JP4416940B2 - 真空チャンバ内でワークピースを制御する装置 - Google Patents

真空チャンバ内でワークピースを制御する装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコンウエハあるいはフラットパネル表示装置等の個々のワークピースに、処理ビームに対して予め選択された方向を与えるための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フロントエンドステージの半導体製造は、入射イオンビーム、プラズマ、分子線その他の照射要素(irradiating element)にシリコンウエハが処理されるプロセス段階を多数有している。空間的に一様な照射をもたらすために照射要素がシリコンウエハの表面を走査しこの時間がドーピングレベルを決定する場合がある。他にも、照射要素の静止ビームの端から端までをウエハが移動する場合もある。機械のみにより走査されるワークピースホルダーを有する大電流イオン注入装置は、静止ビームによりウエハを走査するシステムの例であり、平均して一様な空間的ドーピングをもたらす。測定されたドーピングレートを使用して、他の機械的軸を一定の速度に制御しながら、1つの機械的軸の速度と継続時間を変えて、ドーピングの均一性をサーボ制御する。ドーピングレベルは、全体のドーズが走査通過(scan pass)の回数で等しく割り切れるように、サーボ制御された方向における完了走査通過の数を調整することにより制御される。この技術は当業者に公知であり、これ以上の説明を必要としない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
今や半導体産業は300mmウエハ径に移行しつつあり、真空チャンバ及び機械的動作の範囲は、2方向機械的スキャンシステムの実用上の限界を越える増加を招いている。さらに、300mmウエハのコストは現在非常に高価であり、コスト及びウエハハンドリングのリスクの理由から、バッチ処理よりも個別にウエハを処理することが望ましい。最後に、ウエハのティルト角を現在の7度から60度程度まで増加させる最近の要求は、ウエハ全体にわたる注入角及びツイストの変化のために、機械的スキャンバッチシステムの使用を妨げている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1方向について高速のサーボ制御された機械的走査(メカニカルスキャン)と、これと直交する方向について高速の磁気的走査(マグネチックスキャン)とを有する、シリコンウエハのための高角度傾斜イオン注入の技術を提供する。本発明のいくつかの特徴を次に示す。
(1)機械的走査構造用の、Y方向に直線運動する差動ポンプ一体型空気軸受真空シール;
(2)X軸の周りに回転運動する差動ポンプ一体型空気軸受真空シール;
(3)回転シールの中心を合わせかつ支え、またYスキャンリニアシールの中心を合わせかつ支える機械的走査構造を支える空気軸受;
(4)注入状態の間の移行期におけるイオンビームの同期ゲート。
【0005】
換言すれば、ビームの損失が検出された時、あるいはシステムが注入中の状態から注入保留状態へ移行することを他の必要条件が指示する時には、イオンビームはウエハから離される。これは、セットアップあるいはチューニングのためにフラグファラデーがビーム経路の中に挿入される時に、行うことができる。
【0006】
本システムの幾何学的関係を説明する目的で、機械的走査システムは直交座標X、Y及びZを使用し、一方、磁気的走査ビームは直交座標X’、Y’及びZ’を使用する。すべての場合にXとX’は同一である。イオンビームはX’Y’平面に垂直であり、X方向に磁気的に走査される。
【0007】
本発明の一態様において、各プレート上のシール表面とシール表面の間の物理的接触を防止するために、固定プレートから間隔を置いて配置された一体型の差動ポンプ真空シールを有するガス軸受を使用した2つの移動可能な軸受プレートがある。最外側のプレートのためのガス軸受と真空シールの組み合わせは、Y方向における摩擦の無い運動を提供する。内側のプレートのためのガス軸受と真空シールの組み合わせは、X軸の周りの摩擦の無い回転を提供する。2つの移動可能な軸受プレートの組み合わせは、シリコンウエハ中のイオン注入に対して0度から60度の間の任意の角度で、また水平なウエハハンドリングに対して90度で、ワークピースホルダーの傾斜を可能にする。傾斜は2つの移動可能な軸受プレートをX軸の周りに回転させることにより行われ、Z及びZ’方向とY及びY’方向の間に角度を作り出す。Z’の方向は入射イオンビームに平行であり、Zはワークピースホルダーの表面に垂直である。ワークピースホルダーの傾斜は、最新技術の半導体製造にとって望ましい特徴であるシリコンウエハの表面上に位置する深いトレンチとゲート構造の側面への注入を可能にする。水平方向のウエハハンドリングは、移動中のウエハを保持するために重力を使用し、ウエハに損傷をもたらす恐れのあるウエハ上のエッジクランピングを不要にする望ましい特徴である。付加されたガス軸受は回転する軸受プレートを、X軸を中心に位置決めし、また最外側の軸受プレートのZ方向に沿った横方向の動きを防止する。
