JP4421008B2 - 特殊運転機能付きエレベータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特殊運転機能付きエレベータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エレベータは、乳幼児から高齢者、車椅子と不特定多数の利用者が存在する。従来までは車椅子での利用者に限り特殊運転として、通常運転との切換機能があり、特殊運転の内容としては、車椅子運転機能切換のための切換ボタンを車椅子からも容易に届く低い位置に設けて、その切換ボタンからの呼びに対応した時は、戸開保持時間の延長、戸閉時のドアスピードの低速化等を図ったり、また、カゴ室内に手すりや視界を補助するための鏡を付けたりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種のエレベータにあっては、車椅子利用者以外の特に高齢者に対しては健常者と同じ扱いとなっており、高齢者のための特殊な施設で稼働する場合は予めエレベータの仕様を指定できるが、健常者も多く利用する建物では高齢者まで想定した仕様を持つエレベータは存在せず、車椅子利用者のための切換運転機能のみに止まっている。
【0004】
このため車椅子利用者のための特殊運転を基本に、高齢者に対する機能をエレベータとしてどのように持たせるかということが要求されてきており、この場合、健常者も利用することが前提なので、エレベータとしての運転効率も落すことはできず、高齢者に対する精神的負担を与えないような配慮も必要となる。
【0005】
本発明では、高齢者のための特殊運転機能をもたせ、エレベータ側で高齢者に対する特別の配慮が払われ、多くの人が快適に利用できる特殊運転機能付きエレベータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、乗り場側及びエレベータカゴ室側に設けた特殊運転切換操作手段の操作によりエレベータカゴ室の昇降に対する通常運転と特殊運転とを切換え可能にしたエレベータであって、
第1の電源母線のうちの一方に接続され通常時は閉じ、非通常時は開くブレーキ動作リレー接点と、
前記第1の電源母線間であって前記ブレーキ動作リレー接点に一端が接続された第1の電流制限抵抗と、電流調整用可変抵抗と、電磁ブレーキコイルを備えている第1の直列回路と、
前記第1の電源母線間であって前記第1の直列回路に対して並列に接続された第1の充電電流制限抵抗と、ブレーキ動作遅延用コンデンサを直列接続してなるブレーキ動作遅延回路と、
前記第1の電源母線間における前記電流調整用可変抵抗と前記電磁ブレーキコイルの接続点と、前記ブレーキ動作遅延回路における前記第1の充電電流制限抵抗と、前記ブレーキ動作遅延用コンデンサの接続点の間に接続された第2の電流制限抵抗とブレーキ力調整用可変抵抗とブレーキ動作遅延回路接続リレー接点を備えた第2の直列回路と、
第2の電源母線間に接続された停電検出リレーと、
第3の電源母線のうちの一方に接続されたブレーキ切換スイッチと、
前記第3の電源母線間であって前記ブレーキ切換スイッチの一端に接続されたブレーキ動作遅延回路接続リレーを備えた第3の直列回路と、
前記第3の電源母線間であって前記第3の直列回路に並列に接続された第2の充電電流制限抵抗とブレーキ切換リレー保持用コンデンサを備えた第4の直列回路と、
前記第3の直列回路の前記ブレーキ動作遅延回路接続リレーと前記ブレーキ切換スイッチとの接続点と、前記第4の直列回路の第2の充電電流制限抵抗とブレーキ切換リレー保持用コンデンサの接続点間に接続され、前記停電検出リレーの常開接点と前記ブレーキ切換スイッチと連動するブレーキ切換スイッチを備えた第5の直列回路とを具備し、
前記第1の充電電流制限抵抗は前記ブレーキ動作遅延用コンデンサを充電するときの電流を制限するためのものであり、
前記電流調整用可変抵抗は、ブレーキバネを確実に引き上げるために前記電磁ブレーキコイルに流れる電流を調整するものであり、
前記ブレーキ力調整用可変抵抗は、前記ブレーキ動作遅延回路が動作した時にブレーキ力を徐々にかけるためのものであり、
前記第1及び第2の電流制限抵抗は前記電磁ブレーキコイルの焼損防止用であり、
前記第2の充電電流制限抵抗は前記ブレーキ切換リレー保持用コンデンサへの充電電流を制限するためのものであり、
前記ブレーキ動作遅延回路接続リレーは前記ブレーキ動作遅延回路の接続を行うものであり、
前記停電検出リレーは停電で電源電圧が降下して電流が流れなくなると前記停電検出リレーの常開接点を閉じるものであり、
前記ブレーキ切換スイッチは前記特殊運転切換操作手段によりカゴ室が通常運転から特殊運転に切換えられたときに閉になり、前記ブレーキ動作遅延回路接続リレーが付勢され前記ブレーキ動作遅延回路接続リレー接点が閉になり、その状態で前記電磁ブレーキを動作させるための前記ブレーキ動作遅延用コンデンサに、前記第1の充電電流制限抵抗を介して充電が行われ、
