JP4411866B2 - 顕微鏡装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、恒温加湿環境中の試料を顕微鏡観察するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、バイオテクノロジーの著しい進展に伴い、生物試料をそのままの状態で長時間観察したり画像を記録したいという要望が高まっている。生物試料を入れた容器は、「培地」と呼ばれる生息に必要な成分を含んだ液体を充満し、37℃程度の温度、100%に近い高湿度に保持される。
【0003】
従来、試料室の温度と湿度の両方を一定に保持し、観察窓を通して試料室内の試料を顕微鏡観察できるようにした恒温加湿槽が知られている(例えば、特許文献1参照)。この恒温加湿槽は、観察窓の結露防止のために発熱体を具備している。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−26802号公報(第1頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した装置では、恒温加湿槽と顕微鏡との間に温度差があるために、顕微鏡の構成部品に熱変形を生じ、時間経過と共に焦点面が変動するという問題があった。
【0006】
本発明は、長時間の観察においても焦点面の変動が生じない光学顕微鏡装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1の顕微鏡装置は、生物試料が置かれ、前記生物試料を出し入れする開閉蓋を有する気密構造の試料室と、前記試料室の前記開閉蓋以外の隔壁において前記試料室と結合され、前記生物試料を顕微観察するための無限遠光学系の対物レンズを収納し、かつ前記対物レンズをその光軸方向に駆動する垂直移動ステージを備え、また、前記対物レンズによって生成された平行光束を反射する反射鏡を備え、さらに前記反射鏡で反射された前記平行光束が透過する窓部材を備えた気密構造の筺体と、
筐体に取り付けられた前記窓部材を透過し前記平行光束を結像する前記無限遠光学系の一部である第二対物レンズおよび撮像装置を収納するケーシングと、前記試料室の温度および湿度を所望の温度、湿度に制御するとともに前記筺体の温度を前記試料室の温度と等温に制御する環境制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の顕微鏡装置において、前記試料室の生物試料を照明する透過照明装置と、前記試料室の生物試料を前記無限遠光学系を形成する前記対物レンズを介して照明する励起光照明装置と、を備えることを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項に記載の顕微鏡装置において、前記透過照明装置は、前記開閉蓋に設けられたことを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項に記載の顕微鏡装置において、前記筺体の気密性は、前記試料室の気密性よりも低いことを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項に記載の顕微鏡装置において、前記第二対物レンズの口径は、前記対物レンズがその光軸に垂直方向に移動したとしても、その移動量を許容する分大きく形成されたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による顕微鏡装置について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態による光学顕微鏡装置の構成を模式的に示す全体構成図である。説明の便宜上、図示のようにX,Y,Z直交座標で方向を表す。
【0010】
本実施の形態の光学顕微鏡装置は、試料室10が筺体20の上に積み重ねられた構成となっている。
試料室10は、透明基板1が配設された底板11と透過照明装置13を載置する上板12を有する気密容器である。透明基板1の上には生物試料Sを保持する培養容器14が載置されている。
【0011】
ここで、上板12は、図4に示されるように、生物試料Sの交換等のために開閉できる構造になっている点を説明する。
図4は、試料室の構成図であり、試料室内が外界に対して開放された状態を表している。上板12は、開閉板となり、リンク機構12aにより、図中、左側が開放される。この開放された所から生物試料Sを出し入れしたり、試料室10内部のメンテナンスを行うことができる。試料室10は、この開閉構造により、筺体20とは独立に外界に対して開放できるので、生物試料Sの交換が任意且つ簡単にできる。また、開放空間が広いので、培養容器14を傾けたり、試料室10の壁に衝突させることなく試料の交換ができる。