【0008】
本発明の他の態様において、ワークピースがY方向に往復運動されるときに、イオンビームはワークピース(たとえば、ウエハ)の表面上の各点をZ’軸に沿って等距離で遮る。制御された動きの3つの軸のみを使用して、これは達成される。もし1つの単位ベクトルを結晶格子に対して向けられたウエハ表面に割り当て、他の単位ベクトルを入射イオンビームに割り当てれば、イオンビーム注入プロセス中にウエハがイオンビームの正面を前後に往復運動するときに、これらの2つのベクトルの間の関係は一定である。さらに、ウエハがビームを貫通して往復運動するときにウエハ表面上のすべての点へのZ’軸に沿った距離は、ウエハ表面上の各点が正確に同じイオンフラックス及び軌道となるように、同一である。したがって、注入の間は結晶格子を介するイオンチャネリングに対する正確な制御を可能にし、注入された表面の体積を通じて注入の均一性に対するすぐれた制御を導いている。
【0009】
本発明の他の態様において、ワークピース全体にわたるドーピングレベルにおける微細構造(すなわち、不均一性)を防止するために、アップストリームファラデーが挿入あるいは格納される間イオンビームをオーバースキャン領域内に短時間の間保持するために、磁気的スキャナが使用される。ドーピングにおける不均一性を避けるために、イオンビームがウエハのエッジから離れて走査される時イオンビームは標本化され、ビーム損失が検出されれば機械的及び磁気的走査制御は共に停止される。注入は同様な方法で開始され、ファラデーが格納される前にビームはウエハ経路から離れて屈折され、走査は中断された正確な場所で開始する。この方法は、必要とみなされる任意の理由により一時的に注入を中断するためにも使用される。
【0010】
本発明の他の態様において、チャンバ壁を有する真空チャンバと、前記真空チャンバ内に配置され前記チャンバ壁を貫通して延びているワークピースホルダーと、前記ワークピースホルダーを受ける往復運動部材と、前記往復運動部材と前記チャンバ壁の間に配置された回転部材を有する装置が提供される。
【0011】
本発明のさらに他の態様において、第一のXY平面に垂直なイオンビームを生成する段階と、前記第一のXY平面に関連する第二のXY平面に前記ワークピースを傾けさせる段階と、前記第一のXY平面の前記X軸に沿って前記ワークピースを横切って前記イオンビームを走査する段階と、前記ワークピースの面上のすべての点が前記イオンビームの前記供給源から等距離である前記第二のXY平面の前記Y軸に沿って前記ワークピースを平行移動させる段階を有するワークピースにイオン注入を行う方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、200mmあるいは300mmシリコンウエハを、ウエハの加熱及びチャージ効果を減少させるのに十分な速度で、イオンビームを貫通して機械的に走査するために使用することができる。本発明はイオン注入に関連して本明細書において説明されるが、本発明による装置がフラットパネル表示装置用のフラットパネルの処理のような他の走査動作にも使用できることに注目することが重要である。イオンビームは、展開されるか(すなわち、大きい矩形の断面)、あるいは高速で(たとえば、約150Hzの範囲内で)機械的走査方向(たとえば、Y方向)に直交する方向(たとえば、X方向)に走査される(すなわち、小さいビームを前後に掃引して、大きな矩形走査領域を形成する)。本明細書において使用される用語「走査」(スキャン)は、磁気的あるいは静電的な展開及び磁気的あるいは静電的な走査を含む。Y方向における機械的走査(すなわち、往復運動)は、ビーム電流の測定値に比例する速度で、イオンビームの中でウエハを高速で(たとえば、0.5から1Hzの範囲内で)前後に移動させる。このように、機械的走査通過ごとのドーピングレベルは制御され、全体のドーズは走査通過ごとのドーズと走査通過の回数の積に比例する。真空チャンバ24の中において長摩耗寿命とパーティクルの発生が無く摩擦の無い動作を高速で行う機械的走査を実現するために、本発明は真空チャンバ24の外部の(X軸に関して無摩擦回転のための)差動ポンプ真空シール(differentially pumped vacuum seal)を有する回転運動軸受の上に搭載された(Y方向における無摩擦運動のための)差動ポンプ真空シールを有する直線運動軸受の新規な組み合わせを使用している。直線運動軸受はワークピースホルダー10を末端に有するシャフト11を有し、シャフト11は真空チャンバ24の中に真空シールのそれぞれを通して延びている。シャフト11及びワークピースホルダー10は、軸受及びシール部材あるいはプレート12を往復運動させることにより、Y方向に平行移動させられる。シャフト11及びワークピースホルダー10は、軸受及びシール組立体17を回転することにより、軸受及びシール部材12に沿って傾けられる。
【0013】
