JP4414978B2 - 疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材およびそれを用いた金属製構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、建築、造船、橋梁、建設機械、海洋構造物、自動車などに用いられる繰り返し荷重を受ける構造用の金属製部材に好適な、疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材およびそれを用いた金属製構造物に関するものである。
建築、造船、橋梁、建設機械、海洋構造物、自動車などの部品や構造には複数の幅を有する長尺異幅金属板部材が多数使用されており、また、たとえば二枚の長さの異なる金属板の側面同士をほぼ同一平面で溶接接合する面内ガセット継手のように金属板にほかの金属板を溶接して幅急変部を構成した部材も多数使用されている。この溶接方法としては、アーク溶接、プラズマ溶接をはじめ、レーザ溶接や電子ビーム溶接など、多種多様な溶接方法が適用されている。
板面に平行に作用する荷重に対して幅急変部は応力集中部となるため、他の部位より大きな応力が作用する上に、風や波、機械振動などによる繰り返し荷重がかかる場合、異幅金属板部材の疲労強度の向上が極めて重要である。特に、面内ガセット継手のように溶接がなされる場合には、さらに、溶接残留応力が疲労強度を低下させることがよく知られている。幅急変部の疲労強度向上方法としては、グラインディング等応力集中をできるだけ小さくする工夫や熱処理により表層部に圧縮の残留応力を発生させる方法などが考えられる。
溶接部の疲労強度向上方法については、溶接ビード形状の改善等を行う溶接後の後処理として、(1)グラインディング、(2)TIGドレッシング、(3)ショットピーニング、(4)ハンマーピーニング、(5)超音波衝撃処理等が用いられ、さらには、溶接ビードと母材との熱収縮差を利用して圧縮残留応力を導入する(6)低変態温度溶接材料による溶接が用いられる。
しかし、グラインディングは形状を滑らかにすることにより応力集中を低下させるものであり、TIGドレッシングは、溶接ビードの形状をよくするものであるが、いずれも著しく作業効率が悪かった。また、熱処理についても条件が難しいことも多く、そもそも適用できない金属も多数ある。
また、ショットピーニング、ハンマーピーニング、超音波衝撃処理は、疲労強度向上効果はあるが、ショットピーニングは巨大な機械が必要であるため施工現場などで実施することは困難である。また、ハンマーピーニングは反動が大きく、処理結果が安定せず、時にはかえってプレス成形性や疲労強度を低下させてしまうことがある。さらに、このハンマーピーニングは、あまりに大きな塑性変形を与えるために、薄い板に対しては使いにくいという欠点もあった。また、超音波衝撃処理については、例えば、特許文献1に、超音波振動子で溶接止端部を直接打撃して圧縮残留応力を導入することにより疲労強度を向上させる発明が開示されているが適用にあたっては電源や水道等の種々のユーティリティが必要となる。また、これらショットピーニング、ハンマーピーニング、超音波衝撃処理等のピーニング処理では、導入する残留応力が表層部に限定されるため、処理部に溶接欠陥やき裂などが存在する場合には効果があまり期待できないという問題点があった。さらに、グラインディングやハンマーピーニングは、数Hzの低周波の機械加工を継手部に施すため加工表面の凹凸が激しく、その凹部に応力が集中し、継手部に繰り返し荷重がかかると、この応力集中部からき裂が生じて継手全体の疲労強度が低下するという問題点があった。
また、低変態温度溶接材料による溶接は、例えば、特許文献2に、溶接金属の室温付近でのマルテンサイト変態膨張を利用して圧縮残留応力を導入し疲労強度が向上することが報告されている。しかし、低変態温度溶接材料は高合金であるため、コスト増をもたらす上に、溶接作業性が著しく悪いため溶接止端形状が悪くなり、かえって疲労強度が低下するという処理結果の不安定性の問題点があった。
以上のように、従来の疲労強度の向上技術を、幅急変部を持つ金属板の応力集中部に採用することは可能ではあるが、コストが高いことや作業性が良好でないこと、十分な効果が得られない場合があることなどの問題があった。
特開2003−001477号公報 特開平11−138290号公報