もちろん、上板12が閉鎖状態にあるときには、試料室10内は完全に気密空間となる。
【0012】
筺体20は、顕微鏡の光学系21、二次元移動ステージ31、垂直移動ステージ32および撮像装置33を収納する容器であり、天井部分は開放されている。試料室10が筺体20に積載されると、底板11が天井部分を閉塞するので、筺体20は気密性を付与される。底板11が隔壁となって、試料室10の内部と筺体20の内部とは完全に分離され、筺体20は、試料室10とは独立に気密性が保持されている。
【0013】
光学系21は、対物レンズ22、励起光照明装置23、調光フィルタ24、蛍光フィルタ25、反射鏡26、第二対物レンズ27を有する。
二次元移動ステージ31は、光学系21、垂直移動ステージ32および撮像装置33を載置して、水平面に沿ってX方向とY方向に移動する。垂直移動ステージ32は、対物レンズ22を保持してその光軸方向、すなわちZ方向に移動する。
【0014】
撮像装置33は、第二対物レンズ27の近傍に配置されている。
制御部41は、光学系21、二次元移動ステージ31、垂直移動ステージ32および撮像装置33に接続されている。また、制御部41は、パーソナルコンピュータ(PC)42に接続されている。
【0015】
以下、試料室10内の環境調整方法および筺体20内の温度調整方法について説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態による光学顕微鏡装置に環境制御装置を接続した状態を示す全体構成図である。図2において、図1と重複する構成部品については符号と説明を省略する。また、制御部41とPC42は図示を省略する。
【0016】
環境制御装置50は、所望の温度、湿度および組成のガスを生成し、このガスを試料室10内および筺体20内へ循環させる装置である。環境制御装置50は、加湿器51、加熱器52、循環ポンプ53およびガス混合器54を有する。
環境制御装置50の内部では、加湿器51は、ガス混合器54を介して循環ポンプ53に接続されている。加熱器52は、循環ポンプ53に直接に接続されている。また、加湿器51内は、加熱器52により加熱器52内と同一温度に暖められている。ガス混合器54は、不図示のガス供給部(例えば、ガスボンベ)へ配管されている。
【0017】
環境制御装置50の外部との接続に関しては、加湿器51は、チューブ55によって試料室10に設けられたジョイント部55aに接続されている。加熱器52は、チューブ56によって筺体20に設けられたジョイント部56aに接続されている。
【0018】
循環ポンプ53は、チューブ55によって試料室10に設けられたジョイント部55bに接続されている。また、循環ポンプ53は、チューブ56によって筺体20に設けられたジョイント部56bに接続されている。各チューブおよび各ジョイント部には断熱処理が施されている。
【0019】
試料室10に関する循環系は、3箇所の矢印Aで示される。ガス混合器54で所定のガス組成に調整された空気は、加湿器51に入り37℃−100%RHの空気となり、循環ポンプ53によりチューブ55、ジョイント部55aを経て試料室10内に送り込まれる。試料室10内を循環した空気は、ジョイント部55bから排出され、チューブ55を経て循環ポンプ53に戻る。そして、再び所定の温度、湿度およびガス組成の空気として試料室10内に送り込まれる。これにより、試料室10内は、所定の環境に維持される。
試料室10内の温度を監視する温度センサ(不図示)は、観察に支障のない限り培養容器14に近い場所に配置するのが望ましい。
【0020】
筺体20に関する循環系は、3箇所の矢印Bで示される。加熱器52により37℃に暖められた空気は、循環ポンプ53によりチューブ56、ジョイント部56aを経て筺体20内に送り込まれる。筺体20内を循環した空気は、ジョイント部56bから排出され、チューブ56を経て循環ポンプ53に戻る。そして、再び所定温度の空気として筺体20内に送り込まれる。これにより、筺体20内は、所定の温度に維持される。
試料室10に関する循環系と筺体20に関する循環系は、互いに独立した経路をもっているので混じり合うことはない。
【0021】
次に、顕微鏡観察について説明する。
透過像観察の場合は、透過照明装置13によって生物試料Sが照明され、生物試料Sを透過した光は、透明基板1を通り、対物レンズ22に入射する。対物レンズ22に入射した光は、反射鏡26で反射され、第二対物レンズ27を通り、撮像装置33の撮像素子33a上に結像する。
【0022】
