JP5590434B2 - 観察装置 - Google Patents

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本発明は、観察装置に関する。
細胞等を培養する容器としては様々な種類のものがあるが、ウェルと称される孔部が多数(48個、96個等)設けられた多穴ウェルプレートが用いられることがある。一般に培養した細胞等を観察する際には、細胞の培養液の微小な屈折率差を明暗として可視化する位相差顕微鏡が用いられることが多いが、ウェルプレートの細胞等を観察する際には位相差顕微鏡を用いることは困難である。その理由は、特にウェルの面積が小さい場合においてはウェルの液面が表面張力により凹レンズ状に曲がり、光源から射出された照明光がこの曲がった部分を通過するときに屈折するため、液面及び観察対象物を通過した非回折光が位相リングに到達しなくなってしまい位相差を明暗差として観察できなくなる問題が発生する。この液面の曲がりは、培養液の種類、量、ウェルの材質等多くのパラメータに依存するため事前に予測することは困難である。
上述した問題に対応するため、観察対象物に照明光を照射する照明光学系の屈折力を液面の曲がり等に応じて調節する観察装置(例えば、特許文献1を参照)、また、照明光学系を適宜移動させることにより、液面及び観察対象物を通過した非回折光を位相リングに到達させるように調節する観察装置(例えば、特許文献2を参照)がある。これらの観察装置では、各ウェルの中心付近はコントラストを上げた画像が得られるが、ウェルの端部を含む全体を観察する場合には、液面が照明光の光軸に対して対称でなくなるため上記非回折光を全て位相リングに導くことが困難になる。また、上述した方法では照明光学系に可動部分が生じるため、機構が複雑化する問題もある。
特開平08−005929号公報 特開2005−004088号公報
ウェルプレートに培養された細胞等の観察においては、上述したような問題が発生するため位相差観察を行うことが実質困難となる。また、位相物体を観察する方法としては微分干渉観察が周知であるが、ウェルプレートは合成樹脂製であることが多く、このためウェルプレートを偏光が通過する際に偏光が保持されない問題が発生する。よって、微分干渉観察を行うことも困難である。
通常照明を用いて観察する場合は上記のような問題は発生しない。しかし、一般的に顕微鏡に使用される通常照明は、光軸に対して対称な状態を維持したまま観察対象物に照射されるが、ウェルの壁面(側面)は底面に対して略垂直に延びているため、ウェルの端部付近を観察する場合に照明光の一部が壁面に遮られ観察対象物に到達しなくなり、その部分の像強度が低下するという課題がある。また、ウェルと他のウェルの間や壁面に入射した光が不規則に散乱して迷光になり、像にムラを生じさせ、コントラストを低下させるという課題もある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、液面の曲がりに拘わらずムラの発生を防止し、観察対象物の全体を均質に観察することを可能にする観察装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明に係る観察装置は、収容部に収容された液体及び観察対象物に光源からの照明光を照射する照明光学系と、前記観察対象物及び前記収容部を介して前記照明光学系と対向する位置に配置された対物レンズを含み、前記観察対象物の像を結像する結像光学系と、前記照明光学系と前記収容部との間に設けられ、前記照明光学系を通過した光の光束の半径を制限する絞りと、を備え、次式r/(α−β−δ)<t<r/β及びβ=s/tを満たすことを特徴とする。但し、rは前記収容部の内面に内接する円の半径、αは前記対物レンズの開口数、δは前記照明光が前記液体を通過したときの最大屈折角、tは前記収容部の底面から前記絞りまでの距離、sは前記絞りの半径である。らに、前記照明光学系はケーラー照明光学系を含まない。
本発明に係る観察装置によれば、収容された観察対象物の全体を均質に観察することができる。
