JP4418558B2 - 現像剤容器、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電式複写機、プリンタ等の画像形成装置の現像装置に現像剤を供給するために用いられる現像剤収納容器、それに用いるシール部材及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた電子写真記録装置においては、電子写真感光体ドラム及び該感光体ドラムに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されており、この方式は、メンテナンスがサービスマンによらずに、ユーザー自身で行なうことができるので、操作性が格段によく、画像形成装置において広く用いられている。
【0003】
ところで、前記プロセスカートリッジにおける現像装置は、開口部をシール部材によってシールしたトナー収納容器(以後、トナー容器と称する)と現像容器とが結合されている。そして前記プロセスカートリッジを使用するときに、前記シール部材を引き抜き除去して前記開口を開封し、開封されたトナー容器から現像容器へトナーを供給する。
【0004】
前記シール部材としては、1枚のフィルムでシールし、使用開始時に前記フィルムを剥離して開封するイージーピールフィルムと呼ばれるものと、カバーフィルムとテアテープを一体化し、使用開始時にテアテープを引くことによって前記カバーフィルムを引き裂いて開封するテアテープ系引き裂きシールと呼ばれるものがあるが、この引き裂きシール部材はカバーフィルムを引き裂くことによって開封するために、開封強度を小さくすることができるところから、近年広く使用されている。
【0005】
又、特開昭59−13262号公報及び実開昭63−60164号公報に記載されているように、引き裂きシール部材を用いることも提案されている。又、実開昭63−60164号公報に記載されているように、引き裂き開始部分に切れ目を入れて、開口の位置精度を確保した引き裂きシール部材を用いることも提案されている。更に、本発明者らも特願平10−198780号明細書で、開封して開口部を形成するための引き裂き部を有する引き裂きシール部材を用いることを提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、かかる従来技術を更に発展させたものであり、引き裂き方向性を備えたシール部材を用い、且つ層間剥離現象やケバの発生がなく安定して開封できる現像剤収納容器、それに用いるシール部材及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の発明によって達成される。即ち、本発明は、現像剤を収納する現像剤容器において、該現像剤容器の開口部をシールするためのシール部材が、前記現像剤容器の開口部に略平行に引き裂かれるように引き裂き方向性を備えており、
該シール部材の構成が、ヒートシール耐熱層であり且つ方向性を持って引き裂かれる表層31a、方向性を持って引き裂かれる中間引き裂き層31b、方向性を持って引き裂かれる、メタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体を含有するシールクッション層31c及びシーラント層31dを有しており、
該中間引き裂き層31bには、該シールクッション層31cと相溶する材料が分散混合され、該シールクッション層31cには、該中間引き裂き層31b及び該シーラント層31dと相溶する材料が分散混合され、該シーラント層31dには、該シールクッション層31cと相溶する材料が分散混合され、且つ、シール部材の表層31a、中間引き裂き層31b、シールクッション層31c及びシーラント層31dが、シール部材の引き裂き方向に合わせてラミネートされている現像剤容器であって、表層31a、中間引き裂き層31b、シールクッション層31c及びシーラント層31dが、下記の[1]乃至[5]の形態のいずれかであることを特徴とする現像剤容器、及びプロセスカートリッジを提供する。
[1]の形態
上記表層31aは、2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
上記中間引き裂き層31bは、シールクッション層31cと相溶する、ハードセグメントにポリスチレン、ソフトセグメントに水素添加ポリイソプレンを用いたスチレン系エラストマーが分散混合された2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
該表層31aと該中間引き裂き層31bとは、ポリエステル系の接着剤によりドライラミネートされており、
上記シールクッション層31cは、中間引き裂き層31b及び該シーラント層31dと相溶する、ハードセグメントにポリスチレン、ソフトセグメントに水素添加ポリイソプレンを用いたスチレン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなり、
上記シーラント層31dは、シールクッション層31cと相溶する、ハードセグメントにポリスチレン、ソフトセグメントに水素添加ポリイソプレンを用いたスチレン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなる。
[2]の形態
上記表層31aは、2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
上記中間引き裂き層31bは、シールクッション層31cと相溶する、ハードセグメントにポリエチレン、ソフトセグメントにエチレンプロピレン系ゴムを用いたオレフィン系エラストマーが分散混合された2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
該表層31aと該中間引き裂き層31bとは、ポリエステル系の接着剤によりドライラミネートされており、
上記シールクッション層31cは、中間引き裂き層31b及び該シーラント層31dと相溶する、ハードセグメントにポリエチレン、ソフトセグメントにエチレンプロピレン系ゴムを用いたオレフィン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなり、