蛍光像観察の場合は、励起光照明装置23から射出した光は、調光フィルタ24、蛍光フィルタ25を通り、対物レンズ22の下方から入射する。対物レンズ22に入射した光は、透明基板1を通り、生物試料Sに照射される。この励起光によって生物試料Sから蛍光が発する。蛍光は、透明基板1、対物レンズ22、蛍光フィルタ25を通り、反射鏡26で反射され、第二対物レンズ27を通り、撮像装置33の撮像素子33a上に結像する。
なお、励起光照明装置23の照明光射出側にシャッタ28を設けて、蛍光像観察のときのみシャッタ28を開放するようにすることができる。
【0023】
制御部41は、観察条件、ステージの移動条件、撮影条件等に関する各種のデータをPC42から取得し、制御信号として光学系21、二次元移動ステージ31、垂直移動ステージ32および撮像装置33に出力する。また、制御部41は、各種の制御データや画像データをPC42に出力する。
光学系21は、制御部41からの制御信号を受けて、照明光源の輝度調整、各種フィルタの切り換え、観察倍率の切り換えおよび視野絞りの調整等を行う。
【0024】
二次元移動ステージ31は、不図示の駆動系を有し、制御部41からの制御信号を受けて、光学系21、垂直移動ステージ32および撮像装置33をX方向、Y方向に移動させる。これにより、生物試料Sの別の部位を観察することができ、二次元移動ステージ31の位置、言い換えれば、生物試料Sの観察部位が原点位置からどれだけの距離にあるかも確認できる。
同様に、垂直移動ステージ32は、制御部41からの制御信号を受けて、対物レンズ22をZ方向に移動させる。これにより、観察倍率を切り換えたときや生物試料Sを交換したときに、生物試料Sに対して焦点調整をすることができる。
以上の操作によって、生物試料Sの任意の部位を鮮明に観察することができる。
【0025】
撮像装置33は、制御部41からの制御信号を受けて、CCDのゲイン、シャッタスピード、開口数等の撮影条件、照明装置との連動による撮影タイミングが設定される。生物試料Sの顕微鏡画像データは、制御部41を経由してPC42に送られ、顕微鏡画像としてディスプレイ上に表示される。PC42は、顕微鏡画像を画像処理して表示することもできる。また、PC42は、上記の観察条件、ステージの移動条件、撮影条件等の制御データも必要に応じてディスプレイ上に表示することができる。
【0026】
本実施の形態では、光学系21、二次元移動ステージ31、垂直移動ステージ32および撮像装置33は、筺体20に収納されている。このうちで、筺体20に収納すべき必要性を大きい順に並べると、光学系21、垂直移動ステージ32、二次元移動ステージ31、撮像装置33である。試料室10に近いものほど筺体20に収納すべき必要性が大きいとも言える。必要性が小さい撮像装置33を筺体20の外部に設置することにより、筺体20の内容積は減少し、コンパクトになる。二次元移動ステージ31および撮像装置33を筺体20の外部に設置すれば、筺体20は、光学系21および垂直移動ステージ32を収納するだけなので、より一層のコンパクト化が可能になる。
【0027】
さらに、光学系21を構成する光学部材の一部を筺体20の外部に設置することもできる。
図5は、本実施の形態の変形例であり、図1と同じ構成部品には同一符号を付す。対物レンズ22から第二対物レンズ27までの観察光学系は、無限遠光学系であり、この無限遠光学系によって生成する平行光束は、筺体20に設けられた窓部材34を透過して、筺体20の外部に設置されている第二対物レンズ27に入射する。第二対物レンズ27と撮像装置33は、ケーシング35内に収納され、ケーシング35は、筺体20に取り付けられている。
【0028】
無限遠光学系によって平行光束が生成するので、二次元移動ステージ31に載置されている光学系21がX方向に移動しても、結像性能は保持される。また、第二対物レンズ27の口径は、光学系21がY方向に移動しても、その分だけ大きくすればよい。光学系21の移動量は、数mm程度であるので、第二対物レンズ27の口径を数mm程度大きくすればよい。このようにすれば、移動部分が第二対物レンズ27と撮像装置33を含むことがないので、負荷が小さくなり、移動時のレスポンスが向上する。
【0029】
以下、本実施の形態の光学顕微鏡装置の作用を説明する。
先ず、試料室10内と筺体20内の環境について説明する。図1に示されるように、試料室10は、筺体20の上に積み重ねられ、互いに独立した気密空間を形成している。
【0030】
生物試料Sは、透明な培養容器14内の培地に置かれる。生物試料Sは、動物や植物の細胞、細胞小器官等である。培地の蒸発を防ぎ、生物試料Sを生きたままで長時間観察するためには、試料室10内の環境を所定温度、所定のガス組成で高湿度に維持する必要がある。例えば、試料室10内の環境は、37℃−100%RH,CO濃度5%に保持されている。従って、培養容器14内の環境も試料室10内と同一になっている。また、湿気や培地からの蒸発物が外部に漏出するのを防止するために、試料室10は気密構造を有している必要がある。この高い気密性を長時間維持するために、試料室10は、気体流出入口を除き、完全に閉鎖されている。
