内に発生した気孔を封じ
込めることができる。
【0019】また、本発明によれば、上記の低誘電率セ
ラミック焼結体からなる絶縁基板の表面および/または
内部に、配線回路層を形成して配線基板を形成するもの
であって、かかる低誘電率セラミック焼結体が低温で焼
成可能であるために、前記配線回路層として、Au、A
g、Cu、Pd、Ptの群から選ばれる1種以上の金属
を主成分とする金属焼結体および/あるいは金属箔を用
いることができ、これらと同時焼成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の低誘電率セラミック焼結
体は、開気孔率が1%以下、特に0.7%以下、最適に
は0.5%以下、閉気孔率が5%以上、特に10%以
上、最適には15%以上を示し、かつ該低誘電率セラミ
ック焼結体表面がガラス層で覆われているものである。
【0021】ここで、開気孔率が1%より大きいと、低
誘電率セラミック焼結体表面に各種化学処理を施す場合
や、配線基板として用いる際にめっきを施す必要がある
場合や、さらには、半田ディップ等を行う際に、各種化
学薬品や、めっき液、さらには半田等が、開気孔中に残
留し、特性の悪化を引き起こしたり、外観上の不具合を
引き起こす原因となったり、配線基板において、配線回
路層の寸歩精度の悪化や、場合によっては、オープン、
ショート等の電気的不良の原因ともなる。
【0022】一方、本発明においては、低誘電率セラミ
ック焼結体内部に閉気孔を導入することにより低誘電率
を実現している。そのため、閉気孔率が5%より小さい
と、基板の誘電率が高くなる。
【0023】さらに、かかる低誘電率セラミック焼結体
において、低誘電率セラミック焼結体表面の少なくとも
表裏面の一部あるいは全部がガラス層で被覆することに
よって上記開気孔率を1%以下に保つことが可能となる
ものであって、このガラス層が形成されていないと開気
孔率を1%以下に保つことが困難となる。このガラス層
の厚みは5μm以上、特に10μm以上、最適には15
μm以上であることが望ましく、ガラス層の厚みが5μ
mよりも薄くなると、各種化学薬品や、めっき液、半田
等により、ガラス層が侵されることにより、特性の悪
化、外観不良、寸歩精度の悪化、オープン、ショート不
良等の原因となる。
【0024】また、本発明の低誘電率セラミック焼結体
は、上記の気孔の存在によって誘電率が5以下、特に
4.5以下、最適には4以下であることも大きな特徴で
ある。この誘電率が5より大きくなると、この焼結体を
配線基板における絶縁基板として用いると高周波信号の
信号遅延時間が大きくなる。
【0025】また、前記ガラス層としては、SiO2
23、Al23、ZnO、アルカリ金属酸化物、アル
カリ土類金属酸化物の群から選ばれる少なくとも1種を
含有することが望ましく、逆に、PbOは環境へ悪影響
を与えるため0.1重量%以下であることが望ましい。
【0026】また、本発明の低誘電率セラミック焼結体
は、ガラス相と、少なくとも非酸化物系結晶相および/
または金属相とを構成相として含むものである。これ
は、Au、Ag、Cuといった、低融点、低抵抗金属と
1000℃以下で同時焼成するために、ガラスの軟化流
動を利用することが好適であるためであり、金属相、非
酸化物系結晶相以外に、酸化物系結晶相が含まれていて
もよい。
【0027】本発明によれば、ガラス相と上記無機結晶
相とは任意の比率で含有されるが、金属相の存在量が多
いと絶縁性が悪化するため、その存在量が、10重量%
以下、特に5重量%以下であることが望ましい。
【0028】なお、上記非酸化物系結晶相としては、A
lN、Si34、SiC、BN、TiN、TiCの群か
ら選ばれる少なくとも1種、特に、SiC、TiN、T
iCの群から選ばれる少なくとも1種,とりわけSiC
が望ましい。
【0029】また、金属相としては、Cu、Ag、W、
Mo、Al、Cr、Niの群から選ばれる少なくとも1