前記特殊運転切換操作手段により特殊運転に切換わってカゴ室が非常停止するときには、前記ブレーキ動作リレー接点が開になり、前記電磁ブレーキコイルへの電流が遮断されても、前記ブレーキ動作遅延回路接続リレー接点が閉で、既に充電されているブレーキ動作遅延用コンデンサからの放電が、前記コンデンサ容量と前記第2の電流制限抵抗、前記ブレーキ力調整用可変抵抗、前記電磁ブレーキコイルの巻線抵抗により決まる時間だけ流れ続け、前記ブレーキ動作遅延回路からの放電は徐々に行われ、これにより前記ブレーキ動作遅延回路の動作時間は緩やかに、完全に放電された後は通常の減速度をもって停止し、前記ブレーキ動作遅延用コンデンサ、前記充電電流制限抵抗の回路の放電特性に基づく前記ブレーキ動作遅延回路により実際の非常停止時間に対して遅れ時間分だけ長くなり、これにより前記特殊運転は前記カゴ室の制動が前記通常運転におけるカゴ室の制動よりも緩やかに設定されていることを特徴とする。
【0007】
請求項1の発明によれば、特殊運転時、エレベータカゴ室の制動が緩やかに行われるので、エレベータカゴ室が緩やかに停止するので、足腰の弱い高齢者の人も快適に利用できる。
【0010】
請求項に係る発明は、乗り場及びカゴ室内の呼びボタン、表示装置内に、特殊運転に切換えられたときに、白内障や弱視でも認識し易い色、輝度に切換える手段を有することを特徴とする請求項1に記載の特殊運転機能付きエレベータである。
【0011】
請求項の発明によれば、白内障や弱視でも認識し易い色、輝度に切換えられることによって、利用者の認識を容易にすることができる。
【0012】
請求項3に係る発明は、特殊運転に切換えられたときに通常運転用の報知と異なる特殊運転用の報知を行う手段を有することを特徴とする請求項1に記載の特殊運転機能付きエレベータである。
【0013】
請求項の発明によれば、例えばアナウンス音量を通常運転時よりも大きくすることによって、難聴者であっても容易に認識できる。
【0014】
請求項に係る発明は、特殊運転に切換えられたときに、その階でのドア閉時間を通常運転におけるドア閉時間よりも遅くする手段を有することを特徴とする請求項1に記載の特殊運転機能付きエレベータ。
【0015】
請求項の発明によれば、ドア閉時間が通常運転時よりも遅くなることにより、ドアに挟まれにくくなり、また挟まれたときの衝撃も小さくなる。
【0016】
請求項に係る発明は、特殊運転に切換えられたときに、その階でのドア開保持時間を通常運転時におけるドア開時間よりも長くする手段を有することを特徴とする請求項1に記載の特殊運転機能付きエレベータである。
【0017】
請求項の発明によれば、ドア開保持時間が通常運転時よりも長くなることによって、乗り降りが緩慢であってもドアに挟まれにくくなる。
請求項6に係る発明は、前記カゴ室が上下の最終端階では前記特殊運転を無効にする手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の特殊運転機能付きエレベータである。
請求項6の係る発明によれば、エレベータカゴ室が上下の最終端階では特殊運転を無効とすることができるので、安全性を損なうことなく、カゴ室の衝撃を軽減できる。
【0018】
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、請求項1〜6のいずれかに記載の手段を、時間帯または用途により個別に設定できる手段を有することを特徴とする。
【0019】
請求項7の発明によれば、いずれかの機能を個別に設定できるので、エレベータの運転効率を低下させることが少なくなる。
【0020】
請求項8に係る発明は、乗り場側及びカゴ室内に特殊運転切換え呼びボタンがあることを利用者に知らせるための表示手段を有することを特徴とする。
【0021】
請求項8の発明によれば、特殊運転切換呼びボタンがあることを利用者が認識しやすくなるので、特殊運転機能の利用を促進することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0023】
本発明の第1の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
【0024】
エレベータは制御装置により各階の乗り場呼びボタン及びカゴ室内の呼びボタンに応答して乗りカゴが昇降路内を昇降するように運転制御される。
【0025】
ここで、各階の乗り場側及びカゴ室内側に特殊運転切換呼びボタンを設けておき、特殊運転切換え時は、例えばエレベータのブレーキ回路にブレーキ回路の放電時間を長くする遅延回路を挿入し、異常動作や停電等の非常停止時には通常時よりもブレーキを緩くし、エレベータを許容される最大限の停止距離となるようにして非常停止時にはカゴ室内への衝撃を緩和するように構成する。
【0026】
この特殊運転への切換え動作は、エレベータの乗り場側あるいはカゴ室内側で特殊運転切換え呼びボタンが操作されて、特殊運転切換え呼びが発生した時点で通常運転から特殊運転に切換える。
【0027】
特殊運転に切換った時点で、エレベータ制御装置はブレーキ回路を特殊運転用の回路に切換える。通常エレベータのブレーキはブレーキ回路の電流が遮断されると、ブレーキ回路の電流は急激に放電され電磁コイルの保持力が低下しブレーキのバネ力の方が強くなってブレーキシューがエレベータの機構部(ガイドレール)に作用しカゴ室を制動して停止させる。
【0028】