上記シーラント層31dは、シールクッション層31cと相溶する、ハードセグメントにポリエチレン、ソフトセグメントにエチレンプロピレン系ゴムを用いたオレフィン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなる。
[3]の形態
上記表層31aは、2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
上記中間引き裂き層31bは、シールクッション層31cと相溶する、ハードセグメントにウレタン構造、ソフトセグメントにポリエステルを用いたウレタン系エラストマーが分散混合された2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
該表層31aと該中間引き裂き層31bとは、ポリエステル系の接着剤によりドライラミネートされており、
上記シールクッション層31cは、中間引き裂き層31b及び該シーラント層31dと相溶する、ハードセグメントにウレタン構造、ソフトセグメントにポリエステルを用いたウレタン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなり、
上記シーラント層31dは、シールクッション層31cと相溶する、ハードセグメントにウレタン構造、ソフトセグメントにポリエステルを用いたウレタン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなる。
[4]の形態
上記表層31aは、2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
上記中間引き裂き層31bは、シールクッション層31cと相溶する、ハードセグメントにポリエステル、ソフトセグメントにポリエーテルを用いたエステル系エラストマーが分散混合された2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
該表層31aと該中間引き裂き層31bとは、ポリエステル系の接着剤によりドライラミネートされており、
上記シールクッション層31cは、中間引き裂き層31b及び該シーラント層31dと相溶する、ハードセグメントにポリエステル、ソフトセグメントにポリエーテルを用いたエステル系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなり、
上記シーラント層31dは、シールクッション層31cと相溶する、ハードセグメントにポリエステル、ソフトセグメントにポリエーテルを用いたエステル系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなる。
[5]の形態
上記表層31aは、2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
上記中間引き裂き層31bは、シールクッション層31cと相溶する、ハードセグメントにポリアミド、ソフトセグメントにポリエステルを用いたアミド系エラストマーが分散混合された2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
該表層31aと該中間引き裂き層31bとは、ポリエステル系の接着剤によりドライラミネートされており、
上記シールクッション層31cは、中間引き裂き層31b及び該シーラント層31dと相溶する、ハードセグメントにポリアミド、ソフトセグメントにポリエステルを用いたアミド系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなり、
上記シーラント層31dは、シールクッション層31cと相溶する、ハードセグメントにポリアミド、ソフトセグメントにポリエステルを用いたアミド系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなる。
尚、本発明において、シール部材が現像剤容器の開口部に略平行に引き裂かれるとは、現像剤容器の開口部に沿って、シール部材を200mm引き裂いたときに、引き裂き方向のずれが±0.5mm以内に入るようにシール部材が引き裂かれる場合を意味する。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明に係わる実施の形態として、現像装置を有するプロセスカートリッジが、装着可能な電子写真画像形成装置について図面を参照して具体的に説明する。
【0009】
〔実施形態1〕
〔全体構成〕
この電子写真画像形成製置Aは、図11に示すように、光学系1から画像情報に基づいたレーザー光像を照射して像担持体である感光体ドラム7に潜像を形成し、次いで前記潜像をトナーによって現像しトナー像を形成する。そして前記トナー像の形成と同期して、記録媒体2を給紙カセット3aからピックアップローラ3b及び給送ローラ3c、搬送ローラ3d、レジストローラ3e等からなる搬送手段3で搬送する。
【0010】
そしてプロセスカートリッジBの有する前記感光体ドラム7に形成したトナー像を、装置Aに設けた転写手段としての転写ローラ4に電圧印加することによって記録媒体2に転写する。そしてその記録媒体2をガイド板3fでガイドして定着手段5へと搬送する。この定着手段5は駆動ローラ5a及びヒータ5bを内蔵する定着ローラ5cからなり、通過する記録媒体2に熱及び圧力を印加して転写トナー像を定着する。
【0011】
そしてこの記録媒体2を排出ローラ対3g、3hで搬送し、反転搬送経路を通して排出部6へと排出する。尚、この画像形成装置Aは、手差しトレイ3i及びローラ3jによって手差し給送も可能である。
【0012】
一方、前記プロセスカートリッジBは、図12に示すように、感光層を有する感光体ドラム7を回転し、その表面を帯電手段である帯電ローラ8へ電圧印加によって一様に帯電し、前記光学系からの光像を開口9を介して感光体ドラム7に露光して潜像を形成し、前記潜像を現像手段10によって現像する。
【0013】
前記現像手段10は、トナー収納部としてのトナー溜め内のトナーを、トナー送り部材10aの回転によって送り出す。そして固定磁石10bを内臓した現像ローラ10cを回転させる。これによって、現像ブレード10dによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像ローラ10cの表面に形成し、そのトナーを前記潜像に応じて感光体ドラム7へ供給することによってトナー像を形成して可視像化する。
