JP2009092772A - 顕微鏡、培養装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】照明光学系と標本との間のスペースを十分に確保しながら、標本の培養液に生じるレンズ効果を解消することが可能な顕微鏡等を提供する。
【解決手段】光源23と、コンデンサレンズ28と、リング絞り25とを有する照明光学系と、対物レンズ20と、該対物レンズ20の瞳面に配置されたリング形状の位相膜20aとを有する観察光学系と、標本2の培養液3に生じるレンズ効果を解消するために、前記照明光学系の光源23とコンデンサレンズ28との間に、複数枚のミラー31,32,33,34からなり光路長を延長する補正光学系26とを有することを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】光源23と、コンデンサレンズ28と、リング絞り25とを有する照明光学系と、対物レンズ20と、該対物レンズ20の瞳面に配置されたリング形状の位相膜20aとを有する観察光学系と、標本2の培養液3に生じるレンズ効果を解消するために、前記照明光学系の光源23とコンデンサレンズ28との間に、複数枚のミラー31,32,33,34からなり光路長を延長する補正光学系26とを有することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、顕微鏡、培養装置に関する。
従来、培養容器内の標本を位相差顕微鏡によって観察する際には、培養液の液面が表面張力によって湾曲することでレンズの役割を果たし(以下、「レンズ効果」という。)、位相差顕微鏡の光学系に対して大きな影響を及ぼしていた。
位相差顕微鏡は、照明光学系の開口絞りの位置にリング絞りを備え、さらに標本を通過した直接光を減衰してその位相を1/4波長遅らせるための位相膜を、リング絞りと共役になるように観察光学系の対物レンズ内の瞳面に備えてなる。これにより、直接光と標本で回折した回折光とを干渉させて標本の位相差像を形成することができ、無色透明な細胞等の標本を観察することが可能となる。
位相差顕微鏡は、照明光学系の開口絞りの位置にリング絞りを備え、さらに標本を通過した直接光を減衰してその位相を1/4波長遅らせるための位相膜を、リング絞りと共役になるように観察光学系の対物レンズ内の瞳面に備えてなる。これにより、直接光と標本で回折した回折光とを干渉させて標本の位相差像を形成することができ、無色透明な細胞等の標本を観察することが可能となる。
斯かる構成の位相差顕微鏡では、前述のように標本の培養液にレンズ効果が生じると、照明光学系のリング絞りと対物レンズ内の位相膜との共役関係が崩れてしまう。このため、直接光と回折光との干渉のバランスが崩れ、標本の位相差像の像質が劣化してしまう。
また位相差顕微鏡は、標本の培養液にレンズ効果が生じると、照明光学系におけるコンデンサレンズの焦点位置がずれてしまう。このため、照明の均一性が崩れ、標本の位相差像の明るさが不均一になってしまう。
また位相差顕微鏡は、標本の培養液にレンズ効果が生じると、照明光学系におけるコンデンサレンズの焦点位置がずれてしまう。このため、照明の均一性が崩れ、標本の位相差像の明るさが不均一になってしまう。
特に、近年では創薬の分野において、標本の増殖率等の観察や測定を、標本に対して非侵食な位相差顕微鏡を用いて行うことが求められており、HTS(High Throughput Screening)等の大量スクリーニングが盛んになりつつある。大量スクリーニングにおいては、1つの培養容器にできるだけ多くの培養槽を設け、各培養槽で様々に条件を変えて培養した多数の標本を高速に処理することが求められる。また、斯かる構造の培養容器としてはウェルプレートが知られており、培養槽(ウェル)を6個備えた所謂6ウェルプレートの他に、12、24、48、96、386ウェルプレートがよく用いられている。また各ウェルプレートの外形は、処理をしやすくするべくいずれも同様に作られているため、ウェルの数が多いほど1個当たりのウェルの大きさは小さくなる。