直線運動軸受と、ワークピースホルダーを有するシール部材と、回転運動軸受とシール部材の上に搭載され取り付けられたシャフトの新規な組み合わせが、可能な最少数(すなわち、3)の動作軸を使用してワークピースの等心走査を実現する。ワークピースの表面とのイオンビームのすべての交差点がコリメーターマグネット98の出口境界及びイオンビームの角方向から同じ距離である等心走査手段、及びワークピースの角方向は注入の間一定のままである。必要とされる3つの動作軸は、(1)X’方向に前後にイオンビームを磁気的に走査し、(2)ワークピース18と直線運動軸受とシール部材12をX軸について傾斜させ、(3)ワークピース18と直線運動軸受とシール部材12を傾斜したY軸に沿って往復運動させる(すなわち、ワークピースの表面の平面内でワークピース18と直線運動軸受とシールプレート12を往復運動させる)。
【0014】
図1において、ワークピースホルダー10は直線的に移動可能な軸受及びシール部材あるいはプレート12に接続された空洞シャフト11に取り付けらている。軸受プレート12はY方向に往復運動し、平行な磁気的に走査されたイオンビーム13を貫通して、ワークピース(たとえば、シリコンウエハ)18の機械的走査を提供している。イオンビーム13はZ’方向に指向されており、またX’Y’平面に垂直にX’方向に前後に磁気的に走査されていて、平行に走査されたイオンビーム13を創出している。空洞シャフト11は、軸受プレート12及び真空チャンバ24の壁の突起した部分21と回転する軸受組立体17の中のスロット32(図3)を貫通して延びている。本明細書において、部分21は真空チャンバの壁の突起した部分として説明されているが、部分21が突起している必要はないことは理解されるべきである。同様に、部分21は真空チャンバの壁に取り付けられた固定されたプレートでもよいことは理解されるべきである。
【0015】
移動可能な軸受部材12及び17の組み合わせは、シリコンウエハ中のイオン注入に対しては垂直から0度から60度の間の、またウエハハンドリングに対しては0度から90度の間の任意の角度で、ワークピースホルダー10(図5参照)の傾斜を可能にする。傾斜は移動可能な軸受部材12及び17をX軸の周りに回転させることにより行われ、Z及びZ’軸とY及びY’軸の間に角度を作り出す。Z’の方向は入射イオンビームに平行であると規定され、Zはワークピースホルダー10の表面に垂直であると規定される。ワークピースホルダー10の傾斜は、シリコンウエハの表面上に位置する深いトレンチとゲート構造の側面への注入を可能にする。本発明による水平方向のウエハハンドリング(すなわち、ワークピースホルダーを垂直から90度傾斜させる)は、ワークピースホルダー上のウエハを移動中に保持するために重力を使用し、ウエハに損傷をもたらす恐れのあるウエハ上のエッジクランピングを不要にする。真空チャンバ壁21の外側にあるガス軸受28(図2B)は、回転する軸受とシール組立体17をX軸を中心に位置決めする。長方形の軸受プレート19上に搭載されたガス軸受30は、軸受部材12のZ方向に沿った横方向の動きを防止する。
【0016】
軸受部材あるいはプレート12(図1)は、コンピュータ15により制御される駆動モータ14に接続されている。コンピュータ15は、ダウンストリームファラデー16に到達するイオンフラックスを電流積分器73との組み合わせでモニタする。モータ14により軸受プレート12に与えられるY方向の速度は、均一な平均フラックス密度をワークピース18の表面の全体にわたって生じるように、制御コンピュータ15により測定されたイオンフラックスに比例して変化する。イオンビーム13を貫通してワークピース18がリニア駆動モータ14により前後に平行移動されるにつれて、サポートアーム97により回転する軸受部材あるいは組立体17に接続された横方向に移動可能な軸受プレート12を使用して、ワークピース18によるイオンビーム13の遮断はZ’軸に沿って一定の距離に維持される。当該技術分野において公知のように、回転する軸受組立体17の回転運動は、リニア駆動モータ(図示せず)及び関連する連動機構(図示せず)により行われる。
【0017】
軸受プレート12が最も上に位置しているとき、軸受組立体17をX軸の周りに垂直から90度回転させると、ウエハハンドラ99からウエハをロード及びアンロードする間のワークピース18の水平方向のハンドリングを可能にする。ワークピースホルダー10の表面は、空洞シャフト11を介して接続された駆動システム(図示せず)により0度から360度の間の任意の回転角度でZ軸を中心に回転できる。これは注入に先だってウエハのフラットあるいはノッチオリエンテーションを可能にし、またワークピースホルダー10がロード位置から注入位置へ動いている間に行うこともでき、ウエハのフラットオリエンテーションのために通常浪費される時間を節約する。本発明は、ハンドラーが動いている間の各ウエハのロード/アンロードロボット99及びワークピースホルダー10に対する位置と方向を定めるために、ビデオカメラ及び処理ソフトウェアを使用する。これは、ワークピースホルダー10の上にウエハを正確にロードすることを可能にし、また正しいフラットあるいはノッチオリエンテーションを可能にする。このビデオ画像は、材料の追跡管理のために、ウエハ表面にスクライブされた部品コードあるいは番号を収集するためにも使用できる。ワークピースホルダーの表面のZ軸をまわる回転は、深いトレンチ及びゲート構造の側面への注入を可能にする機能でもある。
【0018】