ウェルプレートの断面図である。 本発明に係る第1実施形態における観察装置の概略構成図である。 本発明に係る第2実施形態における観察装置の概略構成図である。 本発明に係る第3実施形態における観察装置の概略構成図である。 本発明に係る第4実施形態における観察装置の概略構成図である。
以下、図面を参照して本発明の観察装置について第1〜第4の4種類の実施形態について説明する。各実施形態で説明する観察装置は、主として図1に示すような、光を透過させることが可能なウェルプレート1の内部で培養された細胞等の観察対象物を観察するための装置である。ウェルプレートは、ウェルと称される孔部が複数(6個、12個、24個、48個、96個等)設けられ、当該ウェルの底面に細胞を付着させ培養できるようになっている。ウェルプレート1の断面図を図1に示す。
ところで、ウェルプレートに入っている観察対象物を観察するときには、位相差顕微鏡を用いて位相差観察をすることが多い。しかし、ウェルプレート1のウェルの径は一般的に小さく数mm程度である場合もあり、そのような場合に観察対象物の観察が困難になることがある。その理由は、ウェルの液面が表面張力により凹レンズ状に曲がっていることが挙げられ、具体的には、特にウェルの端部の液面の傾斜が大きく斜めになっている部分に照明光が照射されると、その屈折作用によりウェルの液面及び 観察対象物を通過した直接光(回折作用を受けない非回折光)の一部が対物レンズを通過しない事象が発生する。この事象の発生により、特にウェルの端部の位相差観察が困難となる。
また、ウェルの底面に付着した観察対象物の観察を困難にする原因としては、ウェルプレートのウェルの壁面の問題がある。上述したようにウェルの径は数mm程度であるが、ウェルの深さ(高さ)はそれ以上、具体的には10mm以上になる場合もある。また、ウェルの壁面は底面と略垂直に設けられている。これに対して、通常、顕微鏡の照明光は、その光軸に関して対称に観察対象物の物体面(ウェルの底面)に入射するようになっており、ウェルの端部を観察しようとした場合に照明光の一部が上記壁面に遮られて観察対象物に到達しなくなりその部分の像強度が低下する。更に、ウェルと他のウェルの間もしくは壁面に入射した光は不規則に散乱して迷光となることがあり、これにより像にムラが生じ、コントラストが低下する問題も発生する。
上述したような問題に対応するため本実施形態における観察装置においては、位相差観察ではなく、通常照明による観察を行う。通常照明による観察は、位相差観察のように観察対象物の内部を通過した直接光の位相を変換することはないため、位相差観察と比較するとコントラストの点では劣るが、細胞等の観察対象物を観察する場合は問題なく使用することができる。また、以下に示す第1条件〜第3条件の3つの条件を満たせば、液面に表面張力による曲がりが生じていても、ムラ等が生じることなく観察対象物を均質に観察することができるようになる。
まず、上述したようにウェルの端部に照明光の進行方向または照明光のフォーカス位置がずれるとムラ(照度ムラ)が発生するが、この影響を小さくするには、光源またはその共役位置と観察対象物の物体面との距離を長くした方がよい。この距離を長くすると、液面による屈折力が変化しても、物体面上の光束面積の変化率を小さくすることが可能となり、上記ムラを低減させることができる。この、光源またはその共役位置と観察対象物の物体面との距離を長くすること、が第1条件である。
また、物体面に照射される照明光が壁面等に遮られるケラレと称される事象があるが、このケラレが生じると、観察対象物を均質に観察できなくなる。ケラレの発生を防止するには、ウェルの壁面から上方に壁面に平行に延びる位置より内側から照明光を照射させるようにするとよい。そうすると、ウェルの内側からウェルの底面(物体面)に照明光が照射されるようになるため、照明光が壁面等に遮られることがなくなりケラレの発生を防止することができる。この、壁面から上方に壁面に対して平行に延びる位置よりも内側から照明光を照射させること、が第2条件である。