種、特にCu、W、Mo、Alの群、さらにはCu、A
lの群から選ばれる少なくとも1種、さらにはCu、A
lの群から選ばれる少なくとも1種が最も望ましい。
【0030】また、酸化物系結晶相としては、Si
2、LiAlSi26、NaAlSi26、KaSi2
6、SrAl2Si28、BaAl2Si28、CaA
2Si28、LiAlSiO4、NaAlSiO4、K
AlSiO4、ZrO2、MgAl24、ZnAl24
MgSiO3、Mg2SiO4、Zn2SiO4、CaMg
Si 26、Mg2Al4Si518、Zn2Al4Si
518、ムライトの群から選ばれる少なくとも1種が挙
げられ、用途に合わせて選択できる。
【0031】図1に本発明の低誘電率セラミック焼結体
の組織を説明するための概略図を示した。図1に示され
る通り、本発明の低誘電率セラミック焼結体は、1%以
下の開気孔(OP)と5%以上の閉気孔(CP)を有
し、焼結体表面の少なくとも表裏面の一部あるいは全部
がガラス層(NC)で覆われている。また、焼結体中に
はガラス相(G)と、非酸化物系結晶相および/または
金属相(C)が存在する。なお、前記ガラス層(NC)
と前記ガラス相(G)は同一の成分を含み、さらには同
一の組成物からなることが望ましい。
【0032】本発明の上記低誘電率セラミック焼結体
は、特に絶縁基板と、その表面および/または内部に配
設された配線回路層を具備してなる配線基板における絶
縁基板として最も有用である。そこで、図2に、配線基
板としての典型的な例として、半導体素子を収納搭載し
た半導体素子収納用パッケージの概略断面図を図2に示
した。図2によれば、パッケージは、絶縁基板1の表面
および/あるいは内部に配線回路層2が形成され、絶縁
基板1の下面には、複数の接続用電極が3が配列されて
いる。また、絶縁基板1の上面中央部には、半導体素子
4が、ガラス、樹脂等の接着剤を介して接着固定され、
半導体素子4は配線回路層2とボンディングワイヤ5を
介して電気的に接続され、さらにその上から封止樹脂6
により覆うことにより封止されている。そして、半導体
素子4と絶縁基板1の下面に形成された複数の接続用電
極3とは、配線回路層2を介して電気的に接続されてい
る。本発明の配線基板によれば、図2に示されるような
パッケージにおける絶縁基板1を前述した低誘電率セラ
ミック焼結体により形成する。
【0033】また、本発明の配線基板によれば、前記絶
縁基板は、ガラス粉末と無機フィラー粉末との混合粉末
を焼成して得られるガラスセラミック焼結体であること
が望ましく、前記無機フィラー粉末は、少なくとも非酸
化物系セラミック粉末および/あるいは金属粉末を含有
することが望ましい。
【0034】また、本発明の配線基板によれば、配線回
路層2および接続用電極3として、Au、Ag、Cu、
Pd、Ptの群から選ばれる1種以上の金属を主成分と
する金属焼結体および/あるいは金属箔からなることが
望ましく、特にPd、PtはAgと同時に使用されるこ
とが望ましい。
【0035】次に、本発明の低誘電率セラミック焼結体
の製造方法とともに、これを絶縁基板として用いた配線
基板を作製する方法について、特に多層配線基板を作製
する場合について説明する。
【0036】まず、セラミック組成物として、ガラス粉
末と、少なくとも非酸化物系セラミック粉末および/あ
るいは金属粉末を含むフィラー粉末との混合粉末からな
る。これは、上記粉末を任意に組み合わせることによ
り、焼成中に気体を発生させることができるため、焼結
体中に気孔を導入することができるためである。
【0037】このとき、水ガラス等などのガラスから直
接気体が発生するガラスを用いても差し支えないが、気
体の発生量を制御し易い事や、熱膨張係数、誘電率、誘
電損失、比重等を任意に制御することが可能となるた
め、ガラスとフィラーとの反応によって気体が発生する
ような組み合わせで用いることが望ましい。
