JP4418593B2 - 自動車用のツインチューブ式のショックアブソーバのための底部弁 - Google Patents

Description

【０００１】
本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式の、自動車用のツインチューブ式のショックアブソーバのための底部弁に関する。
【０００２】
このような底部弁においては、オイル中に侵入するピストンにより押し退けられたオイル量によって、圧力減衰力が発生させられる。一般的にはこのことは、孔および／または類似の開口横断面と相俟って、ある程度のプレロードをかけられた弁、ディスクまたはディスクユニットによって生じる。
【０００３】
本発明の課題は、比較的高い減衰力のためにも、圧縮速度０ｍ／ｓと主減衰弁の開放点ＯＥとの間の減衰特性曲線を調節できるような特質を有する底部弁を提供することである。
このような課題は、請求項１の特徴部に記載されたような底部弁によって解決される。本発明の別の構成は請求項２以下に記載されている。
【０００４】
本発明による底部弁は、主力のための主減衰弁と、バイパス・制御孔とを有している。このバイパス・制御孔は、主減衰弁の開放前の減衰特性を規定する。このようなバイパス・制御孔には、リリーフ弁として作用する、プレロードをかけられたバイパス弁が対応配置されている。このようなバイパス弁を相応に位置決めし、かつ／または、このようなバイパス弁のためのプレロードばねを選択することによって、主減衰弁の開放までの所望の減衰特性曲線を達成することができる。固定的に調整されたプレロードを有するバイパス弁の、制御孔に対する調整高さが、ショックアブソーバの外部からアクセス可能な調整ねじによって調整可能であると有利である。
【０００５】
以下に本発明を添付の図面につきさらに詳しく説明する。
図１は、本発明による底部弁を示す横断面図である。
図２は、異なる状態に調整されたバイパス弁の減衰特性曲線を示す図である。
底部弁ケーシング１は、減衰のためのインナチューブ２の下端部内に収容されている。アウタチューブ３のうち一部だけが示されている。底部弁ケーシング１には中心に主減衰弁が設けられている。この主減衰弁は、ケーシング１内に固着された弁皿６と、ばね９でプレロードをかけられた弁体８とから成っている。この弁体８は、弁皿６の弁開口を閉じている。弁体８は支持体７上を移動可能である。この支持体７もばね９を符号１４で示した箇所で支持している。支持体７内には、バイパス制御孔５を備えたねじ４が設けられている。
【０００６】
この制御孔５には、バイバス弁１０が対応配置されている。このバイパス弁１０はばね１５によってプレロードをかけられている。バイパス弁１０の軸部は、ショックアブソーバの外部からアクセス可能な調整ねじ１３の収容孔内に設けられている。調整ねじは支持体７内にねじ込まれている。調整ねじ１３は一般的にシールブシュ１９とＯリング２０とによってアウタチューブ３に対してシールされている。
【０００７】
バイバス弁１０のプレロードばね１５は一方では、制御孔５に対向して位置する弁ヘッドと、他方では、ディスク１１とに支持されている。このディスクは弁軸部上に移動可能に設けられており、プレロードばね１５によって、弁軸部に設けられたショルダに保持されている。同時にディスク１１は、調整ねじ１３の端面側の端部に当接している。ショルダは弁軸部にねじ嵌められたスライドスリーブ１２によって形成されている。このスライドスリーブ１２を介して、弁軸部は調整ねじ１３の収容孔内に支承されている。
【０００８】
符号１８で逆止弁の弁ディスクが示されている。符号１６でこの弁ディスクのプレロードばねが示されている。このプレロードばねは保持ディスク１７に支持されている。この保持ディスクは底部弁ケーシング１に固定されている。
底部弁の機能は次の通りである：
主減衰弁８は弁皿６に向かってばね９によってプレロードをかけられている。圧縮速度が上昇すると、ねじ４の制御孔５を通って、主減衰弁を開放させる圧力が発生する。このような基本減衰特性曲線は、図２において実線で示されている。この場合符号ＯＥは主減衰弁の開放点を示している。
【０００９】
調整ねじ１３を介して、バイパス弁１０は制御孔５に対して変化させられる。これによりばね１５のプレロードによって生ぜしめられる減衰力を、種々異なる圧縮速度に対応させることができる。この力は、図２に示したように、圧縮速度０ｍ／ｓと主減衰弁の開放点ＯＥとの間でずらすことができる。主減衰弁もバイパス弁も一種のリリーフ弁として作用する。このことは力・速度ダイヤグラムにおいて漸減的な特性曲線をもたらす。このことは安全性およびカーブ・制動安定性を伴った走行快適性を可能にする。
【００１０】
プレロードばね１５の種々の強さを選択することによって、減衰特性にさらに影響を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による底部弁を示す横断面図である。
【図２】異なる状態に調整されたバイパス弁の減衰特性曲線を示す図である。

Claims (4)

1. 主減衰弁（８）とバイパス制御孔（５）とを備えた、自動車用のツインチューブ式のショックアブソーバのための底部弁であって、制御孔（５）に、リリーフ弁として作用する、プレロードをかけられたバイパス弁（１０）が対応配置されており、該バイパス弁（１０）の作用が、ショックアブソーバの外部から調整可能である形式のものにおいて、固定的に調整されたプレロードを有するバイパス弁（１０）の、制御孔（５）に対する調整高さが、ショックアブソーバの外部からアクセス可能な調整ねじ（１３）によって調整可能であることを特徴とする、自動車用のツインチューブ式のショックアブソーバのための底部弁。
2. バイパス弁（１０）の軸部が、調整ねじ（１３）に設けられた収容孔内に移動可能に収容されている、請求項１記載の底部弁。
3. バイパス弁のプレロードばね（１５）が一方では、制御孔（５）に対向して位置する弁ヘッドに支持され、他方では、ディスク（１１）に支持されており、該ディスクが弁軸部上に移動可能に設けられていて、プレロードばね（１５）によって、弁軸部に設けられたショルダに向かって保持されている、請求項２記載の底部弁。
4. ショルダが、弁軸部にねじ嵌められたスライドスリーブ（１２）に形成されており、該スライドスリーブ（１２）を介して弁軸部が調整ねじ（１３）の収容孔内に支承されている、請求項３記載の底部弁。

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