例えば、24ウェルプレートにおける1個当たりのウェルの直径は16mm前後であるが、96ウェルプレートでは5mm程度にまで小さくなる。ここで、ウェルの直径が小さいほど、表面張力による培養液の液面の湾曲が大きくなるため、レンズ効果も大きくなり、標本の位相差像への影響も大きくなる。おおよそ、24ウェルプレートから標本の低倍の位相差像に歪みが生じ、96ウェルプレート以上では低倍から高倍にわたって標本の位相差像を殆ど観察することができなくなってしまう。なお、培養液の液面の湾曲具合(液面の曲率)は、培養容器の形状、素材、コーティング、及び培養液の組成等によっても様々である。
斯かる背景の下、従来、標本の培養液に生じるレンズ効果を解消するためのレンズ系を、照明光学系と標本との間に備えた顕微鏡光学系が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特許第3437257号公報
しかしながら従来の顕微鏡光学系は、前述のレンズ系を備えているために、照明光学系と標本との間に、観察のための種々の装置(例えば、標本の搬送装置等)を配置するためのスペースを十分に確保することができないという問題があった。
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、照明光学系と標本との間のスペースを十分に確保しながら、標本の培養液に生じるレンズ効果を解消することが可能な顕微鏡、培養装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、
光源と、コンデンサレンズと、リング絞りとを有する照明光学系と、
対物レンズと、該対物レンズの瞳面に配置されたリング形状の位相膜とを有する観察光学系と、
標本の培養液に生じるレンズ効果を解消するために、前記照明光学系の前記光源と前記コンデンサレンズとの間に、複数枚のミラーからなり光路長を延長する補正光学系と、
を有することを特徴とする顕微鏡を提供する。
光源と、コンデンサレンズと、リング絞りとを有する照明光学系と、
対物レンズと、該対物レンズの瞳面に配置されたリング形状の位相膜とを有する観察光学系と、
標本の培養液に生じるレンズ効果を解消するために、前記照明光学系の前記光源と前記コンデンサレンズとの間に、複数枚のミラーからなり光路長を延長する補正光学系と、
を有することを特徴とする顕微鏡を提供する。
また本発明は、
標本を培養する培養容器を収容する恒温装置と、
本発明の顕微鏡とを有することを特徴とする培養装置を提供する。
標本を培養する培養容器を収容する恒温装置と、
本発明の顕微鏡とを有することを特徴とする培養装置を提供する。
本発明によれば、照明光学系と標本との間のスペースを十分に確保しながら、標本の培養液に生じるレンズ効果を解消することが可能な照明装置、顕微鏡、培養装置を提供することができる。
以下、本願の実施形態に係る培養装置を添付図面に基づいて詳細に説明する。
はじめに、本願の実施形態に係る培養装置の全体的な構成について簡単に説明する。
図1に示すように培養装置1は、標本2及び培養液3が注入された培養容器(ウェルプレート4)を収容して恒温及び恒湿の雰囲気に維持する恒温装置5と、培養した標本2を観察するための位相差顕微鏡6とからなる。
はじめに、本願の実施形態に係る培養装置の全体的な構成について簡単に説明する。
図1に示すように培養装置1は、標本2及び培養液3が注入された培養容器(ウェルプレート4)を収容して恒温及び恒湿の雰囲気に維持する恒温装置5と、培養した標本2を観察するための位相差顕微鏡6とからなる。
恒温装置5内には、複数のウェルプレート4を収容するスタッカー7と、ウェルプレート4を位相差顕微鏡6へ搬送するための搬送装置8が備えられている。
スタッカー7は、ウェルプレート4を載置するための複数の棚9からなる。
搬送装置8は、上下方向へ延びた支柱10と、駆動部11により支柱10に沿って上下動可能な搬送アーム12とからなる。なお、この搬送アーム12は駆動部13によって水平方向への移動も可能である。この構成により搬送アーム12は、スタッカー7に収容されているウェルプレート4を上下水平方向へ搬送することが可能となる。
スタッカー7は、ウェルプレート4を載置するための複数の棚9からなる。
