JP4343293B2 - 荷電粒子線露光方法及び装置、ならびにデバイス製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷電粒子線露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子ビーム描画装置は、大別して、ポイントビームをウエハ上を走査させパターンを描画する装置と、マスクを用い電子ビームを所望の形状に整形してマスクパターンをウエハ上に転写する装置とがある。そして両者とも、ウエハ全面にパターンを露光するには、電子ビームに対しウエハを移動させる為に、ウエハを載置するステージの移動が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来装置にあっては、ステージの移動と共に、電子ビームの位置が変動し、ウエハ上の所望の位置にパターンが描画若しくは転写できないという問題がある。その原因として、ステージの移動に伴い電子ビーム近傍の電磁場が変動するということが考えられ、特に移動するステージに磁性体が用いられている場合、ステージの移動に伴う電子ビームの位置変動が顕著であった。
【0004】
本発明は、ステージの移動に伴う荷電粒子線の位置変動に関する補正を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の荷電粒子線露光方法は、ステージに搭載された基板を荷電粒子線で露光することにより該基板上にパターンを描画する荷電粒子線露光方法であって、
マークが形成された校正用基板を前記ステージに載置し、前記ステージを移動させてアライメント光学系により前記マークの位置の検出を行い、
前記検出に基づいて前記ステージを移動させて前記校正用基板を前記荷電粒子線で露光することにより、前記校正用基板上の基準位置に対してパターンを描画し、
現像された前記校正用基板を前記ステージに載置し、前記校正用基板上の前記マークの位置および前記パターンの位置を前記アライメント光学系により検出し、
検出された前記パターンの位置と前記基準位置との差を前記ステージの位置毎に算出して記憶し、
基板を前記ステージに載置し、前記ステージに搭載された基板上の前記荷電粒子線の露光位置を、前記記憶手段に記憶された前記差に基づき補正して該基板上にパターンを描画する、
ことを特徴とする荷電粒子線露光方法である。
【0006】
本発明のデバイス製造方法は、上記の荷電粒子線露光方法を用いて基板を露光する工程と、
前記工程で露光された基板を現像する工程と、
を含むことを特徴とするデバイス製造方法である。
【0007】
本発明の荷電粒子線露光装置は、荷電粒子線を発生する発生源と、前記荷電粒子線を偏向する偏向器と、基板を搭載して移動するステージと、アライメント光学系と、記憶手段と、制御手段とを有し、前記ステージに搭載された基板を前記荷電粒子線で露光することにより該基板上にパターンを描画する荷電粒子線露光装置であって、
前記制御手段は、
マークが形成された校正用基板を前記ステージに載置し、前記ステージを移動させて前記アライメント光学系により前記マークの位置の検出を行い、
前記検出に基づいて前記ステージを移動させて前記校正用基板を前記荷電粒子線で露光することにより、前記校正用基板上の基準位置に対してパターンを描画し、
現像された前記校正用基板を前記ステージに載置し、前記校正用基板上の前記マークの位置および前記パターンの位置を前記アライメント光学系により検出し、
検出された前記パターンの位置と前記基準位置との差を前記ステージの位置毎に算出して前記記憶手段に記憶し、
基板を前記ステージに載置し、前記ステージに搭載された基板上の前記荷電粒子線の露光位置を、記憶された前記差に基づき補正して該基板上にパターンを描画する、
制御を行う、
ことを特徴とする荷電粒子線露光装置である。
また、本発明のデバイス製造方法は、上記の荷電粒子線露光装置を用いて基板を露光する工程と、
前記工程で露光された基板を現像する工程と、
を含むことを特徴とするデバイス製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
<電子ビーム露光装置>
荷電粒子線の一例として本実施例では電子ビーム露光装置を例を示す。なお、電子ビームに限らずイオンビームを用いた露光装置にも同様に適用できる。
【0009】
図1において、100は真空チャンバで、図示せぬ真空ポンプによって真空排気されている。真空チャンバ100内には、大別して、電子光学系1、ウエハステージ2、測長用干渉計3、アライメント光学系4等が配置されている。
【0010】
