JP4418621B2 - 肺障害の予防及び/又は治療のための医薬 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分として含む肺障害の予防及び/又は治療のための医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
肺臓は高度に分化したガス交換器官で、呼吸器系の中枢器官である。肺臓の組織・細胞の損傷・破壊、炎症等による肺の障害、肺機能の低下、呼吸不全は生体にとって重大かつ危急の問題である。
【0003】
肺疾患としては、肺結核、ウイルス性肺疾患、真菌、原虫又は細菌による肺疾患(例えば、ニューモシスチス・カリニ肺炎、マイコプラズマ感染症、レジオネラ肺炎、肺アスペルギルス症、肺カンジダ症またクリプトコッカス肺炎、クラミジア感染症など)、自己免疫疾患によって惹起される膠原病性間質性肺炎又は過敏性肺臓炎、癌治療を目的とした放射線照射によって惹起される肺臓炎又は間質性肺炎、薬剤投与による肺臓炎又は間質性肺炎、並びに上記疾患に続いて生ずる肺線維症などが挙げられる。また、これ以外の肺疾患としては、肺間質の浮腫性病変である、成人型呼吸窮迫症候群(adult respiratory distress syndrome,ARDS)、サルコイドーシスなどの難治性呼吸器疾患が挙げられる。さらに、肺気腫、特発性肺線維症(IPF)、及び原発性肺高血圧なども存在し、これらに対しては肺移植が行われることがある。上記の中でも成人型呼吸窮迫症候群(ARDS)は、透過性肺水腫と呼吸不全を引き起こす急性肺障害を特徴とする危険な疾患である。
【0004】
ARDSの予防・治療法の一例としては、フリーラジカルスカベンジャー作用を有するプロポフォル(propofol)を前投与することにより、オキシダント誘導型急性肺障害を予防できることが報告されている(第8回 世界集中医療医学会 2001年10月:シドニー)。しかし、プロポフォルの有効濃度としては約1mM以上の濃度が必要である。プロポフォルは循環抑制作用もある程度認められる麻酔薬であることから、ARDSに対して有効量のプロポフォルをそのまま臨床に用いることは不可能であった。また、ARDSの救急治療を目的としては、ビタミンE又はSOD等の投与が行なわれているが、その効果も十分なものとは言えない。
【0005】
一方、下記式(I):
【化4】
(式中、R1は水素原子、アリール、炭素数1〜5のアルキル又は総炭素数3〜6のアルコキシカルボニルアルキルを表し、R2は、水素原子、アリールオキシ、アリールメルカプト、炭素数1〜5のアルキル又は1〜3のヒドロキシアルキルを表し、あるいは、R1及びR2は、共同して炭素数3〜5のアルキレンを表し、R3は水素原子、炭素数1〜5のアルキル、炭素数5〜7のシクロアルキル、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル、ベンジル、ナフチル又はフェニル、又は炭素数1〜5のアルコキシ、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル、総炭素数2〜5のアルコキシカルボニル、炭素数1〜3のアルキルメルカプト、炭素数1〜4のアルキルアミノ、総炭素数2〜8のジアルキルアミノ、ハロゲン原子、トリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、水酸基、ニトロ、アミノ、及びアセトアミドからなる群から選ばれる同一若しくは異なる1〜3個の置換基で置換されたフェニルを表す。)で表されるピラゾロン誘導体については、医薬の用途として、脳機能正常化作用(特許文献1参照)、過酸化脂質生成抑制作用(特許文献2参照)、抗潰瘍作用(特許文献3参照)、及び血糖上昇抑制作用(特許文献4参照)等が知られている。
【0006】
また、上記式(I)の化合物のうち、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンを有効成分とする製剤は、2001年6月以来、脳保護剤(一般名「エダラボン」、商品名「ラジカット」:三菱ウェルファーマ株式会社製造・販売)として上市されている。この「エダラボン」は、活性酸素に対して高い反応性を有することが報告されている(非特許文献1;非特許文献2参照)。このように、エダラボンは活性酸素をはじめとする種々のフリーラジカルを消去することで、細胞障害などを防ぐ働きをするフリーラジカルスカベンジャーである。しかしながら、これまでエダラボンが肺障害に対して有効であるか否かの検討については全く報告がない。
【0007】
【特許文献1】
特公平5−31523号公報
【特許文献2】
特公平5−35128号公報
【特許文献3】
特開平3−215425号公報
【特許文献4】
特開平3−215426号公報
【非特許文献1】
Kawai, H., et al., J. Phamacol. Exp. Ther., 281(2), 921, 1997
【非特許文献2】
Wu, TW. et al., Life Sci, 67(19), 2387, 2000
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、肺障害、特に好ましくは成人型呼吸窮迫症候群(ARDS)などの急性肺障害の予防及び/又は治療のために有用な医薬を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決することを目的として、先ず、家兎摘出肺定常灌流モデルを用いたオキシダント誘導型の急性肺障害を作成し、灌流液中に式(I)で示されるピラゾロン誘導体を投与し、その効果を検討した。その結果、上記ピラゾロン誘導体の投与により、肺障害を予防・治療できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明によれば、下記式(I):