【0038】また、本発明によれば、前記ガラス粉末の
ガラス転移温度、特に軟化点(軟化温度)はセラミック
組成物の焼成温度よりも低いことが望ましい。これは、
混合粉末から気体を発生させる際に、ガラスが軟化して
いないと気体が発生しても十分な体積の閉気孔が形成さ
れないためである。
【0039】ここで、上記ガラス粉末としては、非酸化
物系セラミック粉末および/あるいは金属粉末と混合、
焼成した際に気体が発生さえすれば、どのような組成系
であってもよい。但し、ガラス中に、アルカリ金属酸化
物、アルカリ土類金属酸化物、PbO、Bi23のいず
れか1種以上、特にアルカリ金属酸化物、Bi23を含
有することが気体の発生を促進させる上で望ましく、さ
らには、3成分以上の多成分ガラスであることが望まし
い。ここで、PbOは環境への影響面からは0.1重量
%以下であることが望ましい。さらに、アルカリ土類金
属酸化物は気体の発生能力が低いため、単独で用いずに
複数成分を混合させて用いるのが望ましい。
【0040】また、前記非酸化物系セラミック粉末は、
AlN、Si34、SiC、BN、TiN、TiCの
群、特にSiC、TiN、TiCから選ばれる少なくと
も1種であることが望ましい。また、前記金属粉末は、
Cu、Ag、W、Mo、Al、Cr、Niの群、特にC
u、W、Mo、Alの群、さらにはCu、Alの群から
選ばれる少なくとも1種であることが望ましい。これ
は、上記非酸化物粉末や金属粉末が焼成中にガラスと反
応して閉気孔を形成するための気体を発生しやすいため
である。
【0041】なお、上記ガラス粉末の含有量は、セラミ
ック組成物全体の50重量%以上、特に60重量%以
上、最適には70重量%以上であることが、また、上記
金属粉末および/あるいは非酸化物系セラミック粉末の
含有量は、混合粉末全体の50重量%以下、特に40重
量%以下、最適には30重量%以下であることが、気体
の発生量を制御する上で望ましい。
【0042】さらに、前記無機フィラー中には、上述し
た金属粉末および/あるいは非酸化物系セラミック粉末
以外の無機粉末、特に酸化物セラミック粉末を含有して
も差し支えない。このような無機粉末を無機フィラーと
して含有させることにより、気体の発生量や、例えば誘
電率、誘電正接、熱膨張係数等の低誘電率セラミック焼
結体特性を制御することができる。上記無機粉末の例と
しては、SiO2、LiAlSi26、NaAlSi2
6、KaSi26、SrAl2Si28、BaAl2Si2
8、CaAl2Si28、LiAlSiO4、NaAl
SiO4、KAlSiO4、ZrO2、MgAl24、Z
nAl24、MgSiO3、Mg2SiO 4、Zn2SiO
4、CaMgSi26、Mg2Al4Si518、Zn2
4Si518、ムライトの群から選ばれる少なくとも1
種が挙げられ、用途に合わせて選択できる。
【0043】次に、上記のセラミック組成物に対して、
有機バインダー、溶剤等を加えて所定形状に成形する。
絶縁基板を作製するには、上記のスラリーを用いて周知
のドクターブレード法やカレンダーロール法、あるいは
圧延法、プレス成形法により、グリーンシートを成形す
る。
【0044】次に、このグリーンシートにレーザーやマ
イクロドリル、パンチングなどにより、貫通孔を形成
し、その内部に導体ペーストを充填する。なお該導体ペ
ーストは、Au、Ag、Cu、Pt、Pdの群から選ば
れる1種以上の金属成分と、アクリル樹脂などからなる
有機バインダーとジブチルフタレート、ジオクチルフタ
レート、テルピネオールなどの有機溶剤とを均質混合し
て形成される。なお、該導体ペースト中には無機成分を
添加してもよい。
【0045】次に、このビアホール導体が形成されたグ
リーンシート表面に、配線回路層を形成する。配線回路
層を形成するには、金属ペーストを用いてスクリーン印
刷法、グラビア印刷法などにより、メタライズ配線層を
印刷塗布することにより、ビアホール導体を接続した配