図2Aから3Cを参照すると、直線往復運動軸受とシールプレート12と回転軸受とシール組立体17の細部が示されている。回転軸受及びシール組立体17は、軸受とシールプレート19と円形の軸受とセンタープレート31の両側に取り付けられたシールプレート20で構成されている。まずガス軸受について説明する。軸受及びシール組立体17のシールプレート20は、軸受プレート20の表面59の上に位置するガスノズル25(図3C)の配列により形成されたガス軸受により壁部分21から分離されている。ガス軸受にガスを安定して供給するために、高圧ガスマニホルド58(図2D)がガスノズル25のそれぞれに接続されている。外部及び内部のガスノズル25の間の表面59上の圧力は、ノズル25内の流量制限器とシールと軸受プレート20の間の間隔と壁部分21により一定圧力に維持される。円形のシールプレートである壁部分21は真空チャンバ24全体に対して所定の位置に固定されている。壁部分21は、センタープレート31の側面に対して半径方向に指向されたガス力を印加することにより、回転するシール組立体17を固定されたシールプレート21の中心に位置決めする一組の空気軸受28を含んでいる(図2B)。軸受及びシール組立体17のシールプレート19は、軸受プレート19の表面90の上に位置するガスノズル26(図2B及び3A)の配列により形成されたガス軸受により、軸受及びシールプレート12から分離されている。高圧ガスマニホルド(図示せず)がガス軸受にガスを安定して供給する。外部及び内部のガスノズル26の間の表面90上の圧力は、ノズル26内の流量制限器とシールと軸受プレート19の間の間隔とシールと軸受プレート12により一定圧力に維持される。軸受プレート19に取り付けられた一組のガス軸受30が、シールプレート12の両側にガス力を印加することにより、シールプレート12のZ方向の動きを防止する。
【0019】
ガス軸受について説明したが、次に真空シールについて説明する。軸受の表面内のポンピンググルーブ37、40及び41(図3B及び3C)とシールプレート20が、軸受とシールプレート20と真空チャンバ24の壁部分21の間に差動ポンプ真空シールを形成する。軸受の表面内のポンピンググルーブ33、38及び39(図3A及び3B)とシールプレート19は、軸受とシールプレート19と軸受とシールプレート12の間に差動ポンプ真空シールを形成する。グルーブ33、38及び39は、往復運動シールプレート12の長方形の形状に適応するために楕円形の形状を有する。軸受及びシールは相互に非接触であり、したがって、往復運動シャフト11は、摩擦が無く、パーティクルを発生せず、高速で回転し、直線運動をする真空貫通孔を提供する。
【0020】
真空シール組立体の各要素の力のバランスは次の通りである。真空チャンバ24の内部の真空に対して作用する大気圧は軸受とシールプレート12の間のガス軸受により作られるエアクッションに対して釣り合う外力を加え、シールプレート12のX方向における動きを防止しながら、軸受とシールプレート19はプレート12とプレート19の間にわずかな隔離距離を作り出す。シールプレート12の両側に位置し、回転するシール組立体17に取り付けられた空気軸受30の一組は、正のZ方向及び負のZ方向に等しい力を加え、シールプレート12と軸受プレート19の間の接触と相対的なZ方向の動きを防止する。このように、シールプレート12はXあるいはZ方向のいずれへの移動も防止されるが、Y方向には摩擦の無い平行移動が可能となる。真空チャンバ24の内部の真空に対して作用する大気圧は、軸受とシールプレート20の間のガス軸受により作られるエアクッションに対しても釣り合う外力を加え、壁部分21と軸受とシールプレート20の間の接触と相対的なX方向における動きを防止しながら、壁部分21はプレート20と壁部分21の間にわずかな隔離距離を作り出す。壁部分21に取り付けられた空気軸受28の一組は、センタープレート31に均一な放射状の力を加え、シール組立体17と壁部分プレート21の間の接触と相対的な半径方向の運動を防止する。シールプレートである壁部分21は真空チャンバ24に取り付けられており、シールプレート21の位置を固定している。シールプレート21はシール組立体17の位置を固定している。シール組立体17は真空チャンバ24に対してシールプレート12の位置を固定している。回転シール組立体17はX、Y及びZ方向に拘束されているが、X軸の周囲には摩擦の無い回転運動が可能である。空気軸受領域59及び90の内部の圧力は、高圧マニホルドの内部の圧力のわずかに自動調節される。軸受とシールプレートの間のギャップがシールプレートの外部に加えられた大気圧によってのみ制約されるために、この自動調節が生じ、その結果軸受領域からの空気のリーク量を制御する。高圧マニホルド内の圧力を調整することにより、シールと軸受プレートの間のギャップを変えることができる。シールと軸受プレートの間のギャップは0.001インチ以下であることが望ましい。
【0021】