【化5】
(式中、R1は、水素原子、アリール基、炭素数1〜5のアルキル基又は総炭素数3〜6のアルコキシカルボニルアルキル基を表し;R2は、水素原子、アリールオキシ基、アリールメルカプト基、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を表し;あるいは、R1及びR2は、共同して炭素数3〜5のアルキレン基を表し;R3は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ベンジル基、ナフチル基、フェニル基、又は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、総炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜3のアルキルメルカプト基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、総炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、カルボキシル基、シアノ基、水酸基、ニトロ基、アミノ基及びアセトアミド基からなる群から選ばれる同一若しくは異なる1〜3個の置換基で置換されたフェニル基を表す。)
で示されるピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分として含む、肺障害の予防及び/又は治療のための医薬が提供される。
【0011】
本発明の好ましい態様によれば、式(I)で示されるピラゾロン誘導体は3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物である。
本発明の好ましい態様によれば、肺障害は成人型呼吸窮迫症候群または急性肺障害である。
【0012】
本発明の別の局面によれば、上記式(I)で示されるピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分として含む、肺毛細血管透過性亢進を抑制するための薬剤、並びに、上記式(I)で示されるピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分として含む、肺血管抵抗上昇を抑制するための薬剤が提供される。
【0013】
本発明のさらに別の局面によれば、上記式(I)で示されるピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物の予防及び/又は治療有効量をヒトを含む哺乳動物に投与する工程を含む、肺障害の予防及び/又は治療方法が提供される。
【0014】
本発明のさらに別の側面によれば、上記医薬又は薬剤の製造のための式(I)で示されるピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物の使用が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明による肺障害の予防及び/又は治療のための医薬、肺毛細血管透過性亢進を抑制するための薬剤、及び肺血管抵抗上昇を抑制するための薬剤(本明細書中ではこれらを総称して本発明の医薬と言う)は、本明細書に定義する式(I)で示されるピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を含む。
【0016】
本発明で用いる式(I)で示される化合物は、互変異性により、以下の式(I')又は(I”)で示される構造をもとりうる。本明細書の式(I)には、便宜上、互変異性体のうちの1つを示したが、当業者には下記の互変異性体の存在は自明である。本発明の医薬の有効成分としては、下記の式(I')又は(I”)で表される化合物若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を用いてもよい。
【0017】
【化6】
【0018】
式(I)において、R1の定義におけるアリール基は単環性又は多環性アリール基のいずれでもよい。例えば、フェニル基、ナフチル基などのほか、メチル基、ブチル基などのアルキル基、メトキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、塩素原子などのハロゲン原子、又は水酸基等の置換基で置換されたフェニル基等が挙げられる。アリール部分を有する他の置換基(アリールオキシ基など)におけるアリール部分についても同様である。
【0019】
R1、R2及びR3の定義における炭素数1〜5のアルキル基は直鎖状、分枝鎖状のいずれでもよい。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。アルキル部分を有する他の置換基(アルコキシカルボニルアルキル基)におけるアルキル部分についても同様である。
【0020】
R1の定義における総炭素数3〜6のアルコキシカルボニルアルキル基としては、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、プロポキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、メトキシカルボニルプロピル基等が挙げられる。
【0021】
R2の定義におけるアリールオキシ基としては、p−メチルフェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、p−ヒドロキシフェノキシ基等が挙げられ、アリールメルカプト基としては、フェニルメルカプト基、p−メチルフェニルメルカプト基、p−メトキシフェニルメルカプト基、p−クロロフェニルメルカプト基、p−ヒドロキシフェニルメルカプト基等が挙げられる。