【0031】
一方、筺体20内の温度は、試料室10内とほぼ等しい温度、すなわち37℃に保持される。筺体20内のガス組成と湿度は、特にコントロールする必要はない。筺体20内と試料室10内とが等温に保持されることによって、透明基板1は、結露や曇りが発生することがなくなる。また、光学系21は、筺体20と試料室10との温度差の影響を受けないので、光学部品の熱膨張変化による焦点変動も生じない。さらに、光学系21は、生物試料Sの観察中でも、生物試料Sの交換のために上板12を開いた時でも、試料室10内の高湿度環境の影響を受けないので、光学部品や照明装置の損傷を生じることがない。
【0032】
ところで、筺体20の気密性は、試料室10の気密性よりも低くてもよい。筺体20内は、試料室10内とほぼ等しい温度に保持され、外界の影響をほとんど受けない程度に閉鎖されていればよい。筺体20には高い気密性は要求されないので、電気配線や気体流出入口の取り付けを簡便に行うことができる。
【0033】
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態による光学顕微鏡装置の構成を模式的に示す全体構成図である。図1と同じ構成部品には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態の光学顕微鏡装置が第1の実施の形態の光学顕微鏡装置に比べて大きく異なる点は、試料室10と筺体が重ね合わされる結合部分である。
【0034】
図1の第1の実施の形態では、筺体20は、天井板を有していない。試料室10が筺体20に積載されると、試料室10の底板11が試料室10の内部と筺体20の内部とを分離する隔壁となって、試料室10と筺体20の気密が独立に保たれる。
一方、図3の本実施の形態では、筺体30は、透明基板2が配設された天井板3を有している。天井板3も隔壁の作用を有している。積載の有無にかかわらず、最初から試料室10と筺体30の気密は独立に保たれる。従って、試料室10全体を交換する場合でも筺体30内の雰囲気は常に一定に保たれる。もちろん、試料室10は、図4に示すような開閉構造により、筺体20とは独立に外界に対して開放できるので、生物試料Sの交換が任意且つ簡単にできる。また、開放空間が広いので、培養容器14を傾けたり、試料室10の壁に衝突させることなく試料の交換ができる。
【0035】
底板11の下面と天井板3の上面は、接触しているか僅かな間隔で平行配置されている。同様に、透明基板1と2も、接触しているか僅かな間隔で平行配置されている。試料室10と筺体30の内部を等温に維持するためには、底板11と天井板3も接触し、透明基板1と2も接触しているのが最も望ましい。
【0036】
底板11と天井板3とが離れていると、その隙間に室温の大気が流れ込んで、透明基板1の内面に結露や曇りを発生させたり、光学系21に焦点変動、光軸ずれ等を発生させる恐れがある。これらの発生を防止するためには、底板11と天井板3の外周付近にOリングなどのシーリング部材を配置すればよい。
【0037】
透明基板1と2とが離れている場合は、以上の問題点が解決されたとしても、光学的な問題が残されている。透明基板1と2の間には空気が存在するので、それぞれの対向面で合計2回の反射が生じ、光量損失を招くことになる。この発生を防止するためには、透明基板1と2とを光学的に一体とすればよい。例えば、透明基板1と2の間隔部分に、透明基板1、2と屈折率が等しい液浸油を充填すればよい。
なお、底板11に配設された透明基板1と天井板3に配設された透明基板2は、少なくとも観察光路をカバーできる面積があればよい。また、底板11全体を透明基板1で構成してもよく、天井板3全体を透明基板2で構成してもよい。
【0038】
本実施の形態の光学顕微鏡装置に、前述した環境制御装置50を組み合わせた構成も、第1の実施の形態のものと同じ作用、効果を有する。
また、本実施の形態の光学顕微鏡装置にも、図5に示したような筺体のコンパクト化を適用でき、第1の実施の形態のものと同じ作用、効果を有する。
【0039】
第1および第2の実施の形態の光学顕微鏡装置は、基本的には同じ作用、効果を有する。すなわち、試料室10と筺体20または30とは、独立の気密空間を形成しているので、筺体20または30は、試料室10内の高湿度環境の影響を受けることがなく、光学部品や照明装置の損傷を生じることがない。試料室10は、筺体20または30とは独立に外界に対して開放できるので、試料の交換が任意且つ簡単にできる。