本発明は、前述のような技術課題の問題点を有利に解決することのできる、建築、造船、橋梁、建設機械、海洋構造物、自動車などに用いられる繰り返し荷重を受ける構造用の金属製部材に好適な、疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材およびそれを用いた金属製構造物を提供することを目的とするものである。
本発明は前述の課題を解決するために鋭意検討の結果なされたものであり、その要旨とするところは以下のとおりである。
(1) 複数の幅を有する板厚tの長尺異幅金属板の、材軸方向応力に対して応力集中部となる幅移行部の狭幅側コーナーから狭幅側の材軸方向にt/4以上3t以下の範囲で、かつ、狭幅側の金属板の幅方向端面からt/4以上3t以下の範囲に囲まれた領域に、面積が0.16t2以上4t2以下の圧痕を有し、該圧痕の板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%未満であることを特徴とする疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材。
(2) 複数の幅を有する板厚tの長尺異幅金属板の、材軸方向応力に対して応力集中部となる幅移行部の狭幅側コーナーから狭幅側の金属板端面を広幅側に延長した基準線の方向にt/4以上3t以下の範囲で、かつ、該基準線から外側に3t以下の範囲に囲まれた領域に、面積が0.16t2以上4t2以下の圧痕を有し、該圧痕の板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%未満であることを特徴とする疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材。
(3) 複数の幅を有する板厚tの長尺異幅金属板の、材軸方向応力に対して応力集中部となる幅移行部の狭幅側コーナーから狭幅側の金属板端面を広幅側に延長した基準線の位置に、金属板の突き合わせ溶接による溶接部を有することを特徴とする(1)または(2)に記載の疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材。
(4) 前記溶接部より外側の金属板は、前記溶接部より内側の金属板より、高強度であり、かつ、板厚が内側金属板の板厚の95%以上であることを特徴とする(3)に記載の疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材。
(5) (1)ないし(4)のいずれか1項に記載の疲労特性に優れた異幅金属板部材を有することを特徴とする疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属製構造物。
本発明は、疲労き裂の発生および進展が問題となる複数の幅を有する長尺異幅金属板部材およびこの長尺異幅金属板部材を用いた金属製構造物であって、金属板の幅が急に狭くなった側の材軸方向応力に対する応力集中部に簡易な方法で予め圧縮の残留応力を発生させることにより、該応力集中部および該応力集中部の軽微な欠陥からの疲労き裂の発生と進展を抑制することができる。
本発明は、複数の幅を有する長尺異幅金属板であって、板幅の大きく変化することで生じる応力集中部に簡易な方法で予め圧縮の残留応力を発生させることにより、該応力集中部からの疲労き裂の発生と進展を抑制することを特徴とするものである。
まず、(1)に記載の発明は、具体的には、図1に示すような複数の幅を有する板厚tの長尺異幅金属板1の材軸方向応力に対して応力集中部2となる幅移行部の狭幅側コーナーから狭幅側の材軸方向にt/4以上3t以下の範囲で、かつ、狭幅側の金属板の幅方向端面からt/4以上3t以下の範囲に囲まれた領域に、面積が0.16t2以上4t2以下の圧痕3を有し、該圧痕の板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%未満であることを特徴とするものである。
本発明の対象を、図1に示すような複数の幅を有する板厚tの長尺異幅金属板1であって、板幅の大きく変化することで生じる応力集中部2としたのは、この応力集中部が、部品や構造物に繰返し荷重が作用した際に、疲労き裂の発生源となるからである。
また、材軸方向応力に対して応力集中部となる幅移行部の狭幅側コーナー2から狭幅側の材軸方向にt/4以上3t以下の範囲で、かつ、狭幅側の金属板の幅方向端面からt/4以上3t以下の範囲に囲まれた領域に、圧痕3をつけるのは、負荷を与えない状態で応力集中部に圧縮の残留応力が生じる上に、その後負荷を与えても応力集中部に引張応力が発生しにくくするためである。