線回路層を具備する一単位のグリーンシートを形成する
ことができる。
【0046】また、他の方法としては、前記ビアホール
導体が形成されたグリーンシート表面に金属箔により形
成する。このような金属箔からなる配線回路層は、グリ
ーンシートの表面に金属箔を接着した後に周知のフォト
エッチング法などの手法により所望の回路パターンを形
成する方法が知られているが、かかる方法ではエッチン
グ液によりグリーンシートを変質させる恐れがあるた
め、転写法にて形成することが望ましい。
【0047】転写法による配線回路層の形成方法として
は、まず高分子材料等からなる転写フィルム上に金属箔
を接着した後、この金属箔の表面にレジスト層を形成
し、フォトエッチング法等により、所望の回路パターン
化して配線回路層を形成する。そして、この配線回路層
を形成した転写フィルムを、前記ビアホール導体を形成
したグリーンシートの表面に位置合わせして積層圧着し
た後、転写フィルムのみを剥離することにより、ビアホ
ール導体を接続した金属箔からなる配線回路層を具備す
る一単位のグリーンシートを形成することができる。な
お、上記印刷法による配線回路層と、上記転写法による
配線回路層は、混在していても差し支えない。
【0048】その後、配線回路層を形成したグリーンシ
ートを積層圧着してグリーンシート積層体を形成し、こ
れを400〜800℃、特に450〜750℃の酸化性
雰囲気中、または低酸化性雰囲気中にて有機分を揮散さ
せるために脱バインダ処理した後、1000℃以下の酸
化性雰囲気または非酸化性雰囲気で焼成する。
【0049】なお、焼成雰囲気については、用いる低抵
抗金属の種類に応じて適宜決定され、例えば、銅等の酸
化性雰囲気中での焼成によって酸化する金属を用いる場
合には、N2等の非酸化性雰囲気中にて焼成を行えばよ
い。
【0050】特に、本発明によれば、焼成に際して、焼
結体の表面にガラス層を形成することによって、発生し
た気体を焼結体中に封印し、また、平面方向の焼成収縮
を抑制するとともに、気体の発生による焼結体の変形を
防止するため、難焼結性セラミック成形体を前記グリー
ンシート積層体の両面に加圧、積層して焼成を行なうこ
とが望ましい。また、焼成時の反りを防止するために、
複合積層体上面に重しを載せる等して50Pa〜1MP
a過重をかけてもかまわない。
【0051】この拘束シートは、難焼結性の酸化物成分
を主成分とすることが望ましく、焼成温度では緻密化し
ない組成物を用いる。よって、拘束シートで前記グリー
ンシート積層体を挟むことにより、焼成中に界面に摩擦
力が働き、前記グリーンシート積層体の焼成収縮を抑制
すると同時に、原料粉末から気体が発生するのに伴って
起こる、絶縁基板の変形や収縮バラツキに伴う寸法精度
の悪化を防止する働きがある。なお、ここでいう焼成温
度とは、前記複合積層体を焼成する際の焼成プロファイ
ル中の最高温度を指す。
【0052】この拘束シートは、難焼結性酸化物成分と
ガラスからなる無機成分に、さらに有機バインダー、溶
剤等を加えてスラリーを調整した後、これを従来周知の
ドクターブレード法やカレンダーロール法、あるいは圧
延法、プレス成形法により、シート状に成形することに
より得られる。
【0053】本発明によれば、この拘束シート中に、ガ
ラス転移点が焼成温度以下であるガラス成分を0.5〜
20重量%、特に1〜15重量%含有することが望まし
い。このガラス成分は、焼成中に拘束シート側からグリ
ーンシート側へと軟化流動により移動し、絶縁基板(焼
結体)の表裏面の一部あるいは全部にガラス層を形成さ
せることができる。そのため該ガラスのガラス転移温度
は焼成温度以下であることが望ましい。
【0054】また、ガラス成分が0.5重量%よりも少
ないと、絶縁基板1表面に形成するガラス層が不充分と
なり外観上の不具合や電気的不良を引き起こす恐れがあ
り、逆に20重量%よりも多いと拘束シートが焼結し始