【0014】
そして転写ローラ4に前記トナー像と逆極性の電圧を印加して、前記トナー像を記録媒体2に転写する。その後は、クリーニングブレード11aによって感光体ドラム7に残留したトナーを掻き落とすとともに、スクイシート11bによってすくい取り、廃トナー溜め11cへ集めるクリーニング手段11によって感光体ドラム7上の残留トナーを除去する。
【0015】
尚、前記現像装置のフレームは、トナーを収納するトナー容器12aと現像ローラ10c等の現像部材を保持する現像フレーム12bとを溶着して一体的に構成する。そして更に、この一体となった現像装置のフレームに、感光体ドラム7やクリーニングブレード11a及び帯電ローラ8等を保持するクリーニング容器12cを結合して、カートリッジBを構成する。そして前記プロセスカートリッジBは、図11に示す装置本体13に設けたカートリッジ装着手段に対して着脱可能に装着される。
【0016】
前記カートリッジ装着手段としては、図11に示すように、軸14を中心にして装置本体Aに設けられた開閉部材15を開くと、図13及び図14に示すように、カートリッジ装着スペースの左右内側面にカートリッジ装着ガイド部材16が対向して取り付けてある。そして、この左右ガイド部材16にはプロセスカートリッジBを挿入するときのガイドとなるガイド部16aが対向して設けてある。このガイド部16aに沿ってプロセスカートリッジBを挿入し、開閉部材15を閉じることによってプロセスカートリッジBを画像形成装置Aに装着する。この装着によって感光体ドラム7の長手方向端部に取り付けたドラムギア(図示せず)が装置本体13に設けてある駆動伝達ギアGと噛合して感光体ドラム7へ駆動力が伝達可能となる。
【0017】
[トナー容器と現像フレームの結合構成]
次に現像装置のフレームを構成するトナー容器12aと現像フレーム12bの結合構成について説明する。図3に示すように、トナー容器12aは開口部12a1を有する。そして、その開口部12a1の周囲にはフランジ12a2が形成されている。前記開口部12a1はシール部材としての引き裂きシール部材17によって開封可能にシールされる。
【0018】
前記引き裂きシール部材17は、図3に示すように開口部12a1を閉塞してフランジ12a2に熱シールされて貼り付けられるシール部としてのカバーシール部17aを有している。又、引き裂きシール部材17は、前記カバーシール部17aから延出している延出部としての引き出し部17bを有している。そして、カバーシール部17aと、引き出し部17bを1枚シートで一体に構成し折り重ねて引き裂きシール部材17として構成している。引き出し部17bはカバーシール部17aを引き裂くのに充分な強度をもっていることが必要である。
【0019】
図3及び図4に示すように、開口部12a1の周囲のフランジ12a2に、引き裂きシール部材17が貼り付けられている。そして、この引き裂きシール部材17の長手方同両側に、その長手方向に平行に溶着部W2が設けられている。そして現像フレーム12bには前記トナー容器12aの溶着部W2に接して超音波溶着される溶着リブ(不図示)が平行して設けられている。従って、トナー容器12aと現像フレーム12bとを溶着した後は、容着リブは引き裂きシール部材17の長手方同両側に位置する。
【0020】
又、トナー容器12aは、その長手方向においてトナー容器12aと現像フレーム12b間に隙間を有する。溶着リブは断面三角形の突条である。尚、振動溶着の際、溶着リブの断面は、略四角形になる。トナー容器12aと現像フレーム12bの容器間隙間の長手方向における両端部にはこの容器間隙間を閉塞するための、発泡ポリウレタン等の弾性の容器間(端部)シール部材19、20が現像フレーム12bに設けられている。長手方向の一端側の容器間シール部材20は引き裂きシール部材17の引出し部17bを間にしてトナー容器12aを圧している。
【0021】
図1及び図2に示すように、引き裂きシール部材17は、その厚み方向において、順に、ヒートシール耐熱層であり且つ方向性を持って引き裂かれる表層31a、方向性を持って引き裂かれる中間引き裂き層31b、易引き裂き性のシールクッション層31c、前記シール部材を接着するためのシーラント層31dを有している。表層31aは、2軸延伸ポリエステルフィルム(PET)が用いられる。
【0022】
又、表層31aは、ヒートシール時にフィルムへのダメージが少なく、ヒートヒール条件を最大限に拡大でき、しかもフィルム強度を保ちつつ引き裂き性能を確保するため、厚さは10μm〜20μmが好ましく、更に好ましくは12μm〜17μmとする。本実施形態では厚さ12μmの2軸延伸PETを用いた。
【0023】
中間引き裂き層31bは、2軸延伸ポリエステルフィルム(PET)又は2軸延伸ナイロンフィルムに、シールクッション層31cと相溶する熱可塑性エラストマーを0.5重量%〜30重量%程度、好ましくは分散混合した各層の強度保持及び均一な分散を考慮し、1重量%〜10重量%分散混合したものが用いられる。
【0024】
次に、本発明にかかわる熱可塑性エトラストマー(TPE)について説明する。TPEは分子内にゴム弾性を有する柔軟性成分(ソフトセグメント)と、加硫ゴムの架橋点に相当して塑性変形を防止し、補強効果を与える分子拘束成分(ハードセグメント)を含有する必要があり、このハードセグメントが加熱により可塑化し、更に冷却すると再硬化するところに特徴があり、後述するシールクッション層31cとの層間接着強度を向上させ、シール開封時の層間剥離現象(デラミ)やケバ発生を抑制するために重要である。
【0025】
本発明に用いられるTPEとしては、主に以下のような構造のものが用いられる。先ず、PS(ポリスチレン)系エラストマーとしては、ハードセグメントがPSであり、ソフトセグメントがポリブタジエン又はポリイソプレンとの組み合せのもの、又はハードセグメントがPS、ソフトセグメントが水素添加ポリブタジエン、又はハードセグメントがPS、ソフトセグメントが水素添加ポリイソプレン、又はハードセグメントがPS、ソフトセグメントが水素添加スチレンブタジエンラバーであるもの等が用いられる。