ここで、圧痕の位置を、幅移行部の狭幅側コーナーから狭幅側の材軸方向にt/4以上3t以下の範囲としたのは、幅移行部の狭幅側コーナーから材軸方向にt/4に満たない範囲に圧痕がある場合には、応力集中部に引張の残留応力が発生してしまうことがあり、逆効果になることがあるためである。また、幅移行部の狭幅側コーナーから3tを超える範囲に圧痕がある場合には、圧痕による圧縮残留応力が応力集中部に十分に働かなくなってしまうからである。
また、圧痕の位置を、狭幅側の金属板の幅方向端面からt/4以上3t以下の範囲としたのは、次のような理由のためである。すなわち、一般に、圧痕により大きな残留応力を発生させるには、圧痕が十分に広い弾性領域で囲まれている必要があるが、狭幅側の金属板の幅方向端面からt/4に満たない範囲に圧痕がある場合には、圧痕による塑性域が端部に到達してしまい本発明の効果を得られないからである。また、狭幅側の金属板の幅方向端面から3tを超える範囲に圧痕がある場合には、圧痕による圧縮残留応力が応力集中部に十分に働かなくなってしまうからである。
また、圧痕3の面積を0.16t2以上4t2以下とするのは、4t2を超えて面積が大きくなりすぎると圧痕3をつけるための荷重が大きくなりすぎて作業性が低下するためであり、一方、0.16t2未満まで面積が小さくなりすぎると板厚中央まで十分なひずみが入らず、疲労き裂発生防止に十分な圧縮残留応力が得られないためである。
図2は、狭幅側を120mm、広幅側を200mm、厚みを12mmとした長尺異幅金属板4の幅変化部を部分的に示す斜視図である。この金属板の狭幅側に幾つかのサイズの角形ポンチ5を用いて、図3に示したように圧痕3をつけ、応力集中部2に生じる材軸方向残留応力を有限要素法解析により求めた。その結果の一例を図4に示す。また、図4の状態の金属板の狭幅側材軸方向端部に、155MPaの引張応力を与えた場合の応力集中部の材軸方向応力の例を図5に示し、図6の圧縮処理を行わない場合の応力と比較した。
引張応力を与えた場合に応力集中部に生じる材軸方向応力が小さい方が疲労き裂発生防止には有効であることから、図2に示した金属板について圧痕の位置を変化させ、表1に示す多数の有限要素法解析を行ない、その結果に基づいて有効な圧痕3の位置と大きさを決定した。なお、図2中のx1は、金属板の狭幅側の幅方向端面から圧痕までの距離、y1は、金属板の幅移行部の狭幅側コーナーから圧痕までの材軸方向の距離である。
Figure 0004414978
また、該圧痕3の板厚方向圧縮ひずみを0.5%以上としたのは、0.5%未満では、応力集中部2に疲労き裂発生防止に十分な圧縮残留応力を発生させることができないためであり、一方、25%未満としたのは、25%以上の圧縮ひずみでは部材の変形が大きくなりすぎて、部品や構造物としての形状精度が得られなくなるためである。また、図7に示すように圧縮ひずみが大きくなるに従って圧痕処理後に応力集中部に発生する圧縮残留応力も大きくなるが、その上昇代は徐々に飽和してくることからも過大な圧縮ひずみは不要である。
次に、(2)に記載の発明は、複数の幅を有する板厚tの長尺異幅金属板6であって、材軸方向応力に対して応力集中部7となる幅移行部の狭幅側コーナーから狭幅側の金属板端面を広幅側に延長した基準線の方向にt/4以上3t以下の範囲で、かつ、該基準線から外側に3t以下の範囲に囲まれた領域に、面積が0.16t2以上4t2以下の圧痕8を有し、該圧痕8の板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%未満であることを特徴とするものである。
(2)に記載の発明は、対象とするものは(1)に記載の発明と同様であるが、図8に示すように、圧痕8をつける位置が異なっている。圧痕8の位置を、材軸方向応力に対して応力集中部7となる幅移行部の狭幅側コーナーから狭幅側の金属板端面を広幅側に延長した基準線の方向にt/4以上3t以下の範囲で、かつ、該基準線から外側に3t以下の範囲に囲まれた領域とするのは、負荷を与えない状態で応力集中部に圧縮の残留応力が生じる上に、その後負荷を与えても応力集中部に引張応力が発生しにくくするためである。