そこで特殊運転時にはブレーキ回路の放電時間を長くする遅延回路を作用させて電磁コイルの保持力が徐々に低下するように構成することにより、ブレーキシューはエレベータの機構部に通常運転時よりも長い時間で徐々に作用し最終的には通常運転時と同じブレーキ力でカゴ室を停止させる。
【0029】
図1はロープ式のエレベータのブレーキ回路であり、電源母線P1,N1間に、電流制限抵抗9、電流調整用可変抵抗7、逆流防止ダイオード5及び電磁ブレーキコイル6の直列回路が接続され、またこの直列回路と、並列に充電電流制限抵抗4、逆流防止ダイオード5及びブレーキ動作遅延用コンデンサ2の直列回路が接続されている。さらに、これら直列回路のうち、逆流防止ダイオード5と電磁ブレーキコイル6間、逆流防止ダイオード5とブレーキ動作遅延用コンデンサ2間との間に電流制限抵抗9、ブレーキ力調整用可変抵抗8及びブレーキ動作遅延回路接続リレー接点3の直列回路が接続されている。電源母線P1にはブレーキを動作させるブレーキ動作リレー接点1が直列に接続され、ブレーキを動作させていない(エレベータ停止時)時や停電や異常時には切れるようになっている。
【0030】
ブレーキ動作遅延用コンデンサ2は容量Cを持ち、コンデンサ2を並列に接続することで回路全体の容量を2Cとしている。ブレーキ動作遅延回路接続リレー接点3は、後述する図2の回路により図3のフローチャートに示す動作をし、特殊運転切換え時には遅延回路と接続される。
【0031】
充電電流制限抵抗4はブレーキ回路動作時にブレーキ電源にてコンデンサ2を充電するときに電流を制限するための抵抗で、コンデンサ2の放電−充電の繰り返しにも十分耐えられる熱容量を持つ。
【0032】
逆流防止ダイオード5はブレーキ動作遅延回路動作時に電流が逆流しないようにするためのダイオードである。電磁ブレーキコイル6は、エレベータが動作するときは、エレベータのブレーキシューを機構部に押しつけているブレーキバネを引き上げる。
【0033】
電流調整用可変抵抗7は、ブレーキバネを確実に引き上げるための電磁ブレーキコイル6に流れる電流を調整する抵抗である。ブレーキ力調整用可変抵抗8は、ブレーキ遅延回路が動作した時にブレーキ力を徐々にかけるための電流調整用である。電流制限抵抗9は、通常の電磁ブレーキコイル焼損防止用の抵抗である。
【0034】
図2は図1のブレーキ動作遅延回路接続リレーを駆動する回路であり、電源母線P,N間に、次の回路部品が接続されている。逆流防止ダイオード17とブレーキ動作遅延回路接続リレー15の直列回路と、充電電流制限抵抗13、逆流防止ダイオード18、ブレーキ切換リレー保持用コンデンサ12の直列回路が並列に接続されている。なた逆流防止ダイオード17とブレーキ動作遅延回路接続リレー15間と、逆流防止ダイオード18とブレーキ切換リレー保持用コンデンサ12間との間にスイッチ19と停電検出リレー16の常開接点14の直列回路が接続されている。ブレーキ切換えスイッチ11は、電源母線Pに直列に接続され、この開閉はエレベータ制御装置により電動で行い、リレー接点と異なりスイッチの状態は電源が遮断されても前の状態を保持する。ブレーキ切換リレー保持用コンデンサ12は、停電時にブレーキ動作遅延回路の接続リレー15を、一定時間保持できるようにするコンデンサである。該コンデンサ12の容量はCで並列に接続することにより、2Cの容量を確保している。
【0035】
充電電流制限抵抗13はコンデンサ12への充電電流を制限するための抵抗である。接点14は停電検出リレー16の常開接点で、通常時はオフになっていて、停電時には接点がオンになる。ブレーキ動作遅延回路接続リレー15は、図1のブレーキ動作遅延回路の接続を行うリレーである。停電検出リレー16は、電源母線P0,N0間に接続されているリレーで、停電で電源電圧が降下しリレー16に通電されなくなると接点14が閉路する。
【0036】
次に、以上のように構成された実施形態の作用について、図3のエレベータ速度波形図をも参照して説明する。まず図1において、通常呼びのときは、まずエレベータが動作するときには、エレベータ制御装置はブレーキ動作リレー接点1をオンにし、ブレーキコイル6に電流を流す。ブレーキコイル6に流れる電流は、ブレーキバネを十分引上げるだけの電磁力を発生できるよう、可変抵抗7でその電流値を設定する。ブレーキコイル6は電磁力によりブレーキバネを引き上げ、エレベータが起動できるようになる。
【0037】
エレベータが非常停止等により、ブレーキ力により停止するときには、まずエレベータ制御装置はブレーキ動作リレー接点1をオフにし、ブレーキコイル6に流れる電流を遮断する。すると、ブレーキコイル6の電磁力は失われブレーキバネを保持できなくなり、ブレーキシューがエレベータの機構部分に押し当てられ、図3において点線で示すように通常時の非常停止時のエレベータ速度22のように一定の摩擦力によりエレベータが停止する。
【0038】
エレベータが通常運転から特殊運転に切換えられたときには、ブレーキ切換スイッチ11がオンになり、ブレーキ動作遅延回路接続リレー15とその接点3がオンになる。その状態でブレーキを動作させるためのブレーキ動作リレー接点1をオフにすると、前述のブレーキコイル6の動作の他に、ブレーキ動作遅延用コンデンサ2に、充電電流制限抵抗4を介して充電が行われる。
【0039】