ガス軸受のギャップは非常に小さいので、ガス軸受を発生するために必要とされるガスの流量も非常に少ない(たとえば、毎分1〜4立方フィート)。適切な間隔を得るために、対向するシール及び軸受プレートの表面はその全幅にわたって非常に平坦でなければならない。米国マサチューセッツ州セントメドフィールドのフォームセンターレス社により実施された「ラッピング」として知られる技術が、真平面度の0.0003インチ以内であるべき所望の平面度を実現するために使用できる。シール及び軸受プレートの表面が接触する恐れがあれば、シール及び軸受プレートの表面の損傷を防止するために、米国インディアナ州サウスベンドのニメットインダストリーズ社から入手できる商品名NITUFFとして市販されているアルミニウム合金、ニッケル、あるいは硬質クロムに対するポリテトラフルオロエチレンを浸透させたハードコート陽極処理のような、陽極処理された表面がシール表面及び軸受プレートの表面に適用できる。
【0022】
図3及び図4を参照して、差動ポンプ真空シールシステムを次に説明する。真空チャンバ24の高真空領域と直接連通して、楕円形のスロット32が、プレート19、20及び31を貫通して延びている。スロット32は、ワークピースホルダー10及びシャフト11のY方向における非接触の完全な平行移動を可能にする。スロット32に隣接して、プレート19の表面内に楕円形のポンピンググルーブ33がある(図3A)。センタープレート31を介して延びているポート36は、グルーブ33を軸受プレート20の表面内の円形のグルーブ37に接続している。楕円形のグルーブ38及び39は、それぞれポート42及び43を介して円形のグルーブ40及び41に接続されている。楕円形及び円形のグルーブの各対は、ポート(図示せず)を介して図4に示す差動ポンプ真空システムに次のように接続されている。グルーブ33と37及びポート36は差動ポンプシステムの第3ステージ34に接続されていて、それぞれシール表面29、35、46及び49により、高真空領域52及び差動ポンプシステムの第2ステージ53からほぼ隔離されている。グルーブ38と40及びポート42は差動ポンプシステムの第2ステージ53に接続されていて、それぞれシール表面46、49、47及び50により、差動ポンプシステムの第3ステージ34及び第1ステージ54からほぼ隔離されている。グルーブ39と40及びポート43は差動ポンプシステムの第1ステージ54に接続されていて、それぞれシール表面47、50、48及び51により、差動ポンプシステムの第2ステージ53及び大気55からほぼ隔離されている。それぞれ、他のグルーブより中心から離れて位置しているシールプレート19及び20内のグルーブ56及び57は、空気軸受組立体の内側外辺部から逃れる空気を排気するために、真空シール組立体の大気側にポートされる。シール表面から真空領域に向かって若干のガスの移動があるので、グルーブの各組は「ほぼ」隔離されていると説明されている。
【0023】
ここで図4を参照すると、真空系統概念図は、ワークピース18の近傍に真空を創出するための高真空クライオポンプ60と、第3ステージの差動ポンプ領域34内の圧力を維持するためのターボ分子機械ポンプ61と、第1のターボ分子ポンプ61の排気ポート65及び第2ステージの差動ポンプ領域53に接続された第2のターボ分子ポンプ62と、第2のターボ分子ポンプの排気ポート66及び第1ステージの差動ポンプ領域54に接続され大気55に排気される排気口を有する乾式機械ポンプ63とを有する差動ポンプシステムを示す。連続した差動ポンプステージ54、53及び34のそれぞれの圧力は、55における大気から第3ステージ34内の1ミリバール未満へおおよそ1桁低下する。第3ステージ34と高真空領域52の間のコンダクタンスは高真空ポンプ60の排気速度より数桁低く、ワークピース18の近傍における圧力を高真空ポンプ60の基準圧力付近のレベルへ減少させる。
【0024】
軸受及びシール部材12はY軸に沿って往復運動するので、2つの最外端92及び94(図1及び図2B)はシールプレート19の両端を越えて延ばされており、したがって両端部92及び94を大気に露出し、両端部は湿気をピックアップする大気に露出された端部が真空シールグルーブに露出される位置に平行移動されるにつれて、シール部材12からの湿気は真空領域に吸い込まれ、真空ポンプの負荷を増加させる。したがって、推奨実施例においては、両端部が湿気をピックアップするのを防止するために、シールプレート19の両端部を通り過ぎるときに両端部92及び94のそれぞれにシールドあるいはバッグを使用した乾性ガス(たとえば、窒素)ブランケットが適用される。
【0025】
従来技術において公知のように、ワークピースホルダー10は、セラミックコーティングされたプラテン表面にシリコンウエハを保持するための静電チャックと、ウエハの裏面とプラテンの表面の間の領域にガスを供給するための複数のガス冷却ポートと、静電チャックの裏面を冷却するための複数の水冷却流路と、回転軸受と、差動ポンプ回転シャフトシール組立体と、複数のウエハリフティングピンと、ワークピースホルダーの表面をワークピースに垂直の軸を中心に0度から360度回転するために使用される駆動組立体を有する。
【0026】