【0022】
R2及びR3の定義における炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。R3の定義における炭素数5〜7のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。
【0023】
R3の定義において、フェニル基の置換基における炭素数1〜5のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基等が挙げられ、総炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシSカルボニル基等が挙げられ、炭素数1〜3のアルキルメルカプト基としては、メチルメルカプト基、エチルメルカプト基、プロピルメルカプト基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキルアミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基等が挙げられ、総炭素数2〜8のジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等が挙げられる。
【0024】
本発明の医薬の有効成分として好適に用いられる化合物(I)として、例えば、以下に示す化合物が挙げられる。
3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(2−メチルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(3−メチルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(4−メチルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(3,4−ジメチルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−エチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(4−プロピルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ブチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0025】
1−(4−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(2−メトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−エトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(4−プロポキシフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ブトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(2−クロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−クロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−クロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0026】
1−(4−ブロモフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−フルオロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−メチルメルカプトフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−メチルメルカプトフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
4−(3−メチル−5−オキソ−2−ピラゾリン−1−イル)安息香酸;
1−(4−エトキシカルボニルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ニトロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−エチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−フェニル−3−プロピル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0027】
1,3−ジフェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−フェニル−1−(p−トリル)−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−クロロフェニル)−3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3,4−ジメチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
4−イソブチル−3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