電子光学系1は、電子ビームを放射する電子銃11、電子銃11からの電子ビームEBを収束させる電子レンズ系12、電子ビームEBを偏向させる偏向器13、電子ビームEBの照射対象物からの電子を検出する電子検出系14で構成される。そして各構成要素は、電子光学系制御部7によって制御される。そして、電子光学系1からの電子ビームが偏向器13によって偏向されずにステージ側に入射する位置を電子ビームの基準位置とし、電子ビームEBによりウエハを露光する際は、電子光学系制御部は、電子ビームEBを偏向器13により基準位置を基準にして走査するとともに、描画するパターンに応じて電子ビームEBの照射を制御する。電子ビームEBにより照射対象物の位置を検出する際は、電子光学系制御部は、偏向器13により電子ビームEBを照射対象物上を走査させるとともに、電子検出系14によって照射対象物からの電子を検出して、基準位置に対する照射対象物の位置を検出する。
【0011】
次に、ウエハステージ2について説明する。21が基準面を持ったステージ定盤、22がYステージ、23がXステージである。Xステージ23上にθZステージ24が搭載されている。θZステージ24上には、ウエハWを吸着固定する静電チャック25と測長用干渉計3用のミラーMX、MY(図示せず)が搭載されている。26はYステージ22の水平方向(Y軸方向)の固定ガイドである。27a,27b,27c,27dは静圧空気軸受けであり、この静圧空気軸受けは、真空に対応する為、特開平2−212624号公報で提案されているように気体を供給する多孔質パッド(セラミックスパッド)と気体の流出を防止するラビリンス隔壁を備えたものである。このうち27a(A―A'断面図参照)はXステージ23の水平方向(Y軸方向)、27b(A―A'断面図参照)はXステージ23の鉛直方向(Z軸方向)、27cはYステージ22の水平方向、27dはYステージ22の鉛直方向を各々案内している。
【0012】
図2はYステージ22、Xステージ23を裏から見た裏面図である。同図において、MGは、それぞれ予圧用磁石ユニットであり、特開昭63−232912号公報で提案されているように例えば磁力手段として永久磁石とその両側に設けたヨーク(磁性体)とを有した予圧機構(移動体を吸引する機構)により、静圧軸受けに加圧流体を給気して定盤基準面から移動体を浮上させる際、軸受けの特性のバラツキにより移動体が傾くのを防止し、定盤基準面に対して常に一定の姿勢を保つようにしている。また、Xステージ23の水平方向の案内板22aを除いて、Yステージ22、Xステージ23の表面は、予圧用磁石ユニットからの磁場が電子ビームに与える影響を低減する為に磁気シールド材(例えばパーマロイ)でカバーされている。なお、ステージと定盤基準面との間に吸引力を作用させて予圧を与える予圧機構として、本実施例では磁石予圧機構を採用したが、これに限らず真空吸引によって予圧を与える真空予圧機構や静電気力によって予圧を与える静電予圧機構であってもよい。
【0013】
図3はYステージ22、Xステージ23を上から見た平面図である。同図において、Xステージ23は、X方向に伸縮する腕XAにより、駆動される。図1にもどり、腕XAの先端は、Xステージ23に固設されたYガイドレールYGを挟み込んで、Xステージ23と連結され、Xステージ23のY方向の移動を妨げないようにしている。そして、腕XAは、真空チャンバ100に固定してあるXアクチュエータ28により駆動されてX方向に伸縮する。同様に、Yステージ22は、Yアクチュエータ(図示せず)によりY方向に伸縮される腕YAが連結されており、それにより駆動される。また、Xアクチュエータ28及びYアクチュエータは、ウエハステージ制御部6により制御される。
【0014】
よって、Yステージ22は静圧空気軸受け27c,27dに給気することにより定盤21から浮上され、Yアクチュエータにより片側に設けられている固定ガイド26に沿ってY方向に移動される。また、Xステージ22は静圧空気軸受け27a,27bに給気することによりYステージ22と同様に定盤21から浮上され、Yステージ22の側面22aを水平方向の案内としてXアクチュエーター28によりX方向に移動される。このとき、Xステージ23及Yステージ22は複数の予圧用磁石ユニットMGによって常に一定の姿勢となるように調整されている。
【0015】
測長用干渉計3では、内部に設けられたレーザ光源から射出されたレーザビームを測長ビーム及び参照ビームに分割する。そして、測長ビームをウエハステージ2上のミラーMに向かって進ませ反射させて再び内部に戻し、一方、参照ビームは内部の参照鏡に反射させ、戻された両ビームの干渉光の強度信号を検出している。射出段階で測長ビームと参照ビームとは互いに周波数が微小量Δfだけ異なる為、ミラーMXのX方向の移動速度に応じて周波数がΔfから変化している信号が出力される。この強度信号をステージ位置検出部7が処理することにより、参照ビームの光路長を基準とした測長ビームの光路長の変化量、言い換えれば、ウエハステージに固設されたミラーMXのX方向の座標が、参照鏡を基準にして、高い分解能でかつ高精度に計測される。同様に、図示はされないがウエハステージのY方向の位置を検出する測長用干渉計によって、ウエハステージ4に固設されたミラーMYのY方向の座標が、参照鏡を基準にして、高い分解能でかつ高精度に計測される。
