JP2001134059A - 現像剤容器、そのシール部材及びプロセスカートリッジ - Google Patents

現像剤容器、そのシール部材及びプロセスカートリッジ

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JP2001134059A
JP2001134059A JP31747199A JP31747199A JP2001134059A JP 2001134059 A JP2001134059 A JP 2001134059A JP 31747199 A JP31747199 A JP 31747199A JP 31747199 A JP31747199 A JP 31747199A JP 2001134059 A JP2001134059 A JP 2001134059A
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Yasuo Fujiwara
靖夫 藤原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引き裂き方向性を備えたシール部材を用い、
且つシール性が優れ、層間剥離現象やケバの発生が無
く、安定して開封できる現像剤容器。 【解決手段】 現像剤を収容している現像剤容器と、現
像剤容器の開口部をシールしているシール部材とからな
り、シール部材が少なくとも前記現像剤容器の開口部に
対して略平行に引き裂かれるように引き裂き方向性を備
えており、シール部材の構成がヒートシール耐熱層であ
って、且つ方向性を持って引き裂かれる表層、方向性を
持って引き裂かれる中間引き裂き層、方向性を持って引
き裂かれるシールクッション層、シーラント層からな
り、シール部材の全層中には分散材料が分散混合され、
且つ現像剤容器の開口部の少なくともシール部には、上
記シール部材の分散材料と相溶する材料が分散含有され
ている現像剤容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電式複写機、プ
リンタ等の画像形成装置の現像装置に現像剤を供給する
ために用いられる現像剤容器、そのシール部材及びそれ
らを使用したプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真画像形成プロセスを用い
た電子写真記録装置においては、電子写真感光体ドラ
ム、及びこの電子写真感光体ドラムに作用するプロセス
手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジ
を画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリ
ッジ方式が採用されている。この方式を採用することに
より、装置のメンテナンスがサービスマンによらずにユ
ーザー自身で行なうことができるので、操作性が格段に
良いため、種々の画像形成装置において広く用いられて
いる。
【0003】ところで、前記プロセスカートリッジにお
ける現像装置は、開口部をシール部材によってシールし
たトナー収納容器(以後、「トナー容器」と記載す
る。)と、現像容器とが結合されている。そして、前記
プロセスカートリッジを使用するときに、前記シール部
材を引き抜き除去して前記開口部を開封し、開封された
トナー容器から現像容器へトナーを供給する。
【0004】前記シール部材としては、1枚のフィルム
で開口部をシールし、使用開始時に前記フィルムを剥離
して開封するイージーピールフィルムと呼ばれるもの
と、カバーフィルムとテアテープを一体化し、使用開始
時にテアテープを引くことによって前記カバーフィルム
を引き裂いて開封するテアテープ系引き裂きシールと呼
ばれるものがある。この引き裂きシール部材は、カバー
フィルムを引き裂くことによって開封するために、開封
強度を小さくすることができるところから、近年広く使
用されている。
【0005】又、特開昭59−13262号公報及び実
開昭63−60164号公報に記載されているように、
引き裂きシール部材を用いることも提案されている。
又、実開昭63−60164号公報に記載されているよ
うに、引き裂き開始部分に切れ目を入れて、開口の位置
精度を確保した引き裂きシール部材を用いることも提案
されている。更に本発明者等も特願平10−19878
0号明細書で、開封して開口部を形成するための引き裂
き部を有する引き裂きシール部材を用いることも提案し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術を更に発展させたものであり、引き裂き方向
性を備えたシール部材を用い、且つシール性が優れ、層
間剥離現象やケバの発生が無く、安定して開封できる現
像剤容器、そのシール部材及びそれらを使用したプロセ
スカートリッジを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、現像剤を収
容している現像剤容器と、該現像剤容器の開口部をシー
ルしているシール部材とからなり、該シール部材が、少
なくとも前記現像剤容器の開口部に対して略平行に引き
裂かれるように引き裂き方向性を備えており、該シール
部材の構成が、ヒートシール耐熱層であって、且つ方向
性を持って引き裂かれる表層、方向性を持って引き裂か
れる中間引き裂き層、方向性を持って引き裂かれるシー
ルクッション層、及びシーラント層からなり、シール部
材の全層中には分散材料が分散混合され、且つ該現像剤
容器の開口部の少なくともシール部には、上記シール部
材の分散材料と相溶する材料が分散含有されていること
を特徴とする現像剤容器、そのシール部材及びプロセス
カートリッジを提供する。
【0008】本発明によれば、シーラント層と現像剤容
器のシール部での相溶効果によって強固なシール界面で
の接着強度を保つことができ、且つ引き裂きシール部材
の開封時に、引き裂き先端部のシールメクレもなく、安
定した引き裂き性能が得られる。又、シーラント層と現
像剤容器のシール部の相溶材料を、シール部材の全層に