すなわち、圧痕により大きな残留応力を発生させるには、圧痕が十分に広い弾性領域で囲まれている必要があり、端面からt/4に満たない範囲に圧痕がある場合には、圧痕による塑性域が端部に到達してしまい所期の効果を得ることができないからである。また、基準線方向および幅方向で、幅移行部の狭幅側コーナーから3tを超える範囲まで離れた場合には、圧痕による圧縮残留応力が応力集中部7に十分に働かなくなってしまうからである。また、幅方向で、圧痕が基準線より内側の場合には、応力集中部7に引張残留応力を発生させてしまうことがあり、疲労き裂が発生しやすくなってしまう可能性があるため、圧痕は基準線より外側(幅拡大方向)の範囲に限定した。基準線より内側(幅縮小方向)には圧痕をつけないよう十分な注意が必要である。
図8は、狭幅側を120mm、広幅側を200mm、厚みを12mmとした長尺異幅金属板6の幅変化部を部分的に示す斜視図である。この金属板の広幅側に幾つかのサイズの角形ポンチを用いて、図8に示したように圧痕8をつけ、応力集中部7に生じる材軸方向残留応力を有限要素法解析により求めた。その結果の一例を図9に示す。また、金属板の狭幅側材軸方向端部に155MPaの引張応力を与えた場合の応力集中部の材軸方向応力の例を図10に示し、図6の圧縮処理を行わない場合の応力と比較した。
引張応力を与えた場合に応力集中部に生じる材軸方向応力が小さい方が疲労き裂発生防止には有効と考えられることから、図8に示した金属板について圧痕の位置を変化させ、表2に示す多数の有限要素法解析を行ない、その結果に基づいて有効な圧痕の位置と大きさを決定した。なお、図中x2は、金属板の狭幅側の幅方向端面を延長する基準線から圧痕までの距離、y2は金属板の幅移行部の狭幅側コーナーから圧痕までの材軸方向の距離である。
Figure 0004414978
また、圧痕8の面積を0.16t2以上4t2以下、圧縮ひずみの量を板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%未満としたのは(1)に記載の発明の場合と同様の理由である。
(1)に記載の発明と(2)に記載の発明の効果を比較すると、(1)に記載の発明の方が疲労き裂発生防止の効果が大きく、不都合がなければ(2)に記載の発明よりも(1)に記載の発明を適用することが望ましい。また、(1)に記載の発明と(2)に記載の発明は組み合わせて用いることも可能であり、組み合わせた場合、疲労き裂発生防止効果はさらに高まる。さらに、圧縮予ひずみは大きいほど効果が高いが、何らかの理由により、個々の圧痕のひずみ量が低く限定される場合には、(1)に記載の発明と(2)に記載の発明を組み合わせて用いることが特に有効である。
次に、(3)に記載の発明は、図11に示すように、複数の幅を有する板厚tの長尺異幅金属板9の、材軸方向応力に対して応力集中部12となる幅移行部の狭幅側コーナーから狭幅側の金属板端面を広幅側に延長した基準線の位置に、金属板9と金属板10の突き合わせ溶接による溶接部11を有することを特徴とする。
前記基準線の位置に、金属板9と金属板10の突き合わせ溶接による溶接部11を有することとしたのは、該溶接部の端部は応力集中部12となる上に引張の溶接残留応力が生じていることが多いために、本発明の効果が極めて大きいと考えられるためである。
次に、(4)に記載の発明は、図11に示すような溶接部より外側の金属板10は、溶接部11より内側の金属板9より、高強度であり、かつ、板厚が内側金属板9の板厚の95%以上であることを特徴とする。
外側の金属板10は、内側の金属板9より、高強度であり、かつ、板厚が内側金属板の板厚の95%以上と限定したのは、外側の金属板10の強度が低い、または、薄い場合には外側の金属板部に圧痕を配置しても、応力集中部に圧縮応力を発生させることが極めて困難であるためである。
圧痕8をつけるための圧縮負荷の回数は、所定のひずみ範囲になるまで複数回押してよく、ポンチの大きさと強度の関係から圧縮負荷装置の負荷荷重が十分取れない場合は、ポンチの位置をずらしながら所定のひずみ負荷範囲になるまで複数回圧縮負荷を与えることで同様の効果が得られる。
圧縮予ひずみ処理を行うためのポンチの形状としては、本発明の範囲で圧縮予ひずみ処理ができれば、矩形、円形等の形状に拘わらず本発明の効果が得られる。なお、ポンチ5の先端の角部が応力集中源となり疲労強度が低下する懸念については、圧縮予ひずみ部直下は圧縮残留応力が最も高くなるので疲労き裂が発生する可能性は極めて低い。したがって、ポンチ先端の角部を滑らかにする必要はないが、作業の安全上、面取りや曲率半径Rを付けても本発明の効果には何ら影響を及ぼすことはない。