そして、ウェルの中央付近とウェルの端部との間で照射された照明光による結像特性が大きく変化する場合には、上記観察対象物を均質に観察するという目的を達成できなくなる。そこで、観察対象物から見た入射光が結像光学系の瞳内に到達するようにすれば、ウェルの中央部分だけでなく端部も明視野で観察し観察対象物全体を明視野で観察することができるようになり、結像特性の変化を小さくすることができる。この、物体から見た入射光を結像光学系に到達させること、が第3条件である。
また、観察対象物をほぼテレセントリックな対物レンズを使用して通常照明により観察する場合における光源またはその共役位置と観察対象物等の位置関係については、a.光源が無限遠にある場合、b.光源が観察対象物の前方(対物レンズの逆側)の有限距離にある場合、c.光源が観察対象物と一致(物体面に光源を結像させる)している場合、d.光源が物体の後方(対物レンズ側)の有限距離にある場合、の4種類が考えられる。
上記aは、いわゆるケーラー照明に相当するものである。この場合は、観察対象物に平行光を照射するため、上記第1〜第3条件のうちの第2条件(壁面から上方に壁面に対して平行に延びる位置よりも内側から照明光を照射させること)を満たすことができない。また、上記cは、いわゆる臨界照明に相当するものである。臨界照明においては物体面に光源を結像させるため、上記第1条件(光源またはその共役位置と観察対象物の物体面との距離を長くすること)を満たさなくなる。
上記bまたはdは、光源上の一点からの光束が広がりつつ物体面を照射する発散光、または光源の共役面に向かって狭まりつつ物体面を照射する収束光に相当し、前者(上記b)を発散光照明、後者(上記d)を収束光照明と称する。b及びdにおいては、光源とウェルとの位置関係を適切にすることにより上記第1〜第3条件全てを満たすことが可能である。なお、発散光照明と収束光照明を比較すると照明光が物体面上で同じ光束径となるようにする場合、ウェルへの入り口(上端)付近では収束光照明の方が光束径が大きくなり、発散光照明の方が光束径が小さくなる。このため、発散光照明の方が、後述する照明開口数を大きくすることができるという利点がある。ただし、発散光照明、収束光照明、いずれの場合でも良好な照明をすることは可能である。
以上の点を踏まえて、各実施形態における観察装置では、上記第1〜第3条件を満たすため光学系及びウェルの大きさ等に関するパラメータを適切にし、上記観察対象物を均質に観察するという目的を達成している。まず、上記のパラメータについて、対物レンズの開口数α、後述する照明開口数β、物体面(ウェルの底面)から後述する実効的な光源までの距離t、後述する実効的な光源のサイズs、ウェルの半径r、ウェルの液面の最大曲がり角δとする。実効的な光源とは、光源と液面との間にレンズや開口を制限する絞りがない場合は光源そのもの、物体面から見込んだ光源のサイズが絞りによって制限されている場合は絞り、光源あるいは絞りと液面との間にレンズがある場合は、光源あるいは絞りのレンズによる像のことをいう。実効的な光源の半径とは、上記の光源、絞りまたはその像の半径のことをいう。また、照明開口数βは、上記実効的な光源のサイズを実効的な光源までの距離で除した値を示しており、β=s/tと表現できる。また、最大曲がり角δは、通常ウェルの端部における曲がり角が最大となるため、実質、ウェルの端部における曲がり角が最大曲がり角δとなる。また、ウェルの半径rとは、ウェルの内面に内接する円の半径のことをいう。
ここで、対物レンズの開口数α及び照明開口数βについては、大きくするとケラレが生じるため小さい値としており、sinα≒α、sinβ≒βなる近似が成立するようになっている。そして、発散光照明を用いる場合(上記b)において、第2条件(壁面から上方に壁面に対して平行に延びる位置よりも内側から照明光を照射させること)は、s<r、すなわち、以下の式(1)で示される。
t<r/β (1)
また、第3条件(物体から見た入射光を結像光学系に到達させること)は、α−β−δ>r/tが成立すればよい。この式を変形すると、以下の式(2)のようになる。
t>r/(α−β−δ) (2)
液面による最大曲がり角δを無視できる場合は、以下の式(2)´となる。
t>r/(α−β) (2)´
上記式(1)と(2)´より、光学系及びウェルのパラメータα、r、及び想定されるδを設定した上で、以下の式(3)または(3)´を満たすようにt、βを設定したものが良好な照明条件となる。