分散することによって、引き裂き時の各層からの層間剥
離及びケバの発生をなくすことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、好ましい実施の形態を挙げ
て本発明を更に具体的に説明する。本発明に係る実施の
形態として、現像装置を有するプロセスカートリッジが
装着可能な電子写真画像形成装置について、図面を参照
して具体的に説明する。
【0010】[実施形態1] [全体構成]電子写真画像形成装置Aは、図11に示す
ように、光学系1から画像情報に基づいたレーザー光像
を照射して像担持体である感光体ドラム7に潜像を形成
し、次いで前記潜像をトナーによって現像しトナー像を
形成する。そして前記トナー像の形成と同期して、記録
媒体2を給紙カセット3aからピックアップローラ3
b、給送ローラ3c、搬送ローラ3d、及びレジストロ
ーラ3e等からなる搬送手段3で搬送する。そして、プ
ロセスカートリッジBの有する前記感光体ドラム7に形
成したトナー像を、電子写真画像形成装置Aに設けた転
写手段としての転写ローラ4に電圧印加することによっ
て記録媒体2に転写する。そして、その記録媒体2をガ
イド板3fでガイドして定着手段5へと搬送する。この
定着手段5は、駆動ローラ5a及びヒータ5bを内蔵す
る定着ローラ5cからなり、通過する記録媒体2に熱及
び圧力を印加して転写トナー像を定着する。そして、こ
の記録媒体2を排出ローラ対3g及び3hで搬送し、反
転搬送経路を通して排出部6へと排出する。尚、この電
子写真画像形成装置Aは、手差しトレイ3i及びローラ
3jによって手差し給送も可能である。
【0011】一方、前記プロセスカートリッジBは、図
12に示すように、感光層を有する感光体ドラム7を回
転し、その表面を帯電手段である帯電ローラ8へ電圧印
加することによって一様に帯電し、前記光学系からの光
像を開口部9を介して感光体ドラム7に露光して潜像を
形成し、前記潜像を現像手段10によって現像する。
【0012】前記現像手段10は、トナー収容部として
のトナー溜め内のトナーを、トナー送り部材10aの回
転によって送り出す。そして固定磁石10bを内蔵した
現像ローラ10cを回転させる。これによって、現像ブ
レード10dによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層
を現像ローラ10cの表面に形成し、そのトナーを、前
記潜像に応じて感光体ドラム7へ供給することによって
トナー像を形成して可視像化する。そして、転写ローラ
4(図11)に前記トナー像と逆極性の電圧を印加し
て、前記トナー像を記録媒体2(図11)に転写する。
その後は、クリーニングブレード11aによって感光体
ドラム7に残留したトナーを掻き落とすとともに、スク
イシート11bによってすくい取り、廃トナー溜め11
cへ集めるクリーニング手段11によって感光体ドラム
7上の残留トナーを除去する。
【0013】尚、前記現像装置のフレームは、トナーを
収容するトナー容器12aと、現像ローラ10c等の現
像部材を保持する現像フレーム12bとを溶着して一体
的に構成する。そして更にこの一体となった現像装置の
フレームに、感光体ドラム7やクリーニングブレード1
1a及び帯電ローラ8等を保持するクリーニング容器1
2cを結合して、プロセスカートリッジBを構成する。
そして前記プロセスカートリッジBは、装置本体13に
設けたカートリッジ装着手段に対して着脱可能に装着さ
れる。
【0014】前記カートリッジ装着手段としては、図1
1に示すように軸14を中心にして電子写真画像形成装
置Aに設けられた開閉部材15を開くと、図13及び図
14に示すように、カートリッジ装着スペースの左右内
側面にカートリッジ装着ガイド部材16が対向して取り
付けてある。そして、この左右のガイド部材16には、
プロセスカートリッジBを挿入するときのガイドとなる
ガイド部16aが対向して設けてある。このガイド部1
6aに沿ってプロセスカートリッジBを挿入し、開閉部
材15を閉じることによってプロセスカートリッジBを
電子写真画像形成装置Aに装着することができる。この
装着によって、感光体ドラム7の長手方向端部に取り付
けたドラムギア(不図示)が装置本体13に設けてある
駆動伝達ギアGと噛合して感光体ドラム7へ駆動力が伝
達可能となる。
【0015】[トナー容器と現像フレームの結合構成]
次に、現像装置のフレームを構成するトナー容器12a
と現像フレーム12bの結合構成について説明する。図
3に示すように、トナー容器12aは開口部12a1を
有する。そして、その開口部12a1の周囲にはフラン
ジ12a2が形成されている。前記開口部12a1は、
シール部材としての引き裂きシール部材17によって開
封可能にシールされる。
【0016】前記引き裂きシール部材17は、図3に示
すように開口部12a1を閉塞してフランジ12a2に
熱シールされて貼り付けられるシール部としてのカバー
シール部17aを有している。又、引き裂きシール部材
17は、前記カバーシール部17aから延出している延
出部としての引き出し部17bを有している。そして、
カバーシール部17aと、引き出し部17bを1枚シー
トで一体に構成し、折り重ねて引き裂きシール部材17
として構成している。引き出し部17bは、カバーシー
ル部17aを引き裂くのに充分な強度をもっていること
が必要である。
【0017】図3及び図4に示すように、開口部12a
1の周囲のフランジ12a2に、引き裂きシール部材1
7が貼り付けられている。そして、この引き裂きシール
部材17の長手方向両側に、その長手方向に平行に溶着
部W2が設けられている。そして現像フレーム12bに
は、前記トナー容器12aの溶着部W2に接して超音波
溶着される溶着リブ(不図示)が平行して設けられてい
る。従って、トナー容器12aと現像フレーム12bと
を溶着した後は、容着リブは引き裂きシール部材17の
長手方向両側に位置する。
【0018】又、トナー容器12aは、その長手方向に
おいてトナー容器12aと現像フレーム12b間に隙間
を有する。溶着リブは断面三角形の凸状である。尚、振