また、本発明の疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材に相当する面外ガセット溶接継手を用いて、建築、造船、橋梁、建設機械、海洋構造物、自動車などの溶接構造物を建造することにより、疲労特性に優れた金属製構造物を提供することができる。
また、圧縮予ひずみを与える面積は大きいほうが効果が高いが面積に応じて予ひずみを与えるための荷重も大きくする必要が生じるため、圧縮負荷装置の能力に合わせて適当な面積を選ぶことが重要である。
以下、実施例にもとづき本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
(1)に記載の発明に係る疲労特性に優れた異幅金属板部材の実施例について図12、図13を用いて説明する。
本実施例に用いた金属板は、JIS規格G3106のSM490B鋼であり、板厚は12mm、降伏応力は330MPa、引張強さは550MPaであった。
図12は、実施例に用いた試験体13の形状および寸法を示している。図12の矢印は引張負荷の方向を示しており、試験体13に本実施例で与えた負荷は10Hzの正弦波形を持つ繰返し荷重であり、試験体端部において最大応力が150MPa、最小応力が15MPaとした。
また、図12に示した四角印は圧痕14を示しており、圧縮予ひずみの効果を確認するために応力集中部15を基準にいくつかの位置に圧縮予ひずみを与えた試験体を準備した。図13に圧縮処理を行わない場合の試験体の疲労寿命Nf0と処理を行なった場合の疲労寿命Nfの比Nf/Nf0を圧縮予ひずみの位置と圧痕の大きさごとに示す。なお、図12において、x1は金属板の狭幅側の幅方向端面から圧痕までの距離、y1は金属板の幅移行部の狭幅側コーナーから圧痕まで材軸方向の距離を示す。本実施例の範囲内では、圧縮予ひずみが大きいほうが効果も大きいことが分かる。圧縮予ひずみの大きさが小さく、応力集中部15から離れている試験体でも、本発明の範囲内では、その効果が小さくなっているものの疲労寿命の改善が見られた。なお、距離x1がt/4(=3mm)より小さい場合、試験体の取り扱い上、圧縮処理が難しいだけでなく、例え圧縮処理が可能であったとしても、圧痕による塑性域が端部に到達してしまい十分な圧縮ひずみが作用しないことがあり、また、距離x1=0mmの場合、部材の端部の圧痕が、新たな応力集中部となるため有効ではないことから、実験水準には加えなかった。また、距離y1がt/4(=3mm)より小さい場合、応力集中部15に引張の残留応力が発生することがあり、疲労寿命が短くなると考えられるため、この場合も実験水準には加えなかった。
(実施例2)
(2)に記載の発明に係る疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材の実施例について図14、図15を用いて説明する。
本実施例に用いた金属板は、JIS規格G3106のSM490B鋼であり、板厚は12mm、降伏応力は330MPa、引張強さは550MPaであった。
図14は、実施例に用いた試験体16の形状および寸法を示している。図14の矢印は引張負荷の方向を示しており、試験体16に本実施例で与えた負荷は10Hzの正弦波形を持つ繰返し荷重であり、試験体端部において最大応力が150MPa、最小応力が15MPaとした。
また、図14に示した四角印は圧痕17を示しており、圧縮予ひずみの効果を確認するために応力集中部18を基準にいくつかの位置に圧縮予ひずみを与えた試験体を準備した。図15に処理を行わない場合の試験体の疲労寿命Nf0と処理を行なった場合の疲労寿命Nfの比Nf/Nf0を圧縮予ひずみの位置と圧痕の大きさごとに示す。なお、図14において、x2は金属板の狭幅側の幅方向端面を延長する基準線から圧痕までの距離、y2は金属板の幅移行部の狭幅側コーナーから圧痕までの材軸方向の距離である。本実施例の範囲内では、圧縮予ひずみが大きいほうが効果も大きいことが分かる。圧縮予ひずみの大きさが小さく、応力集中部18から離れている試験体でも、本発明の範囲内では、その効果が小さくなっているものの疲労寿命の改善が見られた。なお、距離x2が0mmより小さい場合、応力集中部18に引張の残留応力が発生することがあり、疲労寿命が短くなると考えられるため、実験は行わなかった。また、距離y2がt/4(=3mm)より小さい場合、試験体の取り扱い上、圧縮処理が難しいだけでなく、例え圧縮処理が可能であったとしても、圧痕による塑性域が端部に到達してしまい十分な圧縮ひずみが作用しないことがあり、また、y2=0mmの場合、部材の端部の圧痕が、新たな応力集中部となるため有効ではないことから、実験水準には加えなかった。