【0026】
オレフィン系エラストマーとしては、ハードセグメントがPE(ポリエチレン)又はPP(ポリプロピレン)であり、ソフトセグメントが水素添加スチレンブタジエンラバーであるもの、又はハードセグメントがPE又はPP、ソフトセグメントがエチレンプロピレン系ゴムであるもの等が用いられる。
【0027】
ウレタン系エラストマーとしては、ハードセグメントがウレタン構造であり、ソフトセグメントがポリエステル又はポリエーテルであるものが用いられる。エステル系エラストマーとしては、ハードセグメントがポリエステルであり、ソフトセグメントがポリエーテル又はポリエステルであるものが用いられる。アミド系エラストマーとしては、ハードセグメントがポリアミド、ソフトセグメントがポリエーテル又はポリエステルであるものが用いられる。
【0028】
本実施形態では、スチレン系エラストマーで、ハードセグメントにPS、ソフトセグメントに水素添加ポリイソプレンを用い、中間引き裂き層31bに対し3重量%を分散混合した。
【0029】
2軸延伸ナイロンフィルムは開封時に引き裂き易い利点があるが、2軸延伸PETの方が2軸延伸ナイロンフィルムよりヒートシール時の熱的寸法安定性に優れているため正確な開封位置を確保できる上、開封時に延び難いためケバになりにくく、本実施形態では2軸延伸PETを用いた。
【0030】
又、中間引き裂き層31bは、フィルム強度を保ちつつ引き裂き性能を確保するため、厚さは10μm〜20μmが好ましく、更に好ましくは12μm〜17μmとする。本実施形態では厚さ12μmの2軸延伸PETを用いた。
【0031】
又、表層31a及び中間引き裂き層31bに用いるPETの原反に関しては以下の通りである。先ず、いわゆるテンター法と称される逐次2段テンター法による、Tダイを用いたPETの2軸延伸法にて、3m〜5m程度の幅広ロールで、且つ数1000mの長巻きロールに延伸加工する際、通常は縦方向(延伸加工時の機械的方向)及び横方向にそれぞれ3〜5倍程度に延伸加工し、縦方向の横方向に対する延伸倍率は、前記幅広ロールの全域で差はあるものの、最終的に縦方向にやや延伸を大きくして1.05〜1.2倍程度とする。
【0032】
しかし本発明では、2軸延伸加工の安定領域であり、しかも開封方向に直進カット性を保つために、縦方向の横方向に対する延伸倍率は、1.3〜1.8倍が好ましく、更に好ましくは1.4〜1.7倍が好ましく、本実施形態では表層31a及び中間引き裂き層31bに用いるPETの延伸倍率を1.5倍とした。又、上記の如く製造したPETの引張破断強度は、開封方向である縦方向の強度が、横方向の強度に対して1.3〜1.8倍となり、本実施形態では1.5倍であった。
【0033】
又、表層31a及び中間引き裂き層31bは、ウレタン系やポリエステル系の接着剤にてドライラミネートするが、表層31a及び中間引き裂き層31bが同じポリエステルフィルムであるので、同材質のポリエステル系の接着剤を使用した方が層間接着強度が高く、安定するため、本発明ではポリエステル系の接着剤を使用し、乾燥後の接着剤の膜厚を3μmとした。
【0034】
シールクッション層31cは、活性点が複数存在するチーグラー触媒等を用いたマルチサイト触媒にて製造した、密度0.91〜0.93程度の低分子量ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低分子量ポリエチレン(LLDPE)及びメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体から選ばれる少なくとも1種であり、更に中間引き裂き層31b及びシーラント層31dと相溶する熱可塑性エラストマーを0.5重量%〜30重量%程度、好ましくは1重量%〜10重量%分散混合したものを用いる。
【0035】
本実施形態では、熱可塑性エラストマーがスチレン系エラストマーで、ハードセグメントにPS、ソフトセグメントに水素添加ポリイソプレンを用い、シールクッション層31cに対し5重量%分散混合した。
【0036】
又、LDPE及び汎用のLLDPEは、分子量分布が広く、低分子量成分が含まれているため、開封時に引き裂き性が非常に良いが、一方、引き裂きシール部材17を開封時にポリエチレン自体が脆く、延び易いためややケバになりやすい。
【0037】
メタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体は、活性点が単一であるため、分子量分布が狭く、低分子量成分が少ないため強靭であり、引き裂きシール部材17を開封時に、LDPEやLLDPEよりも引き裂き強度が極僅か増えるが、ケバとなりにくいため、好ましく用いられる。本実施形態でも、このメタロセン触媒により合成されたLLDPEとオクテンの共重合体に熱可塑性エラストマーを5重量%程度分散混合したものを用いた。又、表層31a及び中間引き裂き層31bとラミネート時には、同じ機械的方向となるようにラミネート加工する。
【0038】
更に、シールクッション層31cは、ヒートシール時のクッション効果と易開封効果のため用いられるが、特に引き裂き安定性の点で20μm〜50μmの厚さが最も安定しており、本実施形態では厚さを40μmとした。
【0039】
シーラント層31dは、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)及びメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体から選ばれる少なくとも1種であり、更にシールクッション層31cと相溶する熱可塑性エラストマーを0.5重量%〜30重量%程度、好ましくは1重量%〜10重量%分散混合したものを用いた。
【0040】
本実施形態では、熱可塑性エラストマーがスチレン系エラストマーで、ハードセグメントにPS、ソフトセグメントに水素添加ポリイソプレンを用い、シールクッション層31cに対し3.5重量%分散混合した。
【0041】
EVAを用いる場合、シーラント層31d中の酢酸ビニル共重合体(VA)のシーラント含有比が10重量%以下であり、GPCによる分子量分布が分子量10万未満には極大を有さず、分子量10万以上に少なくとも1つの極大を有することとする。この理由はシーラント層31dが高温高湿の環境下で疑似接着(ブロッキング)し、シールが開封できなくなるトラブルを防止するためである。