動溶着を行う場合は、溶着リブの断面は、二段の略四角
形である。トナー容器12aと現像フレーム12bの容
器間隙間の長手方向における両端部には、この容器間隙
間を閉塞するための、発泡ポリウレタン等の弾性の容器
間(端部)シール部材19及び20が現像フレーム12
bに設けられている。長手方向の一端側の容器間シール
部材20は、引き裂きシール部材17の引出し部17b
を間にしてトナー容器12aを圧している。
【0019】図1及び図2に示すように、引き裂きシー
ル部材17は、その厚み方向において、順に、ヒートシ
ール耐熱層であって、且つ方向性を持って引き裂かれる
表層31a、方向性を持って引き裂かれる中間引き裂き
層31b、方向性を持って引き裂かれる易引き裂き性の
シールクッション層31c及び前記シール部材を接着す
るためのシーラント層31dを有している。
【0020】表層31aは、2軸延伸ポリエステルフィ
ルム(PET)に、中間引き裂き層31bと相溶する熱
可塑性エラストマーを1〜30質量%分散混合したもの
を用いることが好ましい。又、表層31aは、ヒートシ
ール時にフィルムへのダメージが少なく、ヒートシール
条件を最大限に拡大でき、しかもフィルム強度を保ちつ
つ引き裂き性能を確保するため、厚さは10〜20μm
であることが好ましく、12〜17μmであることが更
に好ましい。本実施形態では厚さ12μmの2軸延伸P
ETを用いた。中間引き裂き層31bは、2軸延伸ポリ
エステルフィルム(PET)又は2軸延伸ナイロン(ポ
リアミド)フィルムに、表層31a及びシールクッショ
ン層31cと相溶する熱可塑性エラストマーを1〜30
質量%分散混合したものを用いることが好ましい。
【0021】又、引き裂き時の表層31a及び中間引き
裂き層31bに利用するポリエステルフィルム又はナイ
ロンフィルムへの熱可塑性エラストマーの分散は、でき
るだけ均一に分散させる必要があり、不均一分散でのケ
バのきっかけにならないようにする。熱可塑性エラスト
マーは平均粒子径が0.02〜0.1μmであるものが
好ましい。平均粒子径が1μm程度に大きくなると、引
き裂き時に引き裂き面がミクロ的にギザギザ状態にな
り、引き裂かれるエッジ面に存在する熱可塑性エラスト
マー部分で引き裂き断面が引きずられて、ポリエステル
フィルム若しくはナイロンフィルムが伸びた状態が引き
裂き面にランダムに数か所存在することになる、微少な
ケバ状態となってしまう懸念がある。又、熱可塑性エラ
ストマーが不均一分散の場合も、同様に引き裂き面がギ
ザギザ状態になり微少なケバの発生が懸念されるため、
極力、均一分散を行なうことが好ましい。
【0022】次に、本発明に係る熱可塑性エトラストマ
ー(以下、「TPE」と記載する。)について説明す
る。TPEは、引き裂きシール部材17の各層間接着強
度を向上させ、シール開封時の層間剥離現象(デラミ)
やケバ発生を抑制するために重要であり、シール部材の
全層中に分散混合されている分散材料として最も好まし
い。又、引き裂きシール部材17をトナー容器12aに
ヒートシールする際、シーラント層中の分散材料と現像
剤容器のシール部の相溶材料とが相溶した状態でシール
することによって、優れたシール性を得るため重要であ
る。更にシール部材の引き裂き開始部分でのシーラント
層の浮き(シール浮き)が発生すると、引き裂く角度
(開封する角度)が、180°から大幅に変化し、引き
裂き開始部の厳密な位置確保ができなくなる懸念があ
り、又、引き裂き先端での各層の層間剥離が発生し易く
なってしまう。従って、シール浮きを発生せずに強固に
シール面を接着するために重要である。
【0023】TPEは、プラスチックと同様に成型加工
できる一方、室温でゴム弾性を有する材料である。ゴム
弾性としては、室温における可塑的伸び率が50%以
上、特に100%以上であることが好適である。好まし
いTPEは、分子内にゴム弾性を有する柔軟性成分(ソ
フトセグメント)と、加硫ゴムの架橋点に相当して塑性
変形を防止し、補強効果を与える分子拘束成分(ハード
セグメント)を含有する。このハードセグメントが加熱
により可塑化し、更に冷却すると再硬化する。
【0024】このようなTPEを、シール部材の全層中
に分散混合することにより、広範囲な温度環境下にて特
にシーラント層全体の動的粘弾特性を向上させることが
できる。それにより、物流時のシールに対する瞬間的な
衝撃に対し、シーラント層の弾性向上によりシール剥が
れ起こり難くなり、特に低温での耐衝撃特性に優れ、大
型のトナー容器やシール性が良くないUL規格の難燃V
2材等に対して十分なシール性を備える。
【0025】TPEにおけるソフトセグメントとハード
セグメントの割合は、両者を100質量部とした場合、
ソフトセグメントが20〜80質量部であることが好ま
しい。TPEの中でも、本発明で特に好適に用いられる
ものとしては、ソフトセグメントがポリブタジエンのも
のが好ましい。このようなTPEとしては、例えば、ポ
リスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共
重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−
ポリスチレンブロック共重合体、及びシンジオタクチッ
ク1,2−ポリブタジエン等が挙げられる。尚、TPE
のような分散材料のシーラント層中における含有量は、
シーラント層に対して0.5〜30質量%が好適であ
る。又、TPEのソフトセグメントと同じ化学構造を持
つ材料が、現像剤容器のシール部に相溶材料として分散
含有されていることが好ましい。
【0026】本実施形態では、表層31a及び中間引き
裂き層31bに分散混合するTPEは、スチレン系エラ
ストマーで、ハードセグメントにポリスチレン、ソフト
セグメントに水素添加ポリブタジエンであるポリスチレ
ン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレンブロッ
ク共重合体(SEBS)を用い、表層31a及び中間引
き裂き層31bに対し3質量%を分散混合した。