ここで、ブレーキ回路の電源容量は十分であり、充電電流等では電圧降下が発生しないものとし、またブレーキ回路の変更によるブレーキコイル6に流れる電流の変化量は電流制限抵抗9とブレーキコイル6の特性により、コイルの発生する電磁力への影響は無視できるレベルとする。
【0040】
特殊運転に切換わってエレベータが非常停止するときには、ブレーキ動作リレー接点1がオフになり、ブレーキ回路への電流が遮断されても、ブレーキ動作遅延回路接続リレー接点3がオンなので、コンデンサ2からの放電が、コンデンサ容量と電流制限抵抗9、ブレーキ力調整用可変抵抗8、及びブレーキコイル6の巻線抵抗により決まる時間流れ続ける。
【0041】
遅延回路の放電は徐々に行われるので、ブレーキコイル6の電磁力も徐々に失われ、エレベータは図3において実線で示す特殊運転時の非常停止時のエレベータ速度21のように、ブレーキ動作遅延回路の動作時間24の間は緩やかに、完全に放電された後は通常の減速度をもって停止する。従ってコンデンサ、抵抗回路の放電特性に基づく遅延回路の動作時間24により実際の非常停止時間に対し遅れ時間25分だけ長くなる。なお、この場合コイルの逆起電力による影響は十分少ないので無視した。
【0042】
停電時の動作については、特殊運転時は停電検出リレー16が消勢され、停電検出リレー接点14がオフになる。ブレーキ切換スイッチ11がオンの時点で、これと連動するスイッチ19の閉路保持によりブレーキ切換えリレー保持用コンデンサ12への充電が完了しているので、ブレーキ動作遅延回路接続リレー15はコンデンサ12により一定時間、付勢状態を保持する。これによりブレーキ動作遅延回路接続リレー接点3のオンを保持できて、停電時でも図3の特殊運転時の非常停止時のエレベータ速度21でエレベータを停止させる。
【0043】
また、本実施形態ではカゴ室への衝撃を軽減するために非常停止時のカゴ室の制動距離を延ばしているが、上下の終端階では状況によっては昇降路端に激突する可能性もあるので、カゴ室は上下の終端階では機能を動作させないようにする。
【0044】
図4に特殊運転時にカゴ室が上下終端階に向けて非常停止するときには制動距離を延ばす機能を動作させないようにしたフローチャートを示す。
【0045】
図4において、ブレーキ切換えスイッチがオフのとき(S1)に特殊運転カゴ呼びが有ったとき(S2)はエレベータカゴ室が上下終端階の近くかどうかを判断する(S3)。エレベータカゴ室が上下終端階近くになれば、制動距離を延ばす機能を動作させるブレーキ切換えスイッチをオンさせる(S4)。エレベータカゴ室が上下終端階近くにある場合は、繰り返しエレベータカゴ室の位置をチェックし(S8)、上下終端階近くかどうかを判断する(S9)。カゴ室が上下終端階から離れた位置に移動して上下終端階近くになれば、特殊運転カゴ呼びが継続している場合はブレーキ切換えスイッチをオンさせ、(S10,S4)、特殊運転カゴ呼びがなければ、通常運転に戻る。
【0046】
一方、ブレーキ切換えスイッチがオンのときに特殊運転カゴ呼びがあった場合は、エレベータカゴ室が上下終端階の近くかどうかを判断し(S7)、上下終端階近くにあれば、制動距離を延ばす機能を動作させるブレーキ切換えスイッチをオフさせる(S6)。特殊運転カゴ呼びがなくなっている場合もブレーキ切換えスイッチをオフさせる(S6)。エレベータカゴ室が上下終端階近くになれば、再度特殊運転カゴ呼びの有無を確認する。
【0047】
以上述べた第1の実施形態によれば、次のような効果が得られる。すなわち、特殊運転切換え時にのみ非常停止時におけるカゴ室の制動を緩やかにすることで、衝撃を軽減し、足腰の弱い高齢者を保護することができる。特に、本実施形態ではエレベータの速度が速い段階で徐々に制動を行い、ある程度まで減速した後は通常時と同等のブレーキ力を発生でき、しかもエレベータカゴ室が上下の最終端階では特殊運転を無効とすることができるので、安全性を損なうことなく、カゴ室の衝撃を軽減できる。
【0048】
さらに、第1の実施形態では停電発生時の補償回路を設けたので、停電時の非常停止でも効果が得られる。なお、エレベータのカゴ室内の荷重条件により、ブレーキ力を調整する機能を付加することもできる。またロープ式のエレベータを実施形態としたが、油圧式エレベータのブレーキで、電磁コイル弁の開閉で制動を行う場合でも同等の回路構成となる。
【0049】
次に第2の実施形態について説明する。
【0050】
本実施形態は、特殊運転切換え呼びによりエレベータを運転する時には、カゴ室の起動から定格速度に達するまで及び定格速度から停止するまでの時間を通常運転時の呼びの時よりも長くし、速度が緩やかとなるように構成したものである。
【0051】
この場合、エレベータのカゴ室側の特殊運転切換呼びボタンが操作されていることを条件とし、その場合は全ての、カゴ室側からの特殊運転切換え呼びが無くなるまで、エレベータの加減速度を緩い方向へ変更する。
【0052】
例えば、加速時は図9(a)の特殊運転切換え時のエレベータ速度91のように、定格速度までに要する通常運転時のエレベータ速度92による時間93の150%の時間(時間93+時間94)をかけて加速させる。減速時は目的階に正確にカゴ室を到着させるため、時間を延ばすのではなく定格速度から停止するまでの距離を変更し、図9(b)の特殊運転切換え時のエレベータ速度95のように通常運転時のエレベータ速度96による時間97の約150%となる時間(時間97+時間98)をかけて減速し、停止させる。