【0042】
更に、シーラント層31dをメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体とすれば、低分子量成分が排除でき、シーラント層31dが高温高湿の環境化下で疑似接着(ブロッキング)し、シールが開封できなくなるトラブルを防止することができる。
【0043】
本実施形態では、メタロセン触媒により合成されたLLDPEとオクテンの共重合体に熱可塑性エラストマーを3重量%分散混合したものを用いた。又、シーラント層31dの厚みは40μm〜70μmが好ましいが、更に好ましくは30μm〜60μmとし、本実施形態では40μmとした。
【0044】
又、シーラント層31dは、通常Tダイから押し出しラミネートにより製造され、フィルム加工されたシールクッション層31cとラミネートされるか、又はフィルム状態のシーラント層31dを、押し出しラミネートにより製造されるシールクッション層31cとラミネートされるが、本実施形態では、シーラント層31dを押し出しラミネートにより製造し、シールクッション層31dとラミネートした。
【0045】
又、シーラント層31dは、シールクッション層31cと同じ機械的方向となるようにラミネート加工した。更に、シーラント層31dは厚みが40μm以上とした場合、特に押し出しラミネートにより製造する場合は、ロール状態に作製及び巻き取られる際の厚みムラを極力減らすために、2回Tダイより押し出しラミネートすることがあり、本実施形態では、この2回押し出しを用いて作製した。
【0046】
以上のように、4層構成からなる引き裂きシール部材17は、表層31a及び中間引き裂き層31bをラミネート加工したものと、シールクッション層31cを介してシーラント層31dを共押し出しラミネート加工して完成した。本実施形態では完成したフィルム17の厚みを110μmとした。
【0047】
次に、上記の如く作製した引き裂きシール部材17の、トナー容器にシール前にフィルム原反状態で、縦方向=機械的方向(シール後の開封方向)への引き裂き安定性(直進カット性)を、フィルムの横方向に20mmの切込み(ノッチ)を入れ、開封テストを行ない、200mm開封した部分でのフィルム幅を測定した結果、20±0.5mmの範囲に入ることが確認できた。
【0048】
即ち、引き裂きシール部材17のフィルム原反では、開口部の引き裂き方向に対し、引き裂きシール部材17を200mm引き裂いたときに方向のずれが±0.5mmに入っているような略平行に引き裂くことができる引き裂き安定性が必要であるが、本実施例では引き裂き安定性(直進カット性)は、±0.5mmの範囲に入り、非常に優秀であることが確認できた。更に、引き裂き先端からのデラミ(層間剥離現象)や、引き裂いた部分からのケバの発生もなかった。以上のようなフィルム原反を、本実施形態の引き裂きシール部材17に抜き加工を行なった。
【0049】
引き裂きシール部材17の形状は、(a)現像剤容器の開口部を開封可能にシールするためのシール部(カバーシール部)と、(b)前記シール部の一辺から延出し、その延出方向と直行する方向の幅が前記シール部の幅よりも狭い延出部(引き出し部)と、(c)互いに隣接する前記シール部の縁と前記延出部の縁とを接続している接続部(引き裂き先端エッジ部)とを有している。
具体的には、引き裂きシール部材17の形状は、図2及び図3示すような、カバーシール部17aと引き出し部17bを備え、カバーシール部17aと引き出し部17bは開封時に引き裂かれる引き裂き先端エッジ部(以下単に先端エッジ部と略す)17eにて接続している。
【0050】
先端エッジ部17eの形状としては、抜き加工精度上、引き裂き安定性、即ちフィルム先端引き裂き時に、先端エッジ部17eに応力を集中させて確実に引き裂くこと及びシール部材17の抜き加工時のスムーズな連続抜き加工性を保ちつつ、先端エッジ部17eでフィルム切れを行なう際、抜き安定性を考慮する必要がある。そこで、先端エッジ部17eは、図7に示すような円弧形とし、その半径Rの大きさは0.5〜2.5mmが望ましく、更に望ましくは0.5〜1mmが望ましく、本実施形態では1mmとした。この円弧形状の先端エッジ部17eは、図7に示すように、引き出し部17bの縁17b1と接続するとともに、カバーシール部17aの、引き出し部17bとの境界域の端部17a1とも接続している。
【0051】
図5及び図6は、図12に示すカバーシール部17aをトナー容器12aのフランジ12a2に貼り付ける部分を示している。図5では左上がりの斜線部、図6では右上がりの斜線部が、カバーシール部17aをヒートシールにより貼り付ける部分(シールパターン)33である。そして、先端エッジ部17eの両端部には、角状パターン33bが設けられている。そして、角状パターン33bを結ぶように中央部に山形シールパターン33aが設けられている。又、引き裂き後端部には、山形シールパターン33cが設けられている。
【0052】
以上のように作製した引き裂きシール部材17を用いて、実際に図3に示すような、トナー送り部材10a(図12参照)を備えたトナー容器12aにヒートシールを行なった。又、トナー容器12aとしては、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)及びポリカーボネート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(PC−ABS)等が用いられるが、本実施形態ではHIPSを射出成型したものを用いた。
【0053】
又、トナー容器の開口部12a1のサイズを幅:約31mm、長さ:約215mm、内容積:約455ccとした。ヒートシール条件は、150℃、シール圧力を400kgf(面圧30kgf/cm2)、シール時間を3秒とした。シールパターンは、図5及び図6に示すようなシールパターン33を用い、山形シールパターン33a(先端部)及び33c(後端部)のシール幅を2mm、角状パターン33b及び長手シール幅33dを3mmとした。
【0054】