イオンビーム軌道が常にX’Y’平面に垂直に維持されるように、本発明では磁気的走査が行われる。前述のように、ビームの飛行経路に沿って順々に位置する2つの磁気偏向システム95及び98(図7)が使用される。図5及び図7を参照して、注入制御システムを説明する。ファラデー組立体16は、X’方向に沿ってファラデー16の動作をもたらすリニアアクチュエーター68に搭載されている。ファラデー16は、表面をX’Y’平面内に配置されたアパーチャープレート69に適合されている。薄いスリットアパーチャー70が、その長手方向をY方向にしてアパーチャープレート69を貫通して配置されている。ファラデー16は、スリット70がXの方向に沿って走査されたビーム13の横方向範囲内のどこにでも配置できるように、リニアアクチュエーター68により動かされる。アパーチャープレート69及びそのスリット70は、Y’の方向において、ビーム13のY’の高さよりも長い。このことは、ビーム13がアパーチャープレート69の表面に沿って走査されることを可能にし、プレート69の後方に位置するファラデーカップ71の中にわずかのビーム電流を許容する。当業者には公知のように、ファラデー信号の電流−時間プロファイルは、コンピュータ制御計測システムで適当な演算を使用して1次元のビーム強度−位置プロファイルに変換できる。このことは、磁気的走査振幅とX’方向のビーム位置との間の相関を可能にする。
【0027】
好適実施例において、2組の移動可能なファラデー組立体16及び72がある。ダウンストリームファラデー16はワークピースホルダー10のすぐ隣のビーム走査面内に位置し、ファラデー72はアップストリームに位置している。両方のファラデー組立体は共に同じ運動の自由を有し、真空チャンバ24の内部でアップストリーム及びダウンストリーム両方のイオンビーム13の同一の測定を可能にする。ダウンストリームファラデー16は、ビームセットアップ及び注入ドーズの測定と制御の二重の目的に使用される。アップストリーム及びダウンストリームファラデー16及び72は、ビームの平行度を測定するために使用される。これらのファラデーのそれぞれは、同一のX’位置の異なるZ’位置においてビーム経路13に配置される。磁気的走査波形(振幅対時間)は反復的であるから、振幅対ビーム位置は反復波形の位相角によって表現できる。2つのファラデー16及び72内のビーム位置の測定の間の位相角の差分は、イオンビーム13の走査線に対する平行からの偏差を計算するために使用される。これらの位相角測定は、ワークピースホルダー10がビーム経路の範囲外に動かされたときに行われる。
【0028】
プレート69’のスリット70’を介してファラデーカップ71に入る全イオンビーム電荷量を測定するために、ファラデーカップ71は電位計回路(図示せず)を介して真空チャンバ24に電気的に接続されている。ファラデーカップ71のフィールドに入る各正イオンに対して、陰電荷がカップの表面上に誘起される。これらの電荷は正味の中立性を維持するように結合する。電位計からカップの中への陰電荷の流れは、カップに流入するイオンビームフラックスの測定単位である。イオンビームが単一荷電イオン(singlely charged ion)から成るとき、陰電荷の数はスリット70’を介してファラデーカップ71に流入する正イオンの数に等しい。
【0029】
本発明の他の態様において、イオンビームの正面からフラグファラデー93を挿入あるいは格納する時に、ワークピース全体にわたるドーピングレベルにおける微細構造(すなわち、不均一性)を防止するために、イオンビーム13をワークピースホルダー10のオーバースキャン領域内に短時間の間入れないように磁気的スキャナが使用される。本発明においては、ドーピングにおける不均一性を避けるために、イオンビーム13がウエハのエッジから離れて走査されるとき、イオンビーム13は標本化され、ビーム損失が検出されれば機械的及び磁気的走査制御は共に停止される。磁気的スキャナは、ウエハのエッジから約200ミリセカンドの間イオンビームを離していることができ、フラグファラデー93をイオンビーム経路の中に挿入するのに十分な時間を提供する。必要であるとみなされる任意の理由により、一時的に注入を中断するためにも、この方法は使用される。注入状態は同様な方法で起動され、フラグファラデー93が格納される前にイオンビーム13はオンにされ、走査は中断された正確な場所で開始する。
【0030】
換言すれば、ビームの損失が検出された時、あるいはシステムが注入中の状態から注入保留状態へ移行することを他の必要条件が指示する時には、イオンビームはウエハから離される。フラグファラデー93がセットアップあるいはチューニングのためにビーム経路の中に挿入される時に、これは数十ミリセカンドの間に行われる。注入を開始するプロセスも同様な方法で行われる。第一に、フラグファラデー93が格納される時に、ウエハ経路からビームが離れて屈折するように、走査マグネットが設定される。次に、注入されたウエハのドーピングにおける構造(すなわち、不均一性)を防止するために、ウエハからビームを離して走査が開始する。
【0031】