【0027】又、中間引き裂き層31bに、2軸延伸ナ
イロンフィルムを用いると開封時に引き裂き易い利点が
あるが、2軸延伸PETの方が2軸延伸ナイロンフィル
ムよりヒートシール時の熱的寸法安定性に優れているた
め正確な開封位置を確保できるうえ、開封時に延び難い
ためケバになりにくいので、本実施形態では2軸延伸P
ETを用いた。又、中間引き裂き層31bは、フィルム
強度を保ちつつ引き裂き性能を確保するため、厚さは1
0〜20μmが好ましく、12〜17μmが更に好まし
い。本実施形態では厚さ12μmの2軸延伸PETを用
いた。
【0028】又、表層31a及び中間引き裂き層31b
に用いるPETの原反に関しては以下の通りである。ま
ず、いわゆるテンター法と称される逐次2段テンター法
による、Tダイを用いたPETの2軸延伸法にて、3〜
5m程度の幅広ロールで、且つ数千mの長巻きロールに
延伸加工する際、通常は縦方向(延伸加工時の機械的方
向)及び横方向にそれぞれ3〜5倍程度に延伸加工す
る。縦方向の横方向に対する延伸倍率は、前記幅広ロー
ルの全域で差はあるものの、最終的に縦方向にやや延伸
を大きくして1.05〜1.2倍程度とする。
【0029】しかし本発明においては、2軸延伸加工の
安定領域であり、しかも開封方向に直進カット性を保つ
ために、縦方向の横方向に対する延伸倍率は、1.3〜
1.8倍が好ましく、1.4〜1.7倍が更に好まし
い。本実施形態では、表層31a及び中間引き裂き層3
1bに用いるPETの延伸倍率は1.5倍とした。又、
上記のように製造したPETの引張破断強度は、開封方
向である縦方向の強度が、横方向の強度に対して1.3
〜1.8倍となる。本実施形態では1.5倍であった。
【0030】又、表層31a及び中間引き裂き層31b
は、ウレタン系やポリエステル系の接着剤にてドライラ
ミネートするが、表層31a及び中間引き裂き層31b
が同じポリエステルフィルムであるので、同材質のポリ
エステル系の接着剤を使用した方が層間接着強度が高
く、安定する。しかし、本実施形態では、更に層間接着
強度を向上させるため、表層31a及び中間引き裂き層
31bに分散混合される分散材料であるTPEと同種の
スチレン系エラストマーを、ポリエステル系接着剤全量
に対し3質量%分散したものを用い、乾燥後の接着剤の
膜厚を3μmとした。
【0031】シールクッション層31cは、活性点が複
数存在するチーグラー触媒等を用いたマルチサイト触媒
にて製造した、密度0.91〜0.93程度の低分子量
ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低分子量ポリエチレ
ン(LLDPE)、及びメタロセン触媒により合成され
た低分子量ポリオレフィン系重合体から選ばれる少なく
とも1種の樹脂で構成され、更に中間引き裂き層31b
及びシーラント層31dと相溶する熱可塑性エラストマ
ーを1〜30質量%程度分散混合したものを用いる。
【0032】又、LDPE及び汎用のLLDPEは、分
子量分布が広く、低分子量成分が含まれているため、開
封時に引き裂き性が非常に良いが、一方、引き裂きシー
ル部材17を開封した際にポリエチレン自体が脆く、延
び易いため、ややケバになり易い。メタロセン触媒によ
り合成された低分子量ポリオレフィン系重合体は、活性
点が単一であるため、分子量分布が狭く、低分子量成分
が少ないため強靭であり、引き裂きシール部材17を開
封した際に、LDPEやLLDPEよりも引き裂き強度
が極僅か増えるが、ケバとなりにくいため、好ましく用
いられる。
【0033】本実施形態でも、このメタロセン触媒によ
り合成されたLLDPEとオクテンの共重合体を用い、
これに熱可塑性エラストマーを5質量%分散混合したも
のを用いた。又、熱可塑性エラストマーとしては、スチ
レン系エラストマーで、ハードセグメントにポリスチレ
ン、ソフトセグメントに水素添加ポリブタジエンを用い
た。
【0034】又、シールクッション層31cは、表層3
1a及び中間引き裂き層31bとラミネートする際に
は、同じ機械的方向となるようにラミネート加工するこ
とが好ましい。更にシールクッション層31cは、ヒー
トシール時のクッション効果と易開封効果のため用いら
れるが、特に引き裂き安定性の点で20〜50μmの厚
さが最も安定しており、本実施形態では厚さを40μm
とした。
【0035】シーラント層31dは、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)及びメタロセン触媒により合成
された低分子量ポリオレフィン系重合体から選ばれる少
なくとも1種の樹脂で構成され、更にシールクッション
層31cと相溶する分散材料として熱可塑性エラストマ
ーを1〜30質量%程度分散混合したものを用いる。
【0036】シーラント層31dとしてEVAを用いる
場合、シーラント層31d中の酢酸ビニル共重合体(V
A)の含有比が10質量%以下であり、GPCによる分
子量分布が分子量10万未満には極大を有さず、分子量
10万以上に少なくとも1つの極大を有することが好ま
しい。この理由は、シーラント層31dが高温高湿の環
境下で疑似接着(ブロッキング)し、シールが開封でき
なくなるトラブルを防止するためである。
【0037】更にシーラント層31dをメタロセン触媒
により合成された低分子量ポリオレフィン系重合体とす
れば、低分子量成分が排除でき、シーラント層31dが
高温高湿の環境化下で疑似接着(ブロッキング)し、シ
ールが開封できなくなるトラブルを防止することができ
る。本実施形態では、シーラント層31dとしてメタロ
セン触媒により合成されたLLDPEとオクテンの共重
合体に熱可塑性エラストマーを3.5質量%分散混合し
たものを用いた。又、熱可塑性エラストマーとしては、
スチレン系エラストマーで、ハードセグメントにポリス
チレン、ソフトセグメントに水素添加ポリブタジエンを
用いた。
【0038】又、シーラント層31dの厚みは、40〜
70μmが好ましく、30〜60μmであることが更に
好ましい。本実施形態では40μmとした。又、シーラ
ント層31dは、通常Tダイから押し出しラミネートに