4−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−4−フェノキシ−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−4−フェニルメルカプト−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0028】
3,3',4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2−フェニル−2H−インダゾール−3−オン;
3−(エトキシカルボニルメチル)−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1,3−ジメチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−エチル−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−ブチル−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(2−ヒドロキエチル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−シクロヘキシル−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−ベンジル−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0029】
1−(α−ナフチル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−メチル−3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(4−メチルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ブチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ブトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−クロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(2−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0030】
1−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3,4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ヒドロキシメチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−アミノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−メチルアミノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−エチルアミノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ブチルアミノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(アセトアミドフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;及び
1−(4−シアノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン
【0031】
本発明の医薬の有効成分としては、式(I)で表される遊離形態の化合物のほか、生理学的に許容される塩を用いてもよい。生理学的に許容される塩としては、塩酸、硫酸、臭化水素塩、リン酸等の鉱酸との塩;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、酢酸、グリコール酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、アスコルビン酸、クエン酸、サリチル酸、ニコチン酸、酒石酸等の有機酸との塩;ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属との塩;アンモニア、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)ピペラジン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、エタノールアミン、N−メチルグルタミン、L−グルタミン等のアミンとの塩が挙げられる。また、グリシンなどのアミノ酸との塩を用いてもよい。
【0032】
本発明の医薬の有効成分としては、上記式(I)で表される化合物若しくはその生理学的に許容される塩の水和物、又は上記式(I)で表される化合物若しくはその生理学的に許容される塩の溶媒和物を用いてもよい。溶媒和物を形成する有機溶媒の種類は特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどを例示することができる。また、上記式(I)で表される化合物は、置換基の種類により1以上の不斉炭素を有する場合があり、光学異性体又はジアステレオ異性体などの立体異性体が存在する場合がある。本発明の医薬の有効成分としては、純粋な形態の立体異性体、立体異性体の任意の混合物、ラセミ体などを用いてもよい。
【0033】
式(I)で表される化合物はいずれも公知の化合物であり、特公平5−31523号公報などに記載された方法により当業者が容易に合成できる。