【0053】
第2の実施形態によれば、足腰の弱い利用者に対し、エレベータカゴ室の起動、停止に際して足腰への負担を軽くすることができ、加減速度による不快感も軽減する。また他の実施形態と同様にエレベータカゴ室側の特殊運転切換え呼びボタンが操作された場合のみ、加減速度を切換えることでエレベータの運転効率を必要以上に落とすことはない。
【0054】
なお、上記実施形態においては、加減速度を切換えたが、エレベータの定格速度そのものを落とす手段もある。この場合は加速時間を変更せずに特殊運転切換え時の定格速度まで加速させ、一方定格速度からの減速距離を変更しなければ同様の効果が得られる。
【0055】
次に第3の実施形態について説明する。
【0056】
本実施形態は、請求項1または2の機能に加えて、特殊運転切換えのカゴ呼びが発生したときには、乗り場側及びカゴ室内の特殊運転切換え呼びボタン及び階床の表示装置等の発色を変更し、同時に輝度を上げる手段を設けたものである。
【0057】
図5(a)はエレベータカゴ室内の階床表示装置を示す断面図であり、図5(b)、(c)はその制御回路図である。表示装置31は以下の部品より構成される。図5(a)において、通常時に点灯する有色の発光体34と、特殊運転切換え時に表示装置31の輝度を増すための白色の発光体35と、黒色に透明な文字を打ち込んである表示パネル37と、特殊運転切換え時に表示色を変える黄色の発光体33及び固定具32と、さらに発光体33の色を浮き立たせるための透明な表示色変更用プレート36からなっている。
【0058】
また、点灯制御回路は図5(b)に示すように、電源母線P,N間に表示装置動作リレー38、接点39,40の直列回路と、接点41,42、リレー43,44の直列回路を接続して構成されている。表示装置動作リレー38は、通常運転時の発光体35を点灯させるためのもので、接点40,41はこの表示装置動作リレーの接点である。リレー43は特殊運転切換え時に輝度を増すための発光体35を点灯させるためのもので、リレー44は同じく特殊運転切換え時に表示色を変更するための発光体33を点灯させるためのものである。図5(c)は特殊運転切換え制御回路を示し、電源母線P,N間にトランジスタ45と切換えリレー46の直列回路を接続して構成されている。トランジスタ45は特殊運転切換え時に表示装置の輝度、色を変更するため、エレベータ制御装置からの信号を受けて導通し、表示色切換えリレー46とその接点39(通常運転側)と、接点42(特殊運転側)を動作させる。
【0059】
第3の実施形態において、通常運転時は、エレベータ制御装置からの指令により表示装置動作リレー46が励磁されており、その接点40及び41も同時にオンになっている。特殊運転への切換えが発生したときには、エレベータ制御装置より表示の切換指令が出力され、トランジスタ45を導通した表示色切換えリレー46を励磁する。すると、表示色切換えリレーの接点(通常運転時)39がオフになり、接点(特殊運転時)42がオンになる。
【0060】
このように特殊運転切換え時には表示色切換リレーの接点39がオフとなることにより通常運転時の表示装置動作リレー38には電流が流れず、接点42がオンとなったことにより特殊運転切換え時の発光体点灯リレー43,44に電流が流れて表示を切換える。通常運転時に戻った場合は表示色切換えリレー46及びその接点39,42が切換わり通常運転時の表示を行う。
【0061】
一方、表示装置31においては、通常運転時は発光体34により表示され、その発光色はエレベータの意匠により決まっていて、透明な表示色変更用プレート36を通過し表示パネル37で刻まれた文字を表示する。特殊運転切換え時は白色の発光体35が点灯することにより輝度が増し、また発光体33が点灯して黄色を発光し、透明な表示色変更用プレート36を黄色に変え、表示色を変更させる。
【0062】
ここでは、エレベータカゴ室内の階床の表示装置について説明したが、乗り場側、カゴ室内側の特殊運転切換え呼びボタンの構造も表示装置の裏側にスイッチの接点を挿入するだけで基本的な構造は変わらない。特殊運転切換え呼びボタンは図示していないが、図5(a)の通常運転時の発光体34に相当する部品が常時低い輝度で点灯し、ボタンの存在を示す構成となっている。ボタンを押し特殊運転切換え呼びが登録されたら、特殊運転切換え時の発光体35を点灯させ利用者にサービスが行われることを明示する。
【0063】
第3の実施形態では、表示、操作部が視力の弱った利用者でも認識し易くなる。通常時と特殊運転切換え時で表示輝度、色を切換えることで、カゴ室や乗り場側の意匠品を設計する時には、カゴ室意匠を優先して表示装置31を設定することができる。なお、本実施形態では切換える表示色を黄色としたが、他に認識し易い色でも効果が得られる。
【0064】
また輝度を変更するために発光体を切換えたが、予め光量のある発光体を取り付け発光体に流す電流を切換えて輝度を変更することもできる。
【0065】
次に第4の実施形態について説明する。
【0066】