イオンビーム13は、イオンビーム13がワークピース18から完全に離れて動き、イオン注入段階の間にスリット70を通過するように、ファラデーカップ71及びワークピース18両方の全体にわたって一定速度Vxで走査される。1次元のドーズDxは、ファラデーカップ71に流入する電荷のフラックスを積分することにより測定される。この1次元のドーズDxは単に電荷フラックスの積分であり、走査制御コンピュータ15により測定される。Y方向におけるワークピースホルダー10の機械的走査速度Vyは、イオンビーム13がファラデーカップ71及びワークピース18の全体にわたって前後に通過する各々の間に測定された1次元のドーズDxに比例して、走査制御コンピュータ15により制御される。このドーズDxと定数Kの積が、走査されたイオンビーム13を貫通してワークピース18が1回前後に通過する間にワークピース18が受ける単位面積当たりの全ドーズを決定する。完全な注入サイクルにおいてワークピースが受ける単位面積当たりの全ドーズは、1回通過する間のドーズと通過回数Nの積により決定される。通過回数N及び定数Kは共に、N回の通過後にワークピース18が所望のドーズを受けるように、予め定められている。
【0032】
ビームの平行度と走査の均一性を測定する目的で、ビームセットアップの間に、ファラデー16のX’方向の動きを可能にするために、ワークピースホルダー10はファラデー16を妨げない位置までY方向に動かされる。図6は、走査制御コンピュータ15と組み合わされた電流積分器73(図1)の振幅時間波形を示す。波形は、イオンビーム13がファラデースリット70を横切って走査される結果として生じる。電流積分器73は、電流電圧変換器部分と後続する積分器部分から成る。電流電圧変換器部分の出力波形74は、積分波形75を生成するために積分される。積分器出力の平坦な領域76及び78は、イオンビーム13がファラデーカップ71に流入していない期間を表す。積分器出力の立上り領域79は、イオンビーム13がファラデースリット70を通過し、イオンビームの一部のファラデーカップ71への流入を可能にする期間を表す。波形75の急峻な立下り傾斜80は、積分器のリセット機能を表す。期間76、79及び78の間の積分器出力の振幅を測定するために、高速サンプリングA−D変換器(図示せず)が使用され、器具のオフセット、暗電流あるいは漂遊電流及び電流電圧変換器により再生されるビーム電流が決定される。オフセット及び暗電流は、期間76と78の間の振幅の傾斜により決定される。ビーム電流は期間79の間に測定される。期間76と78の傾斜は全体の積分期間81により乗算され、次に開始サンプル82と終了サンプル83の間の差分から減算されて、修正された積分測定を得る。半値測定84の時間は、ビームがファラデースリット70に中心を合わせた時間に対応し、X’方向のビーム位置を正確に規定する。ファラデー16及び72のそれぞれはX’位置の端から端まで歩進され、磁気的走査空間X’内のターンアラウンドポイントに対してビーム到着時間84を測定する。ファラデー16及び72は同じX’位置を受け持ち、これらの測定段階の間に別々であるが平行なX’Y’の平面を占有する。
【0033】
サンプリングA−D変換器(図示せず)と組み合わされたパルス積分器(図示せず)及び小形の移動可能なファラデーカップ16及び72が、ビームプロファイル、磁気的走査の直線性、ビーム平行度、ドーズ率及び計測器のオフセットを測定する。この情報は、組み合わされて、オフセットあるいは暗電流、走査の非直線性、ビーム電流対X’位置の変化、及びセットアップの間と注入動作の間のビーム平行度を補償するために使用される。マグネット電流対時間の磁気的走査プロファイルは、X’方向における目標平面の全体にわたって、1次元の一様なドーピングプロファイルを生成するために修正できる。暗電流(計測器のオフセットを含むすべての望まない定電流である)の測定方法は、通過前の期間と通過後の期間を含んでビームがファラデーアパーチャーを横切って通過するにつれて、積分器出力の傾斜を標本化することにより達成される。パルス積分器は定められた正確に一定時間の間イネーブルされ、ビーム電流パルスとイオンビームに関しない漂遊電流の時間積分であるアナログ出力を生成する。漂遊電流は、器具のオフセット電流、ファラデー内の漏れ電流、ウエハにより荷電されたニュートラライザーからの電子流、イオンビームを取り囲むバックグラウンドプラズマからのイオン電流、あるいは、全体として加算され積分測定に含められた他のいかなる定電流源を含むかもしれない。寄与するオフセットが無いパルスあるいは電流を標本化する場合、積分器出力対時間の傾斜が零である時、積分器出力の特徴的な波形はパルスの通過前とパルスの通過後の2つの期間を有する。オフセット電流が真のビーム電流パルスと同時に加算されるとき、ビームパルスの通過前と通過後の傾斜は一定であり、高速のサンプリングA−D変換器を使用して容易に測定される。傾斜が一定であり測定可能であるから、傾斜と積分器の時間周期の積は、積分の測定から容易に減算でき、真の積分されたビーム電流パルスが得られる。
【0034】