また、試料室10と筺体20または30が隣接して等温に保持されているので、透明基板1は結露したり曇ったりすることがなく、また、光学系21の変動、経時変化は最小限に抑制される。従って、長時間安定して顕微鏡観察や記録ができる。
さらに、筺体20または30が光学系を収納することにより、顕微鏡を暗室内に設置したのと同様の状態となる。蛍光像観察には室内を暗くするのが望ましいが、その必要がなくなる。
【0040】
以下、本発明の変形例について述べる。
第1および第2の実施の形態の光学顕微鏡装置は、二次元移動ステージ31を設けて光学系21を移動させることにより生物試料Sの異なる部位を観察できるように構成されていたが、光学系21を固定とし、生物試料Sを収めた培養容器14を移動させる構成にしてもよい。この構成は、単に培養容器14を動かすだけで済むので、移動機構は小型となり、光学顕微鏡装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0041】
第1および第2の実施の形態の光学顕微鏡装置は、試料室10が筺体20または30上に積載された構成であったが、逆に筺体20または30を試料室10上に積載する構成にしてもよい。この場合は、倒立型顕微鏡に代えて正立型顕微鏡が用いられる。この構成では、培養容器14を通さなくても観察できるので、特に培地外に出ている生物試料に対しても観察可能である。但し、下方が開放された筺体20の場合は、正立型顕微鏡の光学系を筺体20の側板または上側の板に取り付ける必要がある。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、試料室と筺体とが独立の気密空間を形成し、温度、湿度の制御を行っているので、長時間観察に適し、且つ焦点面の変動が生じない光学顕微鏡装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光学顕微鏡装置の構成を模式的に示す全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る光学顕微鏡装置に環境制御装置を接続した状態を示す全体構成図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る光学顕微鏡装置の構成を模式的に示す全体構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る光学顕微鏡装置の試料室の開閉構造を説明する部分構成図である。
【図5】本発明の実施の形態の変形例であり、光学顕微鏡装置の構成を模式的に示す全体構成図である。
【符号の説明】
1,2:透明基板
3:天井板
10:試料室
11:底板
12:上板
13:透過照明装置
14:培養容器
20,30:筺体
21:光学系
22:対物レンズ
31:二次元移動ステージ
32:垂直移動ステージ
33:撮像装置
41:制御部
42:PC
50:環境制御装置
S:生物試料

Claims (5)

  1. 生物試料が置かれ、前記生物試料を出し入れする開閉蓋を有する気密構造の試料室と、
    前記試料室の前記開閉蓋以外の隔壁において前記試料室と結合され、前記生物試料を顕微観察するための無限遠光学系の対物レンズを収納し、かつ前記対物レンズをその光軸方向に駆動する垂直移動ステージを備え、また、前記対物レンズによって生成された平行光束を反射する反射鏡を備え、さらに前記反射鏡で反射された前記平行光束が透過する窓部材を備えた気密構造の筺体と、
    筐体に取り付けられた前記窓部材を透過し前記平行光束を結像する前記無限遠光学系の一部である第二対物レンズおよび撮像装置を収納するケーシングと、
    前記試料室の温度および湿度を所望の温度、湿度に制御するとともに前記筺体の温度を前記試料室の温度と等温に制御する環境制御部と、を備えることを特徴とする顕微鏡装置。
  2. 請求項1に記載の顕微鏡装置において、
    前記試料室の生物試料を照明する透過照明装置と、
    前記試料室の生物試料を前記無限遠光学系を形成する前記対物レンズを介して照明する励起光照明装置と、を備えることを特徴とする顕微鏡装置。
  3. 請求項に記載の顕微鏡装置において、
    前記透過照明装置は、前記開閉蓋に設けられたことを特徴とする顕微鏡装置。
  4. 請求項に記載の顕微鏡装置において、
    前記筺体の気密性は、前記試料室の気密性よりも低いことを特徴とする顕微鏡装置。
  5. 請求項に記載の顕微鏡装置において、
    前記第二対物レンズの口径は、前記対物レンズがその光軸に垂直方向に移動したとしても、その移動量を許容する分大きく形成されたことを特徴とする顕微鏡装置。
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