r/(α−β−δ)<t<r/β (3)
r/(α−β)<t<r/β (3)´
なお、第1条件(光源またはその共役位置と観察対象物の物体面との距離を長くすること)については、t(物体面から後述する実効的な光源までの距離)が所定値以上となれば良いが、長ければ長い程上述した照度ムラの発生を抑えることができ、好ましい状態となる。
以下では、上記式(3)及び(3)´を満たし良好な照明条件を設定した観察装置の例について、図2〜図5を参照しながら第1〜第4実施形態として4つの観察装置を説明する。図2〜図5においては、後述する光源11,51,71,91の一点から照明光が射出されるが、射出された照明光のうち実線は物体面上の一点に集光される光、点線は光源11,51,71,91から射出された照明光を示している。さらに図2については、後述する底面20aの一点を通過した光のみを示しており、この光が対物レンズ31に集光され、後述する撮像素子40に導かれる様子を示している。
なお、以下の第1〜第4実施形態の観察装置では、倍率4倍、開口数0.2の対物レンズ31を用いて半径rが3.5mm、高さが10mmの96穴(12×8)のウェルプレート中で培養されている細胞の分布を測定する場合を想定している。光源11,51,71,91としては蛍光管を使用し、照明光を照射する領域以外は遮蔽されている。なお、液面の最大曲がり角δは0.07radであるが、この値は水面に照明光が入射角20degで入射した場合に相当する。
第1実施形態における観察装置10は、図2に示すように、光源11と、第1絞り12及び第2絞り14と、レンズ13と、対物レンズ31と、撮像素子40とを備えて構成され、ウェル20の底面20aを観察することが可能となっている。光源11から射出された照明光は、第1絞り12、レンズ13、及び第2絞り14を通過してウェル20の観察対象物が付着している底面20aに導かれる。ここで、底面20aに対向する第2絞り14に光源の像が形成されるが、この第2絞り14と底面20aとの間の距離が上述した実効的な光源までの距離tに相当する。本実施形態では、図2に示すように、実効的な光源までの距離t1を55mmとしている。また、第1絞り12は、レンズ13に関して第2絞り14に共役な位置に設置され、第1絞り12は照明光学系の視野絞り、第2絞り14は開口絞りとしての機能を有する。また、第1絞り12及び第2絞り14は共に円形に形成され、第1絞り12の半径は3.5mm、第2絞りの半径は3.3mmとなっている。
上記において、照明開口数βはβ=s/tより、β=3.3/55=0.06となり、対物レンズの開口数αは0.2であるため、α−β−δ=0.07となり、r/β≒58.3、r/(α−β−δ)=50.0、r/(α−β)=25.0となる。よって、本実施形態では上述した式(3)及び(3)´を満たす。従って、ウェル20の底面20aはほぼ一様な輝度で照明され、迷光もほとんど生じず、照明光に底面20a全体を通過させることができる。底面20a全体を通過した光は対物レンズ31により集光そして撮像素子40に導かれ良好な条件で撮影することができる。なお、液面に到達した照明光は液面により屈折されるが、ウェル20の外側に向けて屈折されるため、端部を含めて底面20aの全体に照明光が届かなくなることはない。
第2実施形態における観察装置50は、図3に示すように、光源51と、絞り54と、対物レンズ(不図示)と、撮像素子(不図示)とを備えて構成され、ウェル60の底面60aを観察することが可能となっている。図3では、対物レンズ及び撮像素子の構成は第1実施形態と同様であるため図示を省略している。第2実施形態では、第1実施形態のようにレンズを介さず、光源51から物体面を直接照明することにより構成を簡略化している。絞り54は、視野絞りとして機能するものではなく、迷光を防ぎウェル60外に照明光が進行するのを防止するために光源51とウェル60の間に設けられている。