【0034】
本発明の医薬の投与量は特に限定されないが、通常は、有効成分である式(I)で示される化合物の重量として一般に経口投与の場合には一日あたり0.1〜1000mg/kg体重、好ましくは一日あたり0.5〜50mg/kg体重、であり、非経口投与の場合には一日あたり0.01〜100mg/kg体重、好ましくは0.1〜10mg/kg体重である。上記投与量は1日1回又は2〜3回に分けて投与するのが好ましく、年齢、病態、症状により適宜増減してもよい。
【0035】
本発明の医薬としては、上記式(I)で表される化合物若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物をそのまま投与してもよいが、一般的には、有効成分である上記の物質と薬理学的及び製剤学的に許容される添加物を含む医薬組成物を調製して投与することが好ましい。
【0036】
薬理学的及び製剤学的に許容しうる添加物としては、例えば、賦形剤、崩壊剤ないし崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、基剤、溶解剤ないし溶解補助剤、等張化剤、pH調節剤、安定化剤、噴射剤、及び粘着剤等を用いることができる。
【0037】
経口投与に適する医薬組成物には、添加物として、例えば、ブドウ糖、乳糖、D−マンニトール、デンプン、又は結晶セルロース等の賦形剤;カルボキシメチルセルロース、デンプン、又はカルボキシメチルセルロースカルシウム等の崩壊剤又は崩壊補助剤;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、又はゼラチン等の結合剤;ステアリン酸マグネシウム又はタルク等の滑沢剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、白糖、ポリエチレングリコール又は酸化チタン等のコーティング剤;ワセリン、流動パラフィン、ポリエチレングリコール、ゼラチン、カオリン、グリセリン、精製水、又はハードファット等の基剤を用いることができる。
【0038】
注射あるいは点滴用に適する医薬組成物には、注射用蒸留水、生理食塩水、プロピレングリコール等の水性あるいは用時溶解型注射剤を構成しうる溶解剤又は溶解補助剤;ブドウ糖、塩化ナトリウム、D−マンニトール、グリセリン等の等張化剤;無機酸、有機酸、無機塩基又は有機塩基等のpH調節剤等の添加物を用いることができる。
【0039】
本発明の医薬の形態は特に限定されず、当業者に利用可能な種々の形態をとることができる。経口投与に適する医薬として、例えば、固体の製剤用添加物を用いて錠剤、散剤、顆粒剤、硬ゼラチンカプセル剤、坐剤、又はトローチ剤などを調製することができ、液状の製剤用添加物を用いてシロップ剤、乳剤、軟ゼラチンカプセル剤などを調製することができる。また、非経口投与に適する医薬として、注射剤、点滴剤、吸入剤、坐剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤などを調製することができる。なお、上記の式(I)の化合物を有効成分とする脳保護剤(点滴剤)が、すでに臨床において使用されているので(一般名「エダラボン」、商品名「ラジカット」:三菱ウェルファーマ株式会社製造・販売)、本発明の医薬において上記市販製剤をそのまま用いることができる。
【0040】
本発明の医薬は、肺障害の予防及び/又は治療に有効である。すなわち、本発明の医薬は、肺障害を防止する予防剤としての作用、及び/又は肺障害を正常な状態に回復させる治療剤としての作用を有している。
【0041】
本明細書において、「肺障害」は最も広義に解釈され、肺臓の組織・細胞の損傷・破壊、炎症等による肺の障害、肺機能の低下、並びに呼吸不全などを包含する。即ち、本発明で言う「肺障害」は、(1)先天的・遺伝的な肺障害、(2)細菌、原虫、真菌若しくはウイルスの感染、放射線照射、又は薬剤(例えば、抗癌剤など)、粉塵、汚染物質などの化学物質による肺臓組織又は細胞の損傷又は破壊、(3)炎症、並びに(4)肺臓の機能低下、などの全てを包含する。このような肺障害の好ましい具体例としては、成人型呼吸窮迫症候群(ARDS)などの急性肺障害が挙げられる。
【0042】
本発明の医薬の投与経路は特に限定されず、経口的又は非経口的に投与することができる。非経口投与の投与経路も特に限定されず、静脈内、筋肉内、皮内、皮下に注射投与することができる。
【0043】
また、本発明の医薬は、肺障害の発症に先立って予防的に投与しておくことができる。また、肺障害を起こした患者に対しては、症状の悪化の防止ないしは症状の軽減などを目的として、本発明の医薬を該患者に投与することができる。
【0044】
また、麻酔・集中治療領域での鎮静薬として主要な薬剤であるプロポフォルは、高侵襲な手術の術中から投与したり、重症患者において呼吸不全が顕著となる前から投与することにより、いわゆる急性肺障害/成人型呼吸窮迫症候群の発症前に投与できる薬剤の一つである。
【0045】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により限定されるものではない。
【0046】
合成例:3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン(以下、エダラボンと称す)の合成
エタノール50ml中にアセト酢酸エチル13.0g及びフェニルヒドラジン10.8gを加え、3時間還流攪拌した。反応液を放冷後、析出した結晶をろ取し、エタノールより再結晶して、表題の化合物11.3gを無色結晶として得た。
収率 67%
融点 127.5〜128.5℃
【0047】
実施例1:摘出肺定常灌流モデルに対するエダラボンの効果