本実施形態は、非常時の誘導やドアの開閉前等の時に行う案内放送のための通常運転時のスピーカに加えて特殊運転時専用のスピーカを設けたものである。
【0067】
第4の実施形態を図6により説明する。請求項1または2の機能に加えて、エレベータカゴ室60に通常案内のスピーカ52と、特殊運転切換え時に利用される特殊運転案内用のスピーカ51を設けたものである。
【0068】
通常運転時はエレベータ制御装置57から信号54を介し、エレベータカゴ室内通常案内用のスピーカ52を鳴している。特殊運転切換え時には信号53を介して、特殊運転案内用スピーカ51も鳴らす。
【0069】
第4の実施形態では、特殊運転用案内放送を通常案内放送に対して音質、音量を変えることで、難聴者でもアナウンスを聞き易くすることができ、必要以上に騒々しい放送を行うことを避けることができる。
【0070】
なお、特殊運転切換え時の専用のスピーカを設けたが、専用スピーカを設けずに音量そのものをあげることもできる、また特殊運転切換え時には音質を変更することもできる。
【0071】
次に第5の実施形態について説明する。本実施形態は、特殊運転切換え呼びに応答した時には、通常よりも遅い速度でドアを開閉させるようにしたものである。
【0072】
本実施形態は、図6に示すように、エレベータカゴ室60に設けるドア開閉制御装置55に2段階のドア開閉速度を持たせ、エレベータ制御装置57からの制御信号56により、ドア開閉制御装置55のドア開閉速度を切換える機能を持たせた構成とする。
【0073】
図7に特殊運転切換え時に適用されるドア閉速度を遅くしたドア速度波形図を示す。本実施形態におけるドア速度波形71はドア閉の開始まもなくから全閉の手前までの速度を低くし、その間の時間を長くしたものである。従って特殊運転時のドア閉始めから全閉まで時間74は通常のドア閉時間73よりも長くなる。
【0074】
図8にエレベータ制御装置によるドア速度切換動作のフローチャートを示す。乗り場側及びカゴ室側で特殊運転切換え呼びが発生した場合は、ドア開閉速度低下指令が出力されているか否かを判断し(S11)、OFFになっていれば、次に目的階に特殊運転切換え呼びがあるか否かを判断し(S12)、呼びがあれば、ドア開閉速度低下指令を出力する(S13)。特殊運転切換え呼びが発生したときに、ドア開閉速度低下指令が出力されていた場合は、目的階に特殊運転切換え呼びがないか否かを判断し(S14)、呼びがなければドア開閉速度低下指令をOFFにし、呼びあれば、ドア開閉速度低下指令がONの状態を保持する。
【0075】
第5の実施形態では、ドアの開閉を緩やかに、そして時間をかけて行われることにより、足腰の弱い利用者がエレベータの乗り降りに時間がかかったり、混雑している時に乗降して途中で閉まってきたドアに挟まれたり、ぶつかったりした時の衝撃を軽減することができる。またドア閉速度を落とすことでドアパネル自体の運動エネルギーを減らし、利用者にぶつかってドアを反転させる運動エネルギーも少なくてすむ。さらにドア開速度を遅くする効果は視覚的であるが、乗降時の恐怖感を軽減することができる。
【0076】
次に第6の実施形態について説明する。
【0077】
本実施形態は、請求項1または2の機能に加えて、ドア開保持時間を2種類設定し、特殊運転切換え呼びでドア開したときにはドア開保持時間を通常よりも長くするようにしたものである。
【0078】
本実施形態では、特殊運転切換えが発生した場合は、エレベータ制御装置が設定されている2種類のドア開保持時間のうち長い方に切換える。乗り場側で特殊運転切換え呼びが発生した場合は、エレベータがその階に移動しドアを開いた時のドア開保持時間、カゴ室内からの特殊運転切換え呼びの時は、エレベータカゴ室が目的階に着いた時のドア開保持時間を長くする。
【0079】
なお、特殊運転切換え呼びによりドア開したときには、最初に呼びが発生してから呼びの応答がその階で完了してもドアが全閉するまでは、特殊運転とし、その時の全てのドア開動作では、ドア開保持時間を通常時より長くするようにしてもよい。
【0080】
また、ドアセフティ、カゴ室内のドア開ボタンによるドア開動作でも、特殊運転時はドア開時間を長くすることができる。
【0081】
この場合の切換え動作は図8のフローチャートにおいて、ドア開閉速度低下指令をドア開保持時間変更指令に書き換えたものとなる。ただし、本実施形態は特殊運転切換呼びのカゴ室側及び乗り場側からの操作のみに対応させる。
【0082】
乗り場側から特殊運転切換呼びが発生した場合は、エレベータがその階に向かう時点でドア開保持時間の切換えを実施し、エレベータがその階に到着した時のドア開保持時間を長い方に切換える。またカゴ室側より特殊運転切換え呼びボタンが操作された時は、エレベータカゴ室が向かっている階に特殊運転切換呼びがないかチェックし、ドア開保持時間を切換える。
【0083】
このようにすれば、足腰の弱い利用者が緩慢な動作で乗降してもそのための時間を確保できる。また特殊運転切換え時のみ、ドア開保持時間を長くするので必要以上にエレベータの運転効率を落とさなくて済む。
【0084】
次に第7の実施形態を説明する。
【0085】
本実施形態は、請求項1または2の機能に加えてエレベータ制御装置内に時計、カレンダー機能を持たせ、外部入力装置を介して、建物の管理者等からの設定入力により前記した実施態様の機能を有効、無効に切換えることができるように構成したものである。