(実施例3)
(3)に記載の発明に係る、突き合わせ溶接による溶接部を有する疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材の実施例を図16、図17を用いて説明する。
本実施例に用いた試験体の金属板19および金属板20は共にJIS規格G3106のSM490B鋼であり、板厚は12mm、降伏応力は330MPa、引張強さは550MPaであった。また、溶接金属21の降伏応力は325MPa、引張強さは560MPaでありほぼ鋼板と同等であった。
図16は、実施例に用いた試験体22の形状および寸法を示している。図16の矢印は引張負荷の方向を示しており、試験体22に本実施例で与えた負荷は10Hzの正弦波形を持つ繰返し荷重であり、試験体端部において最大応力が150MPa、最小応力が15MPaとした。
本実施例に用いた溶接は、JIS規格Z3312のYGW11の1.2mm径のソリッドワイヤを用いて、予熱を室温、入熱を1.7kJ/cmとするCO2溶接を行った。また、図16に示した四角印は圧痕23を示しており、圧縮予ひずみの効果を確認するために応力集中部24を基準にいくつかの位置に圧縮予ひずみを与えた試験体を準備した。
図17に処理を行わない場合の試験体の疲労寿命Nf0と処理を行なった場合の疲労寿命Nfの比Nf/Nf0を圧縮予ひずみの位置と圧痕の大きさごとに示す。なお、図16において、x3は、金属板の狭幅側の幅方向端面から圧痕までの距離、y3は金属板の幅移行部の狭幅側コーナーから圧痕までの材軸方向の距離を示す。本実施例の範囲内では、圧縮予ひずみの大きいほうが効果も大きいことが分かる。圧縮予ひずみの大きさが小さく、応力集中部24から離れている試験体でも、本発明の範囲内ではその効果が小さくなっているものの疲労寿命が延長した。
(実施例4)
(4)に記載の発明に係る、突き合わせ溶接による溶接部を有する疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材であって、溶接によって取り付けた金属板25と金属板26の板厚や強度が異なる場合の実施例を表3および図18を用いて説明する。
本実施例に用いた金属板25は、JIS規格G3106のSM490B鋼であり、その板厚は12mm、降伏応力は330MPa、引張強さは550MPaであった。また、金属板26としては、JIS規格G3106のSM400B鋼またはSM490B鋼である、表3に示す強度、板厚(t4)の異なる鋼板を5種類準備した。そのうちの板厚は9mmから12mmであり、その強度レベルは、降伏応力250MPa、引張強さ480MPaの低めのものから、降伏応力330MPa、引張強さ550MPaの高めのものまでであった。また、溶接金属27の降伏応力は325MPa、引張強さは560MPaでありほぼ鋼板と同等であった。
図18は実施例に用いた試験体29の形状および寸法を示している。図18の矢印は引張負荷の方向を示しており、試験体29に本実施例で与えた負荷は10Hzの正弦波形を持つ繰返し荷重であり、試験体端部において最大応力が150MPa、最小応力が15MPaとした。
また、図18に示した四角印は10mm四方の圧痕28を示しており、金属板26の厚みと強度の効果を確認するために圧痕位置を固定し、疲労試験を行った。表3に、その疲労試験結果を示す。金属板26の強度の低い試験片D10−1と強度が同じでも板厚の薄いD10−5については圧痕の効果が見られなかった。また、金属板26の厚みがわずかに薄い試験片D10−4は、効果はあるもののやや少なくなっていた。
Figure 0004414978
狭幅側に圧縮処理を施した場合の本発明の実施の形態を模式的に説明する斜視図である。 本発明により生じる残留応力の有限要素法解析による評価を行った部材形状を模式的に説明する斜視図である。 本発明に係る圧痕のつけ方を模式的に説明する斜視図である。 本発明に係る狭幅側につけた圧痕による応力集中部に生じる材軸方向残留応力分布の一例を、試験体に等高線表示させて説明する斜視図である。 図4の状態の試験体に、材軸方向応力を負荷した場合の応力集中部に生じる材軸方向残留応力分布の一例を、試験体に等高線表示させて説明する斜視図である。 圧痕をつけない試験体に、図5と同様に材軸方向応力を負荷した場合の応力集中部に生じる材軸方向残留応力分布の一例を、試験体に等高線表示させて説明する斜視図である。 本発明に係る圧痕により応力集中部に発生する残留応力と圧痕の圧縮ひずみの関係を模式的に示す図である。 