(A)材料と方法
(1)摘出肺定常灌流モデルの作製
体重2.0〜4.0kgの日本家兎の肺動脈と左房にカニュレーションし、ポンプにて灌流を開始、摘出肺をisometric transducerに吊り下げ、摘出肺定常灌流モデルとした。灌流液はKHB液にCaCl2 とNaHCO3 を加え、pHを7.4前後に維持し、さらに牛アルブミンを加え3%溶液としたものを用い、熱交換器により灌流中37℃に維持した。摘出肺は45% O2 - 5% CO2 - 50% N2 の混合ガスで、VT4ml/kg、PEEP 2cmH2O、20/minで換気した。
【0048】
(2)プリン及びキサンチンオキシダーゼによる急性肺障害の作製
キサンチンオキシダーゼ(XOと略記される場合あり)は、主に血管内皮細胞、肝細胞、小腸上皮細胞、乳腺組織の分泌細胞など生体組織中に広く分布しており、虚血、低酸素、炎症などを刺激としてROSを産生することにより、細胞傷害特に血管内皮細胞傷害に大きな影響を与えている(Parks D A,他、biochemistry, distribution,and physiology.Acta Physiol 548:87-99,1986;及び、McCord J M、N Engl J Med 312:159-163,1985)。さらに、キサンチンオキシダーゼが急性肺障害/成人型呼吸窮迫症候群(ARDS)において重要な役割をしているとの多くの報告が見られる(Grum C M,他、J Crit Care 2:22-26,1987;Quinlan G J,他、Free Radical Res 20:289-298,1994;及びSupnet M C,他、Ped Res 36:283-287,1994)。従って、プリン及びキサンチンオキシダーゼの投与により活性酸素を作成し、肺傷害を起こすこのモデルは、臨床上のARDSの病態に非常に近いと考えられる。
【0049】
本発明では、E(-)群 (n=5)(肺を傷害させるのみ)、E(pre)群 (n=5)(エダラボン末200μMを前投与)、E(after)群 (n=5)(キサンチンオキシダーゼ投与30分後にエダラボン末200μMを投与)の3群に分け、肺を障害させるために,灌流液にプリン(0.5mM)、5分後にキサンチンオキシダーゼ(0.002U/ml)を加えた。
【0050】
(3)実験系
灌流液300mlの入ったリザーバーから定常流ポンプで,熱交換機・バブルトラップを経由して肺動脈に送血し、Pa圧をモニタリングする。左房から脱血し、リザーバーへ送り、左房圧をモニタリングする。気管切開した挿管チューブよりベンチレーションし、同時にisometric transducerに吊り下げている。実験系の概要を図1に示す。
【0051】
(4)測定(肺障害の評価)
90分間恒温定常流で灌流し、下記に示したパラメータを記録・計算し、肺障害の程度を評価した。
肺重量の増加:急性肺障害作成後90分
湿潤/乾燥肺重量比:(湿潤肺重量−乾燥肺重量)/乾燥肺重量
Kfc:Pulmonary Capillary Filtration Coefficient(肺毛細血管透過係数),Drakeらの方法(詳細は下記)
Ppa : Pulmonary arterial pressure(肺動脈圧)
Ppc:Pulmonary Capillary Pressure(肺毛細血管圧),double occulusion法(Wakerlin G E,他:Anesthesiol.75:475-480,1991;Townsley M I,他、J Appl Physiol 61:127-132,1986;Dawson C A,他、Ann NY Acad Sci 384:90-106,1982;及び、Linehan J H,他、J Appl Physiol 53:158-168,1982)
Rp:Pulmonary Vascular Resistance(肺血管抵抗), Rp= Ra+ Rv
Ra:Pulmonary Arterial Resistance(肺動脈抵抗), Ra=(Ppa-Ppc)/Q(Q=pulmonary flow)
Rv:Pulmonary Venous Resistance(肺静脈抵抗), Rv=(Ppc-pla)/Q
PIP:Peak Inspiratory Pressure(最高吸気圧)
Static Compliance:Lung Compliance(静的肺コンプライアンス)(airway pressure after syringing of 12ml/kg of air)
ΔKfc ratio: (final Kfc - base Kfc ) / base Kfc
ΔPpa:final Ppa - base Ppa
【0052】
本実施例において肺障害の指標とした,Kfc(肺毛細血管透過係数)は下記に示したようにDrakeらの方法(Wakerlin G E,他、Anesthesiol.75:475-480,1991;Drake R,他、Am J Phisiol 234(Heart Circ.Physiol.3):H266-H274,1978;及びKavanagh B P,他、J Appl Physiol 76:1324-1329,1994)で求めた。
Kfc (ml/min・mmHg・100g)
Pulmonary Capillary Filtration Coefficient(毛細血管透過係数)
Jvc = Kfc [(Pc - Pt) - σ(πc- πt)] (Starlingの法則)
Jvc : net fluid flux(正味流量)
Kfc : filtration coefficient(透過係数)
ΔJvc = Kfc・ΔPc → Kfc =ΔJvc /ΔPc