めグリーンシート積層体の収縮と変形を抑制することが
困難となるとともに、焼結後の拘束シートを絶縁基板1
から除去することが困難となるためである。
【0055】また、前記拘束シート中に含まれるガラス
成分は、前記グリーンシート中に含まれるガラス成分と
同一のものであっても本質的に差し支えないが、より緻
密なガラス層を絶縁基板表面に形成するためには、後述
する気体の発生を促進する成分、即ちアルカリ金属酸化
物、アルカリ土類金属酸化物、PbO、Bi23の群か
ら選ばれる少なくとも1種の成分の含有量を、その合量
で20重量%以下、特に10重量%以下とすることが望
ましい。
【0056】また、本発明によれば、前記難焼結性成分
が、焼成温度以下、特に1000℃以下、さらに110
0℃以下、最適には1200℃以下の焼成温度により緻
密化しないことが望ましい。これは、前記難焼結性成分
が、焼成温度以下で緻密化してしまうと、拘束シートが
焼結し始めてしまいグリーンシート積層体の収縮と変形
を抑制し、高い寸法精度を得ることが困難となるためで
ある。なお、ここでいう緻密化とは相対密度90%以上
を指す。
【0057】また、本発明によれば、前記難焼結性成分
が、Al23、SiO2、MgO、ZrO2、TiO2
MgAl24、ZnAl24、Mg2SiO4の群、特に
Al 23、SiO2、ZrO2、Mg2SiO4の群から選
ばれる少なくとも1種を主体とすることが望ましい。こ
れは、上記酸化物成分が拘束力に優れるとともに、比較
的安価であるためである。
【0058】また、上記拘束シートの厚みは、片面が上
記グリーンシート積層体の厚さに対して10%以上であ
るのが好ましく、これより薄いと拘束シートの拘束力が
低下するおそれがある。一方、有機分の揮散を容易に
し、かつ絶縁基板からの拘束シートの除去性を考慮すれ
ば、拘束シートの厚みは1mm以下であることが望まし
い。
【0059】上記のような拘束シートをグリーンシート
積層体の両面に積層して焼成した後は、拘束シートを超
音波洗浄、研磨、ウォータージェット、ケミカルブラス
ト、サンドブラスト、ウェットブラスト(砥粒と水を噴
射させる方法)等により、焼結された絶縁基板表面から
除去することにより、本発明の配線基板を作製すること
ができる。
【0060】このようにして作製された配線基板の表面
には、半導体素子4が搭載され配線回路層2と信号の伝
達が可能なように接続される。接続方法としては、配線
回路層2上に直接搭載させて接続させたり、あるいはボ
ンディングワイヤや、TABテープなどにより配線回路
層2と半導体素子4とが接続される。
【0061】さらに、半導体素子が搭載された配線基板
表面に、絶縁基板と同種の絶縁材料や、その他の絶縁材
料、あるいは放熱性が良好な金属等からなるキャップを
ガラス、樹脂、ロウ材等の接着剤により接合することに
より、半導体素子4を気密に封止することができ、これ
により図2に示したような半導体素子収納用パッケージ
を作製することができる。
【0062】
【実施例】表1に示した組成とガラス転移点を有す4種
の平均粒径が2μmのガラス粉末A〜Eを準備した。
【0063】
【表1】
【0064】上記ガラス粉末と平均粒径1μmのフィラ
ー粉末とを、表3、表4に従って秤量し、さらに有機バ
インダー、可塑剤、トルエンを添加し、ボールミル混合
を行うことによりスラリーを調製した後、このスラリー
を用いてドクターブレード法により厚さ200μmのグ
リーンシートを作製した。
【0065】難焼結性成分粉末と表1に示すガラス粉末
とを表2に従い秤量し、上記と同様の方法で厚さ200
μmの拘束シートを作製した。
【0066】そして、この上記グリーンシートを4枚積
層し、50℃の温度で10MPaの圧力を加えて熱圧着
しグリーンシート積層体を作製した。
【0067】続いて、このグリーンシート積層体の表裏
面に、拘束シートを片面各2層積層し、同様の方法で熱