【0086】
図6において、エレベータ制御装置57は内蔵のカレンダー、時計機能を有するとともにその設定に従い前記の実施態様を実行する指令を発すること機能及び各機能の切り離しや、時間帯による動作切換えを行う機能を有する。例えば平日の昼間のみ動作させたり、特定の機能を動作させないようにしたりする。このエレベータ制御装置57専用に外部操作装置58を設け、前述までの第1〜第6の実施形態までの動作を行う条件を設定指令を専用の通信ケーブル59を介してエレベータ制御装置57へ送ることにより設定切換えを行うようにする。
【0087】
このようにすれば、建物の状況に合わせて個別に機能設定が行える。具体的には例えば平日の昼間のみ機能を有効にしたり、エレベータの運転効率に影響する請求項5〜7に対応する実施形態を切り離したりできる。
【0088】
次に第8の実施形態について説明する。
【0089】
本実施形態は、概略特殊運転切換え呼びボタンに、従来までの車椅子運転切換え呼びボタンのように、切換えボタンの近くの見やすい位置に高齢者対応である簡略的な記号等を取り付けるようにしたものである。
【0090】
本実施形態は図10(a)のように、例えば高齢者マークで杖と高齢者の人物カメージ図をあしらった表示パネル101を設け、この表示パネル101を乗り場側の特殊運転切換え呼びボタン102に設けたり、カゴ室側では通常運転時の呼びボタン103の近くに設けた特殊運転切換え呼びボタン104に設けて構成する。
【0091】
本実施形態では、視覚的な効果であるが、高齢者を意味する表示をつけることにより、外部に対し高齢者向けの配慮をしているエレベータであることをアピールし、機能の有効的な利用を促進すると共に機能を不必要に動作させないようにし、エレベータの運転効率を落とさないようにできる。
【0092】
なお、利用者に意志が伝われば、他の表示や文字書きでも同様の効果が得られる。
【0093】
【発明の効果】
以上述べた本発明によれば、高齢者のための特殊運転切換え機能をもたせ、特殊運転では少なくともエレベータカゴ室の制動または起動、停止が緩やかになり、高齢者の人が快適に利用できる特殊運転機能付きエレベータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に対応する発明の実施形態を説明するためのブレーキ回路図。
【図2】請求項1に対応する発明の実施形態を説明するためのブレーキ切換えスイッチ操作回路図。
【図3】請求項1に対応する発明の実施形態を説明するための非常停止時のエレベータ速度波形図。
【図4】請求項1に対応する発明の実施形態を説明するためのブレーキ切換えスイッチ操作条件を示すフローチャート。
【図5】請求項2に対応する発明の実施形態を説明するための表示装置と表示色変更回路図。
【図6】請求項3〜6に対応する発明の実施形態を説明するための概要図。
【図7】請求項4に対応する発明の実施形態を説明するための戸閉速度波形図。
【図8】請求項4に対応する発明の実施形態を説明するための切換のフローチャート。
【図9】請求項7に対応する発明の実施形態を説明するためのエレベータ加減速度波形図。
【図10】請求項8に対応する発明の実施形態を説明するための概要図。
【符号の説明】
1…ブレーキ動作リレー接点
2…ブレーキ動作遅延用コンデンサ
3…ブレーキ動作遅延回路接続リレー接点
4…充電電流制限抵抗
5…逆流防止ダイオード
6…電磁ブレーキコイル
7…電流調整用可変抵抗
8…ブレーキ力調整用可変抵抗
11…ブレーキ切換スイッチ
12…ブレーキ切換リレー保持用コンデンサ
13…充電電流制限抵抗
14…停電検出リレー接点
15…ブレーキ動作遅延回路接続リレー
16…停電検出リレー
17…逆流防止ダイオード
18…逆流防止ダイオード
19…スイッチ
31…表示装置
32…固定具
33…発光体
34…発光体
35…発光体
36…表示色変更用プレート
37…表示パネル
38…表示装置動作リレー
39…接点
40、41、42…接点
43、44…発光体点灯リレー
45…トランジスタ
46…リレー
46…表示装置動作リレー
51…スピーカ
51…特殊運転案内用スピーカ
52…スピーカ
55…ドア開閉制御装置
57…エレベータ制御装置
58…外部操作装置
59…通信ケーブル
60…エレベータカゴ室
101…表示パネル
102…ボタン
103…ボタン
104…ボタン

Claims (8)

  1. 乗り場側及びエレベータカゴ室側に設けた特殊運転切換操作手段の操作によりエレベータカゴ室の昇降に対する通常運転と特殊運転とを切換え可能にしたエレベータであって、
    第1の電源母線のうちの一方に接続され通常時は閉じ、非通常時は開くブレーキ動作リレー接点と、
    前記第1の電源母線間であって前記ブレーキ動作リレー接点に一端が接続された第1の電流制限抵抗と、電流調整用可変抵抗と、電磁ブレーキコイルを備えている第1の直列回路と、
    前記第1の電源母線間であって前記第1の直列回路に対して並列に接続された第1の充電電流制限抵抗と、ブレーキ動作遅延用コンデンサを直列接続してなるブレーキ動作遅延回路と、