搬送装置8は、上下方向へ延びた支柱10と、駆動部11により支柱10に沿って上下動可能な搬送アーム12とからなる。なお、この搬送アーム12は駆動部13によって水平方向への移動も可能である。この構成により搬送アーム12は、スタッカー7に収容されているウェルプレート4を上下水平方向へ搬送することが可能となる。
位相差顕微鏡6は、恒温装置5の下側に設けられており、照明装置15と、ステージ16と、顕微鏡本体17とを有してなる。図1に示すように本実施形態では、位相差顕微鏡6の一部が恒温装置5の内部へ延在しており、この部分に照明装置15が配置されている。また、位相差顕微鏡6において顕微鏡本体17は、恒温装置5よりも下側であって照明装置15と対向する位置に備えられている。そしてステージ16は、恒温装置5内の底面上であって、照明装置15と顕微鏡本体17の間の位置に配置されている。なお、恒温装置5及び位相差顕微鏡6において、位相差顕微鏡6の光路に対応する各々の筐体の壁面は透明部材で構成されている。
以上の構成により本培養装置1では、恒温装置5に複数のウェルプレート4を収容して多数の標本2を培養し、これを位相差顕微鏡6によって観察することができる。なお、本培養装置1では、恒温装置5の外部に位相差顕微鏡6、及び搬送装置8の駆動部11,13が設けられているため、恒温装置5への熱的影響を低減することができる。
次に、本願の実施形態に係る培養装置1において、最も特徴的な照明装置15を備えた位相差顕微鏡6について詳細に説明する。
位相差顕微鏡6の顕微鏡本体17は、図1に示すようにステージ16側から順に、対物レンズ20と、結像レンズ21と、撮像部22とを備えている。また対物レンズ20は、図2(b)に示すようにその瞳面にリング形状の位相膜20aを有している。
位相差顕微鏡6の顕微鏡本体17は、図1に示すようにステージ16側から順に、対物レンズ20と、結像レンズ21と、撮像部22とを備えている。また対物レンズ20は、図2(b)に示すようにその瞳面にリング形状の位相膜20aを有している。
位相差顕微鏡6の照明装置15は、図2(a)及び図2(b)に示すように光源としてLED23を有しており、該LED23側から順に、コリメートレンズ24と、リング絞り25と、補正光学系26と、光路をステージ16側へ折り曲げる反射ミラー27と、コンデンサレンズ28とを備えている。なお、リング絞り25は対物レンズ20中の位相膜20aに対して共役となるように配置されている。
補正光学系26は、標本2の培養液3で生じるレンズ効果を解消するための光学系であって、図2(a)に示すようにLED23からの光路をコの字状に引き回すように配置された4つの反射ミラー31,32,33,34と、後述する補助レンズ30と、同じく後述するハービングガラス35(図6に図示)とを備えてなる。
この補正光学系26は、LED23の射出光軸に対して垂直に延在する案内軸36aに沿って移動可能に設けられており、これを駆動するためのモータ36bを有している。これにより、補正光学系26全体を図3(a)に示すように光路外へ退避、及び図2(a)に示すように光路内へ復帰させることができる。
この補正光学系26は、LED23の射出光軸に対して垂直に延在する案内軸36aに沿って移動可能に設けられており、これを駆動するためのモータ36bを有している。これにより、補正光学系26全体を図3(a)に示すように光路外へ退避、及び図2(a)に示すように光路内へ復帰させることができる。
斯かる構成の本実施形態の位相差顕微鏡6は、例えばシャーレや6ウェルプレート等に注入されており培養液3でレンズ効果を生じない標本2を観察する場合には、図3(a)に示すように補正光学系26を光路外へ退避させて用いられる。
このため、照明装置15のLED23から発せられた光は、コリメートレンズ24を経てリング絞り25へ入射する。そしてこのリング絞り25を通過した光は、反射ミラー27、及びコンデンサレンズ28を順に経由し、ステージ16に載置されたウェルプレート4内の標本2へ入射する。
このため、照明装置15のLED23から発せられた光は、コリメートレンズ24を経てリング絞り25へ入射する。そしてこのリング絞り25を通過した光は、反射ミラー27、及びコンデンサレンズ28を順に経由し、ステージ16に載置されたウェルプレート4内の標本2へ入射する。