次に、図4に示すように、上記のように作製したトナー容器12aを現像フレーム12bと合体し、現像装置10を作製する。トナー容器12aの引き裂きシール部材17の折り返された自由端の引き出し部17bを引き出し口へ突出させるように折り返す。そして、引き裂き先端部及び引き裂き後端部に、発泡ポリウレタンからなるシール部材19、20を貼着した現像フレーム12bを、短手両サイド部分のみを長手方向全長にわたり超音波溶着にて合体した。
【0055】
尚、この際用いたシール部材19、20は、厚さ約2mmで発泡倍率約18倍である発泡ポリウレタンを用い、溶着合体後にはトナー容器12aと現像フレーム12bとの間で厚さ約1mmにつぶされ、密閉後のトナー容器のシール性確保を行なう。前記のように作成した現像装置の引き裂き安定性及び耐圧性を確認した。尚、開封方法は現像装置を固定し、約5000mm/分の開封速度で180度方向に真っ直ぐ引き裂いた場合及び実際の開封では起こり得る10度程度の左右方向の斜め引きを行った場合の開封強度及び開封後の開口幅安定性(広がりの有無)確認を行った。
【0056】
又、耐圧性は、平均粒子経が7μmの1成分磁性トナーを270g充填したトナー容器12aを、シール面を下にして一定の高さより垂直落下してシール剥がれ又はシール破れが発生する加速度(G値)を測定するが、徐々に落下高さを高くしてシール剥がれ又はシール破れが発生しない限界加速度(G値)を測定した。
【0057】
結果としては、真っ直ぐ及び故意に左右斜め引きを行った場合においても開封強度が3kgfと良好であり、引き裂き安定性では、引き裂き広がり幅が±0.5mmと安定した開口幅が得られ、デラミ、ケバの発生もなかった。しかも、耐圧加速度としては150Gもあり、充分な耐圧性を確認できた。
【0058】
[実施形態2]
実施形態1と同様であるが、中間引き裂き層31b、シールクッション層31c及びシーラント層31dに分散混合する熱可塑性エラストマーを、ハードセグメントがPE、ソフトセグメントがエチレンプロピレン系ゴムであるオレフィン系エラストマーとし、更に引き裂きシール部材17の引き裂き部である先端エッジ17eの形状を図8に示すような斜線形状とし、その他は実施形態1と同様にトナー容器12a及び現像装置10を作製した。尚、各層に添加する熱可塑性エラストマーの添加量は実施形態1と同様とした。
【0059】
先端エッジ部17eに関しては、図6に示したように、開封時に、先端エッジ部17eが、角状パターン33b1と内側シール部33b2の間で先端エッジ部17e部分に応力が集中し易くさせるためであり、直線域である17e部分であれば、どこから裂けても同じ角度で裂けるので、引き裂き開始位置を安定して先端エッジ部17eの幅17el内とすることができ、実施形態1のような、先端エッジ部eの形状が円弧状の場合よりも、安定した引き裂き性を確保できる。
【0060】
又、先端エッジ部17eの幅17elを最小限とすれば、先端エッジ部17e部分への応力集中をさせ易く、又、引き裂き開始位置の精度をより高めることができるが、一方、安定した抜き加工精度も考慮し、17e1の幅は、0.5mm〜1.5mm程度が望ましく、最も望ましくは0.7〜1.2mm程度が望ましい。本実施形態では1mmとした。
【0061】
ところで、前記斜線形状は、引き出し部17bの縁17b1と先端エッジ部17eとの傾斜角度θは30度(図9)〜60度(図10)が好ましい。これは、傾斜角度θが30度未満や60度以上の場合、先端エッジ部17eは直角形状に近ずくが、本実施形態のようなフィルムの腰が柔らかいシール部材17では、抜き加工時により直角にエッジを加工しにくく、エッジ部よりフィルムのバリ発生やフィルム切れが発生するためであり、本実施形態では傾斜角度θは45度とした。
【0062】
前記のように作成した現像装置の引き裂き安定性及び耐圧性を確認した。結果としては、真っ直ぐ及び故意に左右斜め引きを行った場合においても開封強度が3kgfと良好であり、引き裂き安定性では、引き裂き広がり幅が±0.5mmと安定した開口幅が得られ、デラミ、ケバの発生もなかった。更に実施形態1と同様な良好な耐圧加速度を示した。
【0063】
[実施形態3]
実施形態1と同様であるが、中間引き裂き層31b、シールクッション層31c、シーラント層31dに分散混合する熱可塑性エラストマーを、ハードセグメントがウレタン構造、ソフトセグメントがポリエステルであるウレタン系エラストマーとし、その他は実施形態1と同様にトナー容器12a及び現像装置10を作製した。尚、各層に添加する熱可塑性エラストマーの添加量は、実施形態1と同様とした。
【0064】
前記のように作成した現像装置の引き裂き安定性及び耐圧性を確認した。結果としては、真っ直ぐ及び故意に左右斜め引きを行った場合においても開封強度が3kgfと良好であり、引き裂き安定性では、引き裂き広がり幅が±0.5mmと安定した開口幅が得られ、デラミ、ケバの発生もなかった。更に、実施形態1と同様な良好な耐圧加速度を示した。
【0065】
[実施形態4]
実施形態1と同様であるが、中間引き裂き層31b、シールクッション層31c、シーラント層31dに分散混合する熱可塑性エラストマーを、ハードセグメントがポリエステル、ソフトセグメントがポリエーテルであるエステル系エラストマーとし、その他は実施形態1と同様にトナー容器12a及び現像装置10を作製した。尚、各層に添加する熱可塑性エラストマーの添加量は、実施形態1と同様とした。
【0066】
前記のように作成した現像装置の引き裂き安定性及び耐圧性を確認した。結果としては、真っ直ぐ及び故意に左右斜め引きを行った場合においても開封強度が3kgfと良好であり、引き裂き安定性では、引き裂き広がり幅が±0.5mmと安定した開口幅が得られ、デラミ、ケバの発生もなかった。更に、実施形態1と同様な良好な耐圧加速度を示した。
【0067】
[実施形態5]
実施形態1と同様であるが、中間引き裂き層31b、シールクッション層31c、シーラント層31dに分散混合する熱可塑性エラストマーを、ハードセグメントがポリアミド、ソフトセグメントがポリエステルであるアミド系エラストマーとし、その他は実施形態1と同様にトナー容器12a及び現像装置10を作製した。尚、各層に添加する熱可塑性エラストマーの添加量は、実施形態1と同様とした。
【0068】