圧着し、合計8層の複合積層体を作製した。
【0068】
【表2】
【0069】得られた複合積層体をN2/H2O雰囲気
中、700℃の条件で脱バインダーした後、N2雰囲気
中で表3,4の条件において焼成し、その後ウェットブ
ラスト処理を行い拘束シートを除去することにより絶縁
基板用焼結体を得た。
【0070】また、アルキメデス法により開気孔率を算
出し表3、表4に示した。
【0071】また、焼結体の切断した断面を鏡面研磨
し、光学顕微鏡にて微細気孔を観察し、画像解析を行う
ことにより閉気孔率を算出し、さらに焼結体表面に形成
されたガラス層の厚みを最も厚い個所と最も薄い個所と
の平均値として算出した結果を表3、表4に示す。
【0072】また、得られた焼結体について、LCRメ
ーターを用いて静電容量を測定し、そこから誘電率を算
出した値を表3、表4に示す。なお測定周波数は1MH
zである。また、焼結体中における結晶相をX線回折測
定から同定した結果を表3、表4に示した。
【0073】一方、配線基板を作製するために、上記グ
リーンシートに、パンチングにて所定のビアホールを形
成し、平均粒径が5μmのCu粉末と有機バインダー、
溶媒を添加し混錬した導体ペーストをビアホール内に充
填した。
【0074】続いて、高分子フィルム上にCu箔を接着
し、さらにレジストを形成して、フォトエッチング法に
て所定の配線パターンを形成した転写シートを形成し
た。これを、上記ビアホール導体を形成したグリーンシ
ート上に位置合わせして、上記転写シートを積層し、6
0℃、15MPaで熱圧着した後、高分子フィルムを剥
がすことにより、ビアホール導体を接続した配線回路層
が形成されたグリーンシートを作製した。なお、配線基
板は、35mm□、厚さ0.4mmとなるように作製し
た。
【0075】そして、上記同様の方法にて、グリーンシ
ートの積層、拘束シート積層、脱バインダー、焼成、ウ
ェットブラスト処理を行った後、Ni−Auめっきを施
し、配線基板を作製した。
【0076】上記配線基板を200ヶ作製し、外観検査
を行い、変形/付着の有無、めっきの欠けや広がりを確
認し、無を良品とした。また、寸法バラツキを測定し、
±350μmを良品とした。これら、外観検査、寸法バ
ラツキによる歩留りを表3、表4に示した。なお、歩留
り90%以上を合格とした。
【0077】さらに、比較例として、拘束シートを使用
しない場合や、無機フィラーとして金属粉末あるいは非
酸化物系セラミック粉末を含有しない系についても同様
の方法にて絶縁基板用焼結体および配線基板を作成し、
同様の評価を行った結果を表3、表4に示す。
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】表3、表4の結果から明らかなように、本
発明に基づき、焼成中に気体を発生する混合粉末を用
い、該混合粉末を主成分とするグリーンシートの両面
に、難焼結性酸化物を主成分とする拘束シートを積層し
た後、焼成することにより、該低誘電率セラミック焼結
体の開気孔率を1%以下、閉気孔率を5%以上とし、か
つ該低誘電率セラミック焼結体の少なくとも表裏面の一
部あるいは全部をガラス層で覆わしめた低誘電率セラミ
ック焼結体および配線基板が得られることがわかる。そ
の結果、誘電率が5以下を示し、かつ低抵抗導体と同時
焼成可能な、低誘電率の低誘電率セラミック焼結体およ
び配線基板が、歩留り良く、安価に得ることができる。
【0081】これに対して、拘束シートを使用しない試
料No.1では、気体の発生による開気孔を拘束シート
中のガラス成分により覆うことができないことに加え、
絶縁基板の変形により良品を得ることができない。
【0082】また、フィラー中に金属粉末および/ある
いは非酸化物系セラミック粉末を含有しない試料No.
13、14では、焼成中に十分な量の気体が発生しない
結果、5よりも大きい誘電率を示す。
【0083】さらに、拘束シート中のガラス成分が0.