光源51は、円形に構成されており、その半径が上述した実効的な光源のサイズs2に相当し、光源51から底面60aまでの距離が実効的な光源までの距離t2に相当する。第1実施形態と同様に、s2及びt2の値をそれぞれ3.3mm、55mmとすると、β=0.06となり、r/β≒58.3、r/(α−β−δ)=50.0、r/(α−β)=25.0となるため式(3)及び(3)´を満たす。従って、底面60aが略一様の輝度で照明され第1実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、第2実施形態の観察装置50は、第1実施形態と比較して視野絞りの配置を省略する等構成を簡略化しているため、性能面では第1実施形態よりも劣る。しかしながら、上述したように構成が簡易であることが観察装置50の利点であり、半径及び高さ等が同じで同種のウェルのみを用いて観察する場合には、性能面でも第1実施形態と比較して問題なく使用することができる。
第3実施形態における観察装置70は、図4に示すように、光源71と、第1絞り72と、レンズ73と、第2絞り75と、対物レンズ(不図示)と、撮像素子(不図示)とを備えて構成され、ウェル80の底面80aを観察できるようになっている。対物レンズ及び撮像素子の構成及び配置は第1実施形態と同じであるため図示を省略している。第3実施形態では、第1実施形態と重複する部分が多いため、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。まず、光源71から射出された照明光は、レンズ73により第2絞り75の手前に光源像74を形成する。また、レンズ73により形成される底面80aの像が形成される位置に第1絞り72が設置される。
第2絞り75は、円形に形成され、その半径が実効的な光源のサイズs3に相当し、第2絞り75から底面80aまでの距離が実効的な光源までの距離t3に相当する。第1実施形態と同様に、s3及びt3の値をそれぞれ3.3mm、55mmとすると、r/β≒58.3、r/(α−β−δ)=50.0、r/(α−β)=25.0となり式(3)及び(3)´を満たし第1及び第2実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、第3実施形態では光源像74を形成しているため、第2絞り75が設置される位置を、第1絞り72及び光源像74の位置に依存することなく、光源像74からウェル80の上端までの間の任意の位置に変更できる。第2絞り75の位置を変更すると、液面及び底面80aに照射される照明光の範囲がこの位置により変化してしまうため照明ムラを発生させ易くなるという問題がある。しかし、上記の変化を許容すれば、構成の自由度を高くすることができるという利点が得られる。また、光源像74が設けられている位置に実光源を設置するようにしてもよいが、この場合は、第2実施形態と同様視野絞りが設置されないため、ウェル80の上端付近に絞りを設ける必要がある。
第4実施形態における観察装置90は、図5に示すように、光源91と、レンズ92と、絞り93と、対物レンズ(不図示)と、撮像素子(不図示)とを備えて構成され、ウェル100の底面100aを観察できるようになっている。対物レンズ及び撮像素子の構成及び配置は第1実施形態と同じであるため図示を省略している。以下では第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。まず、光源91から射出された照明光は、レンズ92により底面100aの先(図5における紙面の下方)に光源の共役面95を形成する。図5に示すように、第4実施形態の観察装置90は、第1〜第3実施形態の観察装置で使用した発散光照明と異なり、収束光照明を用いている。
絞り93は、円形に形成されており、その半径が実効的な光源のサイズs4に相当し、絞り93から底面100aまでの距離が実効的な光源までの距離t4に相当する。第1〜第3実施形態と同様に、s4及びt4の値をそれぞれ3.3mm、55mmとすると式(3)及び(3)´を満たし第1〜第3実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、第4実施形態では、光源の共役面95が形成されているため、絞り93が設置される位置を、レンズ92からウェル100の上端までの間の任意の位置に変更できる。絞り93の位置を変更すると液面及び底面100aに照射される照明光の範囲を変化させることができ、構成としての自由度を高くすることができる。