前記のように作成した現像装置の引き裂き安定性及び耐圧性を確認した。結果としては、真っ直ぐ及び故意に左右斜め引きを行った場合においても開封強度が3kgfと良好であり、引き裂き安定性では、引き裂き広がり幅が±0.5mmと安定した開口幅が得られ、デラミ、ケバの発生もなかった。更に、実施形態1と同様な良好な耐圧加速度を示した。
【0069】
[比較例]
実施形態1と同様であるが、中間引き裂き層31b、シールクッション層31c、シーラント層31dに熱可塑性エラストマーを分散混合せず、その他は実施形態1と同様にトナー容器12a及び現像装置10を作製した。
【0070】
前記のように作成した現像装置の引き裂き安定性及び耐圧性を確認した。結果としては、真っ直ぐ及び故意に左右斜め引きを行った場合においても開封強度が3kgfと良好であり、実施形態1と同様な良好な耐圧加速度を示したが、引き裂き安定性では、引き裂き開始部分から、中間引き裂き層とシーラント層からシールクッション層が引き裂き端面より3〜5mmの幅で層間剥離し、更に引き裂き後半部分では、層間剥離したシールクッション層自体が凝集破壊を起こしケバとなってしまい、結果的に引き裂いたエッジがギザギザした状態となり、安定した直線の開口が得られなかった。
【0071】
【発明の効果】
以上の実施形態より明らかなように、本発明によれば、引き裂き方向性を備え、安定した引き裂き先端形状であるシール部材を用い、且つ層間剥離現象やケバの発生がなく、安定して開封することができた。
又、本発明によれば、前記のように優れた引き裂き性を備えたプロセスカートリッジ及び現像剤補給容器を実現することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシール部材の断面図。
【図2】シール部材の斜視図。
【図3】シール部材とトナー容器の合体を示す図。
【図4】トナー容器と現像容器の合体を示す図。
【図5】ヒートシールパターンの説明図。
【図6】ヒートシールパターンの位置関係を示す図。
【図7】シール部材の引き裂き先端部を示す平面図。
【図8】シール部材の引き裂き先端部を示す平面図。
【図9】シール部材の引き裂き先端部を示す平面図。
【図10】シール部材の引き裂き先端部を示す平面図。
【図11】プロセスカートリッジを装着した画像形成装置の構成を説明する縦断面図。
【図12】プロセスカートリッジの構成を説明する斜視図。
【図13】プロセスカートリッジの装着構成を説明する斜視図。
【図14】プロセスカートリッジの装着構成を説明する斜視図。
【符号の説明】
A:画像形成装置
B:プロセスカートリッジ
G:駆動伝達ギア
W2:溶着部
R:炭酸ガスレーザー
1:光学系
2:記録媒体
3:搬送手段
3a:給紙カセット
3b:ピックアップローラ
3c:給送ローラ
3d:搬送ローラ
3e:レジストローラ
3f:ガイド板
3g, 3h:排出ローラ対
3i:手差しトレイ
3j:ローラ
4:転写ローラ
5:定着手段
5a:駆動ローラ
5b:ヒータ
5c:定着ローラ
6:排出部
7:感光体ドラム
8:帯電ローラ
9:開口部
10:現像装置
10a:トナー送り部材
10b:固定磁石
10c:現像ローラ
10d:現像ブレード
10e:トナー溜め
11:クリーニング手段
11a:クリーニングブレード
11b:スクイシート
11c:廃トナー溜め
12a:トナー容器
12ba1:開口部
12a2:フランジ
12b:現像フレーム
12c:クリーニング容器
13:画像形成装置本体
14:軸
15:開閉部材
16:カートリッジ装着ガイド部材
16a:ガイド部
17:引き裂きシール部材
17a:カバーシール部
17a1:端部
17b:引き出し部
17b1:縁
17c:引き裂きガイド
17e:先端エッジ
17el:幅
19:シール部材
20:シール部材
31a:表層
31b:中間引き裂き層
31c:シールクッション層
31d:シーラント層
33:シールパターン
33a:山型シールパターン
33b:角状パターン
33c:山型シールパターン
33d:内側エッジ
50:現像剤補給容器
50a;開口部
θ :傾斜角度

Claims (2)

  1. 現像剤を収納する現像剤容器において、該現像剤容器の開口部をシールするためのシール部材が、前記現像剤容器の開口部に略平行に引き裂かれるように引き裂き方向性を備えており、
    該シール部材の構成が、ヒートシール耐熱層であり且つ方向性を持って引き裂かれる表層(31a)、方向性を持って引き裂かれる中間引き裂き層(31b)、方向性を持って引き裂かれる、メタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体を含有するシールクッション層(31c)及びシーラント層(31d)を有しており、
    該中間引き裂き層(31b)には、該シールクッション層(31c)と相溶する材料が分散混合され、該シールクッション層(31c)には、該中間引き裂き層(31b)及び該シーラント層(31d)と相溶する材料が分散混合され、該シーラント層(31d)には、該シールクッション層(31c)と相溶する材料が分散混合され、且つ、シール部材の表層(31a)、中間引き裂き層(31b)、シールクッション層(31c)及びシーラント層(31d)が、シール部材の引き裂き方向に合わせてラミネートされている現像剤容器であって、表層(31a)、中間引き裂き層(31b)、シールクッション層(31c)及びシーラント層(31d)が、下記の[1]乃至[5]の形態のいずれかであることを特徴とする現像剤容器。
    [1]の形態
    上記表層(31a)は、2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
    上記中間引き裂き層(31b)は、シールクッション層(31c)と相溶する、ハードセグメントにポリスチレン、ソフトセグメントに水素添加ポリイソプレンを用いたスチレン系エラストマーが分散混合された2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
    該表層(31a)と該中間引き裂き層(31b)とは、ポリエステル系の接着剤によりドライラミネートされており、