5重量%よりも少ない試料No.27では、開気孔率が
1%以上となり、外観不良が増加し、歩留りが90%よ
り小さくなる。
【0084】また、拘束シート中のガラス成分が20重
量%よいも多い試料No.32では、拘束シートが焼結
し始めるため、寸法バラツキが大きくなると同時に、ウ
ェットブラスト処理により拘束シートを除去するのが困
難となり外観不良が増加する結果、歩留りが90%より
小さくなる。
【0085】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、ガ
ラス粉末と、焼成中に気体を発生する非酸化物系セラミ
ック粉末とを含むセラミック組成物を成形、焼成して表
面にガラス層を形成することによって低誘電率セラミッ
ク焼結体の開気孔率を1%以下、閉気孔率を5%以上と
する比誘電率が5以下に低誘電率化が達成でき、かつ低
抵抗導体との同時焼成が可能となることから、信号遅延
時間の短縮、寄生容量の低減ができ、高周波信号を効率
良く伝達できる配線基板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低誘電率セラミック焼結体における組
織を説明するための概略図である。
【図2】本発明の配線基板を説明するための、半導体素
子収納用パッケージの概略断面図である。
【符号の説明】
OP 開気孔 CP 閉気孔 NC ガラス層 G ガラス相 C 非酸化物系/金属結晶相 1 絶縁基板 2 配線回路層 3 接続用電極 4 半導体素子 5 ワイヤ 6 封止樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/03 610 B28B 11/00 Z 3/12 610 C04B 35/00 J 3/46 35/64 Z G Fターム(参考) 4G030 AA45 AA47 AA49 AA50 AA51 AA52 BA09 CA03 GA09 GA19 4G055 AA08 AC09 BA14 BA22 5E343 BB24 BB55 BB67 BB72 DD01 DD32 ER37 5E346 AA12 CC17 CC19 CC32 DD12 DD13 EE21 FF18 GG04 GG09 HH06 5G303 AA05 AA07 AB06 AB20 BA12 CA03 CB01 CB02 CB30 CB35 DA05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス相と、少なくとも非酸化物系結晶相
    および/または金属相とを含み、開気孔率が1%以下、
    閉気孔率が5%以上の焼結体からなり、該焼結体の少な
    くとも表面がガラス層で被覆されており、且つ誘電率が
    5以下であることを特徴とする低誘電率セラミック焼結
    体。
  2. 【請求項2】前記焼結体表面のガラス層の厚みが、平均
    で5μm以上であることを特徴とする請求項1記載の低
    誘電率セラミック焼結体。
  3. 【請求項3】前記非酸化物系結晶相が、AlN、Si3
    4、SiC、BN、TiN、TiCの群から選ばれる
    少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の低誘電率セラミック焼結体。
  4. 【請求項4】前記金属相が、Cu、Ag、W、Mo、A
    l、Cr、Niの群から選ばれる少なくとも1種からな
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記
    載の低誘電率セラミック焼結体。
  5. 【請求項5】ガラス粉末と、焼成時に気体を発生可能な
    非酸化物系セラミック粉末および/または金属粉末とを
    含有するセラミック組成物を所定形状に成形した後、該
    成形体を焼成して前記気体を発生させつつ焼結させると
    ともに、表面にガラス層を形成せしめることを特徴とす
    る低誘電率セラミック焼結体の製造方法。
  6. 【請求項6】気体の発生が、ガラス粉末と、非酸化物系
    セラミック粉末および/または金属粉末との反応による
    ものである請求項5記載の低誘電率セラミック焼結体の
    製造方法。
  7. 【請求項7】前記非酸化物系セラミック粉末が、Al
    N、Si34、SiC、BN、TiN、TiCの群から
    選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求
    項5または請求項6記載の低誘電率セラミック焼結体の
    製造方法。
  8. 【請求項8】前記金属粉末が、W、Cu、Alの群から
    選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求
    項5乃至請求項7のいずれか記載の低誘電率セラミック
    焼結体の製造方法。
  9. 【請求項9】前記成形体を焼成するにあたり、成形体の
    両面に前記焼成時に緻密化しない難焼結性セラミック成
    形体を積層することを特徴とする請求項5乃至請求項8
    のいずれか記載の低誘電率セラミック焼結体の製造方
    法。
  10. 【請求項10】前記難焼結性セラミック成形体が、Al
    23、SiO2、ZrO2、MgO、TiO2、MgAl2
    4、ZnAl24,Mg2SiO4の群から選ばれる少
    なくとも1種を主成分とする請求項9記載の低誘電率セ
    ラミック焼結体の製造方法。
  11. 【請求項11】前記難焼結性セラミック成形体がセラミ
    ック成分中にガラスを0.5〜20重量%含有すること
    を特徴とする請求項9または請求項10記載の低誘電率
    セラミック焼結体の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項1乃至請求項4のいずれか記載の
    低誘電率セラミック焼結体からなる絶縁基板の表面およ
    び/または内部に、配線回路層を形成してなることを特
    徴とする配線基板。
  13. 【請求項13】前記配線回路層が、Au、Ag、Cu、
    Pd、Ptの群から選ばれる1種以上の金属を主成分と
    する金属焼結体および/あるいは金属箔からなることを
    特徴とする請求項12記載の配線基板。
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