以上、上述した各実施形態においては、対物レンズの開口数α、照明開口数β、物体面から実効的な光源までの距離t、実効的な光源のサイズs、ウェルの半径r、ウェルの液面による最大曲がり角δの値を式(3)及び(3)´を満たすようにすることにより、照明ムラを低減させ、ケラレの発生を防止し、液面の表面張力による曲がりの存在に拘わらず物体面を均質に観察することができる。なお、上述した各実施形態の観察装置における上述したパラメータが有効となるのは、液面の曲がりが大きく位相差観察が困難となる場合であるが、ウェルの半径が概ね5mm以下となる場合には液面に平坦な部分がほとんどなくなるため、特に有効である。
また、上述した各実施形態における観察装置においては、光源11,51,71,91として蛍光管を用いた例について説明したが、これに限定されることなく、例えばハロゲンランプ等、別の種類の光源を用いてもよい。
なお、上述した各実施形態においては、光源または絞りが円形である例について説明したが、必ずしも円形である必要はない。また、本発明の適用対象について、上記実施形態ではウェルプレートとした例について説明したが、ウェルプレートに限定されることはない。容積が小さいため液面が表面張力により曲がっており、底に対してある程度の高さを有する容器の内部を観察する場合には、本発明を適用することができる。
10 観察装置(第1実施形態) 11 光源(第1実施形態)
12 第1絞り(第1実施形態) 13 レンズ(第1実施形態)
14 第2絞り(第1実施形態) 20 ウェル(第1実施形態)
31 対物レンズ 40 撮像素子
50 観察装置(第2実施形態) 51 光源(第2実施形態)
54 絞り(第2実施形態) 60 ウェル(第2実施形態)
70 観察装置(第3実施形態) 71 光源(第3実施形態)
72 第1絞り(第3実施形態) 73 レンズ(第3実施形態)
75 第2絞り(第3実施形態) 80 ウェル(第3実施形態)
90 観察装置(第4実施形態) 91 光源(第4実施形態)
92 レンズ(第4実施形態) 93 絞り(第4実施形態)
100 ウェル(第4実施形態)

Claims (5)

  1. 収容部に収容された液体及び観察対象物に光源からの照明光を照射する照明光学系と、
    前記観察対象物及び前記収容部を介して前記照明光学系と対向する位置に配置された対物レンズを含み、前記観察対象物の像を結像する結像光学系と
    前記照明光学系と前記収容部との間に設けられ、前記照明光学系を通過した光の光束の半径を制限する絞りと、を備え、
    次式
    r/(α−β−δ)<t<r/β
    β=s/t
    を満たすことを特徴とする観察装置。
    但し、rは前記収容部の内面に内接する円の半径、αは前記対物レンズの開口数、δは前記照明光が前記液体を通過したときの最大屈折角、tは前記収容部の底面から前記絞りまでの距離、sは前記絞りの半径である。
    らに、前記照明光学系はケーラー照明光学系を含まない。
  2. 前記照明光学系は前記光源から射出された照明光を通過させるレンズ系を有し、
    前記レンズ系を介した前記光源と共役な共役面に前記絞りを設けることを特徴とする請求項1に記載の観察装置。
  3. 前記照明光学系は、前記光源から射出された照明光を通過させるレンズ系を有し、
    前記レンズ系を介した前記光源と共役な共役面が、前記収容部を介して前記対物レンズ側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の観察装置。
  4. 前記収容部の半径rが5mm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の観察装置。
  5. 前記結像光学系による結像位置に設けられた撮像面を有する撮像部を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の観察装置。
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