【0016】
アライメント光学系4は、アライメント光(ウエハWに塗布された感光材を露光しない波長を有する)を照射対象物(ウエハW)に向け、照射対象物からの光から照射対象物の像を検出する。そして、アライメント光学系制御部8はアライメント光学系4の基準位置に対する照射対象物の位置を検出する。
【0017】
主制御系9は、上記電子光学系制御部5、アライメント光学系制御部8、ステージ位置検出部7、ウエハステージ制御部6からのデータを処理、各制御部への司令等を行う制御系である。また、メモリ10は、主制御系9に必要な情報を記憶する記憶手段である。
【0018】
露光処理動作の説明
図4を用いて本実施例の電子ビーム露光装置の露光処理動作について説明する。
【0019】
基本的には、ステップアンドリピート動作によって、基板上の複数ショット位置にパターンを並べて露光するものであり、荷電粒子線を偏向してステージに搭載された基板上にパターンを描画露光するにあたって、ステージの移動に応じて荷電粒子線を偏向する偏向器の制御もしくは前記ステージの位置制御によって前記ステージに対する荷電粒子線の基準位置を補正するものである。
【0020】
詳細な説明の前に、本実施例の座標系について述べる。Xステージ23の位置は、ステージ位置検出部7によって定められる。そして、設計上、電子光学系1からの電子ビームが偏向器13によって偏向されずにステージ側に入射する位置を電子ビームの基準位置とし、その基準位置に静電チャック25の中心が位置する時、ステージ位置検出部7が、ステージ座標系(x、y)において、(x、y)=(0、0)と検知するように予め設定されている。
【0021】
露光処理作業の開始により、電子ビーム露光装置は以下のステップを実行する。
【0022】
(ステップS101)
校正用ウエハ(校正用基板)を、ウエハステージ2の静電チャック25に載置する。
【0023】
ここで、校正用ウエハは、その表面にレジストが塗布されている。また、校正用ウエハCWは、図5に示すようにウエハ用アライメントマークAM1、AM2が形成されており、ウエハ用アライメントマークAM1、AM2によって、ウエハ上のウエハ座標系が定められる。このウエハ用アライメントマークAM1、AM2が定める校正用ウエハCWの中心が静電チャック25の中心に位置するように、校正用ウエハCWを静電チャック25に載置する。
【0024】
(ステップS102)
校正用ウエハCW上のウエハ用アライメントマークAM1、AM2を順次、アライメント光学系4の下方に位置させ、その時のステージ位置を測長用干渉系3で検出し、さらにアライメント光学系4によって、ウエハ用アライメントマークAM1、AM2の位置を検出する。その結果、Xステージ23が(x、y)=(0、0)に位置した時のステージ座標系におけるウエハ用アライメントマークAM1、AM2の位置が算出される。それより、ウエハ用アライメントマークAM1、AM2が定めるウエハ座標系とステージ位置検出部7が定めるステージ座標系との関係が検出できる。
【0025】
(ステップS103)
検出されたウエハ座標系とステージ座標系との関係に基づいて、双方の座標系原点と座標軸が一致するようにステージ位置検出部7はステージ座標系を再設定する。その結果、校正用ウエハCWの中心が静電チャック25の中心と精度良く一致する。
【0026】
(ステップS104)
ウエハステージ2により校正用ウエハCWをショット毎にステップ移動するとともに、ステップ移動毎に電子光学系1からの電子ビームEBを用いて校正用ウエハCW上の電子ビームの基準位置にパターンを描画する。
【0027】
ここで、設計上の電子ビームの基準位置の軌跡が、図5に示すような校正用ウエハCW上の基準の配列格子SAになるように、ステージ位置検出部7とウエハステージ制御部6とが協同して 校正用ウエハCWをステップ移動させる。そして、設計上の電子ビームの基準位置が配列格子SAの各格子点SP(i,j)に位置する時、パターン(P(i,j))を描画する。同図に示すように、ウエハステージ2の駆動により実際の電子ビームの基準位置が変動し、設計上の電子ビームの基準位置である格子点SP(i,j)と実際の電子ビームの基準位置とが異なる。
【0028】
(ステップS105)
校正用ウエハCWを電子ビーム露光装置から搬出し、現像する。
【0029】
(ステップS106)
再度、現像された校正用ウエハCWを、ステップS101のように、静電チャック25に載置する。
【0030】
(ステップS107)
現像されたパターン(P(i,j))及びウエハ用アライメントマークAM1、AM2を順次、アライメント光学系4の下方に位置させ、その時のステージ位置を測長用干渉系3で検出し、さらにアライメント光学系4によって、パターン(P(i,j))及びウエハ用アライメントマークAM1、AM2の位置を検出する。そして、ウエハ用アライメントマークAM1、AM2が定めるウエハ座標系における、パターン(P(i,j))の座標位置とそれに対応する格子点SP(i,j)の座標位置との差を算出し、その結果をメモリ10に記憶する。すなわち、ステージ位置毎の設計上の電子ビームの基準位置と実際の電子ビームの基準位置との差(ステージ位置毎の電子ビーム基準位置の補正量)をメモリ10に記憶する。