Pc : pulmonary capillary hydrostatic pressure(肺毛細血管静水圧)
Pt : tissue hydrostatic pressure(組織静水圧)
σ : osmotic reflection coefficient(浸透反射係数)
πc : plasma oncotic pressure(血漿コロイド浸透圧)
πt : tissue oncotic pressure(組織コロイド浸透圧)
Kfc = (Δwt / Δt ) t=0/Δ Pc
Δwt / Δt : lung weight gain slope(肺重量増加勾配)
【0053】
Pla左房圧を急速に7mmHg増加させると,最初の数分間は血管圧の増加に引き続いて肺重量は急速に増加するが、その後肺重量の増加は緩徐になり、この緩徐相の肺重量増加は液体の透過量を表す。最初の3分間を除いた後の7分間の肺重量増加を時間軸に対して片対数グラフにプロットし、0時間の値を外挿し、得られた値をΔPcすなわち7mmHgと100gあたりの肺湿重量で除してKfcを計算した。
【0054】
(5)統計分析
統計分析は、PairedT検定又はRepeated Measures ANOVA又はNon-repeated Measures ANOVA(Stat View 4.02 ; Abacus Concepts, Berkeley, CA)を用いて行った。危険度<0.05を有意とみなした。
【0055】
(B)結果
E (-)群、E (pre)群及びE (after)群のそれぞれについてウサギ体重、肺重量増加、湿潤/乾燥肺重量比、及びbaseline、finalにおけるKfc,最高吸気圧(Peak Inspiratory Pressure;PIP),静的肺コンプライアンスを表1に示した。
【0056】
【表1】
【0057】
E (-)群に対し有意差がみられるものに(+)印,E (pre)群に対し有意差がみられるものに(++)印,またそれぞれの群における指標の推移に有意差がみられるものに(*)をつけてある。ウサギ体重、baseline Kfc,baseline PIP,baseline 静的肺コンプライアンスについてはいずれの群においても有意差は認められなかった。肺重量増加、湿潤/乾燥肺重量比については、E (-)群に対しE (pre)群、E (after)群の両群で、final KfcについてはE (-) 群に対しE (pre)群で、E (pre) 群に対しE (after)群で有意に傷害軽減効果が認められた。final PIPについてはE (-) 群に対しE (pre)群、E (after)群の両群で有意に上昇が抑制されており、final静的肺コンプライアンスについてはE (-)群に対しE (pre)群で有意に傷害が軽減されたが,E (after)群では軽減されなかった。baselineに対するfinalの推移をみてみると、KfcではE (-)群、E (after)群において、PIPはE (-)群においてのみ、静的肺コンプライアンスにおいては全群で有意に悪化していた。
【0058】
図2は、湿潤/乾燥肺重量比を示す。E (-) 群,E (pre) 群,E (after) 群のそれぞれのWet/Dry lung weight ratio((wet lung weiht - dry lung weiht) / dry weight)を示した。E (-) 群に対し有意差がみられるものに*をつけてある。E (pre) 群、E (after) 群においてE (-) 群に対し有意に傷害が抑制されていた。
【0059】
図3は、ΔKfc ratioを示す。E (-) 群,E (pre) 群,E (after) 群のそれぞれのΔKfc ratio((final Kfc - base Kfc)/base Kfc))を示した。E (-) 群に対し有意差がみられるものに*をつけてある。ゼロに近いほどKfcの悪化がないと考えられ、3〜4以上で有意な悪化であるといわれている指標である。E (pre) 群、E (after) 群においてE (-) 群に対し有意に傷害が抑制されていた。
【0060】
(C)まとめ
灌流液中へのエダラボンの前及び後投与により、プリン及びキサンチンオキシダーゼ投与によるΔKfc ratioの増加が抑制された。また、エダラボンの前投与は、Ppaの上昇をRpの上昇を抑えることで抑制した。エダラボンの後投与も投与後のPpaの上昇を抑える傾向を示した。従って、エダラボンはプリン及びキサンチンオキシダーゼ投与による肺毛細血管透過性亢進を抑制し,さらに肺血管抵抗上昇も抑制することが判明した。
【0061】
【発明の効果】
本発明の医薬は、成人型呼吸窮迫症候群(ARDS)などの肺障害の予防及び/又は治療のために有用である。特に本発明の医薬は、発症後の投与においてもオキシダント誘導型急性肺障害を抑制する効果を示すため、臨床上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例の実験系の概要を示す。
【図2】図2は、湿潤/乾燥肺重量比を示す。
【図3】図3は、ΔKfc ratioを示す。
Claims (2)
- 3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分として含む、呼吸機能の低下抑制のための医薬(但し、組織繊維化による呼吸機能の低下抑制のための医薬を除く)。
- 3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分として含む、呼吸不全の予防のための医薬(但し、組織繊維化による呼吸不全の予防のための医薬を除く)。
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