標本2へ入射した光のうち、標本2を通過した直接光は、顕微鏡本体17の対物レンズ20へ入射し、さらに位相膜20aへ入射する。ここで、直接光は位相膜20aを通過することによって減衰され、位相が1/4波長遅くなる。そしてこの直接光は、結像レンズ21を介して撮像部22へ導かれる。一方、標本2へ入射した光のうち、標本2によって回折された回折光は、顕微鏡本体17の対物レンズ20へ入射した後、位相膜20aへ入射することなく対物レンズ20から射出される。そしてこの回折光は、直接光と同様に結像レンズ21を介して撮像部22へ導かれる。
これにより、斯かる直接光と回折光は干渉し、撮像部22の撮像面には標本2の位相差像が形成されることとなる。したがって撮像部22は、この位相差像を撮像して不図示のモニタに表示し、これによって観察者は標本2を観察することが可能となる。
これにより、斯かる直接光と回折光は干渉し、撮像部22の撮像面には標本2の位相差像が形成されることとなる。したがって撮像部22は、この位相差像を撮像して不図示のモニタに表示し、これによって観察者は標本2を観察することが可能となる。
ここで、本実施形態の位相差顕微鏡6において、補正光学系26を光路外へ退避させたまま、例えば24〜96ウェルプレート等に注入された標本2を観察しようとする場合には、培養液3でレンズ効果が生じて照明装置15に不要なレンズが挿入された状態となってしまうため、照明装置15の焦点距離が変化してしまう。そしてこれにより、照明装置15のリング絞り25と対物レンズ20内の位相膜20aとの共役関係が崩れ、標本2からの直接光が対物レンズ20の瞳位置で結像せず、位相膜20aに適切に入射しなくなるため、直接光と回折光の干渉のバランスが崩れてしまう。また、コンデンサレンズ28の焦点位置がずれることとなってしまう。したがって光学的には、図4(b)に示すようにリング絞り25の位置がずれたことと同等であり、標本2の位相差像の像質が劣化し、標本2を観察しにくくなってしまう。また、照明の均一性が崩れ、標本2の位相差像の明るさが不均一になってしまう。
そこで、本実施形態の位相差顕微鏡6は、培養液3でレンズ効果が生じる標本2を観察する場合には、図2(a)及び図4(c)に示すように補正光学系26を光路上へ配置して用いられる。
これにより、照明装置15においてLED23から発せられてリング絞り25を通過した光は、反射ミラー27で反射される前に補正光学系26を経由することとなり、照明装置15の光路長を延長することができる。そしてこれにより、レンズ効果で変化した照明装置15の焦点距離を補正することができ、前述の不具合を解消することが可能となる。なお、補正光学系26を構成する各反射ミラー31,32,33,34は、照明装置15の焦点距離の補正に適した間隔をもって予め配置されている。
以上より、本実施形態の位相差顕微鏡6は、補正光学系26を照明装置15内に設けることで、照明装置15と標本2との間のスペースを十分に確保しながら、標本2の培養液3に生じるレンズ効果を解消することができる。
これにより、照明装置15においてLED23から発せられてリング絞り25を通過した光は、反射ミラー27で反射される前に補正光学系26を経由することとなり、照明装置15の光路長を延長することができる。そしてこれにより、レンズ効果で変化した照明装置15の焦点距離を補正することができ、前述の不具合を解消することが可能となる。なお、補正光学系26を構成する各反射ミラー31,32,33,34は、照明装置15の焦点距離の補正に適した間隔をもって予め配置されている。
以上より、本実施形態の位相差顕微鏡6は、補正光学系26を照明装置15内に設けることで、照明装置15と標本2との間のスペースを十分に確保しながら、標本2の培養液3に生じるレンズ効果を解消することができる。
ここで、先に述べたように標本2の培養液3の液面の湾曲具合は、標本2及び培養液3を注入したウェルプレート4のウェルの直径等によって異なるため、レンズ効果の大きさも様々であり、したがって照明装置15の焦点距離の変化量も様々である。