【0031】
(ステップS108)
校正用ウエハCWを電子ビーム露光装置から搬出する。
【0032】
(ステップS109)
露光用ウエハを、ウエハステージ2の静電チャック25に載置する。
【0033】
(ステップS110)
ウエハステージ2によって、ウエハWを連続移動させる。
【0034】
(ステップS111)
ステージ位置検出部7からの現在のステージ位置と、メモリ10に記憶されたステージ位置毎の電子ビーム基準位置の補正量に基づいて、現在のステージ位置における電子ビームの基準位置の補正量を求め、電子光学系制御部5に命じ、電子ビームの基準位置を偏向器13によってその補正量だけ補正する。若しくは、ウエハステージ制御部6に命じ、電子ビームが設計上の基準位置に位置するように、Xステージ23の位置をその補正量だけ補正する。
【0035】
ここで、メモリ10には全てのステージ位置に対応した電子ビーム基準位置の補正量は、記憶されていないので、記憶されているステージ位置毎の電子ビーム基準位置の補正量の中で、現在のステージ位置に近隣する複数のステージ位置の電子ビーム基準位置の補正量から補間して、現在のステージ位置の電子ビーム基準位置の補正量を求めている。
【0036】
(ステップS112)
電子光学系制御部に命じ、メモリ9に予め記憶されている描画制御データに基づいて、電子光学系1からの電子ビームEBを偏向するとともにその照射を制御して、ウエハW上にパターンを描画する。
【0037】
(ステップS113)
ウエハW上の全ての描画領域を描画した場合、次のステップに進む。そうでない場合は、ステップS111に戻る。
【0038】
(ステップS114)
ウエハWを電子ビーム露光装置から搬出する。
【0039】
本実施例では、校正用ウエハCWを現像するために電子ビーム露光装置から搬出したが、校正用ウエハに、電子ビームが照射されるとその光学特性(屈折率、吸収係数)が変化するフォトクロのような膜剤をレジストの代わりに用い、電子ビーム露光装置から搬出せずにパターン(P(i,j)の位置をアライメント光学系4で検出しても構わない。また、本実施例では、電子ビーム露光装置内のアライメント光学系4でパターン(P(i,j)の位置を検出しているが、電子ビーム露光装置とは別に設置された位置検出装置を用いてパターン(P(i,j)の位置を検出を検出して、その結果をメモリ10に転送しても構わない。
【0040】
以上説明してきたように、荷電粒子線を偏向してステージに搭載された基板上にパターンを描画露光するにあたって、前記ステージの移動に応じて、荷電粒子線を偏向する偏向器の制御もしくは前記ステージの位置制御によって前記ステージに対する荷電粒子線の基準位置を補正することを特徴とするものである。これによって、ステージの移動に伴う荷電粒子線の位置変動を補正できるので、荷電粒子線露光の露光精度の低下をさせることがない。
【0041】
なお、上記例ではステップアンドリピート動作で基板上の複数ショット位置にパターンを並べて露光する際に、各ショットの中でステージ位置に応じて前記基準位置を補正するようにしているが、描画するショット位置に応じて前記基準位置を補正するようにしてもよい。
【0042】
<デバイス製造方法>
上記説明した電子ビーム露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図6は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(露光制御データ作成)では設計した回路パターンに基づいて露光装置の露光制御データを作成する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、露光制御データが入力された露光装置とウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0043】
図7は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した露光装置によって回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0044】
本実施例の製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを低コストに製造することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ステージの移動に伴う荷電粒子線の位置変動に関する補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子ビーム露光装置を示す図。