より製造され、フィルム加工されたシールクッション層
31cとラミネートされるか、又はフィルム状態のシー
ラント層31dを、押し出しラミネートにより製造され
るシールクッション層31cとラミネートされる。本実
施形態ではシーラント層31dを押し出しラミネートに
より製造し、シールクッション層31cとラミネートし
た。
【0039】又、シーラント層31dは、シールクッシ
ョン層31cと同じ機械的方向となるようにラミネート
加工する。更にシーラント層31dの厚みが40μm以
上である場合、特に押し出しラミネートにより製造する
場合は、ロール状態に作製、巻き取られる際の厚みムラ
を極力減らすために、2回Tダイより押し出しラミネー
トすることがある。本実施形態ではこの2回押し出しを
用いてシーラント層31dを作製した。
【0040】以上のように、少なくとも4層構成からな
る引き裂きシール部材17は、表層31a及び中間引き
裂き層31bをラミネート加工したものと、シールクッ
ション層31cを介してシーラント層31dを共押し出
しラミネート加工して完成した。本実施形態では完成し
たシール部材17の厚みを110μmとした。
【0041】次に、本実施形態では、上記のように作製
した引き裂きシール部材17を、トナー容器12aにシ
ールする前にフィルム原反状態で、縦方向=機械的方向
(シール後の開封方向)への引き裂き安定性(直進カッ
ト性)を、フィルムの横方向に20mmの切込み(ノッ
チ)を入れ、開封テストを行ない、200mm開封した
部分でのフィルム幅を測定した結果、20±0.5mm
の範囲に入ることが確認できた。
【0042】即ち、本実施形態の引き裂きシール部材1
7のフィルム原反では、引き裂き安定性(直進カット
性)は、±0.5mmの範囲に入り、非常に優秀である
ことが確認できた。更に引き裂き先端からのデラミ(層
間剥離現象)や、引き裂いた部分からのケバの発生もな
かった。以上のようなフィルム原反を、本実施形態の引
き裂きシール部材17に抜き加工を行なった。
【0043】引き裂きシール部材17の形状は、(a)
現像剤容器の開口部を開封可能にシールするためのシー
ル部(カバーシール部)と、(b)前記シール部の少な
くとも一方の縁から延出している延出部(引き出し部)
であって、延出方向と直交する方向の幅が、前記シール
部の幅よりも狭い延出部と、(c)互いに隣接する前記
シール部の前記延出部の設けられている側の縁と、前記
延出部のシール部側の縁とを接続している接続部(引き
裂き先端エッジ部)を有している形状である。具体的に
は、図2及び図に3示すような、カバーシール部17a
と引き出し部17bを備え、カバーシール部17aと引
き出し部17bは、開封時に引き裂かれる引き裂き先端
エッジ部(以下、単に「先端エッジ部」と記載する。)
17eにて接続している。
【0044】先端エッジ部17eの形状としては、抜き
加工精度上、引き裂き安定性、即ちフィルム先端引き裂
き時に、先端エッジ部17eに応力を集中させて確実に
引き裂くこと、及びシール部材17の抜き加工時のスム
ーズな連続抜き加工性を保ちつつ、先端エッジ部17e
でフィルム切れを行なう際、抜き安定性を考慮する必要
がある。そこで、先端エッジ部17eは、図7に示すよ
うな円弧形状とし、その半径Rの大きさは0.5〜2.
5mmが好ましく、0.5〜1mmが更に好ましい。本
実施形態では1mmとした。この円弧形状の先端エッジ
部17eは、図7に示すように、引き出し部17bの縁
17b及びカバーシール部17aの引き出し部17bと
の境界域の端部17a1とも接続している。
【0045】図5及び図6は、カバーシール部17aを
トナー容器12aのフランジ12a2(図3)に貼り付
ける部分を示している。図5では、左上がりの斜線部、
図6では右上がりの斜線部が、カバーシール部17aを
トナー容器12aのフランジ12a2(図3)にヒート
シールにより貼り付ける部分(シールパターン)33で
ある。そして、先端エッジ部17eの両端部には、角状
パターン33bが設けられている。そして、角状パター
ン33bを結ぶように中央部に山形シールパターン33
aが設けられている。又、引き裂き後端部には、山形シ
ールパターン33cが設けられている。
【0046】以上のように作製した引き裂きシール部材
17を用いて、実際に図3に示すような、トナー送り部
材10a(図12参照)を備えたトナー容器12aにヒ
ートシールを行なった。又、トナー容器12aとして
は、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニト
リル−ポリブタジエン−スチレン共重合体(ABS)及
びポリカーボネート−アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体(PC−ABS)等が用いられるが、
本実施形態ではHIPSを射出成型したものを用いた。
【0047】又、トナー容器の開口部12a1のサイズ
を幅:約70mm、長さ:約300mmであって、内容
積:約1,000cm3の大型のトナー容器を使用し
た。ヒートシール条件は、150℃、シール圧力を3
9.2MPa(面圧2.94MPa)、シール時間を3
秒とした。シールパターンは、図5及び図6に示すよう
なシールパターン33を用い、山形シールパターン33
a(先端部)及び33c(後端部)のシール幅を2m
m、角状パターン33b及び長手シール幅33dを3m
mとした。
【0048】図15及び図16は、ヒートシール界面の
断面図である。図15は4万倍、図16は10万倍でT
EM写真撮影した。図15及び図16に示すように、引
き裂きシール部材17のシーラント層31d中に分散及
び混合された写真下側のSEBS粒子と、トナー容器Y
のHIPS中に分散及び混合された写真上側のポリブタ
ジエン粒子は、シール界面であたかも粒子同士がヒート
シール時の熱と圧力にて融着を起こすかのように、相溶
即ち両粒子の界面の少なくとも一部が壊れて融合してい
る状態が確認できた。
【0049】次に、図4に示すように、上記のように作