    前記第1の電源母線間における前記電流調整用可変抵抗と前記電磁ブレーキコイルの接続点と、前記ブレーキ動作遅延回路における前記第1の充電電流制限抵抗と、前記ブレーキ動作遅延用コンデンサの接続点の間に接続された第2の電流制限抵抗とブレーキ力調整用可変抵抗とブレーキ動作遅延回路接続リレー接点を備えた第2の直列回路と、
    第2の電源母線間に接続された停電検出リレーと、
    第3の電源母線のうちの一方に接続されたブレーキ切換スイッチと、
    前記第3の電源母線間であって前記ブレーキ切換スイッチの一端に接続されたブレーキ動作遅延回路接続リレーを備えた第3の直列回路と、
    前記第3の電源母線間であって前記第3の直列回路に並列に接続された第2の充電電流制限抵抗とブレーキ切換リレー保持用コンデンサを備えた第4の直列回路と、
    前記第3の直列回路の前記ブレーキ動作遅延回路接続リレーと前記ブレーキ切換スイッチとの接続点と、前記第4の直列回路の第2の充電電流制限抵抗とブレーキ切換リレー保持用コンデンサの接続点間に接続され、前記停電検出リレーの常開接点と前記ブレーキ切換スイッチと連動するブレーキ切換スイッチを備えた第5の直列回路とを具備し、
    前記第1の充電電流制限抵抗は前記ブレーキ動作遅延用コンデンサを充電するときの電流を制限するためのものであり、
    前記電流調整用可変抵抗は、ブレーキバネを確実に引き上げるために前記電磁ブレーキコイルに流れる電流を調整するものであり、
    前記ブレーキ力調整用可変抵抗は、前記ブレーキ動作遅延回路が動作した時にブレーキ力を徐々にかけるためのものであり、
    前記第1及び第2の電流制限抵抗は前記電磁ブレーキコイルの焼損防止用であり、
    前記第2の充電電流制限抵抗は前記ブレーキ切換リレー保持用コンデンサへの充電電流を制限するためのものであり、
    前記ブレーキ動作遅延回路接続リレーは前記ブレーキ動作遅延回路の接続を行うものであり、
    前記停電検出リレーは停電で電源電圧が降下して電流が流れなくなると前記停電検出リレーの常開接点を閉じるものであり、
    前記ブレーキ切換スイッチは前記特殊運転切換操作手段によりカゴ室が通常運転から特殊運転に切換えられたときに閉になり、前記ブレーキ動作遅延回路接続リレーが付勢され前記ブレーキ動作遅延回路接続リレー接点が閉になり、その状態で前記電磁ブレーキを動作させるための前記ブレーキ動作遅延用コンデンサに、前記第1の充電電流制限抵抗を介して充電が行われ、
    前記特殊運転切換操作手段により特殊運転に切換わってカゴ室が非常停止するときには、前記ブレーキ動作リレー接点が開になり、前記電磁ブレーキコイルへの電流が遮断されても、前記ブレーキ動作遅延回路接続リレー接点が閉で、既に充電されているブレーキ動作遅延用コンデンサからの放電が、前記コンデンサ容量と前記第2の電流制限抵抗、前記ブレーキ力調整用可変抵抗、前記電磁ブレーキコイルの巻線抵抗により決まる時間だけ流れ続け、前記ブレーキ動作遅延回路からの放電は徐々に行われ、これにより前記ブレーキ動作遅延回路の動作時間は緩やかに、完全に放電された後は通常の減速度をもって停止し、前記ブレーキ動作遅延用コンデンサ、前記充電電流制限抵抗の回路の放電特性に基づく前記ブレーキ動作遅延回路により実際の非常停止時間に対して遅れ時間分だけ長くなり、これにより前記特殊運転は前記カゴ室の制動が前記通常運転におけるカゴ室の制動よりも緩やかに設定されていることを特徴とする特殊運転機能付きエレベータ。
  2. 乗り場及びカゴ室内の呼びボタン、表示装置内に、特殊運転に切換えられたときに、白内障や弱視でも認識し易い色、輝度に切換える手段を有することを特徴とする請求項1に記載の特殊運転機能付きエレベータ。
  3. 特殊運転に切換えられたときに通常運転用の報知と異なる特殊運転用の報知を行う手段を有することを特徴とする請求項1に記載の特殊運転機能付きエレベータ。
  4. 特殊運転に切換えられたときに、その階でのドア閉時間を通常運転におけるドア閉時間よりも遅くする手段を有することを特徴とする請求項1に記載の特殊運転機能付きエレベータ。
  5. 特殊運転に切換えられたときに、その階でのドア開保持時間を通常運転時におけるドア開時間よりも長くする手段を有することを特徴とする請求項1に記載の特殊運転機能付きエレベータ。
  6. 前記カゴ室が上下の最終端階では前記特殊運転を無効にする手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の特殊運転機能付きエレベータ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の手段を、時間帯または用途により個別に設定できる手段を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の特殊運転機能付きエレベータ。
  8. 乗り場側及びカゴ室内に特殊運転切換え呼びボタンがあることを利用者に知らせるための表示手段を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の特殊運転機能付きエレベータ。
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