そこで本実施形態の位相差顕微鏡6は、図2(a)に示すように補正光学系26の反射ミラー32,33が、案内軸36aと同じ方向に延在する案内軸37aに沿って一体的に移動可能に設けられており、これを駆動するためのモータ37bを有している。このため、図3(b)に示すように反射ミラー32,33を反射ミラー31,34から遠ざけたり、図2(a)に示すように近づけたりすることが可能となり、即ち補正光学系26の光路長を調整することができる。なお、本実施形態では、反射ミラー32,33の移動に際して、補助レンズ30(及び後述するターレット30a)も一体的に移動するように構成されている。
そこで本実施形態の位相差顕微鏡6は、図2(a)に示すように補正光学系26の反射ミラー32,33が、案内軸36aと同じ方向に延在する案内軸37aに沿って一体的に移動可能に設けられており、これを駆動するためのモータ37bを有している。このため、図3(b)に示すように反射ミラー32,33を反射ミラー31,34から遠ざけたり、図2(a)に示すように近づけたりすることが可能となり、即ち補正光学系26の光路長を調整することができる。なお、本実施形態では、反射ミラー32,33の移動に際して、補助レンズ30(及び後述するターレット30a)も一体的に移動するように構成されている。
本実施形態の位相差顕微鏡6は、このようにして補正光学系26の光路長を調整することで、レンズ効果の大小に応じて様々に変化した照明装置15の焦点距離を適切に補正することができる。具体的には、例えば図2(a)及び図4(c)に示す状態よりもレンズ効果の大きな標本2を観察する場合には、図3(b)及び図5に示すように反射ミラー32,33を反射ミラー31,34から遠ざけて光路長を延長することで、大きなレンズ効果を解消することが可能となる。以上より本実施形態の位相差顕微鏡6は、レンズ効果をその大小にかかわらず適切に解消することができる。
またここで、標本2の培養液3の液面の湾曲具合が同じであっても、顕微鏡本体17の対物レンズ20が切り替えられて倍率が変われば、レンズ効果の大きさは変化する。したがって、このことによっても照明装置15の焦点距離の変化量は様々である。
そこで、本実施形態の位相差顕微鏡6における補助光学系26は、図2(a)に示すように反射ミラー31と反射ミラー32との間に、補助レンズ30を備えている。この補助レンズ30は、対物レンズ20の切り替えによってレンズ効果が変化しこれに伴って変化した照明装置15の焦点距離を適切に補正するためのレンズであって、対物レンズ20の倍率毎に複数個切り替え可能に備えられている。
そこで、本実施形態の位相差顕微鏡6における補助光学系26は、図2(a)に示すように反射ミラー31と反射ミラー32との間に、補助レンズ30を備えている。この補助レンズ30は、対物レンズ20の切り替えによってレンズ効果が変化しこれに伴って変化した照明装置15の焦点距離を適切に補正するためのレンズであって、対物レンズ20の倍率毎に複数個切り替え可能に備えられている。
なお、本実施形態において複数個の補助レンズ30は、ターレット30aに保持されており、このターレット30aを回転させることで所望の補助レンズ30を選択的に切り替えて光路内へ配置することができる。
以上より本実施形態の位相差顕微鏡6は、顕微鏡本体17の対物レンズ20の切り替えに伴い、補助レンズ30も対物レンズ20の倍率に対応するものへ切り替えることで、対物レンズ20の倍率にかかわらずレンズ効果を適切に解消することができる。
以上より本実施形態の位相差顕微鏡6は、顕微鏡本体17の対物レンズ20の切り替えに伴い、補助レンズ30も対物レンズ20の倍率に対応するものへ切り替えることで、対物レンズ20の倍率にかかわらずレンズ効果を適切に解消することができる。
またここで、観察しようとする標本2が注入されているウェルの中心が照明装置15の光軸に対して偏芯している場合には、培養液3の湾曲した液面の中心、即ちレンズ効果の中心も偏芯してしまい、これによって標本2の位相差像の乱れに偏りが生じて、像質が悪化することとなってしまう。