製したトナー容器12aを現像フレーム12bと合体
し、現像装置10を作製する。トナー容器12aの引き
裂きシール部材17の折り返された自由端の引き出し部
17bを、引き出し口へ突出させるように折り返す。そ
して、引き裂き先端部及び引き裂き後端部に、発泡ポリ
ウレタンからなるシール部材19,20を貼着した現像
フレーム12bを、短手両サイド部分のみを長手方向全
長にわたり超音波溶着にて合体した。尚、この際用いた
シール部材19,20は、厚さ約2mmで発泡倍率約1
8倍である発泡ポリウレタンを用い、溶着合体後にはト
ナー容器12aと現像フレーム12bとの間で厚さ約1
mmに潰され、開封後のシール性確保を行なう。
【0050】前記のように作成した現像装置の引き裂き
安定性及び耐圧性を確認した。尚、開封方法は現像装置
を固定し、約5,000mm/minの開封速度で18
0°方向に真っ直ぐ引き裂いた場合、及び実際の開封で
は起こり得る10°程度の左右方向の斜め引きを行った
場合の開封強度及び開封後の開口幅安定性(広がりの有
無)の確認を行った。又、耐圧性は、平均粒子経が7μ
mの1成分磁性トナーを500g充填したトナー容器1
2aを、シール面を下にして一定の高さより垂直落下し
てシール剥がれ又はシール破れが発生する加速度(G
値)を測定するが、徐々に落下高さを高くしてシール剥
がれ又はシール破れが発生しない限界加速度(G値)を
測定した。
【0051】結果としては、真っ直ぐ及び左右斜め引き
を行った場合においても開封強度が29.4Nと良好で
あった。引き裂き安定性では、引き裂き広がり幅が±
0.5mmと安定した開口幅が得られ、引き裂き開始部
のシール浮きもなく、シール部材各層からのデラミやケ
バの発生もなかった。しかも、耐圧加速度としては、大
開口及び大容量のトナー容器であるのに、160Gもあ
り十分な耐圧性を確認できた。
【0052】[実施形態2]実施形態1と同様である
が、表層31a、中間引き裂き層31b、シールクッシ
ョン層31c及びシーラント層31d、更に表層31c
と中間引き裂き表層31bの接着層に分散混合する熱可
塑性エラストマーを、ハードセグメントがポリスチレ
ン、ソフトセグメントがポリブタジエンであるポリスチ
レン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体
(SBS)とした。更に引き裂きシール部材17の引き
裂き部である先端エッジ17eの形状を、図8に示すよ
うな斜線形状とし、その他は実施形態1と同様にトナー
容器12a及び現像装置10を作製した。尚、各層に添
加する熱可塑性エラストマーの添加量は実施形態1と同
様とした。
【0053】先端エッジ部17eに関しては、図8に示
したように、開封時に先端エッジ部17eが、角状パタ
ーン33b1と内側シール部33b2の間で先端エッジ
部17e部分に応力が集中し易くさせるためである。直
線域である17e部分であれば、どこから裂けても同じ
角度で裂けるので、引き裂き開始位置を安定して先端エ
ッジ部17eの幅17el(図8参照)内とすることが
でき、実施形態1のような、先端エッジ部17eの形状
が円弧状の場合よりも、安定した引き裂き性を確保でき
る。
【0054】又、先端エッジ部17eの幅17elを最
小限とすれば、先端エッジ部17e部分への応力集中を
させ易く、又、引き裂き開始位置の精度をより高めるこ
とができるが、一方、安定した抜き加工精度も考慮し、
幅17elは0.5〜1.5mm程度が好ましく、0.
7〜1.2mm程度が最も好ましい。本実施態様では1
mmとした。
【0055】ところで、前記斜線形状は、引き出し部1
7bの縁17b1と先端エッジ部17eとの傾斜角度θ
は30〜60°が好ましい。これは、図9や図10のよ
うに、傾斜角度θが30°未満や60°以上の場合、先
端エッジ部17eは直角形状に近づくが、本実施態様の
ようなフィルムの腰が柔らかいシール部材17では抜き
加工時に、より直角にエッジを加工しにくく、エッジ部
よりフィルムのバリ発生やフィルム切れが発生するため
であり、本実施態様では傾斜角度θは45°とした。
【0056】前記のように作成した現像装置の引き裂き
安定性及び耐圧性を確認した。結果としては、真っ直ぐ
及び左右斜め引きを行った場合においても開封強度が2
9.4Nと良好であった。又、引き裂き安定性では、引
き裂き広がり幅が±0.5mmと安定した開口幅が得ら
れ、引き裂き開始部のシール浮きもなく、シール部材各
層からのデラミやケバの発生もなかった。更に実施形態
1と同様な良好な耐圧加速度を示した。
【0057】[実施形態3]実施形態1と同様である
が、表層31a、中間引き裂き層31b、シールクッシ
ョン層31c、及びシーラント層31d、更に表層31
cと中間引き裂き表層31bの接着層に分散混合する熱
可塑性エラストマーを、ハードセグメントがシンジオタ
クチック−1,2−ブタジエンラバー、ソフトセグメン
トが非結晶ブタジエンラバーであるシンジオタクチック
−1,2−ポリブタジエンとし、その他は実施形態1と
同様にトナー容器12a及び現像装置10を作製した。
尚、各層に添加する熱可塑性エラストマーの添加量は、
実施形態1と同様とした。
【0058】前記のように作成した現像装置の引き裂き
安定性及び耐圧性を確認した。結果としては、真っ直ぐ
及び左右斜め引きを行った場合においても開封強度が2
9.4Nと良好であった。又、引き裂き安定性では、引
き裂き広がり幅が±0.5mmと安定した開口幅が得ら
れ、引き裂き開始部のシール浮きもなく、シール部材各
層からのデラミやケバの発生もなかった。更に実施形態
1と同様な良好な耐圧加速度を示した。
【0059】[比較例]実施形態1と同様であるが、表
層31a、中間引き裂き層31b、シールクッション層
31c、及びシーラント層31d、更に表層31cと中
間引き裂き表層31bの接着層に熱可塑性エラストマー
を分散混合せず、その他は実施形態1と同様にトナー容
器12a及び現像装置10を作製した。
【0060】前記のように作成した現像装置の引き裂き
安定性及び耐圧性を確認した。結果としては、真っ直ぐ