ビーム平行度及び走査の均一性の測定方法は、2つの平行なX’Y’平面内のイオンビームのX’位置を測定するために、積分器73との組み合わせで2つの別々なファラデー16及び72を利用する。各ファラデー16及び72は、正確で繰り返し可能なX’位置を小さい離散的な0.001インチ刻みで提供するために、リニア駆動機構68及び68’と組み合わせてステッパーモータドライブ91を使用して位置決めされる(図5)。ファラデー72がアップストリームに位置している間、ファラデー16はそのスリット70が注入平面内にあるように位置決めされる。ビーム13の幅はスリットの幅より大きいが、ひとたびビームがスリット70及び70’上を通過すると積分器出力がすべての積分された電流をもたらすので、これは全く重要ではない。この積分された電流は、各ファラデーのX’位置における1次元のドーズDxである。各ファラデーのX’位置を変化させることは、磁気的な走査空間の全体にわたる離散的な位置においてDxの測定を可能にする。オフセットあるいは暗電流に対して修正された後の出力波形は、この制御アルゴリズムにとって重大な3つの情報を有する。積分器出力の終了振幅(ending amplitude)から開始振幅(beginning amplitude)を減算した差がビーム電流の積分である。積分器出力が2分の1の振幅に到達する時間が、ビームの中心がファラデースリットの中心に一致する時間に対応する。これらの2つの測定、Dx及びX’(t)は、システムの平行度及び走査すなわちドーズの均一性を較正する基礎を提供する。磁気的走査の波形は反復的であるから、各々連続した磁気的走査通過を有する連続した方法で、イオンビームはX’方向を横切って同じ空間を再追跡する。当然の結果として、ファラデーをX’走査空間の離散的な位置に位置決めすることにより、これらの位置のそれぞれにおいてX’及びDxを測定できる。X’i及びX’jを、i及びj位置がX’では同一であるがZ’では同一ではないアップストリーム及びダウンストリームファラデー16及び72に対応する位置にそれぞれ割り当てると、Z’方向からのイオンビーム軌道における角度偏差はAx/Azのアークタンジェントである。ここでAxはX’iマイナスX’jに等しい。コリメーターマグネット98は、走査空間全体にわたって最低の角度変化を保証するように、ソフトウェア制御の下で調整される。
【0035】
次の段階はスキャナマグネット95を較正することである。Dxjの離散的な値が等しいことが、注入平面内の均一なドーズ制御のための必要条件である。ビーム電流が一定であるとき、均一なドーズを実現するために、走査速度Vxは一定でなければならない。スキャナ95は、Xj対Bjの値を測定し、一定の走査速度に対する必要条件を満足する走査波形を見出すことにより、単純に較正される。一定速度Vxを生成する波形が定められ、ドーズがチェックされると、Xに対するDxが測定され、変化は走査速度を修正するために機能を再計算するために使用される。最終結果は、ビーム強度変化及びスキャナマグネット95の非直線性に対する訂正を含む磁気的走査波形を規定する時間Tの多項式である。
【0036】
本発明が、その技術思想あるいは必要不可欠な特徴から逸脱することなく、他の形式で具体化できることは当業者により十分理解されよう。したがって、本明細書において開示された実施例は、あらゆる点で本発明を説明するものであり制限するものではないと考えられる。本発明の範囲は前述の説明よりも添付した特許請求の範囲により示され、本発明の等価物の意味及び範囲の中のすべての変更は本発明の中に含まれると解釈される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるイオン注入装置の概略図である。
【図2】 本発明の平行移動及び回転シール組立体の詳細図である。
【図3】 回転シール組立体の詳細図である。
【図4】 真空系統概念図である。
【図5】 本発明によるファラデーシステムの一部の概略図である。
【図6】 電流積分機能の説明図である。
【図7】 本発明によるファラデーシステムの概略図である。
【符号の説明】
10…ワークピースホルダー、24…真空チャンバ。

Claims (4)

  1. XYZ直交座標系を設定した場合、Z軸方向にイオンビームが延びるイオン注入装置の真空チャンバ内においてワークピースを機械的に往復運動させるとともに、回転させるワークピース走査装置であって、
    チャンバ壁を有する真空チャンバと、
    前記チャンバ壁に搭載され、前記ワークピースをX軸に平行な回転軸周りに回転させることによって、Y軸に対して傾斜したY’軸を規定する回転部材と、
    前記回転部材を貫通する開口と、
    前記開口を塞ぐように前記回転部材に搭載され、前記Y’軸方向に前記ワークピースを往復運動させるための往復運動部材と、
    前記往復運動部材に固定され、前記開口を通じて前記真空チャンバ内に前記X軸方向に延びる延在部材と、
    前記延在部材の先端側に設けられたワークピースホルダーと、を備え、
    前記開口は、前記往復運動部材に伴って往復運動する前記延在部材の動きに適合するように形成されている装置。
  2. 前記往復運動部材と前記回転部材との間に、一体の差動ポンプ真空シールを有する第一のガス軸受を更に備える、請求項1に記載の装置。
  3. 前記回転部材と前記チャンバ壁との間に、一体の差動ポンプ真空シールを有する第二のガス軸受を更に備える、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記ワークピースホルダーは、前記ワークピースを搭載するための面を有するものである、請求項1に記載の装置。
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