そこで、本実施形態の位相差顕微鏡6では、補正光学系26における反射ミラー31が、該反射ミラー31への入射光軸に垂直な平面内の水平軸及び垂直軸を中心に縦チルト及び横チルト可能に構成されている。そしてさらに、補正光学系26は図6に示すように反射ミラー31のLED23側に、反射ミラー31と同様に縦チルト及び横チルト可能な平板形状のハービングガラス35を備えている。これにより、反射ミラー31とハービングガラス35の少なくとも一方を縦チルト、横チルトさせることで、照明装置15の光軸の位置を微調整してレンズ効果の中心に合わせることができる。
そこで、本実施形態の位相差顕微鏡6では、補正光学系26における反射ミラー31が、該反射ミラー31への入射光軸に垂直な平面内の水平軸及び垂直軸を中心に縦チルト及び横チルト可能に構成されている。そしてさらに、補正光学系26は図6に示すように反射ミラー31のLED23側に、反射ミラー31と同様に縦チルト及び横チルト可能な平板形状のハービングガラス35を備えている。これにより、反射ミラー31とハービングガラス35の少なくとも一方を縦チルト、横チルトさせることで、照明装置15の光軸の位置を微調整してレンズ効果の中心に合わせることができる。
以上より本実施形態の位相差顕微鏡6は、レンズ効果の中心が偏芯している場合でも、これを良好に解消することができる。なお、本実施形態では、前述のように縦チルト及び横チルト可能な反射ミラー31とハービングガラス35とを備えているが、いずれか一方のみを備える構成としてもよい。
以上に述べた本実施形態によれば、照明装置15と標本2との間のスペースを十分に確保しながら、標本2の培養液3に生じるレンズ効果を解消することができ、標本2の観察や解析に適した良好な位相差像を得られる照明装置15、位相差顕微鏡6、培養装置1を実現することができる。
1 培養装置
2 標本
3 培養液
4 培養容器(ウェルプレート)
5 恒温装置
6 位相差顕微鏡
20 対物レンズ
20a 位相膜
25 リング絞り
26 補正光学系
28 コンデンサレンズ
30 補助レンズ
35 ハービングガラス
2 標本
3 培養液
4 培養容器(ウェルプレート)
5 恒温装置
6 位相差顕微鏡
20 対物レンズ
20a 位相膜
25 リング絞り
26 補正光学系
28 コンデンサレンズ
30 補助レンズ
35 ハービングガラス
Claims (6)
- 光源と、コンデンサレンズと、リング絞りとを有する照明光学系と、
対物レンズと、該対物レンズの瞳面に配置されたリング形状の位相膜とを有する観察光学系と、
標本の培養液に生じるレンズ効果を解消するために、前記照明光学系の前記光源と前記コンデンサレンズとの間に、複数枚のミラーからなり光路長を延長する補正光学系と、
を有することを特徴とする顕微鏡。 - 前記補正光学系は、前記ミラーどうしの間隔を調整するために、前記ミラーを駆動する駆動手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
- 前記補正光学系は、観察倍率に合わせて光路長を変更するために、観察倍率に対応した複数個の補助レンズと、前記複数個の補助レンズを切り替え可能に保持する保持手段とを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の顕微鏡。
- 前記補正光学系における前記ミラーの少なくとも1つがチルト調整可能であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の顕微鏡。
- 前記補正光学系は、チルト調整可能なハービングガラスを備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の顕微鏡。
- 標本を培養する培養容器を収容する恒温装置と、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の顕微鏡とを有することを特徴とする培養装置。
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---|---|---|---|
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