及び左右斜め引きを行った場合においても開封強度が1
9.6Nと良好であったが、耐圧性は80Gしかなかっ
た。又、引き裂き安定性では、引き裂き開始部分から、
シーラント層がシール界面から浮いた状態が発生し、引
き裂き開始位置が0.5mmずれ、引き裂き開始部で極
微少であるが、中間引き裂き層の上下層間での層間剥離
も発生した。又、引き裂き中間部では、中間引き裂き層
とシーラント層からシールクッション層が引き裂き端面
より3〜5mmの幅で層間剥離し、又、表層31aと中
間引き裂き層31bも1mmと微少な幅ながら、やはり
層間剥離した。更に引き裂き後半部分では、層間剥離し
たシールクッション層自体が凝集破壊を起こしケバとな
ってしまい、結果的に引き裂いたエッジがギザギザした
状態となり、正確な引き裂き開始位置及び安定した直線
の開口が得られなかった。
【0061】
【発明の効果】以上の実施形態より明らかなように、本
発明によれば、引き裂き方向性を備え、安定した引き裂
き先端形状であるシール部材を用い、且つシール性に優
れ、引き裂き線端部のシールめくれや各層間での層間剥
離現象やケバの発生がなく、安定して開封することがで
きる現像剤容器を得ることができた。又、本発明によれ
ば、前記のように優れた引き裂き性を備えた現像剤容器
を備えるプロセスカートリッジを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーシールの断面図。
【図2】トナーシールの斜視図。
【図3】トナーシールとトナー容器の合体を示す図。
【図4】トナー容器と現像剤容器の合体を示す図。
【図5】ヒートシールパターンの説明図。
【図6】ヒートシールパターンの位置関係を示す図。
【図7】トナーシールの引き裂き先端部を示す平面図。
【図8】トナーシールの引き裂き先端部を示す平面図。
【図9】トナーシールの引き裂き先端部を示す平面図。
【図10】トナーシールの引き裂き先端部を示す平面
図。
【図11】プロセスカートリッジを装着した画像形成装
置の構成を説明する縦断面図。
【図12】プロセスカートリッジの構成を説明する斜視
図。
【図13】プロセスカートリッジの装着構成を説明する
斜視図。
【図14】プロセスカートリッジの装着構成を説明する
斜視図。
【図15】実施形態におけるシーラント層の分散材料と
現像剤容器シール部の相溶材料との相溶、結合を示すシ
ール界面の断面のTEM観察写真。
【図16】図15の倍率を変えた時のTEM観察写真。
【符号の説明】
A:電子写真画像形成装置 B:プロセスカートリッジ G:駆動伝達ギア Y:トナー容器 W2:溶着部 R:炭酸ガスレーザー 1:光学系 2:記録媒体 3:搬送手段 3a:給紙カセット 3b:ピックアップローラ 3c:給送ローラ 3d:搬送ローラ 3e:レジストローラ 3f:ガイド板 3g、3h:排出ローラ対 3i:手差しトレイ 3j:ローラ 4:転写ローラ 5:定着手段 5a:駆動ローラ 5b:ヒータ 5c:定着ローラ 6:排出部 7:感光体ドラム 8:帯電ローラ 9:開口部 10:現像手段 10a:トナー送り部材 10b:固定磁石 10c:現像ローラ 10d:現像ブレード 10e:トナー溜め 11:クリーニング手段 11a:クリーニングブレード 11b:スクイシート 11c:廃トナー溜め 12a:トナー容器 12a1:開口部 12a2:フランジ 12b:現像フレーム 12c:クリーニング容器 13:画像形成装置本体 14:軸 15:開閉部材 16:カートリッジ装着ガイド部材 16a:ガイド部 17:引き裂きシール部材 17a:カバーシール部 17a1:端部 17b:引き出し部 17b1:縁 17c:引き裂きガイド 17e:先端エッジ 17el:幅 19:シール部材 20:シール部材 31a:表層 31b:中間引き裂き層 31c:シールクッション層 31d:シーラント層 33:シールパターン 33a:山型シールパターン 33b:角状パターン 33c:山型シールパターン 33d:長手シール幅 θ:傾斜角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 47/00 C08L 47/00 53/02 53/02 C09K 3/10 C09K 3/10 K Z Fターム(参考) 2H077 AA05 AA06 AA12 AD06 AD13 BA08 BA09 CA12 4H017 AA03 AB01 AB07 AB10 AB17 AC02 AD06 AE04 4J002 BB01Z BB02Y BB05Y BB06Z BF03Z BL01W BP01W CF06X GG01 GJ02

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤を収容している現像剤容器と、該
    現像剤容器の開口部をシールしているシール部材とから
    なり、該シール部材が、少なくとも前記現像剤容器の開
    口部に対して略平行に引き裂かれるように引き裂き方向
    性を備えており、該シール部材の構成が、ヒートシール
    耐熱層であって、且つ方向性を持って引き裂かれる表
    層、方向性を持って引き裂かれる中間引き裂き層、方向
    性を持って引き裂かれるシールクッション層、及びシー
    ラント層からなり、シール部材の全層中には分散材料が
    分散混合され、且つ該現像剤容器の開口部の少なくとも
    シール部には、上記シール部材の分散材料と相溶する材
    料が分散含有されていることを特徴とする現像剤容器。
  2. 【請求項2】 シール部材の全層中に分散混合されてい
    る分散材料が、熱可塑性エラストマーである請求項1に
    記載の現像剤容器。
  3. 【請求項3】 熱可塑性エラストマーが、ブタジエンを
    含むエラストマーである請求項2に記載の現像剤容器。
  4. 【請求項4】 現像剤容器のシール部に分散含有されて
    いる材料が、ブタジエン系材料である請求項1に記載の
    現像剤容器。
  5. 【請求項5】 現像剤容器のシール部に分散含有されて
    いる材料が、ブタジエン系材料であり、シール部材の全