    上記シールクッション層(31c)は、中間引き裂き層(31b)及び該シーラント層(31d)と相溶する、ハードセグメントにポリスチレン、ソフトセグメントに水素添加ポリイソプレンを用いたスチレン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなり、
    上記シーラント層(31d)は、シールクッション層(31c)と相溶する、ハードセグメントにポリスチレン、ソフトセグメントに水素添加ポリイソプレンを用いたスチレン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなる。
    [2]の形態
    上記表層(31a)は、2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
    上記中間引き裂き層(31b)は、シールクッション層(31c)と相溶する、ハードセグメントにポリエチレン、ソフトセグメントにエチレンプロピレン系ゴムを用いたオレフィン系エラストマーが分散混合された2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
    該表層(31a)と該中間引き裂き層(31b)とは、ポリエステル系の接着剤によりドライラミネートされており、
    上記シールクッション層(31c)は、中間引き裂き層(31b)及び該シーラント層(31d)と相溶する、ハードセグメントにポリエチレン、ソフトセグメントにエチレンプロピレン系ゴムを用いたオレフィン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなり、
    上記シーラント層(31d)は、シールクッション層(31c)と相溶する、ハードセグメントにポリエチレン、ソフトセグメントにエチレンプロピレン系ゴムを用いたオレフィン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなる。
    [3]の形態
    上記表層(31a)は、2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
    上記中間引き裂き層(31b)は、シールクッション層(31c)と相溶する、ハードセグメントにウレタン構造、ソフトセグメントにポリエステルを用いたウレタン系エラストマーが分散混合された2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
    該表層(31a)と該中間引き裂き層(31b)とは、ポリエステル系の接着剤によりドライラミネートされており、
    上記シールクッション層(31c)は、中間引き裂き層(31b)及び該シーラント層(31d)と相溶する、ハードセグメントにウレタン構造、ソフトセグメントにポリエステルを用いたウレタン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなり、
    上記シーラント層(31d)は、シールクッション層(31c)と相溶する、ハードセグメントにウレタン構造、ソフトセグメントにポリエステルを用いたウレタン系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなる。
    [4]の形態
    上記表層(31a)は、2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
    上記中間引き裂き層(31b)は、シールクッション層(31c)と相溶する、ハードセグメントにポリエステル、ソフトセグメントにポリエーテルを用いたエステル系エラストマーが分散混合された2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
    該表層(31a)と該中間引き裂き層(31b)とは、ポリエステル系の接着剤によりドライラミネートされており、
    上記シールクッション層(31c)は、中間引き裂き層(31b)及び該シーラント層(31d)と相溶する、ハードセグメントにポリエステル、ソフトセグメントにポリエーテルを用いたエステル系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなり、
    上記シーラント層(31d)は、シールクッション層(31c)と相溶する、ハードセグメントにポリエステル、ソフトセグメントにポリエーテルを用いたエステル系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなる。
    [5]の形態
    上記表層(31a)は、2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
    上記中間引き裂き層(31b)は、シールクッション層(31c)と相溶する、ハードセグメントにポリアミド、ソフトセグメントにポリエステルを用いたアミド系エラストマーが分散混合された2軸延伸ポリエステルフィルムからなり、
    該表層(31a)と該中間引き裂き層(31b)とは、ポリエステル系の接着剤によりドライラミネートされており、
    上記シールクッション層(31c)は、中間引き裂き層(31b)及び該シーラント層(31d)と相溶する、ハードセグメントにポリアミド、ソフトセグメントにポリエステルを用いたアミド系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなり、
    上記シーラント層(31d)は、シールクッション層(31c)と相溶する、ハードセグメントにポリアミド、ソフトセグメントにポリエステルを用いたアミド系エラストマーが分散混合されたメタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体からなる。
  2. 少なくとも像担持体を含んで構成され、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、請求項1に記載の現像剤容器を有してなることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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