【図2】ステージを裏から見た裏面図。
【図3】ステージを上から見た平面図。
【図4】露光処理フローを説明する図。
【図5】校正用ウエハを説明する図。
【図6】微小デバイスの製造フローを説明する図。
【図7】ウエハプロセスを説明する図。
【符号の説明】
1 電子光学系
2 ウエハステージ
3 測長用干渉計
4 アライメント光学系
5 電子光学系制御部
6 ウエハステージ制御部
7 ステージ位置検出部
8 アライメント光学系制御部
9 主制御系
10 メモリ
100 真空チャンバ
Claims (12)
- ステージに搭載された基板を荷電粒子線で露光することにより該基板上にパターンを描画する荷電粒子線露光方法であって、
マークが形成された校正用基板を前記ステージに載置し、前記ステージを移動させてアライメント光学系により前記マークの位置の検出を行い、
前記検出に基づいて前記ステージを移動させて前記校正用基板を前記荷電粒子線で露光することにより、前記校正用基板上の基準位置に対してパターンを描画し、
現像された前記校正用基板を前記ステージに載置し、前記校正用基板上の前記マークの位置および前記パターンの位置を前記アライメント光学系により検出し、
検出された前記パターンの位置と前記基準位置との差を前記ステージの位置毎に算出して記憶し、
基板を前記ステージに載置し、前記ステージに搭載された基板上の前記荷電粒子線の露光位置を、記憶された前記差に基づき補正して該基板上にパターンを描画する、
ことを特徴とする荷電粒子線露光方法。 - 前記ステージの位置を検出する位置検出部により定まるステージ座標系と前記マークにより定まる基板座標系との関係を前記検出に基づいて求める、ことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線露光方法。
- 前記補正は、前記荷電粒子線の偏向により行う、ことを特徴とする請求項1または2に記載の荷電粒子線露光方法。
- 前記補正は、前記ステージの位置の補正により行う、ことを特徴とする請求項1または2に記載の荷電粒子線露光方法。
- 前記ステージは、磁性体を有する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の荷電粒子線露光方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の荷電粒子線露光方法を用いて基板を露光する工程と、
前記工程で露光された基板を現像する工程と、
を含むことを特徴とするデバイス製造方法。 - 荷電粒子線を発生する発生源と、前記荷電粒子線を偏向する偏向器と、基板を搭載して移動するステージと、アライメント光学系と、記憶手段と、制御手段とを有し、前記ステージに搭載された基板を前記荷電粒子線で露光することにより該基板上にパターンを描画する荷電粒子線露光装置であって、
前記制御手段は、
マークが形成された校正用基板を前記ステージに載置し、前記ステージを移動させて前記アライメント光学系により前記マークの位置の検出を行い、
前記検出に基づいて前記ステージを移動させて前記校正用基板を前記荷電粒子線で露光することにより、前記校正用基板上の基準位置に対してパターンを描画し、
現像された前記校正用基板を前記ステージに載置し、前記校正用基板上の前記マークの位置および前記パターンの位置を前記アライメント光学系により検出し、
検出された前記パターンの位置と前記基準位置との差を前記ステージの位置毎に算出して前記記憶手段に記憶し、
基板を前記ステージに載置し、前記ステージに搭載された基板上の前記荷電粒子線の露光位置を、前記記憶手段に記憶された前記差に基づき補正して該基板上にパターンを描画する、
制御を行う、
ことを特徴とする荷電粒子線露光装置。 - 前記ステージの位置を検出する位置検出部を有し、
前記制御手段は、前記位置検出部により定まるステージ座標系と前記マークにより定まる基板座標系との関係を前記検出に基づいて求める、ことを特徴とする請求項7に記載の荷電粒子線露光装置。 - 前記補正は、前記偏向器による前記荷電粒子線の偏向により行う、ことを特徴とする請求項7または8に記載の荷電粒子線露光装置。
- 前記補正は、前記ステージの位置の補正により行う、ことを特徴とする請求項7または8に記載の荷電粒子線露光装置。
- 前記ステージは、磁性体を有する、ことを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の荷電粒子線露光装置。
- 請求項7乃至11のいずれかに記載の荷電粒子線露光装置を用いて基板を露光する工程と、
前記工程で露光された基板を現像する工程と、
を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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