    層中に分散混合されている材料が、モノマーとしてブタ
    ジエンを含むスチレン系エラストマー及びポリブタジエ
    ンから選ばれる1種以上のエラストマーである請求項1
    に記載の現像剤容器。
  6. 【請求項6】 モノマーとしてブタジエンを含むスチレ
    ン系エラストマーが、ポリスチレン−ポリブタジエン−
    ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ
    (エチレン−ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合
    体、及びシンジオタクチック1,2−ポリブタジエンか
    らなる群から選ばれる1種以上のエラストマーである請
    求項5に記載の現像剤容器。
  7. 【請求項7】 現像剤容器が、耐衝撃性ポリスチレン
    (HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
    ン共重合体(ABS)及びポリカーボネート−アクリロ
    ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(PC−AB
    S)からなる群から選ばれる1種以上の樹脂で成型され
    た容器である請求項1に記載の現像剤容器。
  8. 【請求項8】 シール部材のシーラント層中の分散材料
    と、現像剤容器のシール部の分散材料とが相溶した状態
    で、シール部材が現像剤容器の開口部をシールしている
    請求項1に記載の現像剤容器。
  9. 【請求項9】 シール部材の表層、中間引き裂き層、シ
    ールクッション層、及びシーラント層が、シール部材の
    引き裂き方向に合わせてラミネートされている請求項1
    に記載の現像剤容器。
  10. 【請求項10】 シール部材の表層が、厚み10〜20
    μmの2軸延伸ポリエステルフィルムに熱可塑性エラス
    トマーが分散混合されている請求項1に記載の現像剤容
    器。
  11. 【請求項11】 シール部材の中間引き裂き層が、厚み
    10〜20μmの2軸延伸ポリエステルフィルム又は2
    軸延伸ナイロンフィルムに熱可塑性エラストマーが分散
    混合されている請求項1に記載の現像剤容器。
  12. 【請求項12】 シール部材の表層及び中間引き裂き層
    が、ドライラミネート法にてラミネートされ、両層を接
    着する接着剤に、両層に分散混合されている分散材料と
    相溶する熱可塑性エラストマーが分散混合されている請
    求項1に記載の現像剤容器。
  13. 【請求項13】 シール部材のシールクッション層が、
    厚み20〜50μmの低密度ポリエチレン(LDP
    E)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、及び
    メタロセン触媒により合成された低分子量ポリオレフィ
    ン系重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂からな
    り、更に熱可塑性エラストマーが分散混合されている請
    求項1に記載の現像剤容器。
  14. 【請求項14】 シール部材のシーラント層が、厚み3
    0〜50μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
    A)、及びメタロセン触媒により合成された低分子量ポ
    リオレフィン系重合体から選ばれる少なくとも1種の樹
    脂からなり、更に熱可塑性エラストマーが分散混合され
    ている請求項1に記載の現像剤容器。
  15. 【請求項15】 シール部材が、(a)現像剤容器の開
    口部を開封可能にシールするためのシール部と、(b)
    前記シール部の少なくとも一方の縁から延出している延
    出部であって、延出方向と直交する方向の幅が、前記シ
    ール部の幅よりも狭い延出部と、(c)互いに隣接する
    前記シール部の前記延出部の設けられている側の縁と、
    前記延出部のシール部側の縁とを接続している接続部を
    有している形状である請求項1に記載の現像剤容器。
  16. 【請求項16】 シール部材の接続部が、内側に凹んだ
    円弧形状である請求項15に記載の現像剤容器。
  17. 【請求項17】 シール部材の接続部が、延出部の延出
    方向に対して傾斜した直線形状である請求項15に記載
    の現像剤容器。
  18. 【請求項18】 シール部材が、熱圧着により現像剤容
    器の開口部に接着されている請求項1に記載の現像剤容
    器。
  19. 【請求項19】 シール部材が、シール界面で現像剤容
    器から容易に剥離(イージーピール)可能である請求項
    1に記載の現像剤容器。
  20. 【請求項20】 請求項1〜19の何れか1項に記載の
    現像容器用シール部材。
  21. 【請求項21】 少なくとも、現像担持体を含んで構成
    され、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカ
    ートリッジにおいて、現像剤容器が、請求項1〜19の
    何れか1項に記載の現像剤容器であることを特徴とする
    プロセスカートリッジ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007269913A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Asahi Kasei Chemicals Corp 易引き裂き性フィルム
CN114316405A (zh) * 2021-12-30 2022-04-12 上海翊科聚合物科技有限公司 一种医用管材及其制备方法

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