広幅側に圧縮処理を施した場合の本発明の実施の形態を模式的に説明する斜視図である。 本発明に係る広幅側につけた圧痕による応力集中部に生じる材軸方向残留応力分布の一例を、試験体に等高線表示させて説明する斜視図である。 図9の状態の試験体に、材軸方向応力を負荷した場合の応力集中部に生じる材軸方向残留応力分布の一例を、試験体に等高線表示させて説明する斜視図である。 本発明に係る面内ガセット溶接継ぎ手への圧縮処理を模式的に説明する斜視図である。 本発明の実施例1の試験体を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施例1の疲労試験結果を示す図である。 本発明の実施例2の試験体を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施例2の疲労試験結果を示す図である。 本発明の実施例3の試験体を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施例3の疲労試験結果を示す図である。 本発明の実施例4の試験体を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
1 複数の幅を有する長尺異幅金属板
2 応力集中部
3 狭幅側圧痕
4 長尺異幅金属板
5 ポンチ
6 長尺異幅金属板
7 応力集中部
8 広幅側圧痕
9 金属板
10 金属板
11 突き合わせ溶接部
12 応力集中部
13 実施例1の試験体
14 実施例1の圧痕
15 実施例1の応力集中部
16 実施例2の試験体
17 実施例2の圧痕
18 実施例2の応力集中部
19 実施例3の試験体金属板
20 実施例3の試験体金属板
21 実施例3の溶接金属
22 実施例3の試験体全体
23 実施例3の圧痕
24 実施例3の応力集中部
25 実施例4の試験体金属板
26 実施例4の試験体金属板
27 実施例4の溶接金属
28 実施例4の圧痕
29 実施例4の試験体全体

Claims (5)

  1. 複数の幅を有する板厚tの長尺異幅金属板の、材軸方向応力に対して応力集中部となる幅移行部の狭幅側コーナーから狭幅側の材軸方向にt/4以上3t以下の範囲で、かつ、狭幅側の金属板の幅方向端面からt/4以上3t以下の範囲に囲まれた領域に、面積が0.16t2以上4t2以下の圧痕を有し、該圧痕の板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%未満であることを特徴とする、疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材。
  2. 複数の幅を有する板厚tの長尺異幅金属板の、材軸方向応力に対して応力集中部となる幅移行部の狭幅側コーナーから狭幅側の金属板端面を広幅側に延長した基準線の方向にt/4以上3t以下の範囲で、かつ、該基準線から外側に3t以下の範囲に囲まれた領域に、面積が0.16t2以上4t2以下の圧痕を有し、該圧痕の板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%未満であることを特徴とする、疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材。
  3. 複数の幅を有する板厚tの長尺異幅金属板の、材軸方向応力に対して応力集中部となる幅移行部の狭幅側コーナーから狭幅側の金属板端面を広幅側に延長した基準線の位置に、金属板の突き合わせ溶接による溶接部を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材。
  4. 前記溶接部より外側の金属板は、前記溶接部より内側の金属板より、高強度であり、かつ、板厚が内側金属板の板厚の95%以上であることを特徴とする、請求項3に記載の疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた異幅金属板部材。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の疲労特性に優れた異幅金属板部材を有することを特徴とする、疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属製構造物。
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